JPH09245336A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH09245336A JPH09245336A JP5049496A JP5049496A JPH09245336A JP H09245336 A JPH09245336 A JP H09245336A JP 5049496 A JP5049496 A JP 5049496A JP 5049496 A JP5049496 A JP 5049496A JP H09245336 A JPH09245336 A JP H09245336A
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- cobalt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐食性及び耐久性に優れた多層コバルト系磁
気記録媒体の提供。 【解決手段】 ベースフィルム上に少なくとも2層のコ
バルト系磁性層が成膜積層されてなる多層コバルト系の
蒸着型磁気記録媒体において、積層方向に隣接する2つ
の磁性層中のコバルト含有率を下層ほど多くする。各磁
性層におけるコバルト含有率は、オージェ電子分光分析
による磁性層の原子数プロファイルにおける面積比で規
定され、隣接する層における面積比の差は少なくとも5
%が好ましい。
気記録媒体の提供。 【解決手段】 ベースフィルム上に少なくとも2層のコ
バルト系磁性層が成膜積層されてなる多層コバルト系の
蒸着型磁気記録媒体において、積層方向に隣接する2つ
の磁性層中のコバルト含有率を下層ほど多くする。各磁
性層におけるコバルト含有率は、オージェ電子分光分析
による磁性層の原子数プロファイルにおける面積比で規
定され、隣接する層における面積比の差は少なくとも5
%が好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸着型の磁気記録媒
体に関し、特にCo系多層磁性膜からなる耐食性、耐久性
の向上した磁気記録媒体に関するものである。
体に関し、特にCo系多層磁性膜からなる耐食性、耐久性
の向上した磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸着型の磁気記録媒体は、塗布型の磁気
記録媒体等と比べて飽和磁化が大きく、高密度記録に適
したものであり、種々の応用分野において利用されてい
る。蒸着型磁気記録媒体の製造は一般に、PET等のベ
ースフィルムに対して、真空雰囲気内で強磁性材料を蒸
着して磁性層を形成することによって行われる。強磁性
材料としては、保持力、飽和磁化といった面から、例え
ばコバルトが好ましい。また蒸着による磁性層の成膜に
際して、酸素などの酸化性ガスを導入しながら蒸着を行
うと、磁性層に要求される保磁力、飽和磁束密度が得ら
れることが知られている。即ちこうして得られた磁気記
録媒体では、ベースフィルム上に蒸着された磁性層はカ
ラム構造をなして成長した磁性体粒子塊によって構成さ
れ、各カラムの間には酸化保護物質が形成され、これに
よって磁性層に所望とされる保磁力及び飽和磁束密度が
得られる。ところでコバルトは単体では耐食性に問題の
ある材料であるが、このように酸化性ガスを導入しなが
ら蒸着を行うと、磁性層の表面にも酸化膜が形成され、
これによって磁性層内部が保護され、耐食性の向上が図
られる。
記録媒体等と比べて飽和磁化が大きく、高密度記録に適
したものであり、種々の応用分野において利用されてい
る。蒸着型磁気記録媒体の製造は一般に、PET等のベ
ースフィルムに対して、真空雰囲気内で強磁性材料を蒸
着して磁性層を形成することによって行われる。強磁性
材料としては、保持力、飽和磁化といった面から、例え
ばコバルトが好ましい。また蒸着による磁性層の成膜に
際して、酸素などの酸化性ガスを導入しながら蒸着を行
うと、磁性層に要求される保磁力、飽和磁束密度が得ら
れることが知られている。即ちこうして得られた磁気記
録媒体では、ベースフィルム上に蒸着された磁性層はカ
ラム構造をなして成長した磁性体粒子塊によって構成さ
れ、各カラムの間には酸化保護物質が形成され、これに
よって磁性層に所望とされる保磁力及び飽和磁束密度が
得られる。ところでコバルトは単体では耐食性に問題の
ある材料であるが、このように酸化性ガスを導入しなが
ら蒸着を行うと、磁性層の表面にも酸化膜が形成され、
これによって磁性層内部が保護され、耐食性の向上が図
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また一方、蒸着型の磁
気記録媒体としては、磁性層を多層蒸着して積層したも
のが知られている。こうした磁気記録媒体では、各磁性
層の間が磁性層表面の酸化膜によって磁気的に分離され
ており、良好な電磁気的特性が得られる。例えば磁性材
料としてコバルトを用いた、Co−O系の多層磁性膜が知
られている。しかしながら従来は、磁性層を多層成膜す
る場合においても、各層における元素の含有率、即ちCo
−O系多層磁性膜各層におけるCo及びOの含有率は一定
であった。そのため例えば、所要の磁気的・電気的特性
に関して規定された所定含有率のコバルトが、表面では
耐食性や耐久性に関して問題を生ずる場合もあった。本
発明の課題は、こうした問題に対処することのできる、
Co系多層磁性膜からなる蒸着型磁気記録媒体を提供する
ことである。
気記録媒体としては、磁性層を多層蒸着して積層したも
のが知られている。こうした磁気記録媒体では、各磁性
層の間が磁性層表面の酸化膜によって磁気的に分離され
ており、良好な電磁気的特性が得られる。例えば磁性材
料としてコバルトを用いた、Co−O系の多層磁性膜が知
られている。しかしながら従来は、磁性層を多層成膜す
る場合においても、各層における元素の含有率、即ちCo
−O系多層磁性膜各層におけるCo及びOの含有率は一定
であった。そのため例えば、所要の磁気的・電気的特性
に関して規定された所定含有率のコバルトが、表面では
耐食性や耐久性に関して問題を生ずる場合もあった。本
発明の課題は、こうした問題に対処することのできる、
Co系多層磁性膜からなる蒸着型磁気記録媒体を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ベース
フィルム上に少なくとも2層のコバルト系磁性層が成膜
積層されてなる多層コバルト系の蒸着型磁気記録媒体に
おいて、積層方向に隣接する2つの磁性層中のコバルト
含有率は下層ほど多い。即ち2層以上の多層で成膜積層
されたコバルト系磁性層の中で、隣接するそれぞれ2つ
の磁性層において、上層側の磁性層、即ちベースフィル
ムからより遠い側の磁性層のコバルト含有率は、下層側
の磁性層、即ちベースフィルムに近い側の磁性層のコバ
ルト含有率よりも少ない。本願発明によれば、下層ほど
コバルト含有率が多くなるような多層磁性層からなる磁
気記録媒体を提供することにより、高い耐食性及び耐久
性を達成することができた。
フィルム上に少なくとも2層のコバルト系磁性層が成膜
積層されてなる多層コバルト系の蒸着型磁気記録媒体に
おいて、積層方向に隣接する2つの磁性層中のコバルト
含有率は下層ほど多い。即ち2層以上の多層で成膜積層
されたコバルト系磁性層の中で、隣接するそれぞれ2つ
の磁性層において、上層側の磁性層、即ちベースフィル
ムからより遠い側の磁性層のコバルト含有率は、下層側
の磁性層、即ちベースフィルムに近い側の磁性層のコバ
ルト含有率よりも少ない。本願発明によれば、下層ほど
コバルト含有率が多くなるような多層磁性層からなる磁
気記録媒体を提供することにより、高い耐食性及び耐久
性を達成することができた。
【0005】ここでコバルト系とは、コバルトを主体と
し、磁性層内部及び表面に酸素を含むものを意図してい
る。従って本発明の磁気記録媒体においては、上層ほど
酸素含有率が多い。しかしこのことは、他の元素が少量
存在することを拒むものではない。こうした磁性層は、
例えば後述するように酸素を導入しながら蒸着を行う操
作を繰り返すことによって積層することができる。各磁
性層の厚みは一般に100〜3000Å程度である。
し、磁性層内部及び表面に酸素を含むものを意図してい
る。従って本発明の磁気記録媒体においては、上層ほど
酸素含有率が多い。しかしこのことは、他の元素が少量
存在することを拒むものではない。こうした磁性層は、
例えば後述するように酸素を導入しながら蒸着を行う操
作を繰り返すことによって積層することができる。各磁
性層の厚みは一般に100〜3000Å程度である。
【0006】各磁性層におけるコバルト含有率は、オー
ジェ電子分光分析による磁性層の原子数プロファイルに
おける面積比で規定するのが簡便である。即ち各原子数
プロファイルを積分することによってこの比を得ること
ができるが、この場合に誤差として5%程度が見込まれ
る。従ってこうした場合には、隣接する2つの磁性層中
のコバルト含有率の差が有意であるためには、少なくと
も5%の相違が必要である。
ジェ電子分光分析による磁性層の原子数プロファイルに
おける面積比で規定するのが簡便である。即ち各原子数
プロファイルを積分することによってこの比を得ること
ができるが、この場合に誤差として5%程度が見込まれ
る。従ってこうした場合には、隣接する2つの磁性層中
のコバルト含有率の差が有意であるためには、少なくと
も5%の相違が必要である。
【0007】またオージェ電子分光分析における原子数
プロファイルは平坦形状であることを要しない。即ち例
えば漸増、漸減、山形、谷形といった非平坦形状の場合
であっても、面積比によってコバルト含有率の差を求め
ることができる。こうした場合に下層側のコバルト含有
率が多ければ、耐久性、耐食性の向上という本発明の利
益を享受することができる。
プロファイルは平坦形状であることを要しない。即ち例
えば漸増、漸減、山形、谷形といった非平坦形状の場合
であっても、面積比によってコバルト含有率の差を求め
ることができる。こうした場合に下層側のコバルト含有
率が多ければ、耐久性、耐食性の向上という本発明の利
益を享受することができる。
【0008】高密度記録のためには、遮蔽板によって蒸
気の入射範囲を斜め方向に限定する、いわゆる斜め蒸着
によることが好ましい。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7
Torr程度である。こうした蒸着を繰り返して、或いは連
続して行うことにより、多層構造で積層成膜された磁性
層を得ることができる。本発明においては酸化性ガス、
主として酸素をノズルにより導入しながら磁性層が蒸着
され、磁性層に所望の磁気特性、即ち保磁力、飽和磁束
密度が付与される。この場合に磁性層内部と磁性層表面
における酸化状態を制御するために、ノズルからの酸化
性ガスの導入個所(狙い)を変化させることができる。
気の入射範囲を斜め方向に限定する、いわゆる斜め蒸着
によることが好ましい。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7
Torr程度である。こうした蒸着を繰り返して、或いは連
続して行うことにより、多層構造で積層成膜された磁性
層を得ることができる。本発明においては酸化性ガス、
主として酸素をノズルにより導入しながら磁性層が蒸着
され、磁性層に所望の磁気特性、即ち保磁力、飽和磁束
密度が付与される。この場合に磁性層内部と磁性層表面
における酸化状態を制御するために、ノズルからの酸化
性ガスの導入個所(狙い)を変化させることができる。
【0009】本発明においてベースフィルムとしては、
一般にポリエチレンテレフタレートが好適である。しか
し他にも、ポリエチレンナフタレートのようなポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、 セルローストリアセテート、セルロースジアセテ
ート等のセルロース誘導体、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミド等のプラスチ
ックを使用することができる。これらの支持体の厚さは
2〜50μm 程度である。
一般にポリエチレンテレフタレートが好適である。しか
し他にも、ポリエチレンナフタレートのようなポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、 セルローストリアセテート、セルロースジアセテ
ート等のセルロース誘導体、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミド等のプラスチ
ックを使用することができる。これらの支持体の厚さは
2〜50μm 程度である。
【0010】また本発明により得られる磁気記録媒体
は、用途に応じまた必要に応じてバックコート層、潤滑
層などを有することができる。例えばバックコート層
は、磁性層の形成の前又は後に、常法によりバックコー
ト塗料を塗布して形成し、或いは真空中で金属又は半金
属を付着させることにより形成できる。また潤滑層は、
例えばフッ素系潤滑剤を大気中で塗布し、或いは真空中
で磁性層上に噴霧して形成できる。さらに磁性層と潤滑
層の間に、例えばダイヤモンドライクカーボン(DL
C)やSiO2などの高硬度薄膜の保護層を設けることもで
きる。
は、用途に応じまた必要に応じてバックコート層、潤滑
層などを有することができる。例えばバックコート層
は、磁性層の形成の前又は後に、常法によりバックコー
ト塗料を塗布して形成し、或いは真空中で金属又は半金
属を付着させることにより形成できる。また潤滑層は、
例えばフッ素系潤滑剤を大気中で塗布し、或いは真空中
で磁性層上に噴霧して形成できる。さらに磁性層と潤滑
層の間に、例えばダイヤモンドライクカーボン(DL
C)やSiO2などの高硬度薄膜の保護層を設けることもで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の磁気記録媒体を
実施するに適した蒸着装置1の一例を示している。これ
は図示しない真空源、例えば真空ポンプに接続された真
空チャンバ2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キ
ャンロール3と、この冷却キャンロール3上でPETフ
ィルムなどのベースフィルム4を走行させるための巻き
出しロール5及び巻き取りロール6を含んでいる。冷却
キャンロール3の下方には、蒸発源としてルツボ7が配
置されており、このルツボ7内には強磁性材料としてコ
バルトが収容される。真空チャンバ2には電子銃8が配
置されており、ルツボ7に向けて電子ビームを照射し、
ルツボ7内のコバルトを蒸発させるようになっている。
ルツボ7と冷却キャンロール3の間には、電子ビームに
より蒸発されルツボ7から冷却キャンロール3へと向か
う強磁性材料の蒸気の入射範囲を斜め方向に限定するた
めの遮蔽板9が配置されている。また冷却キャンロール
3と遮蔽板9との間には酸素ガスを供給するためのノズ
ル10が配置されている。さらに、図1の蒸着装置では酸
素ガスを供給するための別のノズル11が設けられてお
り、またその下側には遮蔽板12が配置されている。
実施するに適した蒸着装置1の一例を示している。これ
は図示しない真空源、例えば真空ポンプに接続された真
空チャンバ2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キ
ャンロール3と、この冷却キャンロール3上でPETフ
ィルムなどのベースフィルム4を走行させるための巻き
出しロール5及び巻き取りロール6を含んでいる。冷却
キャンロール3の下方には、蒸発源としてルツボ7が配
置されており、このルツボ7内には強磁性材料としてコ
バルトが収容される。真空チャンバ2には電子銃8が配
置されており、ルツボ7に向けて電子ビームを照射し、
ルツボ7内のコバルトを蒸発させるようになっている。
ルツボ7と冷却キャンロール3の間には、電子ビームに
より蒸発されルツボ7から冷却キャンロール3へと向か
う強磁性材料の蒸気の入射範囲を斜め方向に限定するた
めの遮蔽板9が配置されている。また冷却キャンロール
3と遮蔽板9との間には酸素ガスを供給するためのノズ
ル10が配置されている。さらに、図1の蒸着装置では酸
素ガスを供給するための別のノズル11が設けられてお
り、またその下側には遮蔽板12が配置されている。
【0012】こうした蒸着装置1を用いて本発明の磁気
記録媒体を製造するには、真空源によりチャンバ2内を
所定の真空雰囲気とした後に、巻き出しロール5からベ
ースフィルム4を冷却キャンロール3上へと走行させ
る。電子銃8からルツボ7内のコバルトへと電子ビーム
を照射して融解蒸発させ、ベースフィルム4に対して斜
め蒸着を行うが、これはノズル10から供給される酸素の
存在下に行われる。こうして得られた処理フィルムは巻
き取りロール6上に巻き取られる。次いでこうして巻き
取られた処理フィルムを巻き出しロール5上に巻き戻し
た後、再度図1の装置を用いて蒸着処理する(2層の場
合)。3層以上の多層磁性膜を成膜する場合には、これ
を磁性層の数だけ繰り返す。但しこのように繰り返して
成膜を行う場合に、磁性層中のコバルト含有率が減少す
るように処理操作が行われる。これは例えば電子銃の印
加電力を変化させたり、酸素ガス流量を変化させたり、
フィルム走行速度を変化させたり、或いはこれらを組み
合わせることによって行われる。所要数の磁性層が成膜
された後、必要に応じて潤滑層、バックコート層などを
成膜し、その後一般的な方法によってスリッティング、
巻き込み、カセット組み込みなどが行われ、例えば8ミ
リビデオテープとして製品化される。なお必要に応じ
て、磁性層の上部に保護層(例えばダイヤモンドライク
カーボン、SiO2などの高硬度薄膜)を設けることもでき
る。
記録媒体を製造するには、真空源によりチャンバ2内を
所定の真空雰囲気とした後に、巻き出しロール5からベ
ースフィルム4を冷却キャンロール3上へと走行させ
る。電子銃8からルツボ7内のコバルトへと電子ビーム
を照射して融解蒸発させ、ベースフィルム4に対して斜
め蒸着を行うが、これはノズル10から供給される酸素の
存在下に行われる。こうして得られた処理フィルムは巻
き取りロール6上に巻き取られる。次いでこうして巻き
取られた処理フィルムを巻き出しロール5上に巻き戻し
た後、再度図1の装置を用いて蒸着処理する(2層の場
合)。3層以上の多層磁性膜を成膜する場合には、これ
を磁性層の数だけ繰り返す。但しこのように繰り返して
成膜を行う場合に、磁性層中のコバルト含有率が減少す
るように処理操作が行われる。これは例えば電子銃の印
加電力を変化させたり、酸素ガス流量を変化させたり、
フィルム走行速度を変化させたり、或いはこれらを組み
合わせることによって行われる。所要数の磁性層が成膜
された後、必要に応じて潤滑層、バックコート層などを
成膜し、その後一般的な方法によってスリッティング、
巻き込み、カセット組み込みなどが行われ、例えば8ミ
リビデオテープとして製品化される。なお必要に応じ
て、磁性層の上部に保護層(例えばダイヤモンドライク
カーボン、SiO2などの高硬度薄膜)を設けることもでき
る。
【0013】
実施例1 図1の装置を用い、真空チャンバ2内を10-6Torrまで排
気してから、電子銃8により10keVでルツボ7内のコバ
ルト金属に電子ビームを照射し、蒸着雰囲気とした。厚
さ6.5μmのPETフィルム4を冷却キャンロール3上で
2m/分の速度で走行させ、斜め蒸着により磁性層を成
膜した。このとき酸素ノズルとしてはノズル10を用い、
図1のB点を狙いとして、酸素ガスを32SCCMで導入し
た。処理フィルムを巻き取りロール6に巻き取った後、
巻き出しロール5上に巻き戻し、酸素ガス流量を45SCCM
とした以外は同一の条件で、再度蒸着を行って2層のCo
−O磁性膜が積層された磁性層とした。磁性層の全膜厚
は1900Åであった。次いで磁性層と反対側において、P
ETフィルム上にカーボンブラックとバインダー樹脂を
含有するバックコート用の塗料を塗布して厚さ0.5μm
のバックコート層を形成した。また磁性層上には、パー
フルオロポリエーテルからなる潤滑剤をコーティングし
て潤滑層を形成した。得られたものを8mm幅に裁断し、
カセットに装填して8ミリビデオカセットを作製した。
気してから、電子銃8により10keVでルツボ7内のコバ
ルト金属に電子ビームを照射し、蒸着雰囲気とした。厚
さ6.5μmのPETフィルム4を冷却キャンロール3上で
2m/分の速度で走行させ、斜め蒸着により磁性層を成
膜した。このとき酸素ノズルとしてはノズル10を用い、
図1のB点を狙いとして、酸素ガスを32SCCMで導入し
た。処理フィルムを巻き取りロール6に巻き取った後、
巻き出しロール5上に巻き戻し、酸素ガス流量を45SCCM
とした以外は同一の条件で、再度蒸着を行って2層のCo
−O磁性膜が積層された磁性層とした。磁性層の全膜厚
は1900Åであった。次いで磁性層と反対側において、P
ETフィルム上にカーボンブラックとバインダー樹脂を
含有するバックコート用の塗料を塗布して厚さ0.5μm
のバックコート層を形成した。また磁性層上には、パー
フルオロポリエーテルからなる潤滑剤をコーティングし
て潤滑層を形成した。得られたものを8mm幅に裁断し、
カセットに装填して8ミリビデオカセットを作製した。
【0014】なおノズル10及びノズル11の狙いとして図
1に示したA、B及びC点は次のように規定される。即
ちルツボ7から冷却キャンロール3への入射角が最小と
なるキャンロール周上の個所をAとし、入射角が最大と
なるキャンロール周上の個所をCとする。またAとCと
の間を2等分するキャンロール周上の個所をBとしてあ
る。
1に示したA、B及びC点は次のように規定される。即
ちルツボ7から冷却キャンロール3への入射角が最小と
なるキャンロール周上の個所をAとし、入射角が最大と
なるキャンロール周上の個所をCとする。またAとCと
の間を2等分するキャンロール周上の個所をBとしてあ
る。
【0015】実施例2 酸素ノズルとしてノズル11を用い、このノズル11からの
酸素ガス流量を1回目の成膜では32SCCM、2回目の成膜
では48SCCMとした。それ以外は実施例1と同じ条件で成
膜及びその後の処理を行って、8ミリビデオカセットを
作製した。磁性層の全膜厚は1910Åであった。
酸素ガス流量を1回目の成膜では32SCCM、2回目の成膜
では48SCCMとした。それ以外は実施例1と同じ条件で成
膜及びその後の処理を行って、8ミリビデオカセットを
作製した。磁性層の全膜厚は1910Åであった。
【0016】実施例3 酸素ノズルとしてノズル10及びノズル11の両者を用い、
ノズル10の狙いはA点、ノズル11の狙いはB点とした。
ノズル10及びノズル11のそれぞれからの酸素ガス流量
は、1回目の成膜では30SCCM及び26SCCM、2回目の成膜
では40SCCM及び36SCCMとした。それ以外は実施例1と同
じ条件で成膜及びその後の処理を行って、8ミリビデオ
カセットを作製した。磁性層の全膜厚は1980Åであっ
た。
ノズル10の狙いはA点、ノズル11の狙いはB点とした。
ノズル10及びノズル11のそれぞれからの酸素ガス流量
は、1回目の成膜では30SCCM及び26SCCM、2回目の成膜
では40SCCM及び36SCCMとした。それ以外は実施例1と同
じ条件で成膜及びその後の処理を行って、8ミリビデオ
カセットを作製した。磁性層の全膜厚は1980Åであっ
た。
【0017】比較例 酸素ノズルとしてノズル10を用い、狙いはB点とした。
酸素ガス流量は1回目、2回目ともに39SCCMとした。そ
れ以外は実施例1と同じ条件で成膜及びその後の処理を
行って、8ミリビデオカセットを作製した。磁性層の全
膜厚は1820Åであった。
酸素ガス流量は1回目、2回目ともに39SCCMとした。そ
れ以外は実施例1と同じ条件で成膜及びその後の処理を
行って、8ミリビデオカセットを作製した。磁性層の全
膜厚は1820Åであった。
【0018】実施例及び比較例で得られたビデオテープ
のそれぞれについてオージェ電子分光分析を行い、原子
数比プロファイルを得た。その場合の測定条件は、電子
銃からの加速電圧10kV、エミッション電流10nA、倍率20
00倍とした。またエッチング条件は、エッチングガスと
してアルゴンを用い、加速電圧3kV、イオン電流300nA
として30秒ごとにエッチングを行うものとした。これに
より求めた原子数比プロファイルによるコバルト含有率
の面積比と、上下層の間における含有率の差を表1に示
す。また得られた原子数比プロファイルを図2(実施例
1)、図3(実施例2)、図4(実施例3)及び図5
(比較例)に概略的に示す。図示のように、実施例1の
プロファイルは平坦であるが、実施例2のプロファイル
は表面から漸減しており、また実施例3のプロファイル
は山形である。
のそれぞれについてオージェ電子分光分析を行い、原子
数比プロファイルを得た。その場合の測定条件は、電子
銃からの加速電圧10kV、エミッション電流10nA、倍率20
00倍とした。またエッチング条件は、エッチングガスと
してアルゴンを用い、加速電圧3kV、イオン電流300nA
として30秒ごとにエッチングを行うものとした。これに
より求めた原子数比プロファイルによるコバルト含有率
の面積比と、上下層の間における含有率の差を表1に示
す。また得られた原子数比プロファイルを図2(実施例
1)、図3(実施例2)、図4(実施例3)及び図5
(比較例)に概略的に示す。図示のように、実施例1の
プロファイルは平坦であるが、実施例2のプロファイル
は表面から漸減しており、また実施例3のプロファイル
は山形である。
【0019】実施例及び比較例で得られた8ミリビデオ
カセットについて、湿度90%、60℃の条件下で一週間放
置した後の飽和磁束密度の劣化率を測定することによっ
て耐食性を評価した。またカセットを8ミリVTRデッ
キに入れ、スチル耐久性テストで出力が3dB低下するま
での時間を、耐久性として評価した。結果を表1に併せ
て示す。
カセットについて、湿度90%、60℃の条件下で一週間放
置した後の飽和磁束密度の劣化率を測定することによっ
て耐食性を評価した。またカセットを8ミリVTRデッ
キに入れ、スチル耐久性テストで出力が3dB低下するま
での時間を、耐久性として評価した。結果を表1に併せ
て示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、多層Co系蒸
着型磁気記録媒体において、下層のコバルト含有率を上
層よりも多くすることにより、より耐久性、耐食性に優
れた磁気記録媒体を得ることができる。
着型磁気記録媒体において、下層のコバルト含有率を上
層よりも多くすることにより、より耐久性、耐食性に優
れた磁気記録媒体を得ることができる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造に用いることので
きる製造装置を示す概略図である。
きる製造装置を示す概略図である。
【図2】実施例1による磁気記録媒体のオージェ電子分
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
【図3】実施例2による磁気記録媒体のオージェ電子分
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
【図4】実施例3による磁気記録媒体のオージェ電子分
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
光分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
【図5】比較例による磁気記録媒体のオージェ電子分光
分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
分析による原子数プロファイルを示す概略図である。
1 蒸着装置 2 真空チャンバ 3 冷却キャンロール 4 ベースフィルム 5 巻き出しロール 6 巻き取りロール 7 ルツボ 8 電子銃 9、12 遮蔽板 10、11 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 小林 俊夫 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 ベースフィルム上に少なくとも2層のコ
バルト系磁性層が蒸着により成膜積層されてなる磁気記
録媒体において、積層方向に隣接する2つの磁性層中の
コバルト含有率が下層ほど多いことを特徴とする磁気記
録媒体。 - 【請求項2】 前記コバルト含有率がオージェ電子分光
分析による磁性層の原子数プロファイルにおける面積比
で規定され、隣接する2つの磁性層中のコバルト含有率
の差が少なくとも5%である、請求項1の磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 前記原子数プロファイルが平坦形状又は
非平坦形状である、請求項2の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 前記コバルト系磁性層が2層である、請
求項1から3の何れか1の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5049496A JPH09245336A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5049496A JPH09245336A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09245336A true JPH09245336A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12860492
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5049496A Pending JPH09245336A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09245336A (ja) |
-
1996
- 1996-03-07 JP JP5049496A patent/JPH09245336A/ja active Pending
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