JPH09246103A - コンデンサおよびそれに用いるセパレータの製造法 - Google Patents

コンデンサおよびそれに用いるセパレータの製造法

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JPH09246103A
JPH09246103A JP4455396A JP4455396A JPH09246103A JP H09246103 A JPH09246103 A JP H09246103A JP 4455396 A JP4455396 A JP 4455396A JP 4455396 A JP4455396 A JP 4455396A JP H09246103 A JPH09246103 A JP H09246103A
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film
capacitor
group
treatment
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JP4455396A
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English (en)
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Masakatsu Urairi
正勝 浦入
Takafumi Sakuramoto
孝文 桜本
Masakazu Sugimoto
正和 杉本
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、コンデンサ用として好適なセパレー
タを用いたコンデンサ、さらに詳しくは、十分な親水性
を有すると共に、長期間安定な耐熱性を有するセパレー
タを配置した電解コンデンサや電気二重層コンデンサを
提供することにある。 【解決手段】一対の電極の間に電解液を含浸させたセパ
レータを配置してなるコンデンサであって、該セパレー
タとして、放電処理または紫外線照射処理により−OH
基および−COOH基が付与された後、親水化された金
属酸化物の微粒子が多孔質フッ素樹脂フィルムの細孔表
面に形成している親水性多孔質フッ素樹脂フィルムを用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ用とし
て好適なセパレータを用いたコンデンサ、さらに詳しく
は、十分な親水性を有すると共に、長期間安定な耐熱性
を有するセパレータを配置した電解コンデンサや電気二
重層コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンデンサ用のセパレータとし
て、クラフト紙、マニラ紙、親水性モノマーをグラフト
する等の処理を行ったポリエチレンまたはポリプロピレ
ンの多孔質膜が使用されている。また、フッ素樹脂をア
ルコール処理した多孔質膜(特開昭62−263624号公
報)、極性有機溶媒に親和性のある物質を被覆してなる
フッ素樹脂多孔質膜(特開平2−241013号公報)、スパ
ッタエッチングしてなるフッ素樹脂多孔質膜(特開平3
−171612号公報)等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラフ
ト紙やマニラ紙の場合、電解液中で高温にさらされるこ
とにより劣化し、硫酸等の酸性電解液には脆化するため
短期間しか使用できないという問題があった。またポリ
エチレンまたはポリプロピレン多孔質膜の場合、耐熱性
に不安があり、高温での長時間使用時や、コンデンサ製
造工程中の200℃以上の短時間の加熱時に溶融し空孔
が塞がれるという問題があった。また、フッ素樹脂をア
ルコール処理した多孔質膜の場合、長時間の使用におい
ては膜が乾燥し、吸収液量が低下するという問題があっ
た。
【0004】また、スパッタエッチングしてなるフッ素
樹脂多孔質膜の場合、親水化により改質される部分は表
面のみであり、膜の内部(厚み方向)まで処理されてい
ないため、高温または長期間使用することにより、セパ
レータの吸収液量が低下し、コンデンサの性能が低下し
てしまうという問題があった。また、極性有機溶媒に親
和性のある物質として特定のパーフルオロイオン交換ポ
リマーを被覆してなるフッ素樹脂多孔質膜の場合、この
ポリマーは疎水部である−CF3 末端がひとつであるた
め、膜への親和力が弱く、かかるポリマーによっては十
分に親水化できず、得られるセパレーターは満足できる
ものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる従来技
術の問題点を解決するためになされたもので、コンデン
サ用のセパレータとして、多孔質フッ素樹脂フィルムに
放電処理または紫外線照射処理により親水化処理が施さ
れ、XPS(X線光電子分光法)により検知されるO/
Cの値が処理前に比べて増加し、またFT−IR(フー
リエ変換型赤外吸収法)により検知される−OH基(3
400〜3500cm-1)および−COOH基(170
0cm-1付近)が増加することにより、化学的に強固に
結合した金属酸化物の微粒子を親水化した特定の親水性
多孔質フッ素樹脂フィルム、即ち多孔質フッ素樹脂フィ
ルムの表面はもとより内部組織表面に親水基を導入した
フィルムを使用することにより、疎水性の多孔質フッ素
樹脂フィルムに十分な親水性が付与され、各種電解液に
対して安定であり、高温での使用にも長時間耐えうるコ
ンデンサを提供できるものである。
【0006】即ち本発明は、一対の電極の間に電解液を
含浸させたセパレータを配置してなるコンデンサであっ
て、該セパレータとして放電処理または紫外線照射処理
により−OH基および−COOH基を付与された多孔質
フッ素樹脂フィルムの細孔表面に、親水化処理された−
OH基を有する金属酸化物の微粒子が形成されている親
水性多孔質フッ素樹脂フィルムを用いることを特徴とす
るコンデンサに関するものである。また、本発明の他の
態様は、多孔質フッ素樹脂フィルムに放電処理または紫
外線照射処理を施して親水化処理し−OH基および−C
OOH基を付与する第一工程と、該多孔質フッ素樹脂フ
ィルムの細孔表面に金属アルコキシドの加水分解・縮重
合物を存在させて乾燥し金属酸化物の微粒子を形成する
第二工程と、該金属酸化物の微粒子を親水化させる第三
工程を経て得られることを特徴とするコンデンサ用セパ
レータの製造法に関するものである。
【0007】本発明における多孔質フッ素樹脂フィルム
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフ
ッ化ビニリデン(PVdF)、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(CTFE)等からなる疎水性膜であり、厚さ
10〜200μm、孔径0.01〜10μm、特に0.
1〜5μmの孔径を有するフィルムが好適に用いられ
る。特に耐薬品性、耐熱性等の点からPTFEが好まし
く、焼成品もしくは未焼成品の何れも使用しうる。また
0.01〜20μm、特に0.05〜5μmの孔径を有
するフィルムが好適に用いられる。なお、多孔質フッ素
樹脂フィルムは種々の方法で得ることができる。例え
ば、PTFEフィルムは特公昭58−25332号公
報、特公昭51−18991号公報、特公昭42−13
560号公報等に記載された延伸法、あるいは特公昭4
2−4974号公報に記載された起泡剤を用いる方法等
によって得ることができる。
【0008】本発明において好ましい第一処理工程は、
上記の多孔質フッ素樹脂フィルムに紫外線照射または、
2 、O2 、Ar、CO2 、Air、H2 O等のガスを
用いた低温プラズマ放電処理を施して、XPSにより検
知されるO/Cの値を処理前に比べて増加させ、またF
T−IRにより検知される−OH基(3400〜350
0cm-1)および−COOH基(1700cm-1付近)
を増加させ、次の工程における金属アルコキシドの加水
分解・縮重合物との結合を化学的により強固とするもの
である。第一処理工程が低温プラズマ放電処理の場合、
使用するガス種にもよるが通常、0.5〜50W・sec
/cm2 、ガス全圧0.01〜10torrの条件下で
照射するのがよい。
【0009】また、第一処理工程が紫外線照射の場合、
照射時にフィルムに接触させて親水化補助剤として用い
る化合物にもよるが、通常波長150〜270nmの紫
外線を6J/cm2 以上、好ましくは6〜500J/c
2 のエネルギー強度で照射するのがよい。水酸化アル
ミニウム、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、水酸化リチウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、アルミニウム
エトキシド、蟻酸、酢酸等の化合物を親水化補助剤とし
て用いることができる。本発明においては、これら化合
物の水溶液が好ましく用いられ、特に親水基を有するア
ルミニウム化合物、ホウ素化合物またはリチウム化合物
の水溶液であることが好ましい。また、溶質の溶解度を
上げるために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ塩を添加してもよい。
【0010】この場合、上記化合物を多孔質フッ素樹脂
フィルムに接触させた状態で紫外線が照射されるが、上
記化合物の水溶液を含浸、塗布などにより多孔質の内部
組織表面に浸透するように接触させるのがよい。紫外線
光源としては、例えば改質が困難な多孔質フッ素樹脂フ
ィルムのC−F結合(539kJ/mol)を1光子ま
たは少量ではあるが2光子で切断するものであればよ
く、C−F結合を切断するフォトンエネルギーは、波長
が270nm以下が好ましい。しかし、波長が短かすぎ
るとフィルムによる光の吸収が強いので、光化学反応が
生じるための十分なエネルギーがフィルム厚さ方向に達
しにくくなる。従って、波長が150〜270nmの紫
外線であることが好ましい。紫外線光源は低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、YAGレーザ(4倍波)、メタル
ハライドランプ、エキシマランプ等を用いることができ
るが、特に低圧水銀ランプ(波長185nm、254n
m)、エキシマランプ(波長222nm)が好ましい。
【0011】かかる光源からの紫外線を照射することに
より、多孔質フッ素樹脂フィルムのC−F結合(539
kJ/mol)を切断する。この際、フッ素原子との結
合エネルギーがC−F結合(539kJ/mol)以上
の原子を存在させることにより、切断されたフッ素原子
は前記原子と結合し、トラップされる。フッ素原子は電
気陰性度が4.0と大きいので、炭素原子(電気陰性
度:2.5)より小さい原子を存在させることでC−F
間の再結合を阻むことができる。また、その原子とフッ
素原子との結合は、その結合エネルギーがC−F結合よ
り高いので、再切断されにくい。従って、多孔質フッ素
樹脂フィルムであってもフッ素原子の一部を親水基と置
換することができる。
【0012】かかる第一処理工程により、表面の多孔質
フッ素樹脂フィルムのポリマーの主鎖、側鎖或いは末端
にC−OH、C−COOH、C−O−C等のC−O結合
を有する親水基が導入される。以上のエネルギー照射処
理により得られる多孔質フッ素樹脂フィルムは、XPS
法において、O/C値が処理前より増加し、またFT−
IRによって検知される−OH基(3400〜3500
cm-1)および−COOH基(1700cm-1付近)が
増加し、次の効果が現れる。 フィルムの金属アルコキシドの加水分解・縮重合物溶
液に対する濡れ性が向上する。 C−OH基、C−COOH基を核として、金属アルコ
キシドの加水分解・縮重合物が共有結合または水素結合
で強固で安定な結合をし、微粒子を形成する。
【0013】次に、第二処理工程における金属アルコキ
シドの加水分解・縮重合物とは、金属アルコキシドを適
宜の手段で加水分解・縮重合させてなるものであり、こ
こで用いる金属アルコキシドには、R1 nM(OR2
m−n(式中、R1 、R2 はアルキル基、Mは金属、m
は金属Mの原子価、nは0≦n≦m−1となる整数であ
る)で表される各種金属のアルコキシドが含まれる。上
記の一般式中、n=0となるアルコキシド、つまり金属
Mに直接結合するアルキル基を持たないアルコキシド
(以下、非アルキル金属アルコキシドという)には、金
属Mがシリコン、バリウム、ホウ素、カルシウム、リチ
ウム、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、錫、
亜鉛、ジルコニウムである下記a〜kの11種のアルコ
キシドが挙げられる。
【0014】a)テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、テトラフエノキシシランなどのシリコンアル
コキシド b)バリウムジエトキシド、バリウムジイソプロポキシ
ド、バリウム−n−ブトキシドなどのバリウムアルコキ
シド c)トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイ
ソプロポキシボランなどのホウ素アルコキシド d)カルシウムジエトキシド、カルシウムジイソプロポ
キシドなどのカルシウムアルコキシド e)リチウムメトキシドなどのリチウムアルコキシド f)マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジイソプ
ロポキシドなどのマグネシウムアルコキシド g)アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエ
トキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミ
ニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリ−se
c−ブトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキ
シドなどのアルミニウムアルコキシドh)チタニウムテ
トラエトキシド、チタニウムテトラ−n−プロポキシ
ド、チタニウムテトライソプロボキシド、チタニウムテ
トラ−n−ブトキシドなどのチタニウムアルコキシド i)テトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ錫、テト
ラ−n−ブトキシ錫などの錫アルコキシド j)ジエトキシ亜鉛などの亜鉛アルコキシド k)ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテト
ライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキ
シドなどのジルコニウムアルコキシド 上記のn=0となるアルコキシドに加え、n≧1となる
アルコキシド、つまり金属Mに直接結合するアルキル基
を持つアルコキシド(以下、アルキル金属アルコキシド
という)を用いることができる。このアルキル金属アル
コキシドとしては、トリメトキシメチルシラン、トリエ
トキシエチルシラン、トリメトキシフエニルシラン、ト
リエトキシフエニルシラン、ジメトキシジメチルシラ
ン、ジエトキシジメチルシランなどが挙げられる。な
お、上記の一般式以外のアルコキシドとして、末端にア
ミノ基を有する3−アミノプロピルジエトキシメチルシ
ラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメ
トキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシメチルシランなど、末端にグリシジル基
を有する3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラ
ンなど、末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシプロピ
ルトリメトキシシランなどを用いることもできる。
【0015】金属アルコキシドを加水分解・縮重合させ
るには、無機または有機の酸や塩基を加えるとよい。一
般に、無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸などが、有機酸
としては酢酸、蟻酸、蓚酸などが用いられる。塩基とし
ては、アンモニア、有機のアミノ化合物などが用いられ
る。金属アルコキシドの有機溶媒希釈液に水、酸、アル
カリ等を混入させ室温で撹拌すればよく、濃度、時間、
温度で任意に反応をコントロールする事ができる。反応
した金属アルコキシドの加水分解・縮重合物をフィルム
細孔に含浸した後、風乾し加熱乾燥することで時間と共
に縮合が進み金属酸化物となるが、50℃以上で樹脂フ
ィルムの耐熱温度以下、好ましくは80〜150℃で乾
燥させることで、フィルム細孔表面に強固に結合させる
ことができる。また、細孔表面に散在した−OH基、−
COOH基を核として金属酸化物の微粒子が結合するこ
とから、細孔の外面を被覆して目詰まりを起こすことが
なく、空孔率の低下が少ない。
【0016】本発明では金属酸化物の微粒子の質量比
率、すなわち、該微粒子の形成前の多孔質熱可塑性樹脂
フィルム質量に対する形成後の多孔質熱可塑性樹脂フィ
ルム質量が、概ね1.05〜1.35であるのが好まし
い。空孔率、孔径により好ましい値の範囲は異なるが、
該比率が1.05以下であると親水化が不十分で、1.
35を越えると細孔内の目詰まりが生じ透過性が低下
し、さらには該目詰まりが生じることによりフィルム内
部が親水化処理されない。本発明では含浸工程を複数回
行うことが好ましい。これにより金属アルコキシドの加
水分解・縮重合物の低濃度の液を用いることで、微粒子
形成をコントロールし空孔率を高く維持することができ
る。金属アルコキシドの濃度は20%以下、好ましくは
10%以下である。高濃度であると細孔内の目詰まりが
生じ易くなる。
【0017】次に第三処理工程として、フィルム細孔表
面に形成した金属酸化物の微粒子の親水化処理工程を行
う。ここで細孔表面とは、多孔を構成している表面及び
内部組織表面を含む意味であって、この親水化処理によ
ると親水化される部分は、フィルム表面のみならず細孔
内部に形成した金属酸化物の微粒子表面である。親水化
処理に際しては、第一処理工程と同じく紫外線照射、ま
たは大気中のオゾン処理、酸処理、アルカリ処理によ
り、金属酸化物の微粒子に−OH基を導入する処理をし
て親水化することができる。上記の酸としてはフッ酸
等、アルカリとしてはNaOH、KOH、アンモニア等
を好適に用いることができる。本発明のコンデンサは、
一対の電極間に電解液を含浸させたセパレータを配置し
てなるものであって、セパレータとして前記の親水化処
理された多孔質フッ素樹脂フィルムが使用され、電解コ
ンデンサや電気二重層コンデンサに組み立てられる。
【0018】電解コンデンサの場合は、電解液として例
えば、アジピン酸塩、フタル酸塩等の電解質を、エチレ
ングリコール、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムア
ミド等の溶媒中に含むものが挙げられる。電極としては
陽極箔と陰極箔を用いる。陽極箔としてはアルミニウ
ム、タンタルのような被膜形成能を有する金属上に、陽
極酸化などにより誘電体被膜を形成させたもの、陰極箔
としては、陽極箔と同種の金属箔を用いる。これらの箔
は、体積当たりの表面積拡大のため、エッチング処理さ
れているものを用いることができる。また電気二重層コ
ンデンサの場合は、電解質溶液として硫酸水溶液等を用
いる水溶液系や、アルキルアンモニウムの過塩素酸塩等
の電解質をγ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネート等
の有機溶媒に溶解した非水溶液系が挙げられ、電極とし
ては活性炭繊維布、あるいはその片面に導電性層を形成
させた活性炭繊維布等が挙げられるが、これらに何ら限
定はされない。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、コンデンサ用のセパ
レータとして、放電処理または紫外線照射処理により−
OH基および−COOH基を付与された多孔質フッ素樹
脂フィルムの細孔表面に、親水化処理された−OH基を
有する金属酸化物の微粒子が形成されている親水性多孔
質フッ素樹脂フィルムを用いることにより、このセパレ
ータは表面はもとより内部組織表面に親水基を有してい
るため、電解液を十分に吸収保持できると共に、耐酸化
性を有し高温でも安定で、長期的に性能を維持できるコ
ンデンサを得ることができる。
【0020】
【実施例】以下実施例およひ比較例を用いて本発明を具
体的に説明する。なお、文中において部とあるのは重量
部を意味する。 実施例1 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質フィル
ム(日東電工株式会社製、商品名NTF1122、公称
孔径0.2μm)を、メタノール中及び水中に順次10
分ずつ浸漬し、さらに4.1重量%のホウ酸水溶液に1
0分間浸漬し、細孔内にホウ酸水溶液を含浸させた。こ
のフィルムに出力650Wの低圧水銀ランプ(オーク
(株)製;VUV−65B−22−21、波長185n
m、254nm )で30分間照射した後、純水で洗浄・
風乾した。このフィルムをXPS法により分析したとこ
ろ、処理前はF/C=2.0、O/C=0.01であっ
たが、処理後はF/C=1.6、O/C=0.43であ
りFの比率が減少しOが増加していた。FT−IR分析
では、−OH基(3400〜3500cm-1)および−
COOH基(1700cm-1)が存在していた。さら
に、このフィルムをテトラエトキシシランゾル溶液(テ
トラエトキシシラン15部、イソプロピルアルコール4
50部、水5部、塩酸0.01部にて調整後24時間放
置)に浸漬し100℃で5分間乾燥した。この浸漬工程
を5回繰り返した後、このフィルムを親水化処理するた
め、再度ほう酸水中で、上記の低圧水銀ランプで20分
間照射した後純水で洗浄、風乾し本発明のコンデンサ用
セパレータを得た。
【0021】このセパレータについて、透過側を23.
5cmHgに減圧して純水を透過させ、純水透過速度を
測定したところ9.8mL/cm2 /minであった。
この状態でフィルム1cm2 当たり10リットルの純水
濾過を行った後、一旦フィルムを取出し、乾燥器中で6
0℃で15分間水分を除去した。そして再度濾過装置に
セットし、前記と同条件で純水を濾過したところ、純水
透過速度は変わらず親水化されていることが確認され
た。この純水透過速度は未処理の時点(アルコールで湿
潤化した後に純水に置換して測定した純水透過速度)に
比べて94%で、質量比は1.18であった。このセパ
レータをXPS法により分析したところ、F/C=1.
2、O/C=0.63、Si/C=0.21、Oのうち
5%はOH基に由来していた。上記処理により得られた
セパレータに、電解液(電解質:アジピン酸アンモニウ
ム、溶媒:γ−ブチロラクトン)を含浸させて、アルミ
ニウム陽極箔とアルミニウム陰極箔との間に配置して、
アルミニウム電解コンデンサを得た。この電解コンデン
サの定格200V、300μF初期損失角の正接と、1
20℃で3000時間経過後の損失角の正接の値を表1
に示した。同様に、上記処理により得られたセパレータ
に、電解液(電解質:フタル酸、溶媒:γ−ブチロラク
トン)を含浸させ、活性炭繊維からなる電極にはさんで
電気二重層コンデンサを形成した。この電気二重層コン
デンサの定格5V、0.1Fの初期損失角の正接と、1
20℃で3000時間経過後の損失角の正接の値を表2
に示した。
【0022】比較例1 テトラエトキシシランゾル付着フィルムの親水化のため
の低圧水銀ランプによる照射を行わない以外は、実施例
1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムは実施例
1と同様の条件では純水が透過しなかった。このフィル
ムをXPS法により分析したところ、F/C=0.2
8、O/C=0.25となり、Fの比率が減少し、Oが
増加していることが確認された。しかしながら、このO
のうちOH基に由来のOは0.1%未満であった。比較
のため、このセパレータを用いて、実施例1と同様にし
て、アルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層コンデ
ンサを作成し、その試験結果を表1及び表2に示した。
【0023】比較例2 第一処理工程としての低圧水銀ランプ照射処理を行わな
い以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。この
フィルムは実施例1と同様の条件では、純水が透過しな
かった。 このフィルム断面をX線マイクロアナリシス
(XMA)法で分析したところ、フィルム中心部にはS
i原子が少なかった。このことは、フィルム中心部の親
水化が不完全であったことを示している。また、FT−
IR分析では−COOH基(1700cm-1)が存在し
なかった。比較のため、このセパレータを用い実施例1
と同様にしてアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重
層コンデンサを作成し、その試験結果を表1及び表2に
示した。
【0024】実施例2 金属アルコキシドとしてトリメトキシボランゾル溶液
(トリメトキシボラン8部、イソプロピルアルコール4
50部、水5部、塩酸0.01部にて調整後24時間放
置)を用い、フィルムに付着した酸化ボランの親水化の
ために、低圧水銀ランプ20分間照射する代わりに、希
フッ酸水溶液(0.1%)に1分間浸漬した以外は実施
例1と同様にして本発明のコンデンサ用セパレータを得
た。このセパレータについて、透過側を23.5cmH
gに減圧して純水を透過させ、純水透過速度を測定した
ところ10.3mL/cm2 /minであった。実施例
1と同条件で洗浄後の純水透過速度を測定したところ、
純水透過速度は変わらず親水化されていることを確認し
た。質量比は1.15であった。このセパレータを用い
て、実施例1と同様にして、アルミニウム電解コンデン
サ及び電気二重層コンデンサを作成し、その試験結果を
表1及び表2に示した。
【0025】実施例3 金属アルコキシドとしてアルミニウムエトキシドゾル溶
液(アルミニウムエトキシド12部、イソプロピルアル
コール450部、水5部、塩酸0.01部にて調整後2
4時間放置)を用い、フィルムに付着した酸化アルミニ
ウムの親水化のために、低圧水銀ランプ20分間照射す
る代わりに、オゾン500ppmの雰囲気中に60分間
暴露した以外は実施例1と同様にしてコンデンサ用セパ
レータを得た。このセパレータについて、透過側を2
3.5cmHgに減圧して純水を透過させ、純水透過速
度を測定したところ8.5mL/cm2 /minであっ
た。実施例1と同条件で洗浄後の純水透過速度を測定し
たところ、純水透過速度は変わらず親水化されているこ
とを確認した。このフィルムは未処理の時点に比べて質
量比は1.13であった。このセパレータを用いて、実
施例1と同様にして、アルミニウム電解コンデンサを作
成し、その試験結果を表1に示した。
【0026】実施例4 実施例1で用いたPTFE多孔質フィルムを、プラズマ
照射装置内で電極から5cmの距離に保持し、10-5
orrに真空引きした後、Arガスを40cc(ST
P)/minで供給した。チャンバー内を5×10-2
orrに保ち、13.56MHz、50Wの出力でプラ
ズマを発生させ、30sec放電して該フィルムの親水
化処理を行った。このフィルムをチタンテトラブトキシ
ドゾル溶液(チタンテトラブトキシド25部、イソプロ
ピルアルコール450部、水5部、塩酸0.01部にて
調整後24時間放置)を用いて、酸化チタンの微粒子を
付着後、紫外線照射により親水化処理してコンデンサ用
セパレータを得た。このセパレータについて、透過側を
23.5cmHgに減圧して純水を透過させ、純水透過
速度を測定したところ10.1mL/cm2 /minで
あった。実施例1と同条件で洗浄後の純水透過速度を測
定したところ、純水透過速度は変わらず親水化されてい
ることを確認した。このフィルムは未処理の時点に比べ
て質量比は1.07であった。 このセパレータを用い
て、実施例1と同様にして、電気二重層コンデンサを作
成し、その試験結果を表2に示した。
【0027】実施例5 実施例1において、PTFE多孔質フィルムの代わりに
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)多孔質フィルム(公
称孔径0.2μm、厚さ80μm) 、テトラエトキシシ
ランゾルの代わりに同濃度のテトラメトキシシランゾル
溶液を用いた以外は、実施例1と同様の処理を行った。
このセパレータについて、透過側を23.5cmHgに
減圧して純水を透過させ、純水透過速度を測定したとこ
ろ41mL/cm2 /minであった。実施例1と同条
件で洗浄後の純水透過速度を測定したところ、純水透過
速度は変わらず親水化されていることを確認した。この
フィルムは未処理の時点に比べて質量比は1.28であ
った。このセパレータを用いて、実施例1と同様にし
て、電気二重層コンデンサを作成し、その試験結果を表
2に示した。
【0028】比較例3 ホウ酸水溶液を含浸させたが低圧水銀ランプによる照射
を行わず、かつテトラエトキシシランゾル溶液に浸漬し
ない以外は、実施例1と同様にしてセパレータを得た。
このセパレータの初期純水透過速度は、純水が透過しな
いため測定不可能であった。また、XPS法分析による
と、FがCの2倍の強度を示す以外、他の元素は観察さ
れなかった。比較のため、このセパレータを用いて実施
例1と同様にしてアルミニウム電解コンデンサ及び電気
二重層コンデンサを作成し、その試験結果を表1及び表
2に示した。
【0029】比較例4 フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルカルボン酸
塩型)の2.5重量%アセトン溶液に、実施例1で用い
たPTFE多孔質フィルムを浸漬し、30分風乾してセ
パレータを得た。このセパレータは、初期には純水が透
過したが、1cm2 当たり0.3リットルの純水を透過
後乾燥したところ、疎水性に戻り純水を透過しなくなっ
た。比較のため、このセパレータを用いて実施例1と同
様にしてアルミニウム電解コンデンサ及び電気二重層コ
ンデンサを作成し、その試験結果を表1及び表2に示し
た。
【0030】本発明のコンデンサは、表1及び表2から
明らかなように、疎水性の強い多孔質フッ素樹脂フィル
ムの表面のみならず内部組織表面を親水化処理したフィ
ルムをセパレータとして用いるので、電解液を十分に吸
収保持できると共に、高温での長期間の試験後も安定し
た性能を示すことがわかる。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極の間に電解液を含浸させたセ
    パレータを配置してなるコンデンサであって、該セパレ
    ータとして放電処理または紫外線照射処理により−OH
    基および−COOH基を付与された多孔質フッ素樹脂フ
    ィルムの細孔表面に、親水化処理された−OH基を有す
    る金属酸化物の微粒子が形成されている親水性多孔質フ
    ッ素樹脂フィルムを用いることを特徴とするコンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 多孔質フッ素樹脂フィルムに放電処理ま
    たは紫外線照射処理を施して親水化処理し−OH基およ
    び−COOH基を付与する第一工程と、該多孔質フッ素
    樹脂フィルムの細孔表面に金属アルコキシドの加水分解
    ・縮重合物を存在させて乾燥し金属酸化物の微粒子を形
    成する第二工程と、該金属酸化物の微粒子を親水化させ
    る第三工程を経て得られることを特徴とするコンデンサ
    用セパレータの製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008130597A (ja) * 2006-11-16 2008-06-05 Nikon Corp 表面処理方法及び表面処理装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2014168104A (ja) * 2014-06-16 2014-09-11 Univ Of Fukui アルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよびアルミニウム電解コンデンサ

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JP2008130597A (ja) * 2006-11-16 2008-06-05 Nikon Corp 表面処理方法及び表面処理装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
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