JPH09264846A - 吸光光度計 - Google Patents

吸光光度計

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JPH09264846A
JPH09264846A JP7461596A JP7461596A JPH09264846A JP H09264846 A JPH09264846 A JP H09264846A JP 7461596 A JP7461596 A JP 7461596A JP 7461596 A JP7461596 A JP 7461596A JP H09264846 A JPH09264846 A JP H09264846A
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JP
Japan
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light emitting
light
absorptiometer
emitting diodes
matrix
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Application number
JP7461596A
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English (en)
Inventor
Toshio Yasunaka
敏男 安中
Mamoru Fujita
守 藤田
Kunihiko Honda
邦彦 本田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリクス状多点の吸光度測定を安定して行え
る吸光光度計を簡素な構成で実現する。 【解決手段】複数の測定部位1aがマトリクス状に配設
された被検体1について吸光度を測る吸光光度計におい
て、マトリクスの列方向に沿って一方向に被検体1を移
送する移送手段20と、マトリクスの行方向に沿ってラ
イン状に配設された複数の発光ダイオード12と、測光
に際して複数の発光ダイオード12からの光をそれぞれ
光学的には直接に被検体1へ照射させる照射機構10
と、複数の発光ダイオード12のうちから駆動電流供給
対象の発光ダイオードを順次に選択して切り換える発光
素子選択切換手段32とを備え、複数の発光ダイオード
12は、それぞれ、発光波長が複数の測定部位1aの各
行における各試料の吸収波長域に対応したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吸光光度計に関
し、詳しくは、複数の測定部位がマトリクス状に配設さ
れた被検体について呈色,退色,比色,沈降,懸濁,比
濁などの分析を行うのに好適な吸光光度計の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】吸光光度計としての比濁計の外観図を図
6に示すが、この比濁計2は、複数の測定部位としての
多数のセル又はウェルが上面にマトリクス状配設された
被検体としてのプレート1を挿着されて、その各セルご
とに分配された試料について、特定物質等による濁度を
得るために吸光度を測定するものである。比濁計2に
は、プレート1の自動供給をサポートするために、セン
ダ&レシーバ3が付設されている。
【0003】従来、比濁計2は、図7の基本ブロック図
に示した如く、ハロゲンランプ等の光源と、この光源か
らの光のうち特定波長域の光だけを選択して透過させる
光学フィルタと、この透過光を測定部位に在る試料にだ
け照射させる絞りと、シャッタを介して到達した照射光
を受け光電変換してその強度を検出する受光器と、検出
信号を増幅する増幅器と、検出・測定した濁度を表示す
る表示器とを備えたものである。
【0004】この比濁計2は、プレート1の各セル総て
を順次に測定するために、プレート1をX方向およびY
方向の直交2軸方向に移動させるXY移動機構か、ある
いは光学フィルタの透過光をプレート1上でXYスキャ
ンさせるXY走査機構を備えている。さらに、多波長測
定をサポートする比濁計にあっては、複数の干渉フィル
タを搭載した円形ターレットを回したりスライド形ター
レットを滑動させたりするターレット切換機構をも備え
たものとなっている。しかも、比濁計2の筺体はプレー
ト1の搬入口を閉じると暗箱となる筺体を備え、この中
に光学系等を収納して、遮光を行うようになっている。
【0005】また、センダ&レシーバ3は、測定前のプ
レートを保持しているカセットから1枚づつプレートを
取り出す払出機構と、この払出機構によって取り出され
たプレートをセンダ&レシーバ3から比濁計2まで運ん
で比濁計2のXY移動機構に渡すとともに測定後のプレ
ートを搬入時と逆方向に運んで比濁計2から運び出す双
方向搬送機構と、このプレートを測定後のプレート保持
用のカセットに収納する受入機構とを備えている。
【0006】そして、1枚のプレート1がセンダ&レシ
ーバ3によって測定前プレート保持カセットから比濁計
2に搬入され比濁計2によって測定されさらにセンダ&
レシーバ3によって測定後プレート保持カセットに収納
されると、次の1枚のプレートについて同様の処理が行
われる。さらに、残りの各プレートについて、順次、同
様の処理が行われる。こうして、吸光度測定が連続的に
なされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の吸光光度計では、光源としてタングスタンハ
ロゲンランプや放電管が用いられるが、ランプ等の寿命
が短いことや、大出力の安定化電源が要ること等の欠点
がある。また、光学フィルタとしては干渉フィルタ等が
用いられるが、これは高価である。しかも、ランプと干
渉フィルタとの組み合せは、光源が広がりを持つため絞
り・スリットやシャッタさらにはこれらと組み合わせる
レンズ系などが複雑でその動作状態も不安定なものとな
りがちなため高剛性ボディを必要とする。特にセルが曲
面を持っていてレンズ的にも作用する場合は設計上の制
約・困難が増える。さらに、ランプ発熱が大きいため、
放熱設計が厳しく、使用に際しては熱分布状態が安定す
るまで待たなければならないなどの種々の不都合があ
る。
【0008】ところで、ランプ及びフィルタに代えて半
導体レーザを用いることも考えられるが、これには、駆
動電流に対して波長が変化するいわゆるモード跳びの現
象や、発熱での共振器の膨張による周波数変動、さらに
は発振閾値のばらつき及び変動などの特有の現象があっ
て、温度補償回路や電源安定化回路さらには制御回路な
どが複雑となり、安定に動作させるのは厄介である。し
かも、利用可能な波長域が限られている上に、例え利用
可能であっても光ピックアップ用等の特定のものを除け
ばコスト面からの難がある。
【0009】これに対し、元素分析を行うための分光光
度計とは違って、呈色や懸濁などの分析を行う吸光光度
計の場合には、吸光試料種が予め判明していてその吸収
スペクトル幅が干渉フィルタや半導体レーザによる発光
スペクトル幅よりも幾分緩いことが多い。例えば過マン
ガン酸カリウムの呈色溶液ではその吸収スペクトルにお
いて525nm及び545nmの吸収極大を含んだ60
nm以上の幅に亘って十分な吸収を示す帯域が存在して
いる。このような場合は、測定波長のスペクトル幅が狭
いことよりも、光源等の光学系や駆動系などが安定して
高速に動作することの方が重要である。さらには操作性
やコストも重要視される。
【0010】また、マトリクス状の多数の測定部位を測
定する多点測定のためにXY移動機構を備えることは、
余分な駆動回路や制御処理等を必要とするので、装置の
複雑化の要因となり、さらにはコストアップ要因ともな
る。吸光光度計のXY移動機構との間でプレートの受渡
しを行うセンダ&レシーバの搬送機構等も、双方向搬送
等のために、複雑な機構となる。
【0011】このため、ハロゲンランプ等の光源等に代
えて、長寿命であって安定性が高く且つ安価な光源を採
用するとともに、光学系等をマトリクス状多点測定に適
するような構成に改めて、XY移動機構や搬送機構を簡
略化・簡素化することが課題となる。
【0012】また、搬送機構に加えてその駆動回路や制
御処理も簡易なものとすることも課題となる。しかも、
高速に連続して測定できることが望ましい。
【0013】さらに、マトリクス状の測定部位の配設ピ
ッチが異なるような多種のプレートに対しても、部品交
換等せずに使用出来れば便利である。
【0014】また、太陽や蛍光灯などからの外乱光の影
響を回避するために暗箱内で測光を行うが、光源や光学
フィルタ等からの迷光を無くす困難に加えて、プレート
搬入口や光源空冷用通気口などを完全に遮光するのも困
難である。必然的に、筺体は一層高剛性となり、これに
設けられた遮光機構は複雑なものとなる。さらには、吸
光光度計とセンダ&レシーバとの間のインターフェイス
も複雑になるといった不都合がある。このため、長寿命
であって安定性が高く且つ安価な光源の採用によってマ
トリクス状多点測定が安定して行えるとともに、遮光に
伴う困難等の無い又は少ない測定技法をも駆使して、搬
送機構や遮光機構さらには駆動回路等が簡易であり、し
かも周囲の明るさを気にすることなく手軽に使用できる
装置を開発することも、さらなる課題となる。
【0015】さらに、多波長測定のためのターレット切
換機構を備えることも、余分な駆動機構や制御回路等も
必要とするので、装置の複雑化の要因となり、さらには
コストアップ要因ともなる。このため、簡素な構成であ
っても多波長測定が安定して且つ手軽に行えるような装
置を案出することも課題となる。
【0016】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、マトリクス状多点の吸光度測
定を安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現する
ことを目的とする。また、本発明は、マトリクス状多点
の吸光度測定が高速に安定して行える吸光光度計を一層
簡素な構成で実現することをも目的とする。さらに、本
発明は、各種ピッチのマトリクス状多点の吸光度測定が
安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現すること
も目的とする。また、本発明は、明るくても手軽にマト
リクス状多点の吸光度測定が安定して行える吸光光度計
を簡素な構成で実現することをも目的とする。さらに、
本発明は、明るくても手軽にマトリクス状多点の多波長
測定を安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現す
ることも目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第3の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0018】[第1の解決手段]第1の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項1に記載の如く)、複数
の測定部位がマトリクス状に配設された被検体について
吸光度を測る吸光光度計において、前記マトリクスの列
方向(又は行方向)に沿って一方向に前記被検体を移送
する移送手段と、前記マトリクスの行方向(又は列方
向)に沿ってライン状に配設された複数の発光ダイオー
ドと、測光に際して前記複数の発光ダイオードからの光
をそれぞれ光学的には直接に前記被検体へ照射させる照
射機構と、前記複数の発光ダイオードのうちから駆動電
流供給対象の発光ダイオードを順次に選択して切り換え
る発光素子選択切換手段とを備え、前記複数の発光ダイ
オードは、それぞれ、発光波長が前記複数の測定部位の
各行(又は列)における各試料の吸収波長域に対応した
ものであることを特徴とするものである。
【0019】ここで、上記の「マトリクス状」とは、複
数行と複数列とが平面上で直交する格子状の行列に対し
各交点位置にセル等の測定部位が通常等ピッチで設けら
れた状態をいう、従ってマトリクスの「行」と「列」と
は交換可能な相対的概念である。また、「発光波長が試
料の吸収波長域に対応」としては、発光ダイオード(L
ED)の発光スペクトルにおけるピーク波長が試料の吸
収スペクトルにおける吸収極大に一致していることや、
複数吸収極大に囲まれていること、これらの近傍にある
ことなどが挙げられる。さらに、「光学的には直接に」
とは、検出波長域において意識的にスペクトル分布を変
化させる物すなわち光学フィルタの如きを介することな
くという意味であり、単に汚れや破損から装置を守るた
めの透明保護膜等の介在までも除外する訳ではない。
【0020】このような第1の解決手段の吸光光度計に
あっては、試料測定時には、先ず、被検体がマトリクス
状測定部位の列方向に沿って一方向に移送手段によって
移送され、マトリクス状測定部位の最初の行が、マトリ
クスの行方向に沿ってライン状に配設された複数の発光
ダイオードのところに来る。すると、発光ダイオードか
らの光が直接的に照射される位置に、最初の行の測定部
位における試料が、照射機構によって置かれることとな
る。この位置では、発光素子選択切換手段によって複数
の発光ダイオードのうちから駆動電流供給対象の発光ダ
イオードが順次に選択され切り換えられて、各発光ダイ
オードから、最初の行の測定部位における各試料に対し
て、その吸収波長域に対応した光が照射される。そし
て、その行の各試料の吸光度が測定される。こうして、
マトリクス状測定部位の最初の行についての処理が済む
と、残りの測定部位についても各行ごと順に同様の動作
が繰り返されて、全行についての処理が行われる。
【0021】そこで、被検体における複数の測定部位が
マトリクス状に配設されているのに対し、発光ダイオー
ドがライン状に配設されて測定部位の数より少ないにも
かかわらず、順次に選択して切り換える駆動によって互
いに影響することなくそれぞれの測定部位の試料につい
ての測定を行うことができる。しかも、複数の発光ダイ
オードを被検体の移送方向と直交する方向に沿ってライ
ン状に配設したことから、被検体を一方向に移送する間
に、被検体におけるマトリクス状の測定部位を総て測定
することができる。
【0022】これにより、光路に対して被検体を移動さ
せるXY移動機構や被検体に対して光路をガルバノメー
タ等で振るXY走査機構が共に無くても、電子的な発光
素子選択切換と一方向移送との組み合せに基づいて被検
体のマトリクス状の測定部位総てを測定することができ
る。電子的な切換回路は、機械的動作を伴う移動・走査
機構よりも、高速で信頼性も高く、さらに構成も簡易で
ある。また、一方向だけの移送は、移送機構ばかりか、
その駆動回路や制御手順も簡易である。
【0023】また、発光ダイオードは、一般にピーク波
長を中心にして±20〜30nmの広がりを持った略単
一波長の発光源であり、紫外線から可視領域を超えて赤
外線までの広い波長範囲に亘って安価な市販品が供給さ
れている。そこで、干渉フィルタ等を用いなくても所望
の波長の測定光を得ることが可能である。しかも、発生
した光のエネルギーが総て測定に有効利用されるので、
無駄な発熱がない。
【0024】これにより、ハロゲンランプ等に起因する
熱の問題や干渉フィルタ等に起因する不安定性等の問題
は皆無となり又は大幅に抑制されて、吸光度測定を安定
して行うことができる。しかも、レンズ系や放熱機構が
簡素なものとなり、ひいては剛性も小さくて済む。さら
に、発光ダイオード自体が小さな点光源であることか
ら、試料セルが曲面を持っていても、これらを近づける
だけで容易に、十分な集光等を行うこともできる。
【0025】しかも、発光ダイオードは、発光波長が比
較的安定していて、寿命も長い。さらには、駆動電流に
対する出力の大きさや発光範囲が安定している。これに
より、温度補償回路や電源安定化回路さらには制御回路
などが簡易なものであっても、容易に、安定動作を得る
ことができる。
【0026】したがって、この発明によれば、マトリク
ス状多点の吸光度測定を安定して行える吸光光度計を簡
素な構成で実現することができる。
【0027】[第2の解決手段]第2の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項2に記載の如く)、上記
の第1の解決手段の吸光光度計であって、前記複数の発
光ダイオードは、前記マトリクスの行方向(又は列方
向)と斜めの方向に沿ってライン状に配設されており、
前記移送手段は、前記被検体を定速で送るものであり、
前記発光素子選択切換手段は、前記移送手段による前記
被検体の移送に同期して且つその移送方向の順に従って
駆動電流供給対象の選択切換を行うものであることを特
徴とするものである。
【0028】このような第2の解決手段の吸光光度計に
あっては、ライン状の発光ダイオードが被検体の移送方
向と直交する方向に沿ってではなくこれと斜めの方向に
沿って配設されていることから、マトリクスの何れの行
の各測定部位も、被検体の移送につれて該当列の発光ダ
イオードのところに到達するタイミングが異なる。この
ような条件の下で、被検体が移送手段によって定速で送
られ、しかも駆動電流供給対象の発光ダイオードの選択
切換が発光素子選択切換手段によって被検体の移送に同
期して且つその移送方向の順に従って行なわれる。そう
すると、測光に際して被検体の移送を一時停止しなくて
も、被検体におけるマトリクス状の測定部位を総て順次
に測定することができる。
【0029】これにより、被検体の移送処理が一方向に
且つ定速で送るだけで済むことから、移送機構や駆動回
路さらに制御手順も一層簡易なものにすることができ
る。しかも、連続測定により、高速に処理することがで
きる。
【0030】したがって、この発明によれば、マトリク
ス状多点の吸光度測定が高速に安定して行える吸光光度
計を一層簡素な構成で実現することができる。
【0031】[第3の解決手段]第3の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項3に記載の如く)、上記
の第1又は第2の解決手段の吸光光度計であって、前記
複数の発光ダイオードのライン状配設方向と前記マトリ
クスの行方向(又は列方向)との傾き角を変更し得る角
度可変手段を備えたことを特徴とするものである。
【0032】このような第3の解決手段の吸光光度計に
あっては、複数の発光ダイオードのライン状配設方向と
マトリクスの行方向との傾き角が角度可変手段によって
変更される。そして、この傾き角の変更に応じて、発光
ダイオード間ピッチの行方向成分が変化する。具体的に
は、その成分のピッチは、傾き角が0°のときに発光ダ
イオード間ピッチそのものに一致して最大となり、傾き
角が90°のときに最少ピッチの“0”となる。そこ
で、直前の測定対象の被検体と測定部位の異なる被検体
を測定する場合には、先ずこの新たな被検体のマトリク
ス状測定部位の行方向ピッチに対して発光ダイオード間
ピッチの行方向成分が一致するように傾き角を変更・調
整し、それから吸光度測定を行う。
【0033】これにより、マトリクス状の測定部位の配
設ピッチが異なるような多種の被検体に対しても、その
行方向ピッチが発光ダイオード間ピッチ以下であれば、
面倒な部品交換等することなく、総ての測定部位につい
て処理することができる。
【0034】したがって、この発明によれば、各種ピッ
チのマトリクス状多点の吸光度測定が安定して行える吸
光光度計を簡素な構成で実現することができる。
【0035】[第4の解決手段]第4の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項4に記載の如く)、上記
の第1乃至第3の解決手段の何れかの吸光光度計であっ
て、所定周波数の交流成分を含んだ駆動電流を、前記複
数の発光ダイオードに供給する駆動回路と、前記複数の
発光ダイオードから発した光が検出された検出光度か
ら、前記所定周波数の該当成分を抽出して出力するフィ
ルタ回路とを備え、このフィルタ回路の出力に基づいて
前記試料の吸光度を求めることを特徴とするものであ
る。
【0036】ここで、上記の「所定周波数」は、太陽光
の変化する周波数や蛍光灯の明滅の周波数よりも弁別可
能な程度に高い周波数であればよいが、高速処理等の観
点からは数KHz以上で、回路簡素化等の観点からは数
MHz以下が望ましい。「その該当成分」は、バンドパ
スフィルタ等で分離抽出される狭い帯域の成分の他に、
外光や別途検出の周波数成分と混同しなければハイパス
フィルタ等で分離抽出され高調波を含んでいるようなも
のであってもよい。
【0037】このような第4の解決手段の吸光光度計に
あっては、試料測定時に、発光ダイオードには所定周波
数の交流成分を含んだ駆動電流が駆動回路によって供給
される。そこで、試料への照射光は強度が所定周波数で
変化する。そして、発光ダイオードからの透過光の強度
が検出されるが、これも同じ周波数で変化する。一方、
太陽光や蛍光灯からの外乱光はそれより低い周波数で緩
やかに変化するが、検出光度としては、これら総ての光
が纏めて検出される。
【0038】そして、この検出光度からフィルタ回路に
よって所定周波数の該当成分が抽出され、この該当成分
に基づいて試料の吸光度が求められる。このとき、外乱
光は周波数が異なることから、フィルタ回路で取り除か
れる。これにより、太陽光や蛍光灯からの外乱光が発光
ダイオードからの光と共に検出されても、発光ダイオー
ドの光だけに基づいて、試料の吸光度が求まる。すなわ
ち、白日の下でも正確に、吸光度を測定することができ
る。
【0039】そこで、被検体の一方向移送のため被検体
の搬入口に加えて搬出口をも設けた場合でも、その部位
に複雑な遮光機構を付設する必要がなく、その部位を遮
閉するための煩雑な操作や制御等も行うことなく、吸光
度測定を行うことができる。その結果、搬送機構や遮光
機構さらには駆動回路等が簡易となり、しかも周囲の明
るさを気にすることなく手軽に測定を行うことができ
る。
【0040】したがって、この発明によれば、明るくて
も手軽にマトリクス状多点の吸光度測定が安定して行え
る吸光光度計を簡素な構成で実現することができる。
【0041】[第5の解決手段]第5の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項5に記載の如く)、上記
の第4の解決手段の吸光光度計であって、前記複数の発
光ダイオードは、それぞれ、前記各試料についての異な
る吸収波長域に対応したそれぞれの発光波長で発光する
複数のLEDチップが一体的に組み込まれたものであ
り、前記駆動回路は、前記発光ダイオードの駆動に際
し、それぞれ他の駆動電流に含ませられた交流成分の周
波数とは異なる周波数の交流成分を含んだ複数の駆動電
流を生成し、それぞれの駆動電流を前記複数のLEDチ
ップのそれぞれに供給するものであり、前記フィルタ回
路は、前記検出光度から前記複数の周波数の該当成分を
弁別して抽出するものであることを特徴とするものであ
る。
【0042】このような第5の解決手段の吸光光度計に
あっては、異なる発光波長で発光する複数のLEDチッ
プが各発光ダイオードにおいて一体的に組み込まれてい
るので、吸光度測定に当たっては、複数の発光波長の光
が同時に同一測定部位の試料に照射される。しかも、駆
動回路によって、それぞれの発光波長の光はそれぞれ異
なる周波数で変調される。そして、単一の受光器によっ
て透過光の強度が検出され、フィルタ回路によってそれ
ぞれの変調周波数ごとに弁別して該当成分の光度が抽出
される。
【0043】このように電気的・電子的処理に基づいて
周波数変調・多重化を行うことにより、分光等の光学的
処理によらずに、それぞれの発光波長ごとに区別して光
度を検出することができる。しかも、外光すなわち外乱
光に影響されることなく、他の発光波長の影響を受ける
こともなく、並列に、異なる吸収波長域における試料の
吸光度を測定することができる。さらに、それぞれの吸
収波長域ごとに受光器等を設ける必要がないので、回路
規模が小さくて済む。
【0044】これにより、機械的動作を伴うターレット
切換機構等が無くても、簡易な構成で済む駆動回路およ
びフィルタ回路に基づき、並行して、被検体の複数の吸
収波長域における吸光度を測定することができる。
【0045】したがって、この発明によれば、明るくて
も手軽にマトリクス状多点の多波長測定を安定して行え
る吸光光度計を簡素な構成で実現することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】このような第1乃至第5の解決手
段で達成された本発明の吸光光度計について、これを実
施するための形態を説明する。
【0047】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態にあっては、上述した第1乃至第5の解決手段の何
れかの吸光光度計であって、前記複数の発光ダイオード
のそれぞれに対応して設けられた複数のフォトダイオー
ド又はフォトトランジスタ等の受光素子と、前記複数の
発光ダイオードそれぞれの発光面にそれぞれの受光面が
対向するような位置にライン状に前記複数の受光素子を
保持する受光素子保持機構と、前記発光素子選択切換回
路によって駆動電流供給対象とされた発光ダイオードに
対応した受光素子を前記複数の受光素子のうちから順次
に選択して測光対象を切り換える受光素子選択切換回路
とを備えたことを特徴とするものである。
【0048】これにより、発光部ばかりか受光部につい
ても、電気的な選択切換に基づく吸光度測定が行われ
る。したがって、複雑な集光機構等が無くても、簡易な
構成で高速かつ確実にマトリクス状多点の吸光度測定を
安定して行うことができる。
【0049】
【実施例】
[第1実施例]本発明の吸光光度計の第1実施例につい
て、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図
1は、その要部のブロック図である。また、図2は、そ
の全体の正面図であり、内部におけるプレートの搬送状
態が破線で示されている。
【0050】この吸光光度計は、光源としてのLED
(発光ダイオード)からの光を試料に照射してPD(フ
ォトダイオード)で透過光量を検出して各試料の吸光度
を測るものであるが、被検体としてのガラス製透明プレ
ート1の上面に4行×4列のマトリクス状に配設された
複数の測定部位としての16個のセル1aについて各試
料の吸光度を迅速に測るために、その行に対応して上下
4組の発光素子としてのLED12および受光素子とし
てのPD13がライン状に配設されたラインホルダ11
等からなる照射機構10と、プレート1を列方向に定速
で移送する移送機構20とが、本体50部分に、備えら
れている。
【0051】各LED12は、発光波長がセル1aの試
料の吸収波長域に対応したものである。例えば試料が過
マンガン酸カリウムの呈色溶液の場合、LED12は、
発光波長のピークが535nmに近いAlP製のものと
なっている。そして、吸光光度計本体50には、LED
12やPD13を電子的に選択切換して駆動する発光素
子選択切換回路および受光素子選択切換回路としてのド
ライバ30と、測定のための装置制御や測定データの演
算等を行うコントローラ40も備えられている。
【0052】また、多数のプレート1を連続して自動測
定するために、吸光光度計本体50に対し、移送機構2
0のプレート搬入口側にはカセットから測定前のプレー
トを順に払い出す機構を持ったセンダユニット51が付
設され、移送機構20のプレート搬出口側には測定後の
プレートを空カセットに順に受け入れる機構を持ったレ
シーバユニット52が付設された全体構成となってい
る。
【0053】そして、移送機構20は、プレート1をセ
ンダユニット51から吸光光度計本体50経由でレシー
バユニット52に次々に移送するために、定速駆動回路
21によって一定速度で回転するモータ22と、このモ
ータ22の出力軸に接続された駆動輪23によって牽引
され乗載プレート1を運ぶ樹脂製の一対のベルト24と
を備えている。これにより、移送機構20は、被検体上
の測定部位配設におけるマトリクスの列方向に沿って一
方向に被検体を定速で移送するものとなっている。
【0054】照射機構10は、「コ」の字状のラインホ
ルダ11を主体に構成されており、ラインホルダ11
は、上方水平部材のLEDアレイモジュールと、下方水
平部材のPDアレイモジュールと、これらの部材を剛に
連結させる側方垂直部材とからなるものである。
【0055】そのLEDアレイモジュールは、両面配線
されたプリント基板で構成され、この基板には、プレー
ト1上のセル1aのマトリクス状配置における行ピッチ
よりも大きなピッチで鉛直に貫通穴が4つ形成され、各
貫通穴にはLED12が発光面を下に向けて挿入され固
定されている。これらのLED12は、プリント配線に
よって、アノードがそれぞれLED選択回路32の各出
力端子に接続され、カソードが総て接地されている。そ
して、このLEDアレイモジュールは、プレート1が移
送機構20によって吸光光度計本体50を移送されてい
るときにプレート1の上方となる位置に支持されるもの
である。これにより、照射機構10は、測光に際して発
光ダイオードからの光をそれぞれ光学的には直接に被検
体へ照射させるものとなっている。
【0056】そのPDアレイモジュールは、LEDアレ
イモジュールとほぼ同様のものであるが、LED12に
代えてPD13が受光面を上にして保持されているもの
である。そして、PDアレイモジュールは移送中のプレ
ート1を挟む対向位置でLEDアレイモジュールの下方
に支持されている。これにより、PDアレイモジュール
は、複数の発光ダイオードそれぞれの発光面にそれぞれ
の受光面が対向するような位置に複数の受光素子を保持
するものとなっている。
【0057】また、ラインホルダ11は上下連結側の支
軸14を中心として水平面内で僅かな摩擦力を持って回
転可能なように軸支されている。これにより、ラインホ
ルダ11は、非連結側を調整ネジ等で押引することで、
発光ダイオードのライン状配設方向とマトリクスの行方
向との傾き角を変更し得るものとなっており、発光ダイ
オードのライン状配設方向を、マトリクスの行方向に一
致して沿わせることも(図1一点鎖線部分参照)、マト
リクスの行方向からずらせてその斜めの方向に沿わせる
(図1実線部分参照)ことも可能なものである。
【0058】ドライバ30は、コントローラ40から送
出された行アドレスを保持してLED選択回路32及び
PD選択回路33に出力するアドレスレジスタ31と、
発振回路34から受けたLED駆動電流を入力としLE
D12ごとの4つの接続ラインを出力先としアドレスレ
ジスタ31の保持する行アドレスを選択信号とするセレ
クタからなるLED選択回路32とを備えている。これ
により、ドライバ30は、LED12の行アドレスを順
次に受けると、これに応じて複数の発光ダイオードのう
ちから駆動電流供給対象の発光ダイオードを順次に選択
して切り換えるものとなっている。
【0059】発振回路34は、発振波形が正弦波であっ
て発振周波数が20KHzでありピーク電圧が0.7V
〜5Vである発振回路であり、その電圧発振信号は、図
示しないバッファアンプで電流信号に変換され、電流制
限抵抗を経た後、LED選択回路32に入力されてLE
D12の何れかへ選択的に送出される。これにより、ド
ライバ30は、所定周波数の交流成分を含んだ駆動電流
を発光ダイオードに供給するものとなっている。
【0060】また、ドライバ30は、電源電圧Vccから
所定のバイアス抵抗を介して受けたフォトダイオードの
ドライブ電流を入力としPD13ごとの4つの接続ライ
ンを出力先としアドレスレジスタ31の保持する行アド
レスを選択信号とするセレクタからなるPD選択回路3
3も備えている。これにより、ドライバ30は、LED
選択回路32と同じ行アドレスを受けて、駆動電流供給
対象の発光ダイオードに対応した受光素子を複数の受光
素子のうちから選択するように、測光対象を切り換える
ものとなっている。
【0061】さらに、ドライバ30は、PD選択回路3
3で選択されたPD13による光度検出信号が増幅後入
力されるBPF(バンドパスフィルタ)35と、これに
続く検波回路36及びA/D変換回路37とを備えてい
る。BPF35は、中心周波数を20KHzとする狭帯
域の成分のみを通過させるフィルタである。そして、B
PF35によって20KHz成分のみにされた光度検出
信号は、検波回路24によって包絡線検波され、さらに
A/D変換回路37によってデジタル値に変換されてか
ら、コントローラ40に送出される。これにより、ドラ
イバ30は、検出光度から所定周波数の該当成分を抽出
して出力するものとなっている。
【0062】コントローラ40は、余分な発熱を抑制す
るために測光に必要な時以外はLED12への駆動電流
を遮断する処理を行う発光制御プログラム41と、図示
しないセンサによってプレート1がLED12下へ移送
されて来るとその移送に連れて行アドレスを例えば1,
2,3,4,1,2,…,4の如くプレート1上のマト
リクスの列数分だけ巡回させながら順次にアドレスレジ
スタ31に送出する処理を行うスキャン制御プログラム
42と、スキャン制御プログラム42のアドレス送出に
同期して順次にA/D変換回路37から光度データを入
力する処理を行う光度入力プログラム43とを備えて、
4行×4列の測定部位を自動的に順次選択して測定する
制御を行うものとなっている。これにより、この吸光光
度計は、被検体の移送に同期して且つその移送方向の順
に従って駆動電流供給対象の選択切換を行うものとなっ
ている。
【0063】また、コントローラ40は、RAM上にア
ロケートされた1行×4列のアレイからなりLED12
の非発光時にスキャン制御プログラム42の処理に応じ
た光度入力プログラム43の処理によって入力された光
度データを保持する0%テーブル44と、同じくRAM
上の1行×4列のアレイからなりLED12の発光時で
あって被検体の不存在時にスキャン制御プログラム42
の処理に応じた光度入力プログラム43の処理によって
入力された光度データを保持する100%テーブル45
とを備えたものとなっている。
【0064】さらに、コントローラ40は、0%テーブ
ル44の各要素における光度データを受光量0%とし、
100%テーブル45の各要素における光度データを受
光量100%として、プレート1のLED12下への移
送時にスキャン制御プログラム42の処理によってLE
D12を順次発光させたときに光度入力プログラム43
の処理によって入力された光度データから、4行×4列
の各測定部位について呈色,退色,比色,沈降,懸濁,
比濁などの分析の種類に応じて吸光度やその2次情報な
どを算出する処理を行う吸光率演算プログラム47も備
えている。
【0065】これにより、コントローラ40は、BPF
35の出力に基づいて試料の吸光度を求めるものとなっ
ている。そして、算出された吸光率等は、表示制御プロ
グラム48の処理によってモニタ等に表示され、あるい
は他のプログラム処理によってプリンタ等で印刷される
ようになっている。
【0066】この実施例の吸光光度計について、その具
体的な動作および使用態様を、説明する。
【0067】先ず、吸光光度計本体50の前面カバーを
開けて、測定したいプレート1等と同形で試料の入って
いないダミープレートをLED12下のベルト24に載
せる。そして、吸光光度計本体50の電源を投入する。
すると、LED12からPD13に向けて光が照射され
るので、可視光の場合は目視等に基づいて、不可視の場
合は表示器等への表示値等に基づいて、各PD13が何
れも照射光を十分に受光できるように、ラインホルダ1
1の傾斜角等の調整を行う。
【0068】この調整終了後、ダミープレートを抜き取
って、前面カバーを閉める。なお、測定室の消灯は不要
である。そして、空のカセットをレシーバユニット52
に載せ、測定したいプレート1等が収納されているカセ
ットをセンダユニット51に載せる。これで、連続測定
の準備が調う。
【0069】この状態で、吸光光度計本体50のリセッ
トキー等を操作して、コントローラ40に初期化処理等
を行わせる。そうすると、各プログラムやドライバ30
等の初期化に続けて、発光制御プログラム41の処理に
よってLED12が非発光状態にされたままで、スキャ
ン制御プログラム42の処理およびこれに従うドライバ
30によって各PD13が順にドライブされるととも
に、各PD13からの光度データが光度入力プログラム
43等によって入力されて0%テーブル44に記憶され
る。
【0070】さらに、続けて、発光制御プログラム41
の処理によってLED12が発光可能状態にされて、ス
キャン制御プログラム42の処理およびこれに従うドラ
イバ30によって各LED12及び対応の各PD13が
順にドライブされるとともに、各PD13からの光度デ
ータが光度入力プログラム43等によって100%テー
ブル45に記憶される。こうして、素子特性のばらつき
に対応した受光量の上下限値が各LED12及びPD1
3の対ごとに求められ、素子特性のばらつきによる変動
を排除した吸光率を算出するための準備が調う。
【0071】そこで、次に、吸光光度計本体50のスタ
ートキー等を操作して、コントローラ40に移送および
測定の制御を開始させる。そうすると、吸光光度計本体
50では、ベルト24が駆動され、センダユニット51
では、そのカセットが下降させられて、各プレート1が
下方のものから順に幾らかの間隙を空けてベルト24に
移載されて吸光光度計本体50に一定速度で移送され
る。
【0072】各プレート1は、吸光光度計本体50内で
の移送中に、ラインホルダ11のLEDアレイモジュー
ルとPDアレイモジュールとの間に到達し、この移送に
連れて各セル1aは順次にLED12とPD13との間
に位置する。このとき、発光制御プログラム41の処理
によってLED12が発光可能状態にされて、スキャン
制御プログラム42の処理およびこれに従うドライバ3
0によって該当位置のLED12とPD13とが順にド
ライブされる。
【0073】そうすると、発振回路34の発振信号に応
じて該当LED12が20KHzの周波数で明滅し、そ
の光が該当セル1aの試料に一部吸収され、透過光だけ
が外光と共に該当PD13に到達する。そして、到達光
の検出光度のうち周波数20KHzの成分だけがバンド
パスフィルタ35を通過する。太陽光や蛍光灯からの外
光成分は、周波数が異なるので、除去される。あるいは
その周波数成分が有っても極めて僅かなので、無視可能
なまで低減される。
【0074】そこで、透過光だけの光度に基づく光度デ
ータが光度入力プログラム43によって入力される。そ
して、その入力の度に、吸光率演算プログラム47の処
理によってテーブル44,45の該当要素を基準にして
吸光率が算出され、表示制御プログラム48の処理によ
ってその値が表示される。
【0075】こうして、0%テーブル44及び100%
テーブル45に基づいて自動的に、素子特性のばらつき
が吸光率から除去されるので、複数のLED及び複数の
フォトダイオードを用いた多点測定であっても、正確な
測定結果を容易に得ることができる。しかも、明るいと
ころで、プレート移送を継続しながら連続的に、吸光度
を測定することができる。
【0076】そして、1つのプレート1に対する測定が
済んだ後は、これに続く次のプレート1が移送されて来
てその測定が行われる。この処理は、センダユニット5
1から吸光光度計本体50にプレート1が移送されて来
る間、続けられる。また、この間、測定の済んだ各プレ
ート1は、ベルト24に載せられて吸光光度計本体50
からレシーバユニット52へ運び出される。そして、レ
シーバユニット52では、そのカセットに到達したプレ
ート1がカセットの上方から順にカセットに収納され、
この収納の度にカセットが一段上昇して次のプレート1
の受入に備えるという処理が繰り返し行われる。
【0077】こうして、センダ側カセットに収納されて
いた総てのプレートを連続的に速やかに測定してレシー
バ側カセットに収納することができる。また、この吸光
光度計は、センダ上のカセットやレシーバ上のカセット
を適宜交換すれば、幾ら多数であっても所望の数のプレ
ートについて、吸光度を測定することができる。
【0078】[第2実施例]本発明の吸光光度計の第2
実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して
説明する。図3は、その要部の構成を示すブロック図で
あり、図4は、そのLEDの接続図であり、図5は、そ
のLEDの構造を示す一部断面図である。なお、この第
2実施例の吸光光度計は第1実施例のものが一部2重化
されたものなので、以下、その相違点を中心に説明す
る。
【0079】その基本的な相違点は、図1のLED12
に代わるLED120が、2種の異なる波長で発光しう
ることである。そのために、このLED120は、それ
ぞれ、発光波長の異なる2つのLEDチップが1素子内
に埋設されて構成されている(図5参照)。各チップ
は、それぞれの発光波長が試料の2種の吸収波長域に対
応するように、材質が選定されている。具体的には、脱
酸素状態のデオキシヘモグロビンが波長555nmの光
を吸収するのに対し酸素結合状態のオキシヘモグロビン
が波長577nm近傍の光を吸収することに基づいて、
試料中のヘモグロビンの酸素結合率を測定するために、
一方のLEDチップは発光波長のピークが555nmに
あるGaP製チップとされ、他方のLEDチップは発光
波長のピークが574nmにあるInGaAlP/Ga
As製チップとされたものである。
【0080】その一方のチップは第1実施例と同様に発
振回路34及びLED選択回路32で駆動されるが、そ
の他方のチップは発振回路340及びLED選択回路3
20で駆動される(図4参照)。すなわち、LED12
0を駆動するドライバ300には、周波数10KHzで
発振する発振回路340と、その発振信号に基づく駆動
電流を各LED120へ選択的に供給するLED選択回
路320とが設けられている。これにより、一方のLE
Dチップは第1実施例同様に周波数20KHzで変調・
駆動されるが、他方のLEDチップは、周波数10KH
zで変調・駆動される。すなわち、発振回路34,34
0等からなる駆動回路は、発光ダイオードの駆動に際し
それぞれ他の駆動電流に含ませられた交流成分の周波数
とは異なる周波数の交流成分を含んだ複数の駆動電流を
生成しそれぞれの駆動電流を複数のLEDチップのそれ
ぞれに供給するものとなっている。
【0081】また、光度検出側には、PD13による検
出光度を受けて10KHz成分を通過させるバンドパス
フィルタ350と、これの出力を包絡線検波する検波回
路360及びその出力のA/D変換回路370とが、バ
ンドパスフィルタ35,検波回路36及びA/D変換回
路37と並列に、設けられている。これにより、一方の
LEDチップからの透過光に対応する20KHz成分は
バンドパスフィルタ35によって分離抽出され、他方の
LEDチップからの透過光に対応する10KHz成分は
バンドパスフィルタ350によって分離抽出される。す
なわち、これらのフィルタ回路は、検出光度の信号から
複数の周波数の該当成分を弁別して抽出するものとなっ
ている。
【0082】さらに、コントローラ400には、100
%テーブル45と同じ構造の100%テーブル450が
追加され、光度入力プログラム430は、LED選択回
路32等でLED120を駆動して入力した光度データ
を100%テーブル450に記憶したり吸光率演算プロ
グラム470の処理に供したりするように拡張され、吸
光率演算プログラム470は、これらのテーブル等に基
づいて2種の発光波長における吸光率を算出するように
拡張されたものとなっている。
【0083】これにより、この吸光光度計は、フォトダ
イオード13等が共用されているので、波長555nm
に対する系と波長574nmに対する系とを総て2重に
設けた場合に較べて、小規模・簡素なものとなってい
る。
【0084】このような構成のこの吸光光度計を使用し
た吸光度測定は、上述した第1実施例に準じて行われ
る。ただし、初期化に際しては、100%テーブル45
のセットに続けて、LED選択回路32等でLED12
0を駆動しての100%テーブル450のセットが行わ
れる。
【0085】また、各プレート1についての測定に際し
ては、LED選択回路32等と同時にLED選択回路3
20等でLED120を駆動して、A/D変換回路37
からの20KHz成分の入力とA/D変換回路370か
らの10KHz成分の入力とが並列に行われる。詳述す
ると、一方のLEDチップから発した波長555nmの
光は、周波数20KHzで明滅しながら、セル1a内の
脱酸素状態のデオキシヘモグロビンによって一部吸収さ
れた後に、フォトダイオード13,バンドパスフィルタ
35,検波回路36の系によって検出される。また、こ
れと並列に、他方のLEDチップから発した光は、周波
数10KHzで明滅しながら、セル1a内の酸素結合状
態のオキシヘモグロビンによって一部吸収された後に、
フォトダイオード13,バンドパスフィルタ350,検
波回路360の系によって検出される。
【0086】そして、吸光率演算プログラム470によ
って、テーブル44,45に基づく20KHz成分の吸
光率演算に加えて、テーブル44,450に基づく10
KHz成分の吸光率演算が行われ、さらに、20KHz
成分と10KHz成分との割合が算出される。こうし
て、波長555nmにおける吸光度と波長574nmに
おける吸光度との割合、すなわちデオキシヘモグロビン
とオキシヘモグロビンとの割合が、算出される。この算
出結果は表示制御プログラム48によってディスプレイ
等に表示される。
【0087】こうして、この吸光光度計は、プレート1
の定速移送動作以外には測光に際して機械的動作を伴わ
ないのに、プレート1のマトリクス状多点に置かれたセ
ル1a内の各試料について、その血中酸素濃度を測定す
ることができる。しかも、正確に且つ高速に行うことが
できる。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の吸光光度計にあっては、光源として
LEDを採用することでランプ等に基づく不安定性の回
避やレンズ系等の簡略化を達成するとともに、電子的な
発光素子選択切換と一方向移送とを組み合せたことによ
り、XY移動機構やXY走査機構が共に無くても、また
発光ダイオードの数が測定部位の数より少ないにもかか
わらず、被検体のマトリクス状の測定部位総てを測定す
ることができる。したがって、マトリクス状多点の吸光
度測定を安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現
することができるという有利な効果が有る。
【0089】また、本発明の第2の解決手段の吸光光度
計にあっては、発光ダイオードを斜めに配設させて被検
体を一方向に且つ定速で送るだけで済むようにしたこと
により、移送機構や,駆動回路,制御手順が一層簡易に
なるとともに、連続測定での高速処理も可能となった。
したがって、マトリクス状多点の吸光度測定が高速に安
定して行える吸光光度計を一層簡素な構成で実現するこ
とができるという有利な効果を奏する。
【0090】さらに、本発明の第3の解決手段の吸光光
度計にあっては、傾き角を変更することにより、部品交
換等することなく、被検体のマトリクス状測定部位の行
方向ピッチに対して発光ダイオード間ピッチの行方向成
分を一致させることが可能となった。したがって、各種
ピッチのマトリクス状多点の吸光度測定が安定して行え
る吸光光度計を簡素な構成で実現することができるとい
う有利な効果が有る。
【0091】また、本発明の第4の解決手段の吸光光度
計にあっては、LED光の所定周波数での電気的・電子
的変調に基づいて吸光度測定を行うようにしたことによ
り、被検体の搬入口や搬出口等から外光が混入しても、
LEDの光だけに基づいて吸光度が求められる。したが
って、明るくても手軽にマトリクス状多点の吸光度測定
が安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現するこ
とができるという有利な効果を奏する。
【0092】さらに、本発明の第5の解決手段の吸光光
度計にあっては、電気的・電子的処理に基づいて周波数
変調および多重化を行うことにより、機械的動作を伴う
ターレット切換機構等がなくても、分光等の光学的処理
にもよらずに、複数の発光波長それぞれに区別して、外
光等に影響されることなく、並列に、異なる吸収波長域
における試料の吸光度を測定することができる。したが
って、明るくても手軽にマトリクス状多点の多波長測定
を安定して行える吸光光度計を簡素な構成で実現するこ
とができるという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の吸光光度計の第1実施例につい
て、その要部の構成を示すブロック図である。
【図2】 その全体の正面図である。
【図3】 この発明の吸光光度計の第2実施例につい
て、その要部の構成を示すブロック図である。
【図4】 そのLEDの接続図である。
【図5】 そのLEDの構造を示す一部断面図である。
【図6】 従来の吸光光度計の外観図である。
【図7】 従来の吸光光度計のブロック図である。
【符号の説明】
1 プレート(測定容器;被検体) 1a セル(ウェル;試料室;測定部位) 2 比濁計(吸光光度計) 3 センダ&レシーバ 10 照射機構 11 ラインホルダ 12 LED(発光ダイオード;発光素子;発光体;光
源) 13 PD(フォトダイオード;受光素子;検出素子) 14 支軸 20 移送機構 21 定速駆動回路 22 モータ 23 駆動輪 24 ベルト 30 ドライバ(駆動回路) 31 アドレスレジスタ 32 LED選択回路 33 PD選択回路 34 発振回路 35 BPF(バンドパスフィルタ) 35 検波回路 37 A/D変換回路 40 コントローラ(制御演算部) 41 発光制御プログラム 42 スキャン制御プログラム 43 光度入力プログラム 44 0%テーブル 45 100%テーブル 47 吸光率演算プログラム 48 表示制御プログラム 50 吸光光度計本体 51 センダユニット 52 レシーバユニット 120 LED(発光ダイオード;発光素子;発光体;
光源) 300 ドライバ 320 LED選択回路 340 発振回路 350 BPF(バンドパスフィルタ) 350 検波回路 370 A/D変換回路 400 コントローラ 410 発光制御プログラム 430 光度入力プログラム 450 100%テーブル 470 吸光率演算プログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 邦彦 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の測定部位がマトリクス状に配設され
    た被検体について吸光度を測る吸光光度計において、前
    記マトリクスの列方向(又は行方向)に沿って一方向に
    前記被検体を移送する移送手段と、前記マトリクスの行
    方向(又は列方向)に沿ってライン状に配設された複数
    の発光ダイオードと、測光に際して前記複数の発光ダイ
    オードからの光をそれぞれ光学的には直接に前記被検体
    へ照射させる照射機構と、前記複数の発光ダイオードの
    うちから駆動電流供給対象の発光ダイオードを順次に選
    択して切り換える発光素子選択切換手段とを備え、前記
    複数の発光ダイオードは、それぞれ、発光波長が前記複
    数の測定部位の各行(又は列)における各試料の吸収波
    長域に対応したものであることを特徴とする吸光光度
    計。
  2. 【請求項2】前記複数の発光ダイオードは、前記マトリ
    クスの行方向(又は列方向)と斜めの方向に沿ってライ
    ン状に配設されており、前記移送手段は、前記被検体を
    定速で送るものであり、前記発光素子選択切換手段は、
    前記移送手段による前記被検体の移送に同期して且つそ
    の移送方向の順に従って駆動電流供給対象の選択切換を
    行うものであることを特徴とする請求項1記載の吸光光
    度計。
  3. 【請求項3】前記複数の発光ダイオードのライン状配設
    方向と前記マトリクスの行方向(又は列方向)との傾き
    角を変更し得る角度可変手段を備えたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の吸光光度計。
  4. 【請求項4】所定周波数の交流成分を含んだ駆動電流を
    前記複数の発光ダイオードに供給する駆動回路と、前記
    複数の発光ダイオードから発した光が検出された検出光
    度から前記所定周波数の該当成分を抽出して出力するフ
    ィルタ回路とを備え、このフィルタ回路の出力に基づい
    て前記試料の吸光度を求めることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3の何れかに記載の吸光光度計。
  5. 【請求項5】前記複数の発光ダイオードは、それぞれ、
    前記各試料についての異なる吸収波長域に対応したそれ
    ぞれの発光波長で発光する複数のLEDチップが一体的
    に組み込まれたものであり、前記駆動回路は、前記発光
    ダイオードの駆動に際しそれぞれ他の駆動電流に含ませ
    られた交流成分の周波数とは異なる周波数の交流成分を
    含んだ複数の駆動電流を生成しそれぞれの駆動電流を前
    記複数のLEDチップのそれぞれに供給するものであ
    り、前記フィルタ回路は、前記検出光度から前記複数の
    周波数の該当成分を弁別して抽出するものであることを
    特徴とする請求項5に記載の吸光光度計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101980007A (zh) * 2010-10-11 2011-02-23 广东达元食品药品安全技术有限公司 一种基于led灯多光路切换的比色系统
JP2013064715A (ja) * 2011-09-02 2013-04-11 Nippon Instrument Kk 還元気化水銀測定装置
JP2025500036A (ja) * 2022-06-29 2025-01-07 湖南超亟検測技術有限責任公司 マーシャリングインライングレーティングに基づくスキャン認識方法及びスキャン認識システム

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