JPH09242794A - ディスクブレーキ用パッドの裏金及びそれを用いたパッド - Google Patents
ディスクブレーキ用パッドの裏金及びそれを用いたパッドInfo
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- JPH09242794A JPH09242794A JP4856196A JP4856196A JPH09242794A JP H09242794 A JPH09242794 A JP H09242794A JP 4856196 A JP4856196 A JP 4856196A JP 4856196 A JP4856196 A JP 4856196A JP H09242794 A JPH09242794 A JP H09242794A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディスクブレーキ用パッドに使用される裏金
には、摩擦材との接着耐久性が要求される。特にブレー
キ時にかかるせん断力に対抗する強度が必要であり、ま
た裏金と摩擦材間の防錆性も見逃せない。 【解決手段】 本発明は、裏金の防錆性を考慮し、かつ
せん断強度も配慮した発明であり、その解決手段とし
て、裏金の摩擦材が接着される側の反対側に突出部がな
く、裏金の摩擦材料側面に対し10度〜50度の傾斜を
持って裏金に侵入する凹部の部分と、その最深部から裏
金にほぼ垂直に立ち上がる部分があり、この垂直部分が
ディスクブレーキパッドにかかるせん断力に対抗するこ
とを特徴とする。
には、摩擦材との接着耐久性が要求される。特にブレー
キ時にかかるせん断力に対抗する強度が必要であり、ま
た裏金と摩擦材間の防錆性も見逃せない。 【解決手段】 本発明は、裏金の防錆性を考慮し、かつ
せん断強度も配慮した発明であり、その解決手段とし
て、裏金の摩擦材が接着される側の反対側に突出部がな
く、裏金の摩擦材料側面に対し10度〜50度の傾斜を
持って裏金に侵入する凹部の部分と、その最深部から裏
金にほぼ垂直に立ち上がる部分があり、この垂直部分が
ディスクブレーキパッドにかかるせん断力に対抗するこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属するの技術分野】本発明は、自動車・鉄道・
産業機械などに用いられるディスクブレーキ用パッド及
びその裏金に関する。
産業機械などに用いられるディスクブレーキ用パッド及
びその裏金に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキ用パッドは、回転する
ディスクに接触し、運動エネルギーを熱エネルギーに変
換する摩擦材料と、ブレーキキャリパーのピストンによ
って押される裏金から成り立っており、その摩擦材料と
裏金は、接着剤により強固に接着されている。ところ
が、発生する熱エネルギーが大きい場合には、接着剤は
その熱により劣化し、接着力を低下させる。
ディスクに接触し、運動エネルギーを熱エネルギーに変
換する摩擦材料と、ブレーキキャリパーのピストンによ
って押される裏金から成り立っており、その摩擦材料と
裏金は、接着剤により強固に接着されている。ところ
が、発生する熱エネルギーが大きい場合には、接着剤は
その熱により劣化し、接着力を低下させる。
【0003】この経験から、裏金と摩擦材料は、平面で
の接着から、裏金の一部に穴をあけ、そこに摩擦材料が
回り込むことにより、たとえ熱劣化が接着力を低下させ
ても、ディスクと摩擦材料にかかるせん断力をこの凹凸
によって保ちうる構造になっている。
の接着から、裏金の一部に穴をあけ、そこに摩擦材料が
回り込むことにより、たとえ熱劣化が接着力を低下させ
ても、ディスクと摩擦材料にかかるせん断力をこの凹凸
によって保ちうる構造になっている。
【0004】そして、裏金の穴は、製造上厚めの鋼板を
打ち抜き加工する関係から、ほとんどが打ち抜かれた穴
となっており、これに摩擦材料を加熱加圧成形により一
体化する工程を取るものである。従って、裏金にあけら
れた穴に摩擦材料が十分に回り込まないと、その部分が
疎になり、ブレーキに水がかかると裏金の裏側、すなわ
ち摩擦材側面の反対側の面からこの疎の部分に水が入り
やすくなる。侵入した水は、裏金を発錆させ、接着への
悪影響を与えるものとなる。
打ち抜き加工する関係から、ほとんどが打ち抜かれた穴
となっており、これに摩擦材料を加熱加圧成形により一
体化する工程を取るものである。従って、裏金にあけら
れた穴に摩擦材料が十分に回り込まないと、その部分が
疎になり、ブレーキに水がかかると裏金の裏側、すなわ
ち摩擦材側面の反対側の面からこの疎の部分に水が入り
やすくなる。侵入した水は、裏金を発錆させ、接着への
悪影響を与えるものとなる。
【0005】そこで、裏金に貫通した穴をあける代わり
に種々の手段を用いたものが開示されている。実開平3
−43136号公報には、貫通孔の代わりに、裏側から
ハーフシャーで表側すなわち摩擦材側に突起を設けたも
の、同じくハーフシャーで裏金の一部を裏側すなわち摩
擦材と反対側に突起させたもの、摩擦材側の一部を削り
込んだものの紹介とともに、貫通孔の部分の周囲にさら
に大きなくぼみを作り、その力で貫通部分を埋め込む案
を開示している。また、実開平5−83483号公報に
は、裏金の一部を加圧し、凹部を設けると同時に加圧に
より塑性変形した部分を摩擦材側に突起させたものが開
示されている。
に種々の手段を用いたものが開示されている。実開平3
−43136号公報には、貫通孔の代わりに、裏側から
ハーフシャーで表側すなわち摩擦材側に突起を設けたも
の、同じくハーフシャーで裏金の一部を裏側すなわち摩
擦材と反対側に突起させたもの、摩擦材側の一部を削り
込んだものの紹介とともに、貫通孔の部分の周囲にさら
に大きなくぼみを作り、その力で貫通部分を埋め込む案
を開示している。また、実開平5−83483号公報に
は、裏金の一部を加圧し、凹部を設けると同時に加圧に
より塑性変形した部分を摩擦材側に突起させたものが開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、裏金に
貫通穴を設けずに摩擦材との接着界面に凹凸を設ける手
段があるが、ハーフシャーを用いたものは、裏側への凸
部の場合はブレーキ使用時に加圧操作するピストンとの
干渉を生じ、表側への凸部の場合は、多く突出すると摩
擦材の使用の限界すなわち摩耗限界を減らすことにな
り、突出量が小さければ、せん断力に対する効果が減少
する。さらに裏金の一部を押し込み、周囲を環状に突出
させているものは、摩擦材が、その内部に侵入しにく
く、疎な部分が生じやすい。
貫通穴を設けずに摩擦材との接着界面に凹凸を設ける手
段があるが、ハーフシャーを用いたものは、裏側への凸
部の場合はブレーキ使用時に加圧操作するピストンとの
干渉を生じ、表側への凸部の場合は、多く突出すると摩
擦材の使用の限界すなわち摩耗限界を減らすことにな
り、突出量が小さければ、せん断力に対する効果が減少
する。さらに裏金の一部を押し込み、周囲を環状に突出
させているものは、摩擦材が、その内部に侵入しにく
く、疎な部分が生じやすい。
【0007】また、裏金が凹凸を持っていると、ディス
クパッドの製造時に裏金についたプレスオイルの除去工
程や、その他の工程で凹凸が裏金の重ね合わせをしにく
くし、さらに製品となったパッドの重ね合わせ等の作業
で障害となり、ケースへの収納にも影響する。別の手段
として裏金の摩擦材側を切削により一部くり抜く手段が
あるが、裏金を削る工程は1枚づつの加工時の位置決
め、脱着が煩雑であり、コスト高ともなる。
クパッドの製造時に裏金についたプレスオイルの除去工
程や、その他の工程で凹凸が裏金の重ね合わせをしにく
くし、さらに製品となったパッドの重ね合わせ等の作業
で障害となり、ケースへの収納にも影響する。別の手段
として裏金の摩擦材側を切削により一部くり抜く手段が
あるが、裏金を削る工程は1枚づつの加工時の位置決
め、脱着が煩雑であり、コスト高ともなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディスクブレ
ーキ用パッドの裏金において、裏金と摩擦材料の接する
面に凹所を有し、それに対応する裏面に突出部がなく、
該凹所は裏金の摩擦材料側の面に対し10度〜50度の
傾斜をもって侵入する傾斜部分と、その最深部から裏金
にほぼ垂直に立ち上がる盛り上げ部分があり、この盛り
上げ部分がディスクブレーキにかかるせん断力に対抗す
る役割を持たせるものである。そして、裏金にほぼ垂直
に立ち上がる部分の高さは、裏金の摩擦材料側の面から
摩擦材料の摩耗限界を超えない高さにすれば、摩擦材の
摩耗による寿命にも影響を受けずに済み、好ましい。ま
た、せん断力に対抗するための裏金に垂直に立ち上がる
部分の高さが最深部より見て、裏金の厚みの1/4以上
あれば、十分にその効果を得ることができる。1.5m
m以上あればさらに好ましい。
ーキ用パッドの裏金において、裏金と摩擦材料の接する
面に凹所を有し、それに対応する裏面に突出部がなく、
該凹所は裏金の摩擦材料側の面に対し10度〜50度の
傾斜をもって侵入する傾斜部分と、その最深部から裏金
にほぼ垂直に立ち上がる盛り上げ部分があり、この盛り
上げ部分がディスクブレーキにかかるせん断力に対抗す
る役割を持たせるものである。そして、裏金にほぼ垂直
に立ち上がる部分の高さは、裏金の摩擦材料側の面から
摩擦材料の摩耗限界を超えない高さにすれば、摩擦材の
摩耗による寿命にも影響を受けずに済み、好ましい。ま
た、せん断力に対抗するための裏金に垂直に立ち上がる
部分の高さが最深部より見て、裏金の厚みの1/4以上
あれば、十分にその効果を得ることができる。1.5m
m以上あればさらに好ましい。
【0009】さらには、その垂直に立ち上がる部分が裏
金の面より出ないようにすると、パッドの製造時に裏金
を簡単に重ね合わすことができ、好ましい。この場合
は、裏金に一旦貫通孔をあけ、その後前記のように傾斜
をつけると同時にその貫通孔を埋め込むことにより達成
する。つまり、傾斜をつける部分により押し出され盛り
上げられる塑性変形量が、先に開けた貫通孔の容積分に
相当するようにして達成する。そしてこのように作製さ
れた裏金を用いてできたディスクブレーキ用パッドは、
裏金に貫通孔がないので、パッドの裏側からの水の侵入
もなく、かつブレーキ使用時に発生するせん断力にも十
分耐えることができる。
金の面より出ないようにすると、パッドの製造時に裏金
を簡単に重ね合わすことができ、好ましい。この場合
は、裏金に一旦貫通孔をあけ、その後前記のように傾斜
をつけると同時にその貫通孔を埋め込むことにより達成
する。つまり、傾斜をつける部分により押し出され盛り
上げられる塑性変形量が、先に開けた貫通孔の容積分に
相当するようにして達成する。そしてこのように作製さ
れた裏金を用いてできたディスクブレーキ用パッドは、
裏金に貫通孔がないので、パッドの裏側からの水の侵入
もなく、かつブレーキ使用時に発生するせん断力にも十
分耐えることができる。
【0010】特に裏金の一部に傾斜をつける角度は、あ
との工程で摩擦材料が回り込める角度に起因し、急角度
にすると摩擦材料の加熱加圧成型時にその傾斜部に材料
が回り込めず、50度以下が妥当である。また、角度が
小さすぎると、垂直部分への盛り上げに要するプレス圧
力が大きくなり、不経済である。但し、角度の小さい方
が、摩擦材料の加熱成型時の回り込みは良く、できあが
ったパッドのせん断力に寄与する効果が大きい。従って
角度は経済性と効果の両立となるが、10度以上とす
る。好ましくは15度〜40度迄の角度を選択すると良
い。
との工程で摩擦材料が回り込める角度に起因し、急角度
にすると摩擦材料の加熱加圧成型時にその傾斜部に材料
が回り込めず、50度以下が妥当である。また、角度が
小さすぎると、垂直部分への盛り上げに要するプレス圧
力が大きくなり、不経済である。但し、角度の小さい方
が、摩擦材料の加熱成型時の回り込みは良く、できあが
ったパッドのせん断力に寄与する効果が大きい。従って
角度は経済性と効果の両立となるが、10度以上とす
る。好ましくは15度〜40度迄の角度を選択すると良
い。
【0011】また、傾斜部の方向は、その最深部から立
ち上がる垂直部分の面が、ディスクパッドにかかるせん
断力に対抗するためのものであるから、裏金の長手方向
に平行にあることが好ましく、円柱状に盛り上げる場合
には、周囲の全方向に向いていることもある。しかし、
長手方向に向いている部分の存在が必須であることは、
その目的から言って当然である。傾斜部分の幅も、広く
すると好ましいが、現在用いられている貫通穴のついた
裏金と同様のせん断力を必要とするならば、その貫通穴
の直径程度の幅があれば十分である。
ち上がる垂直部分の面が、ディスクパッドにかかるせん
断力に対抗するためのものであるから、裏金の長手方向
に平行にあることが好ましく、円柱状に盛り上げる場合
には、周囲の全方向に向いていることもある。しかし、
長手方向に向いている部分の存在が必須であることは、
その目的から言って当然である。傾斜部分の幅も、広く
すると好ましいが、現在用いられている貫通穴のついた
裏金と同様のせん断力を必要とするならば、その貫通穴
の直径程度の幅があれば十分である。
【0012】なお、本発明を達成する手段としては、フ
ァインブランキング加工が最適である。ファインブラン
キング加工は、裏金のプレス加工において、材料にせん
断圧、板押さえ圧、逆圧の3つの力を加えることによっ
て静水圧を発生させ、材料の塑性変形性を高める加工方
法で、用いる金型によって上記のような形状が、プレス
作業の間に造り込めるものである。
ァインブランキング加工が最適である。ファインブラン
キング加工は、裏金のプレス加工において、材料にせん
断圧、板押さえ圧、逆圧の3つの力を加えることによっ
て静水圧を発生させ、材料の塑性変形性を高める加工方
法で、用いる金型によって上記のような形状が、プレス
作業の間に造り込めるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施態様例であ
る。裏金1は軟鋼板を打ち抜いたものであり、これの摩
擦材側に2カ所の本発明を処理したものである。裏金の
裏面に突出することなしに、傾斜した部分3により盛り
上げられた突起部分2があり、2と3の境界は裏金にほ
ぼ垂直になっている。この垂直部分はブレーキせん断力
の方向に向いており、一般に、ディスクパッドは1ブレ
ーキに対し、2枚を向かい合わせに用いるので図1のよ
うに本発明の態様は裏金の長手方向に対称の位置で偶数
用いるのが良い。
る。裏金1は軟鋼板を打ち抜いたものであり、これの摩
擦材側に2カ所の本発明を処理したものである。裏金の
裏面に突出することなしに、傾斜した部分3により盛り
上げられた突起部分2があり、2と3の境界は裏金にほ
ぼ垂直になっている。この垂直部分はブレーキせん断力
の方向に向いており、一般に、ディスクパッドは1ブレ
ーキに対し、2枚を向かい合わせに用いるので図1のよ
うに本発明の態様は裏金の長手方向に対称の位置で偶数
用いるのが良い。
【0014】図2は図1の応用であり、傾斜部分3を向
かい合わせにし、その間に盛り上げ部分4がある。盛り
上げ部分4は、垂直部分が円弧をなしているが、このよ
うな形状もせん断力に十分な耐力があり、裏金の長手方
向からずれたせん断力に対しても効果を示すものであり
好ましい。図2の(b)は(a)の突起部を結んだ線で
の断面である。表側(摩擦材側)7には加工が施されて
いるが、裏側(摩擦材の反対側)8には、加工による突
出部分はない。
かい合わせにし、その間に盛り上げ部分4がある。盛り
上げ部分4は、垂直部分が円弧をなしているが、このよ
うな形状もせん断力に十分な耐力があり、裏金の長手方
向からずれたせん断力に対しても効果を示すものであり
好ましい。図2の(b)は(a)の突起部を結んだ線で
の断面である。表側(摩擦材側)7には加工が施されて
いるが、裏側(摩擦材の反対側)8には、加工による突
出部分はない。
【0015】図3は本発明の特徴を示す概念図である
が、(a)および(b)で傾斜部3の角度A、A′を作
製することによって盛り上げ部2、4が出来る。これは
軟鋼の塑性変形によるものであり、加圧は必要な部分に
盛り上げが行われるように、不要な部分の押さえなど、
塑性変形の盛り上がり部を調整し、全体形状の変形防止
をする等金型に工夫がいるが、ファインブランキング加
工を用いれば可能である。特に、裏金の摩擦面側に凸と
なる部分は、高く盛り上げると摩擦材の寿命に影響する
ことは前に述べたが、(a)のように盛り上げ部を押さ
えた形状とし、摩耗限界を超えないようにすれば摩擦材
の寿命に影響されず好ましい。一般に摩耗限界は、1〜
2mm程度であるものが多いので、裏金の面から1〜2
mmより高く盛り上げないように調整すればよい。
が、(a)および(b)で傾斜部3の角度A、A′を作
製することによって盛り上げ部2、4が出来る。これは
軟鋼の塑性変形によるものであり、加圧は必要な部分に
盛り上げが行われるように、不要な部分の押さえなど、
塑性変形の盛り上がり部を調整し、全体形状の変形防止
をする等金型に工夫がいるが、ファインブランキング加
工を用いれば可能である。特に、裏金の摩擦面側に凸と
なる部分は、高く盛り上げると摩擦材の寿命に影響する
ことは前に述べたが、(a)のように盛り上げ部を押さ
えた形状とし、摩耗限界を超えないようにすれば摩擦材
の寿命に影響されず好ましい。一般に摩耗限界は、1〜
2mm程度であるものが多いので、裏金の面から1〜2
mmより高く盛り上げないように調整すればよい。
【0016】図4は本発明のさらなる実施態様例であ
り、この手法は、まず裏金1の盛り上げ部分に相当する
位置に貫通孔5をあけ(a)、次にその周囲に傾斜部3
を作製すると同時に、押し出される部分を貫通孔側に誘
導し(b)、さらに傾斜部3を所定の寸法まで押すと
(c)、盛り上げ部4が突起状に形成される。このと
き、傾斜部の押し込む体積から最初に開けた貫通孔5の
容積を引いた残りが盛り上げ突起部4となるので、突起
部4の高さは、貫通孔5の容積と傾斜部3の寸法により
調節でき、その結果、裏金1の面に突起4が出ない状態
を造ることができる。突起部が裏金面にほぼ等しいと、
摩擦材を加熱成型した際に、摩擦材に与える成型圧力の
分布が均一となり好ましい。
り、この手法は、まず裏金1の盛り上げ部分に相当する
位置に貫通孔5をあけ(a)、次にその周囲に傾斜部3
を作製すると同時に、押し出される部分を貫通孔側に誘
導し(b)、さらに傾斜部3を所定の寸法まで押すと
(c)、盛り上げ部4が突起状に形成される。このと
き、傾斜部の押し込む体積から最初に開けた貫通孔5の
容積を引いた残りが盛り上げ突起部4となるので、突起
部4の高さは、貫通孔5の容積と傾斜部3の寸法により
調節でき、その結果、裏金1の面に突起4が出ない状態
を造ることができる。突起部が裏金面にほぼ等しいと、
摩擦材を加熱成型した際に、摩擦材に与える成型圧力の
分布が均一となり好ましい。
【0017】図5は、本発明の裏金を用いたディスクパ
ッドの断面の1例であるが、摩擦材6に含まれる繊維が
配向する状況が見え、この結果、傾斜部分に摩擦材がし
っかり回り込んでいるのが確認できる。
ッドの断面の1例であるが、摩擦材6に含まれる繊維が
配向する状況が見え、この結果、傾斜部分に摩擦材がし
っかり回り込んでいるのが確認できる。
【0018】
(実施例1) 図1に示す形状の板厚6mmで摩擦材面
積50cm2の裏金に図1に示す形状の本発明をファイ
ンブランキングで加工した。その形状は、傾斜角30
度、凹部最深深さ3mm、垂直部高さ4.5mm、傾斜
部幅20mmで図1のように裏金の長手方向に対称に2
カ所とした。この裏金を実施例1とする。
積50cm2の裏金に図1に示す形状の本発明をファイ
ンブランキングで加工した。その形状は、傾斜角30
度、凹部最深深さ3mm、垂直部高さ4.5mm、傾斜
部幅20mmで図1のように裏金の長手方向に対称に2
カ所とした。この裏金を実施例1とする。
【0019】(実施例2) 次に図4の(d)に示す形
状の板厚6mmで摩擦材面積50cm2の裏金に図4の
(d)に示す形状の本発明をファインブランキングで加
工した。加工手順は、突起部の位置に約8mm直径の貫
通孔を施したのち、その貫通孔の周囲を2方向から20
mm幅で加圧し、傾斜角30度、凹部最深部が約3m
m、垂直部高さが3mm(裏板面とほぼ同一面)で直径
20mmの突起部を図4の(d)のように2カ所加工し
た。この裏金を実施例2とする。
状の板厚6mmで摩擦材面積50cm2の裏金に図4の
(d)に示す形状の本発明をファインブランキングで加
工した。加工手順は、突起部の位置に約8mm直径の貫
通孔を施したのち、その貫通孔の周囲を2方向から20
mm幅で加圧し、傾斜角30度、凹部最深部が約3m
m、垂直部高さが3mm(裏板面とほぼ同一面)で直径
20mmの突起部を図4の(d)のように2カ所加工し
た。この裏金を実施例2とする。
【0020】(比較例1) 板厚6mmで2カ所に16
mm直径の貫通穴を持った摩擦材面積50cm2の裏金
を用意した。
mm直径の貫通穴を持った摩擦材面積50cm2の裏金
を用意した。
【0021】実施例1と実施例2、比較例1の裏金を洗
浄し油分を取り除いてから、ショットブラストし、その
後レゾールタイプの接着剤を摩擦材側の面に塗布乾燥し
た。摩擦材は表1に示す配合組成のものを混合して用
い、加熱加圧成型機で160℃にて10分、成型圧力は
120kg/cm2で成型し、所定の厚みを得た。その
後後硬化として180℃で2時間と200℃で2時間、
さらに250℃で2時間の加熱をし、周囲を塗装してか
ら、摩擦面を研磨し、摩擦材厚みを10mmに調整し
た。
浄し油分を取り除いてから、ショットブラストし、その
後レゾールタイプの接着剤を摩擦材側の面に塗布乾燥し
た。摩擦材は表1に示す配合組成のものを混合して用
い、加熱加圧成型機で160℃にて10分、成型圧力は
120kg/cm2で成型し、所定の厚みを得た。その
後後硬化として180℃で2時間と200℃で2時間、
さらに250℃で2時間の加熱をし、周囲を塗装してか
ら、摩擦面を研磨し、摩擦材厚みを10mmに調整し
た。
【0022】
【表1】
【0023】できあがったディスクパッドの接着強度を
調べるために、劣化試験を行った。劣化試験は2種類
で、A:熱劣化試験、B:屋外暴露試験である。その試
験方法は以下のとうりである。 A:300℃の恒温槽にて1.5時間加熱後取り出して
1分以内にせん断試験する。 B:屋外の日照、風雨のあたる場所にて1年放置した
後、せん断試験する。
調べるために、劣化試験を行った。劣化試験は2種類
で、A:熱劣化試験、B:屋外暴露試験である。その試
験方法は以下のとうりである。 A:300℃の恒温槽にて1.5時間加熱後取り出して
1分以内にせん断試験する。 B:屋外の日照、風雨のあたる場所にて1年放置した
後、せん断試験する。
【0024】試験結果を表2に示す。この結果から、裏
金に貫通孔を設けたディスクパッドより本発明品は接着
耐久力があることがわかる。また、裏金の錆発生も少な
いのでより接着に信頼性がある。
金に貫通孔を設けたディスクパッドより本発明品は接着
耐久力があることがわかる。また、裏金の錆発生も少な
いのでより接着に信頼性がある。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】実施例に示すように、本発明のように、
裏金を貫通する穴の代わりに傾斜部とその最深部からほ
ぼ直角に立ち上がる部分を設けることで、貫通穴に代わ
る十分な接着力を保持し、特にブレーキ作用によるディ
スクパッドへのせん断力に対したとえ劣化しても十分な
耐久力を持ち、かつ裏金の防錆効果にも寄与する。
裏金を貫通する穴の代わりに傾斜部とその最深部からほ
ぼ直角に立ち上がる部分を設けることで、貫通穴に代わ
る十分な接着力を保持し、特にブレーキ作用によるディ
スクパッドへのせん断力に対したとえ劣化しても十分な
耐久力を持ち、かつ裏金の防錆効果にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概要図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す概要図であり、
(a)は外観を、(b)は(a)の突起部を結んだ線の
断面図である。
(a)は外観を、(b)は(a)の突起部を結んだ線の
断面図である。
【図3】本発明の特徴を示す概念図であり、(a)は片
側が傾斜部の状況を示す。Aが傾斜角度である。(b)
は両側に傾斜部を設けた実施例であり、A′が傾斜角度
を示す。
側が傾斜部の状況を示す。Aが傾斜角度である。(b)
は両側に傾斜部を設けた実施例であり、A′が傾斜角度
を示す。
【図4】本発明の他の実施例であり、(a)はその第1
工程である裏金に貫通孔をあけた図。(b)はその次の
工程で傾斜部分の加圧の途中を示した図。(c)は傾斜
部分と垂直部分ができあがった状態を示した図。(d)
はその概要図である。
工程である裏金に貫通孔をあけた図。(b)はその次の
工程で傾斜部分の加圧の途中を示した図。(c)は傾斜
部分と垂直部分ができあがった状態を示した図。(d)
はその概要図である。
【図5】本発明の裏金に摩擦材を成型したものの断面図
である。
である。
1・・・裏金 2・・・盛り上げ部分(片側) 3・・・傾斜部分 4・・・盛り上げ部分(両側) 5・・・貫通孔 6・・・摩擦材 7・・・裏金の摩擦材側面(表面) 8・・・裏金の摩擦材側と反対の面(裏面)
Claims (5)
- 【請求項1】 ディスクブレーキ用パッドの裏金におい
て、裏金と摩擦材料の接する面に凹所を有し、それに対
応する裏面に突出部がなく、該凹所は裏金の摩擦材料側
の面に対し10度〜50度の傾斜を持って裏金に侵入す
る傾斜部分と、その最深部から裏金にほぼ垂直に立ち上
がる盛り上げ部分があり、この盛り上げ部分がディスク
ブレーキパッドにかかるせん断力に対抗する役割を持っ
ていることを特徴とするディスクブレーキ用パッドの裏
金。 - 【請求項2】 裏金にほぼ垂直に立ち上がる部分の高さ
が、裏金の摩擦材料側の面から摩擦材料の摩耗限界を越
えない高さであることを特徴とする請求項1記載のディ
スクブレーキ用パッドの裏金。 - 【請求項3】 裏金にほぼ垂直に立ち上がる部分の高さ
が、傾斜を持って裏金に侵入する部分の最深部より見
て、裏金の厚みの1/4以上あることを特徴とする請求
項1又は2記載のディスクブレーキ用パッドの裏金。 - 【請求項4】 垂直部分の先端が、裏金の面とほぼ同一
の高さか、裏金の面より低いことを特徴とする請求項1
に記載のディスクブレーキ用パッドの裏金。 - 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の裏金を
接着剤を介して摩擦材と一体化してなるディスクブレー
キ用パッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4856196A JPH09242794A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | ディスクブレーキ用パッドの裏金及びそれを用いたパッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4856196A JPH09242794A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | ディスクブレーキ用パッドの裏金及びそれを用いたパッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09242794A true JPH09242794A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12806811
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4856196A Pending JPH09242794A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | ディスクブレーキ用パッドの裏金及びそれを用いたパッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09242794A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1741743A4 (en) * | 2004-03-19 | 2007-04-11 | Lintec Corp | SURFACE SUBSTRATE FILM FOR CAR BRAKE ANALYTIC FILM |
| JP2009525436A (ja) * | 2006-02-01 | 2009-07-09 | クノール−ブレミゼ ジュステーメ フューア ヌッツファーツォィゲ ゲーエムベーハー | ディスクブレーキ用ブレーキパッド |
| JP2011094663A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ブレーキパッド |
| JP2011132991A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Nisshinbo Brake Inc | ディスクブレーキパッド |
| JP2015135177A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-07-27 | アイティーティー・イタリア・エス.アール.エル | ブレーキパッドの製造方法、及び関連するブレーキパッド |
-
1996
- 1996-03-06 JP JP4856196A patent/JPH09242794A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1741743A4 (en) * | 2004-03-19 | 2007-04-11 | Lintec Corp | SURFACE SUBSTRATE FILM FOR CAR BRAKE ANALYTIC FILM |
| AU2005223608B2 (en) * | 2004-03-19 | 2010-08-12 | Lintec Corporation | Surface substrate film for automobile brake disc anti-rust film |
| JP2009525436A (ja) * | 2006-02-01 | 2009-07-09 | クノール−ブレミゼ ジュステーメ フューア ヌッツファーツォィゲ ゲーエムベーハー | ディスクブレーキ用ブレーキパッド |
| JP2011094663A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ブレーキパッド |
| JP2011132991A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Nisshinbo Brake Inc | ディスクブレーキパッド |
| JP2015135177A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-07-27 | アイティーティー・イタリア・エス.アール.エル | ブレーキパッドの製造方法、及び関連するブレーキパッド |
| US10591005B2 (en) | 2013-10-21 | 2020-03-17 | Itt Italia S.R.L. | Method for the production of brake pads and associated brake pad |
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