JPH09244287A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH09244287A
JPH09244287A JP4870296A JP4870296A JPH09244287A JP H09244287 A JPH09244287 A JP H09244287A JP 4870296 A JP4870296 A JP 4870296A JP 4870296 A JP4870296 A JP 4870296A JP H09244287 A JPH09244287 A JP H09244287A
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JP
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substrate
heat treatment
cleaning
water
aluminum
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JP4870296A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Araki
稔之 荒木
Masakatsu Murayama
正勝 村山
Susumu Taguchi
将 田口
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像特性の不均一性を抑制する電子写真感光
体の製造方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
らなる導電性基体を水系洗浄液による処理後、該導電性
基体の表面に感光層を形成する電子写真感光体の製造方
法において、前記水系洗浄液による処理前に該導電性基
体表面を100℃以上に加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体の
製造方法に関するものであり、詳しくはアルミニウムま
たはアルミニウム合金からなる導電性基体を用いた電子
写真感光体において、画像特性の不均一性を抑制する電
子写真感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真感光体は、円筒状導電
性基体上に光導電層を形成して構成され、円筒状導電性
基体に使用される材料としては、アルミニウムまたはア
ルミニウム合金、鉄、ステンレス、銅、亜鉛、ニッケ
ル、導電化処理したプラスチック、ガラス等が挙げられ
るが、これらの中では比較的安価、且つ軽量で加工性が
良く、電気特性を損なわないアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金が広く用いられている。以下、アルミニウム
またはアルミニウム合金等のアルミニウム系材料からな
る円筒状導電性基体を単にアルミニウム基体と略記す
る。
【0003】通常、アルミニウム基体はアルミニウムビ
レットをポートホール法、マンドレル法等により押出管
に加工し、続いて所定の肉厚、外形寸法の円筒とする
為、引抜き加工、インパクト加工、しごき加工、あるい
は切削による鏡面加工を行うことにより作ることができ
る。アルミニウム基体は通常、上記押出加工で使用する
ダイスにより、ウエルド融着部を持つポートホール管と
ウエルド融着部を持たないマンドレル管の2種類に分類
される。上記加工により得られたアルミニウム基体表面
は、引抜油、切削油、防錆油、空気中の各種塵埃等が付
着している為、このままでは均一な感光層を形成するこ
とができない。その為、一般に基体表面を十分に洗浄処
理して、これらを除去した後に光導電層が設けられる。
【0004】ところで、従来の清浄化処理には、トリク
ロロエチレンや1,1,1−トリクロロエタン等の塩素
系溶剤、フロン113等のフッ素系溶剤、石油系炭化水
素等及びこれらの混合物を用いて、浸漬洗浄または超音
波の作用化での浸漬洗浄、ブラシ、スポンジ洗浄等によ
る擦り洗浄、ジェット洗浄、溶剤蒸気洗浄の単独または
組み合わせにより洗浄が行われている。
【0005】これらの有機溶剤は洗浄力が高く、特に塩
素系溶剤およびフッ素系溶剤は不燃性という長所があ
り、それらの溶剤が用いられることが多かった。しかし
ながら、近年塩素系溶剤による環境汚染やフッ素系溶剤
によるオゾン層破壊等の問題が顕在化されるとともに、
諸規制が強化されていることから、これらの有機溶剤の
代替洗浄液および代替洗浄法の要求が強まっており、環
境問題の少ない水系の洗浄処理法に転換することが望ま
れている。
【0006】水系洗浄液として従来は、水に界面活性剤
を加えた液が多く用いられる。水に好ましく併用される
界面活性剤は、疎水基と親水基とからなる化合物であ
り、二物質間(基体−油)の界面に集まり易い性質を持
ち、その二物質間の離脱に効果がある。界面活性剤とし
てはアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性系など
一般的に洗浄用に用いる界面活性剤を用いる事ができ
る。例えば、アニオン系としてはカルボン酸塩、スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩型など、カ
チオン系としては脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニ
ウム塩、複素環化合物4級塩型など、ノニオン系として
はエーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒
素型など、両性系としてはベタイン型、アミノカルボン
酸型、イミダゾリン誘導体型などが用いられるが、使用
する界面活性剤はこれらに限定されるものでなく、これ
らを数種併用することも可能である。
【0007】また、洗浄助剤(ビルダー)として、炭酸
ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カ
リウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機ビ
ルダー、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、有機アミン等の有機ビルダーを洗浄液に添加しても
良い。これらの洗浄液はそのpH(水素イオン濃度)に
より、アルカリ系洗剤、中性洗剤に分類されるが、アル
ミニウム基体の場合、アルカリ系洗剤では洗浄力が高い
ものの不均一なエッチングによるムラが発生したり、そ
の後の水洗、乾燥等の処理によっては、洗剤成分の残存
による腐食の問題が生ずることがある。中性洗剤を用い
た場合でも、エッチングや腐食等の問題が発生すること
が少なくなく、このような洗浄剤で洗浄を行ったアルミ
ニウム基体を用いて製造した電子写真感光体には、コピ
ー画像に黒点、白点、ムラ等の画像欠陥が生じることが
ある。
【0008】これらの課題に対して、特開平7−219
244号、特願平7−258605号の技術が提案され
ている。特開平7−219244号公報には、N−メチ
ル−2−ピロリドンと水を含有する洗浄液で洗浄するこ
とで、効果的にアルミニウム基体表面の汚れを除去し、
基体表面を腐食することなく洗浄することが提案されて
いる。特願平7−258605号では1,2−ブタンジ
オールと水を含有する洗浄液で洗浄することで、特開平
7−219244号公報と同様の効果を得ることを提案
している。
【0009】通常、これらの洗浄処理後、水を用いて、
基体上に残留している洗浄液を除去する「すすぎ行程」
を経た被洗浄物は、通常、50〜95℃程度に温められ
た純水中に浸漬され、所定時間浸漬後に引き上げられ、
乾燥される。しかしながら、アルミニウム基体が温純水
と接触する際、温水との反応により、新たにアルミニウ
ム酸化物、水酸化物、水和物等が生成し、基体表面に不
均一な酸化皮膜が形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そのようなアルミニウ
ム基体の表面に電荷発生層及び電荷移動層等からなる光
導電層を形成すると、塗布ムラが生じたり、製造された
電子写真感光体は暗部電位の低下及び電位のバラツキ、
明部電位の低下等を招き、その画像特性に黒点、白点、
ムラなどの不均一性が生じることがある。特にポートホ
ール管を使用した電子写真感光体の場合、ウエルド融着
部に沿った画像ムラが発生し易い為、実用に耐えないレ
ベルのものが発生することがあり、その改良が望まれて
いる。本発明は、かかる実情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、塗布ムラ、電気特性及び画像特性の不
均一を抑制し、特にポートホール管における画像ムラを
抑制する電子写真感光体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる導電
性基体を水系洗浄液による処理後、該導電性基体の表面
に感光層を形成する電子写真感光体の製造方法におい
て、前記水系洗浄液による処理前に該導電性基体表面を
100℃以上に加熱することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるアルミニウム基体の材質としては、
例えば、JIS1050、JIS1070、JIS10
80等の純アルミニウムまたはAl−Mg系合金、Al
−Cu系合金、Al−Si系合金、Al−Mg−Si系
合金、Al−Cu−Si系合金等の種々のアルミニウム
合金が挙げられ、より好ましくはAl−Mg系合金であ
るJIS3003、Al−Si系合金であるJIS60
63等が挙げられる。
【0013】これらのアルミニウム基体は、通常、アル
ミニウムビレットをポートホール法、マンドレル法等に
より、押出管に加工し、続いて所定の肉厚、外形寸法の
ドラムとするため、引抜加工、インパクト加工、しごき
加工、あるいは切削加工を行うことにより得られる。こ
のようにして得られたアルミニウム基体は、その表面
に、引抜油、切削油、空気中のダスト、切粉などが付着
している。本発明においては、基体の表面を清浄化する
ため、水系の洗浄で該基体を処理するが、水系の洗浄処
理前に該基体表面に100℃以上の加熱処理を行うこと
を特徴とする。
【0014】この加熱処理は100℃以上の温度であれ
ば任意の温度で行うことができるが、120℃〜200
℃の範囲で加熱処理するのが好ましい。加熱処理温度が
低すぎる場合、加熱処理の効果が低い為、実用に適さな
い。また加熱処理温度が高すぎる場合、基体中の微量金
属の移動や熱酸化皮膜の形成が起こり、性状が変化する
ので、工業上、実施するのが高価になってしまう。
【0015】加熱処理時間はアルミニウム基体の表面温
度が100℃以上の所望の温度に達してから、30秒〜
1時間の範囲に設定されるのが良い。処理時間が短すぎ
る場合、加熱処理の効果が低い。処理時間が長すぎる場
合、その効果が飽和され、生産性が低下するので、製造
上好ましくない。本発明に用いられる加熱手段として
は、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などが挙げられる
が、基体表面を所望の温度まで上げられる方法であれば
手段を問わない。加熱方式としては蒸気または電気ヒー
ターによる加熱が考えられるが、電気ヒーターを用いる
のが一般的である。この場合、まず、外部より取り込ま
れた空気はヒーター室に導入され、ある一定温度に昇温
された後、送風ファンにより、槽内に送られる。槽内に
は温度調節の為の温度検出器が設置されており、調節計
によりヒーター室の温度が制御される。ヒーター室から
槽内に熱風を送る際、耐熱ヘパフィルターを用いて、熱
風中のダストを除去することにより、基体表面へのダス
トの付着が防止される。またヒーター部で加熱された熱
風が槽の上部より導入され槽下部へ流れる、いわゆるダ
ウンフローの場合は、基体を長さ方向の縦置きにすれば
基体表面を一様に加熱することが可能になり好ましい。
更に、槽から流れ出た熱風は排気ダクトを通じて、全量
排出しても良いが、再びヒーター部に送られる循環系に
すれば、エネルギーのロスが少なくて済むのでより好ま
しい。
【0016】加熱処理後のアルミニウム基体は、水系洗
浄液による洗浄処理が行われる。水系洗浄液とは水を実
質量含有する洗浄のことである。使用する水系の洗浄液
及びその処理方法としては、界面活性剤系洗剤を用いた
従来の技術として前述した様な公知の洗浄液及び処理方
法を使用することができるが、エッチングや腐食等の問
題により、表面酸化皮膜が不均一に変質する懸念がある
ため、下記洗浄液を用いるのが好ましい。
【0017】本発明で使用される洗浄液の一つとして、
ピロリドン化合物と水とを含有する液が挙げられる。ピ
ロリドン化合物としては2−ピロリドン、3−ピロリド
ン、N−アルキル−2−ピロリドン(例えば、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N
−プロピル−2−ピロリドン)、5−アルキル−2−ピ
ロリドン(例えば、5−メチル−2−ピロリドン)、N
−ビニル−2−ピロリドン、N−アルキル−3−ピロリ
ドン(例えば、N−メチル−3−ピロリドン、N−エチ
ル−3−ピロリドン、N−プロピル−3−ピロリドン)
等が例示されるが、特にN−メチル−2−ピロリドンが
有効である。上記ピロリドン類は単独でもよく、または
2種以上の混合物で用いても良い。
【0018】また、本発明で用いる洗浄液中にはその
他、過酸化物の生成を抑制するために酸化防止剤を添加
することが好ましい。酸化防止剤は、洗浄液中に、0.
01〜5.0重量%、好ましくは0.05〜2.0重量
%、更に好ましくは0.05〜1.5重量%添加すると
良い。酸化防止剤としては、下記に例示されるようなフ
ェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、イ
オウ系酸化防止剤が挙げられる。
【0019】(1)フェノール系酸化防止剤:2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,5
−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t
ert−ブチル−α−ジメチルアミノ−P−クレゾール
等のモノフェノール系化合物、4,4′−ビス−(2,
6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メ
チレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−
tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデン
−ビス(3−メチル−tert−ブチルフェノール)等
のビスフェノール系化合物、4,4′−チオビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′
−チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾー
ル)、2,2′−チオビス(4−メチル−tert−ブ
チルフェノール)等のチオビスフェノール系化合物、テ
トラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ter
t−ブチル−フェノール)ブタン等のトリスフェノール
系化合物等。
【0020】(2)ホスファイト系酸化防止剤:トリフ
ェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリス(モノ及びジノ
ニルジフェニル)ホスファイト等。 (3)イオウ系酸化防止剤:ジラウリルチオジプロピオ
ネート、ジステアリルチオジプロピオネート等。
【0021】また、本発明で用いる洗浄液には、ノニオ
ン系界面活性剤を含有しても良い。ノニオン系界面活性
剤としては、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルまたはアミ
ド、パーフルオロアルキル基含有エチレンオキシド付加
物、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー等の含フッ
素系ノニオン系界面活性剤などが挙げられるが、好まし
くはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルであ
り、この場合のエチレンオキサイドの付加モル数は通常
1〜30、好ましくは2〜15である。以上のノニオン
系界面活性剤は単独で用いても良く、また2種以上の混
合物を用いても良い。
【0022】ノニオン系界面活性剤の含有量は、洗浄液
中0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜2重
量%含有させると良い。該添加剤の含有効果はごく少量
でも発現し、比較的広い範囲で含有させることが可能で
ある。但し、その含有量が多すぎると、洗浄効果の更な
る改良が認められない他、油分とエマルジョン化して付
着油分が多くなるので好ましくない。また、本発明の洗
浄液に、pH調整剤として、メタケイ酸ソーダ、オルト
ケイ酸ソーダなどケイ酸塩を添加しても良い。ケイ酸塩
類の添加量としては、洗浄液中に0.001〜20重量
%、好ましくは0.005〜10重量%添加することが
好ましい。
【0023】一方、本発明で使用される洗浄液として、
下記式(1)で示される有機化合物を水と共に含有して
なる洗浄液を用いてもよい。
【0024】
【化2】 R3 −CH(OR1 )−CH(OR2 )−R4 (1)
【0025】(式(2)において、R1 、R2 は、それ
ぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアシル基、また
は、炭素数1〜4のアルキル基であり、R3 、R4 は、
それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
ル基であり、かつR3 、R4 の炭素数合計が2以上であ
る。) 上記式(1)で示される有機化合物(以下、「化合物
(1)」と略す。)は、水を混和しうる特定構造を有す
るジオールまたはその誘導化合物である。式(1)にお
いて、R1 、R2 は水素原子;ホルミル、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル等の炭素数1〜4のアシル基;ま
たはメチル、エチル、ブチル等の炭素数1〜4のアルキ
ル基である。好ましくは、R1 、R2 のいずれか一方が
水素原子を有するものである。またR3 、R4 は水素原
子、またはメチル、エチル、ブチル等の炭素数1〜4の
アルキル基であり、R3 とR4 の炭素数合計が2以上で
ある。更にR3 がエチル、R4 が水素原子であることが
好ましい。具体的には、1,2−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1−メトキシ−2−ブタノール、
2−メトキシ−1−ブタノール、1−エトキシ−2−ブ
タノール、2−エトキシ−1−ブタノール、1−アセト
キシ−2−ブタノール、2−アセトキシ−1−ブタノー
ル等が例示される。化合物(1)は単独に用いても良
く、また、2種以上の混合物で用いても良い。
【0026】本発明で用いる化合物(1)を含有する洗
浄液中の化合物(1)の含有量は好ましくは40〜95
重量%、特に好ましくは50〜90重量%、更に好まし
くは60〜85重量%であり、また、水の含有量は好ま
しくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜50重量
%、更に好ましくは15〜40重量%含有である。該洗
浄液の組成の適した範囲は、洗浄対象の油分等の性質に
より変動しうるものではあるが、水の含有量が上記範囲
では脱脂処理後、脱脂した油分を浮上分離し易く、該洗
浄液の繰り返し使用が可能となる。
【0027】また、特に水の含有量が15重量%未満で
は、該洗浄液は引火しないので、非危険物として取り扱
うことができるので好ましい。該洗浄液中の水の含有量
が少なすぎると、繰り返し使用する際、油分の洗浄液へ
の溶解性が高くなる為、洗浄効果がかえって低下し易
い。また、該洗浄液中の含有量が多すぎると洗浄効果が
著しく低下する。
【0028】なお、本発明で用いる洗浄液としては、例
えばKaseiクリーナーKC500(三菱化学(株)
製)を用いる事ができる。100℃以上で加熱処理され
たアルミニウム基体は通常、洗浄槽にて水系洗浄液によ
り洗浄処理される。洗浄槽には、上記の洗浄液が満たさ
れており、所定の温度に一定に保たれている。洗浄処理
槽下部には超音波発振器が備え付けられており、アルミ
ニウム基体浸漬時に超音波が発振されるようになってい
ることが好ましい。超音波の種類としては、アルミニウ
ム基体表面にできる限り均一に超音波を照射し、エロー
ジョン等のダメージを与えない為に、多重周波のものや
周波数を一定周期で変更できるものが好ましい。なお必
要に応じて、浸漬中でアルミニウム基体を揺動または回
転させても良い。また、該洗浄液が槽上部からオーバー
フローされるように液循環を行うことが好ましい。これ
により、該アルミニウム基体を洗浄液から引き上げる際
に汚れの再付着が防止される。
【0029】水系洗浄液の温度は、通常30〜95℃、
望ましくは40〜80℃の範囲に設定されることが好ま
しい。処理温度が30℃未満より低い場合は洗浄性が劣
り、処理温度が95℃を越える場合は洗浄液中の化合物
(1)や水の蒸発量が急激に増加し、洗浄液成分の管理
上好ましくない。洗浄処理時間は通常30秒から30
分、好ましくは1分から10分がよい。処理時間が30
秒より短い場合は、汚れの除去が不十分のため、洗浄ム
ラが発生し易く、30分を越える場合は、スループット
が下がる為、実生産上、好ましくない。
【0030】上記のピロリドン化合物や化合物(1)を
用いた水系の洗浄液は、塩素系有機溶剤と同等の洗浄性
が得られ、水系でありながら中性洗剤に見られる表面の
変質も見られなく、洗浄液として好ましい。水系の洗浄
処理後のアルミニウム基体は、好ましくは、付着する洗
浄液を除去するため、水洗槽で水洗処理が行われる。水
洗には水道水を使用してもよいが、水道水中に含まれる
塩素イオン等により腐食されることがあるので、純水ま
たはイオン交換水を使用するのが好ましい。水洗槽には
これらの水が満たされ、所定の温度にほぼ一定に保たれ
ており、該基体を浸漬して水洗を行う。なお、浸漬洗浄
時に超音波を併用すると、基体表面の付着物が基体表面
より容易に分離されて水中に拡散されるので好ましい。
超音波の種類としては、基体表面にできる限り均一に超
音波を照射し、エロージョン等のダメージを与えない為
に、多重周波のものや周波数を一定周期で変更できるも
のが好ましい。なお、必要に応じて、浸漬中でアルミニ
ウム基体を揺動または回転させても良い。また該基体を
洗浄液から引き上げる際に、スプレーでシャワーリング
水洗することにより、汚れの再付着が防止できて好まし
い。
【0031】上記水洗処理がなされたアルミニウム基体
は、次いで乾燥処理される。乾燥手段としては、温純水
引き上げ乾燥、熱風乾燥、赤外線乾燥、誘導加熱による
乾燥または、それらの組み合わせが挙げられる。該基体
表面の水分を除去する方法であれば手段は問わない。温
水引上げ乾燥の場合は、ヒーターにより一定温度に加熱
された純水またはイオン交換水にアルミニウム基体を浸
漬後、一定速度で引き上げて乾燥する。熱風乾燥の場合
は、例えば、前述の空気対流式乾燥装置を用いれば、ア
ルミニウム基体の水分を除去することができる。
【0032】以上のようにして洗浄処理されたアルミニ
ウム基体上に感光層が設けられる。感光層としては、無
機系、有機系の各種光導電層を使用することができる
が、電荷発生層、電荷移動層等の光導電層を構成する物
質をそれぞれの含有する塗布液を浸漬法やスプレー法な
どによって、該基体の表面に形成される。積層型光導電
層について説明すると、電荷発生層に用いる電荷発生物
質としては、セレンおよびその合金、ヒ素−セレン、硫
化カドミウム、酸化亜鉛、その他の無機感光体、フタロ
シアニン、アゾ、キナクリドン、多環キノン、ペリレ
ン、インジゴ、ベンズイミダゾール、等の有機顔料を使
用することができる。特に、銅、塩化インジウム、塩化
カリウム、スズ、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム
等の金属またはその酸化物や塩化物の配位したフタロシ
アニン類、無金属フタロシアニン類、または、モノア
ゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類などのアゾ顔料
が好ましい。
【0033】電荷発生層は、これらの物質の均一層とし
てまたはバインダー中に微粒子で分散した状態で形成さ
れる。バインダー樹脂としては、ポリビニルブチラー
ル、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、
ポリ塩化ビニル、メチルセルロース、ポリカーボネート
樹脂などが挙げられる。
【0034】上記電荷発生物質を、バインダー樹脂10
0重量部に対し、上記電荷発生物質20〜300重量部
の範囲含有させることが好ましく、特に30〜150重
量部の範囲が好ましい。また、電荷発生層の膜厚は、通
常、5μm以下、好ましくは0.01〜1μmの範囲で
ある。電荷移動層に用いる電荷移動物質としては、ポリ
ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフ
チレン等の高分子化合物、または、各種ピラゾリン誘導
体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベ
ン誘導体などの低分子化合物が使用できる。これらの電
荷移動物質と共に必要に応じてバインダー樹脂が配合さ
れる。好ましいバインダー樹脂としては、ポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニ
ル重合体およびその共重合体、ポリカーボネート、ポリ
エステル、ポリスルホン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また、これらの
部分的架橋硬化物も使用される。
【0035】上記電荷移動物質を、バインダー樹脂10
0重量部に対し、30〜200重量部、特に、50〜1
50重量部の範囲含有させることが好ましい。また、電
荷移動層には、必要に応じて酸化防止剤、増感剤などの
添加剤を含んでいてもよい。電荷移動層の膜厚は、通
常、10〜40μm、好ましくは13〜30μmの範囲
とされる。
【0036】なお、感光層の他の例として、バインダー
樹脂と上記の電荷移動物質から成る結合剤中に前記の如
き電荷発生物質粒子を分散させた分散型感光層がある。
この場合、電荷発生物質と電荷移動物質の合計量は、バ
インダー樹脂100重量部に対し、20〜200重量部
の範囲が好ましく、特に40〜150重量部の範囲が好
ましい。本発明の電子写真感光体は、上記のようにして
製造され、水系の洗浄処理前に100℃以上で加熱され
た基体上に感光層を形成して成り、後述の実施例に示す
ように、画像特性の不均一が抑制されることを特徴とす
る。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお以下において「部」と
は「重量部」を表す。 実施例1 表面を鏡面仕上げした肉厚1mmのアルミニウム基体
(JIS6063を使用。ダイスによる4本のウエルド
融着部をもつポートホール管)を水系の洗浄処理前に電
気加熱式クリーンオーブンRM−60S(E&Mエンジ
ニアリング(株)社製)を用いて、150℃、10分間
の加熱処理を行った。次に、水系の洗浄液として、1,
2−ブタンジオール80重量%と純水20重量%からな
る液を65℃に加温した洗浄液中に、アルミニウム基体
を浸漬し、周波数変調式超音波発振機(基幹周波数39
kHz)を発振しながら、5分間洗浄処理を行った。
【0038】続いて、該アルミニウム基体を洗浄槽上部
に30秒間静置して液切りした後、約30℃のイオン交
換水(電気伝導度1μS/cm)中に浸漬し、周波数変
調式超音波発振機(基幹周波数39kHz)を発振させ
て1分間水洗を行った。更に水洗槽より引き上げる際に
該アルミニウム基体の表面を脱イオン水によるスプレー
水洗を行った。
【0039】次いで、70℃の脱イオン水が槽下部より
供給され、槽上部よりオーバーフローしている湯上げ乾
燥槽に、上記水洗後の該アルミニウム基体を5秒間浸漬
した後、10mm/秒の速度で引き上げた。続いて、電
気加熱式クリーンオーブンRM−60S(E&Mエンジ
ニアリング(株)社製)を用いて、120℃1分の乾燥
処理を行った。
【0040】電荷発生物質としての下記ビスアゾ化合物
1重量部にジメトキシエタン20重量部を加え、サンド
グラインダーで分散した。ポリビニルアセタール樹脂
(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール#
6000C」)0.5重量部をジメトキシエタン10重
量部に溶解した溶液に上記の分散液を加え、電荷発生層
用分散液を得た。
【0041】
【化3】
【0042】上記の電荷発生層用分散液に、洗浄処理し
たアルミニウム基体を浸漬し、乾燥後の膜厚が0.63
μmになるように電荷発生層を設けた。一方、テトラヒ
ドロフラン500重量部を電荷移動物質として次の化学
式に示すヒドラゾン化合物110重量部、
【0043】
【化4】
【0044】次の化学式に示すポリカーボネート樹脂
(粒度平均分子量:約22000)100重量部、
【0045】
【化5】
【0046】およびフェノール化合物8重量部を溶解し
た。この溶解液に電荷発生層を設けたアルミニウム基体
を浸漬し、125℃で20分間乾燥し、乾燥後の膜厚が
21μmになるように電荷移動層を設け、電子写真感光
体を得た。
【0047】比較例1 実施例1において、洗浄前の加熱処理を除いた以外は、
実施例1と同様にして感光層を形成し、電子写真感光体
を得た。 比較例2 実施例1において、洗浄前の加熱処理を除き、洗浄後、
塗布前に150℃のクリーンオーブンで30分の加熱処
理をした以外は、実施例1と同様にして感光層を形成
し、電子写真感光体を得た。実施例1および比較例1、
2で得た電子写真感光体各8本について、画像欠陥検査
機を用い、気温25℃、湿度50%RHの環境下にて、
ウエルド融着部近傍の画像ムラについて目視観察により
評価した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】 ○ … ウエルドラインが見えない。 △ … ウエルドラインが微かに見える。 × … ウエルドラインがはっきり見える。
【0049】表1により、本発明のように水系の洗浄処
理前に加熱処理をした電子写真感光体を使用した場合、
洗浄処理前に加熱処理をしなかった比較例1と比べ、画
像特性が明らかに改良されることが分かった。また、洗
浄処理後に加熱処理をした比較例2も、比較例1と比べ
れば画像特性が改善されているが、実施例1よりは効果
が劣ることが分かった。しかも、本発明の実施例1にお
ける加熱処理は、洗浄前に実施するので、クリーンルー
ム内で実施する必要はないが、比較例2における加熱処
理は洗浄後、塗布前に実施するのでクリーンルーム内で
実施することが必須であり、また冷却または放冷時間も
必要となり設備上、不利である。また、実施例1におい
て、水系の洗浄液として、1,2−ブタンジオールの替
わりにN−メチル−2−ピロリドンを用いても、同様の
効果が得られた。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によれば、水系の洗浄処理
前に100℃以上の加熱処理をすることにより、アルミ
ニウム基体を使用した電子写真感光体の画像特性の不均
一を抑制し、特にポートホール管を使用した電子写真感
光体に関する画像ムラが改良される。また、洗浄処理前
に加熱処理を行う為、加熱工程をクリーンルーム内で行
う必要が無く、基体を冷却または放冷する時間が少なく
て済むので、設備コストが少なくて済む。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
    らなる導電性基体を水系洗浄液による処理後、該導電性
    基体の表面に感光層を形成する電子写真感光体の製造方
    法において、前記水系洗浄液による処理前に該導電性基
    体表面を100℃以上に加熱することを特徴とする電子
    写真感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水系洗浄液が、ピロリドン化合物と
    水を含有してなる洗浄液か、または、下記式(1)で示
    される有機化合物と水を含有してなる洗浄液であること
    を特徴とする請求項1記載の電子写真感光体の製造方
    法。 【化1】 R3 −CH(OR1 )−CH(OR2 )−R4 (1) (上記式において、R1 、R2 は、それぞれ独立に、水
    素原子、炭素数1〜4のアシル基または、炭素数1〜4
    のアルキル基であり、R3 、R4 は、それぞれ独立に、
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、かつ
    R3 、R4 の炭素数合計が2以上である。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111409A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 富士ゼロックス株式会社 導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び導電性支持体の製造方法

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