JPH09250977A - 透過型電子顕微鏡用試料作製方法 - Google Patents
透過型電子顕微鏡用試料作製方法Info
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- JPH09250977A JPH09250977A JP5960196A JP5960196A JPH09250977A JP H09250977 A JPH09250977 A JP H09250977A JP 5960196 A JP5960196 A JP 5960196A JP 5960196 A JP5960196 A JP 5960196A JP H09250977 A JPH09250977 A JP H09250977A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面に凹凸を有する半導体素子から透過型電
子顕微鏡用の断面薄膜試料を作製する。 【解決手段】 断面薄膜試料を作製すべき半導体素子1
5と同一材料若しくはその半導体素子と類似の硬度を有
する材料の微細粒子16を混ぜた接着剤樹脂17で、半
導体素子15とダミーの半導体基板18の貼り合わせを
行い(b)、以下、従来の機械研磨(c,d)とイオン
ミリング(e)の工程を経ることによって薄膜試料を作
製する。シリコン半導体素子の試料を作製する場合に
は、接着剤に混入する微細粒子はシリコン半導体基板を
粉砕した微細粒子又はシリカ粉とすることができる。
子顕微鏡用の断面薄膜試料を作製する。 【解決手段】 断面薄膜試料を作製すべき半導体素子1
5と同一材料若しくはその半導体素子と類似の硬度を有
する材料の微細粒子16を混ぜた接着剤樹脂17で、半
導体素子15とダミーの半導体基板18の貼り合わせを
行い(b)、以下、従来の機械研磨(c,d)とイオン
ミリング(e)の工程を経ることによって薄膜試料を作
製する。シリコン半導体素子の試料を作製する場合に
は、接着剤に混入する微細粒子はシリコン半導体基板を
粉砕した微細粒子又はシリカ粉とすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に凹凸を有す
る材料を透過型電子顕微鏡観察用の断面試料に加工する
方法に関する。
る材料を透過型電子顕微鏡観察用の断面試料に加工する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板に形成されたLSIやGa
As基板に形成されたIC等、半導体素子の多層膜構造
や界面状態を評価するために透過型電子顕微鏡が用いら
れている。透過型電子顕微鏡によって半導体素子の表面
近傍領域の観察と分析を可能とするためには、試料を電
子線が透過できるように断面方向に薄膜化する必要があ
る。
As基板に形成されたIC等、半導体素子の多層膜構造
や界面状態を評価するために透過型電子顕微鏡が用いら
れている。透過型電子顕微鏡によって半導体素子の表面
近傍領域の観察と分析を可能とするためには、試料を電
子線が透過できるように断面方向に薄膜化する必要があ
る。
【0003】従来、半導体素子を対象とした透過型電子
顕微鏡用断面試料の作製では、半導体素子の目的部分か
ら大きさ2〜3mmの試料片を2枚切り出し、その2枚
の試料片の表面を互いに向かい合わせて接着剤樹脂で貼
り合わせ、そののち機械研磨とイオンミリングによって
断面方向に薄膜化することが行われている(日本電顕学
会セミナーテキスト「電子顕微鏡の上手な使い方講座・
I」1992年、第186〜191頁)。
顕微鏡用断面試料の作製では、半導体素子の目的部分か
ら大きさ2〜3mmの試料片を2枚切り出し、その2枚
の試料片の表面を互いに向かい合わせて接着剤樹脂で貼
り合わせ、そののち機械研磨とイオンミリングによって
断面方向に薄膜化することが行われている(日本電顕学
会セミナーテキスト「電子顕微鏡の上手な使い方講座・
I」1992年、第186〜191頁)。
【0004】この方法によると、半導体素子の表面が平
坦な場合には貼り合わせ面の接着剤樹脂厚を数〜十数μ
mまで薄くできるが、完成品の半導体素子などを試料と
する場合には半導体素子表面に数十〜数百μmの高さの
AuバンプやAuボールが存在するため、貼り合わせ面
の間隔もこれに準じて広くなり、2枚の試料片の間に厚
い樹脂層が形成されることになる。
坦な場合には貼り合わせ面の接着剤樹脂厚を数〜十数μ
mまで薄くできるが、完成品の半導体素子などを試料と
する場合には半導体素子表面に数十〜数百μmの高さの
AuバンプやAuボールが存在するため、貼り合わせ面
の間隔もこれに準じて広くなり、2枚の試料片の間に厚
い樹脂層が形成されることになる。
【0005】イオンミリングでは、半導体材料と接着剤
樹脂とでイオンビームによるスパッタエッチング速度が
大きく異なり、貼り合わせ面の間の接着剤樹脂層が厚い
と樹脂層の方が早期にエッチングされて穴があく。イオ
ンビームは比較的浅い角度で試料表面に照射されている
ため、一旦樹脂層に穴があくとイオンビームはこの穴の
内壁面に当たって穴を広げるように作用し、引き続きイ
オンミリングを行ってもこの穴が広がって、観察対象で
ある半導体素子部分は薄膜化される前に消失してしま
う。
樹脂とでイオンビームによるスパッタエッチング速度が
大きく異なり、貼り合わせ面の間の接着剤樹脂層が厚い
と樹脂層の方が早期にエッチングされて穴があく。イオ
ンビームは比較的浅い角度で試料表面に照射されている
ため、一旦樹脂層に穴があくとイオンビームはこの穴の
内壁面に当たって穴を広げるように作用し、引き続きイ
オンミリングを行ってもこの穴が広がって、観察対象で
ある半導体素子部分は薄膜化される前に消失してしま
う。
【0006】また、試料片を貼り合わせるための接着剤
樹脂には一般に熱硬化性樹脂が用いられるため、張り合
わせ面の接着剤樹脂層が厚いと樹脂硬化中に樹脂層内に
気泡が発生して貼り合わせ面に空洞ができることがあ
る。この場合にも、イオンミリングの際に、半導体素子
部分が薄くなる前に穴が広がる形で観察対象である素子
部分が消失してしまう。
樹脂には一般に熱硬化性樹脂が用いられるため、張り合
わせ面の接着剤樹脂層が厚いと樹脂硬化中に樹脂層内に
気泡が発生して貼り合わせ面に空洞ができることがあ
る。この場合にも、イオンミリングの際に、半導体素子
部分が薄くなる前に穴が広がる形で観察対象である素子
部分が消失してしまう。
【0007】特に、MMIC(Monolithic Microwave I
ntegrated Circuit)のように基板表面に20μm厚程
度の金配線が多数形成されている場合には問題である。
そこで、完成品の半導体素子に対しては、従来は次の
(1),(2),(3)のような方法で透過型電子顕微
鏡用の断面薄膜試料を作製していた。
ntegrated Circuit)のように基板表面に20μm厚程
度の金配線が多数形成されている場合には問題である。
そこで、完成品の半導体素子に対しては、従来は次の
(1),(2),(3)のような方法で透過型電子顕微
鏡用の断面薄膜試料を作製していた。
【0008】(1)表面の突起物を機械的に除去する方
法。この方法では、AuバンプやAuボールなど、半導
体素子表面の突起物を機械的に除去した上で、従来の貼
り合わせ、機械研磨、イオンミリングによる薄膜試料作
製を行う。AuバンプやAuボールの機械的除去は、L
SIのテストに用いるプローバーの針先等を用いて実体
顕微鏡下で削り取ることによって行うのが一般的であ
る。
法。この方法では、AuバンプやAuボールなど、半導
体素子表面の突起物を機械的に除去した上で、従来の貼
り合わせ、機械研磨、イオンミリングによる薄膜試料作
製を行う。AuバンプやAuボールの機械的除去は、L
SIのテストに用いるプローバーの針先等を用いて実体
顕微鏡下で削り取ることによって行うのが一般的であ
る。
【0009】(2)表面の突起物を化学的処理により除
去する方法。この方法では、半導体素子表面の突起物を
化学的処理によって除去した上で、従来の貼り合わせ、
機械研磨、イオンミリングによる薄膜試料作製を行う。
突起物がAuバンプやAuボールのとき、その除去は半
導体素子を王水中に浸漬処理することで行われる。
去する方法。この方法では、半導体素子表面の突起物を
化学的処理によって除去した上で、従来の貼り合わせ、
機械研磨、イオンミリングによる薄膜試料作製を行う。
突起物がAuバンプやAuボールのとき、その除去は半
導体素子を王水中に浸漬処理することで行われる。
【0010】(3)観察対象部分のみを薄膜化する方
法。この方法では、貼り合わせ、機械研磨、イオンミリ
ングの手法を使わず、ダイシング、集束イオンビーム装
置を用いて試料を加工することで、AuバンプやAuボ
ールを避けて観察対象部分のみを薄膜化する(特開平5
−302876号公報参照)。
法。この方法では、貼り合わせ、機械研磨、イオンミリ
ングの手法を使わず、ダイシング、集束イオンビーム装
置を用いて試料を加工することで、AuバンプやAuボ
ールを避けて観察対象部分のみを薄膜化する(特開平5
−302876号公報参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の薄膜試
料作製方法には、それぞれ以下のような問題点がある。
半導体素子表面の突起物を機械的に除去する方法による
と、突起物除去時にそれが接続している素子部分に大き
な応力がかかる。したがって、観察対象がAuバンプや
Auボールの下に存在する場合、そのAuバンプやAu
ボールを除去する時に観察対象部分を破損してしまう可
能性が高い。また、GaAs等の化合物半導体基板は脆
いため、化合物半導体素子表面に突出するAuバンプや
Auボールを機械的に除去すると、その周辺部まで破壊
してしまうことになる。
料作製方法には、それぞれ以下のような問題点がある。
半導体素子表面の突起物を機械的に除去する方法による
と、突起物除去時にそれが接続している素子部分に大き
な応力がかかる。したがって、観察対象がAuバンプや
Auボールの下に存在する場合、そのAuバンプやAu
ボールを除去する時に観察対象部分を破損してしまう可
能性が高い。また、GaAs等の化合物半導体基板は脆
いため、化合物半導体素子表面に突出するAuバンプや
Auボールを機械的に除去すると、その周辺部まで破壊
してしまうことになる。
【0012】化学的処理により半導体素子表面の突起物
を除去する方法では、王水などの強酸が用いられる。こ
のような強酸は観察対象である半導体材料にも影響を与
える場合が多く、AuボールやAuバンプなどの突起物
だけを選択的に除去することはできない。また、集束イ
オンビーム装置を用いて観察対象部分のみを薄膜化する
方法では、集束イオンビームで加工できる深さは10〜
20μmまでである。一方、AuバンプやAuボールは
高さが40〜100μmあり、その下に観察対象がある
場合には、この方法を用いることができない。
を除去する方法では、王水などの強酸が用いられる。こ
のような強酸は観察対象である半導体材料にも影響を与
える場合が多く、AuボールやAuバンプなどの突起物
だけを選択的に除去することはできない。また、集束イ
オンビーム装置を用いて観察対象部分のみを薄膜化する
方法では、集束イオンビームで加工できる深さは10〜
20μmまでである。一方、AuバンプやAuボールは
高さが40〜100μmあり、その下に観察対象がある
場合には、この方法を用いることができない。
【0013】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、表面に凹凸を有する半導体素子
等から透過型電子顕微鏡用の断面薄膜試料を作製する方
法を提供することを目的とする。
鑑みてなされたもので、表面に凹凸を有する半導体素子
等から透過型電子顕微鏡用の断面薄膜試料を作製する方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明においては、例え
ば半導体素子の断面薄膜試料を作製する場合、その半導
体素子と同一材料若しくはその半導体素子と類似の硬度
を有する材料の微細粒子を混ぜた接着剤樹脂で、半導体
素子同士若しくは半導体素子とダミーの半導体基板の貼
り合わせを行い、以下、従来の機械研磨とイオンミリン
グの工程を経ることによって前記目的を達成する。
ば半導体素子の断面薄膜試料を作製する場合、その半導
体素子と同一材料若しくはその半導体素子と類似の硬度
を有する材料の微細粒子を混ぜた接着剤樹脂で、半導体
素子同士若しくは半導体素子とダミーの半導体基板の貼
り合わせを行い、以下、従来の機械研磨とイオンミリン
グの工程を経ることによって前記目的を達成する。
【0015】すなわち、本発明は、表面に凹凸形状を有
する試料片の前記表面に他の材料片を接着してなる試料
をイオンミリングを含む工程によって前記表面に略平行
な方向に薄膜化して透過電子顕微鏡用試料を作製する試
料作製方法において、接着を前記試料片と同じ又は略同
じ硬度を有する材料の微細粒子を混入した接着剤を用い
て行うことを特徴とするものである。接着剤に混入する
微細粒子は、最大径が表面凹凸寸法の3/4以下である
ことが望ましい。
する試料片の前記表面に他の材料片を接着してなる試料
をイオンミリングを含む工程によって前記表面に略平行
な方向に薄膜化して透過電子顕微鏡用試料を作製する試
料作製方法において、接着を前記試料片と同じ又は略同
じ硬度を有する材料の微細粒子を混入した接着剤を用い
て行うことを特徴とするものである。接着剤に混入する
微細粒子は、最大径が表面凹凸寸法の3/4以下である
ことが望ましい。
【0016】試料片がシリコン半導体素子である場合に
は、接着剤に混入する微細粒子はシリコン半導体基板を
粉砕した微細粒子又はシリカ粉とすることができる。本
発明によると、半導体素子同士若しくは半導体素子と半
導体基板等、試料のの貼り合わせの際、貼り合わせの接
着剤樹脂中に硬度が試料の硬度とほぼ等しい微細粒子を
混入したため、樹脂中での空洞の形成及びイオンミリン
グ初期の樹脂抜けを防ぎ半導体素子表面等を薄膜化した
試料の作製が可能になる。
は、接着剤に混入する微細粒子はシリコン半導体基板を
粉砕した微細粒子又はシリカ粉とすることができる。本
発明によると、半導体素子同士若しくは半導体素子と半
導体基板等、試料のの貼り合わせの際、貼り合わせの接
着剤樹脂中に硬度が試料の硬度とほぼ等しい微細粒子を
混入したため、樹脂中での空洞の形成及びイオンミリン
グ初期の樹脂抜けを防ぎ半導体素子表面等を薄膜化した
試料の作製が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図2は、表面にAuバンプが存在
するSi−LSI半導体素子の概略図である。シリコン
基板11の表面層には半導体デバイス14が形成されて
いる。基板表面にはパッド12が形成され、その上に半
球状にAuバンプ13が形成されている。Auバンプ1
3の高さは約50μmである。
施の形態を説明する。図2は、表面にAuバンプが存在
するSi−LSI半導体素子の概略図である。シリコン
基板11の表面層には半導体デバイス14が形成されて
いる。基板表面にはパッド12が形成され、その上に半
球状にAuバンプ13が形成されている。Auバンプ1
3の高さは約50μmである。
【0018】図1は、図2に示した表面にAuバンプが
存在するSi−LSI半導体素子から本発明にしたがっ
て透過型電子顕微鏡用断面試料を作製する例を手順を追
って示した説明図である。まず、ダイヤモンドカッタ等
を用いて半導体素子の目的部分を、(a)に示すよう
に、1.5×2.0mm程度の大きさの試料片15とし
て切り出す。続いて、半導体素子の基板11と同一の材
料若しくは類似硬度の材料の微細粒子16を熱硬化性樹
脂と混合した微細粒子入り接着剤を調製し、(b)に示
すように、この微細粒子入り接着剤17を用いて先に切
り出した試料片15とダミーのシリコン基板18とを貼
り合わせ、貼り合わせ試料20を作製する。このとき、
Auバンプ13など互いの表面の凸部同士が突き合わさ
れて試料表面の間隔が過度に広くなるような不都合がな
ければ、ダミーのシリコン基板を用いることなく同じ半
導体素子から切り出した2枚の試料片を向き合わせて貼
り付けても構わない。接着剤としては2液性アラルダイ
ト系接着剤を用いた。
存在するSi−LSI半導体素子から本発明にしたがっ
て透過型電子顕微鏡用断面試料を作製する例を手順を追
って示した説明図である。まず、ダイヤモンドカッタ等
を用いて半導体素子の目的部分を、(a)に示すよう
に、1.5×2.0mm程度の大きさの試料片15とし
て切り出す。続いて、半導体素子の基板11と同一の材
料若しくは類似硬度の材料の微細粒子16を熱硬化性樹
脂と混合した微細粒子入り接着剤を調製し、(b)に示
すように、この微細粒子入り接着剤17を用いて先に切
り出した試料片15とダミーのシリコン基板18とを貼
り合わせ、貼り合わせ試料20を作製する。このとき、
Auバンプ13など互いの表面の凸部同士が突き合わさ
れて試料表面の間隔が過度に広くなるような不都合がな
ければ、ダミーのシリコン基板を用いることなく同じ半
導体素子から切り出した2枚の試料片を向き合わせて貼
り付けても構わない。接着剤としては2液性アラルダイ
ト系接着剤を用いた。
【0019】微細粒子入り接着剤の調製は、以下のよう
にして行った。接着剤に混入すべき微細粒子16は、半
導体素子が形成されている基板11と同一の材料または
それと類似の硬度を有する材料の微細粒子を用いる。最
も簡便には、観察すべき半導体素子の基板11を粉砕し
たものを用いることができる。すなわち、シリコン基板
に形成された半導体デバイスの薄膜試料を作製するとき
にはシリコン基板を粉砕したものを用い、GaAs基板
に形成された半導体デバイスの薄膜試料を作製する場合
にはGaAs基板を粉砕したものを用いる。もちろん硬
度が類似している材料であれば実際の基板以外の材料を
用いることもでき、例えばシリコン基板の代わりに硬度
がシリコンに近い市販のシリカ粉又は金属粒子を用いて
もよい。
にして行った。接着剤に混入すべき微細粒子16は、半
導体素子が形成されている基板11と同一の材料または
それと類似の硬度を有する材料の微細粒子を用いる。最
も簡便には、観察すべき半導体素子の基板11を粉砕し
たものを用いることができる。すなわち、シリコン基板
に形成された半導体デバイスの薄膜試料を作製するとき
にはシリコン基板を粉砕したものを用い、GaAs基板
に形成された半導体デバイスの薄膜試料を作製する場合
にはGaAs基板を粉砕したものを用いる。もちろん硬
度が類似している材料であれば実際の基板以外の材料を
用いることもでき、例えばシリコン基板の代わりに硬度
がシリコンに近い市販のシリカ粉又は金属粒子を用いて
もよい。
【0020】微細粒子は、粉砕した後、穴のサイズを制
御したメッシュでふるって分類し、寸法がAuバンプ1
3の高さの1/2〜3/4程度の大径の粒子と、10μ
m以下程度の小径の粒子を混合して用いた。大径の粒子
の寸法をAuバンプ13の高さの1/2〜3/4程度と
したのは、寸法がAuバンプの高さより大きい粒子を使
うと、半導体素子試料片15とシリコン基板18の貼り
合わせ面の間隔がAuバンプ13高さより広くなり半導
体素子断面の薄膜化が困難になる。逆に、寸法がAuバ
ンプ高さの1/2より小さい粒子だけを使うと、貼り合
わせ面の間の空間を十分埋めることができない。また、
粒子間の隙間が多くなり、イオンミリング中に粒子間の
樹脂が抜けて粒子が外れ、接着剤に微細粒子を混入した
効果が十分期待できない。また、樹脂と粒子を混合する
ことにより熱硬化性樹脂層の樹脂の量が減少した時、薄
膜化される前に粒子が外れることによって穴が形成さ
れ、粒子混入による効果が十分期待できないためであ
る。ただし、大径の粒子のみでは粒子間に大きな隙間が
できてしまうため、その隙間を埋めるため寸法が10μ
m以下の小径の粒子を混合して用いる。
御したメッシュでふるって分類し、寸法がAuバンプ1
3の高さの1/2〜3/4程度の大径の粒子と、10μ
m以下程度の小径の粒子を混合して用いた。大径の粒子
の寸法をAuバンプ13の高さの1/2〜3/4程度と
したのは、寸法がAuバンプの高さより大きい粒子を使
うと、半導体素子試料片15とシリコン基板18の貼り
合わせ面の間隔がAuバンプ13高さより広くなり半導
体素子断面の薄膜化が困難になる。逆に、寸法がAuバ
ンプ高さの1/2より小さい粒子だけを使うと、貼り合
わせ面の間の空間を十分埋めることができない。また、
粒子間の隙間が多くなり、イオンミリング中に粒子間の
樹脂が抜けて粒子が外れ、接着剤に微細粒子を混入した
効果が十分期待できない。また、樹脂と粒子を混合する
ことにより熱硬化性樹脂層の樹脂の量が減少した時、薄
膜化される前に粒子が外れることによって穴が形成さ
れ、粒子混入による効果が十分期待できないためであ
る。ただし、大径の粒子のみでは粒子間に大きな隙間が
できてしまうため、その隙間を埋めるため寸法が10μ
m以下の小径の粒子を混合して用いる。
【0021】試料片15とダミー基板18を貼り合わせ
て樹脂硬化して貼り合わせ試料20を作製する工程は、
図3に示す治具を用い、バネで押し付けながら行った。
治具は、2本のガイド棒33,34で連結された固定板
31,32と、ガイド棒33,34に沿って移動可能な
可動板35を備え、可動板35はバネ36によって固定
板31に向けて付勢されている。試料片15とダミー基
板18は、微細粒子を混入した接着剤で張り合わせたの
ち固定板31と可動板35の間に挿入し、バネ36によ
って荷重を加えながら接着剤を硬化させた。このよう
に、荷重を加えながら硬化させることにより貼り合わせ
試料20の接着層を薄くすることができる。なお、貼り
合わせ試料20の作製は、まず半導体素子の表面にダミ
ー基板を接着し、そののちダイヤモンドカッタ等を用い
て目的部分を切り出すことで行ってもよい。
て樹脂硬化して貼り合わせ試料20を作製する工程は、
図3に示す治具を用い、バネで押し付けながら行った。
治具は、2本のガイド棒33,34で連結された固定板
31,32と、ガイド棒33,34に沿って移動可能な
可動板35を備え、可動板35はバネ36によって固定
板31に向けて付勢されている。試料片15とダミー基
板18は、微細粒子を混入した接着剤で張り合わせたの
ち固定板31と可動板35の間に挿入し、バネ36によ
って荷重を加えながら接着剤を硬化させた。このよう
に、荷重を加えながら硬化させることにより貼り合わせ
試料20の接着層を薄くすることができる。なお、貼り
合わせ試料20の作製は、まず半導体素子の表面にダミ
ー基板を接着し、そののちダイヤモンドカッタ等を用い
て目的部分を切り出すことで行ってもよい。
【0022】次に、図4に示すように、熱溶解性樹脂を
用いて貼り合わせ試料20を研磨治具41に固定し、試
料表面を機械研磨する。最初、図4(a)のようにノズ
ル43から噴出される粒径9μm程度のダイヤモンド研
磨剤(粗研磨剤)44を用いて回転研磨板42で断面方
向に試料20の両面を平面粗研磨し、80μm程度の厚
さに薄片化する。続いて、図4(b)に示すように、ス
ポイト45から滴下した粒径1μm以下のアルミナ研磨
剤(鏡面研磨剤)46を用いて貼り合わせ試料20の片
側の断面を平面鏡面研磨する。こうして得られた試料を
図1(c)に示す。
用いて貼り合わせ試料20を研磨治具41に固定し、試
料表面を機械研磨する。最初、図4(a)のようにノズ
ル43から噴出される粒径9μm程度のダイヤモンド研
磨剤(粗研磨剤)44を用いて回転研磨板42で断面方
向に試料20の両面を平面粗研磨し、80μm程度の厚
さに薄片化する。続いて、図4(b)に示すように、ス
ポイト45から滴下した粒径1μm以下のアルミナ研磨
剤(鏡面研磨剤)46を用いて貼り合わせ試料20の片
側の断面を平面鏡面研磨する。こうして得られた試料を
図1(c)に示す。
【0023】次に、図5に示したディンプルグラインダ
ーを用い、図1(d)に示すように、貼り合わせ試料2
0の鏡面研磨してない側の面の中央部分21をすり鉢状
に研磨する。ディンプルグラインダーは、試料20を回
転台51に載せ、回転台51の回転軸と直交する回転軸
を有する直径約1cm程度の研磨板52を試料20に接
触させることで、試料20の中央部分を凹状に研磨す
る。ディンプルグラインダー研磨でも、平面研磨板によ
る研磨と同様に2種の研磨剤を用いて最終的にはすり鉢
状部分21を鏡面に仕上げる。
ーを用い、図1(d)に示すように、貼り合わせ試料2
0の鏡面研磨してない側の面の中央部分21をすり鉢状
に研磨する。ディンプルグラインダーは、試料20を回
転台51に載せ、回転台51の回転軸と直交する回転軸
を有する直径約1cm程度の研磨板52を試料20に接
触させることで、試料20の中央部分を凹状に研磨す
る。ディンプルグラインダー研磨でも、平面研磨板によ
る研磨と同様に2種の研磨剤を用いて最終的にはすり鉢
状部分21を鏡面に仕上げる。
【0024】最後に、イオンミリング装置で試料を更に
薄膜化する。すなわち、中央部分がすり鉢状に研磨され
た試料を単孔メッシュに試料の中央が単孔メッシュの中
央に位置するように接着し、図1(e)に示すように、
イオンミリング装置内で数kVのアルゴンイオンビーム
54,55を試料20の両側から10〜15°の浅い角
度で入射させ、スパッタエッチングによって電子線が透
過可能になるまで薄膜化する。
薄膜化する。すなわち、中央部分がすり鉢状に研磨され
た試料を単孔メッシュに試料の中央が単孔メッシュの中
央に位置するように接着し、図1(e)に示すように、
イオンミリング装置内で数kVのアルゴンイオンビーム
54,55を試料20の両側から10〜15°の浅い角
度で入射させ、スパッタエッチングによって電子線が透
過可能になるまで薄膜化する。
【0025】図6は、イオンミリング装置による加工に
よって試料の一部に穴があいた状態を示す。(a)は平
面図、(b)はそのA−A断面図である。すり鉢状に凹
んだ試料中央部はアルゴンイオンビームの照射によって
次第に薄くなり、穴61があく。穴61があいたときア
ルゴンイオンビームの照射を止めて電子顕微鏡で穴の回
りを観察し、目的の場所が十分薄くなっているかどうか
を調べる。試料の薄さが足りないときは再びイオンミリ
ング装置に戻してイオンビームによるスパッタエッチン
グを繰り返す。透過型電子顕微鏡による試料の観察は、
(b)に示すように、穴61の横の厚さ数百〜1μm程
度の位置62で行う。検出器としてEDX(エネルギー
分散型X線検出装置)を併用すると、透過型電子顕微鏡
による形態観察に加えて組成分析を行うことができる。
よって試料の一部に穴があいた状態を示す。(a)は平
面図、(b)はそのA−A断面図である。すり鉢状に凹
んだ試料中央部はアルゴンイオンビームの照射によって
次第に薄くなり、穴61があく。穴61があいたときア
ルゴンイオンビームの照射を止めて電子顕微鏡で穴の回
りを観察し、目的の場所が十分薄くなっているかどうか
を調べる。試料の薄さが足りないときは再びイオンミリ
ング装置に戻してイオンビームによるスパッタエッチン
グを繰り返す。透過型電子顕微鏡による試料の観察は、
(b)に示すように、穴61の横の厚さ数百〜1μm程
度の位置62で行う。検出器としてEDX(エネルギー
分散型X線検出装置)を併用すると、透過型電子顕微鏡
による形態観察に加えて組成分析を行うことができる。
【0026】接着剤と微細粒子の混合量について、シリ
コン基板半導体素子とシリカ粉末を用いて実験を行っ
た。その結果、混合の比率は重量比で熱硬化性樹脂約5
0%、微細粒子はAuバンプ高さ(約50μm)の1/
2〜3/4サイズの粒子が25〜30%、10μm以下
の粒子が25〜20%とすることで、貼り合わせ面を微
細粒子によって最も高い密度で埋めることができたとと
もに、透過型電子顕微鏡による観察においても良好な観
察結果を得ることができた。
コン基板半導体素子とシリカ粉末を用いて実験を行っ
た。その結果、混合の比率は重量比で熱硬化性樹脂約5
0%、微細粒子はAuバンプ高さ(約50μm)の1/
2〜3/4サイズの粒子が25〜30%、10μm以下
の粒子が25〜20%とすることで、貼り合わせ面を微
細粒子によって最も高い密度で埋めることができたとと
もに、透過型電子顕微鏡による観察においても良好な観
察結果を得ることができた。
【0027】なお、試料片15とダミー基板との貼り合
わせの際、ダミー基板として半導体基板18の代わりに
数百μm厚のガラス板を使い、熱硬化性樹脂に混合する
微細粒子としてシリカを用いると、次の平面研磨の段階
で透明のガラスとシリカを介して研磨位置の確認がで
き、特定位置の断面試料作製が可能になる。
わせの際、ダミー基板として半導体基板18の代わりに
数百μm厚のガラス板を使い、熱硬化性樹脂に混合する
微細粒子としてシリカを用いると、次の平面研磨の段階
で透明のガラスとシリカを介して研磨位置の確認がで
き、特定位置の断面試料作製が可能になる。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、表面に凹凸構造を有す
る半導体素子の透過型電子顕微鏡用断面試料を作製する
ことができる。したがって、特性評価を行うためアセン
ブリし、Auボールが形成されたLSIや、バンプ付き
のLSIの断面試料を作製して観察と分析を行うことが
でき、半導体素子の電気的特性と構造の相関の精密評価
が可能となる。これによってIC、LSIの性能向上に
有用な評価が可能となる。
る半導体素子の透過型電子顕微鏡用断面試料を作製する
ことができる。したがって、特性評価を行うためアセン
ブリし、Auボールが形成されたLSIや、バンプ付き
のLSIの断面試料を作製して観察と分析を行うことが
でき、半導体素子の電気的特性と構造の相関の精密評価
が可能となる。これによってIC、LSIの性能向上に
有用な評価が可能となる。
【図1】本発明の方法による透過型電子顕微鏡用断面試
料作製の例を説明する図。
料作製の例を説明する図。
【図2】表面にAuバンプが存在するSi−LSI半導
体素子の概略図。
体素子の概略図。
【図3】貼り合わせ試料の作製に使用する治具の略図。
【図4】試料表面の機械研磨を説明する図であり、
(a)は平面粗研磨、(b)は平面鏡面研磨の説明図。
(a)は平面粗研磨、(b)は平面鏡面研磨の説明図。
【図5】ディンプルグラインダーによる研磨を説明する
図。
図。
【図6】イオンミリング装置による加工によって試料の
一部に穴があいた状態を示す図であり、(a)は平面
図、(b)はそのA−A断面図。
一部に穴があいた状態を示す図であり、(a)は平面
図、(b)はそのA−A断面図。
11…基板、12…パッド、13…Auバンプ、14…
半導体デバイス、15…試料片、16…微細粒子、17
…接着剤、18…ダミー基板、20…貼り合わせ試料、
21 31,32…固定板、33,34…ガイド棒、35…可
動板、36…バネ、41…研磨治具、42…回転研磨
板、43…ノズル、44…粗研磨剤、45…スポイト、
46…鏡面研磨剤、51…回転台、52…研磨板、5
4,55…イオンビーム、61…穴、62…観察位置
半導体デバイス、15…試料片、16…微細粒子、17
…接着剤、18…ダミー基板、20…貼り合わせ試料、
21 31,32…固定板、33,34…ガイド棒、35…可
動板、36…バネ、41…研磨治具、42…回転研磨
板、43…ノズル、44…粗研磨剤、45…スポイト、
46…鏡面研磨剤、51…回転台、52…研磨板、5
4,55…イオンビーム、61…穴、62…観察位置
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に凹凸形状を有する試料片の前記表
面に他の材料片を接着してなる試料をイオンミリングを
含む工程によって前記表面に略平行な方向に薄膜化して
透過電子顕微鏡用試料を作製する試料作製方法におい
て、 前記接着は前記試料片と同じ又は略同じ硬度を有する材
料の微細粒子を混入した接着剤を用いて行うことを特徴
とする試料作製方法。 - 【請求項2】 前記微細粒子は、最大径が前記凹凸寸法
の3/4以下であることを特徴とする請求項1記載の試
料作製方法。 - 【請求項3】 前記試料片はシリコン半導体素子であ
り、前記微細粒子はシリコン半導体基板を粉砕した微細
粒子又はシリカ粉であることを特徴とする請求項1又は
2記載の試料作製方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05960196A JP3148626B2 (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 透過型電子顕微鏡用試料作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05960196A JP3148626B2 (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 透過型電子顕微鏡用試料作製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09250977A true JPH09250977A (ja) | 1997-09-22 |
| JP3148626B2 JP3148626B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=13117944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05960196A Expired - Fee Related JP3148626B2 (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 透過型電子顕微鏡用試料作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3148626B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102269771A (zh) * | 2010-06-04 | 2011-12-07 | 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 | 一种透射电子显微镜观测样品制备方法 |
| CN117213951A (zh) * | 2023-11-07 | 2023-12-12 | 矿冶科技集团有限公司 | 煤炭燃烧飞灰透射电镜样品的制备方法 |
-
1996
- 1996-03-15 JP JP05960196A patent/JP3148626B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102269771A (zh) * | 2010-06-04 | 2011-12-07 | 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 | 一种透射电子显微镜观测样品制备方法 |
| CN117213951A (zh) * | 2023-11-07 | 2023-12-12 | 矿冶科技集团有限公司 | 煤炭燃烧飞灰透射电镜样品的制备方法 |
| CN117213951B (zh) * | 2023-11-07 | 2024-02-02 | 矿冶科技集团有限公司 | 煤炭燃烧飞灰透射电镜样品的制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3148626B2 (ja) | 2001-03-19 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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