JPH0924666A - 被記録媒体用塗工液、その製造方法及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

被記録媒体用塗工液、その製造方法及びこれを用いた画像形成方法

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JPH0924666A
JPH0924666A JP7176228A JP17622895A JPH0924666A JP H0924666 A JPH0924666 A JP H0924666A JP 7176228 A JP7176228 A JP 7176228A JP 17622895 A JP17622895 A JP 17622895A JP H0924666 A JPH0924666 A JP H0924666A
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JP
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recording medium
acid
coating liquid
ink
alumina hydrate
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JP7176228A
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Hiroshi Tomioka
洋 冨岡
Yuji Kondo
祐司 近藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字物の色再現性や保存性に優れるとともに
インク吸収性、ビーディング、画像濃度に優れ、かつ高
い透明性と平滑性を有する被記録媒体が得られる被記録
媒体用塗工液、その製造方法及びその塗工液を用いた画
像形成方法を提供する。 【解決手段】 アルミナ水和物を主体としたインク受容
層を有する被記録媒体用塗工液において、該インク受容
層を形成せしめる塗工液がアルミナ水和物を酸で解膠
し、次いでアルカリを添加した分散液と水溶性高分子と
から成り、かつ該塗工液のpHが3〜7であることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インク用被記
録媒体に適した塗工液及びその製造方法、これを用いた
画像形成方法に関するものであり、特に分散性、経時安
定性に優れ、かつ形成されるインク受容層の透明性、画
像濃度、解像度が高く、インク吸収能力や皮膜性に優れ
た被記録媒体用塗工液及びその製造方法、これを用いた
画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式はインク
の微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙など
の被記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行な
うものであるが、高速低騒音、多色化が容易、記録パタ
ーンの融通性が大きい、現像、定着が不要などの特徴が
あり、各種画像の記録装置として情報機器をはじめ各種
の用途において急速に普及している。さらに多色インク
ジェット方式により形成される画像は、製版方式による
多色印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色
のない記録を得ることも可能であり、作成部数が少ない
場合には通常の多色印刷や印画によるよりも安価である
ことからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつ
つある。記録の高速化、高精細化、フルカラー化などの
記録特性の向上に伴って記録装置、記録方法の改良が行
われてきたが、被記録媒体に対しても高度な特性が要求
されるようになってきた。
【0003】かかる問題点を解決するために、従来から
多種多様の被記録媒体の形態が提案されてきた。例えば
特開昭55−5830号公報には支持体表面にインク吸
収性の塗工層を設けたインクジェット記録用紙が開示さ
れ、特開昭55−51583号公報には被覆層中の顔料
として非晶質シリカを用いた例が開示され、特開昭55
−146786号公報には水溶性高分子塗工層を用いた
例が開示されている。また近年、ベーマイト構造のアル
カリを用いた塗工層を有する被記録媒体が提案されてお
り、例えば、米国特許明細書第4879166号、同5
104730号、特開平2−276670号公報、同4
−37576号公報、同5−32037号公報に開示さ
れている。
【0004】これらのアルミナ水和物を用いた被記録媒
体は、アルミナ水和物が正電荷を持っているためにイン
ク染料の定着がよく、発色の良い画像が得られること、
従来シリカ化合物を用いることで発生していた黒色イン
クの茶変、耐光性などの問題点がないこと、さらに画質
特にカラー画質における画質の点で従来の被記録媒体に
比べ好ましいなどの長所がある。しかしながら、このア
ルミナ水和物の持つ長所を被記録媒体に十分発揮させる
ためには以下の問題点がある。
【0005】1)一般にアルミナ水和物は、水性ゾル中
で良好な分散状態を保つために解膠剤として酸を添加す
ることが知られており、特開平4−67985号公報、
同4−275917号公報には解膠剤や分散剤として鉱
酸やモノカルボン酸などの有機酸を添加して、良分散の
透明ゾルを得る方法が開示されている。しかしながらこ
れらのアルミナゾルから形成されたインク受容層は、酸
の影響で印字物の色味が変化してしまう問題点がある。
特に透明なインク受容層を得る場合には、分散性の劣る
微細な顔料粒子を用いる必要があるために、酸量が多く
なる傾向があり印字物の保存性に対しても影響が大き
い。
【0006】2)特開昭64−8086号公報、同64
−11877号公報では、印字物の耐光性や保存性を高
めるために、インク受容層を形成する塗工液のpHを7
以上にする方法が開示されている。しかしながら顔料と
してアルミナ水和物を用いた場合には、分散液のpHを
7以上にすると増粘傾向が著しく経時安定性が劣り、分
散液の固形分濃度を高くすることが困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対し
て本発明者が鋭意検討した結果、本発明は上記問題点を
解決する目的でなされたものであり、インク吸収性、画
像濃度、解像度、透明性、平滑性に優れ、かつ印字物の
色再現性や保存性を満足する被記録媒体が得られ、かつ
分散性や経時安定性にも優れた塗工液及びその製造方
法、これを用いた画像形成方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的は下記の手段
によって達成される。
【0009】すなわち、本発明は、アルミナ水和物を主
体としたインク受容層を有する被記録媒体用塗工液にお
いて、該インク受容層を形成せしめる塗工液がアルミナ
水和物を酸で解膠し、次いでアルカリを添加した分散液
と水溶性高分子とから成り、かつ該塗工液のpHが3〜
7であることを特徴とする被記録媒体用塗工液を提案す
るものであり、前記アルミナ水和物のBET比表面積が
40〜500m2 /gであること、アルミナ水和物を解
膠する酸が硝酸、塩酸、硫酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸、
過塩素酸およびリン酸から選ばれる1種または2種以上
混合した酸であること、アルカリがアンモニア及びアミ
ン化合物であることを含む。
【0010】また本発明はアルミナ水和物を酸で解膠
し、次いでアルカリを添加してpHを3〜7に調整した
分散液と水溶性高分子とを混合分散することを特徴とす
る被記録媒体用塗工液の製造方法及び基材上に塗工液を
塗工することによって得られる被記録媒体の製造方法に
おいて、該塗工液がアルミナ水和物を酸で解膠し、次い
でアルカリを添加してpHを3〜7に調整した後に水溶
性高分子を混合した分散液であることを特徴とする被記
録媒体の製造方法を提案するものである。
【0011】さらにインクの小滴を微細孔から吐出させ
て被記録媒体に付与して印字を行うインクジェット記録
方法において、請求項6に記載の方法によって得られる
被記録媒体を用いることを特徴とする画像形成方法を提
案するものであり、インクに熱エネルギーを作用させて
インクの小滴を形成することを含む。
【0012】本発明で顔料として用いるアルミナ水和物
はインク吸収性や発色性、ビーディングに優れた被記録
媒体が得られる。そして本発明によるアルミナ水和物分
散液は、pHを調整することで印字物の色味変化が極め
て少なく画像保存性に優れ、かつ高い透明性、平滑性を
有するインク受容層が得られる。また本発明によれば、
アルミナ水和物を酸で解膠したときに得られる優れた分
散性が、pH調整後もそのまま維持されるために、塗工
液の分散性や粘度安定性にも優れ、固形分濃度の高い分
散液の調製が可能となり、塗工適性や生産性にも効果が
絶大である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明で好ましく用いられ
るアルミナ水和物の物性について説明する。本発明に用
いられるアルミナ水和物は水酸化アルミニウムと称され
るものも含み、下記一般式により定義されるものであ
る。
【0014】Al23-n (OH)2n・mH2 O 式中、nは0,1,2または3の整数の内のいずれかを
表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。m
2 Oは多くの場合結晶格子の形成に関与しない脱離可
能な水相を表すものであるため、mは整数でない値をと
ることができる。また、この種のアルミナ水和物をか焼
するとmは0の値に達することがある。本発明で被記録
媒体に含有されるアルミナ水和物の製造方法としては、
特に限定はされないが、例えばバイヤー法、明バン熱分
解法などのいずれの方法も採用することができる。特に
好ましくは、長鎖のアルミニウムアルコキシドに対して
酸を添加して加水分解する方法が挙げられる。例えば炭
素数が5以上のアルコキシドであり、さらに炭素数12
〜22のアルコキシドを用いると、後述のようなアルコ
ール分の除去、およびアルミナ水和物の形状制御が容易
になるために好ましい。上記方法はアルミナヒドロゲル
やカチオン性アルミナを製造する方法と比較して不純物
の混入が少なく、しかも長鎖のアルミニウムアルコキシ
ドは、加水分解後のアルコールが除去しやすいため、ア
ルミニウムイソプロポキシド等の短鎖アルコキシドを用
いる場合と比べ、脱アルコール化が完全に行なえるとい
う利点がある。
【0015】上記方法によって得られたアルミナ水和物
は、水熱合成の工程を経て、粒子を成長させる(熟成工
程)。当該工程の条件を調整することにより、アルミナ
水和物の粒子形状を特定範囲に制御することができる。
熟成時間を適当に設定すると、粒子径が比較的均一なア
ルミナ水和物一次粒子が成長する。ここで得られたゾル
は、解膠剤として酸を添加することでそのまま分散液と
して用いることもできるが、本発明ではゾルをスプレー
ドライ等の方法により粉末化した後、酸を添加して分散
液とすることが好ましい。この場合アルミナ水和物の水
への分散性がより向上し、一次粒子まで分散される。
【0016】本発明で用いられるアルミナ水和物として
はBET比表面積が40〜500m 2 /gであることが
好ましい。BET比表面積が40m2 /g未満の場合で
はアルミナ水和物の粒子が大きいためにインク受容層の
透明性が損なわれ、画像濃度が低下し、印字物が白くモ
ヤのかかったような画像になりやすい。また、BET比
表面積が500m2 /gを超えた場合ではアルミナ水和
物の解膠に必要な酸の量が多くなり、アルカリを添加し
てpHを調整すると分散液が増粘し易くなる。より好ま
しくは50〜250m2 /gの範囲であって、インク吸
収性やビーディング、平滑性などに優れている。
【0017】本発明に用いられるアルミナ水和物を解膠
する酸としては、硝酸、塩酸、硫酸、シュウ酸、ギ酸、
酢酸、過塩素酸およびリン酸から選ばれる1種または2
種以上混合した酸が好ましい。これらの酸はアルミナ水
和物を容易に一次粒子まで解膠することができ、良分散
の均一な分散液が得られる。そのために塗工した際に透
明性や平滑性、皮膜性などに優れたインク受容層が得ら
れる。酸の添加量としては、特に限定はないがアルミナ
水和物を解膠分散するのに十分な量であれば良く、アル
ミナ水和物の重量に対して酸を0.05〜10meq/
g(meq:ミリモル当量)添加するのが好ましい。
【0018】該アルミナ水和物に上記酸を添加した分散
液はpHが低く、これを塗工して形成されるインク受容
層はインクの変色が起こり易い。そこで本発明では、該
アルミナ水和物を酸で十分に解膠せしめた後に、アルカ
リを添加しpHを3〜7に調整することによって、この
問題点を解決するに至った。本発明によれば塗工液の分
散性を損ねることなく、高い分散性を維持しながらpH
を調整することが可能であり、これによって印字物の色
再現性や保存性が大幅に向上することができる。より好
ましくはpHの範囲としては3.5〜6で、分散液の経
時安定性が高い。
【0019】また本発明で用いられるアルカリとしては
特に限定はないが、アンモニアや、メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、アリルアミン、ジアリルアミンなどのアミ
ン化合物は特にアルミナ水和物の凝集が少ないために、
インク受容層の平滑性や透明性が高く、印字濃度に優れ
ているので好ましい。本発明の被記録媒体において、上
記顔料と組み合わせて使用するバインダーとしては、水
溶性高分子物質が好ましい。例えば、ポリビニルアルコ
ールまたはその変生体(カチオン変性、アニオン変性、
シラノール変性)、澱粉またはその変生体(酸化、エー
テル化)、ゼラチンまたはその変性体、カゼインまたは
その変性体、カルボキシメチルセルロース、アラビヤゴ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、などのセルロース誘導体、SBRラ
テックス、NBRラテックス、メチルメタクレート−ブ
タジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテック
ス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル
共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリビニ
ルピロリドン、無水マレイン酸またはその共重合体、ア
クリル酸エステル共重合体等が好ましい。これらのバイ
ンダーは、単独あるいは複数種混合で用いることができ
る。
【0020】前記顔料とバインダーの混合比は、重量比
で1:1〜30:1、より好ましくは、5:1〜20:
1の範囲から任意に選択できる。バインダーの量が上記
範囲より少ない場合は、インク受容層の機械的強度が不
足して、ひび割れや粉落ちが発生し易く、上記範囲を超
える場合は、細孔容積が少なくなってインク吸収性が低
下する。
【0021】顔料およびバインダーを含む分散液には、
必要に応じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、界
面活性剤、消泡剤、耐水化剤、離形剤、発泡剤、浸透
剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、防バイ剤等を添加することも可能である。
【0022】耐水化剤としてはハロゲン化第四級アンモ
ニウム塩、第四級アンモニウム塩ポリマー等の公知の材
料のなかから自由に選択して用いることができる。
【0023】インク受容層は、顔料とバインダーを含む
分散液を塗工装置を用いて、支持体上に塗布、乾燥する
方法により形成される。塗工方法としては、特に制限は
ないが、ブレードコート方式、エアーナイフ方式、ロー
ルコート方式、ブラッシュコート方式、グラビアコート
方式、キスコート方式、エクストルージョン方式、スラ
イドホッパー(スライドビード)方式、カーテンコート
方式、スプレー方式などを用いることができる。
【0024】被記録媒体の塗工量は、0.5〜60g/
2 、より好ましくは、5〜45g/m2 であるが、良
好なインク吸収性、解像性を得るには、15μm以上、
好ましくは20μm以上のインク受容層の厚みにする必
要がある。支持体としては適度のサイジングを施した
紙、無サイズ紙、レジンコート紙などの紙類、熱可塑性
フィルムのようなシート状物質及び布帛が使用でき、特
に制限はない。
【0025】熱可塑性フィルムの場合はポリエステル、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレ
ート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネー
トなどの透明フィルムや、アルミナ水和物やチタンホワ
イトの充填または微細な発泡による不透明化したシート
を用いることもできる。
【0026】また、上記支持体とインク受容層との接着
性を良好にするために、コロナ処理等の表面処理を行っ
たり、易接着層を下引き層として設けても良い。さらに
カールを防止するために支持体の裏面あるいは所定の部
位に樹脂層や顔料層等のカール防止層を設けることもで
きる。
【0027】本発明の記録方法に使用されるインクは、
主として色材(染料もしくは顔料)、水溶性有機溶剤及
び水を含むものである。染料としては、例えば直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素など
に代表される水溶性染料が好ましく、被記録媒体との組
み合わせで定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性そ
の他の要求される性能を満たす画像を与えるものであれ
ばいずれでも使用できる。
【0028】水溶性染料は、一般に水または水と有機溶
剤からなる溶媒中に溶解して使用するものであり、これ
らの溶媒成分としては、好ましくは水と水溶性の各種有
機溶剤などとの混合物が使用されるが、インク中の水分
含有量が、20〜90重量%、好ましくは60〜90重
量%の範囲内となるように調整するのが好ましい。上記
水溶性の有機溶剤としては、例えばメチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコールなどの炭素数が1〜4のアルキルアルコー
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、アセトン、ジアセトンアルコールなどの
ケトンまたはケトンアルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレン
グリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1、2、6−ヘキサントリオール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールな
どのアルキレン基が2〜6個の炭素数を含むアルキレン
グリコール類、グリセリン;エチレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエ
チレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエ
ーテル類などが挙げられる。
【0029】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
エチレングリコール、ジエチレングリコールなどの多価
アルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどの
多価アルコールの低級アルキルエーテル類が好ましい。
多価アルコール類は、インク中の水が蒸発し、水溶性染
料が析出することに基づくノズルの目詰まり減少を防止
するための潤滑剤としての効果が大きいため、特に好ま
しい。
【0030】インクには可溶化剤を加えることもでき
る。代表的な可溶化剤は、含窒素複素環式ケトン類であ
り、その目的とする作用は、水溶性染料の溶媒に対する
溶解性を飛躍的に向上させることにある。例えばN−メ
チル−2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンが好ましく用いられる。さらに特性の改善の
ために、粘度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、p
H調整剤、比抵抗調整剤、保存安定剤などの添加剤を加
えて用いることもできる。
【0031】前記被記録媒体に上記インクを付与して記
録を行う方法としては、インクジェット記録方法が好ま
しく、該記録方法はインクをノズルより効果的に離脱さ
せて、被記録媒体にインクを付与し得る方法であればい
かなる方法でも良い。特に特開昭54−59936号公
報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受け
たインクが急激な体積変化を生じ、この状態変化による
作用力によって、インクをノズルから吐出させるインク
ジェット方式は有効に使用することができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。
【0033】アルミナ水和物の製造法 米国特許明細書第4242271号に記載された方法で
アルミニウムドデキシドを製造した。つぎに米国特許明
細書第4202870号に記載された方法で前記アルミ
ニウムアルコキシドを加水分解してアルミナスラリーを
製造した。このアルミナスラリーをアルミナ水和物固形
分が7.9%になるまで水を加え、さらに表1に示すそ
れぞれの熟成条件でコロイダルゾルを得た。このコロイ
ダルゾルを75℃でスプレー乾燥してアルミナ水和物
(A,B,C,D)を得た。これらアルミナ水和物のB
ET比表面積をBrunauerらの方法により計算し
求めた。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】 実施例(1〜5) イオン交換水56重量部に対し、アルミナ水和物(A〜
D)14重量部および種々の1規定濃度の酸水溶液を1
4重量部添加後、分散機(特殊機化(株)製、T.K.
オートホモミクサーM型)にて解膠、分散し、次いでp
Hメーター((株)堀場製作所製、D−12)で計測し
ながら徐々に種々の10%アミン水溶液を混合攪拌して
所定のpHに調整した。これに10%ポリビニルアルコ
ール水溶液(日本合成化学(株)製、ゴーセノールGH
−17R)を15重量部をそれぞれ添加、分散して塗工
液を得た。塗工液の分散安定性を後述の方法で測定し
た。これを白色ポリエステルフィルム(東レ(株)製、
ルミラーX−21、厚み100μm)と透明ポリエステ
ルフィルム(東レ(株)製、100Q80D、厚み10
0μm、透過率88.74%)の上にそれぞれバーコー
トし、100℃で乾燥して厚さ30μmのインク受容層
を形成する被記録媒体を得た。インク受容層の物性をそ
れぞれ後述の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】 塗工液および被記録媒体物性の評価・測定方法 1)塗工液の分散安定性 分散液を調製した直後の初期粘度と、その液を25℃で
7日間密閉容器中に静置保存した後の経時粘度をB型回
転粘度計(TOKIMEC社製,VISCOMETE
R)を用いて下記の条件で測定し、経時粘度/初期粘度
を求めた。
【0036】ローター:No.1、回転数:30rp
m、測定温度:25℃ 2)インク受容層の塗膜状態 白色基材上にインク受容層を設けた被記録媒体に対して
目視により評価した。平滑面が得られ良好なものを○、
粗面あるいは不溶物付着等のよる欠陥を生じたものを×
とした。
【0037】3)インク受容層の透明性 透明基材上にインク受容層を設けた被記録媒体に対して
ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、NHD−10
01DP)を用いて透過率を測定した。
【0038】4)印字特性 1mmに16本の割合のノズル間隔で、128本のノズ
ルを供えたインクジェットヘッドをY、M、C、Bkの
4色分備えたバブルジェットプリンターを用い、下記組
成のインクにより、白色基材上にインク受容層を設けた
被記録媒体に対してインクジェット記録を行なって、イ
ンク吸収性、画像濃度、解像性、ビーディング、色再現
性、記録保存性について評価した。
【0039】(a)インク吸収性 下記組成のY、M、C、Bkそれぞれのインクを単色ま
たは多色でベタ印字した後の被記録媒体表面のインクの
乾燥状態を記録部に指で触れて調べた。単色印字でのイ
ンク量を100%とした。インク量300%でインクが
指に付着しないものを◎、インク量200%でインクが
指に付着しないものを○、インク量100%でインクが
指に付着しないものを△とした。
【0040】(b)画像濃度 下記組成のMインクでベタ印字した画像の画像濃度を、
マクベス反射濃度計RD−1255を用いて評価した
(いずれの実施例においても4色中、Mの画像濃度が最
も低かった)。
【0041】(c)解像性 下記組成のY、M、C、Bkそれぞれのインクを単色ま
たは多色でベタ印字した後の被記録媒体表面のドットに
じみを目視によって評価した。単色印字でのインク量を
100%とした。インク量300%で発生してしなけれ
ば◎、インク量200%で発生していなければ○、イン
ク量100%で発生していなければ△とした。
【0042】(d)ビーディング 下記組成のY、M、C、Bkそれぞれのインクを単色ま
たは多色でベタ印字した後の印字部での粒状の濃度ムラ
を目視により評価した。インク量300%で発生してい
なければ◎、インク量200%で発生していなければ
○、インク量100%で発生していなければ△とした。
【0043】(e)色再現性 下記組成のCインクの最大吸収波長λ1とシアンインク
により印字した被記録媒体の印字部の最大吸収波長λ2
とを分光光度計((株)日立製作所製、日立自記分光光
度計U−3410)を用いて測定し、各色の最大吸収波
長の変化量(ΔλC)の絶対値を求めた。
【0044】(f)記録保存性 下記のBkインクをベタ印字した後に該被記録媒体を一
ヶ月間室内で放置した。この印字部の放置前後での色度
差ΔEをJIS−8730により求めた。
【0045】 インク組成 染料 5部 エチレングリコール 10部 ポリエチレングリコール 10部 水 75部 インク染料 Y:C.I.ダイレクトイエロー86 M:C.I.アシッドレッド35 C:C.I.ダイレクトブルー199 Bk:C.I.フードブラック2
【0046】
【発明の効果】アルミナ水和物の水性ゾルに酸を加えて
解膠させた後にアルカリを添加してpHを3〜7に調整
した分散液を用いてインク受容層を形成することによっ
て、印字物の色再現性や保存性に優れるとともにインク
吸収性、ビーディング、画像濃度に優れ、かつ高い透明
性と平滑性を有する被記録媒体が得られる。また塗工液
の分散性や経時保存性にも優れている。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ水和物を主体としたインク受容
    層を有する被記録媒体用塗工液において、該インク受容
    層を形成せしめる塗工液がアルミナ水和物を酸で解膠
    し、次いでアルカリを添加した分散液と水溶性高分子と
    から成り、かつ該塗工液のpHが3〜7であることを特
    徴とする被記録媒体用塗工液。
  2. 【請求項2】 前記アルミナ水和物のBET比表面積が
    40〜500m2 /gである請求項1に記載の被記録媒
    体用塗工液。
  3. 【請求項3】 アルミナ水和物を解膠する酸が硝酸、塩
    酸、硫酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸、過塩素酸およびリン
    酸から選ばれる1種または2種以上混合した酸である請
    求項1に記載の被記録媒体用塗工液。
  4. 【請求項4】 アルカリがアンモニア及びアミン化合物
    である請求項1に記載の被記録媒体用塗工液。
  5. 【請求項5】 アルミナ水和物を酸で解膠し、次いでア
    ルカリを添加してpHを3〜7に調整した分散液と水溶
    性高分子とを混合分散することを特徴とする被記録媒体
    用塗工液の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材上に塗工液を塗工することによって
    得られる被記録媒体の製造方法において、該塗工液がア
    ルミナ水和物を酸で解膠し、次いでアルカリを添加して
    pHを3〜7に調整した後に水溶性高分子を混合した分
    散液であることを特徴とする被記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 インクの小滴を微細孔から吐出させて被
    記録媒体に付与して印字を行うインクジェット記録方法
    において、請求項6に記載の方法によって得られる被記
    録媒体を用いることを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 インクに熱エネルギーを作用させてイン
    クの小滴を形成する請求項7に記載の画像形成方法。
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