JPH09264169A - 筒内直接噴射式エンジン - Google Patents

筒内直接噴射式エンジン

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Publication number
JPH09264169A
JPH09264169A JP8076695A JP7669596A JPH09264169A JP H09264169 A JPH09264169 A JP H09264169A JP 8076695 A JP8076695 A JP 8076695A JP 7669596 A JP7669596 A JP 7669596A JP H09264169 A JPH09264169 A JP H09264169A
Authority
JP
Japan
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fuel injection
timer
time
injection timing
angular velocity
Prior art date
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Pending
Application number
JP8076695A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Aoki
理 青木
Masayuki Tetsuno
雅之 鐵野
Kiyotaka Mamiya
清孝 間宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転状態に応じて燃料噴射時期が変更される
筒内直接噴射式エンジンにおいて、常に良好な燃料噴射
時期制御を行う。 【解決手段】 クランク角が所定角度に合致する度にオ
ンオフするクランク角検出信号と、タイマーとの組み合
わせによって、燃料噴射時期の制御を行う。例えば、ク
ランク角検出信号がオンオフする各時点のうち、燃料噴
射開始時点に最も近い時点をタイマー始動時点とし、こ
のタイマー始動時点から燃料噴射開始時点に至るまでの
期間を演算してこれをタイマー作動期間として設定し、
このタイマー作動期間終了後に実際の燃料噴射を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気筒内に直接燃料
が噴射される筒内直接噴射式エンジンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、気筒内に直接燃料が噴射される
筒内直接噴射式エンジンでは、その他のエンジン、例え
ば吸気ポート内に燃料が噴射されるエンジンよりも、燃
料噴射時期がエンジンの運転状態に与える影響が著しい
ので、この燃料噴射時期の制御を高精度で行うことが望
まれる。しかし、現在各種エンジンに設けられているク
ランク角センサは、図11(a)に示すような検出信
号、すなわち、クランク角が所定角度に到達する度にオ
ンオフする検出信号を出力するにとどまり、時々刻々正
確なクランク角を連続的に検出するものではないので、
上記燃料噴射時期をクランク角のみに基づいて制御する
ことは困難である。
【0003】そこで従来は、同図(a)に示されるよう
に、クランク角検出信号がオンオフ切換される時点(角
度検出時点)のうち、燃料噴射開始時点(図では上向き
の矢印で示す)よりも手前側の時点(図では圧縮行程中
期)をタイマー始動時点として設定し、このタイマー始
動時点から上記燃料噴射開始時点に至るまでに要する時
間をタイマー作動期間としてセットし、当該期間の経過
後に燃料を噴射させるといった制御が一般に行われてい
る。
【0004】なお、上記タイマー作動期間は、上記タイ
マー始動時点から燃料噴射開始時点に至るまでの期間に
相当するクランク角度と、クランク角センサの検出信号
に基づいて算出されるクランク角速度とから演算により
求めることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような筒内直接
噴射式エンジンの中には、運転状態に応じて燃料噴射時
期を変化させるものが存在する。例えば、特開昭60−
30420号公報や特開平2−169834号公報に
は、低負荷運転領域では、吸気行程を過ぎた圧縮行程中
に燃料を噴射することにより混合気の成層化ひいては燃
費の向上を図る一方、高負荷運転領域では、上記圧縮行
程よりも前の吸気行程から燃料を噴射することにより、
十分な燃料の確保並びに筒内への燃料の良好な拡散を図
るようにしたものが開示されている。
【0006】このように目標燃料噴射時期が大きく変動
するエンジンにおいて、例えば前記図11(a)に示す
ように圧縮行程中期にタイマー始動時点を設定すると、
同図(a)に示すように目標燃料噴射時期が遅い運転領
域(すなわち低負荷運転領域)では良好な制御ができる
ものの、同図(b)に示すように目標燃料噴射時期が早
められる運転領域(すなわち高負荷運転領域)ではタイ
マー始動時点が目標燃料噴射開始時点よりも遅れること
になり、適正な時期での燃料噴射ができなくなる。
【0007】また、このような不都合を回避すべく、同
図(c)に示すようにタイマー始動時点を十分早い時点
(図例では吸気行程よりも前の時点)に設定した場合に
は、タイマー始動時点が燃料噴射開始時点より遅れるこ
とは確実に回避できるものの、タイマーが始動してから
上記燃料噴射開始時点に至るまでのタイマー作動期間が
非常に長くなってしまう。このようにタイマー作動期間
が長いと、クランク角速度に演算誤差がある場合にはこ
の演算誤差が燃料噴射開始時点に与える影響が大きくな
る。従って、特にアイドル運転領域等、クランク角速度
の変動が大きくてその演算誤差が大きくなり易い運転領
域では高精度の燃料噴射時期制御は望めなくなり、ま
た、このような制御制度の悪化によりますますクランク
角速度が不安定になるといった悪循環を生じさせること
になる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、運転状
態に応じて燃料噴射時期が変更される筒内直接噴射式エ
ンジンにおいて、その燃料噴射時期にかかわらず常に良
好な燃料噴射時期制御ができるものを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、気筒内に直接燃料を噴射する
インジェクタを備え、運転状態に応じて上記インジェク
タによる燃料噴射時期を変化させるように構成された筒
内直接噴射式エンジンにおいて、クランク角が所定角度
に合致したことを検出するクランク角検出手段と、この
クランク角検出手段による検出信号に基づいてクランク
角速度に相当する値を演算する角速度演算手段と、エン
ジンの運転状態に応じて上記燃料噴射時期に相当するク
ランク角を演算する噴射時期演算手段と、作動期間が設
定可能に構成され、始動指令を受けてから上記作動期間
が経過した時点で燃料噴射開始指令信号を出力するタイ
マーと、上記クランク角検出手段によりクランク角が上
記所定角度に合致したことが検出される角度検出時点の
中から上記タイマーを始動させるタイマー始動時点を設
定し、かつ、このタイマー始動時点から上記燃料噴射時
期に至るまでの期間に相当するクランク角と上記角速度
演算手段で演算された角速度とに基づき上記タイマーの
作動期間を演算し、設定するタイマー制御手段とを備え
るとともに、上記燃料噴射時期に応じて上記タイマー始
動時点を変化させるように上記タイマー制御手段を構成
したものである。
【0010】この構成によれば、燃料噴射時期に応じて
適宜タイマー始動時点を変更しているので、このタイマ
ー始動時点の変更によって、当該時点が燃料噴射開始時
点よりも遅れるのを回避しながら、タイマー始動時点か
ら燃料噴射開始時点までの期間であるタイマー作動期間
を適切な長さにすることが可能になる。
【0011】例えば、上記角度検出時点のうち上記燃料
噴射時期よりも手前の時点であってこの燃料噴射時期に
最も近い時点をタイマー始動時点として設定すれば、タ
イマー始動時点から燃料噴射開始時点までのタイマー作
動期間を最短にすることができ、クランク角速度の変動
が大きくてその演算誤差が生じやすい領域でも、この演
算誤差に伴う燃料噴射開始時点のずれを最小限に抑える
ことができる。
【0012】なお、上記のようなクランク角速度の変動
が大きい運転領域は一般に低回転運転領域であり、逆に
高回転運転領域ではクランク角速度が比較的安定してい
るので、低回転運転領域では上記角度検出時点のうち上
記燃料噴射時期よりも手前の時点であってこの燃料噴射
時期に最も近い時点をタイマー始動時点として設定し、
高回転運転領域では上記角度検出時点のうち上記燃料噴
射時期よりも手前側の時点であって予め設定された時点
をタイマー始動時点として設定するのが、より好まし
い。これにより、高回転運転領域では、タイマー始動時
点が燃料噴射開始時点よりも遅れてしまうのをさらに確
実に回避できるとともに、最小限のタイマー作動期間を
確保してタイマーの追従遅れを回避することができる。
【0013】上記燃料噴射時期については、適宜設定す
ればよいが、エンジンの低回転低負荷領域には、混合気
の成層化を図るために圧縮行程中に燃料噴射時期を設定
し、高回転高負荷領域では燃料の拡散を促進するために
上記圧縮行程直前の吸気行程中に燃料噴射時期を設定す
るものが好適である。
【0014】さらに、低回転低負荷領域と高回転高負荷
領域との間の過渡領域では、上記圧縮行程中に後側燃料
噴射時期を設定するとともにこの後側燃料噴射時期より
も前に前側燃料噴射時期を設定する、いわゆる分割噴射
制御を行うことにより、低回転低負荷領域と高回転高負
荷領域との間で円滑に移行することができる。
【0015】この場合、上記角度検出時点のうち上記前
側燃料噴射時期よりも手前側の時点を前側タイマー始動
時点として設定し、この前側タイマー始動時点から上記
前側燃料噴射時期に至るまでの時間を前側タイマー作動
期間として設定し、上記前側燃料噴射時期の終了時点を
後側タイマー始動時点として設定し、この後側タイマー
始動時点から上記後側燃料噴射時期に至るまでの時間を
上記前側燃料噴射時期での燃料噴射時間に基づき演算し
てこれを後側タイマー作動期間として設定すれば、単一
のタイマーを用いて前側燃料噴射時期と後側燃料噴射時
期との双方を制御することが可能である。
【0016】上記角速度の演算については、例えば、上
記クランク角検出手段による検出信号が所定回数オンオ
フする度にその直前に上記所定回数もしくはそれ以下の
回数だけ訪れるのに要した時間に基づいてクランク角速
度に相当する値を演算するようにすればよい。
【0017】この場合、高回転運転領域では低回転運転
領域に比べて単位クランク角度に相当する時間が非常に
短く、しかも低回転運転領域に比べてクランク角速度が
安定しているので、この高回転運転領域では上記角度検
出時点が上記所定回数以下の第1の回数だけ訪れるのに
要した時間に基づいてクランク角速度に相当する値を演
算し、低回転運転領域では上記角度検出時点が上記第1
の回数未満の第2の回数だけ訪れるのに要した時間に基
づいてクランク角速度に相当する値を演算するようにす
れば、合理的である。
【0018】さらに、上記クランク角速度の変動が生じ
やすい低回転運転領域については、上記角度検出時点が
所定回数訪れる度にその直前に上記角度検出時点が上記
第2の回数だけ訪れるのに要した時間に基づいてクラン
ク角速度に相当する値の基本値を演算するとともに上記
第2の回数だけ角度検出時点が訪れる直前に予め定めら
れた回数だけ角度検出時点が訪れるのに要した時間に基
づいてクランク角速度に相当する値の参考値を演算し、
この参考値と上記基本値とから推測される加減速状態に
基づいて上記基本値を補正したものをクランク角速度に
相当する値として出力するようにすれば、クランク角速
度の変動状態(すなわち加減速状態)をも加味したより
適切なクランク角速度予想値を演算することができる。
【0019】上記いずれの場合も、上記タイマー始動時
点と略同等の時点で上記角速度演算手段により演算され
るクランク角速度に相当する値に基づいて上記タイマー
始動時点からのタイマー作動期間を演算することによ
り、最新のクランク角速度に関する情報から得られた適
正なタイマー作動期間を設定することができる。
【0020】なお、以上のようなタイマー始動時点の設
定を行っても、急加速等に起因して上記タイマー始動時
点が演算した燃料噴射開始時点よりも結果的に遅れる場
合もあり得る。この場合、燃料噴射開始時期を上記タイ
マー始動時点まで遅らせることになるが、燃料噴射終了
時期は変更しないようにするのが好ましい。なぜなら
ば、上記燃料噴射終了時期を遅らせてまで当初の燃料噴
射期間を維持するようにしても、スモークの発生の要因
となるだけであり、有効な燃焼にはほとんど寄与できな
いからであり、また、燃料噴射終了時期の不変更により
燃料噴射期間が短縮されても(すなわち燃料噴射量が削
減されても)、これは一時的なものであってエンジンの
運転状態にはほとんど悪影響を及ぼさないからである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
〜図5に基づいて説明する。
【0022】図2に示す筒内直接噴射式エンジンの各気
筒10には、その吸気ポート及び排気ポートをそれぞれ
開閉する吸気弁12及び排気弁14と、上記筒内に直接
臨む燃料噴射弁(インジェクタ)16及び点火プラグ1
8とが設けられている。
【0023】上記吸気ポートには、吸気通路20が接続
されている。この吸気通路20には、上流側から順に、
エアクリーナ22、エアフローメータ24、スロットル
弁26、及びサージタンク28が設けられている。
【0024】上記排気ポートには、排気通路30が設け
られている。この排気通路30の途中には、キャタリス
ト32が設けられている。このキャタリスト32よりも
上流側の部分と上記サージタンク28との間にはEGR
通路34が設けられ、このEGR通路34の途中にEG
R弁36が設けられている。
【0025】クランク軸11には、これと一体に回転す
るようにロータプレート38が固定され、このロータプ
レート38の周縁部には所定の角度幅(図例では約70
°)をもつ突出部38aが形成されている。このロータ
プレート38の周縁部近傍位置にクランク角センサ(ク
ランク角検出手段)40が設けられ、このクランク角セ
ンサ40は、上記突出部38の有無によってオンオフす
る検出信号を出力するように構成されている。すなわ
ち、このクランク角センサ40は、図1(a)〜(c)
に示すように、クランク角が所定角度と合致する度にパ
ルス信号を出力するように構成されている。
【0026】このエンジンには、上記クランク角センサ
40やエアフローメータ24のほか、アクセル開度セン
サ42、排気温センサ44、O2センサ46といった各
種センサ類が配設され、これらによる検出信号がECU
(コントロールユニット)50に入力されるようになっ
ている。
【0027】このECU50の構成要素のうち、本発明
に関連するものを図3に示す。
【0028】同図において、カウンタ51は、一定の微
小時間が経過する度に立ち上がるカウント用のパルス信
号を角速度演算手段52に入力するものである。角速度
演算手段52は、上記クランク角センサ40の出力する
検出信号がオフからオンに立ち上がる度に(すなわちオ
ンオフ切換が2回行われる度に)、この2回のオンオフ
切換中に上記カウンタ51から入力されたカウント数に
基づいてクランク角速度を演算するものである。
【0029】噴射時期演算手段53は、上記角速度演算
手段52で演算されたクランク角速度(すなわちエンジ
ン回転数に相当する値)と、エアフローメータ24及び
アクセル開度センサ42から出力される検出信号とを取
込み、予め記憶したマップに基づいて運転状態に応じた
燃料噴射時期(詳しくは、燃料噴射開始時点及び燃料噴
射終了時点)を演算するものである。具体的には、図4
に示すように、所定の低回転低負荷領域では、混合気の
成層化を促進するために圧縮行程中に燃料噴射開始時点
を設定する一方(図1(a)(b))、この領域を除く
高回転領域もしくは高負荷領域では、燃料の拡散を図る
べく、上記圧縮行程よりも前の吸気行程に燃料噴射開始
時点を設定する(同図(c))。また、高回転時、高負
荷時ほど早い燃料噴射開始時点を設定する(同図(a)
(b)を比較参照)。
【0030】タイマー制御手段54は、次の演算制御動
作を行うものである。 図1(a)〜(c)に示すように、クランク角セン
サ40の検出信号がオフからオンに立ち上がる各時点の
うち、上記噴射時期演算手段53で演算された燃料噴射
開始時点(同図(a)〜(c)に上向きの矢印で図示)
に最も近い時点をタイマー始動時点として設定し、この
時点でタイマー55に始動指令信号を出力する。 上記噴射時期演算手段53で演算されたクランク角
速度に基づき、上記タイマー始動時点から燃料噴射開始
時点に至るまでのクランク角度に相当する時間を演算
し、これをタイマー作動期間として上記始動指令信号と
同時にタイマー55に設定する。
【0031】タイマー55は、上記タイマー制御手段5
4から始動指令信号が入力された時点で作動を開始し、
それから上記タイマー作動期間が経過した時点で燃料噴
射制御手段56に燃料噴射指令信号を出力するものであ
る。燃料噴射制御手段56は、上記タイマー制御手段5
4より燃料噴射指令信号を受けた時点から、燃料噴射時
間に相当する角度だけクランク角が進行するまで、燃料
噴射弁16に実際に燃料噴射を行わせるものである。
【0032】次に、このECU50により実際に行われ
る制御動作を、図5のフローチャートを併せて参照しな
がら説明する。
【0033】パルス信号であるクランク角検出信号がオ
フからオンに立ち上がった時点で(ステップS1でYE
S)、まずクランク角速度を演算する(ステップS
2)。このクランク角速度は、前回クランク角検出信号
がオフからオンに立ち上がった時点より現時点までにカ
ウンタ51から入力されたカウント数と、カウント用パ
ルス同士の間隔(カウント周期)とに基づき、次式を用
いて演算される。
【0034】
【数1】(クランク角速度)=180°/{(カウント
周期)×(カウント数)} 次に、現在の運転状態において要求される燃料噴射量
と、燃料噴射終了時期に相当するクランク角(燃料噴射
終了角)とをマップに基づいて演算する(ステップS
3,S4)。後者の燃料噴射終了角としては、無駄な燃
焼及びこの燃焼に起因するスモーク発生を回避できるの
に十分早い角度を設定する。そして、この燃料噴射終了
角と上記燃料噴射量とから燃料噴射開始時期に相当する
クランク角(噴射開始角)を逆算する(ステップS
5)。この燃料噴射開始時期は、例えば低回転低負荷領
域では圧縮行程中に設定され(図1(a)(b))、高
回転高負荷領域では吸気行程中に設定される(同図
(c))。
【0035】この演算された燃料噴射開始時点が次のパ
ルス信号オフ→オンの切換時よりも遅い場合、すなわ
ち、今回のオフ→オンの切換時点が燃料噴射開始時点に
最も近い時点でない場合には(ステップS6でNO)、
タイマー55はまだ作動させず、上記燃料噴射開始時点
が次のパルス信号オフ→オンの切換時よりも早い場合、
すなわち、今回のオフ→オンの切換時点が燃料噴射開始
時点に最も近い時点である場合にのみ(ステップS6で
YES)、この時点からタイマー55を作動させるとと
もに、このタイマー55にタイマー作動期間を設定する
(ステップS7)。このタイマー作動期間には、現時点
から上記燃料噴射開始時点に至るまでの所要時間を設定
し、この所要時間は、燃料噴射開始時点に至るまでのク
ランク角度を時間に換算したものであり、この換算は、
前記ステップS2で演算したクランク角速度を用いて行
うことが可能である。そして、このタイマー作動期間が
経過した時点で(ステップS8でYES)、実際に燃料
噴射を開始させる(ステップS9)。
【0036】この装置では、図1(a)〜(c)に示す
ように燃料噴射開始時点がエンジンの燃焼状態に応じて
変更されても、常にこの燃料噴射開始時点に最も近いオ
フ→オン切換時点がタイマー始動時点として設定される
ので、上記燃料噴射開始時点にかかわらず、タイマー始
動時点が燃料噴射開始時点よりも遅れるのを防ぎなが
ら、常に最短のタイマー作動期間を設定することができ
る。このようにタイマー作動期間を短くすることによ
り、クランク角速度の演算誤差が燃料噴射時期制御の精
度に与える影響を最小限に抑えることができ、常に高精
度の燃料噴射時期制御を実行できることとなる。
【0037】しかも、この実施の形態では、クランク角
センサ40の検出信号がオフからオンに切換えられる度
にクランク角速度を演算するようにした上で、タイマー
始動時点を設定する際にこのタイマー始動時点と同時点
で演算されたクランク角速度をタイマー作動期間の演算
に採用するようにしているので、常に、燃料噴射開始時
点に最も近い期間をタイマー作動期間を演算するための
カウント数採用期間として設定することができる。従っ
て、最新のカウント数情報に基づいて適切なタイマー作
動期間を演算することができる。
【0038】なお、この実施の形態では、クランク角検
出信号がオフからオンに切換わる時点を角速度演算時点
とし、かつ、これらの時点の中からタイマー始動時点を
選定するようにしているが、逆に、クランク角検出信号
がオンからオフに切換わる時点を角速度演算時点とし、
かつ、これらの時点の中からタイマー始動時点を選定す
るようにしてもよい。
【0039】また、この実施の形態では、クランク角検
出信号のオンオフ切換が2回行われる度にクランク角速
度を演算しているが、パルス周期が短い場合には、上記
オンオフ切換が3回以上の所定回数だけ行われる度にク
ランク角速度の演算をするようにしてもよい。
【0040】以上のことは、次の第2の実施の形態以下
の各実施形態についても同様である。
【0041】次に、第2の実施の形態を図6に基づいて
説明する。
【0042】一般に、高回転運転領域では、低回転運転
領域に比べてクランク角速度が安定しており、タイマー
作動期間が多少長くても燃料噴射開始時期の制御精度に
与える影響は少ない。しかも、この高回転運転領域では
単位クランク角度に相当する時間が短いので、タイマー
始動時点から燃料噴射開始時点に至るまでのクランク角
度が小さいと、この角度に相当するタイマー作動期間が
非常に短くなり、タイマー55が追従できなくなるおそ
れがある。従って、この高回転運転領域では、タイマー
作動期間の短縮よりも、タイマー始動時点の遅延防止
(すなわちタイマー始動時点が燃料噴射開始時点よりも
遅れてしまうのを防ぐこと)並びに最小限のタイマー作
動期間の確保を重視するのが好ましい。
【0043】そこで、この実施の形態では、エンジン回
転数が一定未満の低回転運転領域では、前記第1の実施
の形態と同様、クランク角検出信号がオフからオンに立
ち上がる時点のうち燃料噴射開始時点に最も近い時点を
タイマー始動時点に設定する一方(図6(a)
(b))、エンジン回転数が一定以上の高回転運転領域
では、燃料噴射開始時点に関係なく、クランク角検出信
号がオフからオンに立ち上がる時点のうち燃料噴射開始
時点と比べて十分早い時点にタイマー始動時点を固定す
る(同図(c))ように、タイマー制御手段54を構成
している。
【0044】このような構成によれば、クランク角速度
が不安定な低回転運転領域では、なるべくタイマー作動
期間を短くすることにより、クランク角速度の変動に起
因する燃料噴射時期制御の精度低下を防ぐ一方、クラン
ク角速度が安定している高回転運転領域では、十分なタ
イマー作動期間を確保することにより、タイマー55の
始動遅れを確実に防ぎ、かつタイマー55を確実に追従
させることができる。
【0045】次に、第3の実施の形態を図7に基づいて
説明する。
【0046】前記クランク角センサ40の出力する検出
信号は、エンジン回転数が高くなるほどパルス周期が短
くなるので、高回転運転領域では低回転運転領域に比べ
て1パルス周期当りに取得できるカウント数が非常に少
なくなる。従って、この高回転運転領域において十分な
カウント数を取得するためには、このカウント数を取得
する期間(カウント数採用期間)を長くとる必要があ
る。これに対して低回転運転領域では、高回転運転領域
に比べて1パルス周期当りに取得できるカウント数が多
く、長いカウント数採用期間は不要である。しかも、こ
の低回転運転領域ではエンジン回転数が変動しやすいた
め、タイマー作動期間を割り出すためのクランク角速度
を高精度で得るためには、タイマー始動時点直前のなる
べく短い期間に取り込んだカウント数に基づいて上記ク
ランク角速度を演算することが好ましい。
【0047】そこで、この実施の形態では、低回転運転
領域におけるカウント数採用期間(図7(b))を高回
転運転領域におけるカウント数採用期間(同図(a))
の半分にしている。
【0048】しかも、この実施の形態では、次のような
工夫がなされている。
【0049】前記図2に示したロータプレート38の
突出部38aの形成領域角度を90°にすることによ
り、クランク角が90°進行する度にクランク角検出信
号がオンオフ切換されるようにし、クランク角検出信号
がオンオフする間隔を全て等しくする。
【0050】高回転運転領域ではタイマー始動時点直
前に上記オンオフ切換が2回行われる期間(すなわち前
回検出信号がオフからオンに切換わった時点から現在の
タイマー始動時点に至るまでの期間)をカウント数採用
期間として設定する一方(図7(a))、低回転運転領
域では上記オンオフ切換が1回だけ行われる期間(すな
わち前回検出信号がオンからオフに切換わった時点から
現在のタイマー始動時点に至るまでの期間)をカウント
数採用期間として設定し、かつ、その直前に上記オンオ
フ切換が1回だけ行われた期間(すなわち前回検出信号
がオフからオンに切換わった時点からその直後に検出信
号がオンからオフに切換わった時点に至るまでの期間)
を参考カウント採用期間として設定する。そして、上記
カウント数採用期間でのカウント数に基づいて、クラン
ク角速度の基本演算値を求めるとともに、カウント数採
用期間でのカウント数と参考カウント数採用期間での比
較により推測される加減速状態に基づいて上記基本演算
値を補正し、この補正済みの値を最終的なクランク角速
度演算値としてタイマー作動期間の算出に用いる。
【0051】このような工夫により、現在の加減速状態
をも加味したより適切なクランク角速度の演算ができる
こととなる。
【0052】次に、第4の実施の形態を図8及び図9に
基づいて説明する。
【0053】前記第1の実施の形態において、図5のス
テップS6で燃料噴射開始時期が次のオフ→オン切換時
よりも遅いと判断した場合には(ステップS6でN
O)、この時点ではタイマー始動時点の設定は行われな
い。これは、次回以降のパルスオフ→オン切換時点が燃
料噴射開始時点に最も近い時点になると期待され、この
時点をタイマー始動時点に設定することにより、図8
(a)に示すように最短のタイマー作動期間が得られる
と予想できるためである。
【0054】ところが、上記ステップS6での判断後、
急加速等によってエンジン負荷やエンジン回転数が急激
に上昇し、必要燃料噴射量及びこれに相当する燃料噴射
期間が急増した場合には、その分だけ目標燃料噴射開始
時期が予想よりも早くなり、同図(b)及び図9の上段
に示すように、次のパルスオフ→オンの切換時点では既
に上記目標燃料噴射開始時点が経過してしまっている
(すなわちオフ→オン切換時点が目標燃料噴射開始より
も遅れる)おそれがある。
【0055】このような場合に対処する手段として、図
9の中段に示すように、やむを得ず上記オフ→オンの切
換時点から燃料噴射を開始し、当初予定していた燃料噴
射期間だけ燃料噴射を行うことが考えられるが、この場
合、燃料噴射開始時点が遅れている分だけ燃料噴射終了
時点も当初設定されていた目標燃料噴射終了時点より遅
れることになる。この目標燃料噴射終了時点以降に噴射
された燃料は、有効な燃焼にほとんど寄与せず、却って
スモーク発生の要因となる。
【0056】そこで、この実施の形態では、図9下段に
示すように、燃料噴射開始が遅れた場合でも燃料噴射終
了時点は維持するようにし、これにより燃費の悪化並び
にスモーク発生の防止を図っている。
【0057】なお、この実施の形態では、燃料噴射開始
時点の遅れ分だけ燃料噴射期間が短縮される(すなわち
燃料噴射量が削減される)ことになるが、この処理は非
常手段であって一時的に行われるものにすぎないので、
エンジンの運転状態に悪影響を及ぼすことはほとんどな
い。
【0058】次に、第5の実施の形態を図10(a)〜
(c)に基づいて説明する。
【0059】前記図4には、低回転低負荷領域では圧縮
行程中に燃料噴射を行い、高回転領域や高負荷領域では
吸気行程中に燃料噴射を行うものを示したが、両領域間
の過渡期には、要求燃料噴射量に相当する量の燃料を吸
気行程と圧縮行程とに分割して噴射する筒内直接噴射式
エンジンが従来から知られている(例えば特開平2−1
69834号公報参照)。
【0060】このような分割噴射制御を例えば前記第1
の実施の形態のエンジンに適用する場合、図10(a)
に示すように、最初の燃料噴射期間(前側燃料噴射期
間)が一度目のオフ→オン切換の後であって二度目のオ
フ→オン切換時の前に設定され、次の噴射期間(後側燃
料噴射期間)が二度目のオフ→オン切換時の後に設定さ
れる運転領域では、まず一度目のオフ→オン切換時をタ
イマー始動時点に設定して前側燃料噴射時期を制御し、
その後にタイマーをクリアしてから再び、二度目のオフ
→オン切換時をタイマー始動時点に設定して後側燃料噴
射時期を制御することにより、両燃料噴射時期を単一の
タイマーを用いて制御することが可能である。
【0061】ところが、同図(b)に示すように、前側
燃料噴射期間が後側燃料噴射期間に近づいて両燃料噴射
期間とも二度目のオフ→オン切換時の後に設定される運
転領域では、単一のタイマーを両燃料噴射時期制御に同
時使用することができない。この場合、同図(b)に示
すように、前側燃料噴射時期制御専用の第1タイマー
と、後側燃料噴射時期制御専用の第2タイマーとを併用
することにより、両燃料噴射時期制御の実行が可能であ
るが、このように2つのタイマーを用いると、部品点数
の増大及びコストの上昇は免れ得ない。
【0062】そこで、この実施の形態では、同図(c)
にも示すような制御、すなわち以下の制御を行うことに
より、単一のタイマーで両燃料噴射時期を正確に得るこ
とを可能にしている。
【0063】 適当なオフ→オン切換時点(図例では
一度目のオフ→オン切換時点)を前側タイマー始動時点
に設定し、この時点から前側燃料噴射時期の燃料噴射開
始時点に至るまでの所要時間を前側タイマー作動期間と
してタイマーに設定する。
【0064】 上記前側タイマー作動期間が終了した
時点から前側燃料噴射を開始し、所定時間(前側燃料噴
射時間)経過後に当該燃料噴射を終了する。その一方
で、二度目のオフ→オン切換時点から上記前側燃料噴射
終了時点に至るまでにカウンタ51(前記図3)から出
力されたカウント信号をカウントしておき、このカウン
ト数に基づいて、上記二度目のオフ→オン切換時点から
前側燃料噴射終了時点に至るまでの時間Tnを演算す
る。
【0065】 上記前側燃料噴射終了時点をそのまま
後側タイマー始動時点に設定すると同時に、上記二度目
のオフ→オン切換時点から後側燃料噴射開始時点に至る
までの所要時間T1とで演算した時間Tnとの差に相
当する時間T2を後側タイマー作動期間として設定す
る。そして、この後側タイマー作動期間終了後に後側燃
料噴射を開始する。
【0066】このような制御を行えば、既存のカウンタ
51を有効に活用して、簡素かつ低廉な構成で正確な分
割噴射制御をすることが可能になる。
【0067】なお、上記クランク角検出信号のオンオフ
間隔は特に問わず、この間隔を狭めることにより燃料噴
射開始時期の制御精度をさらに向上させることが可能で
ある。例えば、高回転運転領域の検出精度を考慮して上
記間隔を45°間隔にしてもよいし、可能であればこれ
以上に間隔を縮めてもよい。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明は、運転状態に応じ
てインジェクタによる燃料噴射時期が変化する筒内直接
噴射式エンジンにおいて、クランク角検出手段によりク
ランク角が所定角度に合致したことが検出される角度検
出時点の中からタイマー始動時点を設定し、かつ、この
タイマー始動時点から上記燃料噴射時期に至るまでの期
間に相当するクランク角と上記角速度演算手段で演算さ
れた角速度とに基づき上記タイマーの作動期間を演算
し、このタイマーの作動によって燃料噴射時期を制御す
るとともに、上記燃料噴射時期に応じて上記タイマー始
動時点を変化させるようにしたものであるので、このタ
イマー始動時点の変化によって、当該時点が燃料噴射開
始時点よりも遅れるのを回避しながら、タイマー始動時
点から燃料噴射開始時点までの期間であるタイマー作動
期間を適切な長さにすることができる効果がある。
【0069】具体的に、上記角度検出時点のうち上記燃
料噴射時期よりも手前の時点であってこの燃料噴射時期
に最も近い時点をタイマー始動時点として設定するもの
によれば、タイマー始動時点から燃料噴射開始時点まで
のタイマー作動期間を最短にすることができ、クランク
角速度の変動が大きくてその演算誤差が生じやすい領域
でも、この演算誤差に伴う燃料噴射開始時点のずれを最
小限に抑えることができる効果が得られる。
【0070】また、低回転運転領域では上記角度検出時
点のうち上記燃料噴射時期よりも手前の時点であってこ
の燃料噴射時期に最も近い時点をタイマー始動時点とし
て設定し、高回転運転領域では上記角度検出時点のうち
上記燃料噴射時期よりも手前側の時点であって予め設定
された時点をタイマー始動時点として設定するものによ
れば、クランク角速度が不安定な高回転運転領域では、
なるべくタイマー作動期間を短くしてクランク角速度の
演算誤差による燃料噴射時期への影響を削減する一方、
クランク角速度が比較的安定している高回転運転領域で
は、タイマー始動時点が燃料噴射開始時点よりも遅れて
しまうのをさらに確実に回避し、最小限のタイマー作動
期間を確保してタイマーの追従遅れを回避することがで
きる効果が得られる。
【0071】上記燃料噴射時期について、エンジンの低
回転低負荷領域では圧縮行程中に燃料噴射時期を設定
し、高回転高負荷領域では上記圧縮行程直前の吸気行程
中に燃料噴射時期を設定するものによれば、上記低回転
低負荷領域では混合気の成層化を図る一方、それよりも
高回転、高負荷側の領域では燃料の拡散を促進すること
ができる。
【0072】さらに、低回転低負荷領域と高回転高負荷
領域との間の過渡領域では、上記圧縮行程中に後側燃料
噴射時期を設定するとともにこの後側燃料噴射時期より
も前に前側燃料噴射時期を設定する、いわゆる分割噴射
制御を行うことにより、低回転低負荷領域と高回転高負
荷領域との間で円滑に移行することができる効果が得ら
れる。
【0073】この場合、上記角度検出時点のうち上記前
側燃料噴射時期よりも手前側の時点を前側タイマー始動
時点として設定し、この前側タイマー始動時点から上記
前側燃料噴射時期に至るまでの時間を前側タイマー作動
期間として設定し、上記前側燃料噴射時期の終了時点を
後側タイマー始動時点として設定し、この後側タイマー
始動時点から上記後側燃料噴射時期に至るまでの時間を
上記前側燃料噴射時期での燃料噴射時間に基づき演算し
てこれを後側タイマー作動期間として設定すれば、単一
のタイマーを用いた安価でかつ低廉な構成で前側燃料噴
射時期と後側燃料噴射時期との双方を制御できる効果が
得られる。
【0074】上記角速度の演算を行うに際し、上記クラ
ンク角検出手段による検出信号が所定回数オンオフする
度にその直前に上記所定回数もしくはそれ以下の回数だ
け訪れるのに要した時間に基づいてクランク角速度に相
当する値を演算するようにした上で、高回転運転領域で
は上記角度検出時点が上記所定回数以下の第1の回数だ
け訪れるのに要した時間に基づいてクランク角速度に相
当する値を演算し、低回転運転領域では上記角度検出時
点が上記第1の回数未満の第2の回数だけ訪れるのに要
した時間に基づいてクランク角速度に相当する値を演算
するようにすれば、上記高回転運転領域では、単位クラ
ンク角度に相当する時間が非常に短いにもかかわらずク
ランク角速度を演算するための計時期間を十分に確保で
きる一方、クランク角速度の変動が大きい低回転運転領
域では上記計時期間をなるべく短くしてクランク角速度
の変動による演算誤差を抑えることができる。
【0075】さらに、この低回転運転領域において、上
記角度検出時点が所定回数訪れる度にその直前に上記角
度検出時点が上記第2の回数だけ訪れるのに要した時間
に基づいてクランク角速度に相当する値の基本値を演算
するとともに上記第2の回数だけ角度検出時点が訪れる
直前に予め定められた回数だけ角度検出時点が訪れるの
に要した時間に基づいてクランク角速度に相当する値の
参考値を演算し、この参考値と上記基本値とから推測さ
れる加減速状態に基づいて上記基本値を補正したものを
クランク角速度に相当する値として出力するものによれ
ば、クランク角速度の変動状態(すなわち加減速状態)
をも加味したより適切なクランク角速度予想値を演算で
き、これに基づいて高精度の燃料噴射時期制御ができる
効果が得られる。
【0076】そして、上記いずれの場合も、上記タイマ
ー始動時点と略同等の時点で上記角速度演算手段により
演算されるクランク角速度に相当する値に基づいて上記
タイマー始動時点からのタイマー作動期間を演算するこ
とにより、最新のクランク角速度に関する情報から得ら
れた適正なタイマー作動期間を設定できる効果が得られ
る。
【0077】また、上記タイマー始動時点が演算した燃
料噴射開始時点よりも結果的に遅れてしまった場合、燃
料噴射開始時期は上記タイマー始動時点まで遅らせるの
に対して燃料噴射終了時期は変更しないようにすること
により、燃料噴射終了時期の遅れに起因する燃費の悪化
やスモークの発生を未然に防止できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)は本発明の第1の実施の形
態にかかる筒内直接噴射式エンジンにおいて行われる燃
料噴射時期制御の内容を示すタイムチャートである。
【図2】上記筒内直接噴射式エンジンのハード構成図で
ある。
【図3】上記筒内直接噴射式エンジンに装備されるEC
Uの機能構成を示すブロック図である。
【図4】上記筒内直接噴射式エンジンの運転領域とこの
運転領域に応じて設定される燃料噴射時期との関係を示
すグラフである。
【図5】上記筒内直接噴射式エンジンにおいて行われる
燃料噴射制御動作を示すフローチャートである。
【図6】(a)(b)は本発明の第2の実施の形態にか
かる筒内直接噴射式エンジンにおいて低回転運転領域で
行われる制御内容を示すタイムチャート、(c)は同エ
ンジンにおいて高回転運転領域で行われる制御内容を示
すタイムチャートである。
【図7】(a)は本発明の第3の実施の形態にかかる筒
内直接噴射式エンジンにおいて高回転運転領域で行われ
る制御内容を示すタイムチャート、(b)は同エンジン
において低回転運転領域で行われる制御内容を示すタイ
ムチャートである。
【図8】(a)は演算された燃料噴射開始時点よりもク
ランク角検出信号のオフ→オン切換時点が早い状態を示
すタイムチャート、(b)は演算された燃料噴射開始時
点よりもクランク角検出信号のオフ→オン切換時点が遅
れてしまった状態を示すタイムチャートである。
【図9】本発明の第4の実施の形態において演算された
燃料噴射開始時点よりもクランク角検出信号のオフ→オ
ン切換時点が遅れてしまった場合に行われる燃料噴射時
期の設定内容を示す説明図である。
【図10】(a)は分割燃料噴射が行われる筒内直接噴
射式エンジンにおいて前側燃料噴射時期と後側燃料噴射
時期とが十分離れている場合の制御例を示す説明図、
(b)は前側燃料噴射時期と後側燃料噴射時期とが接近
している場合に2つのタイマーを用いて行う制御例を示
す説明図、(c)は本発明の第5の実施の形態における
制御内容を示す説明図である。
【図11】(a)(b)(c)は従来の筒内直接噴射式
エンジンにおいて行われる燃料噴射時期制御の一例を示
すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 気筒 16 燃料噴射弁(インジェクタ) 40 クランク角センサ(クランク角検出手段) 50 ECU(コントロールユニット) 51 カウンタ 52 角速度演算手段 53 噴射時期演算手段 54 タイマー制御手段 55 タイマー 56 噴射制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/34 9523−3G F02D 41/34 F

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒内に直接燃料を噴射するインジェク
    タを備え、運転状態に応じて上記インジェクタによる燃
    料噴射時期を変化させるように構成された筒内直接噴射
    式エンジンにおいて、クランク角が所定角度に合致した
    ことを検出するクランク角検出手段と、このクランク角
    検出手段による検出信号に基づいてクランク角速度に相
    当する値を演算する角速度演算手段と、エンジンの運転
    状態に応じて上記燃料噴射時期に相当するクランク角を
    演算する噴射時期演算手段と、作動期間が設定可能に構
    成され、始動指令を受けてから上記作動期間が経過した
    時点で燃料噴射開始指令信号を出力するタイマーと、上
    記クランク角検出手段によりクランク角が上記所定角度
    に合致したことが検出される角度検出時点の中から上記
    タイマーを始動させるタイマー始動時点を設定し、か
    つ、このタイマー始動時点から上記燃料噴射時期に至る
    までの期間に相当するクランク角と上記角速度演算手段
    で演算された角速度とに基づき上記タイマーの作動期間
    を演算し、設定するタイマー制御手段とを備えるととも
    に、上記燃料噴射時期に応じて上記タイマー始動時点を
    変化させるように上記タイマー制御手段を構成したこと
    を特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の筒内直接噴射式エンジン
    において、上記タイマー制御手段は、上記角度検出時点
    のうち上記燃料噴射時期よりも手前の時点であってこの
    燃料噴射時期に最も近い時点をタイマー始動時点として
    設定するものであることを特徴とする筒内直接噴射式エ
    ンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の筒内直接噴射式エンジン
    において、上記タイマー制御手段は、低回転運転領域で
    は上記角度検出時点のうち上記燃料噴射時期よりも手前
    の時点であってこの燃料噴射時期に最も近い時点をタイ
    マー始動時点として設定し、高回転運転領域では上記角
    度検出時点のうち上記燃料噴射時期よりも手前側の時点
    であって予め設定された一定の時点をタイマー始動時点
    として設定するものであることを特徴とする筒内直接噴
    射式エンジン。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の筒内直
    接噴射式エンジンにおいて、上記噴射時期演算手段は、
    エンジンの低回転低負荷領域には圧縮行程中に燃料噴射
    時期を設定し、高回転高負荷領域では上記圧縮行程直前
    の吸気行程中に燃料噴射時期を設定するものであること
    を特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の筒内直
    接噴射式エンジンにおいて、上記噴射時期演算手段は、
    エンジンの低回転低負荷領域では圧縮行程中に燃料噴射
    時期を設定し、高回転高負荷領域では上記圧縮行程直前
    の吸気行程中に燃料噴射時期を設定し、上記低回転低負
    荷領域と高回転高負荷領域との間の過渡領域では上記圧
    縮行程中に後側燃料噴射時期を設定するとともにこの後
    側燃料噴射時期よりも前に前側燃料噴射時期を設定する
    ものであることを特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の筒内直接噴射式エンジン
    において、上記タイマー制御手段は、上記角度検出時点
    のうち上記前側燃料噴射時期よりも手前側の時点を前側
    タイマー始動時点として設定し、この前側タイマー始動
    時点から上記前側燃料噴射時期に至るまでの時間を前側
    タイマー作動期間として設定し、上記前側燃料噴射時期
    の終了時点を後側タイマー始動時点として設定し、この
    後側タイマー始動時点から上記後側燃料噴射時期に至る
    までの時間を上記前側燃料噴射時期での燃料噴射時間に
    基づき演算してこれを後側タイマー作動期間として設定
    するものであることを特徴とする筒内直接噴射式エンジ
    ン。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の筒内直
    接噴射式エンジンにおいて、上記角速度演算手段は、上
    記角度検出時点が所定回数訪れる度にその直前に上記所
    定回数もしくはそれ以下の回数だけ上記角度検出時点が
    訪れるのに要した時間に基づいてクランク角速度に相当
    する値を演算するものであることを特徴とする筒内直接
    噴射式エンジン。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の筒内直接噴射式エンジン
    において、上記角速度演算手段は、高回転運転領域では
    上記角度検出時点が上記所定回数以下の第1の回数だけ
    訪れるのに要した時間に基づいてクランク角速度に相当
    する値を演算し、低回転運転領域では上記角度検出時点
    が上記第1の回数未満の第2の回数だけ訪れるのに要し
    た時間に基づいてクランク角速度に相当する値を演算す
    るものであることを特徴とする筒内直接噴射式エンジ
    ン。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の筒内直接噴射式エンジン
    において、上記角速度演算手段は、上記低回転運転領域
    では上記角度検出時点が所定回数訪れる度にその直前に
    上記角度検出時点が上記第2の回数だけ訪れるのに要し
    た時間に基づいてクランク角速度に相当する値の基本値
    を演算するとともに上記第2の回数だけ角度検出時点が
    訪れる直前に予め定められた回数だけ角度検出時点が訪
    れるのに要した時間に基づいてクランク角速度に相当す
    る値の参考値を演算し、この参考値と上記基本値とから
    推測される加減速状態に基づいて上記基本値を補正した
    ものをクランク角速度に相当する値として出力するもの
    であることを特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9記載の筒内直接噴射式エ
    ンジンにおいて、上記タイマー制御手段は、上記タイマ
    ー始動時点と略同等の時点で上記角速度演算手段により
    演算されるクランク角速度に相当する値に基づいて上記
    タイマー始動時点からのタイマー作動期間を演算するも
    のであることを特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の筒
    内直接噴射式エンジンにおいて、上記燃料噴射時期演算
    手段は、演算した燃料噴射開始時点よりも上記タイマー
    制御手段により設定されたタイマー始動時点が結果的に
    遅れた場合に燃料噴射終了時期は変更せずに燃料噴射開
    始時期のみを上記タイマー始動時点まで遅らせるもので
    あることを特徴とする筒内直接噴射式エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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