JPH09227111A - フラーレンの分離精製装置及び分離精製法 - Google Patents
フラーレンの分離精製装置及び分離精製法Info
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- JPH09227111A JPH09227111A JP8040138A JP4013896A JPH09227111A JP H09227111 A JPH09227111 A JP H09227111A JP 8040138 A JP8040138 A JP 8040138A JP 4013896 A JP4013896 A JP 4013896A JP H09227111 A JPH09227111 A JP H09227111A
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- trap
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高純度のフラーレンが安価に分離精製され、
有機溶剤を全く使用しないフラーレンの分離精製装置及
び分離精製法を提供すること。 【解決手段】 フラーレンを加熱して昇華させるための
加熱容器3と、該加熱容器3に接続されて昇華したフラ
ーレンを析出させるためのトラップ4と、加熱容器3及
びトラップ4の内部を減圧吸引するための真空装置とを
少なくとも備えるとともに、加熱容器3、トラップ4、
真空装置がこの順序で配設されている分離精製装置であ
る。前記トラップ4は、2以上の区画に分割されること
が好ましい。トラップ4の加熱容器3側の温度を真空装
置側の温度よりも高くすることを特徴とする分離精製法
である。
有機溶剤を全く使用しないフラーレンの分離精製装置及
び分離精製法を提供すること。 【解決手段】 フラーレンを加熱して昇華させるための
加熱容器3と、該加熱容器3に接続されて昇華したフラ
ーレンを析出させるためのトラップ4と、加熱容器3及
びトラップ4の内部を減圧吸引するための真空装置とを
少なくとも備えるとともに、加熱容器3、トラップ4、
真空装置がこの順序で配設されている分離精製装置であ
る。前記トラップ4は、2以上の区画に分割されること
が好ましい。トラップ4の加熱容器3側の温度を真空装
置側の温度よりも高くすることを特徴とする分離精製法
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフラーレンの分離精
製装置及び分離精製法に関する。
製装置及び分離精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラーレンはグラフアィト、ダイヤモン
ドに次ぐ第3の炭素固体分子として最近、発見されたば
かりであって、球殻状構造を持った炭素の同素体であ
る。フラーレンを代表する炭素数60のフラーレンC60
はその構造がサッカーボールのように正五角形が12
面、正六角形が20面の32面体である。フラーレンと
しては、C60、炭素数70のフラーレンC70、炭素数8
4のフラーレンC84が主に存在し、これ以外に炭素数1
00以下のフラーレンとしてC76、C78、C82、C90、
C94などいずれも特異な形をもつケージ状構造をもつこ
とが知られているがその量はC60と比べると極端に少な
く、また、炭素数120を越える巨大分子のフラーレン
の存在も確認されている。
ドに次ぐ第3の炭素固体分子として最近、発見されたば
かりであって、球殻状構造を持った炭素の同素体であ
る。フラーレンを代表する炭素数60のフラーレンC60
はその構造がサッカーボールのように正五角形が12
面、正六角形が20面の32面体である。フラーレンと
しては、C60、炭素数70のフラーレンC70、炭素数8
4のフラーレンC84が主に存在し、これ以外に炭素数1
00以下のフラーレンとしてC76、C78、C82、C90、
C94などいずれも特異な形をもつケージ状構造をもつこ
とが知られているがその量はC60と比べると極端に少な
く、また、炭素数120を越える巨大分子のフラーレン
の存在も確認されている。
【0003】このようなフラーレンは、次のような点で
有用である。 (1)フラーレンの化学修飾による誘導体としての利
用:C60は球形分子の外側を反応性の高い電子が取り巻
いており他の物質と化学反応しやすいこと利用して、種
々の誘導体を合成して新たな機能を持った物質を創製す
る試みがなされている。例えば、ポリマーの一部にフラ
ーレンを導入することで新しい機能性プラスチックを開
拓したり、触媒として利用する段階にあり、C60と金属
の複合体が水素を吸蔵する性質に着目し、アセチレン系
化合物をプロピレン系化合物に効率よく水素化すること
に成功している。また、ゼオライトと呼ぶ多孔質材料の
穴の中にC60やC70を詰め、効率よくアルコール類など
を合成できる。さらに、フラーレンを担体としたパラジ
ュム触媒はヘプタンの水素添加効果は活性炭の数倍が得
られている。 (2)医薬への応用:C60はベンゼンなどの有機溶媒に
しか溶けないことを改質するために、アルコールなど水
になじむ置換基をフラーレンに付加させた誘導体を作る
ことで水溶性を持たせている。これらの誘導体ではエイ
ズの原因であるHIVの発現に欠かせない蛋白質分解酵
素の活性を阻害する性質や光の照射で遺伝子の本体であ
るDNAの特定部位を切断する性質が発見されている。
有用である。 (1)フラーレンの化学修飾による誘導体としての利
用:C60は球形分子の外側を反応性の高い電子が取り巻
いており他の物質と化学反応しやすいこと利用して、種
々の誘導体を合成して新たな機能を持った物質を創製す
る試みがなされている。例えば、ポリマーの一部にフラ
ーレンを導入することで新しい機能性プラスチックを開
拓したり、触媒として利用する段階にあり、C60と金属
の複合体が水素を吸蔵する性質に着目し、アセチレン系
化合物をプロピレン系化合物に効率よく水素化すること
に成功している。また、ゼオライトと呼ぶ多孔質材料の
穴の中にC60やC70を詰め、効率よくアルコール類など
を合成できる。さらに、フラーレンを担体としたパラジ
ュム触媒はヘプタンの水素添加効果は活性炭の数倍が得
られている。 (2)医薬への応用:C60はベンゼンなどの有機溶媒に
しか溶けないことを改質するために、アルコールなど水
になじむ置換基をフラーレンに付加させた誘導体を作る
ことで水溶性を持たせている。これらの誘導体ではエイ
ズの原因であるHIVの発現に欠かせない蛋白質分解酵
素の活性を阻害する性質や光の照射で遺伝子の本体であ
るDNAの特定部位を切断する性質が発見されている。
【0004】(3)非線形光学機能材料としての利用:
フラーレンと電子供与体を含む化合物が形成する電子移
動コンプレックスは三次非線形光学効果を発現する。 (4)金属内包フラーレンとしの利用:C60の結晶は半
導性を示すが、アルカリ金属などを加えると金属になっ
たり超伝導を示す。また、有機アミン系物質と混ぜると
強磁性体にもなる。 (5)その他の利用:C70の薄膜上に特殊な有機薄膜を
積層した光電変換素子を試作し、市販の小型複写機に搭
載できるサイズの電子写真感光ドラムを作製したとこ
ろ、市販品を上回る感度を達成して、A4紙で毎分20
枚の速度で画像サンプルを得ることができることが知ら
れている。また、C60がラットやマウスの細胞に及ぼす
影響を試験管内での試験によれば、手足になる前の末分
化の細胞にC60を加えると、軟骨細胞が通常の4倍に増
加し、C60をプラスチックや金属でできた人口骨にコー
ティングすれば軟骨が成長して生体適合性が上がること
が期待されている。さらに、常温、高圧下におけるダイ
ヤモンド合成材料としても用いられている。このように
様々な用途分野に関係しているので、フラーレンは、新
素材・医薬などとして有用な物質である。
フラーレンと電子供与体を含む化合物が形成する電子移
動コンプレックスは三次非線形光学効果を発現する。 (4)金属内包フラーレンとしの利用:C60の結晶は半
導性を示すが、アルカリ金属などを加えると金属になっ
たり超伝導を示す。また、有機アミン系物質と混ぜると
強磁性体にもなる。 (5)その他の利用:C70の薄膜上に特殊な有機薄膜を
積層した光電変換素子を試作し、市販の小型複写機に搭
載できるサイズの電子写真感光ドラムを作製したとこ
ろ、市販品を上回る感度を達成して、A4紙で毎分20
枚の速度で画像サンプルを得ることができることが知ら
れている。また、C60がラットやマウスの細胞に及ぼす
影響を試験管内での試験によれば、手足になる前の末分
化の細胞にC60を加えると、軟骨細胞が通常の4倍に増
加し、C60をプラスチックや金属でできた人口骨にコー
ティングすれば軟骨が成長して生体適合性が上がること
が期待されている。さらに、常温、高圧下におけるダイ
ヤモンド合成材料としても用いられている。このように
様々な用途分野に関係しているので、フラーレンは、新
素材・医薬などとして有用な物質である。
【0005】次に、フラーレンの従来の製造法について
述べる。フラーレンの製造法は、発見当時はレーザーで
加熱することによりグラファイトを蒸発させ、この雰囲
気にHe、Ar等の不活性ガスを導入することにより合
成し、フラーレンの存在を認めている。しかし、この方
法は大量の煤を生成するために適当ではなく、現在多く
はアーク放電が使用されている。その製造法の一例は、
50〜100A、20〜40V(20KW)の直流電源
を用い、直径5〜6mm、長さ1000〜200mmの
炭素棒(重さ4.6g)を陽極にして陰極にも炭素棒を
用いHe雰囲気(100〜400トル)でアーク放電を
起こすことにより陽極の炭素棒が蒸発し、ススが生成す
る。この煤にフラーレンが、一般には5〜10重量%含
まれている。そして、この煤よりフラーレンを分離した
ものを粗フラーレンと称している。
述べる。フラーレンの製造法は、発見当時はレーザーで
加熱することによりグラファイトを蒸発させ、この雰囲
気にHe、Ar等の不活性ガスを導入することにより合
成し、フラーレンの存在を認めている。しかし、この方
法は大量の煤を生成するために適当ではなく、現在多く
はアーク放電が使用されている。その製造法の一例は、
50〜100A、20〜40V(20KW)の直流電源
を用い、直径5〜6mm、長さ1000〜200mmの
炭素棒(重さ4.6g)を陽極にして陰極にも炭素棒を
用いHe雰囲気(100〜400トル)でアーク放電を
起こすことにより陽極の炭素棒が蒸発し、ススが生成す
る。この煤にフラーレンが、一般には5〜10重量%含
まれている。そして、この煤よりフラーレンを分離した
ものを粗フラーレンと称している。
【0006】また、He雰囲気中で、黒鉛棒を高周波加
熱して、2700℃で蒸発生成した煤からフラーレンを
合成する方法或いはプラズマ放電を利用しフラーレンを
合成する方法が特開平5ー116923号公報等で試み
られている。これらのうち、文献上、最も高い生成収率
はプラズマ放電による40%が報告されている。
熱して、2700℃で蒸発生成した煤からフラーレンを
合成する方法或いはプラズマ放電を利用しフラーレンを
合成する方法が特開平5ー116923号公報等で試み
られている。これらのうち、文献上、最も高い生成収率
はプラズマ放電による40%が報告されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】フラーレンの製造コス
トの削減はフラーレンを素材とする製品の競争力を高め
る重要な要素であり、年々低価格になってきているもの
の、フラーレンは未だ貴金属並に高いという問題があ
る。
トの削減はフラーレンを素材とする製品の競争力を高め
る重要な要素であり、年々低価格になってきているもの
の、フラーレンは未だ貴金属並に高いという問題があ
る。
【0008】フラーレンの生成機構については現在にお
いても不明な点が多く、C60、C70等を選択的に生成さ
せることには成功していない。従って、C60、C70等の
各種のフラーレンを含む、前述の煤などの粗フラーレン
から、C60、C70等のフラーレンをそれぞれ高濃度に分
離精製することが望ましい。フラーレンの大量製造法が
発見されて間もないため或いは明確な用途が十分には確
立されてはいないことから、種類が多いフラーレンのう
ち、どのフラーレンが、前記の利用分野で必要となるか
は明確ではない。しかしながら、フラーレンには未知の
特性が今後も期待されるので、粗フラーレンから、
C60、C70等の特定のフラーレンをそれぞれ分離精製す
ることが好ましい。
いても不明な点が多く、C60、C70等を選択的に生成さ
せることには成功していない。従って、C60、C70等の
各種のフラーレンを含む、前述の煤などの粗フラーレン
から、C60、C70等のフラーレンをそれぞれ高濃度に分
離精製することが望ましい。フラーレンの大量製造法が
発見されて間もないため或いは明確な用途が十分には確
立されてはいないことから、種類が多いフラーレンのう
ち、どのフラーレンが、前記の利用分野で必要となるか
は明確ではない。しかしながら、フラーレンには未知の
特性が今後も期待されるので、粗フラーレンから、
C60、C70等の特定のフラーレンをそれぞれ分離精製す
ることが好ましい。
【0009】当初、多くの研究者により質量分析計(M
S)によるフラーレンの確認同定に精力が注がれてきた
が、質量分析計による確認だけではフラーレン関連分野
の研究はほとんど不可能である。超伝導に代表される物
性研究、化学反応における触媒作用の研究、化学的性質
等の研究さらに生物活性の測定には、多様な構造を持つ
フラーレンから炭素数一定のフラーレンをある量安定に
入手することが必須となる。これを実現するために、炭
素の煤などから特定のフラーレンを分離精製する方法が
必要である。
S)によるフラーレンの確認同定に精力が注がれてきた
が、質量分析計による確認だけではフラーレン関連分野
の研究はほとんど不可能である。超伝導に代表される物
性研究、化学反応における触媒作用の研究、化学的性質
等の研究さらに生物活性の測定には、多様な構造を持つ
フラーレンから炭素数一定のフラーレンをある量安定に
入手することが必須となる。これを実現するために、炭
素の煤などから特定のフラーレンを分離精製する方法が
必要である。
【0010】この分離精製法として、液体クロマトグラ
フィ(LC)と呼ばれる分離技術が知られている。この
分離技術は、フラーレンが数種の有機溶媒(ベンゼン、
トルエン、ヘキサン、二硫化炭素など)に、溶解度はそ
れほど大きくないが溶解することを利用した方法であ
る。液体クロマトグラフィにはカラムクロマトグラフィ
ーと呼ばれる自然落下を利用した分離法から、HPLC
(高性能ポンプ液体クロマトグラフ)と呼ばれる高性能
ポンプで移動層液体を圧送して高分解能分離を達成する
方法等がある。カラムクロマトグラフィーによる分取で
は、分取量が増加すると、使用する溶媒量が多量になる
ため、有機溶媒の調製、回収、管理に多くの時間を要
し、コスト高の大きな要因となる。また、分離能が低い
ため、C74以上の種々のハイヤーフラーレンC74<の分
離精製には有効ではない。
フィ(LC)と呼ばれる分離技術が知られている。この
分離技術は、フラーレンが数種の有機溶媒(ベンゼン、
トルエン、ヘキサン、二硫化炭素など)に、溶解度はそ
れほど大きくないが溶解することを利用した方法であ
る。液体クロマトグラフィにはカラムクロマトグラフィ
ーと呼ばれる自然落下を利用した分離法から、HPLC
(高性能ポンプ液体クロマトグラフ)と呼ばれる高性能
ポンプで移動層液体を圧送して高分解能分離を達成する
方法等がある。カラムクロマトグラフィーによる分取で
は、分取量が増加すると、使用する溶媒量が多量になる
ため、有機溶媒の調製、回収、管理に多くの時間を要
し、コスト高の大きな要因となる。また、分離能が低い
ため、C74以上の種々のハイヤーフラーレンC74<の分
離精製には有効ではない。
【0011】一方、HPLC法による分離精製では、化
学結合型シリカであるオクタデシルシラン(ODS)カ
ラムを始めとして、種々の化学修飾をしたシリカゲルの
カラムと移動相との選択を行えば、フラーレンの分取、
分離精製が可能であり、ハイヤーフラーレンの分離には
欠かせない分離手段である。しかしながら、一度に多量
の粗フラーレン等の未精製フラーレンを効率よく分離精
製するのは容易ではなく、一定量のフラーレンを回収す
るまで多段階にわたる化学操作が必要であるという問題
がある。
学結合型シリカであるオクタデシルシラン(ODS)カ
ラムを始めとして、種々の化学修飾をしたシリカゲルの
カラムと移動相との選択を行えば、フラーレンの分取、
分離精製が可能であり、ハイヤーフラーレンの分離には
欠かせない分離手段である。しかしながら、一度に多量
の粗フラーレン等の未精製フラーレンを効率よく分離精
製するのは容易ではなく、一定量のフラーレンを回収す
るまで多段階にわたる化学操作が必要であるという問題
がある。
【0012】一方、活性炭を利用したフラッシュクロマ
トグラフーによる、C60のみを選択的に分離精製する方
法が、米国で1992年に開発された。この方法による
と、溶媒の量は従来の20分の1以下で、分離精製時間
も5分の1から30分の1以下と、HPLC法による分
離精製法より大幅な省力化が達成できた。C60の分離だ
けを対象とするのであれば最も良い方法の一つと言える
が、フラーレンの活性炭への吸着力が極めて大きいため
にC60以外の分離には適用できない欠点がある。
トグラフーによる、C60のみを選択的に分離精製する方
法が、米国で1992年に開発された。この方法による
と、溶媒の量は従来の20分の1以下で、分離精製時間
も5分の1から30分の1以下と、HPLC法による分
離精製法より大幅な省力化が達成できた。C60の分離だ
けを対象とするのであれば最も良い方法の一つと言える
が、フラーレンの活性炭への吸着力が極めて大きいため
にC60以外の分離には適用できない欠点がある。
【0013】液体クロマトグラフィによるフラーレンの
分離精製は大量処理法として実用化されているが、問題
は移動層溶媒を大量に使用することが環境上、また経済
上望ましくないことである。また、フラーレンは非常に
活性であることが明らかになり、単結晶の成長において
溶媒からの析出によって精製したフラーレンは溶媒の影
響を受けるため純粋なフラーレンが得られにくいという
問題がある。
分離精製は大量処理法として実用化されているが、問題
は移動層溶媒を大量に使用することが環境上、また経済
上望ましくないことである。また、フラーレンは非常に
活性であることが明らかになり、単結晶の成長において
溶媒からの析出によって精製したフラーレンは溶媒の影
響を受けるため純粋なフラーレンが得られにくいという
問題がある。
【0014】以上、説明したように、有機溶媒を使用し
ない、フラーレン分離精製法の開発は非常に意味のある
ことである。フラーレン分離精製法の一つとして、アベ
リット(Averitt)らによって、アプライド フ
ィジクス レター(Appl.Phys.Lett.,
Vol.65,No.3,18 July 1994)
等に報告が成されているが、この方法は、クヌーゼンの
原理を利用した分子蒸留による分離方法で、装置が複雑
で、効率的な大量な処理には不適である。
ない、フラーレン分離精製法の開発は非常に意味のある
ことである。フラーレン分離精製法の一つとして、アベ
リット(Averitt)らによって、アプライド フ
ィジクス レター(Appl.Phys.Lett.,
Vol.65,No.3,18 July 1994)
等に報告が成されているが、この方法は、クヌーゼンの
原理を利用した分子蒸留による分離方法で、装置が複雑
で、効率的な大量な処理には不適である。
【0015】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、極めて高純度のフラーレンが安価に分離精製される
とともに、危険性あるいは毒性の伴う、多量の有機溶剤
を全く使用しないフラーレンの分離精製装置及び分離精
製法を提供することを課題とする。
で、極めて高純度のフラーレンが安価に分離精製される
とともに、危険性あるいは毒性の伴う、多量の有機溶剤
を全く使用しないフラーレンの分離精製装置及び分離精
製法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、フラーレン含有煤あるいは粗フラーレンに含まれる
フラーレンを加熱して昇華させるための加熱容器と、該
加熱容器に接続されて昇華したフラーレンを析出させる
ためのトラップと、前記加熱容器及びトラップの内部を
真空にするための真空装置とを少なくとも備えるととも
に、加熱容器、トラップ、真空装置がこの順序で配設さ
れていることを特徴とするフラーレンの分離精製装置で
ある。
は、フラーレン含有煤あるいは粗フラーレンに含まれる
フラーレンを加熱して昇華させるための加熱容器と、該
加熱容器に接続されて昇華したフラーレンを析出させる
ためのトラップと、前記加熱容器及びトラップの内部を
真空にするための真空装置とを少なくとも備えるととも
に、加熱容器、トラップ、真空装置がこの順序で配設さ
れていることを特徴とするフラーレンの分離精製装置で
ある。
【0017】請求項2記載の発明は、加熱容器とトラッ
プとが、一端を封じられ他端に開口部を有する管状の容
器内に収容され、前記開口部は真空装置に接続されてい
ることを特徴とする請求項1記載のフラーレンの分離精
製装置である。
プとが、一端を封じられ他端に開口部を有する管状の容
器内に収容され、前記開口部は真空装置に接続されてい
ることを特徴とする請求項1記載のフラーレンの分離精
製装置である。
【0018】請求項3記載の発明は、トラップの加熱容
器側を高温にしてその真空装置側に向けて低温となる温
度勾配をトラップに形成する温度制御手段を配してなる
請求項1又は2記載のフラーレンの分離精製装置であ
る。
器側を高温にしてその真空装置側に向けて低温となる温
度勾配をトラップに形成する温度制御手段を配してなる
請求項1又は2記載のフラーレンの分離精製装置であ
る。
【0019】請求項4記載の発明は、トラップが、該ト
ラップ内に析出したフラーレン析出物を2以上に分割し
て取り出し可能に、2以上の分離可能な区画から構成さ
れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載のフラーレンの分離精製装置である。
ラップ内に析出したフラーレン析出物を2以上に分割し
て取り出し可能に、2以上の分離可能な区画から構成さ
れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載のフラーレンの分離精製装置である。
【0020】請求項5記載の発明は、加熱容器及びトラ
ップが、石英ガラス、セラミックス、ステンレス等の耐
熱性材料からなることを特徴とする請求項1〜4のいず
れか1項に記載のフラーレンの分離精製装置である。
ップが、石英ガラス、セラミックス、ステンレス等の耐
熱性材料からなることを特徴とする請求項1〜4のいず
れか1項に記載のフラーレンの分離精製装置である。
【0021】請求項6記載の発明は、加熱容器とトラッ
プとの接続部に繊維質の充填層が配されてなることを特
徴とする請求項1〜5のいずれか1項にフラーレンの分
離精製装置である。
プとの接続部に繊維質の充填層が配されてなることを特
徴とする請求項1〜5のいずれか1項にフラーレンの分
離精製装置である。
【0022】請求項7記載の発明は、フラーレン含有煤
あるいは粗フラーレンに含まれるフラーレンを真空雰囲
気下で加熱して昇華させ、該昇華したフラーレンをその
移動方向に沿って温度低下する温度勾配を施されたトラ
ップに導いて析出させることを特徴とするフラーレンの
分離精製法である。
あるいは粗フラーレンに含まれるフラーレンを真空雰囲
気下で加熱して昇華させ、該昇華したフラーレンをその
移動方向に沿って温度低下する温度勾配を施されたトラ
ップに導いて析出させることを特徴とするフラーレンの
分離精製法である。
【0023】請求項8記載の発明は、真空雰囲気が1ト
ル〜1×10ー3トルの真空度であることを特徴とする請
求項7に記載のフラーレンの分離精製法である。
ル〜1×10ー3トルの真空度であることを特徴とする請
求項7に記載のフラーレンの分離精製法である。
【0024】請求項9記載の発明は、トラップの温度勾
配は、その一端側を500〜650゜Cとし、その他端
側を200〜300゜Cとするように施されていること
を特徴とする請求項7又は8記載のフラーレンの分離精
製法である。
配は、その一端側を500〜650゜Cとし、その他端
側を200〜300゜Cとするように施されていること
を特徴とする請求項7又は8記載のフラーレンの分離精
製法である。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のフラーレンの分
離精製装置の一実施形態例の断面図である。本発明のフ
ラーレンの分離精製装置は、フラーレン含有煤10aあ
るいは粗フラーレン10bに含まれるフラーレンを加熱
して昇華させるための加熱容器3と、該加熱容器3に接
続されて昇華したフラーレンを析出させるためのトラッ
プ4と、前記加熱容器3及びトラップ4の内部を真空に
するための真空装置とを少なくとも備えるとともに、加
熱容器3、トラップ4、真空装置がこの順序で直列に配
設されているものである。そして、図1に示す例では、
加熱容器3とトラッププ4とは、一端を封じられ他端に
開口部を有する管状の容器2内に収容されている。
離精製装置の一実施形態例の断面図である。本発明のフ
ラーレンの分離精製装置は、フラーレン含有煤10aあ
るいは粗フラーレン10bに含まれるフラーレンを加熱
して昇華させるための加熱容器3と、該加熱容器3に接
続されて昇華したフラーレンを析出させるためのトラッ
プ4と、前記加熱容器3及びトラップ4の内部を真空に
するための真空装置とを少なくとも備えるとともに、加
熱容器3、トラップ4、真空装置がこの順序で直列に配
設されているものである。そして、図1に示す例では、
加熱容器3とトラッププ4とは、一端を封じられ他端に
開口部を有する管状の容器2内に収容されている。
【0026】容器2は、加熱容器3とトラッププ4とを
その内部に収容し、加熱容器3とトラッププ4との内部
を真空にし、これらを加熱するための耐圧性の容器であ
る。容器2は、その一端を封じられ、他端の開口部は真
空装置側に接続される。容器2の内部に、加熱容器3と
トラップ4とを収容すれば、加熱容器3とトラップ4と
を真空漏れが生じないように接続する必要がないので、
これらの内部を真空にすることが容易である。また、容
器2内に加熱容器3とトラップ4とを並べて収容する
と、分離精製装置を小型化できる。容器2の好ましい形
状は、一端が封じられた管状体であり、その大きさの一
例は、管長0.5〜1m、外径5〜25mmである。容
器2は、1000゜Cの温度に耐えるものが好ましく、
なかでも石英、セラミックス、ステンレス等の耐熱性材
料で構成されることが好ましい。
その内部に収容し、加熱容器3とトラッププ4との内部
を真空にし、これらを加熱するための耐圧性の容器であ
る。容器2は、その一端を封じられ、他端の開口部は真
空装置側に接続される。容器2の内部に、加熱容器3と
トラップ4とを収容すれば、加熱容器3とトラップ4と
を真空漏れが生じないように接続する必要がないので、
これらの内部を真空にすることが容易である。また、容
器2内に加熱容器3とトラップ4とを並べて収容する
と、分離精製装置を小型化できる。容器2の好ましい形
状は、一端が封じられた管状体であり、その大きさの一
例は、管長0.5〜1m、外径5〜25mmである。容
器2は、1000゜Cの温度に耐えるものが好ましく、
なかでも石英、セラミックス、ステンレス等の耐熱性材
料で構成されることが好ましい。
【0027】加熱容器3は、フラーレン含有煤10aあ
るいは粗フラーレン10b等のフラーレン精製用材料を
その内部に収容するとともに、フラーレン含有煤10a
あるいは粗フラーレン10bに含まれるフラーレンを加
熱して昇華させるための容器である。そして、加熱容器
3はその一端を封じられ、他端にはトラップ4に接続さ
れるための開口部を有している。加熱容器3は、電気炉
5a等の加熱手段によって、容器2等を介して外方から
加熱される。加熱容器3は、石英、パイレックスあるい
はステンレス等の耐熱性素材により構成されることが好
ましい。
るいは粗フラーレン10b等のフラーレン精製用材料を
その内部に収容するとともに、フラーレン含有煤10a
あるいは粗フラーレン10bに含まれるフラーレンを加
熱して昇華させるための容器である。そして、加熱容器
3はその一端を封じられ、他端にはトラップ4に接続さ
れるための開口部を有している。加熱容器3は、電気炉
5a等の加熱手段によって、容器2等を介して外方から
加熱される。加熱容器3は、石英、パイレックスあるい
はステンレス等の耐熱性素材により構成されることが好
ましい。
【0028】トラップ4は、加熱容器3に接続されて昇
華して気化したフラーレンをその内壁面等の上に凝縮さ
せて析出させるための容器である。そして、トラップ4
は管状体であることが好ましく、両端に開口部を有す
る。
華して気化したフラーレンをその内壁面等の上に凝縮さ
せて析出させるための容器である。そして、トラップ4
は管状体であることが好ましく、両端に開口部を有す
る。
【0029】トラップ4は、フラーレンの分離精製を効
率良くするために、電気炉5b等の加熱手段によって外
方から加熱される。トラップ4は、公知の温度制御手段
を有する加熱手段によって後記するように温度制御され
る。また、トラップ4は、トラップ4の加熱容器3側か
らその真空装置側に向かって温度が下がる温度勾配をト
ラップ4に形成できる温度制御手段によって温度制御さ
れることが好ましい。トラップ4は、石英、パイレック
スあるいはステンレス等の耐熱性素材により構成され
る。
率良くするために、電気炉5b等の加熱手段によって外
方から加熱される。トラップ4は、公知の温度制御手段
を有する加熱手段によって後記するように温度制御され
る。また、トラップ4は、トラップ4の加熱容器3側か
らその真空装置側に向かって温度が下がる温度勾配をト
ラップ4に形成できる温度制御手段によって温度制御さ
れることが好ましい。トラップ4は、石英、パイレック
スあるいはステンレス等の耐熱性素材により構成され
る。
【0030】トラップ4を加熱容器3と同体とすること
もできるが、トラップ4を加熱容器3と別体とすること
が好ましい。別体とすれば、フラーレン析出物をトラッ
プ4内から取り出すことが容易である。別体とし、更に
トラップ4を区切って分離可能な2以上の区画から構成
させると、フラーレン析出物を2以上に分割して採取可
能である。従って、C70<、C7 0、C60等のフラーレン
の含有率が異なる生成物を容易に分取できる。
もできるが、トラップ4を加熱容器3と別体とすること
が好ましい。別体とすれば、フラーレン析出物をトラッ
プ4内から取り出すことが容易である。別体とし、更に
トラップ4を区切って分離可能な2以上の区画から構成
させると、フラーレン析出物を2以上に分割して採取可
能である。従って、C70<、C7 0、C60等のフラーレン
の含有率が異なる生成物を容易に分取できる。
【0031】前記トラップ4は、好ましくは2〜8個に
分割される。図1に示す例では、トラップ4は等長に区
切られた5個の管状体からなる5区画から構成されてい
る。そして、トラップ4の全ての区画は両端に開口を有
している。トラップ4が、このように複数の区画に区切
られていると、C60、C70等のフラーレンの含有率がそ
れぞれ異なる複数個の精製物を一回の分離精製操作で得
ることができる。
分割される。図1に示す例では、トラップ4は等長に区
切られた5個の管状体からなる5区画から構成されてい
る。そして、トラップ4の全ての区画は両端に開口を有
している。トラップ4が、このように複数の区画に区切
られていると、C60、C70等のフラーレンの含有率がそ
れぞれ異なる複数個の精製物を一回の分離精製操作で得
ることができる。
【0032】真空装置とは、容器2、加熱容器3、トラ
ップ4の内部を真空排気して真空にするための装置であ
って、真空ポンプ等である。
ップ4の内部を真空排気して真空にするための装置であ
って、真空ポンプ等である。
【0033】更に、繊維質の充填層6を、加熱容器3と
トラップ4との接続部に配することが好ましい。繊維質
の充填層6は、フラーレン含有煤10aあるいは粗フラ
ーレン10bを加熱容器3内に収容した後、加熱容器3
内を真空雰囲気にする際、微粉末である前記煤あるいは
前記粗フラーレンが飛散するのを防止するために必要で
ある。繊維質のものとしては、1000゜Cの温度に耐
える綿状のものが好ましく、なかでも耐熱性に優れたセ
ラミックウール、石英ガラスウール等が好ましい。
トラップ4との接続部に配することが好ましい。繊維質
の充填層6は、フラーレン含有煤10aあるいは粗フラ
ーレン10bを加熱容器3内に収容した後、加熱容器3
内を真空雰囲気にする際、微粉末である前記煤あるいは
前記粗フラーレンが飛散するのを防止するために必要で
ある。繊維質のものとしては、1000゜Cの温度に耐
える綿状のものが好ましく、なかでも耐熱性に優れたセ
ラミックウール、石英ガラスウール等が好ましい。
【0034】加熱容器3、トラップ4、真空装置をこの
順序で配設すると、容器2の封じ側に位置して収容され
た加熱容器3内で気化したフラーレンは、加熱容器3内
から真空装置の方向に向かって一方向にのみ流れて移動
する。そして、トラップ4内に流入した、気化したフラ
ーレンは温度制御されたトラップ4の内壁面等の上に、
フララーレンの蒸気圧に応じて、各種のフラーレンが析
出位置を異にしてトラップ(捕捉)される。則ち、フラ
ーレンの炭素数の順序、例えば、炭素数70を越えるフ
ラーレン(C70<)、C70、C60の順序に、フラーレン
がトラップ4の加熱容器3側(流れの上流側)からトラ
ップ4の真空装置側(流れの下流側)に向かって、位置
を異にして析出するので、特定のフラーレンを高濃度に
含む精製物を得ることができる。
順序で配設すると、容器2の封じ側に位置して収容され
た加熱容器3内で気化したフラーレンは、加熱容器3内
から真空装置の方向に向かって一方向にのみ流れて移動
する。そして、トラップ4内に流入した、気化したフラ
ーレンは温度制御されたトラップ4の内壁面等の上に、
フララーレンの蒸気圧に応じて、各種のフラーレンが析
出位置を異にしてトラップ(捕捉)される。則ち、フラ
ーレンの炭素数の順序、例えば、炭素数70を越えるフ
ラーレン(C70<)、C70、C60の順序に、フラーレン
がトラップ4の加熱容器3側(流れの上流側)からトラ
ップ4の真空装置側(流れの下流側)に向かって、位置
を異にして析出するので、特定のフラーレンを高濃度に
含む精製物を得ることができる。
【0035】 本発明のフラーレンの分離精製法は、
フラーレン含有煤10aあるいは粗フラーレン10bに
含まれるフラーレンを真空雰囲気下で加熱して昇華さ
せ、該昇華したフラーレンをその移動方向に沿って温度
低下する温度勾配を施されたトラップ4に導いて、該昇
華したフラーレンをトラップ4に析出させる分離精製方
法である。
フラーレン含有煤10aあるいは粗フラーレン10bに
含まれるフラーレンを真空雰囲気下で加熱して昇華さ
せ、該昇華したフラーレンをその移動方向に沿って温度
低下する温度勾配を施されたトラップ4に導いて、該昇
華したフラーレンをトラップ4に析出させる分離精製方
法である。
【0036】図1に示す分離精製装置を用いる場合の、
フラーレンの分離精製法について以下に更に詳しく述べ
る。フラーレンは真空下に加熱されると昇華する。従っ
て、加熱容器3とトラップ4の内部は、真空装置により
1トル〜10ー3トル(Torr)の真空度として、フラ
ーレンが昇華し易いようにする。
フラーレンの分離精製法について以下に更に詳しく述べ
る。フラーレンは真空下に加熱されると昇華する。従っ
て、加熱容器3とトラップ4の内部は、真空装置により
1トル〜10ー3トル(Torr)の真空度として、フラ
ーレンが昇華し易いようにする。
【0037】更に、フラーレン含有煤10aあるいは粗
フラーレン10b中に含まれるフラーレンは、電気炉5
a等により、容器2、加熱容器3等を介して、400〜
1000゜Cに加熱されると昇華する。400゜C未満
であると昇華速度が遅く、1000゜Cを越えると、フ
ラーレンの昇華速度が過大となり、粗フラーレンが析出
物に混入し易くなる。加熱容器3は前記温度範囲内の一
定温度で加熱されるのみならず、フラーレンの昇華が起
こり始める400℃付近から急激に昇華する1000℃
まで除々に加熱することが好ましい。従って、電気炉5
bは、このようにプログラム温度制御されることが好ま
しい。図2中のaは加熱容器3の温度分布の一例を示す
グラフであって、加熱容器3の左端(加熱容器3の封じ
部)からの距離l(図1に図示)とその位置における温
度を示したグラフである。
フラーレン10b中に含まれるフラーレンは、電気炉5
a等により、容器2、加熱容器3等を介して、400〜
1000゜Cに加熱されると昇華する。400゜C未満
であると昇華速度が遅く、1000゜Cを越えると、フ
ラーレンの昇華速度が過大となり、粗フラーレンが析出
物に混入し易くなる。加熱容器3は前記温度範囲内の一
定温度で加熱されるのみならず、フラーレンの昇華が起
こり始める400℃付近から急激に昇華する1000℃
まで除々に加熱することが好ましい。従って、電気炉5
bは、このようにプログラム温度制御されることが好ま
しい。図2中のaは加熱容器3の温度分布の一例を示す
グラフであって、加熱容器3の左端(加熱容器3の封じ
部)からの距離l(図1に図示)とその位置における温
度を示したグラフである。
【0038】加熱容器3内で気化したフラーレンは、繊
維質の充填層6を通過し、トラップ4の左側の区画の開
口部からトラップ4内に導入される。そして、加熱容器
3よりも低い温度に制御されたトラップ4の内壁面等の
上に真空雰囲気下で凝縮して析出する。フラーレンの分
離精製度を向上させるために、トラップ4には、昇華し
たフラーレンの移動方向に沿って温度低下する温度勾配
を与えられることが好ましい。則ち、トラップ4はその
加熱容器3側をより高温にして、その真空装置側をより
低温にする温度勾配を与えられることが好ましく、高温
側と低温側とで、250〜500゜Cの温度差を設ける
ことが望ましい。このような温度勾配を設けると、フラ
ーレンを炭素数別に順序良く析出させ易く、高純度のフ
ラーレンが得られ易い。
維質の充填層6を通過し、トラップ4の左側の区画の開
口部からトラップ4内に導入される。そして、加熱容器
3よりも低い温度に制御されたトラップ4の内壁面等の
上に真空雰囲気下で凝縮して析出する。フラーレンの分
離精製度を向上させるために、トラップ4には、昇華し
たフラーレンの移動方向に沿って温度低下する温度勾配
を与えられることが好ましい。則ち、トラップ4はその
加熱容器3側をより高温にして、その真空装置側をより
低温にする温度勾配を与えられることが好ましく、高温
側と低温側とで、250〜500゜Cの温度差を設ける
ことが望ましい。このような温度勾配を設けると、フラ
ーレンを炭素数別に順序良く析出させ易く、高純度のフ
ラーレンが得られ易い。
【0039】従って、トラップ4の一端側(加熱容器3
側)の温度を500〜650゜Cとし、他端側(真空ポ
ンプ側)の温度を200〜300゜Cとして、トラップ
4に温度勾配を設ける。このように温度勾配を設けたト
ラッフ4内を、気化したフラーレンを流通させると、C
60、C70等のフラーレンのトラップ内での析出位置を調
整し易い。従って、フラーレンの精製効率が優れる。図
2中のbは、トラップ4の温度勾配の一例を示すグラフ
であって、加熱容器3の左端(加熱容器3の封じ部)か
らの距離lとその位置における温度を示したグラフであ
る。図2中のbに示す例では、トラップ4の左端(加熱
容器3側)の温度は約505゜Cで、その右端(真空ポ
ンプ側)の温度は約200゜Cであって、加熱容器3側
から真空ポンプ側に向かって漸次温度低下する温度勾配
がトラップ4に施されている。
側)の温度を500〜650゜Cとし、他端側(真空ポ
ンプ側)の温度を200〜300゜Cとして、トラップ
4に温度勾配を設ける。このように温度勾配を設けたト
ラッフ4内を、気化したフラーレンを流通させると、C
60、C70等のフラーレンのトラップ内での析出位置を調
整し易い。従って、フラーレンの精製効率が優れる。図
2中のbは、トラップ4の温度勾配の一例を示すグラフ
であって、加熱容器3の左端(加熱容器3の封じ部)か
らの距離lとその位置における温度を示したグラフであ
る。図2中のbに示す例では、トラップ4の左端(加熱
容器3側)の温度は約505゜Cで、その右端(真空ポ
ンプ側)の温度は約200゜Cであって、加熱容器3側
から真空ポンプ側に向かって漸次温度低下する温度勾配
がトラップ4に施されている。
【0040】
【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。以下の実施
例及び比較例において、量、%、比は全て重量、重量
%、重量比を意味する。まず、図1に示す分離精製装置
を用いて、次のようにしてフラーレン含有煤10aの加
熱温度とフラーレンの昇華量との関係を調べた。フラー
レンを7.3重量%含有するフラーレン含有煤10aを
3g、管状の加熱容器3内に置き、更に加熱容器3の開
口部にセラミックウールを詰めることにより充填層6を
配した。この加熱容器3を、一端を封じた管状の耐圧性
の容器2の奥側に収容した。
例及び比較例において、量、%、比は全て重量、重量
%、重量比を意味する。まず、図1に示す分離精製装置
を用いて、次のようにしてフラーレン含有煤10aの加
熱温度とフラーレンの昇華量との関係を調べた。フラー
レンを7.3重量%含有するフラーレン含有煤10aを
3g、管状の加熱容器3内に置き、更に加熱容器3の開
口部にセラミックウールを詰めることにより充填層6を
配した。この加熱容器3を、一端を封じた管状の耐圧性
の容器2の奥側に収容した。
【0041】トラップ用として、等長で両端に開口を有
する5個の切り離された管状体を準備した。該5個の管
状体を相互に密着させて、4個の区切り部から分離可能
な区画を有するトラップとした。該トラップを管状の容
器2内に挿入し、充填層6と密着させることにより、充
填層6を介してトラップ4と加熱容器3とを接続した。
する5個の切り離された管状体を準備した。該5個の管
状体を相互に密着させて、4個の区切り部から分離可能
な区画を有するトラップとした。該トラップを管状の容
器2内に挿入し、充填層6と密着させることにより、充
填層6を介してトラップ4と加熱容器3とを接続した。
【0042】次いで、容器2の内部を真空ポンプにより
真空排気して、加熱容器3及びトラップ4の雰囲気の真
空度を、3×10ー2トルとした。この真空雰囲気下で、
500から900℃の温度範囲で数点温度を変えて、そ
れぞれの温度で、フラーレン含有煤10aを3時間ずつ
加熱した。加熱容器3内で昇華したフラーレンは、充填
層6内を通過してトラップ4内に導かれ、その内壁面上
に凝縮して析出した。3時間後、トラップ4を容器2か
ら取り出し、トラップ4内に析出した析出物の全てを集
めてその総重量を測定した。なお、トラップ4の左端
(加熱容器3側)の温度は550゜C、その右端(真空
ポンプ側)の温度は300゜Cであった。フラーレン含
有煤10aの加熱温度と、トラップ4内に析出したフラ
ーレン総重量との関係を図3に示す。
真空排気して、加熱容器3及びトラップ4の雰囲気の真
空度を、3×10ー2トルとした。この真空雰囲気下で、
500から900℃の温度範囲で数点温度を変えて、そ
れぞれの温度で、フラーレン含有煤10aを3時間ずつ
加熱した。加熱容器3内で昇華したフラーレンは、充填
層6内を通過してトラップ4内に導かれ、その内壁面上
に凝縮して析出した。3時間後、トラップ4を容器2か
ら取り出し、トラップ4内に析出した析出物の全てを集
めてその総重量を測定した。なお、トラップ4の左端
(加熱容器3側)の温度は550゜C、その右端(真空
ポンプ側)の温度は300゜Cであった。フラーレン含
有煤10aの加熱温度と、トラップ4内に析出したフラ
ーレン総重量との関係を図3に示す。
【0043】図3から判るように、フラーレン含有煤1
0aの加熱温度が500℃の場合、析出したフラーレン
量は0.003gであった。温度の上昇とともに析出量
は増加し、900℃では0.22gのフラーレンが析出
した。このことは、前記フラーレン含有煤3gからほぼ
100%のフラーレンが昇華してトラップ4内に析出し
たことを示している。即ち、フラーレン含有煤10aに
含まれるフラーレンを効率よく昇華させるためには、フ
ラーレン含有煤10aを500〜900゜Cに加熱すれ
ば良いことが判った。
0aの加熱温度が500℃の場合、析出したフラーレン
量は0.003gであった。温度の上昇とともに析出量
は増加し、900℃では0.22gのフラーレンが析出
した。このことは、前記フラーレン含有煤3gからほぼ
100%のフラーレンが昇華してトラップ4内に析出し
たことを示している。即ち、フラーレン含有煤10aに
含まれるフラーレンを効率よく昇華させるためには、フ
ラーレン含有煤10aを500〜900゜Cに加熱すれ
ば良いことが判った。
【0044】ー実施例1ー 次に、粗フラーレン10bを50mg用いて、図1に示
す分離精製装置により、フラーレンの分離精製を行っ
た。なお、この粗フラーレン10bのC60とC70の重量
比(C60/C70)は5であった。50mgの粗フラーレ
ン10bを加熱容器3内に置き、電気炉5aにより65
0℃に加熱した。
す分離精製装置により、フラーレンの分離精製を行っ
た。なお、この粗フラーレン10bのC60とC70の重量
比(C60/C70)は5であった。50mgの粗フラーレ
ン10bを加熱容器3内に置き、電気炉5aにより65
0℃に加熱した。
【0045】6個の区画に区切られたトラップ4の各区
画の温度(但し、区画の中央部の温度)は、左側の区画
(加熱容器3側の区画)から右側(真空ポンプ側)の区
画に向かって、550゜C、510゜C、450゜C、
415゜C、380゜C、310゜Cとした。容器2の
内部を真空ポンプにより排気して、真空雰囲気下で加熱
容器3内のフラーレンを昇華させ、該昇華したフラーレ
ンをトラップ4内に導いて析出させることにより、前記
と同様にフラーレンの分離精製を行った。そして、精製
終了後、トラップ4を容器2内より取り出し、トラップ
4の区画線からトラップ4を離して6個に分離し、各区
画から析出物を取り出すことにより6分割したフラーレ
ン析出物を得た。図4は、トラップ4の区画(ゾーン)
の温度と、その区画から取り出された析出物中のC60と
C70の重量比(C60/C70)との関係を示したグラフで
ある。
画の温度(但し、区画の中央部の温度)は、左側の区画
(加熱容器3側の区画)から右側(真空ポンプ側)の区
画に向かって、550゜C、510゜C、450゜C、
415゜C、380゜C、310゜Cとした。容器2の
内部を真空ポンプにより排気して、真空雰囲気下で加熱
容器3内のフラーレンを昇華させ、該昇華したフラーレ
ンをトラップ4内に導いて析出させることにより、前記
と同様にフラーレンの分離精製を行った。そして、精製
終了後、トラップ4を容器2内より取り出し、トラップ
4の区画線からトラップ4を離して6個に分離し、各区
画から析出物を取り出すことにより6分割したフラーレ
ン析出物を得た。図4は、トラップ4の区画(ゾーン)
の温度と、その区画から取り出された析出物中のC60と
C70の重量比(C60/C70)との関係を示したグラフで
ある。
【0046】550゜Cの区画から取り出された析出物
のC60/C70は3.5で、510℃の区画の析出物のC
60/C70は1.06で、真空装置側の310℃の区画の
析出物のC60/C70は275に達し、C60の純度として
は99.6重量%であった。則ち、精製前の粗フラーレ
ンのC60/C70が5であったことを考慮すれば、310
℃の区画の析出物は、C60が高純度に精製されたもので
あることが判る。なお、精製後に加熱容器3内に残った
もののC60/C70は2.7であり、粗フラーレンのC60
/C70の比5から2.7へ大きく変わっていることも明
らかになった。図5は、各区画の析出物の収率を示した
図である。なお、フラーレンの収率とは、各区画に析出
したフラーレンの重量を、使用した粗フラーレン試料1
0bの量50mgで除して100倍した値である。
のC60/C70は3.5で、510℃の区画の析出物のC
60/C70は1.06で、真空装置側の310℃の区画の
析出物のC60/C70は275に達し、C60の純度として
は99.6重量%であった。則ち、精製前の粗フラーレ
ンのC60/C70が5であったことを考慮すれば、310
℃の区画の析出物は、C60が高純度に精製されたもので
あることが判る。なお、精製後に加熱容器3内に残った
もののC60/C70は2.7であり、粗フラーレンのC60
/C70の比5から2.7へ大きく変わっていることも明
らかになった。図5は、各区画の析出物の収率を示した
図である。なお、フラーレンの収率とは、各区画に析出
したフラーレンの重量を、使用した粗フラーレン試料1
0bの量50mgで除して100倍した値である。
【0047】ー実施例2ー 図1に示す本発明の分離精製装置を用い、200mgの
フラーレン含有煤10aを使用して、次の分離精製条件
にてフラーレンを分離精製した。前記煤10aとして、
7%強のフラーレン(14mg強)を含み且つC60の割
合が83%で、C70が14%で、残りの3%がC70より
高次のフラーレン(C70 <)であるものを用いた。
フラーレン含有煤10aを使用して、次の分離精製条件
にてフラーレンを分離精製した。前記煤10aとして、
7%強のフラーレン(14mg強)を含み且つC60の割
合が83%で、C70が14%で、残りの3%がC70より
高次のフラーレン(C70 <)であるものを用いた。
【0048】なお、管状の容器2内の真空度は0.03
トルとし、煤10aの加熱温度は640゜C一定とし、
5区画に分離可能に形成されたトラップ4の各区画の温
度(区画の中央部の温度)は、トラップ4の左側(加熱
容器3の側)の区画から右側(真空ポンプ側)の区画に
向かって、505゜C、440゜C、395゜C、36
0゜C、300゜Cとし、分離精製時間は21時間とし
た。分離精製終了後、トラップ4を容器2内から取り出
し、トラップ4を区画線から離して5個に分離し、分離
した各区画から析出物を採取することにより、析出位置
を異にする析出物を5種類得た。これら各析出物中のフ
ラーレンC60、C70、C70<の組成分析を高性能ポンプ
液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて行い、分離精
製効果を調べた。
トルとし、煤10aの加熱温度は640゜C一定とし、
5区画に分離可能に形成されたトラップ4の各区画の温
度(区画の中央部の温度)は、トラップ4の左側(加熱
容器3の側)の区画から右側(真空ポンプ側)の区画に
向かって、505゜C、440゜C、395゜C、36
0゜C、300゜Cとし、分離精製時間は21時間とし
た。分離精製終了後、トラップ4を容器2内から取り出
し、トラップ4を区画線から離して5個に分離し、分離
した各区画から析出物を採取することにより、析出位置
を異にする析出物を5種類得た。これら各析出物中のフ
ラーレンC60、C70、C70<の組成分析を高性能ポンプ
液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて行い、分離精
製効果を調べた。
【0049】図6は区画の温度と各区画の析出物中のC
60、C70及びC70<の含有率を重量パーセントで示した
グラフである。図6に示すように、C60の含有率は、3
95゜C以下の温度の区画の析出物では、83〜95重
量%であり、450゜C以上の区画の析出物では20%
以下であった。一方、C70の濃度は、300゜C、39
5゜C、505゜Cの区画の析出物では、14〜16%
であるが、440゜Cの区画では70%と非常に高純度
に分離精製されていることが判る。則ち、C60は395
゜C以下の区画から採取された析出物に高純度に含ま
れ、C70は440゜Cの区画から採取された析出物中に
70%も含まれていた。
60、C70及びC70<の含有率を重量パーセントで示した
グラフである。図6に示すように、C60の含有率は、3
95゜C以下の温度の区画の析出物では、83〜95重
量%であり、450゜C以上の区画の析出物では20%
以下であった。一方、C70の濃度は、300゜C、39
5゜C、505゜Cの区画の析出物では、14〜16%
であるが、440゜Cの区画では70%と非常に高純度
に分離精製されていることが判る。則ち、C60は395
゜C以下の区画から採取された析出物に高純度に含ま
れ、C70は440゜Cの区画から採取された析出物中に
70%も含まれていた。
【0050】また、C70<の存在は、図6から判るよう
に300の区画から採取された析出物中には認められ
ず、360゜Cから505゜Cの区画から採取された析
出物中で存在が認められ、温度が高い区画から採取され
た析出物ほど、C70<の含有率が高くなっていた。50
5゜Cの区画から採取された析出物中には、C70<が6
0%も含まれていた。
に300の区画から採取された析出物中には認められ
ず、360゜Cから505゜Cの区画から採取された析
出物中で存在が認められ、温度が高い区画から採取され
た析出物ほど、C70<の含有率が高くなっていた。50
5゜Cの区画から採取された析出物中には、C70<が6
0%も含まれていた。
【0051】以上説明したように、トラップ4の区画に
よって、その区画から採取された析出物中のC60、C70
及びC70<の濃度(割合)が大きく異なり、C70<、
C70、C60は、高温側から低温側の区画別に分離精製さ
れていることが判った。則ち、C70<、C70、C60のそ
れぞれのフラーレンが極めて高純度で含まれるものを一
回の分離精製操作により得ることができた。各区画での
析出物の重量を図7に示す。
よって、その区画から採取された析出物中のC60、C70
及びC70<の濃度(割合)が大きく異なり、C70<、
C70、C60は、高温側から低温側の区画別に分離精製さ
れていることが判った。則ち、C70<、C70、C60のそ
れぞれのフラーレンが極めて高純度で含まれるものを一
回の分離精製操作により得ることができた。各区画での
析出物の重量を図7に示す。
【0052】図7によると、300゜Cの区画から採取
されたフラーレン析出量(トラップ量)は1.5mg、
360゜Cの区画の析出量は3.9mg、395゜Cの
区画の析出量は6.9mg、440゜Cの区画の析出量
は1.0mg、505゜Cの区画の析出量は0.9mg
であった。400゜C付近に49%と析出物全体の半量
を占めると同時に400゜C以下の区画の析出総重量が
87%であり、400゜C以上の区画の析出量は残り1
3%で、大まかに見ると粗フラーレンに含まれるフラー
レンC60の割合83%及びC70の割合14%に近い値に
なっていることが判る。
されたフラーレン析出量(トラップ量)は1.5mg、
360゜Cの区画の析出量は3.9mg、395゜Cの
区画の析出量は6.9mg、440゜Cの区画の析出量
は1.0mg、505゜Cの区画の析出量は0.9mg
であった。400゜C付近に49%と析出物全体の半量
を占めると同時に400゜C以下の区画の析出総重量が
87%であり、400゜C以上の区画の析出量は残り1
3%で、大まかに見ると粗フラーレンに含まれるフラー
レンC60の割合83%及びC70の割合14%に近い値に
なっていることが判る。
【0053】また、これらの析出物の総量は14.2m
gとなり、粗フラーレン200mg中のフラーレン量
(14mg強)がほぼ100%昇華し析出してトラップ
されたことを示している。溶媒抽出による煤中のフラー
レン含有率が7重量%であることと比べても十分な分離
精製率を示している。
gとなり、粗フラーレン200mg中のフラーレン量
(14mg強)がほぼ100%昇華し析出してトラップ
されたことを示している。溶媒抽出による煤中のフラー
レン含有率が7重量%であることと比べても十分な分離
精製率を示している。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフラーレン
の分離精製装置及び分離精製法は、全てをドライプロセ
スで行うために、多量の有機溶剤を全く使用しない分離
精製装置、分離精製法であり、そのためフラーレンの分
離精製コストを低減できるとともに、危険性なく安全に
効率良く作業し得る。更に、炭素数が一定のフラーレン
を極めて高純度に含む精製物を、一回の分離精製操作に
より数種類得ることができる分離精製装置及び分離精製
法である。また、トラップが2以上の区画に分割されて
いるので、炭素数が異なるフラーレンを含む析出物を容
易に分取できる。
の分離精製装置及び分離精製法は、全てをドライプロセ
スで行うために、多量の有機溶剤を全く使用しない分離
精製装置、分離精製法であり、そのためフラーレンの分
離精製コストを低減できるとともに、危険性なく安全に
効率良く作業し得る。更に、炭素数が一定のフラーレン
を極めて高純度に含む精製物を、一回の分離精製操作に
より数種類得ることができる分離精製装置及び分離精製
法である。また、トラップが2以上の区画に分割されて
いるので、炭素数が異なるフラーレンを含む析出物を容
易に分取できる。
【図1】 本発明の一実施形態例のフラーレンの分離精
製装置の断面図である。
製装置の断面図である。
【図2】 (a)は加熱容器の温度勾配の一例、(b)
はトラップの温度勾配の一例を示すグラフである。
はトラップの温度勾配の一例を示すグラフである。
【図3】 粗フラーレンの加熱温度とフラーレンの昇華
量との関係を示すグラフである。
量との関係を示すグラフである。
【図4】 トラップの区画の温度と各区画の析出物のC
60とC70の重量比を示したグラフである。
60とC70の重量比を示したグラフである。
【図5】 トラップの区画の温度と各区画におけるフラ
ーレン収率との関係を示したグラフである。
ーレン収率との関係を示したグラフである。
【図6】 トラップの区画の温度と各区画の析出物中の
C60、C70及びC70より高次のフラーレンC70<の割合
との関係を示したグラフである。
C60、C70及びC70より高次のフラーレンC70<の割合
との関係を示したグラフである。
【図7】 トラップの区画の温度と各区画の析出物の重
量を示したグラフである。
量を示したグラフである。
2・・容器、3・・加熱容器、4・・トラップ、5a、
5b・・電気炉、6・・繊維質の充填層、10a・・フ
ラーレン含有煤、10b・・粗フラーレン
5b・・電気炉、6・・繊維質の充填層、10a・・フ
ラーレン含有煤、10b・・粗フラーレン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 隆一 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 中井 知章 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本酸 素株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 フラーレン含有煤あるいは粗フラーレン
に含まれるフラーレンを加熱して昇華させるための加熱
容器と、該加熱容器に接続されて昇華したフラーレンを
析出させるためのトラップと、前記加熱容器及びトラッ
プの内部を真空にするための真空装置とを少なくとも備
えるとともに、加熱容器、トラップ、真空装置がこの順
序で配設されていることを特徴とするフラーレンの分離
精製装置。 - 【請求項2】 加熱容器とトラップとが、一端を封じら
れ他端に開口部を有する管状の容器内に収容され、前記
開口部は真空装置に接続されていることを特徴とする請
求項1記載のフラーレンの分離精製装置。 - 【請求項3】 トラップの加熱容器側を高温にしその真
空装置側に向けて低温となる温度勾配をトラップに形成
する温度制御手段を配してなる請求項1又は2記載のフ
ラーレンの分離精製装置。 - 【請求項4】 トラップが、該トラップ内に析出したフ
ラーレン析出物を2以上に分割して取り出し可能に、2
以上の分離可能な区画から構成されていることを特徴と
する請求項1〜3のいずれか1項に記載のフラーレンの
分離精製装置。 - 【請求項5】 加熱容器及びトラップが、石英ガラス、
セラミックス、ステンレス等の耐熱性材料からなること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフラ
ーレンの分離精製装置。 - 【請求項6】 加熱容器とトラップとの接続部に繊維質
の充填層が配されてなることを特徴とする請求項1〜5
のいずれか1項にフラーレンの分離精製装置。 - 【請求項7】 フラーレン含有煤あるいは粗フラーレン
に含まれるフラーレンを真空雰囲気下で加熱して昇華さ
せ、該昇華したフラーレンをその移動方向に沿って温度
低下する温度勾配を施されたトラップに導いて析出させ
ることを特徴とするフラーレンの分離精製法。 - 【請求項8】 真空雰囲気が1トル〜1×10ー3トルの
真空度であることを特徴とする請求項7に記載のフラー
レンの分離精製法。 - 【請求項9】 トラップの温度勾配は、その一端側を5
00〜650゜Cとし、その他端側を200〜300゜
Cとするように施されていることを特徴とする請求項7
又は8記載のフラーレンの分離精製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8040138A JPH09227111A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | フラーレンの分離精製装置及び分離精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8040138A JPH09227111A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | フラーレンの分離精製装置及び分離精製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09227111A true JPH09227111A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12572433
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8040138A Withdrawn JPH09227111A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | フラーレンの分離精製装置及び分離精製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09227111A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030026890A (ko) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | 산요 덴키 가부시키가이샤 | 승화 정제 방법 |
| WO2006101163A1 (ja) * | 2005-03-23 | 2006-09-28 | St. Marianna University, School Of Medicine | 運動器疾患の治療・予防用医薬組成物 |
| JP2006265089A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-10-05 | Tama Tlo Kk | 複合フラーレン粒子の製造方法、その製造装置及び複合フラーレン粒子 |
| JP2011236109A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-24 | Mitsubishi Chemicals Corp | フラーレン精製物及びその製造方法並びに有機半導体材料の評価方法 |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP8040138A patent/JPH09227111A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030026890A (ko) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | 산요 덴키 가부시키가이샤 | 승화 정제 방법 |
| JP2006265089A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-10-05 | Tama Tlo Kk | 複合フラーレン粒子の製造方法、その製造装置及び複合フラーレン粒子 |
| WO2006101163A1 (ja) * | 2005-03-23 | 2006-09-28 | St. Marianna University, School Of Medicine | 運動器疾患の治療・予防用医薬組成物 |
| JP5051768B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2012-10-17 | 学校法人 聖マリアンナ医科大学 | 運動器疾患の治療・予防用医薬組成物 |
| US8395037B2 (en) | 2005-03-23 | 2013-03-12 | Mitsubishi Corporation | Pharmaceutical compositions for treating/preventing motor organ diseases |
| JP2011236109A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-24 | Mitsubishi Chemicals Corp | フラーレン精製物及びその製造方法並びに有機半導体材料の評価方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030506 |