JPH09227158A - 防曇性被膜形成基材、これを用いた防曇膜及びその製造方法 - Google Patents

防曇性被膜形成基材、これを用いた防曇膜及びその製造方法

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JPH09227158A
JPH09227158A JP6516796A JP6516796A JPH09227158A JP H09227158 A JPH09227158 A JP H09227158A JP 6516796 A JP6516796 A JP 6516796A JP 6516796 A JP6516796 A JP 6516796A JP H09227158 A JPH09227158 A JP H09227158A
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film
antifogging
alkali metal
titania
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JP6516796A
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Satoko Sugawara
聡子 菅原
Ichiro Nakamura
一郎 中村
Yasuaki Kai
康朗 甲斐
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇性に優れ、且つ耐候性に優れた防曇性被
膜形成基材、これを用いた防曇膜及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 防曇性被膜形成基材は、少なくともチタ
ニアを含む金属酸化物とアルカリ金属とを含有する。チ
タニアとアルカリ金属以外の金属の酸化物を含有させる
ことができる。アルカリ金属以外の金属及び/又は導電
性金属酸化物を含有させてもよい。防曇膜は、上述の防
曇性被膜形成基材から成る防曇性被膜を基板上に被覆し
て構成される。チタニアの結晶構造はアナターゼ型がよ
い。少なくともチタニアを含む金属酸化物のゾルとアル
カリ金属化合物とを含む混合溶液を基板上に塗布し、3
00〜850℃で焼成する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、ミラー、
金属及びプラスチック等の基板表面に防曇性被膜を形成
するための基材に係り、更に詳細には、得られる防曇性
被膜の防曇性を長期間持続させることができる防曇性被
膜形成基材並びにこれを用いた防曇膜及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】従来から、無機ガラス等
は透明基材としての性質が活用されており、例えば窓ガ
ラス、鏡面、眼鏡レンズなどの物品に広く利用されてい
る。しかし、これら透明基材を用いた物品の欠点は、高
温高湿の場所、又は温度や湿度差の大きい境界面などに
おいて使用されると物品の表面に結露を生じ、これに起
因して物品の表面が曇りを帯びることである。特に、透
明基材のうち窓ガラスや眼鏡レンズ鏡などにおいては、
製品の表面が曇ったり、傷がつき易いということは重大
な問題である。従って、各方面からこれら透明基材の改
良に関する要望がなされており、これまでに透明基材を
はじめとする各種物品に対して防曇性、耐久性を付与し
ようとする試みが種々提案されている。
【0003】基材表面の曇りを防止する方法としては、
ガラス等の表面に親水性の被膜を形成することが行われ
ている。最も簡単な手法として、界面活性剤を基材表面
に塗布することで曇りを防ぐことができることは古くか
ら知られており、また、界面活性剤にポリアクリル酸や
ポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーを配合する
ことでその効果の持続性を向上させる試みがなされてい
る(例えば、特開昭52−101680号公報等)。し
かしながら、このような方法においては一時的に防曇性
を付与するのみであり、連続的な効果を期待することは
できなかった。
【0004】また、特開昭55−154351号公報に
は、ガラス基材表面に、モリブデン酸化物とタングステ
ン酸化物のうちのいずれか1種以上とリン酸化物とを含
む薄膜を物理蒸着や化学蒸着等で形成することにより防
曇性に優れた親水性薄膜を得る方法、特開昭54−10
5120号公報には、P2Oを含むガスに、P2O5の液
体又は蒸気を接触させることにより防曇性を付与する方
法、及び特開昭53−58492号公報には、スルホン
酸型両性界面活性剤及び無機塩類又は酢酸塩を含む組成
物を低級アルコール溶液を用いて基材に塗布することに
より密着性に優れた防曇膜を形成する方法がそれぞれ提
案されているが、いずれの方法においても防曇性能の長
期持続性に劣るという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
技術においては、持続性のある防曇性や耐候性を有する
防曇膜が得られないという課題があった。本発明は、か
かる従来技術の課題を解決しようとするものであり、防
曇性に優れ、且つ耐候性に優れた防曇性被膜形成基材、
これを用いた防曇膜及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、チタニアとアルカ
リ金属とを併用することにより、上記目的が達成できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明の防曇性被膜形成基材は、アルカリ金属とチタニアを
含む金属酸化物とを含有することを特徴とする。また、
本発明の防曇膜は、上述の防曇性被膜形成基材から成る
防曇性被膜を、基板上に被覆して成ることを特徴とす
る。更に、本発明の防曇膜の製造方法は、チタニアを含
む金属酸化物のゾルとアルカリ金属とを含有する複合溶
液を基板上に塗布し、300〜850℃で焼成すること
を特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては、チタニアとアルカリ金属と
を併用することにした。これにより、アルカリ金属など
が有する親水性に加えて、チタニアの光触媒活性を利用
することができ、表面に付着した汚れの分解除去性が付
与された極めて長寿命の防曇性被膜を形成することがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の防曇性被膜形成基材は、上述の如く、チタニア
を含む金属酸化物とアルカリ金属とを含有する。ここ
で、チタニアとしては、アモルファスであってもアナタ
ーゼやルチル型の結晶でも構わないが、アナターゼ型が
最も好ましい。また、アルカリ金属は、特に限定される
ものではなく、いずれのアルカリ金属でも使用できる
が、リチウム、カリウム又はナトリウム及びこれらの任
意の混合物を特に好ましく使用できる。なお、アルカリ
金属の含有量は、0.1〜30重量%の範囲とするのが
よい。0.1重量%未満ではアルカリ金属による親水性
付与の効果が得られず、30重量%を超えると得られる
防曇性被膜の耐水性や防汚性が低下することがあるので
好ましくない。
【0009】また、本発明の防曇性被膜形成基材は、チ
タニアとアルカリ金属以外の金属の酸化物を含むもので
あってもよい。具体的には、チタン酸鉄、酸化鉄、酸化
ビスマス、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タング
ステン、シリカ、アルミナ、酸化イットリウム、酸化
錫、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化銅、
酸化銀、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化ジルコニウ
ム又はこれらの任意の組み合わせによるものを必要に応
じて用いることができる。
【0010】更に、この被膜形成基材には、アルカリ金
属以外の金属及び/又は導電性金属酸化物を含有させて
もよい。使用可能なアルカリ金属以外のとしては、白
金、パラジウム、ロジウム、銀、金、バナジウム、クロ
ム、マンガン、鉄、コバルト、ルテニウム、亜鉛、ニッ
ケル、ニオブ又は錫及びこれらの任意の混合物などが挙
げられる。一方、導電性金属酸化物としては、Sn
O2:Sb、ZnO、SnO2、SnO2:F、SnO2:
P、In2O3、In2O3:Sn、In2O3:F、CdS
nO3、又はCdSnO4及びこれらの任意の混合物など
を挙げることができる。なお、上述の金属や導電性金属
酸化物は、例示した1種類のみを用いてもよいし、2種
類以上を任意に組み合わせて使用できることは勿論のこ
とである。
【0011】次に、本発明の防曇膜について説明する。
本発明の防曇膜は、上述の防曇性被膜形成基材から成る
防曇性被膜を基板上に被覆して構成される。ここで、上
記基板としては、特に限定されるものではなく、金属、
ガラス及び樹脂等の無機や有機材料製のものが挙げられ
る。また、かかる防曇性被膜におけるチタニアの結晶構
造としては、アナターゼ型をとるのが好ましい。更に、
この防曇性被膜の表面形状は、フラットであっても、凹
凸やピットなどの微細形状を有するものであってもよ
い。このような微細形状をとることでより良好な親水性
が得られ、防曇性能を一層向上させることができる。
【0012】上記防曇性被膜の作用は、次のように考え
られる。即ち、金属酸化物膜そのものは表面の−OH基
によって親水性を有するものが多いが、表面に汚れがつ
き易いので防曇性を持続させるには防汚性を併せ持つこ
とが必要となる。一方、チタニア、特にアナターゼ型の
チタニアは光触媒機能を保有し、400nm以下の光の
照射によって表面の有機化合物を酸化し分解する作用が
ある。従って、少なくともチタニアが含まれた金属酸化
物の構成とすることによって、汚れが付着しても光によ
って分解除去可能な防曇膜が得られる。更に、夜間など
光が照射されない条件下では、付着した汚れが分解され
ずに残るため親水性が低下するが、アルカリ金属を添加
することにより親水性を向上させることでき、汚れ付着
による親水性の低下を防ぐことができる。
【0013】上述のように、汚れを分解させるのに有効
なチタニアの光触媒特性を発揮させるための光源として
は、400nm以下の紫外線を含むものがよく、例えば
太陽光、水銀灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、ショートア
ークキセノン光及びレーザー光などを挙げることができ
る。また、本発明では、防曇性被膜を形成した部分に直
接光が照射されるように光源を設けてもよいが、通常は
特別な光源を要せず、例えば室内の蛍光灯や太陽などの
自然光によって十分に性能を得ることができる。
【0014】次に、本発明の防曇膜の製造方法について
説明する。本発明の防曇膜は、少なくともチタニアを含
む金属酸化物のゾルとアルカリ金属化合物とを含む混合
溶液を基板上に塗布し、300〜850℃で焼成するこ
とにより、少なくともチタニアを含む金属酸化物とアル
カリ金属酸化物とを含有する防曇性被膜を該基板上に積
層して製造される。ここで、金属酸化物のゾルは、金属
アルコキシドから作製することができる。また、アルコ
キシドから作製したゾル溶液には、各種金属の硫酸塩、
硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩及びステアリン酸塩を添加で
き、また、塩化物や臭化物などのハロゲン化物やその縮
合物を添加してもよい。
【0015】金属酸化物ゾルとしては、市販されている
ものを用いることもできる。具体的には、シリカゾルと
して商品名スーパーセラ(大八化学工業(株)製)、セ
ラミカ(日板研究所製)、HAS(コルコート社製)、
アトロンSiN−500(日本曹達(株)製)、CGS
−DI−600(チッソ(株)製)などを使用できる。
また、商品名TA−10、TA−15(日産化学工業
(株)製)、アトロンTiN−500(日本曹達(株)
製)などのチタニアゾル、商品名NZS−30A、NZ
S−30B(日産化学工業(株)製)、AZS−A、A
ZS−NB、AZS−B(日本触媒化学工業(株)製)
などのジルコニアゾル、商品名アルミナゾル−100、
アルミナゾル−200、アルミナゾル−520(日産化
学工業(株)製)、商品名カタロイドAS−3(触媒化
成工業(株)製)などのアルミナゾルなども用いること
ができる。
【0016】金属酸化物のゾルと混合するアルカリ金属
化合物としては、アルカリ金属のアルコキシドや、アル
カリ金属の硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩及びステア
リン酸塩を挙げることができ、また、塩化物や臭化物な
どのハロゲン化物やその縮合物なども例示できるが、こ
れらに限定されるものではない。また、上記チタニアを
含む金属酸化物ゾルとアルカリ金属化合物との混合溶液
は、必要に応じて水や有機溶媒などで希釈して用いるこ
とができる。この希釈用の有機溶媒としては、金属酸化
物とアルカリ金属を溶解できるものであればいずれのも
のでもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロピ
ルアルコール等の1級アルコール、イソプロピルアルコ
ール等の2級アルコール、ターシャルブタノール等の3
級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロホルム、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の
脂肪族、芳香族、脂環式の炭化水素等の一般的な溶媒が
挙げられ、これらを単独で又は任意に混合して用いるこ
とができる。
【0017】基板上に上記混合溶液を塗布する方法とし
ては、浸漬引き上げ法(ディッピング法)、スプレー
法、フローコート法及びスピンコート法などの既知の塗
布方法を適宜採用できる。そして、かかる混用液を基板
上に塗布し風乾した後に、300〜850℃で焼成する
ことによって防曇性被膜が得られる。この際、焼成温度
が300℃未満ではアナターゼ構造のチタニアが得られ
難く十分な防汚性が得られず、850℃を超えるとチタ
ニアがルチル型に相転移し易く十分な防汚性が得られな
いことがある。
【0018】また、上述の如く、本製造方法により形成
される防曇性被膜には、アルカリ金属以外の金属及び/
又は導電性金属酸化物を添加できるが、この場合は以下
のようにして本製造方法を行うことができる。即ち、上
記金属を添加する場合には、上記混合溶液中に当該金属
塩を添加しておき、それを基板上にコーティングし焼成
してもよいし、チタニアを含む金属酸化物とアルカリ金
属酸化物とを含有する防曇性被膜を予め形成した後に、
当該金属塩を含む溶液をスプレー法、フローコート法、
スピンコート法又はディッピング法等により含浸させ、
乾燥することによって担持させてもよい。また、導電性
金属酸化物を添加する場合には、導電性金属酸化物のゾ
ルを上記混合溶液に添加して防曇性被膜を形成する等の
方法を適用できる。
【0019】また、ゾル−ゲル法によって形成される防
曇性被膜の表面は、上述の如く、フラットなものにして
もよいし、凹凸やピットなどの微細形状となるように形
成してもよい。被膜の表面を凹凸やピットなどの形状に
するには、金属酸化物ゾル中に有機物を溶解させてお
き、被膜形成後に、添加した有機物の分解温度以上で焼
成する方法を適用できる。また、金属酸化物ゾルとして
2種類以上の異なる分子量を持つものを混合して用いる
方法や、高湿下で成膜するなどの方法もある。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、各例で得られた被膜について、膜表面の水滴
接触角を測定することにより防曇性の評価を行った。な
お、接触角と防曇性との関係は、必ずしも一義的に定義
づけられるものではないが、本発明品を検討した経験で
は、接触角が15°以下であれば、息を吹きかけても大
体曇らないという関係があった。得られた結果を各例に
おける成分組成などとともに表1に示した。
【0021】(実施例1)大きさ100mm×100m
m、厚さ1.9mmのクリアフロートガラス基板を中性
洗剤、水、エタノールで順次洗浄、乾燥して被膜形成基
板とした。チタンのアルコキシドとしてのチタンテトラ
イソプロポキシドをエタノールに0.5mol/lとな
るように溶解し、これにジエタノールアミンをアルコキ
シド1molに対して1/2mol加えて1〜2分攪拌
した。この中に水をアルコキシドと等モル量滴下し、室
温で3時間攪拌を続けてチタニアゾルを得た。上述のよ
うにして得られたチタニアゾル溶液にアルカリ金属成分
としてのナトリウムエトキシドをNaが全固形分量の2
重量%となるように加え、更にエタノールを加えて固形
分濃度が2重量%となるように調整した。これを1時間
攪拌し塗布溶液を得た。
【0022】被膜用基板に上記塗布溶液をスピンコーテ
ィング法により、2000rpm/分の条件でコーティ
ングし、風乾後400℃で30分焼成することを5回繰
り返し、最後に600℃で1時間の焼成を行った。得ら
れた被膜は、膜厚5000オングストロームの透明なも
のであった。得られた防曇膜表面の水滴の接触角は3°
で息を吹きかけても曇らず、屋外に4カ月間放置した後
も表面の水滴接触角は14°であった。また、暗室内に
8時間放置した後の表面の水滴接触角は10°であっ
た。
【0023】(実施例2)アルカリ金属成分としてCH
3OKを用い、Kとして全固形分の0.1重量%となる
ように添加した以外は実施例1と同様に防曇性被膜を形
成した。得られた被膜は、膜厚5000オングストロー
ムの透明なものであった。得られた防曇膜表面の水滴の
接触角は3°で息を吹きかけても曇らず、屋外に4カ月
間放置した後も表面の水滴接触角は11°であった。ま
た、暗室内に8時間放置した後の表面の水滴接触角は1
4°であった。
【0024】(実施例3)アルカリ金属成分としてCH
3OKを用い、Kとして全固形分の30重量%となるよ
うに添加した以外は実施例1と同様に防曇性被膜を形成
した。得られた被膜は、膜厚5000オングストローム
の透明なものであった。得られた防曇膜表面の水滴の接
触角は2°で息を吹きかけても曇らず、屋外に4カ月間
放置した後も表面の水滴接触角は14°であった。ま
た、暗室内に8時間放置した後の表面の水滴接触角は7
°であった。
【0025】(実施例4)アルカリ金属成分として硝酸
リチウムを用い、Liとして全固形分の5重量%となる
ように添加した以外は実施例1と同様に防曇性被膜を形
成した。得られた被膜は、膜厚5000オングストロー
ムの透明なものであった。得られた防曇膜表面の水滴の
接触角は2.5°で息を吹きかけても曇らず、屋外に4
カ月間放置した後も表面の水滴接触角は7°であった。
また、暗室内に8時間放置した後の表面の水滴接触角は
8°であった。
【0026】(実施例5)実施例1と同様にしてガラス
基板上に防曇性被膜を形成した。但し、コーティングの
繰り返し回数は2回とした。600℃の焼成を行った
後、塩化白金酸のエタノール溶液をスプレーし、100
℃で1時間乾燥させて防曇膜を得た。得られた被膜は、
膜厚2000オングストロームの透明なものであった。
得られた防曇膜表面の水滴の接触角は4°で息を吹きか
けても曇らず、屋外に4カ月間放置した後も表面の水滴
接触角は9°であった。また、暗室内に8時間放置した
後の表面の水滴接触角は11°であった。
【0027】(実施例6)実施例1と同様にして準備し
た塗布溶液中に硫酸銅を銅として全固形分量の1重量%
となるように添加したものを、洗浄した基板ガラス上に
フローコーティング法により塗布した。これを400℃
で焼成して防曇膜を得た。得られた被膜は、膜厚150
0オングストロームの透明なものであった。得られた防
曇膜表面の水滴の接触角は4°で息を吹きかけても曇ら
ず、屋外に4カ月間放置した後も表面の水滴接触角は1
3°であった。また、暗室内に8時間放置した後の表面
の水滴接触角は14°であった。
【0028】(実施例7)焼成温度を300℃とした以
外は実施例6と同様に防曇性被膜の形成を行った。得ら
れた被膜は、膜厚1600オングストロームの透明なも
のであった。得られた防曇膜表面の水滴の接触角は4.
5°で息を吹きかけても曇らず、屋外に4カ月間放置し
た後も表面の水滴接触角は10°であった。また、暗室
内に8時間放置した後の表面の水滴接触角は10°であ
った。
【0029】(実施例8)実施例1と同様にして用意し
たチタニアゾルに、シリカのゾルをチタニア:シリカが
モル比で80:20となるように混合した。この溶液
に、硫酸ナトリウムと硫酸リチウムを全固形分に対して
Naが5重量%、Liが3重量%となるように添加し、
エタノールで全固形分が3重量%となるように調整し
た。更に、導電性金属酸化物として酸化錫のゾルを、チ
タニアとシリカの合計に対して重量比で酸化錫が3重量
%となるようにしたものを塗布溶液とした。
【0030】石英ガラス基板上に上記塗布溶液をフロー
コーティング法により塗布し、風乾後400℃で30分
焼成し、更に850℃で1時間焼成を行った。得られた
被膜は、膜厚1300オングストロームの透明なもので
あった。得られた防曇膜表面の水滴の接触角は4.5°
で息を吹きかけても曇らず、屋外に4カ月間放置した後
も表面の水滴接触角は8°であった。また、暗室内に8
時間放置した後の表面の水滴接触角は8°であった。
【0031】(比較例1)実施例1と同様にして準備し
たチタニアゾルをエタノールで固形分濃度が2重量%と
なるように希釈したものを塗布溶液とした。実施例1の
ように洗浄を行ったガラス基板上にスピンコーティング
法により2000rpm/分の条件で塗布し、400℃
で焼成することを5回繰り返した後、600℃で1時間
焼成した。得られた被膜は、膜厚5000オングストロ
ームの透明なものであった。得られた防曇膜表面の水滴
の接触角は2.5°であった。また、屋外に4カ月間放
置した後も表面の水滴接触角は13°であった。しか
し、暗室内に8時間放置した後の表面の水滴接触角は2
5°と防曇性被膜とはいえないものであった。
【0032】(実施例9)アルカリ金属成分としてCH
3OKを用い、Kとして全固形分の40重量%となるよ
うに添加した以外は実施例1と同様に防曇性被膜を形成
した。得られた被膜は、膜厚5000オングストローム
の透明なものであった。得られた防曇膜表面の水滴の接
触角は2.5°で息を吹きかけても曇らなかったが、表
面に付着した汚れの分解除去性能が不足しており、屋外
に4カ月間放置した後は表面の水滴接触角は30°で防
曇性は既に低下していた。
【0033】(実施例10)焼成温度を200℃とした
以外は実施例6と同様に防曇性被膜の形成を行った。得
られた被膜は、膜厚1600オングストロームの透明な
ものであった。得られた防曇膜表面の水滴の接触角は4
°で息を吹きかけても曇らなかったが、屋外に4カ月間
放置した後は表面の水滴接触角が30°と防曇性は低下
していた。
【0034】(実施例11)焼成温度を900℃とした
以外は実施例8と同様に防曇性被膜を形成した。得られ
た被膜は、膜厚1300オングストロームの透明なもの
であった。得られた防曇膜表面の水滴の接触角は4.5
°で息を吹きかけても曇らなかったが、汚れの分解除去
性能が不足しており、屋外に4カ月間放置した後の表面
の水滴接触角は35°と、防曇性表面とはいえないもの
であった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、チタニアとアルカリ金属とを併用することとしたた
め、防曇性に優れ、且つ耐候性に優れた防曇性被膜形成
基材、これを用いた防曇膜及びその製造方法を提供する
ことができる。即ち、本発明の防曇膜は、防曇性に優
れ、防曇効果を長期間持続する。更に、光触媒機能によ
り防汚性の効果も奏する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属とチタニアを含む金属酸化
    物とを含有することを特徴とする防曇性被膜形成基材。
  2. 【請求項2】 上記アルカリ金属が、ナトリウム、カリ
    ウム及びリチウムよりなる群から選ばれた少なくとも1
    種のものであることを特徴とする請求項1記載の防曇性
    被膜形成基材。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属以外の金属及び/又は導電
    性金属酸化物を含有することを特徴とする請求項1又は
    2記載の防曇性被膜形成基材。
  4. 【請求項4】 上記アルカリ金属以外の金属が、白金、
    パラジウム、ロジウム、銀、金、バナジウム、クロム、
    マンガン、鉄、コバルト、ルテニウム、亜鉛、ニッケ
    ル、ニオブ及び錫よりなる群から選ばれた少なくとも1
    種のものであることを特徴とする請求項3記載の防曇性
    被膜形成基材。
  5. 【請求項5】 上記導電性金属酸化物が、SnO2:S
    b、ZnO、SnO2、SnO2:F、SnO2:P、I
    n2O3、In2O3:Sn、In2O3:F、CdSnO3
    及びCdSnO4よりなる群から選ばれた少なくとも1
    種以上のものであることを特徴とする請求項3又は4記
    載の防曇性被膜形成基材。
  6. 【請求項6】 上記アルカリ金属の含有量が、0.1〜
    30重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1つの項に記載の防曇性被膜形成基材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    の防曇性被膜形成基材から成る防曇性被膜を、基板上に
    被覆して成ることを特徴とする防曇膜。
  8. 【請求項8】 上記防曇成膜におけるチタニアがアナタ
    ーゼ構造をとることを特徴とする請求項7記載の防曇
    膜。
  9. 【請求項9】 防曇性被膜の表面が、凹凸又はピットを
    有することを特徴とする請求項7又は8記載の防曇膜。
  10. 【請求項10】 チタニアを含む金属酸化物のゾルとア
    ルカリ金属とを含有する混合溶液を基板上に塗布し、3
    00〜850℃で焼成することを特徴とする防曇膜の製
    造方法。
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