JPH0925476A - シート状複合材料の製造法及び該製造法で得られたシート状複合材料を用いたガスケット - Google Patents

シート状複合材料の製造法及び該製造法で得られたシート状複合材料を用いたガスケット

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JPH0925476A
JPH0925476A JP8072048A JP7204896A JPH0925476A JP H0925476 A JPH0925476 A JP H0925476A JP 8072048 A JP8072048 A JP 8072048A JP 7204896 A JP7204896 A JP 7204896A JP H0925476 A JPH0925476 A JP H0925476A
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Tatsuya Nishida
達也 西田
Tomonori Seki
智憲 関
Kazuo Yamada
和夫 山田
Teruki Aizawa
輝樹 相沢
Yasuyuki Hirai
康之 平井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性及びシール性に優れ、かつ高強度なガ
スケット材料又はパッキン材料として、好適なシート状
複合材料の製造法及び該製造法で得られたシート状複合
材料を用いたガスケットを提供する。 【解決手段】 シール材の一方又は両方の表面に粉末状
樹脂を付着させ、該樹脂を加熱して、軟化又は溶融させ
た後冷却してシール材に該樹脂を固着させた樹脂付きシ
ール材を作製し、次いでこの樹脂付きシール材に補強芯
材を積層し接着するシート状複合材料の製造法及び該シ
ート状複合材料を所定形状寸法に加工してなるガスケッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスケット材料又
はパッキン材料として、好適なシート状複合材料の製造
法及び該製造法で得られたシート状複合材料を用いたガ
スケットに関する。さらに詳しくは、内燃機関のシリン
ダヘッド用ガスケット材料、内燃機関のオイルまわり、
水まわり等の各接合部をシールするために使用するガス
ケット材料、バルブ、ポンプ、配管継手等に用いられる
パッキン材料などに好適なシート状複合材料の製造法及
び該製造法で得られたシート状複合材料を用いたガスケ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガスケット材料には、JIS−R
−3453、JIS−7S−40などに示されるように
アスベストを主に使用したアスベストジョイントシート
等が使用されていた。しかし、アスベストは、人体への
悪影響が叫ばれており、その使用には問題がある。
【0003】そこで、アスベストを使用しないガスケッ
ト材料として、ニチアス技術時報、No.241、198
6年3月発行に示されるように有機質及び無機質充填剤
を例えばゴムなどの有機系結着剤と混練し、シート状に
したジョイントシートや、特開平2−38760号公
報、特開平3−229069号公報等に示されるよう
に、例えばステンレス鋼板、普通鋼板等の金属板等の表
面にゴム層をコーティングした金属ガスケット材料が使
用されている。
【0004】しかしながら、有機質及び無機質充填剤を
ゴムなどの有機系結着剤と混練してシート状にしたジョ
イントシートは、耐熱温度が低く、かつ引っ張り強度が
14.7MPa(150kgf/cm2)程度で弱いため、高温及
び高荷重付加部位には使用が困難である。
【0005】また、鋼板の表面にゴム層をコーティング
した金属ガスケット材料は、ゴムの被膜厚さが5〜30
μmと薄いため接合部に付着した10μm以上の傷をシ
ールすることが難しく、さらに変形し易い低剛性フラン
ジを使用した場合シール性は急激に低下する。またゴム
は、耐熱温度が通常150℃と低いため、高温で長時間
使用される部位のガスケットではゴム層が劣化して寿命
が短くなり、長時間使用できないという問題がある。そ
こで、従来のガスケット材料よりもシール性、耐熱性に
優れたガスケット材料が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、耐熱性及びシール性に優れ、かつ高強度なガスケッ
ト、パッキン等に用いられるシート状複合材料の製造法
を提供するものである。請求項2記載の発明は、請求項
1記載の発明に加えて、特に耐熱性及びシール性に優れ
るシート状複合材料の製造法を提供するものである。請
求項3記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、特
に耐熱性に優れるシート状複合材料の製造法を提供する
ものである。請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明に加えて、特に高強度なシート状複合材料の製造法を
提供するものである。請求項5記載の発明は、請求項1
記載の発明に加えて、特に耐油性及び耐水性に優れるシ
ート状複合材料の製造法を提供するものである。請求項
6記載の発明は、外観、耐熱性、シール性、耐油性及び
耐水性に優れ、かつ高強度なガスケットを提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、シール材の一
方又は両方の表面に粉末状樹脂を付着させ、該樹脂を加
熱して、軟化又は溶融させた後冷却してシール材に該樹
脂を固着させた樹脂付きシール材を作製し、次いでこの
樹脂付きシール材に補強芯材を積層し接着することを特
徴とするシート状複合材料の製造法に関する。また、本
発明は、前記のシート状複合材料の製造法において、シ
ール材が膨脹黒鉛シートであるシート状複合材料の製造
法に関する。また、本発明は、前記のシート状複合材料
の製造法において、粉末状樹脂が熱硬化性樹脂である前
記のシート状複合材料の製造法に関する。また、本発明
は、前記のシート状複合材料の製造法において、補強芯
材が金属板である前記のシート状複合材料の製造法に関
する。また、本発明は、前記のシート状複合材料の製造
法において、粉末状樹脂を付着させるときの膨張黒鉛シ
ートの密度が0.8g/cm3以下であることを特徴とする
前記のシート状複合材料の製造法に関する。さらに、本
発明は、前記各シート状複合材料を所定形状寸法に加工
してなるガスケットに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるシール材とは、シ
ール性を有する材料であれば特に制限はなく、フッ素ゴ
ム、ニトリルゴム、シリコンゴム等のゴム材のシート、
粒状、繊維状等の充填剤、有機系結着剤等からなるジョ
イントシート、無機質シート、膨張黒鉛シートなどが使
用できるが、耐熱性及びシール性の点で膨張黒鉛シート
を使用することが好ましい。膨張黒鉛シートは、公知の
製法で作成したものを使用することができる。例えば、
天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解黒鉛等の高度に結晶が
発達した黒鉛を、濃硫酸と硝酸との混液、濃硫酸と過マ
ンガン酸カリウムとの混液等の強酸化性の溶液に浸漬処
理して黒鉛層間化合物を生成させ、水洗してから急速加
熱して、黒鉛結晶のc軸方向を膨張処理した虫状形で圧
縮特性を有する黒鉛を冷間加工したシートが用いられ
る。
【0009】本発明で用いる樹脂は粉末状であることが
必要とされ、使用する粉末状樹脂は、特に制限はない
が、耐熱性の点でフェノール樹脂、ニトリル変性フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂等の熱硬化
性樹脂が好ましく、硬化時に揮発性ガスが発生しないエ
ポキシ樹脂、分子中にジヒドロベンゾオキサジン環を有
する樹脂等の開環重合樹脂が作成するガスケットのシー
ル性の点でより好ましい。
【0010】ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹脂と
しては、具体的には化1に示す構造式で示される環を含
む樹脂が耐熱性等に優れ好ましい。
【化1】
【0011】前記ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹
脂としては、化2〔一般式(A)〕及び化3〔一般式
(B)〕
【化2】 (式中、芳香環に結合する水素はヒドロキシル基のオル
ト位の一つを除き置換基で置換されていてもよい)
【化3】 (式中、R1は炭化水素基であり、芳香環に結合する水
素は、置換基で置換されていてもよい)に示す化学構造
単位を含むものが揮発性ガスを抑制する効果が高く好ま
しく、一般式(A)/一般式(B)のモル比で4/1〜
1/9で含むものが耐熱性等の点でより好ましい。これ
は用いる材料の比率等により調整できる。
【0012】なお、上記一般式(A)及び一般式(B)
で示される化学構造単位における、置換基については特
に制限はないが、メチル基、エチル基等のアルキル基な
どが好ましいものとして挙げられる。また、一般式
(A)において、ヒドロキシル基のオルト位の一つは硬
化反応のために、水素をもつことが好ましい。前記各化
学構造単位の数は、1分子中に含まれる一般式(A)の
数をm、一般式(B)の数をnとするとき、m≧1、n
≧1かつm+n≧2であればよいが、数平均で10≧m
+n≧3であることが硬化物の特性、例えば耐熱性等の
点で好ましい。
【0013】上記各化学構造単位は、互いに直接に結合
していてもよく、有機の基を介して結合していてもよ
い。前記有機の基としては、アルキレン基、キシリレン
基等が好ましいものとして挙げられ、アルキレン基とし
ては、
【化4】 で示される基(但し、R2は、水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基又は
置換フェニル基を示す)、炭素原子数が5〜20の鎖状
アルキレン基などが挙げられる。これは、用いるフェノ
ール性水酸基を有する化合物(後述)の種類等により選
択できる。
【0014】前記ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹
脂は、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、ホ
ルムアルデヒド類、第1級アミンから合成することがで
きる。この樹脂は、加熱により開環重合反応を起こし、
揮発分を発生させることなく優れた特性を持つ架橋構造
を形成する。上記各材料を用いてジヒドロベンゾオキサ
ジン環を含む樹脂を作る方法としては、フェノール性水
酸基を有する化合物と第1級アミンとの混合物を好まし
くは70℃以上に加熱したホルムアルデヒド類中に添加
して、好ましくは70〜110℃、より好ましくは90
〜100℃で、好ましくは20〜120分反応させ、そ
の後好ましくは120℃以下の温度で減圧乾燥すること
により合成することができる。
【0015】前記フェノール性水酸基を有する化合物と
しては、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、フ
ェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール樹脂、
メラミンフェノール樹脂、ポリブタジエン変性フェノー
ル樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノール化合物、ビ
フェノール化合物、トリスフェノール化合物、テトラフ
ェノール化合物などを挙げることができる。ホルムアル
デヒド類としては、ホルムアルデヒドの他、パラホルム
アルデヒド、ヘキサメチレンテトラミンのようなホルム
アルデヒドを発生するもの等を用いることができる。
【0016】第1級アミンとしては、具体的にメチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、シクロヘキシル
アミン等の脂肪族アミン、アニリン、置換アニリン等の
芳香族アミンが挙げられる。硬化性の点からは脂肪族ア
ミンが好ましく、耐熱性の点からは芳香族アミンが好ま
しい。各材料は、フェノール性水酸基を有する化合物、
ホルムアルデヒド類及び第1級アミンを、フェノール性
水酸基を有する化合物の水酸基1モルに対し第1級アミ
ンを0.2〜0.9モル、ホルムアルデヒドを第1級ア
ミンの2倍モル量以上の比で反応させることが、得られ
る樹脂の接着性等の面で好ましい。
【0017】シール材に付着させる樹脂が、粉末状では
なく有機溶剤等の溶媒に溶かしたワニス状の場合は、乾
燥により揮発する有機溶剤を回収しなければならず、作
業性が悪いばかりでなく、有機溶剤の乾燥において、シ
ール材として膨張黒鉛シートを用いる場合、膨張黒鉛シ
ートから急激に有機溶剤が揮発し、その揮発ガスの圧力
によって膨張黒鉛シート内部に空隙が発生し易いという
問題が生じる。また膨張黒鉛シートのワニスを塗布した
面の反対面に樹脂がにじみやすく、外観及び面粗度吸収
性が低下しやすいという問題点が生じる。
【0018】粉末状樹脂をシール材に付着させる方法に
ついては、特に制限はないが、例えば、篩によるふりか
け、静電付着等の方法をとることができる。粉末状樹脂
の付着量は、常温接着強度及び耐熱接着強度の点から
0.01〜50g/m2が好ましく、0.1〜10g/m2がよ
り好ましい。
【0019】粉末状樹脂を付着させたシール材は、該樹
脂の融点以上の温度で加熱し、軟化又は溶融させた後、
この樹脂の融点以下の温度まで冷却することにより該樹
脂をシール材に固着させることができる。詳しくは、シ
ール材に付着させた粉末状樹脂は、そのままの状態では
該樹脂が飛散し易い為、該樹脂をいったん軟化又は溶融
させる。該樹脂をいったん軟化又は溶融させることによ
って該樹脂とシール材を固着させることができ、該樹脂
の飛散を抑えることが可能となる。また、該樹脂を軟化
又は溶融させた際に、該樹脂がシール材の内部に含浸さ
せることができ、その結果、作製するガスケットの耐油
性、耐水性等の耐薬品性及びシール材層の強度を向上さ
せることができる。シール材として用いられる膨張黒鉛
シートの密度は、0.8g/cm3以下であれば膨張黒鉛シ
ート中に該樹脂が含浸し易く、耐油性、耐水性及び膨張
黒鉛シート層の強度の点で好ましく、0.5g/cm3以下
であればより好ましい。下限は0.05g/cm3であるこ
とが好ましく、0.05g/cm3未満であると、シール材
に含浸したとき、シール材の反対側ににじみでて、シー
ル性が悪くなる傾向がある。なお、膨張黒鉛シートへの
該樹脂の付着は、膨張黒鉛シートの製造と同時に行うこ
ともできる。
【0020】上記の方法で該樹脂を付着したシール材と
補強芯材とを貼り合わせることによりシート状複合材料
を得ることができる。本発明で使用する補強芯材として
は、特に制限はなく、例えばステンレス鋼板、普通鋼板
等の金属板、ステンレス鋼、普通鋼、銅、アルミニウム
等の金属メッシュ、セルロース等の有機系の繊維、ガラ
ス、炭素、セラミック等の無機系の繊維クロス、有機系
又は無機系のフィルムなどの、シール材よりも高強度の
シート状の材料を使用することができる。使用する補強
芯材は、シート状複合材料の用途によって適宜選択する
ことが可能であるが、強度の点で金属板を使用すること
が好ましい。補強芯材の厚さは、強度及び加工性の点で
50μm〜2mmの範囲であることが好ましい。
【0021】シール材と補強芯材との接着方法は、例え
ば加熱ロール、加熱プレス等の方法を用いることができ
る。接着は各層ごとに行ってもよく、全層を積層させて
から接着してもよい。本発明になるシート状複合材料
は、シール性の点で片方又は両方の表面層がシール材に
なるようにする。なお片方の表面層がシール材の場合
は、本発明になるシート状複合材料を2枚以上組み合わ
せて用いてガスケットとするのが好ましい。本発明にな
るシート状複合材料の例としては、一層の補強芯材と一
層のシール材が貼り合わされた形状、一層の補強芯材の
両側にシール材が貼り合わされた三層の形状、またより
多くの層(交互に四層、五層、六層、七層等)を含む形
状のものが挙げられる。
【0022】以上のようにして得られるシート状複合材
料は、所定の形状寸法に加工してガスケットとすること
ができる。また他の形状に加工して各種パッキン材とす
ることもできる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 エポキシ樹脂(東都化成(株)製クレゾールノボラック
型、商品名YDCN−703)を振動ミルで粉砕し、平
均粒径20μmのエポキシ樹脂粉末を作製した。次い
で、厚さが0.19mm及び密度が0.8g/cm3の膨張黒
鉛シート(日立化成工業(株)製、商標名カーボフィッ
ト)の片面に、前記エポキシ樹脂粉末を静電塗装機で5
g/m2付着させた後、樹脂溶融装置で100℃に加熱して
前記エポキシ樹脂粉末を溶融させ、その後20℃まで自
然放冷し、樹脂を固着させた樹脂付き膨張黒鉛シートを
作成した。次に厚さが0.2mmのSUS301H(ステ
ンレス鋼301H)の両面に、上記の樹脂付き膨張黒鉛
シートの樹脂を付着させた面を内側にして積層し、熱プ
レスで温度180℃及び圧力2.45MPaの条件で加圧
して、貼り合わせた。その後ロールを通して膨張黒鉛シ
ートを圧縮し、膨張黒鉛シート層の厚さを0.15mm及
び密度を1.0g/cm3に仕上げ、全体の厚さが0.5mm
のシート状複合材料を得た。
【0024】実施例2 (1)ジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹脂の作製 フェノール1.9kg、ホルマリン(37重量%水溶液)
1.0kg及びしゅう酸4gを5リットルフラスコに仕込
み、還流温度で6時間反応させた。引続き、内部を66
66.1Pa(50mmHg)以下に減圧して未反応のフェノ
ール及び水を除去し、フェノールノボラック樹脂を合成
した。得られた樹脂は、軟化点84℃(環球法)、3核
体〜多核体/2核体比92/18(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーによるピーク面積比)であった。
次に合成したフェノールノボラック樹脂1.70kg(ヒ
ドロキシル基16モルに相当)をアニリン0.93kg
(10モルに相当)と混合し、80℃で5時間撹拌し均
一な混合溶液を調整した。次いで5リットルフラスコ中
に、ホルマリン1.62kgを仕込み90℃に加熱し、
さらに前記のノボラック/アニリン混合溶液を30分か
けて少しずつ添加した。添加終了後30分間、還流温度
に保ち、然る後に100℃で2時間6666.1Pa(5
0mmHg)以下に減圧して縮合水を除去し、反応し得るヒ
ドロキシル基の71%がジヒドロベンゾオキサジン化さ
れたジヒドロベンゾオキサジン環を含む樹脂を得た。す
なわち、上記ジヒドロベンゾオキサジン化されたジヒド
ロベンゾオキサジン環を含む樹脂は、前記一般式(A)
と一般式(B)のモル比を前者/後者で1/2.45で
含むものである。
【0025】なお、前記フェノールノボラック樹脂にお
いて反応し得るヒドロキシル基の量は、下記のようにし
て算出したものである。すなわち、前記フェノールノボ
ラック樹脂1.70kg(ヒドロキシル基16モルに相
当)をアニリン1.4kg(16モル相当)、ホルマリン
2.59kgと反応させ、反応しうるヒドロキシル基の全
てにジヒドロベンゾオキサジン環が導入された樹脂を合
成した。過剰のアニリン及びホルマリンは乾燥中に除か
れ、収量は3.34kgであった。このことから、前記
フェノールノボラック樹脂において反応し得るヒドロキ
シル基の量は14モル反応し、ジヒドロベンゾオキサジ
ン環化したことを示している。
【0026】(2)シート状複合材料の製造 得られたジヒドロベンゾオキサジン樹脂を、ボールミル
を使用して粉砕し、平均粒径が50μmの粉末状樹脂と
した。一方、膨張黒鉛粉末を圧縮ロールで圧縮して密度
が0.8g/cm3及び板厚が0.19mmの膨張黒鉛シート
を得た。次いで、この膨張黒鉛シートの片面に、前記粉
末状ジヒドロベンゾオキサジン樹脂を、静電塗装機で5
g/m2の量を付着させた後、樹脂溶融装置で100℃に加
熱して前記粉末状ジヒドロベンゾオキサジン樹脂を溶融
させ、その後常温まで自然放冷して、樹脂を固着させた
樹脂付き膨張黒鉛シートを得た。次に厚さが0.2mmの
SUS301(ステンレス鋼301)の両面に、上記の
樹脂付き膨張黒鉛シートの樹脂を付着させた面を内側に
して積層し、熱圧プレスで温度180℃及び圧力2.4
5MPaの条件で加圧して、貼り合わせた。その後ロール
を通して膨張黒鉛シートを圧縮し、膨張黒鉛シート層の
厚さを0.15mm及び密度を1.0g/cm3に仕上げ、全
体の厚さが0.5mmのシート状複合材料を得た。
【0027】実施例3 厚さが0.3mm及び密度が0.5g/cm3の膨張黒鉛シー
ト(日立化成工業(株)製、商標名カーボフィット)の片
面に、実施例2で得た粉末状ジヒドロベンゾオキサジン
環樹脂を静電塗装機で5g/m2付着させた後、樹脂溶融装
置で120℃に加熱して前記ジヒドロベンゾオキサジン
樹脂を溶融させ、その後20℃まで自然放冷し、樹脂を
固着させた樹脂付き膨張黒鉛シートを作成した。次に厚
さが0.2mmのSUS301H(ステンレス鋼301
H)の両面に、上記の樹脂付き膨張黒鉛シートの樹脂を
付着させた面を内側にして積層し、熱プレスで温度18
0℃及び圧力2.45MPaの条件で加圧して、貼り合わ
せた。その後ロールを通して膨張黒鉛シートを圧縮し、
膨張黒鉛シート層の厚さを0.15mm及び密度を1.0
g/cm3に仕上げ、全体の厚さが0.5mmのシート状複合
材料を得た。
【0028】比較例1 厚さが0.3mm及び密度が0.5g/cm3の膨張黒鉛シー
ト(日立化成工業(株)製、商標名カーボフィット)の片
面に、フェノール樹脂ワニス(日立化成工業(株)製、商
品名VP−11N)を接着剤としてスプレーで塗布した
後80℃で乾燥して、樹脂付き膨張黒鉛シートを作成し
た。次に厚さが0.2mmのSUS301H(ステンレス
鋼301H)の両面に、上記の樹脂付き膨張黒鉛シート
の樹脂を付着させた面を内側にして積層し、熱プレスで
温度180℃及び圧力2.45MPaの条件で加圧して、
貼り合わせた。その後ロールを通して膨張黒鉛シートを
圧縮し、膨張黒鉛シート層の厚さを0.15mm及び密度
を1.0g/cm3に仕上げ、全体の厚さが0.5mmのシー
ト状複合材料を得た。
【0029】比較例2 厚さが0.25mmのSUS301Hの両面にフェノール
樹脂ワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−11
N)をスプレーで塗布した後80℃で乾燥して塗工板を
作成した。この塗工板の両面に厚さが30μmのフッ素
ゴム(日本ゼオン(株)製、商品名NipolCMF7
0)をコーティングしてゴム層を設け、全体の厚さが
0.31mmのシート状複合材料を得た。
【0030】比較例3 厚さが0.2mmのSUS301Hの両面にフェノール樹
脂ワニス(日立化成工業(株)製、商品名VP−11N)
をスプレーで塗布した後80℃で乾燥して塗工板を作成
した。この塗工板の両面に厚さが0.15mm及び密度が
1.0g/cm3の膨張黒鉛シート(日立化成工業(株)製、
商標名カーボフィット)を熱プレスで温度180℃及び
圧力2.45MPaの条件で加圧して、貼り合わせてシー
ト状複合材料を得た。
【0031】次に実施例1〜3及び比較例1〜3で得ら
れたシート状複合材料について、外観、不凍液シール
性、耐熱性(応力緩和率)及び耐不凍液性を測定して評
価した。なお、不凍液シール性は、シート状複合材料を
外径50mm及び内径34mmのリング状に打ち抜き、これ
を面粗さ10Sのフランジに挟み込み、2.94MPaの
面圧で締付け、内径側に濃度が50体積%のエチレング
リコール水溶液による内圧をかけていき、外径側への液
の漏れの有無を確認した。耐熱性(応力緩和率)は、シ
ート状複合材料を20.58MPaの面圧で締付け、20
0℃で22時間処理した後の締付け力の低下率を測定し
た。耐不凍液性は、シート状複合材料をASTM No.
3オイル中に浸漬させ、150℃及び22時間処理した
後の重量変化率を測定した。これらの試験結果を表1に
示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、本発明になる実
施例のシート状複合材料は、外観は良好であり、不凍液
シール性及び耐熱性(応力緩和率)に優れることが示さ
れる。また耐不凍液性についても比較例のシート状複合
材料とほぼ同等の値が得られた。この結果によりシート
状複合材料を所定形状寸法に加工したガスケットにおい
ても優れた効果が得られるものである。
【0034】
【発明の効果】請求項1における方法により得られるシ
ート状複合材料は、耐熱性及びシール性に優れ、かつ高
強度なガスケット、パッキン等に有用である。請求項2
における方法により得られるシート状複合材料は、請求
項1記載の発明の効果を奏し、特に耐熱性及びシール性
に優れる。請求項3における方法により得られるシート
状複合材料は、請求項1記載の発明の効果を奏し、特に
耐熱性に優れる。請求項4における方法により得られる
シート状複合材料は、請求項1記載の発明の効果を奏
し、特に強度に優れる。請求項5における方法により得
られるシート状複合材料は、請求項1記載の発明の効果
を奏し、特に耐油性及び耐水性に優れる。請求項6にお
けるガスケットは、外観、耐熱性、シール性、耐油性、
耐水性及び強度に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 15/10 F16J 15/12 15/12 C09J 7/02 JHQ // C09J 7/02 JHQ JHX JHX JKZ JKZ JLE JLE C04B 35/54 E (72)発明者 関 智憲 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 山田 和夫 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 相沢 輝樹 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 平井 康之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シール材の一方又は両方の表面に粉末状
    樹脂を付着させ、該樹脂を加熱して軟化又は溶融させた
    後冷却してシール材に該樹脂を固着させた樹脂付きシー
    ル材を作製し、次いでこの樹脂付きシール材に補強芯材
    を積層し接着することを特徴とするシート状複合材料の
    製造法。
  2. 【請求項2】 シール材が膨脹黒鉛シートである請求項
    1記載のシート状複合材料の製造法。
  3. 【請求項3】 粉末状樹脂が熱硬化性樹脂である請求項
    1又は2記載のシート状複合材料の製造法。
  4. 【請求項4】 補強芯材が金属板である請求項1、2又
    は3記載のシート状複合材料の製造法。
  5. 【請求項5】 膨張黒鉛シートの密度が0.8g/cm3
    下であることを特徴とする請求項2、3又は4記載のシ
    ート状複合材料の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載のシー
    ト状複合材料を所定形状寸法に加工してなるガスケッ
    ト。
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JP2009228690A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Nippon Gasket Co Ltd 膨張黒鉛複合ガスケット材料及びその製造方法
WO2015045700A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 イビデン株式会社 炭素被覆黒鉛材料の製造方法

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WO2015045700A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 イビデン株式会社 炭素被覆黒鉛材料の製造方法
JP2015067467A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 イビデン株式会社 炭素被覆黒鉛材料の製造方法

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