JPH09224496A - マルチフィルム - Google Patents

マルチフィルム

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JPH09224496A
JPH09224496A JP8031528A JP3152896A JPH09224496A JP H09224496 A JPH09224496 A JP H09224496A JP 8031528 A JP8031528 A JP 8031528A JP 3152896 A JP3152896 A JP 3152896A JP H09224496 A JPH09224496 A JP H09224496A
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JP
Japan
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film
iron oxide
oxide particles
absorbance
transmittance
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JP8031528A
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Ryohei Taniguchi
良平 谷口
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Okura Industrial Co Ltd
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Okura Industrial Co Ltd
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  • Protection Of Plants (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】雑草防止機能、及び地温上昇機能に優れ、さら
に作柄や作付け時期、あるいは地域に応じて、雑草防止
機能と地温上昇機能をより細かく調節することのできる
マルチフィルムを提供すること。 【構成】基材層aが、フィルムの長手方向に平行に三分
割されており、中央が全光線透過率が15〜50%、両
側が全光線透過率が10%以下となるように、酸化鉄粒
子、及び紫色、青色、または緑色から選ばれるいずれか
の有機系顔料がそれぞれ添加されており、該酸化鉄粒子
が500nmにおける吸光度(A500)と800nmにおける
吸光度(A800)の比A500/A800が4.0以上であること
を特徴とするマルチフィルム1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農作物の栽培効率を向
上させるために畝等に敷くマルチフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から農作物の栽培効率を向上させる
ために、様々な機能を有するマルチフィルムが提案され
ている。例えば、畝の地温が外気によって低下すること
を防止する透明のマルチフィルム、逆に太陽光線をカッ
トして地温の上昇を抑制するシルバーや乳白色のマルチ
フィルム、太陽光線を吸収して雑草の繁茂を防止する黒
色マルチフィルムなどである。
【0003】また、本出願人らは先に特願平06-213450
号として、特定の酸化鉄粒子と有機系顔料を添加した熱
可塑性樹脂からなるマルチフィルムを提案した。該フィ
ルムは、酸化鉄粒子と有機系顔料の働きによって、雑草
の繁茂に大きく影響する400〜700nmの領域の光線
透過率が低く抑えられ、尚かつ地温上昇に影響する90
0〜1500nmの領域の吸光度が低く、光線が良く透過
する。このため、該マルチフィルムは雑草防止機能と地
温上昇機能に優れるのである。
【0004】尚、雑草防止機能と地温上昇機能は互いに
密接な関係がある。例えば雑草防止機能をより向上させ
るべくフィルムの色を薄くして光線透過率を低くする
と、900〜1500nmの領域の光線透過率も低下し、
地温上昇機能が低下する。また、逆に地温上昇機能を向
上させると、それに伴い雑草防止機能が低下する。この
ため、特願平06-213450号で提案した単一構成のマルチ
フィルムでは、雑草防止機能と地温上昇機能を細かく調
節することができず、そのため好適に用いられる作物の
種類や時期が限られていた。
【0005】またシルバーのマルチフィルムのように害
虫を忌避することができず、しばしば、防虫剤の散布を
行う必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、雑草防止機能、及び地温上昇機能に優れ、
さらに作物の種類や作付け時期、あるいは地域に応じ
て、雑草防止機能と地温上昇機能をより細かく調節する
ことのできるマルチフィルムを提供することである。ま
た、害虫忌避効果のあるマルチフィルムを提供すること
も同時に課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、基材層aが、フィルムの長手方向に平行
に三分割されており、中央が全光線透過率が15〜50
%、両側が全光線透過率が10%以下となるように、酸
化鉄粒子、及び紫色、青色、または緑色から選ばれるい
ずれかの有機系顔料がそれぞれ添加されており、該酸化
鉄粒子の500nmにおける吸光度(A500)と800nmに
おける吸光度(A800)の比A500/A800が4.0以上であ
ることを特徴とするマルチフィルム1が提供され、ま
た、基材層aが、フィルムの長手方向に平行に三分割さ
れており、中央が全光線透過率が10%以下、両側が全
光線透過率が15〜50%となるように、酸化鉄粒子、
及び紫色、青色、または緑色から選ばれるいずれかの有
機系顔料がそれぞれ添加されており、該酸化鉄粒子の5
00nmにおける吸光度(A500)と800nmにおける吸光
度(A800)の比A500/A800が4.0以上であることを特
徴とするマルチフィルム1が提供され、さらにまた、少
なくとも一方に、害虫忌避剤を含有する最外層bを有す
ることを特徴とする前記マルチフィルム1が提供され
る。
【0008】播種直後の作物は、根の張り出しが小さい
ため、作物の根本の部分の地温が大きく影響し、逆に収
穫期の作物は根が大きく張り出しているため、根本より
も少し離れた位置の地温が大きく影響する。よって、マ
ルチフィルムを長さ方向に三分割して、播種直後の作物
に必要な機能を根本部分を覆っている部位、即ち三分割
された中央部分に付与し、逆に収穫前後の作物に必要な
機能を両側に付与することで、作物の種類や作付け時
期、あるいは地域に応じて、雑草防止機能と地温上昇機
能をより細かく調節するのである。
【0009】以下、図面に基づいて詳細に説明する。図
1、及び図2は、本発明によるマルチフィルム1の一実
施例を表す断面図(A)(B)、及び平面図(C)であ
る。本発明のマルチフィルム1に用いられる熱可塑性樹
脂としては、通常の押出成形法やカレンダー成形法に適
する熱可塑性樹脂であれば特に限定なく使用でき、例え
ば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−メタクリル酸メチル共重合体等のポリエチレン
系樹脂を使用することが好ましく、特に直鎖状低密度ポ
リエチレンが好ましい。また、従来の透明マルチフィル
ムや黒色マルチフィルムなどに使用されていた再生原料
も、もちろん使用可能である。
【0010】本発明のマルチフィルム1は、500nmに
おける吸光度(以下、A500とする。)と800nmにおけ
る吸光度(以下、A800とする)の比A500/A800が4.0
以上である酸化鉄粒子と、紫色、青色、または緑色から
選ばれるいずれかの有機系顔料を含有する基材層aを有
している。該基材層aはフィルムの長手方向に平行に三
分割され、全光線透過率が15〜50%の部分と、全光
線透過率が10%以下の部分となるように、前述した酸
化鉄粒子と有機系顔料を含有している。全光線透過率が
15〜50%の部分(以下、淡色部と称す。)2は、全
光線透過率が10%以下の部分(以下、濃色部と称
す。)3よりも、太陽光線が多く入射され、雑草防止機
能が若干劣るが地温をより上昇させることができる。
【0011】よって、例えば春先に播種して夏頃に収穫
する作物は、播種直後に地温を上昇させ収穫期にはこれ
を抑制する目的で、中央が淡色部2からなり両側が濃色
部3からなるマルチフィルム1を用いるとよい。このよ
うなフィルムとしては、基材層aが、中央部分が淡色部
2からなり両側が濃色部3からなるマルチフィルム1
(図1−(A))、基材層aが、中央部分が透明部4で
両側が濃色部3からなる層と、淡色部2からなる層の2
層からなるマルチフィルム(図1−(B))を例示する
ことができる。これらのフィルムは、上方から見るとい
ずれも図1−(C)に示すように、中央部分が淡色部2
で両側が濃色部3のマルチフィルム1に見える。
【0012】また、該フィルムとは逆に夏頃に播種して
秋に収穫する作物は、播種直後に地温の上昇を抑制し、
収穫時に地温を上昇させることが好ましい。このような
生育環境を作り出すには、図2に示すように中央の全光
線透過率が低く、両側が高いマルチフィルム1を用いる
ことが好ましい。このようなフィルムとしては、基材層
aが、中央部分が濃色部3からなり両側が淡色部2から
なるマルチフィルム1(図2−(A))、基材層aが中
央部分が濃色部3で両側が透明部4からなる層と淡色部
2からなる層の2層からなるマルチフィルム(図2−
(B))を例示することができる。これらのフィルム
は、上方から見るといずれも図2−(C)に示すよう
に、中央部分が濃色部3で両側が淡色部2のマルチフィ
ルム1に見える。
【0013】次に、基材層aを形成する樹脂組成につい
て説明する。まず、基材層aの淡色部2、及び濃色部3
はいずれも熱可塑性樹脂に、A500/A800が4.0以上で
ある酸化鉄粒子と、紫色、青色、または緑色から選ばれ
るいずれかの有機系顔料を含有した組成物からなる。A5
00/A800が4.0以上である酸化鉄粒子としては、例え
ば平均粒子径が80〜150nmのヘマタイト(α−Fe2O
3)粒子が挙げられる。平均粒子径が80nm未満、ある
いは150nmを越える場合はA800は一定もしくは低下す
るがA500が大きく低下するのでA500/A800の値が4.0
未満となる。A500/A800の値が4.0未満となるという
ことは、雑草防止機能、もしくは地温上昇機能が低下し
ていることを意味し、好ましくない。また、酸化鉄粒子
の粒子系状は、紡錘状、針状、板状、そして球状、六面
体、八面体、多面体、不定形状等のほぼ等方形状を呈す
るいずれであっても良い。
【0014】また、基材層aに酸化鉄粒子と一緒に添加
される有機系顔料としては、紫色、青色または緑色から
選ばれるいずれかの有機系顔料が使用できる。このよう
な有機系顔料としては、例えばジオキサジンバイオレッ
ト、フタロシアニンブルー、ダイアモンドグリーンレー
キ、ピグメントグリーンB、グリーンゴールド、フタロ
シアニングリーン等が挙げられる。特にフタロシアニン
ブルーは、波長が550〜700nmの範囲で光線の透過
率が低く、900nm以上で高いので好ましい。
【0015】尚、熱可塑性樹脂に対する酸化鉄粒子及び
有機系顔料の添加量であるが、これはマルチフィルム1
の厚み、使用する酸化鉄粒子あるいは有機系顔料の種類
等によっても多少変化するが、淡色部2の場合、全光線
透過率を15〜50%にするためには酸化鉄粒子0.5
〜1.8wt%、有機系顔料0.5〜1.3wt%添加する
ことが好ましく、また濃色部3の場合、全光線透過率を
10%以下にするためには酸化鉄粒子2.0〜5.0wt
%、有機系顔料1.5〜5.0wt%添加することが好ま
しい。酸化鉄粒子の濃度が2.0wt%未満、もしくは有
機系顔料の濃度が1.5wt%未満の場合、濃色部3の全
光線透過率を10%以下にすることができず、また酸化
鉄粒子の濃度、及び、有機系顔料の濃度のいずれも、
5.0wt%以上添加しても機能の向上は期待できず、コ
スト高につながるだけである。
【0016】また本発明のマルチフィルム1は、少なく
とも一方の最外層に害虫忌避剤を含有する層(以下、忌
避層と称す。)bが形成されていることが好ましく、特
に両外層に忌避層bが形成されている場合(図1−
(A)、図2−(A))はフィルムの表裏を区別する必
要がなく、フィルムを畝に張る作業か簡単になる。該忌
避層bは前述した熱可塑性樹脂に、ピレトリン、アレス
リン等のピレスロイド系や、ホキシム、ピリダフェンチ
オン、テトラクロルビンホス等の有機リン系の殺虫剤、
また天然樹皮等から抽出されたオバクノン、ノミリン、
リモニン、デオキシリモニン、更には3,6−ジクロロ
ピリタジンとパラクロロメタキシレノールの混合剤等の
害虫忌避剤を混入した組成物からなる。但し、該忌避層
bは基材層aに入射する光線を遮らないように、なるべ
く透明に近づけることが好ましい。
【0017】次に、マルチフィルム1の製造方法につい
て説明する。本発明のマルチフィルム1の製造方法は特
に限定されず、例えば二つの押出機を用いて淡色部2用
樹脂と、濃色部3用の樹脂を一つのダイスに供給して、
インフレーション押出法もしくはTダイ押出法にて、単
層でフィルムの長手方向に平行に三分割されたマルチフ
ィルム1を成形するとよい。また、例えば忌避層b用樹
脂、淡色部2用樹脂、濃色部3用樹脂を一つのダイスに
供給し、淡色部2、及び濃色部3が一つの層となって基
材層aを形成し、該基材層aを忌避層bが上下から挟む
ように押出成形してもよい。このように基材層aを忌避
層bで挟んだ場合、基材層aの淡色部2と濃色部3の繋
ぎ目の部分の強度がアップする。
【0018】さらに、本発明においては酸化鉄粒子、有
機系顔料の他に、従来公知の界面活性剤、カップリング
剤、滑剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、紫外線吸収
剤、安定剤等を添加することももちろん可能である。
【0019】
【作用】一般的に、マルチフィルムが十分な雑草防止機
能を得るためには雑草の光合成に必要な400〜700
nmの領域の光線を遮断することが必要であり、また地
温を効率よく上昇させるためには700nmを越える領
域の光線を透過させることが必要であると言われてい
る。具体的には、(1)400〜700nmの領域にお
ける透過率が低いこと、及び(2)900〜1,500
nmの領域における平均透過率が高いこと、の双方を満
足することである。一般に400〜700nmの領域に
おける透過率が低ければ低いほど、雑草の繁茂が抑制さ
れ、特に10%未満の場合は雑草の繁茂をほとんど防止
することができる。また、900〜1,500nmの領
域における平均透過率は、高ければ高いほど地温上昇効
果が期待でき、60%を以上であることが好ましい。
【0020】ところで、本発明のマルチフィルムに用い
る酸化鉄粒子は酸化チタン、酸化亜鉛等と同様に紫外線
領域の光線を吸収するので短波長の全光線透過率が低
く、可視光線、近赤外線領域と長波長になるにしたがっ
て全光線透過率が高くなる性質を有している。しかしな
がら、酸化鉄粒子は酸化チタンや酸化亜鉛等に比べて多
様な結晶構造、色調を有しているため、酸化鉄粒子の種
類や結晶形状、粒子径を適宜選択することにより主に5
50nm以下の領域の光線の透過率をある程度コントロ
ールして遮断することができる。図3に、表1に示す酸
化鉄粒子(戸田工業株式会社製)2.0wt%を、直鎖
状低密度ポリエチレンに添加混合して作製した厚さ20
μmのフィルムの分光透過率曲線(日立製作所製、U3
500の分光光度計により測定。)を示す。また酸化鉄
粒子のA500/A800は、500nm及び800nmにおけ
る透過率(%T)により、次式により求めた吸光度Aを
用いて計算した。 A=log(100/%T)
【0021】
【表1】
【0022】また、フタロシアニンブルー(住化カラー
株式会社製、商品名:ブルーSPEM−503)5.5
wt%を、直鎖状低密度ポリエチレンに添加混合して作
製した厚さ20μmのフィルムの分光透過率曲線を図4
に示す。一般に紫色、青色、緑色を呈するフィルムは5
50〜800nmの可視光線の透過率が低く、800n
m以上の領域で透過率が急激に高くなる。
【0023】したがって500nmと800nmにおけ
る吸光度の比A500/A800が4.0以上、すなわち、50
0nmから800nmにかけて急激に透過率が高くなる
分光透過率特性を有する酸化鉄粒子と550〜800n
mの可視光線の透過率が低く800nm以上の領域で透
過率が急激に高くなる紫色、青色、緑色から選ばれた有
機顔料を組み合わせて使用すればそれらの相乗効果によ
って400〜700nmの領域での透過率が下がり、9
00〜1,500nmの近赤外線領域の透過率が60%
を越えるような特性をマルチフィルムに付与することが
できる。図5に、表2に示す組成の樹脂原料を用いて得
られたフィルム(厚さ9μm)の分光線透過率曲線を示す。
但し、表中のLDPEとは直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂を意味する。また、全光線透過率は日本電色工業製ヘ
ルスメータNDH−20Dを用いて測定した。
【0024】
【表2】
【0025】このようにして得られたフィルムは、図5
からも明らかなように、400〜700nmの平均透過率
が低く、しかも900〜1500nmの平均透過率が6
0%以上であるので雑草の繁茂防止、及び地温上昇に効
果がある。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。な
お、本発明のマルチフィルムの性能評価は以下の方法に
よって行った。
【0027】<雑草防止効果>香川県丸亀市内の農地で
平成7年1月14日に各種マルチフィルムを敷設し、3
0日後の雑草の繁茂状況によって評価した。
【0028】 ○・・・雑草の繁茂なし △・・・雑草が少量繁茂 ×・・・雑草が多量に繁茂 <地温測定>香川県丸亀市内の農地で平成7年1月14
日から1月19日までの間、各種マルチフィルムを敷設
し、一日のうち2時、6時、10時、14時、18時、
22時に、地表下10cmの土中の温度を測定し、平均
値で評価した。
【0029】本実施例及び比較例においては、表2に示
した樹脂を一部使用した。また黒色顔料としてカーボン
ブラックマスターバッチ(東京インキ株式会社製、商品
名:PEX3500C)を使用した。
【0030】実施例1〜2、比較例1〜4 直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学工業株式会社製、
商品名:スミカセンLFR144E、MI=0.8g/
10分、密度0.920g/cm3)に表3に示すごと
く所定配合して押出機に供給し、インフレーション成形
法によりマルチフィルムを製造し、得られたフィルムを
畝に展張して作物の生育度合い、雑草防止効果、地温を
測定した。なお、表中の樹脂記号a、b、c、dはそれ
ぞれ表2の樹脂記号に対応し、またLDPEは直鎖状低
密度ポリエチレンを意味する。製造条件は加工温度20
0℃、押出量20kg/hr、ブロー比3.0、引き取
り速度12m/minであった。
【0031】なお、実施例1、2、比較例2で用いたフ
ィルムは、それぞれ両外層に直鎖状低密度ポリエチレン
からなる透明層を有した厚さ23μm、幅1,500m
mの三層フィルムとし、また比較例1、3、4に用いた
マルチフィルムは、それぞれ厚さ20μmの単層フィル
ムとした。
【0032】
【表3】
【0033】さらに、これらのマルチフィルムを実際に
農地に敷設して、雑草の繁茂防止効果、及び地温上昇効
果を測定した。また、マルチフィルムを展張しない裸地
についても、雑草の繁茂防止効果、及び地温上昇効果を
測定した。雑草防止効果に関する測定結果を表4に、地
温の測定結果を表5に示す。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】表4及び表5からも明らかなように、実施
例1、2のマルチフィルムはフィルムの中央部近辺で十
分な地温上昇機能を、両側で十分な雑草防止機能を発揮
している。また、害虫忌避効果も見られた。比較例1、
4のフィルムは雑草の繁茂は見られなかったが、フィル
ム内が全体的に低温であった。これとは逆に、比較例
2、3の場合は地温はかなり高温まで上がったが、雑草
がマルチ内部全域に生えた。また、実施例1、2は、フ
ィルム全面に渡って全光線透過率の低い比較例1、4よ
りも作物の生育度合いが良好であった。
【0037】
【効果】本発明によるマルチフィルムは、400〜70
0nmの領域の光線の透過が小さく、700nmを越え
た領域の光線透過が良いので、雑草防止機能と地温上昇
機能を兼備している。また、フィルムの長手方向に三分
割され、淡色部と濃色部に分かれているため、地温のコ
ントロールをより細かく行うことができ、作物の播種か
ら収穫期に渡って長い間使用することができる。
【0038】また、外層に害虫忌避剤を混入した忌避層
を有していると、害虫忌避効果も得られ、減農薬栽培が
可能となる。特にフィルムの両外層に忌避層を設ける
と、マルチフィルムを畝に張るときにフィルムの表裏を
確かめる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマルチフィルムの一実施例を表す
断面図(A)、(B)と平面図(C)である。
【図2】本発明によるマルチフィルムの一実施例を表す
断面図(A)、(B)と平面図(C)である。
【図3】表1に示す酸化鉄α〜δを直鎖状低密度ポリエ
チレンに添加した樹脂から得られるフィルムの分光線透
過率曲線である。
【図4】フタロシアニンブルーを直鎖状低密度ポリエチ
レンに添加した樹脂から得られるフィルムの分光線透過
率曲線である。
【図5】表2に示す組成の樹脂原料を用いて得られたフ
ィルムの分光線透過率曲線である。
【符号の説明】
a 基材層 b 忌避層 1 マルチフィルム 2 淡色層 3 濃色層 4 透明部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/20 B32B 27/20 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層aが、フィルムの長手方向に平行
    に三分割されており、中央が全光線透過率が15〜50
    %、両側が全光線透過率が10%以下となるように、酸
    化鉄粒子、及び紫色、青色、または緑色から選ばれるい
    ずれかの有機系顔料がそれぞれ添加されており、該酸化
    鉄粒子の500nmにおける吸光度(A500)と800nmに
    おける吸光度(A800)の比A500/A800が4.0以上であ
    ることを特徴とするマルチフィルム1。
  2. 【請求項2】 基材層aが、フィルムの長手方向に平行
    に三分割されており、中央が全光線透過率が10%以
    下、両側が全光線透過率が15〜50%となるように、
    酸化鉄粒子、及び紫色、青色、または緑色から選ばれる
    いずれかの有機系顔料がそれぞれ添加されており、該酸
    化鉄粒子の500nmにおける吸光度(A500)と800nm
    における吸光度(A800)の比A500/A800が4.0以上で
    あることを特徴とするマルチフィルム1。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方に、害虫忌避剤を含有す
    る最外層bを有することを特徴とする請求項1乃至2の
    いずれかに記載のマルチフィルム1。
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