JPH09241304A - 照射硬化性組成物の重合に用いる水性酸素遮断組成物 - Google Patents

照射硬化性組成物の重合に用いる水性酸素遮断組成物

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JPH09241304A
JPH09241304A JP5498196A JP5498196A JPH09241304A JP H09241304 A JPH09241304 A JP H09241304A JP 5498196 A JP5498196 A JP 5498196A JP 5498196 A JP5498196 A JP 5498196A JP H09241304 A JPH09241304 A JP H09241304A
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oxygen barrier
curable composition
water
radiation
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JP5498196A
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Hirobumi Sonoda
博文 園田
Fujio Hara
不二雄 原
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照射硬化性組成物が埋め込み成形された酸腐
蝕性基材に用いてもその基材を劣化させない、照射硬化
性組成物の重合に用いる水性酸素遮断組成物を提供する
こと。 【解決手段】 (a)水溶性酸素遮断性ポリマー;(b)水溶
性還元剤;及び(c)界面活性剤;を含有する照射硬化性
組成物の重合に用いる水性酸素遮断組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射硬化性組成物
をラジカル重合する際に用いる水性酸素遮断組成物に関
し、特に酸腐蝕性金属基材の上に設けられた照射硬化性
組成物をラジカル重合する際に用いる水性酸素遮断組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の鈑金補修等の分野では、鈑金の
凹みが生じた部分に硬化性組成物を埋め込んで硬化さ
せ、車体の曲面を修復することが一般に行われる。しか
し、硬化性組成物がラジカル重合性である場合、重合工
程を空気中で行うと、硬化した組成物の空気に露出した
表面が粘性となる。これは、硬化性組成物の空気に露出
した表面では空気中の酸素が照射硬化性組成物と結合し
て過酸化物ラジカルとなり、重合の進行を禁止するから
である。
【0003】表面に粘性を有しない硬化樹脂材料を提供
するためには、従来、酸素遮断性のポリマーフィルム
を、成形された照射硬化性組成物の上に乗せて空気との
接触を断ち、硬化性組成物をラジカル重合させる方法が
行われてきた。
【0004】しかしながら、この方法では、自動車の車
体のような複雑な曲面に沿って硬化樹脂材料を形成する
場合に、ポリマーフィルムを複雑な凹凸形状に対応させ
なければならず、実用が困難である。
【0005】また、特開平6−73110号及び同2−
310025号公報には、真空機構または不活性ガス置
換機構を備えるチャンバーを使用する重合方法が記載さ
れているが、大がかりな装置のためコストが高く、実用
困難である。特開平1−195445号公報では窒素ガ
ス等の不活性ガスを吹き付けながら重合させる方法が記
載されているが、やはりそのための特殊で高価な装置が
必要となる。
【0006】特開平5−142766号公報には、感光
層に用いるための、酸素遮断性水溶性ポリマー及び水溶
性リン酸塩化合物を含む上塗組成物が記載されている。
しかしながら、この上塗組成物はリン酸塩化合物を含む
ため酸性であり、鉄鋼材料のような酸で腐蝕し易い材料
を劣化させる。したがって、鈑金の補修部分のように照
射硬化性組成物が埋め込み成形された鋼材にこのような
上塗組成物を用いると、鋼材の表面が錆びてしまう。
【0007】他方、アミン及び特開昭59−20245
8号公報に記載のチオスルファイト化合物のような酸素
消費剤を照射硬化性組成物に含有させて溶存酸素をラジ
カル連鎖的に消費する方法は当業者に広く用いられてい
る。しかし、この方法では空気と照射硬化性組成物との
接触が遮断されないので、表面に粘性を有しない硬化樹
脂材料を提供することは困難である。多量の酸素消費剤
を添加すると照射反応性の低下、ポットライフの短縮、
形成される硬化樹脂材料の接着力の低下等の問題が生じ
る。
【0008】また、不飽和ポリエステル系照射硬化性組
成物では、ワックス類を添加してワックス薄膜を組成物
表面に形成させ、酸素の影響を防ぐ方法も知られてい
る。しかしながら、硬化前には硬化性組成物と相溶し、
硬化時にはその表面に浸出して酸素遮蔽膜を形成する有
効なワックスを選択する事は困難である。また、ワック
スの浸出が保存安定性や塗面への接着性に悪影響を与え
るおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、照
射硬化性組成物が埋め込み成形された酸腐蝕性基材に用
いてもその基材を劣化させない、照射硬化性組成物の重
合に用いる水性酸素遮断組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)水溶性酸
素遮断性ポリマー;(b)水溶性還元剤;及び(c)界面活性
剤;を含有する照射硬化性組成物の重合に用いる水性酸
素遮断組成物を提供するものであり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】水溶性酸素遮断性ポリマーとして
は、湿潤下においても酸素の透過性が低く室温で固体の
水溶性ポリマーを用いる。具体的には、和光純薬工業社
製「ゼラチン」のような数平均分子量1万5千〜25万
のゼラチン、数平均分子量2万〜20万のポリビニルア
ルコール、数平均分子量2万〜20万のポリ酢酸ビニ
ル、数平均分子量2万〜20万のポリビニルピロリド
ン、数平均分子量1万〜10万のポリエチレンオキサイ
ド、数平均分子量1万〜10万のアルキルビニルエーテ
ルと無水マレイン酸とのコポリマー、及びアラビアゴム
等が挙げられる。特に好ましいものはゼラチンである。
【0012】水溶性酸素遮断性ポリマーは水性酸素遮断
組成物中に1〜10重量%、好ましくは3〜5重量%の
量で含有される。水溶性酸素遮断性ポリマーの含有量が
1重量%を下回ると酸素を遮断する効果が乏しくなり、
10重量%を上回ると室温で水性組成物がゲル化する。
【0013】還元剤は水性組成物中、又は照射硬化性組
成物の表層に存在している酸素を捕捉するために用い
る。均一な組成物を提供するため本発明で用いる還元剤
は水溶性である。また、酸腐蝕性基材を劣化させないよ
う中性又は塩基性である。
【0014】具体的には、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水
素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウ
ム及び亜リン酸水素2ナトリウム(Na2HPO3)等が
挙げられる。好ましい還元剤は亜硫酸ナトリウム及び亜
リン酸水素2ナトリウムである。これらは水に対する溶
解性が良好だからである。特に好ましいものは亜リン酸
水素2ナトリウムである。
【0015】還元剤は水性酸素遮断組成物中に0.5〜
10重量%、好ましくは1〜5重量%含有される。還元
剤の含有量が0.5重量%を下回るとその添加の効果が
小さくなり、10重量%を上回ると還元剤が水性組成物
中に溶解し難くなる。
【0016】界面活性剤は、本発明の水性酸素遮断組成
物を照射硬化性組成物の表面上に塗布した際に、水性酸
素遮断組成物がその表面上に均一に濡れ広がるようにす
るために用いる。硬化後の樹脂材料の表面に残留した場
合でも、その上に設ける塗料をはじかない界面活性剤が
好ましい。
【0017】アニオン性、カチオン性及び非イオン性界
面活性剤のいずれも本発明の水性酸素遮断組成物に用い
得る。具体的には、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩及びアルキ
ルリン酸塩のようなアニオン性界面活性剤、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビトール脂肪酸エステル及びグリセリ
ン脂肪酸エステルのような非イオン性界面活性剤、及び
アルキルアミン塩及び4級アンモニウム塩のようなカチ
オン性界面活性剤等が挙げられる。好ましい界面活性剤
は、「サーフィノールGA」として日信化学工業社から市
販されている非イオン性界面活性剤、及び「トリトンG
R−5M」としてアルドリッヒ化学社(Aldrich chemical
company)から市販されているアニオン性のジオクチル
スルホコハク酸ナトリウムである。特に好ましいものは
「サーフィノールGA」である。
【0018】界面活性剤は水性酸素遮断組成物中に0.
5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%含有される。界
面活性剤の含有量が0.5重量%を下回ると水性組成物
の表面濡れ性の効果が小さくなって水性酸素遮断組成物
の被覆にむらが生じうる。5重量%を上回る量で含有さ
せてもそれに応じた効果は得られない。
【0019】上述の水溶性酸素遮断性ポリマー、還元
剤、界面活性剤及び水を当業者に知られた適当な方法で
混合することにより本発明の水性酸素遮断組成物が得ら
れる。また、本発明の水性酸素遮断組成物は、当業者に
知られた種々の添加剤を含有し得る。
【0020】例えば、均一な塗布、又は硬化樹脂材料か
らの除去を確実に行うために、照射硬化性組成物に含ま
れる光開始剤の光吸収を阻害しない着色剤を含有させて
よい。照射硬化性組成物の光開始剤としてカンファーキ
ノンを用いる場合は、その吸収波長のピークは470nm
なので、その波長の透過率を妨げない青色で人体に害の
無い食品添加物の食品青色1号を0.001%〜0.01
%本発明の水性酸素遮断組成物に含有させることができ
る。
【0021】また、本発明の水性酸素遮断組成物を照射
硬化性組成物に塗布した際に、照射硬化性組成物が流動
しないよう水性酸素遮断組成物を粘度調節することが好
ましい。そのため、本発明の水性酸素遮断組成物に粘度
調節剤(増粘剤及びチクソトロピー性付与剤等)を含有さ
せうる。例えば、ローム・アンド・ハース・ジャパン社
製のアルカリ膨潤タイプのエマルジョン「アクリリック
・レジン・TT−615・アクリゾル」を0.1〜5重量
%の量で、及びトリエタノールアミンを0.1〜3重量
%の量で用い得る。
【0022】さらに、保存安定性を得るために防腐剤を
添加することができる。例えば、武田薬品工業社製「ス
ラオフAY」を0.1重量%程度の量で用いうる。
【0023】特に、照射硬化性組成物を鉄や鋼板基材用
の接着剤として用いる場合は、本発明の水性酸素遮断組
成物は基材を錆びさせてはならない。したがって、還元
電位を考慮すると、本発明の水性酸素遮断組成物の還元
剤としては亜リン酸ナトリウムが好ましく、また、例え
ばトリエタノールアミンを用いて水性酸素遮断組成物の
pHを7〜10に、好ましくは8〜9に調整することが
必要である。一般に、トリエタノールアミンを水性酸素
遮断組成物中に約0.75%添加すると、pH9に調節で
きる。
【0024】本発明で得られる水性酸素遮断組成物は酸
腐蝕性基材に設けられた照射硬化性組成物を硬化させる
のに適する。本発明の水性酸素遮断組成物は中性又は塩
基性なので、酸腐蝕性基材に付着してもこれを劣化させ
ないからである。
【0025】その場合、まず、酸腐蝕性基材上に照射硬
化性組成物を任意の形状に成形する。照射硬化性組成物
の形状は平面に限られず、複雑な立体形状であってもよ
い。照射硬化性組成物の種類は特に限定されないが、自
動車の鈑金補修の分野で用いるものが好ましい。
【0026】ついで、水性酸素遮断組成物を、任意の形
状に成形された照射硬化性組成物の空気に露出した表面
上に塗布する。塗布方法は特に限定されず、スプレー塗
布法、ハケ塗り法等当業者に知られたいずれかの方法を
用い得る。しかし、成形された照射硬化性組成物を変形
させる怖れが少なく、複雑な立体形状にも簡便に均一な
塗布が可能なスプレー塗布法によることが好ましい。
【0027】塗布量は、一般に固形分約0.1〜5g/
m2、好ましくは約1〜2g/m2とする。塗布量が5g/m2
上回ると光透過率が悪くなり照射硬化性組成物の反応が
阻害される怖れがあり、0.1g/m2を下回ると酸素遮断
性が悪くなる。
【0028】その後、照射硬化性組成物の上に塗布され
た水性酸素遮断組成物は乾燥させて酸素遮断層としても
よいが、この組成物を適用後、塗布液が未乾燥状態で、
即照射することによりラジカル重合させてもよい。
【0029】この酸素遮断層で被覆された照射硬化性組
成物を照射してラジカル重合させる。照射は、用いる照
射硬化性組成物の種類に依存して、これを照射硬化させ
る際に当業者が通常用いる方法及び条件で行い得る。
【0030】例えば、光開始剤としてカンファーキノン
を含む照射硬化性組成物の場合は、照射源としてハロゲ
ンランプ(360W)を用い、10〜50cmの距離で1〜
10分間照射する。
【0031】また、光開始剤として2−ヒドロキシ−2
−メチルプロピオフェノンを含む照射硬化性組成物の場
合は、照射源としてUVランプ(80W/cm)を用い、1
0〜30cmの距離で10秒〜5分間照射する。
【0032】照射後、照射硬化性組成物がラジカル重合
して形成された硬化樹脂材料の表面から酸素遮断層を除
去する。酸素遮断層は、通常60〜300秒間水洗する
ことにより容易に除去される。水を含ませたウェス等で
拭き取ってもよい。
【0033】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断ら
ない限り、「部」は重量基準である。
【0034】実施例1 ゼラチン3g、亜硫酸ナトリウム1g及び日信化学工業
社製アセチレングリコール界面活性剤「サーフィノール
GA」1gを容器に入れ、これに水を加えて100gと
し、よく撹拌することにより水性酸素遮断組成物を調製
した。
【0035】ビスフェノールAジグリシジルメタクリレ
ート70部、ヒドロキシエチルメタクリレート30部、
カンファーキノン0.25部及びp−ジメチルアミノ安息
香酸エチル0.5部を撹拌機を用いて混合することによ
り照射硬化性組成物を得た。得られた照射硬化性組成物
をヘラで鉄鋼板(0.2%C)上に成形した。
【0036】次いで、水性酸素遮断組成物を噴射剤とし
てジメチルエーテルを用いたスプレーに充填し、成形さ
れた照射硬化性組成物の露出表面に固形分1g/m2の塗布
量でスプレー塗布した。
【0037】酸素遮断層で被覆した照射硬化性組成物を
25℃にて、360Wのハロゲンランプを用い、照射距
離30cmで照射した。内部硬化時間は45秒であった。
得られた硬化樹脂材料の表面を水を含んだウェスで数回
拭うことにより酸素遮断層を除去した。硬化樹脂材料の
表面を触って粘性の有無を試験したところ、粘性は認め
られなかった。
【0038】他方、同じ鉄鋼板に水性酸素遮断組成物を
直接塗布してそのまま大気中に5分放置した。その際、
塗布面に錆があるかどうかを目視評価した。その結果、
鉄鋼板の表面に錆は認められなかった。結果を表1に示
す。
【0039】実施例2 ゼラチン3g、亜リン酸水素2ナトリウム1g及びジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウム1gを容器に入れ、こ
れに水を加えて100gとし、よく撹拌することにより
水性酸素遮断組成物を調製した。
【0040】得られた水性酸素遮断組成物を用いること
以外は実施例1と同様にして硬化樹脂材料を得、その表
面の粘性の有無を試験した。内部硬化時間は45秒であ
り、表面の粘性は認められなかった。また、水性酸素遮
断組成物を塗布した鉄鋼板の表面に錆は認められなかっ
た。結果を表1に示す。
【0041】実施例3 ゼラチン3g、亜硫酸ナトリウム1g、日信化学工業社
製界面活性剤「サーフィノールGA」1g及び食品青色1
号0.01g、ローム・アンド・ハース・ジャパン社製
粘度調節剤「TT−615」1g及びトリエタノールアミ
ン1gを容器に入れ、これに水を加えて100gとし、
よく撹拌することにより水性酸素遮断組成物を調製し
た。
【0042】得られた水性酸素遮断組成物を用いること
以外は実施例1と同様にして硬化樹脂材料を得、その表
面の粘性の有無を試験した。内部硬化時間は45秒であ
り、表面の粘性は認められなかった。また、水性酸素遮
断組成物を塗布した鉄鋼板の表面に錆は認められなかっ
た。結果を表1に示す。
【0043】実施例4 ポリビニルアルコール5g、亜硫酸ナトリウム1g及び
日信化学工業社製界面活性剤「サーフィノールGA」1g
を容器に入れ、これに水を加えて100gとし、よく撹
拌することにより水性酸素遮断組成物を調製した。
【0044】得られた水性酸素遮断組成物を用いること
以外は実施例1と同様にして硬化樹脂材料を得、その表
面の粘性の有無を試験した。内部硬化時間は45秒であ
り、表面にわずかな粘性が認められた。また、水性酸素
遮断組成物を塗布した鉄鋼板の表面に錆は認められなか
った。結果を表1に示す。
【0045】比較例1 ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート70部、
ヒドロキシエチルメタクリレート30部、カンファーキ
ノン0.25部、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル0.
5部及び日本合成化学社製の不飽和ポリエステル系空乾
性付与剤「2379」(25%〜35%のスチレンを含有
する不飽和ポリエステル)5部を撹拌機を用いて混合す
ることにより照射硬化性組成物を得た。得られた照射硬
化性組成物をヘラで鉄鋼板(0.2%C)上に成形した。
【0046】この照射硬化性組成物を25℃にて、36
0Wのハロゲンランプを用い、照射距離30cmで照射し
た。内部硬化時間は1分50秒であった。硬化樹脂材料
の表面を触って粘性の有無を試験したところ、著しい粘
性が認められた。また、鉄鋼板の表面に錆は認められな
かった。結果を表1に示す。
【0047】比較例2 不飽和ポリエステル系空乾性付与剤「2379」の代わり
に日本合成化学社製のウレタンアクリル系空乾性付与剤
「UV−10」5部を用いること以外は比較例1と同様に
して照射硬化性組成物を得、次いで、硬化させて硬化樹
脂材料を得た。内部硬化時間は1分20秒であり、表面
には著しい粘性が認められた。また、鉄鋼板の表面に錆
は認められなかった。結果を表1に示す。
【0048】比較例3 不飽和ポリエステル系空乾性付与剤「2379」の代わり
にミヒラーズケトン1部を用いること以外は比較例1と
同様にして照射硬化性組成物を得、次いで、硬化させて
硬化樹脂材料を得た。内部硬化時間は2分であり、表面
には著しい粘性が認められた。また、鉄鋼板の表面に錆
は認められなかった。結果を表1に示す。
【0049】比較例4 不飽和ポリエステル系空乾性付与剤「2379」の代わり
にグリセロールα−モノアリルエーテル5部及びナフテ
ン酸コバルト1部を用いること以外は比較例1と同様に
して照射硬化性組成物を得、次いで、硬化させて硬化樹
脂材料を得た。内部硬化時間は2分を越え、表面には著
しい粘性が認められた。また、鉄鋼板の表面に錆は認め
られなかった。結果を表1に示す。
【0050】比較例5 不飽和ポリエステル系空乾性付与剤「2379」の代わり
にトリフェニルホスファイト5部を用いること以外は比
較例1と同様にして照射硬化性組成物を得、次いで、硬
化させて硬化樹脂材料を得た。内部硬化時間は2分であ
り、表面には著しい粘性が認められた。また、鉄鋼板の
表面に錆は認められなかった。結果を表1に示す。
【0051】比較例6 不飽和ポリエステル系空乾性付与剤「2379」の代わり
にジブチルスズジアセチルアセトナート1部を用いるこ
と以外は比較例1と同様にして照射硬化性組成物を得、
次いで、硬化させて硬化樹脂材料を得た。内部硬化時間
は40秒であり、表面には著しい粘性が認められた。ま
た、鉄鋼板の表面に錆は認められなかった。結果を表1
に示す。
【0052】比較例7 ポリビニルアルコール(加水分解度70モル%、重合度
n=500)10g、ドデシル硫酸ナトリウム1g、リ
ン酸3gを容器に入れ、これに水を加えて100gと
し、よく撹拌することにより水性酸素遮断組成物を調製
した。
【0053】得られた水性酸素遮断組成物を用いること
以外は実施例1と同様にして硬化樹脂材料を得、その表
面の粘性の有無を試験した。内部硬化時間は45秒であ
り、表面の粘性は認められなかった。また、水性酸素遮
断組成物を塗布した鉄鋼板の表面には錆が認められた。
結果を表1に示す。比較例8 ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート70部、
ヒドロキシエチルメタクリレート30部、カンファーキ
ノン0.25部及びp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
0.5部を撹拌機を用いて混合することにより照射硬化
性組成物を得た。得られた照射硬化性組成物をヘラで鉄
鋼板(0.2%C)上に成形した。
【0054】次いで、成形された照射硬化性組成物の露
出表面にミネソタ・マイニング・アンド・マニュファク
チュアリング社製の厚さ100μmのPETフィルム「O
HP用手書きフィルム20P」を乗せて酸素遮断層とし
た。
【0055】PETフィルムで被覆した照射硬化性組成
物を25℃にて、360Wのハロゲンランプを用い、照
射距離30cmで照射した。内部硬化時間は45秒であっ
た。得られた硬化樹脂材料の表面からPETフィルムを
剥離除去した。硬化樹脂材料の表面を触って粘性の有無
を試験したところ、粘性は認められなかった。また、鉄
鋼板の表面に錆は認められなかった。結果を表1に示
す。
【0056】比較例9 ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート70部、
ヒドロキシエチルメタクリレート30部、カンファーキ
ノン0.25部及びp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
0.5部を撹拌機を用いて混合することにより照射硬化
性組成物を得た。得られた照射硬化性組成物をヘラで鉄
鋼板(0.2%C)上に成形した。
【0057】この照射硬化性組成物を25℃にて、36
0Wのハロゲンランプを用い、照射距離30cmで照射し
た。内部硬化時間は1分50秒であった。硬化樹脂材料
の表面を触って粘性の有無を試験したところ、著しい粘
性が認められた。また、鉄鋼板の表面に錆は認められな
かった。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】 実施 内部硬 表面 形状 錆の例No 化時間 粘性a 適応性 有無 1 45秒 ◎ 有 無 2 45秒 ◎ 有 無 3 45秒 ◎ 有 無 4 45秒 ○ 有 無 比1 1分50秒 × − 無 比2 1分20秒 × − 無 比3 2分 × − 無 比4 >2分 × − 無 比5 2分 × − 無 比6 40秒 × − 無 比7 45秒 ◎ 有 有 比8 45秒 ◎ 無 無比9 50秒 × − 無 a ◎…指触タック全くなし 5cm×10cmの研摩紙#80で10秒間研摩した場合
に、からみ量0.5g以下 ○…指触タック多少あり 5cm×10cmの研摩紙#80で10秒間研摩した場合
に、からみ量0.5〜1.0g ×…指触タック著しい 5cm×10cmの研摩紙#80で10秒間研摩した場合
に、からみ量1.0g以上
【0059】比較例8は、ポリマーフィルムを成形され
た照射硬化性組成物の上に乗せて空気との接触を断つ従
来の方法である。この方法では内部硬化時間が短く、非
粘性表面が得られるが、照射硬化性組成物の形状が平面
でなければ適応することができないという欠点がある。
【0060】実施例1から実施例4で示した本発明の水
性酸素遮断組成物を用いて調製した硬化樹脂材料の表面
はほぼ非粘性であった。これに対して、照射硬化性組成
物に酸素消費剤を含有させた比較例1から比較例6で得
られた硬化樹脂材料の表面は著しく粘性であった。さら
に、比較例1から比較例5は内部硬化に要する時間が長
くなる弊害がみられた。比較例7では基材として用いた
鉄鋼板表面に錆が発生した。
【0061】比較例9は、表面処理あるいは添加剤処理
を何ら施さずに照射硬化性組成物を照射した例である。
【0062】
【発明の効果】照射硬化性組成物が埋め込み成形された
酸腐蝕性基材に用いてもその基材を劣化させない、照射
硬化性組成物の重合に用いる水性酸素遮断組成物が提供
された。
【0063】本発明の水性酸素遮断組成物は液状なの
で、従来法に比べ塗布作業性が向上する。また、照射硬
化性組成物の表面の形状が複雑であっても適用でき、重
合後容易に除去できる。また、被覆対象樹脂中に添加剤
のような異物が残らない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29/04 LDM C08L 29/04 LDM 29/10 LGZ 29/10 LGZ 39/06 LJY 39/06 LJY 71/02 LQC 71/02 LQC LQE LQE 89/00 LSE 89/00 LSE 101/14 LTB 101/14 LTB // C09D 5/00 PSD C09D 5/00 PSD 201/00 PDC 201/00 PDC

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)水溶性酸素遮断性ポリマー; (b)水溶性還元剤;及び (c)界面活性剤;を含有する照射硬化性組成物の重合に
    用いる水性酸素遮断組成物。
  2. 【請求項2】 (a)ゼラチン、ポリビニルアルコール、
    部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、ポリビニルピ
    ロリドン、ポリエチレンオキサイド、アルキルビニルエ
    ーテルと無水マレイン酸とのコポリマー及びアラビアゴ
    ムからなる群から選択される少なくとも1種の水溶性酸
    素遮断性ポリマー; (b)亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫
    酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム及び亜リン酸水素2
    ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の
    水溶性還元剤;及び (c)脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベン
    ゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、
    アルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
    ルキルアリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
    リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセ
    リン脂肪酸エステル、アルキルアミン塩及び4級アンモ
    ニウム塩からなる群から選択される少なくとも1種の界
    面活性剤;を含有する照射硬化性組成物の重合に用いる
    水性酸素遮断組成物。
  3. 【請求項3】 前記照射硬化性組成物が酸腐蝕性基材上
    に設けられている請求項1又は2記載の水性酸素遮断組
    成物。
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