JPH09241402A - 芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム - Google Patents

芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム

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JPH09241402A
JPH09241402A JP8078196A JP8078196A JPH09241402A JP H09241402 A JPH09241402 A JP H09241402A JP 8078196 A JP8078196 A JP 8078196A JP 8078196 A JP8078196 A JP 8078196A JP H09241402 A JPH09241402 A JP H09241402A
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JP
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particles
film
weight
aromatic
aromatic polyamide
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JP8078196A
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English (en)
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Akimitsu Tsukuda
佃  明光
Nobuaki Ito
伸明 伊藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時あるいは製品としたときに走行性、表
面均一性、耐摩耗性に優れた芳香族ポリアミドフィルム
または芳香族ポリイミドフィルムを提供する。 【解決手段】 ケイ素、アルミニウム及び少なくとも一
種のアルカリ金属を主たる構成成分とする複合酸化物で
あって、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)及びア
ルカリ金属(M)の含有量が、式(1)〜(3)を満た
す化合物からなる体積平均粒径0.005〜2μmの粒
子を0.005〜10重量%含有することを特徴とする
芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィ
ルム。 10重量%≦Si≦45重量%・・・(1) 3重量%≦Al≦30重量%・・・(2) 0.5重量%≦M ≦20重量%・・・(3)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリアミド
フィルムまたは芳香族ポリイミドフィルムに関する。さ
らに詳しくは、耐摩耗性、表面均一性、および走行性に
優れた芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミ
ドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミドフィルムや芳香族ポリ
イミドフィルムは、その優れた耐熱性、機械特性を活か
して種々な用途に検討されている。特にパラ配向系の芳
香族ポリアミドは剛性、強度等の機械特性が他のポリマ
より優れているため、フィルムの薄物化に非常に有利で
あり、プリンタリボン、磁気テープ、コンデンサー等の
用途が考えられている。
【0003】しかしながら、芳香族ポリアミドフィルム
や芳香族ポリイミドフィルムは製品に加工する際に、走
行性不足のため生産性が低下するという問題があった。
このような問題を改善する方法として、従来よりフィル
ム中に粒子を分散せしめ、成形品の表面に凹凸を付与す
る方法が行われている。この方法は、走行性の問題解決
には有効であるが、製品とした場合には耐摩耗性、耐ス
クラッチ性が充分であるとは言えない。
【0004】例えば磁気テープ用フィルムの耐摩耗性が
低い場合、磁気テープの製造工程中にフィルムの摩耗粉
が発生しやすくなり、磁性層を塗布する工程で塗布抜け
が生じ、その結果、磁気記録の抜け(ドロップ・アウ
ト)などを引き起こす。また、磁気テープを使用する際
は多くの場合、記録、再生機器などと接触しながら走行
させるため、接触時に生じる摩耗粉が磁性体上に付着
し、記録、再生時に磁気記録の抜け(ドロップ・アウ
ト)を生じる。
【0005】すなわち、磁気テープ用フィルムは、磁気
テープ製造工程中においても、また磁気テープとして使
用する場合においても、走行性、耐摩耗性を有すること
が必要である。
【0006】従来からこれらの問題を解決すべく、フィ
ルム中にシリカ粒子などの無機粒子を添加することによ
り表面性を改良することが、特開昭60−127523
号公報、特開昭60−201914号公報などに示され
ている。これらの方法により均一な表面は形成される
が、近年増々苛酷な環境下で使用されてきている磁気記
録媒体としては、走行性、耐摩耗性が充分であるとは言
えない。
【0007】また、従来磁気記録媒体の基材として多く
用いられてきたポリエステルフィルムのついては、粒子
を添加する方法として、例えぱ、特開昭62−1720
31号公報(シリコーン粒子)、特開平5−3377号
公報(球状シリカ、および炭酸カルシウム)、特開平5
−4412号公報(球状シリカ)、特開平5−4413
号公報(球状シリカ)などが挙げられる。これらの粒子
は、均一な表面をつくるには適しているが、芳香族ポリ
アミドあるいは芳香族ポリイミドとの親和性が充分高い
とは言えず、しばしば脱落してトラプルの原因になるこ
ともある。この他にも、特開昭55−45118号公報
(ケイ酸アルミニウム)、特開昭55−107495号
公報(ケイ酸アルミニウム)などが挙げられるが、これ
らについては、粒子の形状が不定形であり、粒度分布に
おいては粗粒が多く、表面均一性、耐摩耗性などにおい
てもいまだ不十分であり、改善の余地がある。
【0008】また、近年ではフィルム用途の高品質化が
進み、より機能性の高いフィルムの開発が望まれる中、
従来のフィルムでは、走行性、耐摩耗性において必ずし
も十分とはいいがたく、さらなる改善が求められてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
した従来技術の欠点を解消することにあり、芳香族ポリ
アミドまたは芳香族ポリイミドと親和性の高い特定の粒
子を芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミド
フィルム中に含有せしめることにより、加工時あるいは
製品としたときに走行性、表面均一性、耐摩耗性に優れ
た芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフ
ィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポ
リイミドフィルムは、ケイ素、アルミニウム及び少なく
とも一種のアルカリ金属を主たる構成成分とする複合酸
化物であって、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)
及びアルカリ金属(M)の含有量が、式(1)〜(3)
を満たす化合物からなる体積平均粒径0.005〜2μ
mの粒子を0.005〜10重量%含有することを特徴
とするものからなる。 10重量%≦Si≦45重量%・・・(1) 3重量%≦Al≦30重量%・・・(2) 0.5重量%≦M ≦20重量%・・・(3)
【0011】本発明の芳香族ポリアミドとは、次の一般
式化1および/または一般式化2で表わされる繰り返し
単位を50モル%以上含むものが好ましく、70モル%
以上からなるものがより好ましい。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】ここで、Ar1 、Ar2 、Ar3 は例え
ば、化3に示すようなものが挙げられ、X、Yは、−O
−,−CH2 −,−CO−,−SO2 −,−S−,−C
(CH3 2 −等から選ばれるが、これに限定されるも
のではない。さらにこれらの芳香環上の水素原子の一部
が、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、メチル、エチル、プロピルなどのアル
キル基(特にメチル基)、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシなどのアルコキシ基などの置換基で置換されている
ものも含み、また、重合体を構成するアミド結合中の水
素が他の置換基によって置換されているものも含む。
【0015】
【化3】
【0016】特性面からは上記の芳香環がパラ位で結合
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の
一部がハロゲン基(特に塩素)で置換された芳香環が全
体の30%以上であると耐湿性が向上し、吸湿による寸
法変化、剛性低下などの特性が改善されるために好まし
い。
【0017】本発明の芳香族ポリアミドは、一般式化1
および/または一般式化2で表される繰り替えし単位を
50モル%以上含むものであって、50モル%未満は他
の繰り替えし単位が共重合、またはブレンドされていて
も差し支えない。
【0018】本発明における芳香族ポリイミドとは、重
合体の繰り返し単位の中に芳香環とイミド環を1つ以上
含むものであり、一般式化4および/または一般式化5
で示される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好
ましく、より好ましくは70モル%以上である。
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】ここでAr4 、Ar6 は少なくとも1個の
芳香環を含み、イミド環を形成する2つのカルボニル基
は芳香環上の隣接する炭素原子に結合している。このA
4は、芳香族テトラカルボン酸あるいはこの無水物に
由来する。代表例としては次の化6に示す様なものが挙
げられる。
【0022】
【化6】
【0023】ここでZは、−O−,−CH2 −,−CO
−,−SO2 −,−S−,−C(CH3 2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。
【0024】また、Ar6 は無水カルボン酸あるいはこ
のハライドに由来する。Ar5 、Ar7 は、例えば化7
に示すようなものが挙げられ、X、Yは、−O−,−C
2 −,−CO−,−SO2 −,−S−,−C(C
3 2 −等から選ばれるが、これに限定されるもので
はない。さらにこれらの芳香環上の水素原子の一部が、
フッ素、塩素、臭素などのハロゲン基(特に塩素)、ニ
トロ基、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基
(特にメチル基)、メトキシ、エトキシ、プロポキシな
どのアルコキシ基などの置換基で置換されているものも
含む。
【0025】
【化7】
【0026】本発明の芳香族ポリイミドは、一般式化4
および/または一般式化5で表される繰り替えし単位を
50モル%以上含むものであって、50モル%未満は他
の繰り替えし単位が共重合、またはブレンドされていて
も差し支えない。
【0027】本発明における複合酸化物からなる粒子
(以降、複合酸化物粒子と称する)の組成としては、ケ
イ素原子(Si)、アルミニウム原子(Al)、アルカ
リ金属原子(M)がそれぞれ、 10重量%≦Si≦45重量%・・・(1) 3重量%≦Al≦30重量%・・・(2) 0.5重量%≦M ≦20重量%・・・(3) である。組成が上記範囲内であると芳香族ポリアミドま
たは芳香族ポリイミドとの親和性が高く、フィルム製造
時、製品加工時に粒子が脱落しにくく、かつ優れた走行
性が得られる。
【0028】好ましくは、 15重量%≦Si≦40重量% 5重量%≦Al≦25重量% 0.5重量%≦M ≦15重量% であり、さらに好ましくは、 15重量%≦Si≦35重量% 5重量%≦Al≦25重量% 1重量%≦M ≦15重量% である。
【0029】また、このときのアルミニウムとアルカリ
金属とのモル比は、熱安定性の点から、 0.8≦Al/M≦1.2・・・(4) であることが好ましい。さらに、粒子の粒度分布制御、
粒子径制御等の点から、アルカリ金属はナトリウムであ
ることがより好ましい。
【0030】このような複合酸化物粒子中に含まれる水
分としては、 0.1重量%≦H2 O≦20重量%・・・(5) であることが粒子の分散安定性の点から好ましく、より
好ましくは、 1重量%≦H2 O≦20重量% であることが望ましい。但し、ここでいう水分とは、1
0℃/分の昇温速度で300℃まで昇温したときに、蒸
発する水分のことである。
【0031】体積平均粒径は、0.005〜2μmであ
り、さらには0.01〜1μmであることが走行安定
性、耐摩耗性等の点から好ましい。このときの粒度分布
の相対標準偏差σは、表面均一性、耐摩耗性等の点か
ら、0.5以下であることが好ましく、0.3以下であ
ることがより好ましく、特に0.15以下であることが
好ましい。該粒子の体積平均粒径が2μmをこえると、
表面突起が大きくなりすぎ、走行時に脱落し易くなり、
0.005μmより小さいと十分な突起が得られず、走
行性が低下し好ましくない。
【0032】複合酸化物粒子の芳香族ポリアミドまたは
芳香族ポリイミドに対する含有量は、0.005〜10
重量%であり、0.01〜3重量%であることが走行安
定性、表面均一性等の点からより好ましい。含有量が
0.005重量%未満である場合、耐摩耗性が十分に発
現せず、10重量%を超えて含有する場合には、粒子同
士の凝集が生じ、粗大粒子となってフィルムの表面粗さ
を著しく低下させることがあるため好ましくない。
【0033】また、本発明における複合酸化物粒子は、
次のようなな方法で製造することができる。例えば、p
H10以上のアルカリ水溶液中にアルカリ金属、アンモ
ニウムまたは有機塩基のケイ酸塩と、アルカリに可溶な
アルミニウム化合物とを同時に添加し、反応させること
により目的の粒子を生成せしめることができる。このと
き、より比表面積の大きな粒子を生成せしめるには、反
応液を、ケイ素原子/アルミニウム原子のモル比が0.
25〜10になるように調整する方法を使用することが
好ましい。
【0034】また、該粒子は、該複合酸化物を最表層に
有する多層粒子であってもかまわない。この場合の製造
方法としては、例えぱ、pH10以上のアルカリ水溶液
中にシード粒子を分散せしめた上で反応を行うと、シー
ド粒子を核として粒子が成長するため、粒径、及び粒度
分布の制御を容易にすることができる。このときのシー
ド粒子としては、該複合酸化物粒子の粒度分布制御、及
び粒子形態の制御の点から、相対標準偏差σが0.5以
下であり、かつ粒子の長径/短径比が1〜1.2である
ことが好ましい。シード粒子の種類としては、特に限定
されないが、例えぱ、シリカ、アルミナ、ジルコニア、
酸化チタン、酸錫、酸化アンチモン、酸化イットリウ
ム、酸化セリウム、酸化インジウム、および酸化鉄等を
用いることが可能であり、特に、粒子の成長反応の制御
が容易なことからシリカ粒子を好適に用いることができ
る。
【0035】また、このときの複合酸化物層の厚みとし
ては0.01〜0.3μmとすることが、耐摩耗性、粒
子の強度、表面突起強度、芳香族ポリアミドまたは芳香
族ポリイミドとの親和性等の点で好ましく、さらには
0.05〜0.2μm、特に0.08〜0.2μmであ
ることが好ましい。
【0036】比表面積としては、下記式を満足できる範
囲であることが芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミ
ドとの親和性の点で好ましく、特に多孔質であることが
好ましい。 S≧3.5/Dw ただし、 Dw:体積平均粒径(μm) S :比表面積(m2 /g) である。
【0037】また、複合酸化物粒子の強度としては、該
粒子を10%変形させたときの強度(S10)が 5kgf/mm2 ≦S10≦40kgf/mm2 の関係を満足することが耐摩耗性、表面突起の強度等の
点から好ましく、より好ましくは、l0kgf/mm2
≦S10≦25kgf/mm2 である。
【0038】このような複合酸化物粒子は、本発明の効
果を妨げない範囲において、表面処理を施すことができ
る。表面処理剤としては、例えぱ、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジアル
キルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸
のホルマリン縮合物塩などのアニオン系界面活性剤、ボ
リオキシノニルフェノールエーテル、ボリエチレングリ
コールモノステアレート、ソルビタンモノステアレート
などの非イオン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの
水溶性の合成高分子、ゼラチン、デンプンなどの水溶性
の天然高分子、カルボキシメチルセルロースなどの水溶
性の半合成高分子、シラン系やチタン系のカップリング
剤、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびこれらの誘導
体などのリン化合物などを用いることができる。
【0039】また、本発明の効果を妨げない範囲におい
て、成型性、透明性、静電キャスト性などの機能性向上
のために、ワックス、改質剤、難燃剤などの他の化合物
を添加しても構わない。
【0040】本発明における複合酸化物粒子は、ポリマ
との親和性、硬さ、粒子の表面形態、及び表面反応性等
の面から非晶質であることが好ましい。
【0041】さらに、本発明の効果を妨げない範囲にお
いて、複合酸化物粒子以外の以下に述べる粒子(A)、
および粒子(B)を併用することができる。このときの
粒子(A)としては、体積平均粒径が0.005〜1μ
mの粒子であることが、耐摩耗性、走行安定性、表面均
一性等の点から好ましく、0.01〜0.5μmである
ことがより好ましい。また、粒子(A)は、耐摩耗性、
表面均一性等の点から複合酸化物粒子よりも0.1μm
以上小さいことが好ましい。粒子(A)の含有量として
は芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドに対し0.
005〜3重量%であることが耐摩耗性、表面均一性等
の点から好ましく、0.01〜2重量%であることがよ
り好ましい。このような粒子(A)としては、例えぱ、
酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、スピネル、酸化鉄などが挙げられる。これら
の粒子の中でも酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムが
芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドとの親和性、
耐摩耗性、分散安定性等の点から特に好ましい。
【0042】一方、粒子(B)としては、体積平均粒径
が0.05〜2μmであることが走行安定性、表面均一
性等の点から好ましい。また、粒子(B)と複合酸化物
粒子との体積平均粒径の差が0.1μm以上であること
が走行安定性、表面均一性等の点から好ましい。粒子
(B)の含有量としては0.005〜0.3重量%であ
ることが走行安定性、表面均一性等の点から好ましい。
このような粒子(B)としては、例えば、タルク、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫化亜鉛
などの無機粒子が挙げられ、これらの中でも炭酸カルシ
ウムが芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドとの親
和性、表面均一性、分散安定性等の点から特に好まし
い。また、このような無機粒子以外にも、架橋された有
機高分子粒子も用いることができる。
【0043】このような粒子の素材としては、ボリメチ
ルメタクリレート、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール
樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂など種々のものが
使用できる。
【0044】ここで、有機高分子粒子は熱天秤による熱
分解温度(10%減量温度、窒素気流中、昇温速度10
℃/分)が350℃以上の耐熱性を有する粒子が、芳香
族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム
製造時あるいは該フィルムの再利用回収時に粒子が凝集
しにくく、フィルムの表面均一性、耐摩耗性などが低下
しない点で好ましく、より好ましくは360℃以上、特
に370℃以上であることが好ましい。このような有機
高分子粒子は、粒子を構成する全有機成分に対して、架
橋度=原料モノマの架橋成分の重量/原料モノマの全重
量×100(%)で定義される架橋度が10%以上であ
ると、芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドフィル
ムにしたときに粒子の分散性が良好となり好ましく、よ
り好ましくは30%以上、特に55%以上が好ましい。
【0045】また、このような有機高分子粒子は、粒子
を10%変形させたときの強度(S10)が、 0.5kgf/mm2 ≦S10≦15kgf/mm2 の関係を満足することが、走行安定性、耐摩耗性、表面
突起の強度、寸法安定性等の点から好ましく、より好ま
しくは、 0.5kgf/mm2 ≦S10≦13kgf/mm2 である。
【0046】本発明における複合酸化物粒子を芳香族ポ
リアミドまたは芳香族ポリイミドへ含有せしめる方法と
しては、予め10ポイズ以下の有機溶媒あるいは芳香族
ポリアミドや芳香族ポリイミドあるいはポリアミド酸溶
液中にスラリーの形で混合、分散させる方法、あるいは
粒子を乾燥させて製膜に供する前のポリマに添加し練り
込む方法をとることができる。前者の場合、添加時期は
重合前、重合時、重合完了後のいずれでもよい。
【0047】このようにして得られた芳香族ポリアミド
ポリマまたは芳香族ポリイミド組成物ポリマは、目的に
応じて、希釈用芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミ
ドなどの他の芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミド
組成物とプレンドして用いても構わない。
【0048】本発明の芳香族ポリアミドフィルムまたは
芳香族ポリイミドフィルムは、例えぱ次のような方法に
よって製造することができるが、これに限定されるもの
ではない。
【0049】まず芳香族ポリアミドであるが、酸クロリ
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸
クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
【0050】これらのポリマ溶液はそのまま製膜原液と
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
【0051】本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得る
ためにはポリマの固有粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
【0052】製膜原液には溶解助剤として無機塩例えば
塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸
リチウムなどを添加する場合もある。製膜原液中のポリ
マ濃度は2〜40重量%程度が好ましい。
【0053】粒子の添加方法は、粒子を予め溶媒中に十
分スラリー化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調製した後に直接添加す
る方法などがある。
【0054】上記のように調製された製膜原液は、濾過
精度が6000nm以下のフィルターによって濾過され
た後、いわゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれ
る。溶液製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがあ
る。湿式法で製膜する場合には該原液を瀘過後、口金か
ら直接製膜用浴中に押し出すか、または一旦ドラムやベ
ルト等の支持体上に押し出し、支持体ごと湿式浴中に導
入する方法が採用される。この浴は一般に水系媒体から
なるものであり、水の他に有機、無機の溶媒や無機塩等
を含有していてもよい。該浴温度は通常0〜100℃で
使用され、湿式浴を通すことでフィルム中に含有された
塩類、溶媒の抽出が行なわれる。ここで湿式浴に導入さ
れるときのフィルムは未だ充分な表面硬度を持っていな
いため、湿式浴媒体にコンタミ等があるとフィルム表面
の付着し表面性が悪化する。このため湿式浴に使用され
る媒体は、濾過精度6000nm以下、好ましくは50
00nm以下、さらに好ましくは3000nm以下のフ
ィルターを通して供給される必要がある。これら湿式浴
全体を通過する時間はフィルムの厚みにもよるが10秒
〜30分である。さらに必要に応じフィルムの長手方向
に延伸が行なわれる。次いで乾燥、熱処理が行なわれる
がこれらの処理は一般に200〜500℃で、合計で1
秒〜30分で行われるのが好ましいが、有機粒子の耐熱
温度以下で行われるのがより好ましい。なおこの過程で
必要に応じて横延伸が行なわれる。
【0055】乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金か
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜2
20℃、60分以内の範囲であり、好ましくは室温〜2
00℃の範囲である。乾燥温度が220℃を超えると急
激な脱溶媒により表面が荒れ、粒子が脱落しやすくなっ
たり、平均粗さの急激な増大や粗大突起個数の増大など
表面均一性が悪化することがある。また、この乾燥工程
で用いられるドラム、エンドレスベルトの表面欠点頻度
を制御することで支持体に接する面の表面性を磁気記録
媒体のベースフィルムとして有用な範囲に制御できる。
好ましくは径が30μm以上の表面欠点頻度が0.00
1〜0.02個/mm2 、より好ましくは0.002〜
0.015個/mm2 である。乾式工程を終えたフィル
ムは支持体から剥離されて湿式工程に導入され、上記の
湿式法と同様に脱塩、脱溶媒などが行なわれ、さらに延
伸、乾燥、熱処理が行なわれてフィルムとなる。
【0056】乾式法のプロセスを採用した場合には、ド
ラム、あるいはエンドレスベルト等の上で乾燥され、自
己保持性をもったフィルムを、これら支持体から剥離
し、フィルムの長手方向に延伸を行なう。さらに残存溶
媒を除去するための乾燥や、延伸、熱処理が行なわれる
が、これらの処理は200〜500℃で1秒〜30分で
行われるのが好ましいが、有機粒子の耐熱温度以下で行
われるのがより好ましい。
【0057】以上のように形成されるフィルムはその製
膜工程中で、機械特性、熱特性が本発明の範囲となるよ
うに延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で0.8〜
8(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィル
ムの面積で除した値で定義する。1以下はリラックスを
意味する。)の範囲内にあることが好ましく、より好ま
しくは1.1〜5である。
【0058】本発明の芳香族ポリアミドまたは芳香族ポ
リイミドから得られるフィルムは単層フィルムとして、
また積層フィルムとしてでも用いられる。積層フィルム
の場合、少なくとも一層を構成するフィルムとして本発
明のフィルムを用いると、フィルム表面の耐摩耗性、走
行性が良好となるので好ましい。さらには、走行性、ダ
ビング性の点から、ケイ酸アルミニウムを有するフィル
ムが、積層フィルムの最表層の1つであることが好まし
い。これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、
口金内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成し
ておいてその上に他の層を形成する方法などがある。
【0059】例えぱ、複合酸化物粒子と、複合酸化物粒
子以外の前記粒子(A)とを併用するとき、それぞれの
粒子が異なる層に含有されていてもよいが、走行性、ダ
ピング性の点から、複合酸化物粒子と粒子(A)が少な
くとも片面側の同じ最表層に含有する事が好ましく、こ
のときの複合酸化物粒子を含有するフィルム層の厚さt
としては、走行性、表面均一性等の点から複合酸化物粒
子の平均粒径dとの関係が、0.2d≦t≦20dであ
ることが好ましく、より好ましくは0.5d≦t≦10
d、特に0.5d≦t≦3dであることが好ましい。
【0060】また、複合酸化物粒子と前記粒子(A)が
異なる層に含有される場合の複合酸化物粒子を含有する
フィルム層の厚さtとしては、走行性、表面均一性等の
点から複合酸化物粒子の粒径dとの関係が、0.2d≦
t≦20dであることが好ましく、より好ましくは0.
5d≦t≦10d、特に0.5d≦t≦3dであること
が好ましい。さらには、走行生、耐摩耗性、ダピング性
等の点から、該複合酸化物粒子を含有するフィルム層の
外側に、粒子(A)を含有する層が最外層として存在し
ていることが好ましく、その最外層の厚さとしては、耐
摩耗性、走行性、表面均一性等の点から0.005〜1
μmであることが好ましく、より好ましくは0.01〜
0.5μm、特に0.02〜0.3μmであることが好
ましい。
【0061】また、このフィルムは、耐摩耗性、走行性
等の点から、少なくとも片面の突起個数が2×103
5×107 個/mm2 であることが好ましく、より好ま
しくは5×103 〜5×106 個/mm2 であり、特に
は1×104 〜1×106 個/mm2 であることが好ま
しい。
【0062】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳細に説明する。 (A)粒子特性 (1)粒径比、平均粒径、粒度分布の測定および相対標
準偏差σの計算 粒子を含有した芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族
ポリイミドフィルムを、0.2μm厚みの超薄切片にカ
ッティング後、透過型電子顕微鏡で、少なくとも100
個の粒子について観察し測定した。相対標準偏差σ、平
均粒径の計算式は下記数2のとおりである。
【0063】
【数2】
【0064】ただし、数2において、 D :数平均粒径(μm) Di:粒子径(μm) n :粒子個数(個) である。
【0065】(2)アルカリ金属原子の定量 原子吸光法により測定を行った。
【0066】(3)ケイ素原子、アルミニウム原子の定
量 蛍光X線分析法により測定を行った。
【0067】(4)結晶構造の解析 X線回折法にて解析を行った。
【0068】(5)粒子の熱分解温度 理学電気社製TAS−100にて窒素雰囲気下、昇温速
度20℃/分での熱天秤減量曲線を測定し、10%減量
温度を熱分解温度とした。
【0069】(6)粒子の強度(S10)の測定 島津製作所(株)製の微小圧縮試験機(MCTM−20
1型)を使用して、負荷速度:0.0145gf/s、
0〜1gfまでの負荷を加えて変形量を測定した。この
測定を10回行い、そして粒子が10%変形したときの
荷重P(kgf)の平均値から、下記式に従いS10を計
算した。 S10=2.8P/πd2 ここで、 P:粒子が10%変形したときの荷重の平均値(kg
f) d:体積平均粒径(mm)である。
【0070】(6)水分の測定 複合酸化物粒子をメタノールで十分に洗浄した後、真空
乾燥機で、室温で約l日真空乾燥した後、理学電気社製
TAS−100にて窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分
で、300℃まで昇温したときに蒸発する水分を測定し
た。
【0071】(B)フィルム特性 (1)表面粗さRa(μm) 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
の平均値をもって値とした。 ・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Raの定義は、たとえば奈良治郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センター、1983年)に示
されているものである。
【0072】(2)耐摩耗性 フィルムを細幅にスリットしたテープ状ロールを、ステ
ンレス鋼SUS−304製ガイドロールに一定張力で高
速、長時間擦り付け、ガイドロール表面に発生する白粉
量によって次のようにランク付けした。 A級……白粉発生まったくなし B級……白粉発生少量あり C級…白粉発生やや多量あり D級……白粉発生多量あり
【0073】(3)走行性(摩擦係数μk) フィルムを幅1/2インテのテープ状にスリットしたも
のをテープ走行性試験機SFT−700型((株)横浜
システム研究所製)を使用し、20℃、60%RH雰囲
気で走行させ、初期の摩擦係数を下記の式より求めた
(フィルム幅は1/2インチとした)。 μk=2/πln(T2 /T1 ) ここで、T1 は入側張力、T2 は出側張力である。ガイ
ド径は6mmφであり、ガイド材質はSUS27(表面
粗度0.2S)、巻き付け角は90°、走行速度は3.
3cm/秒である。この測定によって得られたμkが
0.3以下の場合は摩擦係数:良好、0.3を超える場
合は摩擦係数:不良と判定した。
【0074】(4)フィルム表面の突起個数 原始間力顕微鏡(Digital Instruments 社製、Nanoscop
e II)を用いて、フィルムの平坦面の高さを0とした
とき、この平坦面からの高さが30nmの面における突
起個数を求める。この測定を場所を変えて5回繰り返
し、その平均個数を突起個数として求めた。なお、場合
によっては、高精度光干渉式3次元表面解析装置(WY
KO社製TOPO−3D、対物レンズ:40〜200
倍、光解像度カメラ使用が有効)を用いて得られる高さ
情報を上記SEMの値に読み替えて用いてもよい。
【0075】実施例1 体積平均粒径0.30μm、S10が21kgf/mm2
である複合酸化物粒子を10重量部、N−メチル−2−
ピロリドン(以下NMPと略す)90重量部を混合して
常温下2時間ディゾルバーで攪拌処理し、複合酸化物粒
子のNMPスラリー(A)を得た。
【0076】体積平均粒径0.10μm、比表面積が2
00m2 /gであるアルミナ粒子を10重量部、NMP
90重量部を常温下2時間ディゾルバーで攪拌処理しア
ルミナ粒子のNMPスラリー(B)を得た。
【0077】体積平均粒径0.6μm、架橋度80重量
%、熱分解温度が390℃、S10が6kgf/mm2
あるスチレン−ジビニルベンゼン共重合体粒子を10重
量部、NMP90重量部を常温下2時問ディゾルバーで
攪拌処理し、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体スラ
リー(C)を得た。
【0078】他方、N−メチルピロリドン(NMP)に
芳香族ジアミン成分として80モル%に相当する2−ク
ロルパラフェニレンジアミンと、20モル%に相当する
4,4−ジアミノジフェニルエーテルとを溶解させ、こ
れに100モル%に相当する2−クロルテレフタル酸ク
ロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了した。これ
を水酸化リチウムで中和後、上記(A)、(B)、
(C)のスラリーをフィルム中の含有量が表1に示され
る量になるように添加し、ポリマ濃度10重量%、粘度
3000ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得た。
【0079】このポリマ溶液を濾過精度5000nmの
フィルターを通した後、径が30μm以上の表面欠点の
頻度が0.005個/mm2 のベルト上に流延し、18
0℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持
性を得たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次に
濾過精度4000nmのフィルターで濾過されたNMP
と水を用いて濃度勾配をつけた水槽内へフィルムを導入
して残存溶媒と中和で生じた無機塩の水抽出を行ない、
テンターで水分の乾燥と熱処理を行なって厚さ4.5μ
mの芳香族ポリアミドフィルムを得た。この間にフィル
ム長手方向と幅方向に各々1.2倍、1.3倍延伸を行
ない、280℃で1.5分間乾燥と熱処理を行なった
後、20℃/秒の速度で徐冷し芳香族ポリアミドフィル
ムを得た。
【0080】このフィルムを評価したところ、Ra=
0.015μm、摩擦係数μk=0.11、耐摩耗性評
価A級であり、耐摩耗性および走行性が、非常に優れた
フィルムであった。また、透過型電子顕微鏡による複合
酸化物粒子の体積平均粒径は0.30μm、粒子の長径
/短径比は1.05、相対標準偏差σは0.11であっ
た。アルミナ粒子の体積平均粒径は、0.10μm、ス
チレン−ジビニルべンゼン共重合体粒子の体積平均粒径
は0.45μmであった。結果を表1に示す。
【0081】実施例2〜8 芳香族ポリアミド中の粒子の粒子種、平均粒径、粒子添
加量などを変更し、実施例1と同様の方法で二軸延伸芳
香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドフィルムを得
た。これらのフィルムの評価結果を表1に示した。これ
らのフィルムが良好な耐摩耗性および走行性を有してい
ることがわかる。
【0082】実施例9 粒子として表1に示す複合酸化物粒子、スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体の2種のみを添加する以外は、全
く実施例1と同様にして芳香族ポリアミドポリマ(P)
を得た。粒子として表1に示すアルミナのみを添加する
以外は、全く実施例1と同様にして芳香族ポリアミドポ
リマ(Q)を得た。この(P)、(Q)を積層管を用い
て複合し口金よりベルト上に吐出する以外は実施例1と
同様にして積層芳香族ポリアミドフィルムを得た。
(P)、(Q)各層の厚みは、それぞれ1.3μm、
1.2μmであった。このフィルムを評価したところ、
表1に示すようにRa=0.009μm、耐摩耗性評価
A級、摩擦係数μk=0.13であり、耐摩耗性および
走行性に優れたフィルムであった。
【0083】実施例10 実施例1で調製したポリマに粒子を添加しないポリマ
(R)を準備した。一方、実施例1と同様の粒子を添加
したポリマ(S)を準備し、複合管を用いて、S/R/
Sの三層複合芳香族ポリアミドフィルムを実施例1に従
って得た。各層の厚みは、S/R/S=1.1/1.8
/1.1(μm)であった。このフィルムを評価したと
ころ、表1に示すようにRa=0.012μm、耐摩耗
性評価A級、摩擦係数μk=0.12であり、耐摩耗性
および走行性に優れたフィルムであった。
【0084】実施例11 NMPに芳香族ジアミン成分として100モル%に相当
するパラフェニレンジアミンを溶解させ、これに100
モル%に相当する3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を添加し重合してポリアミド酸溶
液を得た。この溶液に、粒子スラリー(A)、(B)、
(C)を表2に示すように加え、ポリマ濃度15重量
%、溶液粘度3400ポイズのポリマ溶液を得た。この
ポリマ溶液を濾過精度5000nmのフィルターを通し
た後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0.005
個/mm2 のベルト上に流延し、150℃の熱風で2分
間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルム
をベルトから連続的に剥離した。次に360℃のテンタ
ーで3分間熱処理を行なった後、20℃/秒の速度で徐
冷し芳香族ポリイミドフィルムを得た。延伸倍率はM
D、TDともに1.1倍、厚みは6μmであった。この
フィルムを評価したところ、表1に示すようにRa=
0.015μm、耐摩耗性評価A級、摩擦係数μk=
0.12であり、耐摩耗性および走行性に優れたフィル
ムであった。
【0085】比較例1〜2 粒子種、平均粒径、粒子含有量を変更し、実施例1と同
様の方法で芳香族ポリアミドフィルムを得た。これらの
フィルムの評価結果を表2に示した。これらのフィルム
は、耐摩耗性、走行性をともに満足できるフィルムでは
なかった。
【0086】比較例3 複合酸化物粒子のかわりにカオリンを用いて、実施例1
と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。これらのフィ
ルムの評価結果を表2に示した。これらのフィルムは、
耐摩耗牲、走行性をともに満足できるフィルムではなか
った。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【発明の効果】本発明は、芳香族ポリアミドまたは芳香
族ポリイミドフィルムに、特定の粒子を使用することに
より、走行性に優れ、かつ耐摩耗性に優れたフィルムを
得ることができる。本発明のフィルムはその優れた特性
を活かして磁気記録媒体用、フレキシブルプリント回
路、TAB、コンデンサーなどの電気電子用途、感熱記
録用途などに好ましく利用されるが、とりわけ磁気記録
媒体用ベースフィルム、特に高密度、高精度が要求され
るDDS−2、3、4、QIC、データ8mmなどのコ
ンピュータ用外部メモリ、デジタルビデオ用テープに好
ましく利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 77:00 105:16 B29L 7:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素、アルミニウム及び少なくとも一
    種のアルカリ金属を主たる構成成分とする複合酸化物で
    あって、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)及びア
    ルカリ金属(M)の含有量が、式(1)〜(3)を満た
    す化合物からなる体積平均粒径0.005〜2μmの粒
    子を0.005〜10重量%含有することを特徴とする
    芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィ
    ルム。 10重量%≦Si≦45重量%・・・(1) 3重量%≦Al≦30重量%・・・(2) 0.5重量%≦M ≦20重量%・・・(3)
  2. 【請求項2】 複合酸化物からなる粒子が実質的に非晶
    質であることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポリア
    ミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 アルミニウム(Al)とアルカリ金属
    (M)とのモル比(Al/M)が式(4)を満たす範囲
    にあることを特徴とする請求項1または2記載の芳香族
    ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。 0.8≦Al/M≦1.2・・・(4)
  4. 【請求項4】 アルカリ金属がナトリウムであることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の芳香族
    ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。
  5. 【請求項5】 複合酸化物からなる粒子が式(5)を満
    たす水分を有することを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の芳香族ポリアミドフィルムまたは
    芳香族ポリイミドフィルム。 0.1重量%≦H2 O≦20重量%・・・(5)
  6. 【請求項6】 複合酸化物からなる粒子の粒度分布の下
    記数1に示される相対標準偏差σが0.5以下であり、
    かつ粒子の長径/短径比が1〜1.2である請求項1な
    いし5のいずれかに記載の芳香族ポリアミドフィルムま
    たは芳香族ポリイミドフィルム。 【数1】 ただし、D :数平均粒径(μm) Di:粒子径(μm) n :粒子個数(個) である。
  7. 【請求項7】 含有粒子が複合酸化物を最表層に有する
    多層粒子である請求項1ないし6のいずれかに記載の芳
    香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィル
    ム。
  8. 【請求項8】 複合酸化物からなる粒子の体積平均粒径
    Dw(μm)と比表面積S(m2 /g)が、S≧3.5
    /Dwの関係を満足することを特徴とする請求項1ない
    し7のいずれかに記載の芳香族ポリアミドフィルムまた
    は芳香族ポリイミドフィルム。
  9. 【請求項9】 複合酸化物からなる粒子が、該粒子を1
    0%変形させたときの強度(S10)が、 5kgf/mm2 ≦S10≦40kgf/mm2 の関係を満足することを特徴とする請求項1ないし8の
    いずれかに記載の芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香
    族ポリイミドフィルム。
  10. 【請求項10】 体積平均粒径が0.005〜1μm
    で、複合酸化物からなる粒子より体積平均粒径が0.1
    μm以上小さく、比表面積が10m2 /g以上であり、
    かつモース硬度が5以上である、該複合酸化物からなる
    粒子以外の粒子(A)を0.005〜3重量%を含有し
    てなる請求項1ないし9のいずれかに記載の芳香族ポリ
    アミドフィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。
  11. 【請求項11】 体積平均粒径が0.05〜2μmで、
    複合酸化物からなる粒子との体積平均粒径の差が0.1
    μm以上であり、かつモース硬度が4未満である、該複
    合酸化物からなる粒子以外の粒子(B)を0.005〜
    0.3重量%を含有してなる請求項1ないし10のいず
    れかに記載の芳香族ポリアミドフィルムまたは芳香族ポ
    リイミドフィルム。
  12. 【請求項12】 複合酸化物からなる粒子の粒径dと、
    複合酸化物からなる粒子を含有するフィルム層の厚みt
    の関係が下記式(6)を満足することを特徴とする請求
    項1ないし11のいずれかに記載の芳香族ポリアミドフ
    ィルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。 0.2d≦t≦20d・・・(6)
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    のフィルムが最表層の少なくとも一層を形成してなる積
    層フィルムの形態の芳香族ポリアミドフィルムまたは芳
    香族ポリイミドフィルム。
  14. 【請求項14】 フィルム表面の突起個数が2×103
    〜5×107 個/mm2 であることを特徴とする請求項
    1ないし13のいずれかに記載の芳香族ポリアミドフィ
    ルムまたは芳香族ポリイミドフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011063775A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Du Pont Toray Co Ltd 芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法

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