JPH0923844A - 無酢酸風味の酸性水中油型乳化食品及びその製造方法 - Google Patents

無酢酸風味の酸性水中油型乳化食品及びその製造方法

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JPH0923844A
JPH0923844A JP7175061A JP17506195A JPH0923844A JP H0923844 A JPH0923844 A JP H0923844A JP 7175061 A JP7175061 A JP 7175061A JP 17506195 A JP17506195 A JP 17506195A JP H0923844 A JPH0923844 A JP H0923844A
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acid
acetic acid
vinegar
oil
weight
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JP7175061A
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Inventor
Hiroshige Kono
博繁 河野
Shinichi Numano
新一 沼野
Mitsuharu Tanaka
光治 田中
Hirohiko Murata
浩彦 村田
Kazunori Kikuchi
一憲 菊地
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酢や酢酸を配合することによって保存性を高め
ながら、酢や酢酸の風味、酸味を舌に感じさせない酸性
水中油型乳化食品を提供する。 【構成】酢ないし酢酸と、アジピン酸、フマル酸、クエ
ン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群よ
り選ばれた一種又は二種以上の有機酸及び/又は有機酸
塩とを配合した酸性水中油型乳化食品である。水相と油
相とを乳化して酸性水中油型乳化食品を製造するに当た
り、水相中に酢酸と、アジピン酸、フマル酸、クエン酸
塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選
ばれた一種又は二種以上の有機酸及び/又は有機酸塩と
を含有させることにより製造する。酢酸に対する上記の
有機酸及び/又は有機酸塩の割合は、酸濃度において
1:0.05〜6.0が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酢ないし酢酸を使用し
て、保存性を確保しながら、しかも酢酸からくる刺激的
臭気を伴う酸味を全く感じなくした酸性水中油型乳化食
品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酢は、食品のpH値を下げ、微生物の繁
殖を抑制し、風味や食品のテクスチャーを変えるため、
すなわち食品の保存と風味や芳香を高める目的で、古来
からすし飯、シメサバ、マリネ、酢漬けなどの調理に、
またマヨネーズ、ドレッシング、ケチャップ、ウスター
ソースなどの食品加工に、調味料、保存料として使用さ
れてきた。酢の主成分である酢酸は微生物の繁殖を抑制
し、これを減少させる機能をもち、その抑制効果は、有
機酸の中でも一際優れており、低濃度であっても、食品
中のサルモネラ菌、ブドウ状球菌、腸炎ビブリオ菌、エ
ルシニア菌、カンピロバクター菌などの菌を経時的に減
少させる性質を有する。そして、酢酸の濃度が高いほど
速効性があり、菌を減少させる速度が早い。濃度が低い
とこの菌を減少させる速度は遅いが、いずれにしても生
菌数を減少させる性質を有するため、酢酸を添加した食
品は保存性がよくなり、日持ちがよくなる。
【0003】このように酢や酢酸は食品の安価で且つ安
全な保存料として有用であるが、その反面、酢や酢酸を
配合した食品は、酢や酢酸からくる刺激的臭気を伴う独
特な酸味(酢酸酸味)を帯びるのが難点で、自ずと使用
対象の食品が限られて来る。近年、加工食品の分野で要
求される風味、保存性は高度に進化してきている。マヨ
ネーズにみるごとく酢を使用することで保存性は確保さ
れるが、使用した酢からくる刺激的臭気を伴う酸味は、
風味上拭いがたいものとなる。マヨネーズの場合は、こ
のことが逆にマヨネーズ風味を確立させているので差し
支えないが、酢酸酸味が要求されない例えばフルーツ風
味の酸性水中油型乳化食品においては酢や酢酸は、その
特長ゆえに保存料に用いることができなかった。このよ
うに、従来酢や酢酸を配合して保存性を高めた酸性水中
油型乳化食品は限られた用途にしか適用できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酢ないし酢
酸を配合することによって保存性を高めながら、酢や酢
酸の風味、酸味を舌に感じさせない酸性水中油型乳化食
品を提供することを目的とする。本発明の酸性水中油型
乳化食品は、このように酢酸酸味を有さないので、極め
て広範囲な風味付けが可能で、その用途が飛躍的に拡大
できる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、食品に配
合する各種の有機酸について、その酸味を検討した過程
において、酢や酢酸に或る種の有機酸及び/又は有機酸
塩を組み合わせると、人間の舌が感じる酢酸酸味が消え
ることを知見した。本発明はこの知見にもとづいて完成
されたものである。
【0006】すなわち本発明は、酢ないし酢酸と、アジ
ピン酸、フマル酸、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及び
リンゴ酸塩からなる群より選ばれた一種又は二種以上の
有機酸及び/又は有機酸塩とを配合したことを特徴とす
る酸性水中油型乳化食品である。本発明の酸性水中油型
乳化食品は、基本的には水相と油相を乳化したものであ
る。本発明は、この酸性水中油型乳化食品について、酢
ないし酢酸と、アジピン酸、フマル酸、クエン酸塩、酒
石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選ばれた
一種又は二種以上の有機酸及び/又は有機酸塩とを配合
したものである。酢ないし酢酸及び上記の有機酸又は有
機酸塩は水相に配合するのが好ましい。水相には更に乳
化剤、所望とする調味料、デンプン、蛋白質、増粘剤、
糖類などを配合する。
【0007】本発明で用いる酢ないし酢酸は、一般に食
品に採用されているもので、特に酢が好ましく用いられ
る。酢は、酢酸を主体とする揮発性、不揮発性の有機酸
類、それに糖類、アミノ酸類、エステル類を含み芳香と
うま味をもった液体で、醸造酢と合成酢に分類される。
醸造酢は穀物や果実などを原料として酢酸発酵させたも
ので、米酢、りんご酢、ぶどう酢などがある。また、合
成酢は氷酢酸を原料とするものである。本発明は醸造
酢、合成酢いずれも用いられる。本発明で用いる有機酸
又は有機酸塩はアジピン酸、フマル酸、クエン酸塩、酒
石酸塩、乳酸塩又はリンゴ酸塩である。塩はナトリウム
塩、カリウム塩が用いられるが、ナトリウム塩が好まし
い。また、上記の有機酸又は有機酸塩は2種以上組み合
わせて酢酸と配合してもよい。なお、市販の醸造酢は、
クエン酸、グルコン酸等の有機酸を極く微量含有してい
るが、これらの市販の醸造酢に含まれる程度の有機酸量
では、本発明の効果は得られない。
【0008】そして例えば、酢酸とフマル酸との配合物
は酢酸酸味が無くなるが、酢酸とフマル酸ナトリウムと
の配合物は酢酸酸味を無くすことはできない。また酢酸
とクエン酸ナトリウムとの配合物は酢酸酸味が無くなる
が、酢酸とクエン酸との配合物は酢酸酸味を無くすこと
はできない。このように、酢酸と配合して酢酸酸味を無
くし得る有機酸又は有機酸塩は特定の限られたものであ
る。酢ないし酢酸は、酸性水中油型乳化食品中の水に対
し酢酸濃度で0.1〜3%、好ましくは0.2〜1.2
となるように配合する。0.1%より少ないと保存性が
悪く、3%より多いと酢の風味が出て好ましくない。
【0009】酢ないし酢酸と、上記の各種有機酸又は有
機酸塩との配合割合は、配合する有機酸又は有機酸塩の
種類によって異なり、酸濃度で示すと次のとおりであ
る。酢酸に対するアジピン酸の配合割合は1:0.1〜
5、好ましくは1:0.2〜3である。酢酸に対するフ
マル酸の配合割合は1:0.1〜3、好ましくは1:
0.2〜2である。酢酸に対するクエン酸塩の配合割合
は1:0.05〜5、好ましくは1:0.1〜2であ
る。酢酸に対する酒石酸塩の配合割合は1:0.1〜
6、好ましくは1:0.2〜3である。酢酸に対する乳
酸塩の配合割合は1:0.1〜6、好ましくは1:0.
2〜3である。酢酸に対するリンゴ酸塩の配合割合は
1:0.1〜6、好ましくは1:0.2〜3である。酢
酸に対する各種有機酸又は有機酸塩の配合比率が、上記
の比率より少ないと酢酸酸味が強すぎ、また反対に多い
と有機酸又は有機酸塩の味が強くなるので好ましくな
く、保存性も悪いものになる。
【0010】また上記の各種有機酸及び有機酸塩を2種
以上組み合わせて用いる場合の配合割合は、酢酸1に対
し、2種以上組み合わせる上記の有機酸及び/又は有機
酸塩の合計が0.05〜6好ましくは0.1〜3であ
る。酢酸と有機酸及び/又は有機酸塩を2種以上組み合
わせるものとしては、好ましくは酢酸とアジピン酸とク
エン酸塩、酢酸とアジピン酸と酒石酸塩、酢酸とクエン
酸塩と酒石酸塩、酢酸とフマル酸とクエン酸塩などが挙
げられる。また、酢酸と上記の有機酸及び/又は有機酸
塩の添加は最初から水相に添加してもよく、乳化の過程
で或いは乳化後に上記の有機酸又は有機酸塩を配合して
もよい。
【0011】しかして、有機酸及び/又は有機酸塩の配
合量が適当であると、酢酸の酸味及び有機酸、有機酸塩
の酸味も殆ど無くなる。有機酸及び/又は有機酸塩の組
合せ量をそれより多くすると、酢酸の酸味の代わりにそ
れぞれの有機酸及び/又は有機酸塩の特有の酸味、塩味
が生じる。このように本発明では酢の酸味も、有機酸及
び/又は有機酸塩の酸味も感じなくなる場合と、酢の酸
味は感じなくなるが、有機酸及び/又は有機酸塩の酸味
は感じる場合があるが、いずれにしても酢酸の酸味は感
じなくなる。上記の酢酸及び上記の有機酸及び/又は有
機酸塩は酸性水中油型乳化食品のpHが5.0以下、好
ましくはpH3.0〜4.8になるようにする。pHが
5.0以上であると日持ちが悪くなり好ましくない。
【0012】本発明においては、酸性水中油型に乳化す
るため乳化剤としては、卵黄が最も好ましい。卵黄とし
ては生卵黄の他に加塩卵黄、加糖卵黄、加熱変性卵黄、
冷凍変性卵黄などが用いられる。また、豚の膵臓から抽
出したトリプシン、植物を起源とするパパイン、ブロメ
ライン、ペプシンなどを用いて部分加水分解した卵黄も
用いることができる。また、これらの卵黄の他に、リゾ
ホスファチドを使用することもできる。このリゾホスフ
ァチドは、大豆、ナタネ、小麦等の植物脂質或いは卵黄
等の動物脂質のジアシルフォスファチドに豚の膵液や蛇
毒中のフォスフォリパーゼA−2、または細菌などのフ
ォスフォリパーゼA−1を作用させて加水分解し、発生
した脂肪酸をアセトンで除去し、精製するなど既知の方
法で得られる。
【0013】また、水相には食塩、グルタミン酸ソー
ダ、砂糖、香辛料などの調味料、アラニン、セリン、グ
リシン、アスパラギン酸、プロリン、リジンなどのアミ
ノ酸を調味緩衝剤として添加してもよい。更に、乳化安
定剤及びボデーとして、α化化工澱粉、キサンタンガム
等の多糖類、耐酸性蛋白質、糖類などを添加配合して乳
化の安定性とボデーを向上させてもよい。更に、呈味付
与のため、牛乳、生クリーム、チーズなどの乳製品、リ
ンゴ、イチゴ、パインなどの果汁、コーヒー、チョコレ
ートなどの嗜好品を加えて呈味性酸性水中油型乳化食品
を調製することもできる。
【0014】本発明において、油相に用いる油脂として
は、大豆油、ナタネ油、コーン油、綿実油、パーム油、
ヤシ油、パーム核油、魚油、ラード、乳脂等の動植物性
油脂及びそれらの硬化油又は分別油など適宜に使用する
ことができ、また、固体脂と液体油などと混合した配合
油も使用できる。
【0015】本発明の酸性水中油型状乳化食品は、上記
の水相と上記の油相とを乳化し、必要により均質化して
調製する。均質化には、通常使用されているコロイドミ
ルでもよいが、ホモジナイザーを使用して行うのが好ま
しい。酸性水中油型乳化食品の油相:水相は3:97〜
95:5となるよう調整する。乳化温度は使用する油脂
の種類によって異なるが、固形脂の場合の乳化温度は4
0〜80℃で行う。乳化温度は高い方が安定性を増し、
好ましくは50〜70℃である。乳化後は好ましくは急
冷により冷却する。油脂の種類、油脂量、蛋白質、デン
プン質、糖類などを適宜選択することで、洋菓子用のホ
イップクリーム、カスタードクリーム、製パン用の練り
込みクリーム、菓子パン用のフラワーペーストをはじめ
ベシャメルソース、濃縮乳などのほかコーヒー、ココ
ア、オレンジ、アップルなどの飲料も得られる。本発明
の酸性水中油型乳化食品を起泡状態で使用する場合に
は、オーバーランが50〜200%となるような状態で
使用するのが好ましい。
【0016】本発明の酸性水中油型乳化食品は、酢酸を
配合してあるので、抗菌作用が優れ、保存性がよく、日
持ちがよい。しかも、酢酸酸味が無いという特徴を有す
る。そのため、特別に殺菌や超高温の滅菌を行わなくて
も、また特別な保存料を使用しなくても保存性のよい酸
性水中油型乳化食品が得られる。上記のごとくして調製
した酸性水中油型乳化食品に、果実、茹で卵、コーン、
魚卵、パセリ、ピクルス、オニオンなどの固形物を混合
して各種の固形物入り加工食品が得られる。この際固形
物は、必要に応じ前もって、酢ないし酢酸と、アジピン
酸、フマル酸、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリン
ゴ酸塩からなる群より選ばれた一種又は二種以上の有機
酸及び/又は有機酸塩とを含有する溶液に浸漬処理する
などにより菌数を減少させておくのが好ましい。また、
上記の酸性水中油型乳化食品を乳化後、必要に応じ公知
の低温殺菌処理、HTST処理及びUHT処理のいずれ
かの処理による殺菌又は滅菌してもよい。勿論、本発明
の酸性水中油型乳化食品では、従来食品保存料として知
られているソルビン酸や安息香酸などを併用してもよ
い。特にソルビン酸と併用すると、保存効果を一段と増
すことができる。
【0017】
【実施例】
実施例1 酢酸濃度10重量%の食酢3.5重量部(酢酸濃度換算
で0.35重量部)、20重量%加糖した加糖卵黄10
重量部、砂糖20重量部、アラニン1重量部、クエン酸
ソーダ0.3重量部、生クリーム(油分45重量%)5
重量部及び水20.2重量部を混合して水相を調製し
た。この水相と大豆サラダ油40重量部とを減圧下で予
備乳化した後、コロイドミルで均質化して酸性水中油型
乳化クリームを作製した。得られたクリームはpHが
4.3であったが、食したとき全く酢の酸味は感じなか
った。このクリームに一般細菌を5×104ヶ/g植え
付け、30℃で10日間放置した結果、細菌は100ヶ
/g以下に死滅した。
【0018】比較例1 クエン酸ソーダを配合しなかった以外は実施例1と同じ
操作を行い酸性水中油型乳化クリームを作製した。得ら
れたクリームは保存性はあったが、酢の味が出て酸っぱ
かった。
【0019】比較例2 クエン酸ソーダに代えてクエン酸0.25重量部を配合
して実施例1と同じ操作を行い酸性水中油型乳化クリー
ムを作製した。得られたクリームは保存性はあったが、
酸っぱかった。
【0020】比較例3 食酢及びクエン酸ソーダを配合することなく、代わりに
クエン酸1.0重量部配合し、実施例1と同じ操作を行
い酸性水中油型乳化クリームを作製した。得られたクリ
ームは保存性がなく、酸味が強かった。
【0021】比較例4 クエン酸ソーダの配合量を0.03重量部に減らして実
施例1と同じ操作を行い酸性水中油型乳化クリームを作
製した。得られたクリームは保存性はあったものの、酢
の酸味が消えなかった。
【0022】比較例5 クエン酸ソーダの配合量を7.0重量部に増加して実施
例1と同じ操作を行い酸性水中油型乳化クリームを作製
した。得られたクリームは保存性が劣り、またクエン酸
ソーダの味が強かった。
【0023】実施例2 実施例1の大豆サラダ油の代りに大豆硬化油(融点32
℃)を使用し、乳化温度65〜67℃で予備乳化した
後、ホモナイザー(50kg/cm2)で均質化後、急
冷し、酸性水中油型乳化ホイップクリームを得た。この
クリームを1夜10℃でエージングした。このものを翌
日ホイップしたところ、3分後のオーバーランが110
%になり、造花絞りしたクリームの保型性も良好であっ
た。
【0024】実施例3 酢酸濃度10重量%の食酢3.0重量部(酢酸濃度換算
で0.3重量部)、卵黄のトリプシン加水分解物10重
量部、砂糖20重量部、グリシン3重量部、クエン酸ソ
ーダ0.3重量部、デンプン5重量部、カラギナン0.
2重量部、バニラフレーバー0.2重量部及び水50.
5重量部を混合してなる水相と、ナタネ硬化油(融点3
6℃)70重量%とヤシ油20重量%と大豆サラダ油1
0重量%との配合油8重量部からなる油相とを45℃で
予備乳化し、次いでニーダー加熱クッキング(80℃、
20分間)し、冷却し、酸性水中油型乳化のフラワーペ
ーストを作製した。得られたフラワーペーストのpHは
4.4であったが、食したとき全く酢の酸味を感じなか
った。また、このフラワーペーストに一般細菌を5×1
04ヶ/g植え付け、30℃で10日間放置した結果、
細菌は100ヶ/g以下に死滅した。また、乳化状態も
よく、油の分離も全くなかった。
【0025】実施例4 酢酸濃度10重量%の食酢3.0重量部(酢酸濃度換算
で0.3重量部)、卵黄のトリプシン加水分解物10重
量部、砂糖20重量部、アラニン1重量部、濃縮パイン
果汁5.0重量部及び水20.7重量部を混合して水相
を調製した。この水相を45℃に調整し、一方ナタネ硬
化油(融点36℃)70重量%とヤシ油20重量%と大
豆サラダ油10重量%との配合油40重量部からなる油
相を45℃に調整し、この水相と油相とを45℃で予備
乳化し、酒石酸ソーダ0.3重量部を添加し、次いでホ
モジナイザー(70kg/cm2)で均質化し、冷却、
酸性水中油型乳化クリームを作製した。得られたクリー
ムのpHは4.4であったが、食したとき全く酢の酸味
を感じず、芳醇なパイン風味であった。また、このクリ
ームに一般細菌を5×104ヶ/g植え付け、30℃で
10日間放置した結果、細菌は100ヶ/g以下に死滅
した。また、乳化状態もよく、油の分離も全くなかっ
た。
【0026】実施例5 酢酸濃度10重量%の食酢2.7重量部(酢酸濃度換算
で0.27重量部)、アジピン酸0.54重量部、加塩
卵黄のトリプシン加水分解物10重量部、脱脂粉乳6.
5重量部、ロースト小麦粉5.5重量部、デンプン2.
0重量部、グルタミン酸ソーダ0.3重量部、チキンコ
ンソメ0.4重量部、エコーガム0.3重量部及び水6
1.76重量部を混合して水相を調製し、その温度を4
5℃に調整した。一方、ナタネ硬化油(融点36℃)8
0重量%とヤシ油20重量%の配合油10重量部からな
る油相を45℃に調整し、上記水相と該油相の両者を予
備乳化し、その後ホモジナイザー(20kg/cm2)
で均質化し、酸水中油型乳化ベシャメルソースを調製し
た。得られたベシャメルソースは、pHが3.6であっ
たが、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリーム
に仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一般
細菌を6×104ヶ/g植え付けて、30℃で10日放
置したところ、細菌は100ヶ/g以下に死滅してい
た。
【0027】実施例6 アジピン酸の代わりにフマル酸を使用して実施例5の操
作を行い同様に酸性水中油型乳化ベシャメルソースを調
製した。このベシャメルソースは、pHが3.6であっ
たが、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリーム
に仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一般
細菌を6×104ヶ/g植え付けたが、30℃で10日
間放置後に、細菌は100ヶ/g以下に死滅していた。
【0028】実施例7 アジピン酸0.54重量部に代えて、アジピン酸0.3
重量部及びクエン酸ナトリウム0.3重量部を用いて、
実施例5と同様の操作を行いベシャメルソースを作製し
た。このベシャメルソースは、pHが4.1であった
が、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリームに
仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一般細
菌を6×104ヶ/g植え付けたが、30℃で10日間
放置後に、細菌は100ヶ/g以下に死滅していた。 実施例8 アジピン酸0.54重量部に代えて、アジピン酸0.3
重量部及び酒石酸ナトリウム0.3重量部を用いて、実
施例5と同様の操作を行いベシャメルソースを作製し
た。このベシャメルソースは、pHが4.0であった
が、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリームに
仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一般細
菌を6×104ヶ/g植え付けたが、30℃で10日間
放置後に、細菌は100ヶ/g以下に死滅していた。
【0029】実施例9 アジピン酸0.54重量部に代えて、酒石酸ナトリウム
0.2重量部及びクエン酸ナトリウム0.2重量部を用
いて、実施例5と同様の操作を行いベシャメルソースを
作製した。このベシャメルソースは、pHが4.5であ
ったが、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリー
ムに仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一
般細菌を6×104ヶ/g植え付けたが、30℃で10
日間放置後に、細菌は100ヶ/g以下に死滅してい
た。
【0030】実施例10 アジピン酸0.54重量部に代えて、フマル酸0.3重
量部及びクエン酸ナトリウム0.3重量部を用いて、実
施例5と同様の操作を行いベシャメルソースを作製し
た。このベシャメルソースは、pHが4.5であった
が、全く酢の味は感じず、まろやかな風味のクリームに
仕上がっていた。また、このベシャメルソースに一般細
菌を6×104ヶ/g植え付けたが、30℃で10日間
放置後に、細菌は100ヶ/g以下に死滅していた。
【0031】
【発明の効果】本発明の酸性水中油型乳化食品は、酢な
いし酢酸を使用していながら、酢又は酢酸の風味、酸味
を舌に感じない酸性の水中油型乳化食品で、酢又は酢酸
による保存性を確保しており、pH値では酸性でも、酸
味がないため様々な風味付けを可能にした。そのため、
その用途が飛躍的に拡大できる。また、本発明の酸性水
中油型乳化食品は、保存性がよいので、乳化後に貯蔵し
ておくことが可能である。そのため各種乳化製品のベー
スとなる酸性水中油型乳化物を調製し、これを貯蔵して
おき、このベースに所望する各種呈味成分を後からブレ
ンドすることにより、多種多様の商品を少量でも能率よ
く生産することができる。
フロントページの続き (72)発明者 村田 浩彦 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 菊地 一憲 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢ないし酢酸と、アジピン酸、フマル酸、
    クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる
    群より選ばれた一種又は二種以上の有機酸及び/又は有
    機酸塩とを配合したことを特徴とする酸性水中油型乳化
    食品。
  2. 【請求項2】酢ないし酢酸に対するアジピン酸、フマル
    酸、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩から
    なる群より選ばれた一種又は二種以上の有機酸及び/又
    は有機酸塩の割合が、酸濃度において1:0.05〜
    6.0である請求項1記載の酸性水中油型乳化食品。
  3. 【請求項3】起泡状態にした請求項1〜2のいずれかに
    記載の酸性水中油型乳化食品。
  4. 【請求項4】殺菌又は滅菌状態にある請求項1〜3のい
    ずれかに記載の酸性水中油型乳化食品。
  5. 【請求項5】水相と油相とを乳化して酸性水中油型乳化
    食品を製造するに当たり、水相中に酢ないし酢酸と、ア
    ジピン酸、フマル酸、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及
    びリンゴ酸塩からなる群より選ばれた一種又は二種以上
    の有機酸及び/又は有機酸塩とを含有させたことを特徴
    とする酸性水中油型乳化食品の製造方法。
  6. 【請求項6】卵黄又は卵黄加工品を乳化剤として、水相
    と油相とを乳化させたことを特徴とする請求項5記載の
    酸性水中油型乳化食品の製造方法。
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