JPH09222157A - 差動制限機構およびこれを備えた動力伝達装置 - Google Patents

差動制限機構およびこれを備えた動力伝達装置

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JPH09222157A
JPH09222157A JP2941196A JP2941196A JPH09222157A JP H09222157 A JPH09222157 A JP H09222157A JP 2941196 A JP2941196 A JP 2941196A JP 2941196 A JP2941196 A JP 2941196A JP H09222157 A JPH09222157 A JP H09222157A
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JP
Japan
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differential
oil pump
differential limiting
limiting mechanism
oil
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JP2941196A
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Masao Teraoka
正夫 寺岡
Shinji Yamazaki
伸司 山崎
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GKN Driveline Japan Ltd
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 差動制限用オイルポンプの側面の漏れの増加
を抑え、十分な差動制限力が得られる差動制限機構およ
びこれを備えた動力伝達装置の提供を課題とする。 【解決手段】 デフケース3とサイドギヤ13間に収容
されこれらの差動により作動するオイルポンプ31と、
オイルポンプ31の吐出油を受ける油圧室79と、油圧
室79の油圧により締結され差動を制限する多板クラッ
チ71とを備えた差動制限機構30であって、多板クラ
ッチ71を締結する油圧の上昇に応じてオイルポンプ3
1の側面すきまを減少させるゴム板41を有することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動回転部材間に
収容されたオイルポンプの吐出油圧により差動を制限す
る差動制限機構およびこれを備えた動力伝達装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の差動制限機構を有する動力伝達
装置としては、例えば米国特許5,310,388号に
図10に示すディファレンシャル装置が開示されてい
る。このディファレンシャル装置501は、デフケース
503にピニオンシャフト505を介して回転自在に支
持されたピニオンギヤ507とこれと噛み合う左右のサ
イドギヤ509,511からなる差動機構513と、差
動制限用の多板クラッチ515と、多板クラッチ515
を締結させる油圧を供給するオイルポンプ517とを備
えている。そして、サイドギヤ509,511にはそれ
ぞれ左右の車軸519,521が連結されている。
【0003】オイルポンプ517は1セットのトロコイ
ド式ポンプで、差動部材である左の車軸519(左のサ
イドギヤ509)とデフケース503との間に配置され
ている。オイルポンプ517の外歯のインナロータ51
7aは左の車軸519に嵌合し連結され、内歯のアウタ
ロータ517bはデフケース503内に回転可能に収納
されている。こうして、オイルポンプ517はデフケー
ス503と左のサイドギヤ509の差動回転に伴って作
動し、吐出油圧はピストン523を介して多板クラッチ
515を締結させる。多板クラッチ515の締結力が差
動回転に抵抗するため、左右の車軸519,521間の
差動が制限される。差動回転速度が増大すると、それに
伴ってオイルポンプ517の吐出油量が増え、油圧が上
がるので多板クラッチ515の締結力、すなわち差動制
限力は増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、オイルポン
プ517の側面すきまが一定であるので、吐出圧の上昇
と共にこの側面すきまを通って吸込側(低圧側)へ漏れ
るオイル量が増加する。また、油温の上昇と共にオイル
の粘度が低下するため、この漏れ量は油温の上昇と共に
増加する。その結果、多板クラッチ515を締結する油
圧が所望値まで上がらずに頭打ちになり差動制限力が十
分に発生しないという問題が生じる。この問題はトロコ
イド式のオイルポンプ517に限らず、ギヤポンプであ
っても生じる。
【0005】本発明は、このような問題点に着目してな
されたものであり、差動制限用オイルポンプの側面の漏
れの増加を抑え、十分な差動制限力が得られる差動制限
機構およびこれを備えた動力伝達装置の提供を課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、差動回転部材間に収容さ
れ該部材の差動により作動するオイルポンプと、オイル
ポンプの吐出油を受ける油圧室と、油圧室の油圧により
締結され前記差動回転部材の差動を制限する摩擦クラッ
チとを備えた差動制限機構であって、前記摩擦クラッチ
を締結する油圧の上昇に応じてオイルポンプの側面すき
まを減少させる漏れ止め部材を有することを特徴とす
る。
【0007】したがって、差動回転速度が増大するとオ
イルポンプの吐出油圧が上り、それに応じて漏れ止め部
材がオイルポンプの側面すきまを減少させるので、吐出
油圧の上昇に伴うオイルポンプ側面の漏れの増加が抑制
される。こうして、吐出油圧が所望値以下で頭打ちにな
るようなことがなく、差動制限力が向上する。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の差動制限機構であって、漏れ止め部材が、弾性を有す
る板状の部材であることを特徴とする。
【0009】したがって、摩擦クラッチを締結する油圧
の上昇に応じて、弾性を有する板状の漏れ止め部材が圧
縮され、側面すきまを減少させるので、請求項1記載の
発明と同等に差動制限力が向上する。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の差動制限機構であって、漏れ止め部材が、剛性を有す
る板状の部材であると共にオイルポンプの側面すきまを
減少させるよう移動可能に配置されたことを特徴とす
る。
【0011】したがって、摩擦クラッチを締結する油圧
の上昇に応じて、剛性を有する板状の漏れ止め部材が移
動し、オイルポンプの側面すきまを減少させるので、請
求項1記載の発明と同等に差動制限力が向上する。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の差動制限機構であって、オイルポンプを収容
する差動回転部材の一方が、前記摩擦クラッチを締結す
る油圧を受け、前記漏れ止め部材を押圧するように移動
可能であることを特徴とする。
【0013】したがって、摩擦クラッチを締結する油圧
の上昇に応じて差動回転部材の一方が移動し、漏れ止め
部材を押圧することにより、オイルポンプの側面すきま
を減少させるので、請求項1または2に記載の発明と同
等に差動制限力が向上する。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の差動制限機構であって、漏れ止め部材が、オイルポン
プの吐出口側のチェックバルブを兼ねることを特徴とす
る。
【0015】したがって、請求項3に記載の発明と同等
に差動制限力が向上すると共に、オイルポンプの吐出口
側には専用のチェックバルブが不要となるので、オイル
ポンプ部の構造が簡単になり、部品点数も少なくコスト
上有利となる。
【0016】請求項6に記載の発明は、駆動源の駆動力
が入力され、出力側に差動分配する差動機構を有する動
力伝達装置であって、請求項1〜5のいずれかに記載の
差動制限機構を備えたことを特徴とする。
【0017】したがって、この動力伝達装置によれば、
請求項1〜5のいずれかの発明と同等に向上した差動制
限力が得られる。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の動力伝達装置であって、差動機構が、駆動源の駆動力
により回転するケースと、ケース内に回転自在に支持さ
れた一対の出力側ギヤと、一対の出力側ギヤを連結する
ピニオンギヤとを備えたことを特徴とする。
【0019】したがって、この動力伝達装置によれば、
請求項6の発明と同等に向上した差動制限力が得られ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]本発明の差動制限機構およびこれを備
えた動力伝達装置の第1実施形態を図1、図2により説
明する。図1は本実施形態のディファレンシャル装置の
全体断面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
【0021】ディファレンシャル装置1のデフケース
(差動回転部材)3は、デフケース本体5とカバー7と
がボルト9により結合されてなり、両端ボス部5a,7
aの外周部にて図示しないデフキャリア内に回転可能に
支持されている。また、デフケース3には図示しないリ
ングギヤが固定され、デフケース3はこのリングギヤを
介してエンジンの駆動力を受け、回転する。上記デフキ
ャリアの内部には油溜りが形成され、ディファレンシャ
ル装置1は油浴潤滑される。ボス部5a,7aの内周に
は螺旋状の油溝5b,7bが形成され、またデフケース
本体5には開口5c,5dが設けられている。これらの
油溝5b,7bおよび開口5c,5dから潤滑油が流出
入し、デフケース3内の各噛み合い部や摺動部等を潤滑
する。
【0022】また、デフケース内周の溝5eにピニオン
シャフト11が軸方向移動可能に支持され、ピニオンシ
ャフト11はデフケース3と一体に回転する。デフケー
ス3の内部には、このピニオンシャフト11を挟んで一
対の出力側サイドギヤ(差動回転部材)13,15がデ
フケース3と同軸に対向配置されている。また、ピニオ
ンシャフト11上にはピニオンギヤ17が回転自在に支
持され、サイドギヤ13,15と噛み合っている。ピニ
オンギヤ17の背面にはワッシャ19が配置されスラス
トを受ける。また、左のサイドギヤ13の軸部13aと
デフケース3との間、および右のサイドギヤ15とデフ
ケース3との間にはワッシャ21,23がそれぞれ配置
されスラストを受ける。サイドギヤ13,15の軸部1
3a,15aの内周には左右の車軸(図示省略)がそれ
ぞれスプライン連結され、止め輪25により脱落を防止
される。デフケース3、サイドギヤ13,15は差動回
転可能である。こうして、差動機構27が構成されてい
る。
【0023】一方、この差動機構27の差動を制限する
差動制限機構30はつぎのように構成されている。
【0024】オイルポンプ31は、左のサイドギヤ13
の軸部13a上にスプライン連結されたサンギヤ33
と、図2のように、周方向に等分配置されサンギヤ33
とそれぞれ噛み合う4個のポンプギヤ35と、これらの
ギヤ33,35を回転可能に収納するデフケース3のポ
ンプハウジング37(後述)、カバー7および両者3
7,7間のゴム板41(漏れ止め部材、後述)とから構
成される4セットのギヤポンプ39からなる。サンギヤ
33はサイドギヤ13と共に回転し、ポンプギヤ35は
差動機構27の差動回転によりポンプハウジング37内
で回転する。こうして、オイルポンプ31は差動機構2
7の差動回転時に作動する。
【0025】ポンプハウジング37はカバー7との間に
適度な弾性によりシール性を有する上記ゴム板41を挟
んで、ブッシュ43とボルト45によりカバー7に取り
付けられる。ただし、ブッシュ43の外周とポンプハウ
ジング37間にはすきまがあるのでポンプハウジング3
7は軸方向に移動可能であり、回転方向にはデフケース
3と一体に回転し差動回転部材となる。ゴム板41の平
面形状は、円板からポンプギヤ35、サンギヤ33、ボ
ルト45および後述するオイルポンプ31の吸込口側開
口の各形状部を切り抜いた形状(図1、図2参照)をな
し、後述する油圧室79の油圧を受けるポンプハウジン
グ37により押圧、圧縮されると、オイルポンプ31の
側面すきまを減少させると共に、ポンプハウジング37
とカバー7間のオイルの漏れを防止する。また、サンギ
ヤ33の側面に対向するカバー7とポンプハウジング3
7のそれぞれの側面にはシールリング47が備えられ、
このシールリング47はサンギヤ33の歯部から径方向
内方へのオイルの漏れを防止する。
【0026】各ギヤポンプ39の吸込口側であるカバー
7と、吐出口側であるポンプハウジング37とにはそれ
ぞれ、サンギヤ33とポンプギヤ35との噛合初め部と
噛合終り部とにそれぞれ開口49が設けられている。そ
して、この各開口49にはそれぞれチェックバルブ51
が設けられ、吸込側および吐出側の各チェックバルブ5
1は各ギヤポンプ39に共用のリング53,55により
脱落を防止されている。
【0027】こうして、吸込側であるカバー7側のチェ
ックバルブ51は、差動機構27の差動回転に応じて、
開口49のうち負圧(吸込口)となる開口を開き、吐出
圧となる開口を閉じる。一方、吐出側であるポンプハウ
ジング37側のチェックバルブ51は逆に、開口49の
うち吐出圧(吐出口)となる開口を開き、負圧となる開
口を閉じる。こうして、各ギヤポンプ39共、常にカバ
ー7側の開口49のうちの1個が吸込口となり、ポンプ
ハウジング37側の開口49のうちの1個が吐出口とな
るように構成されている。
【0028】また、回転するカバー7の外側壁面にはオ
イルポケット57が固定されており、オイルパイプ59
が摺動リング61を介してこのオイルポケット57とデ
フキャリアのオイル溜りとを連通している。オイルパイ
プ59と摺動リング61はデフキャリア側に固定されて
いる。
【0029】ポンプハウジング37の右方に隣接して、
差動制限用の摩擦クラッチとしての多板クラッチ71が
左のサイドギヤ13の外周とデフケース3との間に配置
されている。そして、ポンプハウジング37と多板クラ
ッチ71との間にはピストン73が軸方向移動可能に配
置され、ピストン73は内外周にシール75,77を備
えており、デフケース3とピストン73との間に形成さ
れる油圧室79を液密に保っている。こうして、油圧室
79の油圧が上昇するとピストン73は右方へ移動し、
多板クラッチ71を押圧し締結する。また、油圧室79
内で、ポンプハウジング37とピストン73との間に周
方向等分4か所にばね81が配置され、両者37,73
を軸方向に離間させるよう適度な付勢力で付勢してい
る。この付勢力によりポンプハウジング37の初期の位
置決めがなされ、オイルポンプ31の初期の側面すきま
が設定される。このときゴム板41は適度に押圧され、
その両面がそれぞれカバー7とポンプハウジング37の
合わせ面からのオイル漏れを防止する。なお、ピストン
73には圧力調整用のオリフィス73aが設けられてい
る。こうして、差動制限機構30が構成されている。
【0030】つぎに、このディファレンシャル装置1の
作用を説明する。
【0031】リングギヤを介してデフケース3に入力さ
れたエンジンの駆動力は、ピニオンシャフト11、ピニ
オンギヤ17およびサイドギヤ13,15を経て左右の
出力軸に分配される。左右の出力軸間に駆動抵抗差が生
じると、差動機構27の差動回転によりエンジンの駆動
力は各出力軸に差動分配される。
【0032】差動機構27の差動回転時にはオイルポン
プ31(4セットのギヤポンプからなる)が作動し、デ
フキャリアのオイル溜りから吸い込んだオイルを油圧室
79に吐き出す。油圧室79の油圧によりピストン73
は多板クラッチ71を押圧するので、差動制限力が発生
する。差動回転数が大きくなるとそれに伴ってオイルポ
ンプ31の吐出量が増え、油圧室79の油圧が上昇する
ので多板クラッチ71の締結力が増大し、差動制限力が
増大する。
【0033】油圧室79の圧力上昇に応じて、油圧を受
けるポンプハウジング37は左方へより強く押圧されて
移動し、ゴム板41を圧縮する。これにより、オイルポ
ンプ31の側面すきまが減少し、側面の漏れの増加が抑
えられる。こうして、多板クラッチ71の差動制限力の
増大限界が向上する。また、オイル温度が上昇しても漏
れ量の増加が少なく、差動制限力の低下は少ない。な
お、駆動力伝達時に左のサイドギヤ13が受けるスラス
トは、ワッシャ21を介してサイドギヤ軸部13aから
デフケース3に伝わる。
【0034】こうして、本実施形態によれば、デフケー
ス3と左のサイドギヤ13との差動回転速度の増大と共
に上昇するオイルポンプ31の吐出油圧を受けて、ポン
プハウジング37がゴム板41を圧縮するので、オイル
ポンプ31の吐出側側面と吸込側側面の両方の側面すき
まが減少し、これにより側面の漏れの増加が抑制され
る。その結果、多板クラッチ71による差動制限力が所
望値を下回って頭打ちになるようなことがなく、差動制
限力が向上する。
【0035】また、ポンプハウジング37が、油圧室7
9の油圧を受けて直接ゴム板41を圧縮する構造である
ので、複雑な油圧通路を設ける必要がなく、コスト上有
利である。
【0036】[第2実施形態]本発明の差動制限機構お
よびこれを備えた動力伝達装置の第2実施形態を図3に
より説明する。図3は本実施形態のディファレンシャル
装置の全体断面図である。
【0037】このディファレンシャル装置101は、差
動制限機構130の一部の構成が上記第1実施形態と異
なる。すなわち、ポンプハウジング137とデフケース
103との一体回転化の構造およびその関連構造が第1
実施形態と異なる。その他の構成は第1実施形態と同じ
である。なお、オイルポンプ131の側面すきまを減少
させるゴム板141を用いている点も第1実施形態と同
様である。したがって、相違点を説明し、重複する説明
は省略する。
【0038】このディファレンシャル装置101では、
ポンプハウジング(差動回転部材)137は外周部にて
デフケース(差動回転部材)103のカバー107にス
プライン連結されている。こうして、ポンプハウジング
137はデフケース103と一体に回転するが、軸方向
には移動可能である。また、ポンプハウジング137の
ボス部137aと左のサイドギヤ113背面との間に2
枚のワッシャ180とそれらの間に挟まれた皿ばね18
1とが配置され、この皿ばね181によりポンプハウジ
ング137はゴム板141を介してカバー107に押し
付けられている。これにより、ポンプハウジング137
の初期の位置決めがなされている。
【0039】このような構成により、差動機構27の差
動回転時には、油圧室179の油圧によりポンプハウジ
ング137は左方へ押圧され移動し、ゴム板141を圧
縮するので、オイルポンプ31の吐出側側面と吸込側側
面の両方の側面すきまは減少し、差動制限力が向上す
る。
【0040】こうして、本実施形態によれば、ポンプハ
ウジング137は、外周部のスプライン連結により油圧
室179の油圧上昇時に移動可能であるので、上記第1
実施形態と同等の作用・効果が得られる。
【0041】[第3実施形態]本発明の差動制限機構お
よびこれを備えた動力伝達装置の第3実施形態を図4に
より説明する。図4は本実施形態のディファレンシャル
装置の全体断面図である。
【0042】このディファレンシャル装置201は、差
動制限機構230のポンプハウジング237の初期の位
置決めをする構造が上記第1実施形態と異なり、その他
の構成は第1実施形態と同じである。オイルポンプの側
面すきまを減少させるゴム板41を用いている点も第1
実施形態と同じである。したがって、相違点を説明し、
重複する説明は省略する。
【0043】このディファレンシャル装置201では、
ポンプハウジング(差動回転部材)237の外周部とデ
フケース(差動回転部材)203との間に皿ばね281
が配置され、この皿ばね281によりポンプハウジング
237はゴム板41を介してカバー207に押し付けら
れている。これにより、ポンプハウジング237の初期
の位置決めがなされる。
【0044】このような構成により、差動機構27の差
動回転時には、油圧室279の油圧によりポンプハウジ
ング237は左方へ押圧され移動し、ゴム板41を圧縮
するので、オイルポンプ31の吐出側側面と吸込側側面
の両方の側面すきまが減少し、差動制限力が向上する。
【0045】こうして、本実施形態によれば、ポンプハ
ウジング237の初期の位置決めをする皿ばね281が
第1実施形態と異なるだけであるので、上記第1実施形
態と同等の作用・効果が得られる。
【0046】[第4実施形態]本発明の差動制限機構お
よびこれを備えた動力伝達装置の第4実施形態を図5〜
図7により説明する。図5は本実施形態のディファレン
シャル装置の全体断面図であり、図6は図5のB−B断
面図である。また、図7は説明図である。
【0047】このディファレンシャル装置301は、差
動制限機構330のオイルポンプ331関連構造が上記
第1実施形態と異なり、その他の構成は第1実施形態と
同じである。したがって、この相違点を説明し、重複す
る説明は省略する。
【0048】このディファレンシャル装置301では、
ポンプハウジング(差動回転部材)337は、組み付け
の都合上、ハウジング本体337aとハウジングカバー
337bとに2分割され、ボルト345によりデフケー
ス303のカバー307に共締めされ、デフケース(差
動回転部材)303と一体化されている。ポンプハウジ
ング337と左のサイドギヤ13との間にスラストワッ
シャ321が配置されている。
【0049】また、図5、図6に示すように、4個のポ
ンプギヤ335はそれぞれブッシュ336を介してシャ
フト338に回転自在に支持されている。各ギヤポンプ
339の吐出側側面(右側面)とポンプハウジング33
7との間には、剛性を有する板状のプレッシャローディ
ングプレート(漏れ止め部材)341が配置されてい
る。このプレート341は、図7のように、サンギヤ3
3とポンプギヤ335の各側面形状に対応する部分を残
し、各開口349と各シャフト338の形状に対応する
部分を切り落した形状に形成され、ポンプハウジング3
37と一体に回転するが、軸方向には移動可能である。
そして、ポンプハウジング337には、プレート341
の右側面と油圧室379とを連通する複数の連通孔33
7cが周方向等分に設けられている。また、ポンプハウ
ジング337には、吐出側の開口349部にシールリン
グ350が配置され、オイルポンプ331からの吐出オ
イルの漏れを防止している。
【0050】このような構成により、差動機構27の差
動回転時には油圧室379の油圧が各連通孔337cを
経てプレッシャローディングプレート341を左方へ押
圧する。油圧の上昇に応じてプレッシャローディングプ
レート341は左方へ移動し、サンギヤ33および各ギ
ヤポンプ339の側面に押圧されるので、オイルポンプ
331の吐出側側面と吸込側側面の両方の側面のすきま
は減少し、その結果差動制限力が向上する。
【0051】こうして、本実施形態によれば、油圧の上
昇に応じてプレッシャローディングプレート341が移
動し、オイルポンプ331の吐出側と吸込側の両方の側
面すきまを減少するので、側面の漏れの増加が抑制され
る。その結果、多板クラッチ71による差動制限力が所
望値を下回って頭打ちになるようなことがなく、差動制
限力が向上する。
【0052】また、ポンプハウジング337の連通孔3
37cを介してプレッシャローディングプレート341
が油圧室379の油圧を受けて移動し、オイルポンプ3
31の側面すきまを減少する構造であるので、複雑な油
圧通路を設ける必要がなく、コスト上有利である。
【0053】[第5実施形態]本発明の差動制限機構お
よびこれを備えた動力伝達装置の第5実施形態を図8、
図9により説明する。図8は本実施形態のディファレン
シャル装置の全体断面図であり、図9はオイルポンプ部
の分解図である。
【0054】このディファレンシャル装置401は、差
動制限機構430のオイルポンプ431関連構造が上記
第4実施形態と異なり、その他の構成は第4実施形態と
同じである。したがって、この相違点を説明し、重複す
る説明は省略する。
【0055】このディファレンシャル装置401では、
ポンプハウジング(差動回転部材)437は、組み付け
の都合上、ハウジング本体437aとハウジングカバー
437bとに2分割され、ボルト445によりデフケー
ス403のカバー407に共締めされ、デフケース40
3(差動回転部材)と一体化されている。
【0056】また、図8、図9に示すように、4個のギ
ヤポンプ439からなるオイルポンプ431の吐出側側
面(右側面)とハウジング本体437aとの間には、剛
性を有する板状のプレッシャローディングプレート(漏
れ止め部材)441が配置されている。
【0057】このプレート441は、図9のように、各
ギヤポンプ439の開口49,49(図6参照)の一方
に対応する位置に連通孔441cを4個備えている。一
方、ハウジング本体437aは、各ギヤポンプ439の
開口49,49それぞれに対応する位置に連通孔437
cを8個備えている。また、プレート441には、図9
に示すように略三日月状のスリット441dを備え、ハ
ウジング本体437aに設けられた位置決めピン437
dがこのスリット441dに嵌入している。そして、プ
レート441の外径は、図示のように、連通孔441c
位置よりも所定量大径に形成されている。
【0058】また、プレート441は、後述するよう
に、オイルポンプ431の吐出側のチェックバルブの機
能を備えているため、吐出側には専用のチェックバルブ
は備えていない。一方、オイルポンプ431の吸込側と
なるカバー407の開口49,49にはそれぞれチェッ
クバルブ51を備えている。
【0059】このような構成により、差動機構27の差
動回転時には、プレッシャローディングプレート441
は、後述する油圧によりサンギヤ33に押圧されるの
で、サンギヤ33側面との摩擦によりその回転に連れ回
りし、位置決めピン437dがスリット441dの端部
に位置したとき、プレート441の連通孔441cがハ
ウジング本体437aの連通孔437cのいずれか一方
と連通する。そして、位置決めピン437dにより連通
の状態に維持されて、プレート441はハウジング本体
437aと一体的に回転する。
【0060】サンギヤ33とハウジング本体437aと
の相対回転速度の遅速の関係が逆になった場合は、プレ
ート441の連れ回りにより連通孔441cはハウジン
グ本体437aの他方の連通孔437cと連通するよう
に位置が切り替わる。
【0061】こうして、プレート441の連通孔441
cは、常にハウジング本体437aの連通孔437cの
いずれかと連通し、各ギヤポンプ439の吐出口に位置
する。一方、このとき、ハウジング本体437aの連通
孔437c8個のうちの残りの4個は、プレート441
の連通孔441c(4個)と連通しないで、プレート4
41により孔が閉鎖される。したがって、プレート44
1がオイルポンプ431の吐出側でのチェックバルブの
機能を果たすことになる。
【0062】なお、サンギヤ33が逆回転する場合も上
記の連通の関係は維持される。
【0063】こうして、オイルポンプ431は、常に連
通孔441cとこれに連通している方の連通孔437c
とを経て図8の矢印Aの方向に吐出油を供給し、多板ク
ラッチ(摩擦クラッチ)71の締結により差動制限力が
得られる。
【0064】そして、このとき油圧室479の油圧が、
プレート441により閉鎖されている連通孔437cか
ら図8の矢印B方向にプレート441を押圧する。こう
して、プレート441は油圧の上昇に応じて同方向へ移
動し、オイルポンプ431の側面を押圧するので、オイ
ルポンプ431の側面のすきまは減少し、その結果差動
制限力が向上する。
【0065】なお、プレート441の外径は、上述のよ
うにオイルポンプ431の吐出口部よりも所定量大径に
設定してあるから、吐出口部近傍の側面すきまが減少す
るので、十分な油圧の上昇が得られる。
【0066】また、油圧室479の油圧がプレッシャロ
ーディングプレート441をサンギヤ33に押圧するの
で、上述のようにプレート441はサンギヤ33との摩
擦によりサンギヤ33の回転に連れ回ることになる。
【0067】こうして、本実施形態によれば、油圧の上
昇に応じてプレッシャローディングプレート441が移
動し、オイルポンプ431の吐出側側面と吸込側側面の
両方の側面すきまを減少するので、側面すきまの漏れの
増加が十分抑制される。その結果、多板クラッチ71に
よる差動制限力が所望値を下回って頭打ちになるような
ことがなく、差動制限力が向上する。
【0068】また、ハウジング本体437aの連通孔4
37cを介してプレッシャローディングプレート441
が油圧室479の油圧を受けて移動し、オイルポンプ4
31の吐出側側面と吸込側側面の両方の側面すきまを減
少する構造であるので、複雑な油圧通路を設ける必要が
なく、コスト上有利である。
【0069】また、オイルポンプ431の吐出口側の専
用のチェックバルブが不要となるので、オイルポンプ4
31部の構造が簡単になり、部品点数も少なくコスト上
有利となる。
【0070】なお、本発明の差動制限機構は、上記各実
施形態のデフケースとサイドギヤ間に配置されるものに
限定されるものではない。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、オイルポンプの吐出油圧の上
昇に応じて漏れ止め部材がオイルポンプの側面すきまを
減少させるので、油圧の上昇に伴うオイルポンプ側面の
漏れの増加が抑制され、差動制限力が向上する。
【0072】請求項2に記載の発明によれば、オイルポ
ンプの吐出油圧の上昇に応じて、弾性を有する板状の漏
れ止め部材が圧縮され、側面すきまが減少するので、請
求項1記載の発明と同等に差動制限力が向上する。
【0073】請求項3に記載の発明によれば、オイルポ
ンプの吐出油圧の上昇に応じて、剛性を有する板状の漏
れ止め部材が移動し、オイルポンプの側面すきまを減少
させるので、請求項1記載の発明と同等に差動制限力が
向上する。
【0074】請求項4に記載の発明によれば、オイルポ
ンプの吐出油圧の上昇に応じて、差動回転部材の一方が
移動することにより、漏れ止め部材を押圧し、オイルポ
ンプの側面すきまを減少させるので、請求項1または2
に記載の発明と同等に差動制限力が向上する。
【0075】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明と同等に差動制限力が向上すると共に、漏
れ止め部材が、オイルポンプの吐出側のチェックバルブ
を兼ねるので、オイルポンプの吐出口側の専用のチェッ
クバルブが不要で、オイルポンプ部の構造が簡単にな
り、部品点数も少なくコスト上有利となる。
【0076】請求項6に記載の発明によれば、動力伝達
装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の差動制限機構
を備えているので、請求項1〜5のいずれかの発明と同
等に向上した差動制限力が得られる。
【0077】請求項7に記載の発明によれば、動力伝達
装置は、請求項6に記載の差動制限機構を備えているの
で、請求項6の発明と同等に向上した差動制限力が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の全体断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】第2実施形態の全体断面図である。
【図4】第3実施形態の全体断面図である。
【図5】第4実施形態の全体断面図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】第4実施形態の説明図である。
【図8】第5実施形態の全体断面図である。
【図9】第5実施形態のオイルポンプ部の分解図であ
る。
【図10】従来例の断面図である。
【符号の説明】
3,103,203,303,403 デフケース(差
動回転部材) 7,107,207,307,407 カバー(差動回
転部材) 13,15 サイドギヤ(差動回転部材) 27 差動機構 30,130,230,330,430 差動制限機構 31,131,331,431 オイルポンプ 33 サンギヤ 35,335 ポンプギヤ 37,137,237,337,437 ポンプハウジ
ング(差動回転部材) 39,339,439 ギヤポンプ 41,141 ゴム板(漏れ止め部材) 43 ブッシュ 49,349 開口 51 チェックバルブ 71 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 73 ピストン 79,179,279,379,479 油圧室 81 ばね 181,281 皿ばね 337c,437c,441c 連通孔 341,441 プレッシャローディングプレート(漏
れ止め部材)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動回転部材間に収容され該部材の差動
    により作動するオイルポンプと、オイルポンプの吐出油
    を受ける油圧室と、油圧室の油圧により締結され前記差
    動回転部材の差動を制限する摩擦クラッチとを備えた差
    動制限機構であって、 前記摩擦クラッチを締結する油圧の上昇に応じてオイル
    ポンプの側面すきまを減少させる漏れ止め部材を有する
    ことを特徴とする差動制限機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の差動制限機構であっ
    て、 前記漏れ止め部材が、弾性を有する板状の部材であるこ
    とを特徴とする差動制限機構。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の差動制限機構であっ
    て、 前記漏れ止め部材が、剛性を有する板状の部材であると
    共にオイルポンプの側面すきまを減少させるよう移動可
    能に配置されたことを特徴とする差動制限機構。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の差動制限機構
    であって、 前記オイルポンプを収容する差動回転部材の一方が、前
    記摩擦クラッチを締結する油圧を受け、前記漏れ止め部
    材を押圧するように移動可能であることを特徴とする差
    動制限機構。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の差動制限機構であっ
    て、 前記漏れ止め部材が、前記オイルポンプの吐出口側のチ
    ェックバルブを兼ねることを特徴とする差動制限機構。
  6. 【請求項6】 駆動源の駆動力が入力され、出力側に差
    動分配する差動機構を有する動力伝達装置であって、請
    求項1〜5のいずれかに記載の差動制限機構を備えたこ
    とを特徴とする動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の動力伝達装置であっ
    て、 前記差動機構が、駆動源の駆動力により回転するケース
    と、ケース内に回転自在に支持された一対の出力側ギヤ
    と、一対の出力側ギヤを連結するピニオンギヤとを備え
    たことを特徴とする動力伝達装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100705055B1 (ko) * 1999-12-31 2007-04-06 현대자동차주식회사 차동제한장치
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