JPH09227701A - 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法 - Google Patents

親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法

Info

Publication number
JPH09227701A
JPH09227701A JP3947896A JP3947896A JPH09227701A JP H09227701 A JPH09227701 A JP H09227701A JP 3947896 A JP3947896 A JP 3947896A JP 3947896 A JP3947896 A JP 3947896A JP H09227701 A JPH09227701 A JP H09227701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
resin film
treatment
group
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3947896A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakatsu Urairi
正勝 浦入
Takafumi Sakuramoto
孝文 桜本
Masakazu Sugimoto
正和 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP3947896A priority Critical patent/JPH09227701A/ja
Publication of JPH09227701A publication Critical patent/JPH09227701A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、濾過用フィルター,隔膜等に用いら
れ、親水性と長期間安定な耐熱性を有する多孔質熱可塑
性樹脂フィルムを提供することにある。 【解決手段】放電処理または紫外線照射処理により−O
H基および−COOH基を付与された多孔質熱可塑性樹
脂フィルムの細孔表面に、親水化処理された−OH基を
有する金属酸化物の微粒子が形成された親水性多孔質熱
可塑性樹脂フィルムであって、多孔質熱可塑性樹脂フィ
ルムを放電処理または紫外線照射処理により親水化処理
し−OH基および−COOH基を付与する第一工程と、
該多孔質熱可塑性樹脂フィルムの細孔表面に金属アルコ
キシドの加水分解・縮重合物を存在させて乾燥し金属酸
化物の微粒子を形成する第二工程と、該金属酸化物の微
粒子を親水化させる第三工程から得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濾過用フィルタ
ー,隔膜等に用いられ、親水性と長期間安定な耐熱性を
有する多孔質熱可塑性樹脂フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本来疎水性のフィルムを親水性に改質す
るという目的で多くの試みがなされている。例えばフッ
素樹脂を金属ナトリウムとナフタレンの錯体で処理する
方法、界面活性剤を塗布する方法、界面活性剤を塗布す
る方法あるいは特開昭56−63772号公報に記載さ
れているようにポリビニールアルコール、ポリエチレン
グリコールのような水溶性高分子を多孔体の細孔内に合
浸させ、前記高分子を熱処理、アセタール化処理、エス
テル化処理、重クロム酸処理、電離性放射線照射等によ
り親水化する方法が知られている。また、特開平2−1
96834号公報に開示してあるように、フッ素樹脂の
表面改質にAr Fレーザーを照射して親水化する方法、無
機ケイ素存在下でエキシマレーザーを照射する方法(特
開平6−172560号公報)、金属酸化物を付着させ
る方法(特開平6−32935号公報)、無機粉末を混
合充填する方法(特開昭59−166541号公報)な
ども知られている。また、ポリプロピレンやポリエチレ
ンに関しては、重クロム酸カリウムと硫酸の混酸で処理
する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記界
面活性剤を塗布する方法は、界面活性剤が多孔体に十分
付着しないため脱落しやすく、親水性が保持されにくい
という問題があった。また、特開昭56−63772号
公報に記載の方法は、放射線照射により多孔体の分解劣
化を生じ、機械的強度が著しく低下する。さらに、熱処
理、アセタール化、エステル化は水溶性ポリマーの一部
を疎水性とするので、親水度合が低下するという問題が
あった。また、特開平2−196834号公報に記載の
方法は、表面層の改質であり、多孔体の内部に至る全体
の親水化は不十分であった。特開平6−172560号
公報に記載の方法は、装置が高価なためコスト高になる
問題があった。特開平6−32935号公報、特開昭5
9−166541号公報の方法においては、多孔質基材
自体と親水化粒子の化学的結合がないため、熱膨張収
縮、機械的引っ張り等の負荷がかかる場合の親水化皮膜
の脱落に対する不安から長期的な親水性には問題があ
り、親水性も十分ではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる従来技
術の問題点を解決するためになされたもので、多孔質熱
可塑性樹脂フィルムの表面はもとより内部組織表面に親
水基を導入したフィルムを提供できるものである。本発
明における多孔質熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリ
スルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、
ポリエチレンの他、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロ
ロトリフルオロエチレン(CTFE)等からなる疎水性
フッ素樹脂フィルムが使用され、厚さ1〜200μm、
孔径0.01〜5μm 、特に0.1〜1μmの孔径を有
するフィルムが好適に用いられる。特に耐薬品性、耐熱
性等の点からPTFEが好ましく、焼成品もしくは未焼
成品の何れも使用しうる。
【0005】なお、多孔質熱可塑性樹脂フィルムは種々
の方法で得ることができる。例えば、PTFEフィルム
は特公昭58−25332号公報、特公昭51−189
91号公報、特公昭42−13560号公報等に記載さ
れた延伸法、あるいは特公昭42−4974号公報に記
載された起泡剤を用いる方法等によって得ることができ
る。本発明において好ましい第一処理工程は、上記の多
孔質熱可塑性樹脂フィルムに紫外線照射または、H2
2 、Ar、CO2 、Air、H2 O等のガスを用いた
低温プラズマ放電処理を施して、XPS(X線光電子分
光法)により検知されるO/Cの値を処理前に比べて増
加させ、またFT−IR(フーリエ変換型赤外吸収法)
により検知される−OH基(3400〜3500c
-1)および−COOH基(1700cm-1付近)を増
加させ、次の工程における金属アルコキシドの加水分解
・縮重合物との結合を化学的により強固とするものであ
る。
【0006】第一処理工程が低温プラズマ放電処理の場
合、使用するガス種にもよるが通常、0.5〜50W・
sec /cm2 、ガス全圧0.01〜10torrの条件
下で照射するのがよい。また、第一処理工程が紫外線照
射の場合、照射時にフィルムに接触させて親水化補助剤
として用いる化合物にもよるが、通常波長150〜27
0nmの紫外線を6J/cm2 以上、好ましくは6〜5
00J/cm2 のエネルギー強度で照射するのがよい。
水酸化アルミニウム、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、水
酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、ア
ルミニウムエトキシド、蟻酸、酢酸等の化合物を親水化
補助剤として用いることができる。本発明においては、
これら化合物の水溶液が好ましく用いられ、特に親水基
を有するアルミニウム化合物、ホウ素化合物またはリチ
ウム化合物の水溶液であることが好ましい。また、溶質
の溶解度を上げるために、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ塩を添加してもよい。
【0007】この場合、上記化合物を多孔質熱可塑性樹
脂フィルムに接触させた状態で紫外線が照射されるが、
上記化合物の水溶液を含浸、塗布などにより多孔質の内
部組織表面に浸透するように接触させるのがよい。紫外
線光源としては、例えば改質が困難な多孔質フッ素樹脂
フィルムのC−F結合(539kJ/mol)を1光子
または少量ではあるが2光子で切断するものであればよ
く、C−F結合を切断するフォトンエネルギーは、波長
が270nm以下が好ましい。しかし、波長が短かすぎ
るとフィルムによる光の吸収が強いので、光化学反応が
生じるための十分なエネルギーがフィルム厚さ方向に達
しにくくなる。従って、波長が150〜270nmの紫
外線であることが好ましい。紫外線光源は低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、YAGレーザ(4倍波)、メタル
ハライドランプ、エキシマランプ等を用いることができ
るが、特に低圧水銀ランプ(波長185nm、254n
m)、エキシマランプ(波長222nm)が好ましい。
【0008】かかる光源からの紫外線を照射することに
より、多孔質フッ素樹脂フィルムのC−F結合(539
kJ/mol)を切断する。この際、フッ素原子との結
合エネルギーがC−F結合(539kJ/mol)以上
の原子を存在させることにより、切断されたフッ素原子
は前記原子と結合し、トラップされる。フッ素原子は電
気陰性度が4.0と大きいので、炭素原子(電気陰性
度:2.5)より小さい原子を存在させることでC−F
間の再結合を阻むことができる。また、その原子とフッ
素原子との結合は、その結合エネルギーがC−F結合よ
り高いので、再切断されにくい。従って、多孔質フッ素
樹脂フィルムであってもフッ素原子の一部を親水基と置
換することができる。この紫外線照射による処理は、他
の多孔質熱可塑性樹脂フィルムにも同様に適用すること
ができる。
【0009】かかる第一処理工程により、表面の多孔質
熱可塑性樹脂フィルム樹脂のポリマーの主鎖、側鎖或い
は末端にC−OH、C−COOH、C−O−C等のC−
O結合を有する親水基が導入される。以上のエネルギー
照射処理により得られる多孔質熱可塑性樹脂フィルム
は、XPS法において、O/C値が処理前より増加し、
またFT−IR(フーリエ変換型赤外吸収法)によって
検知される−OH基(3400〜3500cm-1)およ
び−COOH基(1700cm-1付近)が増加し 次の
効果が現れる。 フィルムの金属アルコキシドの加水分解・縮重合物溶
液に対する濡れ性が向上する。 C−OH基、C−COOH基を核として、金属アルコ
キシドの加水分解・縮重合物が共有結合または水素結合
で強固で安定な結合をし、微粒子を形成する。
【0010】次に、第二処理工程における金属アルコキ
シドの加水分解・縮重合物とは、金属アルコキシドを適
宜の手段で加水分解・縮重合させてなるものであり、こ
こで用いる金属アルコキシドには、一般式;R1 nM
(OR2 )m−n(式中、R1、R2 はアルキル基、M
は金属、mは金属Mの原子価、nは0≦n≦m−1とな
る整数である)で表される各種金属のアルコキシドが含
まれる。上記の一般式中、n=0となるアルコキシド、
つまり金属Mに直接結合するアルキル基を持たないアル
コキシド(以下、非アルキル金属アルコキシドという)
には、金属Mがシリコン、バリウム、ホウ素、カルシウ
ム、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、チタニウ
ム、錫、亜鉛、ジルコニウムである下記a〜kの11種
のアルコキシドが挙げられる。
【0011】a)テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、テトラフエノキシシランなどのシリコンアル
コキシド b)バリウムジエトキシド、バリウムジイソプロポキシ
ド、バリウム−n−ブトキシドなどのバリウムアルコキ
シド c)トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイ
ソプロポキシボランなどのホウ素アルコキシド d)カルシウムジエトキシド、カルシウムジイソプロポ
キシドなどのカルシウムアルコキシド e)リチウムメトキシドなどのリチウムアルコキシド f)マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジイソプ
ロポキシドなどのマグネシウムアルコキシド g)アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエ
トキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミ
ニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリ−se
c−ブトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキ
シドなどのアルミニウムアルコキシド h)チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラ−
n−プロポキシド、チタニウムテトライソプロボキシ
ド、チタニウムテトラ−n−ブトキシドなどのチタニウ
ムアルコキシド i)テトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ錫、テト
ラ−n−ブトキシ錫などの錫アルコキシド j)ジエトキシ亜鉛などの亜鉛アルコキシド k)ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテト
ライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキ
シドなどのジルコニウムアルコキシド
【0012】上記のn=0となるアルコキシドに加え、
n≧1となるアルコキシド、つまり金属Mに直接結合す
るアルキル基を持つアルコキシド(以下、アルキル金属
アルコキシドという)を用いることができる。このアル
キル金属アルコキシドとしては、トリメトキシメチルシ
ラン、トリエトキシエチルシラン、トリメトキシフエニ
ルシラン、トリエトキシフエニルシラン、ジメトキシジ
メチルシラン、ジエトキシジメチルシランなどが挙げら
れる。なお、上記の一般式以外のアルコキシドとして、
末端にアミノ基を有する3−アミノプロピルジエトキシ
メチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミ
ノプロピル)ジメトキシメチルシランなど、末端にグリ
シジル基を有する3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチ
ルシランなど、末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシ
プロピルトリメトキシシランなどを用いることもでき
る。
【0013】金属アルコキシドを加水分解・縮重合させ
るには、無機または有機の酸や塩基を加えるとよい。一
般に、無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸などが、有機酸
としては酢酸、蟻酸、蓚酸などが用いられる。塩基とし
ては、アンモニア、有機のアミノ化合物などが用いられ
る。金属アルコキシドの有機溶媒希釈液に水、酸、アル
カリ等を混入させ室温で撹拌すればよく、濃度、時間、
温度で任意に反応をコントロールする事ができる。反応
した金属アルコキシドの加水分解・縮重合物をフィルム
細孔に含浸した後、風乾し加熱乾燥することで時間と共
に縮合が進み金属酸化物となるが、50℃以上で樹脂フ
ィルムの耐熱温度以下、好ましくは80〜150℃で乾
燥させることで、フィルム細孔表面に強固に結合させる
ことができる。また、細孔表面に散在した−OH基、−
COOH基を核として金属酸化物の微粒子が結合するこ
とから、細孔の外面を被覆して目詰まりを起こすことが
なく、透過性能の低下が少ない。
【0014】本発明では金属酸化物の微粒子の質量比
率、すなわち、該微粒子の形成前の多孔質熱可塑性樹脂
フィルム質量に対する形成後の多孔質熱可塑性樹脂フィ
ルム質量が、概ね1.05〜1.35であるのが好まし
い。空孔率、孔径により好ましい値の範囲は異なるが、
該比が1.05以下であると親水化が不十分で、1.3
5を越えると細孔内の目詰まりが生じ透過性が低下し、
さらには該目詰まりが生じることによりフィルム内部が
親水化処理されない。本発明では含浸工程を複数回行う
ことが好ましい。これにより金属アルコキシドの加水分
解・縮重合物の低濃度の液を用いることで、微粒子形成
をコントロールし透過性を高く維持することができる。
金属アルコキシドの濃度は20%以下、好ましくは10
%以下、より好ましくは3〜7%である。高濃度である
と細孔内の目詰まりが生じ易くなる。
【0015】次に第三処理工程として、フィルム細孔表
面に形成した金属酸化物の微粒子の親水化処理工程を行
う。ここで細孔表面とは、多孔を構成している表面及び
内部組織表面を含む意味であって、この親水化処理によ
ると親水化される部分は、フィルム表面のみならず細孔
内部に形成した金属酸化物の微粒子表面である。親水化
処理に際しては、第一処理工程と同じく紫外線照射、ま
たは大気中のオゾン処理、酸処理、アルカリ処理によ
り、金属酸化物の微粒子に−OH基を導入する処理をし
て親水化することができる。上記の酸としてはフッ酸
等、アルカリとしてはNaOH、KOH、アンモニア等
を好適に用いることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の親水性多孔質熱可塑性樹脂フィ
ルムは、多孔質熱可塑性樹脂フィルムが放電処理または
紫外線照射処理により−OH基および−COOH基を付
与された後、該多孔質熱可塑性樹脂フィルム細孔表面に
金属アルコキシドを出発原料とする金属酸化物の微粒子
が強固に形成され、さらに該金属酸化物の微粒子表面が
親水化されているものであって、高温でも安定で高透過
性、耐酸化性を有し、長期的に性能を維持することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下実施例を用いて本発明を具体
的に説明する。なお、文中において部とあるのは、重量
部を意味する。
【0018】実施例1 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質フィル
ム(日東電工株式会社製、商品名NTF1122、公称
孔径0.2μm)を、メタノール中及び水中に順次10
分ずつ浸漬し、さらに4.1重量%のホウ酸水溶液に1
0分間浸漬し、細孔内にホウ酸水溶液を含浸させた。こ
のフィルムに出力650Wの低圧水銀ランプ(オーク
(株)製;VUV−65B−22−21、波長185n
m、254nm )で30分間照射した後、純水で洗浄し
風乾した。このフィルムをXPS法により分析したとこ
ろ、処理前はF/C=2.0、O/C=0.01であっ
たが、処理後はF/C=1.6、O/C=0.43であ
りFの比率が減少しOが増加していた。FT−IR分析
では、−OH基(3400〜3500cm-1)および−
COOH基(1700cm-1)が存在していた。さら
に、このフィルムをテトラエトキシシランゾル溶液(テ
トラエトキシシラン15部、イソプロピルアルコール4
50部、水5部、塩酸0.01部にて調整後24時間放
置)に浸漬し100℃で5分間乾燥した。この浸漬工程
を5回繰り返した後、このフィルムを親水化処理するた
め、再度ほう酸水中で、上記の低圧水銀ランプで20分
間照射した後純水で洗浄、風乾し本発明の親水性フィル
ムを得た。
【0019】この親水性フィルムを用いて、透過側を2
3.5cmHgに減圧して純水を透過させ、純水透過速
度を測定したところ9.7mL/cm2 /minであっ
た。この状態でフィルム1cm2 当たり10リットルの
純水濾過を行った後、一旦フィルムを取出し、乾燥器中
で60℃で15分間水分を除去した。そして再度濾過装
置にセットし、前記と同条件で純水を濾過したところ、
純水透過速度は変わらず親水化されていることが確認さ
れた。この純水透過速度は未処理の時点(アルコールで
湿潤化した後に純水に置換して測定した純水透過速度)
に比べて93%で、質量比は1.20であった。この親
水性フィルムをXPS法により分析したところ、F/C
=1.2、O/C=0.61、Si/C=0.20で、
Oのうち5%はOH基に由来していた。また、この親水
性フィルムは、図1のFT−IRチャート(透過法)に
示すように、−OH基(3400〜3500cm-1)お
よび−COOH基(1700cm -1付近)が存在してい
ることが判る。
【0020】比較例1 テトラエトキシシランゾル付着フィルムの親水化のため
の低圧水銀ランプによる照射を行わない以外は、実施例
1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムは実施例
1と同様の条件では、純水が透過しなかった。このフィ
ルムをXPS法により分析したところ、F/C=0.2
8、O/C=0.25となり、Fの比率が減少し、Oが
増加していることが確認された。しかしながら、このO
のうちOH基に由来のOは0.1%未満であった。
【0021】比較例2 第一処理工程としての低圧水銀ランプ照射処理を行わな
い以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。この
フィルムは実施例1と同様の条件では、純水が透過しな
かった。このフィルム断面をX線マイクロアナリシス
(XMA)法で分析したところ、フィルム中心部にはS
i原子が少なかった。このことは、フィルム中心部の親
水化が不完全であったことを示している。また、FT−
IR分析では−COOH基(1700cm-1)が存在し
なかった。
【0022】実施例2 金属アルコキシドとしてトリメトキシボランゾル溶液
(トリメトキシボラン8部、イソプロピルアルコール4
50部、水5部、塩酸0.01部にて調整後24時間放
置)を用い、フィルムに付着した酸化ボランの親水化の
ために、低圧水銀ランプを20分間照射する代わりに、
希フッ酸水溶液(0.1%)に1分間浸漬した以外は実
施例1と同様にして親水性フィルムを得た。この親水性
フィルムを用いて、透過側を23.5cmHgに減圧し
て純水を透過させ、純水透過速度を測定したところ1
0.3mL/cm2 /minであった。実施例1と同条
件で洗浄後の純水透過速度を測定したところ、純水透過
速度は変わらず親水化されていることを確認した。この
純水透過速度は未処理の時点に比べて95%で、質量比
は1.15であった。
【0023】実施例3 金属アルコキシドとしてアルミニウムエトキシドゾル溶
液(アルミニウムエトキシド12部、イソプロピルアル
コール450部、水5部、塩酸0.01部にて調整後2
4時間放置)を用い、フィルムに付着した酸化アルミニ
ウムの親水化のための低圧水銀ランプ20分間照射の代
わりに、オゾン500ppmの雰囲気中に60分間暴露
した以外は実施例1と同様にして親水性フィルムを得
た。この親水性フィルムを用いて、透過側を23.5c
mHgに減圧して純水を透過させ、純水透過速度を測定
したところ8.5mL/cm2 /minであった。実施
例1と同条件で洗浄後の純水透過速度を測定したとこ
ろ、純水透過速度は変わらず親水化されていることを確
認した。この純水透過速度は未処理の時点に比べて87
%で、質量比は1.13であった。
【0024】実施例4 実施例1で用いたPTFE多孔質フィルムを、プラズマ
照射装置内で電極から5cmの距離に保持し、10-5
orrに真空引きした後、Arガスを40cc(ST
P)/minで供給した。チャンバー内を5×10-2
orrに保ち、13.56MHz、50Wの出力でプラ
ズマを発生させ、30秒間放電して該フィルムの予備親
水化処理を行った。このフィルムを実施例1と同様にし
てチタンテトラブトキシドゾル溶液(チタンテトラブト
キシド25部、イソプロピルアルコール450部、水5
部、塩酸0.01部にて調整後24時間放置)を用い
て、酸化チタンの微粒子を付着後、紫外線照射により親
水化処理して親水性フィルムを得た。この親水性フィル
ムを用いて、透過側を23.5cmHgに減圧して純水
を透過させ、純水透過速度を測定したところ10.1m
L/cm2 /minであった。実施例1と同条件で洗浄
後の純水透過速度を測定したところ、純水透過速度は変
わらず親水化されていることを確認した。この純水透過
速度は未処理の時点に比べて91%で、質量比は1.0
7であった。
【0025】実施例5 実施例1において、PTFE多孔質フィルムの代わりに
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)多孔質フィルム(公
称孔径0.2μm、厚さ80μm) 、テトラエトキシシ
ランゾルの代わりに同濃度のテトラメトキシシランゾル
溶液を用いた以外は実施例1と同様の処理を行った。得
られた親水性フィルムを、透過側を23.5cmHgに
減圧して純水を透過させ、純水透過速度を測定したとこ
ろ41mL/cm2 /minであった。実施例1と同条
件で洗浄後の純水透過速度を測定したところ、純水透過
速度は変わらず親水化されていることを確認した。この
純水透過速度は未処理の時点に比べて90%であり、質
量比は1.28であった。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるPTFE多孔質フィルムのF
T−IRチャート(透過法)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電処理または紫外線照射処理により−
    OH基および−COOH基を付与された多孔質熱可塑性
    樹脂フィルムの細孔表面に、親水化処理された−OH基
    を有する金属酸化物の微粒子が形成されていることを特
    徴とする親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 多孔質熱可塑性樹脂フィルムを放電処理
    または紫外線照射処理により親水化処理し−OH基およ
    び−COOH基を付与する第一工程と、該多孔質熱可塑
    性樹脂フィルムの細孔表面に金属アルコキシドの加水分
    解・縮重合物を存在させて乾燥し金属酸化物の微粒子を
    形成する第二工程と、該金属酸化物の微粒子を親水化さ
    せる第三工程とからなることを特徴とする親水性多孔質
    熱可塑性樹脂フィルムの製造法。
  3. 【請求項3】 金属酸化物の微粒子を親水化させる第三
    工程が、紫外線照射、オゾン処理、酸処理およびアルカ
    り処理から選ばれる処理により、−OH基を有する金属
    酸化物とすることを特徴とする請求項2記載の親水性多
    孔質熱可塑性樹脂フィルムの製造法。
  4. 【請求項4】 金属酸化物の微粒子を形成する工程が、
    繰り返されることを特徴とする請求項2記載の親水性多
    孔質熱可塑性樹脂フィルムの製造法。
JP3947896A 1996-02-27 1996-02-27 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法 Pending JPH09227701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3947896A JPH09227701A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3947896A JPH09227701A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09227701A true JPH09227701A (ja) 1997-09-02

Family

ID=12554181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3947896A Pending JPH09227701A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09227701A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004182516A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Tokai Univ 固体材料表面の光化学的改質方法
JP2013257148A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Hitachi High-Technologies Corp コーティング装置、及びコーティング装置の前処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004182516A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Tokai Univ 固体材料表面の光化学的改質方法
JP2013257148A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Hitachi High-Technologies Corp コーティング装置、及びコーティング装置の前処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW588017B (en) Titanium-containing materials
CN110038438B (zh) 一种有机无机复合陶瓷纳滤膜的制备方法
JP3252136B2 (ja) 可視光型光触媒及びその製造方法
CN111939775A (zh) 一种耐溶剂反渗透复合膜的制备方法
CN101068612A (zh) 制备亲水性聚醚砜膜的方法
JP2005525224A (ja) ハイブリッド膜、その製造方法および膜の使用
CN1531763A (zh) 染料敏化型太阳能电池用金属氧化物分散液,光活性电极以及染料敏化型太阳能电池
CN103582526A (zh) 光触媒涂膜及其制造方法
JPH09278928A (ja) 機能性多孔質樹脂フィルム及びその製造法
KR101914451B1 (ko) 공기 정화 모듈 및 이의 제조방법
CN111558302A (zh) 一种高通量高强度聚四氟乙烯水体过滤复合纳滤膜的制备方法
CN1449302A (zh) 性能改良的改性聚合物及其制造方法
JP3428123B2 (ja) 表面改質フッ素樹脂の製造方法
JPH09227701A (ja) 親水性多孔質熱可塑性樹脂フィルムおよびその製造法
JP5449739B2 (ja) 通気性複合シートの製造方法
CN108472939B (zh) 经表面处理的聚合物颗粒、包含其的浆料及其用途
US6689426B1 (en) Solid surface modification method and apparatus
JP2000176293A (ja) 光触媒担持体とその製造方法
JPH09246103A (ja) コンデンサおよびそれに用いるセパレータの製造法
CN1516678A (zh) 形成无机膜用涂布剂以及使用该涂布剂的无机膜形成方法
EP4011831B1 (en) Method for drying wet-gel blanket and method for manufacturing aerogel blanket by using same
JP3752120B2 (ja) 光触媒膜及びその製造方法
JPH1085528A (ja) 親水性フッ素樹脂フィルム複合体
KR102187975B1 (ko) 기체 분리막의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 기체 분리막
JP2026507895A (ja) 過酸化水素プラズマによる表面改質