JPH09227391A - 腸管内細胞溶解活性抑制剤 - Google Patents
腸管内細胞溶解活性抑制剤Info
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Abstract
に属する微生物の菌体を配合し腸管内での細胞溶解活性
抑制作用を賦与した医薬又は飲食品を提供する。 【解決手段】 合成培地等を使用し、嫌気的条件下で培
養したビフィドバクテリウム(Bifidobacterium) 属に属
する微生物の菌体を回収し、この菌体を適宜配合して腸
管内での細胞溶解活性抑制作用を賦与した医薬又は飲食
品を得る。
Description
ウム(Bifidobacterium) 属に属する微生物の菌体を有効
成分とする腸管内での細胞溶解活性抑制剤に関する。ま
た、本発明は、ビフィドバクテリウム(Bifidobacteriu
m) 属に属する微生物の菌体を配合して腸管内での細胞
溶解活性抑制作用を賦与した医薬又は飲食品に関する。
想的な食事に近いことから世界的に注目されてきてい
る。しかし、近年、日本人の食事は、従来の日本型から
西洋型へと変化してきており、そのことが問題視されて
きている。つまり、西洋型の食事は、一般的に肉や脂肪
が多く、野菜や穀物が少ない高脂肪・低カルシウムであ
るからである。
食事を摂取すると腸管の内容物に含まれる水溶性の胆汁
酸と脂肪酸が共に増加し、この水溶性の胆汁酸と脂肪酸
が界面活性剤として作用するので、腸粘膜を構成する細
胞を破壊すると報告している(Lapre,J.A., De Vries,H.
T., Termont,D.S.M.L., Kleibeuker,J.H., De Vries,E.
G.E. and Van der Meer,R., Cancer Research, vol.53,
pp.248-253, 1993)。なお、 Lapreらは、水溶性の胆汁
酸と脂肪酸の作用について、赤血球の溶血反応を利用し
た細胞溶解活性を測定することにより評価している。
リスクの高い人々においては、高脂肪・低カルシウムの
食事を取り続けることにより腸粘膜の損傷が起こり、大
腸癌を発病するリスクがさらに高まる恐れがあることが
報告されている(Lipkin,M.,Blattner,W.E., Fraumeni,
J.F.Jr., Lynch,H.T., Deschner,E. and Winawer,S.,Ca
ncer Research, vol.43, pp.1899-1904, 1983; Newmar
k,H.L., Lipkin,M. and Maheshwari,N., Journal of Na
tional Cancer Institute, vol.82, pp.491-496, 199
0)。
を取ると、腸管の内容物に含まれる水溶性の胆汁酸と脂
肪酸が増加し、腸粘膜が損傷を受け易い腸内環境を誘発
することになる。
する腸粘膜の損傷は、カルシウムを大量に経口摂取する
ことにより緩和されることが、前述した Lapreらの報告
から知られている。しかし、その有効なカルシウムの摂
取量は、一日当たり 1,422mgであり、成人一日当りのカ
ルシウム所要量といわれる 600mgの2倍以上を必要とす
るものである。したがって、大量のカルシウムを通常の
食事で摂取し続けるということは困難であり、腸粘膜を
保護するにはカルシウム製剤等に頼らざるを得ないとい
う問題があった。
現状を鑑み、食生活を大きく変えることなく、安全に腸
粘膜を保護することができる安価な食品素材を求めて鋭
意研究を進めていたところ、従来より食用として使用さ
れ、安全性が立証されている微生物であるビフィドバク
テリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum) の菌体
が腸管内での細胞溶解活性を抑制する作用を有すること
を見出した。そして、ビフィドバクテリウム(Bifidobac
terium) 属に属する微生物であるビフィドバクテリウム
・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescenti
s) 、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifido
bacterium infantis) 、ビフィドバクテリウム・ビフ
ィダム(Bifidobacterium bifidum)及びビフィドバクテ
リウム・ブレベ(Bifidobacterium breve)の菌体も同様
に腸管内での細胞溶解活性を抑制する作用を有すること
を見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本
発明は、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium) 属に
属する微生物の菌体を有効成分とする腸管内細胞溶解活
性抑制剤に関する。また、本発明は、ビフィドバクテリ
ウム(Bifidobacterium) 属に属する微生物の菌体を配合
して腸管内での細胞溶解活性抑制作用を賦与した医薬又
は飲食品に関する。
使用するビフィドバクテリウム(Bifidobacterium) 属に
属する微生物は、発酵乳等のスターターとして使用され
ており、腸管に定着して感染や腐敗の防止、下痢の予防
等に役立っていることが知られている。
um) 属に属する微生物の菌体は、例えば、培養基として
合成培地等を使用し、嫌気的条件下で培養した後、遠心
分離等の処理により生菌体を回収し、そのまま利用する
こともできるし、また、この生菌体を洗浄した後、凍結
乾燥等の処理により乾燥菌体として利用することもでき
る。
とのできるビフィドバクテリウム(Bifidobacterium) 属
に属する微生物としては、ビフィドバクテリウム・ロン
ガム(Bifidobacterium longum) 、ビフィドバクテリウ
ム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescent
is) 、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifid
obacterium infantis) 、ビフィドバクテリウム・ビフ
ィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリ
ウム・ブレベ(Bifidobacterium breve)等を例示するこ
とができる。
ドバクテリウム(Bifidobacterium) 属に属する微生物の
菌体は、そのまま使用しても良いし、あるいは、乳糖等
の賦形剤を加え、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒
剤等の医薬としても良い。また、各種飲食品、例えば、
清涼飲料水、果汁飲料、発酵飲料、ゼリー、アイスクリ
ーム、ガム、キャンディー等に配合して使用することも
できる。
rium) 属に属する微生物の菌体に腸管内での細胞溶解活
性抑制作用を発揮させるには、成人の場合、一日当たり
乾燥菌体重量として0.5g〜5gを摂取する必要がある。以
下に実施例を示し、本発明を詳しく説明する。
様の培地で前培養したビフィドバクテリウム・ロンガム
(Bifidobacterium longum) SBT-2928 (FERM P-10657)
を5重量%接種した後、37℃で16時間、嫌気的条件下で
循環培養して、菌体を増殖させた。なお、この培養は、
6Nアンモニア溶液を断続的に添加することによりpHが6.
5となるよう調整しながら行った。
リウム溶液60リットルを通液して菌体を洗浄し、限外濾
過膜処理して溶液が7リットルとなるまで濃縮した後、
遠心分離(8,000×g 、15分間、4℃) し菌体及び菌体を
含んだスラリーを回収した。そして、菌体を含んだスラ
リーには凍結保護剤として最終濃度1%のグルタミン酸
ナトリウムと最終濃度5%のショ糖を添加し、溶解し
た。そして、菌体とグルタミン酸ナトリウムとショ糖を
溶解したスラリーとを混合し、凍結乾燥した後、粉砕し
てビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium
longum) の菌体80g を得た。なお、この菌体中の生菌数
は3×1011cfu/g であった。
リウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adoles
centis) JCM-7046、ビフィドバクテリウム・インファン
ティス(Bifidobacterium infantis) JCM-1210、ビフィ
ドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidu
m) JCM-7004 及びビフィドバクテリウム・ブレベ(Bifid
obacterium breve) JCM-7016 を培養し、同様に処理し
て各菌体を得た。
リウム(Bifidobacterium) 属に属する微生物の各菌体を
使用し、動物実験により、腸管内での細胞溶解活性抑制
作用を調べた。
重1kg当たり40mgとなるよう調整して8週齢のWistar系
雄ラット16匹に皮下注射した。なお、実験動物に1,2
−ジメチルヒドラジン・2塩酸を注射すると大腸癌を発
病し易い遺伝的素因が誘導される。そして、これらのラ
ットを群間において体重が等しくなるように配慮しなが
ら1群8匹の2群に分け、表2に示した飼料を15日間自
由摂取させると共に、イオン交換水も自由摂取させた。
なお、対照飼料及び本発明飼料に配合した脂肪は標準飼
料(American Institute of Nutrition: Journal of Nut
rition, vol.107, pp.1340-1348, 1977)の4倍であり、
対照飼料及び本発明飼料に配合したカルシウムは標準飼
料の 1/5であって、高脂肪・低カルシウムとなってい
る。
重増加量及び摂取カロリーに有意差は認められなかっ
た。
3に、ビタミン混合の組成を表4にそれぞれ示す。
量的に回収し、凍結乾燥した後、粉砕した。そして、こ
の粉砕した糞1.2gに超純水 3.6mlを加えてペースト状に
し、37℃で1時間加温した後、遠心分離 (15,000×g 、
10分間) して水溶性画分を分離、回収し、この水溶性画
分の細胞溶解活性を測定した。
酔下で解剖し、大腸遠位部の内容物を回収し、凍結乾燥
して水分(%)を測定した。
テル麻酔下で開腹し、後大静脈より血液5mlを回収し、
ヘパリン処理した後、遠心分離(1,000×g 、10分間、4
℃)し、上清とバフィコートをパスツールピペットで除
去して残渣を赤血球画分とした。次に、この赤血球画分
に3倍体積量のN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)緩衝液(pH
7.4、1.5mM HEPES及び 0.9%塩化ナトリウム含有)
を添加し、赤血球膜を壊さないよう良く撹拌した後、
遠心分離(1,000×g 、10分間、4℃) し、上層とバフィ
コートを除去するという操作を4回繰り返し、赤血球を
洗浄した。そして、このようにして得られた赤血球に3
倍体積量の 0.9%塩化ナトリウム溶液を添加、混合し、
糞の水溶性画分の細胞溶解活性を測定する際に使用し
た。
に際しては、以下のような検体を調製して使用した。 検体1 糞の水溶性画分 40μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 120μl 検体2 糞の水溶性画分 80μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 80μl 検体3 糞の水溶性画分 120μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 40μl 検体4 糞の水溶性画分 160μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 0μl 標準検体1 超純水 0μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 160μl 標準検体2 超純水 40μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 120μl 標準検体3 超純水 80μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 80μl 標準検体4 超純水 120μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 40μl 標準検体5 超純水 160μl + 0.9%塩化ナトリウム溶液 0μl
溶液に混合した赤血球40μl を添加した後、1分間に 1
00回のストロークで振とうしながら37℃で2時間加温し
た。また、検体ブランクとして、糞の水溶性画分 160μ
l と 0.9%塩化ナトリウム溶液40μl を混合したものを
同様に加温した。さらに、標準検体1〜5に 0.9%塩化
ナトリウム溶液に混合した赤血球40μl を添加した後、
同様に加温した。
び標準検体1〜5をそれぞれ遠心分離 (10,000×g 、5
分間) し、上清を回収した後、この上清 150μl に超純
水6mlを添加し、原子吸光分析機(日立製作所製、180-
80型)で鉄濃度を測定した。
活性を算出した。 (1)次式により、標準検体1〜5の鉄濃度から標準の
面積を求めた。 標準の面積=(B-A)×1/2 +((B-A)+(C-A))×1/2 +((C-A)+
(D-A))×1/2 +((D-A)+(E-A))×1/2 標準検体1の鉄濃度 (μg/ml) : A 標準検体2の鉄濃度 (μg/ml) : B 標準検体3の鉄濃度 (μg/ml) : C 標準検体4の鉄濃度 (μg/ml) : D 標準検体5の鉄濃度 (μg/ml) : E
ランクの鉄濃度から検体の面積を求めた。 検体の面積=(F-J/4)×1/2 +((F-J/4)+(G-J/2))×1/2 +
((G-J/2)+(H-3J/4)) ×1/2 +((H-3J/4)+(I-J)) ×1/2 検体1の鉄濃度 (μg/ml) : F 検体2の鉄濃度 (μg/ml) : G 検体3の鉄濃度 (μg/ml) : H 検体4の鉄濃度 (μg/ml) : I 検体ブランクの鉄濃度 (μg/ml) : J
溶解活性を求めた。 細胞溶解活性(%)=検体の面積× 100×3×(100/(各群
の大腸内容物の平均水分含量(%)-1)/標準の面積 その結果を表5に示す。
ウム(Bifidobacterium) 属に属する微生物の各菌体は、
1,2−ジメチルヒドラジン・2塩酸を注射することに
より大腸癌を発病し易い遺伝的素因を誘導し、さらに高
脂肪・低カルシウム飼料を摂取させたラットから排泄さ
れる糞の水溶性画分の細胞溶解活性を対照群に比べ有意
に低下させることが判った。
・ロンガム(Bifidobacterium longum) の菌体 40gに乳
糖900gとコーンスターチ574gを加え、V型混合機で混合
し、混合粉末を得た。そして、ヒドロキシプロピルセル
ロース 16gに滅菌精製水 150mlを加えて撹拌し溶解した
溶液とこの混合粉末とを双軸練合機で練合し、押し出し
造粒機で造粒した後、通気乾燥機を使用して60℃で30分
間乾燥することにより整粒し、腸管内での細胞溶解活性
抑制作用を賦与した顆粒状薬剤1,480gを製造した。
・ロンガム(Bifidobacterium longum) の菌体500g、リ
ンゴ冷凍濃縮果汁25kg、グラニュー糖92kg、リンゴ酸
2.5kg、クエン酸 0.5kg、アップルアロマ3kg及びエッ
センス1kgに水 900kgを加えて混合し溶解することによ
り、腸管内での細胞溶解活性抑制作用を賦与した清涼飲
料 1,000kgを製造した。
m) 属に属する微生物の菌体は、腸管内での細胞溶解活
性抑制作用を有するので、結果的に腸粘膜を保護する効
果を発揮し、大腸癌等の発病を予防することが期待され
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 ビフィドバクテリウム(Bifidobacteriu
m) 属に属する微生物の菌体を有効成分とする腸管内細
胞溶解活性抑制剤。 - 【請求項2】 ビフィドバクテリウム(Bifidobacteriu
m) 属に属する微生物の菌体を配合して腸管内での細胞
溶解活性抑制作用を賦与した医薬又は飲食品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04126396A JP4852681B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 腸管内細胞溶解活性抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04126396A JP4852681B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 腸管内細胞溶解活性抑制剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09227391A true JPH09227391A (ja) | 1997-09-02 |
| JP4852681B2 JP4852681B2 (ja) | 2012-01-11 |
Family
ID=12603573
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04126396A Expired - Fee Related JP4852681B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 腸管内細胞溶解活性抑制剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4852681B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002053472A (ja) * | 2000-05-31 | 2002-02-19 | Yakult Honsha Co Ltd | 脂質過酸化抑制剤 |
| JP2006516405A (ja) * | 2003-01-31 | 2006-07-06 | プロビ エービー | グルタミン産生能を有する新規のBifidobacterium菌株 |
| JP2012180288A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 抗菌剤 |
| WO2018136617A3 (en) * | 2017-01-18 | 2018-08-23 | Evelo Biosciences, Inc. | Bacteria for treating cancer |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP04126396A patent/JP4852681B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002053472A (ja) * | 2000-05-31 | 2002-02-19 | Yakult Honsha Co Ltd | 脂質過酸化抑制剤 |
| JP2006516405A (ja) * | 2003-01-31 | 2006-07-06 | プロビ エービー | グルタミン産生能を有する新規のBifidobacterium菌株 |
| JP2012180288A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 抗菌剤 |
| WO2018136617A3 (en) * | 2017-01-18 | 2018-08-23 | Evelo Biosciences, Inc. | Bacteria for treating cancer |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4852681B2 (ja) | 2012-01-11 |
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