JPH09234319A - 多孔質セラミックス膜及びセラミックスフィルター並びにその製造方法 - Google Patents

多孔質セラミックス膜及びセラミックスフィルター並びにその製造方法

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JPH09234319A
JPH09234319A JP4247296A JP4247296A JPH09234319A JP H09234319 A JPH09234319 A JP H09234319A JP 4247296 A JP4247296 A JP 4247296A JP 4247296 A JP4247296 A JP 4247296A JP H09234319 A JPH09234319 A JP H09234319A
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ceramic
fiber
porous
filter
fibers
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JP4247296A
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Chihiro Kawai
千尋 河合
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い濾過圧でもセラミックスファイバーが個
々に離散したり又は基材から剥離しない高強度のセラミ
ックスフィルターとして好適な、気孔率が高く且つ高強
度の多孔質セラミックス膜を提供する。 【解決手段】 セラミックス基材1に支持されたセラミ
ックスファイバー2に、液体状のケイ素含有高分子化合
物をコーティングし、焼成して炭化物又は窒化物の少な
くとも一種からなるセラミックス被覆層を形成する。こ
のセラミックス被覆層により個々のセラミックスファイ
バー3が互いに接合し、三次元網状の骨格構造をもった
高強度の多孔質セラミックス膜となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高気孔率を持つと
同時に高強度である多孔質セラミックス膜、これを用い
たセラミックスフィルター、及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性が高く、高強度であって、
高耐熱衝撃性を持つフィルターが要求されている。この
ような特性を持つフィルターとして、セラミックスフィ
ルターが有望視されている。
【0003】しかし、現在市販されている代表的なセラ
ミックスフィルターは、原料粉末を焼結させて作製され
ているため、その気孔率は最大でも40体積%程度と低
いレベルに留まっている。このため、平均細孔径にもよ
るが、一般的に透過流量が極めて小さく、圧力損失が大
きいという欠点がある。
【0004】一方、気孔率の高いセラミックフィルター
として、セラミックスフォームが知られている。これ
は、三次元骨格構造を持つポリウレタンフォーム等の有
機発泡材料をセラミックスラリーに浸漬し、その表面に
スラリーを付着させた後、これを焼成して有機分を消失
させることにより、骨格構造を持ったセラミックスフィ
ルターにするものである。
【0005】しかしながら、セラミックスフォームから
なるフィルターは、その製造上の理由から目詰まり等が
生じやすく、均一なものが得られず、多くの欠陥を含む
ために、機械的な強度が小さいという欠点がある。勿
論、薄い膜状のフィルターは合成できず、特に平均細孔
径が100μm以下のものは目詰まりが激しくなり製造
できないという問題がある。
【0006】これに対して、気孔率が高く、耐熱衝撃性
に優れたセラミックスフィルターとして、本願発明者ら
は特願平5−351046号において、セラミックス基
材上に窒化ケイ素ファイバーの網状集合体を固着させた
セラミックスフィルターを提案した。このセラミックス
フィルターは、Si3N4ファイバー同士が互いに絡み合
った簡易的な骨格構造となり、気孔率が80%以上に達
するという特徴を持っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平5−3
51046号により提案したセラミックスフィルターに
おいても、ファイバー自体の径が小さいこと、及びファ
イバー同士の接触部並びにファイバーと基材との接触部
の接合が強固でないために、強度が不足し、高圧ガス中
の不純物粒子の濾過などに用いると、濾過圧が高いため
個々のファイバーがばらばらに離散したり、又はセラミ
ックスファイバー集合体が基材から剥離するなど、フィ
ルターが破壊される現象があった。
【0008】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
気孔率が高く、高い濾過圧で使用しても個々のセラミッ
クスファイバーが離散したり又はファイバー集合体が基
材から剥離したりすることのない、高強度の多孔質セラ
ミックス膜及びこれを用いたセラミックスフィルターを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する多孔質セラミックス膜は、セラミ
ックス基材に支持されたセラミックスファイバーの集合
体からなる多孔質セラミック膜であって、コアをなす個
々のセラミックスファイバーの表面に炭化物又は窒化物
の少なくとも一種からなるセラミックスの被覆層が形成
され、該セラミックス被覆層によりセラミックスファイ
バーが互いに接合した三次元網状の骨格構造をもつこと
を特徴とする。
【0010】この本発明の多孔質セラミックス膜の製造
は、セラミックス基材に支持されたセラミックスファイ
バー集合体の個々のセラミックスファイバーの表面に、
液体状のケイ素含有高分子化合物をコーティングした
後、600〜2000℃で焼成することを特徴とする方
法により行う。この多孔質セラミックス膜の製造方法に
おいては、直径1〜10mmの貫通孔を設けた平板状又
は円筒状のセラミックス基材を用い、セラミックスファ
イバーの集合体を気相から合成して前記セラミックス基
材の貫通孔内に充填させる方法が好ましい。
【0011】また、本発明のセラミックスフィルター
は、直径1〜10mmの貫通孔を設けた平板状又は円筒
状のセラミックス基材と、その貫通孔内に充填保持され
たセラミックスファイバー集合体の多孔質セラミックス
膜とからなり、該多孔質セラミックス膜は、コアをなす
個々の前記セラミックスファイバーの表面に炭化物又は
窒化物の少なくとも一種からなるセラミックスの被覆層
が形成され、該セラミックス被覆層によりセラミックス
ファイバーが互いに接合した三次元網状の骨格構造をも
つことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、多孔質セラミ
ックス膜を構成している個々のセラミックスファイバー
をコア(核)として、その表面にセラミックスの被覆層
を形成することにより、セラミックスファイバー強化セ
ラミックスとし、同時にその径を太くすると共に、この
被覆層で個々のファイバー同士並びにファイバーと基材
との間を強固に接合し、三次元網状の骨格構造をもつ多
孔質セラミックス膜としたものである。
【0013】用いるセラミックスファイバーは特に制限
がなく、例えばSi3N4、SiC、Al2O3などであっ
てよいが、特に強度の高いSi3N4を用いると最も効果
が大きい。これらのセラミックスファイバーは、市販の
ものでもよいが、好ましくはSiO2やAl2O3の熱炭
素還元、あるいはアモルファスSi3N4の直接分解など
の公知の方法によって、セラミックス基材上にその場で
気相から合成したものを用る。
【0014】尚、フィルターにおけるセラミックス基材
の材質にも特に制限はない。また、セラミックス基材の
形状は、平板状又は円筒状などでよく、その壁部に貫通
孔を設け、その中にセラミックスファイバーを充填す
る。例えば平板状のセラミックス基材であれば、図1及
び図2に示すように、セラミックス基材1に貫通孔2を
設け、この貫通孔2内にセラミックスファイバー3を気
相から合成して充填することが好ましい。この場合、貫
通孔2の直径は、1mm未満であっても逆に10mmを
越えてもセラミックスファイバーを充填して保持するこ
とが困難となるので、1〜10mmの範囲が好ましい。
【0015】次に、セラミックス基材上に多孔質セラミ
ックス膜を形成する方法について説明する。まず、セラ
ミックス基材上にセラミックスファイバーの集合体を好
ましくは前記した気相からの合成法によりコーティング
し、これを液体状のケイ素含有高分子化合物に浸漬した
後、取り出して乾燥する。その後、これを600〜20
00℃の温度で焼成すると、ケイ素含有高分子化合物が
熱分解して生成したセラミックスがファイバーの周りに
被覆層として形成される。
【0016】この方法によれば、多孔質セラミックス膜
を構成する1本1本のセラミックスファイバーの表面に
は、ケイ素含有高分子化合物が熱分解して生成したセラ
ミックスの被覆層がコーティングされ、いわゆるセラミ
ックス繊維強化セラミックスとなり、その径も太くな
る。そして、このセラミックス被覆層により、個々のセ
ラミックスファイバーが結合され、全体として三次元網
状の骨格構造化が形成れる。このため、本発明の多孔質
セラミックス膜は、従来のセラミックスファイバー単独
のものより飛躍的に強度が高くなる。
【0017】同時に、本発明方法においては、個々のセ
ラミックスファイバーとセラミックス基材との間もセラ
ミックス被覆層で接合されるので、基材とセラミックス
ファイバーの密着強度も高められる結果、セラミックス
フィルターとしても、全体として非常に高い機械的強度
が得られる。
【0018】上記セラミックス被覆層の形成に用いるケ
イ素含有高分子化合物としては、下記表1に示すものが
あり、これらを任意に選択することによって様々なセラ
ミックスがコーティングできる。
【0019】
【表1】 ケイ素含有高分子化合物 熱分解生成セラミックス ポリシラザン Si−N−C、Si−N ポリカルボシラン SiC ポリボロシロキサン SiC、B4C ポリシラスチレン SiC ポリカルボランシロキサン SiC、B4C ポリチタノカルボシラン SiC、TiC
【0020】上記ケイ素含有化合物からセラミックスを
生成させるための焼成温度は、各ケイ素含有高分子各が
熱分解する600℃以上の温度であればよいが、焼結を
十分させるには1000℃以上が好ましい。焼成温度が
高いほど得られる多孔質セラミックス膜の強度が高くな
るが、2000℃を越えると効果は飽和し、また不経済
でもあるので、通常は200〜2000℃の範囲とす
る。
【0021】焼成雰囲気としては、ケイ素含有高分子化
合物が酸化しないように、窒素やアルゴンなど非酸化雰
囲気を用いる。圧力は高いほど得られる多孔質セラミッ
クス膜の強度が高くなり、ガス圧焼結やHIPのような
加圧焼結を用いると、ケイ素含有高分子化合物から生成
するセラミックスの強度がより高くなるため、フィルタ
ーとしてより高い濾過圧に耐えることができる。
【0022】本発明の多孔質セラミックス膜をフィルタ
ーとする場合、平均細孔径は0.1〜100μm、気孔
率は70〜95%の範囲が好ましい。平均細孔径が0.
1μm未満では気孔率が70%未満となり、濾過時の圧
力損失が高くなり濾過性能が低下する。また、平均細孔
径が100μmを越えると、ファイバー同士の接触点が
少なくなるため、ネットワーク化しても機械的強度が低
く、やはり高い濾過圧に耐えられなくなる。
【0023】平均細孔径は、主としてケイ素含有高分子
化合物コーティング前のセラミックスファイバー集合体
の状態により決まるが、ファイバーの表面に形成するセ
ラミックス被覆層の厚さを変えても変化させることがで
きる。例えば、セラミックス被覆層を厚くコーティング
すれば、多孔質セラミックス膜の平均細孔径はそれだけ
低下する。一方、気孔率は主としてセラミックスファイ
バー表面のセラミックス被覆層の厚さで制御できる。し
かし、気孔率が95%を越えると、セラミックス被覆層
が薄くなるためコーティングの効果がなく、機械的強度
が低くなり、やはり高い濾過圧に耐えられなくなる。
【0024】本発明の多孔質セラミックス膜は、セラミ
ックスファイバー強化セラミックス複合材料からなり、
これが違いに接合された三次元網状の骨格構造を持ち、
気孔率が高いと同時に、優れた強度を持っている。従っ
て、この多孔質セラミックス膜をフィルターとして使用
した場合、高い濾過圧に耐えると同時に、優れた透過性
能を示す。特にガス中の微粒子の濾過に対して効果が高
い。
【0025】
【実施例】実施例1 直径25mm、厚さ0.5mmのアルミナの円板に、直
径5mmの貫通孔を10個開けたものを基材として用
い、この基材をCVD炉内に設置した。また、アモルフ
ァスSi3N4粉末に対してTiO2粉末を5重量%添加
した混合粉末を、25×25×10mmに成形し、この
成形体を同じCVD炉内に配置した。この炉内に窒素ガ
スを流し、温度1500℃、圧力1気圧で2時間加熱し
て、気相合成によりSi3N4ファイバーを基材の貫通孔
に充填コーティングした。
【0026】このSi3N4ファイバーを貫通孔に充填し
た基材を、SiとNからなる高分子化合物であるポリシ
ラザンをキシレンで5倍に希釈した溶液に浸漬し、すぐ
に引き上げて50℃で乾燥させた後、窒素中において1
000℃、1気圧で2時間焼成した。この焼成により、
個々のSi3N4ファイバーの表面にSi3N4被覆層が約
1μmの厚さに形成され、三次元網状の骨格構造をもつ
多孔質セラミックス膜が得られた。尚、比較例のため
に、ポリシラザンをコーティングしなかった以外は上記
と同様にして、比較例の多孔質セラミックス膜を製造し
た。
【0027】これら基材上に形成した多孔質セラミック
ス膜を、図3に示すガス分離装置にフィルター4として
配置し、Oリング6を介して試料アダプター5に取り付
けた。このフィルター4に、粒径0.1μmのセラミッ
クス粒子を濃度10ppmで浮遊させた窒素ガスをガス
供給系7から供給圧力5〜20気圧で供給し、フィルタ
ー4により濾過した。濾過後のガス中のセラミックス粒
子濃度を濃度分析計8で測定し、ガス流量は流量計9で
測定した。得られた結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 高分子 平均気孔 気孔率 濾過圧 捕集率 透過流量試料 コーティンク゛ 径 (μm) (%) (atm) (%) (ml/min) 1 有り 8 80 5 99.9 5885 2 有り 8 80 20 99.9 19985 3* 無し 10 82 5 剥離 − (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0029】表2の結果から分かるように、実施例の各
フィルターは高い透過性能と、優れた捕集性能を示した
が、比較例のフィルターは濾過中にセラミックスファイ
バー集合体が基材から剥離し、セラミックスファイバー
の一部が消失していた。
【0030】実施例2 直径25mm、厚さ0.5mmのSi3N4の円板を加工
し、直径5mmの貫通孔を10個開けたものを基材と
し、これをCVD炉に設置した。また、SiO2粉末に
対してC粉末を5重量%添加した混合粉末を25×25
×10mmに成形し。この成形体を同じ炉内に配置し
た。この炉内に窒素ガスを流し、温度1300℃、圧力
1気圧で2時間加熱して、Si3N4ファイバーを基材の
貫通孔に充填コーティングした。
【0031】この基材を、SiとNからなる高分子化合
物であるポリシラザンをキシレンで5倍に希釈した溶液
に浸漬し、すぐに引き上げて50℃で乾燥させた後、窒
素ガス中において500〜1900℃の温度にて、10
00気圧で2時間焼成して、ファイバーの表面にSi3
N4被覆層を8μmの厚さにコーティングした。比較例
として、ポリシラザンをコーティングしなかった以外は
上記と同様の試料を作製した。
【0032】これの各試料をフィルターとして、実施例
1と同様に、窒素ガス中に粒径1μmのセラミックス粒
子を濃度10ppmで浮遊させたガスを供給圧力5〜3
0気圧で供給して濾過し、その結果を表3に示した。
【0033】
【表3】 高分子 焼成温度 平均細孔 気孔率 濾過圧 捕集率 透過流量試料 コーティンク゛ (℃) 径 (μm) (%) (atm) (%) (ml/min) 4 有り 500 25 80 5 99.9 14990 5 有り 600 25 80 5 99.9 15001 6 有り 1900 25 80 5 99.9 15401 7 有り 500 25 80 20 剥離 − 8 有り 600 25 80 20 99.9 45600 9 有り 1900 25 80 20 99.9 51000 10 有り 500 25 80 30 剥離 − 11 有り 600 25 80 30 剥離 − 12 有り 1900 25 80 30 99.9 76530 13* 無し − 35 82 5 剥離 − (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0034】上記表3の結果から、ポリシラザンの焼成
温度が高いほど、得られるセラミックスフィルターは高
い耐圧性を持っことが分かる。
【0035】実施例3 直径25mm、厚さ0.5mmのSiCの円板を加工
し、直径5mmの貫通孔を10個開けたものを基材と
し、これをCVD炉に設置した。また、Al2O3粉末に
対してC粉末を5重量%添加した混合粉末を25×25
×10mmに成形し、成形体を同じ炉内に配置した。こ
の炉内に窒素ガスを流し、温度1800℃、圧力1気圧
で2時間加熱して、AlNファイバーを基材の貫通孔に
充填コーティングした。
【0036】得られた基材を、SiとCからなるケイ素
含有高分子化合物であるポリカルボシランをキシレンで
4倍に希釈した溶液に浸漬し、すぐ引き上げて50℃で
乾燥させた後、窒素ガス中において1700℃、1〜1
000気圧にて2時間焼成して、AlNファイバーの表
面にSiCの被覆層を厚さ5μmだけコーティングし
た。比較例として、ポリカルボシランをコーティングし
ない以外は上記と同様の試料を作製した。
【0037】これらの試料をフィルターとして、実施例
1と同様に、窒素ガス中に粒径3μmのセラミックス粒
子を濃度6ppmで浮遊させたガスを供給圧力1〜7気
圧で濾過し、その結果を表4に示した。
【0038】
【表4】 高分子 焼成圧力 平均細孔 気孔率 濾過圧 捕集率 透過流量試料 コーティンク゛ (atm) 径 (μm) (%) (atm) (%) (ml/min) 14 有り 1 99 81 1 99.5 264 15 有り 500 99 80 1 99.5 266 16 有り 1000 99 81 1 99.6 26300 17 有り 1 99 81 4 剥離 − 18 有り 500 99 80 4 99.9 42500 19 有り 1000 99 81 4 99.6 42250 20 有り 1 99 81 7 剥離 − 21 有り 500 99 80 7 剥離 − 22 有り 1000 99 81 7 99.6 69980 23* 無し 1 99 81 1 剥離 − (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0039】上記表4の結果から、一定の焼成温度の下
では、焼成圧力がが高いほど優れた耐圧性のセラミック
スフィルターが得られることが分かる。
【0040】実施例4 直径25mm、厚さ0.5mmのSiCの円板を加工
し、直径5mmの貫通孔をを10個開けたものを基材と
し、これをCVD炉に設置した。また、アモルファスS
i3N4粉末に対してTiO2粉末を5重量%添加した混
合粉末を成形し、この成形体を同じ炉内に配置した。こ
の炉内に窒素ガスを流し、1400℃〜1500℃の温
度で、圧力0.9気圧にて2時間加熱加熱して、Si3N
4ファイバーを基材の貫通孔に充填コーティングした。
【0041】この基材を、SiとCからなるケイ素含有
高分子化合物であるポリカルボシランをキシレンで4〜
1(希釈なし)倍に希釈した溶液(50℃に加熱)に浸
漬し、すぐ引き上げて50℃で乾燥させた後、窒素ガス
中において1700℃、5気圧で2時間焼成して、Si
3N4ファイバーの表面にSiC被覆層を種々の厚さにコ
ーティングした。比較例としてポリカルボシランをコー
ティングしない以外は上記と同様にして作製した試料、
及び市販の直径25mmで厚さ0.5mmのAl2O3フ
ィルターを用意した。
【0042】これらの各試料について、高分子化合物ポ
リカルボシランのコーティング前のSi3N4ファイバー
と、コーティング後のSiC被覆層が形成されSi3N4
ファイバーの平均細孔径と気孔率を測定し、その結果を
ファイバー合成温度及びポリカルボシランの濃度と共に
表5に示した。
【0043】
【表5】 コーティング前ファイバー コーティング後ファイバー 合成温度 平均細孔 気孔率 高分子 高分子 平均細孔 気孔率試料 (℃) 径(μm) (%) コーティンク゛ 液濃度 径 (μm) (%) 24* 1400 110 96 無し − 110 96 25 1400 110 96 有り 4倍希釈 102 92 26 1400 110 96 有り 2倍希釈 99 90 27 1400 110 96 有り 1倍希釈 85 86 28* 市販Al2O3フィルター − − 85 35 29* 1500 45 90 無し − 45 90 30 1500 45 90 有り 4倍希釈 43 88 31 1500 45 90 有り 3倍希釈 33 80 32 1500 45 90 有り 2倍希釈 27 71 33 1500 45 90 有り 1倍希釈 24 69 34* 市販Al2O3フィルター − − 25 35 35* 1600 5 85 無し − 5 85 36 1600 5 85 有り 4倍希釈 3 79 37 1600 5 85 有り 3倍希釈 0.12 72 38 1600 5 85 有り 2倍希釈 0.09 70 39* 市販Al2O3フィルター − − 0.12 35 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0044】これらの各試料をフィルターとして、実施
例1と同様に、窒素ガス中に粒径3μmのセラミックス
粒子を濃度6ppmで浮遊させたガスを供給圧力7気圧
で濾過し、透過流量と捕集率を測定した。また、ガス透
過後のフィルターの平均細孔径と気孔率を測定し、これ
らの結果を合わせて表6に示した。尚、試料35〜39
については、粒径0.01μmの粒子を上記と同様に濃
度6ppmで浮遊させたガスを供給圧力7気圧で濾過
し、同様に捕集率を測定した。
【0045】
【表6】 透過流量 平均細孔 気孔率 捕 集 率 (%) 試料 (ml/min) 径(μm) (%) 3μm粒子 0.01μm粒子 24* 測定不可 フアイバーが剥離 − − 25 68540 266 92 98.2 − 26 66410 99 90 99.2 − 27 56200 85 86 99.3 − 28* 6640 85 35 99.6 − 29* 測定不可 フアイバーが剥離 − − 30 23300 43 88 99.6 − 31 21100 33 80 99.7 − 32 19960 27 71 99.7 − 33 17700 24 69 99.7 − 34* 1660 25 35 99.7 − 35* 測定不可 フアイバーが剥離 − − 36 1300 3 79 99.99 99.9 37 65 0.12 72 99.999 99.99 38 33 0.09 70 99.999 99.99 39* 7 0.12 35 99.999 99.99 (注)表中の*を付した試料は比較例である。
【0046】上記の結果から、実施例の各セラミックス
フィルターは高圧ガスによるファイバーの剥離がなく、
高い透過流量と優れた捕集率を示したが、高分子化合物
ポリシラザンのコーティングによるSiC被覆層を形成
しなかった比較例のフィルターは基材からファイバーが
剥離し、また市販のAl2O3フィルターは極めて低い透
過流量しか得られないことが分かる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、セラミックスファイバ
ー集合体の気孔率を最大限生かしながら、構造がセラミ
ックスファイバー強化セラミックス複合材料の三次元網
状の骨格構造となっていることから、気孔率が高く、し
かも極めて強度の高い多孔質セラミックス膜を提供する
ことができる。
【0048】また、この高強度の多孔質セラミックス膜
はフィルターとして好適であり、高い濾過圧でもファイ
バーの剥離がなく、高い透過流量を得ることができる。
尚、この多孔質セラミックス膜は、ディゼルパティキュ
レートなどの高圧のフィルターのほかにも、電池セパレ
ータや触媒担体、半導体素子洗浄用フィルター、半導体
素子製造用ガス中の微粒子濾過フィルター等として有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質セラミックス膜を備えたフィル
ターの一具体例を示す平面図である。
【図2】図1のフィルターの断面図である。
【図3】実施例でフィルターの試験に用いたガス分離装
置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 セラミックス基材 2 貫通孔 3 セラミックスファイバー 4 フィルター 5 試料アダプター 6 Oリング 7 ガス供給系 8 濃度分析計 9 流量計

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基材に支持されたセラミッ
    クスファイバーの集合体からなる多孔質セラミック膜に
    おいて、コアをなす個々のセラミックスファイバーの表
    面に炭化物又は窒化物の少なくとも一種からなるセラミ
    ックスの被覆層が形成され、該セラミックス被覆層によ
    りセラミックスファイバーが互いに接合した三次元網状
    の骨格構造をもつことを特徴とする多孔質セラミックス
    膜。
  2. 【請求項2】 セラミックスファイバーがSi3N4ファ
    イバーであることを特徴とする、請求項1に記載の多孔
    質セラミックス膜。
  3. 【請求項3】 気孔率が70〜95%であり、平均細孔
    径が0.1〜100μmであることを特徴とする、請求
    項1又は2に記載の多孔質セラミックス膜。
  4. 【請求項4】 セラミックス基材に支持されたセラミッ
    クスファイバー集合体の個々のセラミックスファイバー
    の表面に、液体状のケイ素含有高分子化合物をコーティ
    ングした後、600〜2000℃で焼成することを特徴
    とする多孔質セラミックス膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 直径1〜10mmの貫通孔を設けた平板
    状又は円筒状のセラミックス基材を用い、セラミックス
    ファイバーの集合体を気相から合成して前記セラミック
    ス基材の貫通孔内に充填させることを特徴とする、請求
    項4に記載の多孔質セラミックス膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 直径1〜10mmの貫通孔を設けた平板
    状又は円筒状のセラミックス基材と、その貫通孔内に充
    填保持されたセラミックスファイバー集合体の多孔質セ
    ラミックス膜とからなり、該多孔質セラミックス膜は、
    コアをなす個々の前記セラミックスファイバーの表面に
    炭化物又は窒化物の少なくとも一種からなるセラミック
    スの被覆層が形成され、該セラミックス被覆層によりセ
    ラミックスファイバーが互いに接合した三次元網状の骨
    格構造をもつことを特徴とするセラミックスフィルタ
    ー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100291721B1 (ko) * 1998-10-20 2001-08-07 이재춘 섬유상촉매담체를함유한세라믹섬유필터와그제조방법
KR100929039B1 (ko) * 2009-02-05 2009-11-26 (주) 세람 미세기공을 가진 세라믹필터에 코팅층을 형성하는 방법
CN107082641A (zh) * 2017-05-24 2017-08-22 广西碧清源环保科技有限公司 一种陶瓷膜材料组件

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