JPH09266416A - 電界効果トランジスタのバイアス回路 - Google Patents

電界効果トランジスタのバイアス回路

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JPH09266416A
JPH09266416A JP8097432A JP9743296A JPH09266416A JP H09266416 A JPH09266416 A JP H09266416A JP 8097432 A JP8097432 A JP 8097432A JP 9743296 A JP9743296 A JP 9743296A JP H09266416 A JPH09266416 A JP H09266416A
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JP
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bias
resistor
circuit
power supply
effect transistor
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JP8097432A
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Takahiro Ougihara
孝浩 扇原
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IC外部に設けた抵抗を用いて基板実装時に
バイアス調整を行うことを必要とせずに、電界効果トラ
ンジスタの閾値電圧のばらつきによるバイアス電流のば
らつきを十分低く抑えることができるようにする。 【解決手段】 FET14のバイアス回路は、一端がF
ET14のソースに接続され他端が電源端子31に接続
された抵抗R1 と、一端が電源端子13に接続され他端
がFET14のゲートに接続された抵抗R2 と、一端が
FET14のゲートに接続された抵抗R30と、一端が抵
抗R30の他端に接続され他端が電源端子32に接続され
た抵抗R31と、抵抗R31と並列に設けられたツェナーダ
イオードD31を備えている。このバイアス回路では、ト
リミング端子33と電源端子32間に定電流を流してツ
ェナーダイオードD31を破壊し短絡するか否かによっ
て、バイアスを調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタ、特に個体間の閾値電圧のばらつきが大きいGaA
s(ガリウムヒ素)等の化合物半導体を用いた電界効果
トランジスタを含む集積回路に適用する場合において好
適な電界効果トランジスタのバイアス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信に代表される準マイクロ波
帯、およびそれ以上の周波数におけるフロントエンドで
は、低消費電流、低雑音、高利得等の理由からGaAs
を用いた電界効果トランジスタ(以下、FETとも記
す。)を使用したモノリシックマイクロ波集積回路(以
下、MMICと記す。)が主流である。特に、最近は移
動体通信用途のフロントエンド低雑音増幅器、ミキサ等
の開発が盛んに行われているが、これらの用途では電池
駆動である必要があることから3V以下の低電圧動作と
数mA以下の低消費電流が求められている。
【0003】図7に、以上の用途向けとしてMMICに
よる典型的な1段増幅器の回路構成例を示す。この回路
は、高周波入力信号を入力するための高周波入力端子1
01と、高周波出力信号を出力するための高周波出力端
子102と、電源端子103と、GaAsを用いたFE
T104と、高周波入力端子101とFET104のゲ
ートとの間に設けられ、所望の周波数帯における利得お
よび入力インピーダンス整合を得るための入力整合回路
105と、高周波出力端子102、電源端子103およ
びFET104のドレインに接続され、所望の周波数帯
における利得および出力インピーダンス整合を得るため
の出力整合回路106と、一端がFET104のソース
に接続され他端が接地される抵抗R11と、抵抗R11と並
列に設けられたコンデンサC11と、一端が電源端子10
3に接続され他端がFET104のゲートに接続された
抵抗R12と、一端がFET104のゲートに接続され他
端が接地される抵抗R13とを備えている。
【0004】入力整合回路105は、一端が高周波入力
端子101に接続されたコンデンサ111と、一端がコ
ンデンサ111の他端に接続され他端がFET104の
ゲートに接続されたコイル112と、一端がコンデンサ
111の他端に接続されたコイル113と、一端がコイ
ル113の他端に接続され他端が接地されるコンデンサ
114とを有している。
【0005】出力整合回路106は、一端がFET10
4のドレインに接続されたコイル115と、一端がコイ
ル115の他端に接続され他端が高周波出力端子102
に接続されたコンデンサ116と、一端がコイル115
の他端に接続され他端が電源端子103に接続されたコ
イル117と、一端がコイル117の他端に接続され他
端が接地されるコンデンサ118とを有している。
【0006】図7に示した回路におけるバイアス回路で
は、高周波での特性劣化が生じないようにするため、ゲ
ートバイアスを供給する抵抗R12、R13は数kΩ以上に
設定している。また、ドレインバイアスは、出力整合回
路106の一部を兼ねたシャントインダクタとしてのコ
イル117の高周波接地端(コイル117とコンデンサ
118との接続点)より供給している。このように高周
波的に接地された位置からドレインバイアスを供給する
ことにより、電源側インピーダンスの回路への影響を除
去することができる。また、シャントインダクタ(コイ
ル117)を介してドレインバイアスを供給することに
より、抵抗を介してドレインバイアスを供給する方法に
比べるとバイアス電流による電圧降下が無いため集積回
路(以下、ICと記す。)の低電圧化を図ることができ
る。また、バイアス安定化のために設けた抵抗R11
は、高周波特性を損なわないようにバイパスコンデンサ
11を並列に設けている。
【0007】次に、図7に示した回路におけるFET1
04のバイアスについて考察する。FET104のドレ
イン電流Id は近似的に次の(1)式に従う。
【0008】
【数1】Id =K×(Vgs−Vth2 …(1)
【0009】ここで、Vgsはゲート−ソース間電圧、V
thは閾値電圧、KはFET104のゲート長、電子移動
度、ゲート幅、動作層厚さで決まる定数(以下、この定
数のことをK値と呼ぶ。)である。通常GaAsを用い
たFET104を使用して増幅器を設計する場合、入出
力インピーダンスや利得の兼ね合いからFET104の
ゲート幅は100〜数100μm程度に選ぶが、このと
きK値は数10mA/V2 程度となる。従って、ドレイ
ン電流Id として数mAにバイアスを設定する場合、ゲ
ート−ソース間電圧の変動が仮に0.1〜−0.1V程
度生ずると、ドレイン電流は2倍〜1/2程度の変動を
生じ、高周波特性においても利得、入出力インピーダン
ス等が大きく変動してしまう。従って、ドレイン電流I
d を一定にすることは、IC間の消費電流のばらつきを
抑えることに加え、高周波特性の均一化を図るためにも
不可欠である。
【0010】ところで、実際にはFET104のゲート
−ソース間電圧Vgsを固定化することは容易であり、そ
れよりはむしろ閾値電圧の個体間ばらつきが問題とな
る。これは、(1)式から判るようにK値が閾値電圧V
thに依らず一定と仮定すると、ゲート−ソース間電圧V
gsの変動と閾値電圧Vthの変動が、ドレイン電流Id
変動にとっては等価的であるからである。以上のことか
ら、FET104の個体間の閾値電圧Vthのばらつきを
吸収し、ドレイン電流Id を一定にするバイアス回路が
不可欠となる。
【0011】次に、図7の回路例に示されるような、従
来から一般的に用いられているバイアス回路について考
察する。このバイアス回路は自己バイアス方式と呼ばれ
ているもので、ドレイン電流によるソース抵抗R11にお
ける電圧降下をゲート−ソース間電圧Vgsに戻す負帰還
方式である。ここでゲート−ソース間電圧Vgsをドレイ
ン電流Id で表すと、次の(2)式となる。なお、以
下、抵抗R11,R12,R13の抵抗値をそれぞれR11,R
12,R13と記す。
【0012】
【数2】 Vgs={R13/(R12+R13)}×Vdd−R11×Id …(2)
【0013】(2)式をId について書き直すと、次の
(3)式となる。
【0014】
【数3】 Id =−Vgs/R11+{R13/(R12+R13)}×Vdd/R11 …(3)
【0015】図8は、(1)式および(3)式で表され
るゲート−ソース間電圧Vgsとドレイン電流Id の関係
を示す特性図である。この図において、特性線131は
(1)式の関係を示し、特性線132は(3)式の関係
を示している。また、この図において、FET104の
閾値電圧Vthが所望の値よりも大きい場合には特性線1
31は特性線131aのように変化し、閾値電圧Vth
所望の値よりも小さい場合には特性線131は特性線1
31bのように変化する。FET104のバイアス点
は、特性線131,131a,131bと特性線132
の交点となることが判る。閾値電圧Vthの変動はゲート
−ソース間電圧Vgsの変動と等価的であることから、V
thの変動量に対するId の変動量をバイアス安定度と定
義すれば、安定度ΔId /ΔVthは、(3)式より次の
ように書ける。
【0016】
【数4】ΔId /ΔVth=−1/R11 …(4)
【0017】R11の実際の値は、電源電圧Vddを3V、
ドレイン電流Id を3mA、FET104のドレイン−
ソース間電圧を2Vに仮定すると、330Ωとなる。従
って、安定度ΔId /ΔVthは3×10-3(1/Ω)と
なり、Vthのばらつき幅を0.4Vと仮定した場合、I
d 変動幅は1.3mAとなる。これは、設計中心の3m
Aに対して±25%弱の変動を許容する必要があること
を意味し、実際の増幅器設計を行うに当たっては高周波
特性の変動を考慮すると十分とは言えない。
【0018】以上のVthのばらつきによるドレインバイ
アス電流の変動をより小さく抑え込むためには、(3)
式から明らかなように抵抗R11,R12あるいはR13の値
を変更すれば良い。従って、従来は消費電流と特性ばら
つきの更なる低減化のため、これらの抵抗をICの外部
に設け、個々のICに対して所望のドレイン電流が得ら
れるように値を調整するのが一般的であった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、FETのドレインバイアス電流の変動を小さく
抑えるために抵抗を外部に設けた場合、基板に実装する
部品数が増加すると共に、ICを基板に実装する際に外
部の抵抗の抵抗値を調整してバイアスを調整する必要が
あり、調整が煩雑であるという問題点があった。
【0020】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その課題は、IC外部に設けた抵抗を用いて基板
実装時にバイアス調整を行うことを必要とせずに、電界
効果トランジスタの閾値電圧のばらつきによるバイアス
電流のばらつきを十分低く抑えることができるようにし
た電界効果トランジスタのバイアス回路を提供すること
にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の電界効果トラン
ジスタのバイアス回路は、抵抗値が電界効果トランジス
タのバイアス電流を決定する抵抗を含む電界効果トラン
ジスタのバイアス回路において、バイアス電流を決定す
る抵抗値を調整するために設けられ、両端が短絡される
か否かに応じてバイアス電流を異ならせるバイアス調整
用抵抗と、バイアス調整用抵抗と並列に設けられ、ツェ
ナーザッピングにより非可逆的に短絡状態とすることの
可能なツェナーダイオードと、ツェナーダイオードをツ
ェナーザッピングにより非可逆的に短絡状態とするため
にツェナーダイオードに電力を供給するためのバイアス
調整用端子とを備えたものである。
【0022】この電界効果トランジスタのバイアス回路
では、バイアス調整用端子よりツェナーダイオードに電
力を供給してツェナーダイオードをツェナーザッピング
により非可逆的に短絡状態とするとバイアス調整用抵抗
の両端が短絡される。このようにしてバイアス調整用抵
抗の両端を短絡状態とするか否かによって、電界効果ト
ランジスタのバイアス電流を調整することができ、その
結果、電界効果トランジスタの閾値電圧のばらつきによ
るバイアス電流のばらつきを十分低く抑えることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の第1の実施の形態に係る電
界効果トランジスタのバイアス回路を含むMMICによ
る1段増幅器10の回路構成を示す回路図である。この
増幅器10は、高周波入力信号を入力するための高周波
入力端子11と、高周波出力信号を出力するための高周
波出力端子12と、電源端子13,31と、バイアス調
整用端子としての電源端子32およびトリミング端子3
3とを備えている。端子13,31,32,33の印加
電圧は、それぞれVdd,Vss1 ,Vss2 ,Vt1とする。
【0025】増幅器10は、更に、GaAsを用いたF
ET14と、高周波入力端子11とFET14のゲート
との間に設けられ、所望の周波数帯における利得および
入力インピーダンス整合を得るための入力整合回路15
と、高周波出力端子12、電源端子13およびFET1
4のドレインに接続され、所望の周波数帯における利得
および出力インピーダンス整合を得るための出力整合回
路16と、一端がFET14のソースに接続され他端が
電源端子31に接続された抵抗R1 と、抵抗R1 と並列
に設けられたコンデンサC1 と、一端が電源端子13に
接続され他端がFET14のゲートに接続された抵抗R
2 と、一端がFET14のゲートに接続された抵抗R30
と、一端が抵抗R30の他端に接続され他端が電源端子3
2に接続されたバイアス調整用抵抗としての抵抗R
31と、抵抗R31と並列に設けられたツェナーダイオード
31とを備えている。ツェナーダイオードD31は、アノ
ードが電源端子32に接続され、カソードが抵抗R30
抵抗R31との接続点に接続されている。トリミング端子
33はツェナーダイオードD31のカソードに接続されて
いる。FET14としては、具体的には、例えばMES
FET(金属半導体FET)やJFET(接合型FE
T)が用いられる。
【0026】入力整合回路15は、一端が高周波入力端
子11に接続されたコンデンサ21と、一端がコンデン
サ21の他端に接続され他端がFET14のゲートに接
続されたコイル22と、一端がコンデンサ21の他端に
接続されたコイル23と、一端がコイル23の他端に接
続され他端が電源端子31に接続されたコンデンサ24
とを有している。
【0027】出力整合回路16は、一端がFET14の
ドレインに接続されたコイル25と、一端がコイル25
の他端に接続され他端が高周波出力端子12に接続され
たコンデンサ26と、一端がコイル25の他端に接続さ
れ他端が電源端子13に接続されたコイル27と、一端
がコイル27の他端に接続され他端が電源端子31に接
続されたコンデンサ28とを有している。
【0028】図2は、図1に示した増幅器10における
バイアス回路を示したものである。このバイアス回路
は、自己バイアス方式のバイアス回路であり、前述の抵
抗R1,R2 ,R30,R31およびダイオードD1 を備え
ている。このバイアス回路は、図7に示した回路におけ
るバイアス回路と比べると、図7における抵抗R11,R
12をそれぞれ抵抗R1 ,R2 に置き換えると共に、図7
における抵抗R13の代わりに、直列に接続された抵抗R
30,R31と、抵抗R31に並列に接続されたツェナーダイ
オードD31と、ツェナーダイオードD31の両端に接続さ
れ独立に配置された電源端子32およびトリミング端子
33とを設けた点が異なっている。
【0029】次に、本実施の形態に係るバイアス回路の
動作について説明する。まず、トリミング端子33をオ
ープンとし、電源端子13に電源電圧Vddを印加し、電
源端子31,32に電源電圧Vss(Vss1 =Vss2 =V
ss(例えば接地すなわち0Vとする。)を印加したとき
の、すなわちバイアス印加時における抵抗R31の両端子
間電圧はツェナーダイオードD31のツェナー電圧より十
分小さいものとする。このとき、FET14のドレイン
バイアス電流Id は、(3)式における抵抗値R11,R
12をそれぞれR1 ,R2 に置き換え、抵抗値R13をR30
+R31に置き換えたものとなり、次式で表される。
【0030】
【数5】 Id =−Vgs/R1 +{(R30+R31)/(R2 +R30+R31)}×Vdd/ R1 …(5)
【0031】仮に、上記条件におけるドレインバイアス
電流Id が所望の設定値より大きい場合は、電源端子1
3および電源端子31をオープンとし、トリミング端子
33と電源端子32間に定電流源を接続し、ツェナーダ
イオードD31がツェナーザッピングによって破壊され非
可逆的に短絡するに十分な電流を供給してツェナーダイ
オードD31の両端子間を非可逆的に短絡すれば、バイア
ス印加時において抵抗R31の両端間は短絡されるため、
(5)式は次式のようになる。
【0032】
【数6】 Id =−Vgs/R1 +{R30/(R2 +R30)}×Vdd/R1 …(6)
【0033】なお、ツェナーダイオードD31のツェナー
ザッピングを行う際にトリミング端子33と電源端子3
2間に印加する電圧、電流は、それぞれ例えばGaAs
PNツェナーダイオードの場合約6V、20〜30mA
とする。ツェナーザッピングを行う際に、電源端子13
および電源端子31をオープンとする理由は、ツェナー
ダイオードD31のツェナーザッピングを行う際に、高電
圧の印加によりFET14が破壊されないようにするた
めである。
【0034】次に、図2に示したバイアス回路によるF
ET14のバイアス点について考察する。FET14の
ドレイン電流Id は近似的に前出の(1)式に従う。図
3は、(1)式、(5)式および(6)式で表されるゲ
ート−ソース間電圧Vgsとドレイン電流Id の関係を示
す特性図である。この図において、特性線41は(1)
式の関係を示し、特性線42aは(5)式の関係を示
し、特性線42bは(6)式の関係を示している。FE
T14のバイアス点は、ツェナーダイオードD31のツェ
ナーザッピングを行わない場合は特性線41,42aの
交点Aとなり、ツェナーザッピングを行った場合は特性
線41,42bの交点Bとなる。図3から、ツェナーザ
ッピングによる電気的トリミングを行うことによって、
バイアス点はA点からB点へ、すなわちドレインバイア
ス電流Id の低減化の方向へ調整されていることが判
る。
【0035】実際のIC製造工程においては、一般的に
ウエーハにICを作り込んだ時点で各ICの電気的特性
の検査を行う。従って、この検査時において、ドレイン
バイアス電流の値に応じて、ツェナーダイオードD31
ツェナーザッピングを行うか否かによってドレインバイ
アス電流の調整を行えば、ICを基板に実装する際には
バイアス調整を行う必要がなくなり、実質的にバイアス
に関して無調整化を実現することが可能となる。
【0036】このように本実施の形態に係るバイアス回
路によれば、ICの検査時に、抵抗R30,R31部分の抵
抗値を調整してドレインバイアス電流の調整を行うこと
ができるので、従来のようにIC外部に設けた抵抗を用
いて基板実装時にバイアス調整を行うことを必要とせず
に、FET14の閾値電圧のばらつきによるバイアス電
流のばらつきを十分低く抑えることができる。なお、本
実施の形態では、抵抗値の調整を一回だけ行うことを可
能とした場合である。従って、前出の自己バイアス方式
の説明のところで導出した安定度を、実質的には最大2
倍にする効果がある。
【0037】なお、本実施の形態において、電源端子3
1,32は共通にすることが可能である。電源端子3
1,32を共通にしても、抵抗R2 ,R30として数kΩ
以上の抵抗を使用していれば、これらが保護抵抗として
働くため、他の回路部(特にFET14)を破壊してし
まうおそれはない。そして、電源端子31,32を共通
にすると、専有面積の大きい端子パッド(約100μm
角)を一つ削除することができる。
【0038】図4は本発明の第2の実施の形態に係る電
界効果トランジスタのバイアス回路の構成を示す回路図
である。本実施の形態では、図2における抵抗R31の代
わりに直列に接続された複数(N個)の抵抗R31
32,…,R3Nを設け、図2におけるツェナーダイオー
ドD31の代わりに各抵抗R31,R32,…,R3Nと並列に
接続された複数(N個)のツェナーダイオードD31,D
32,…,D3Nを設け、図2におけるトリミング端子33
の代わりに各ツェナーダイオードD31,D32,…,D3N
のカソードに接続された複数(N個)のトリミング端子
331 ,332 ,…,33N を設けている。なお、電源
端子32は抵抗R3NとツェナーダイオードD3Nのアノー
ドとの接続点に接続されている。
【0039】本実施の形態に係るバイアス回路では、任
意の2つのトリミング端子間または任意の1つのトリミ
ング端子と電源端子32との間に、ツェナーザッピング
用の定電流を流すことにより、任意の1以上のツェナー
ダイオードをツェナーザッピングによって破壊し非可逆
的に短絡することができる。従って、抵抗R31〜R3N
で数多くの抵抗値を実現することができ、これにより、
より細かくドレインバイアス電流の調整が可能となる。
本実施の形態のその他の構成、動作および効果は第1の
実施の形態と同様である。
【0040】図5は本発明の第3の実施の形態に係る電
界効果トランジスタのバイアス回路の構成を示す回路図
である。本実施の形態では、第2の実施の形態と同様
に、複数(N個)の抵抗R31,R32,…,R3Nと複数
(N個)のツェナーダイオードD31,D32,…,D3N
設け、電源端子32を抵抗R3NとツェナーダイオードD
3Nのアノードとの接続点に接続しているが、トリミング
端子としては、ツェナーダイオードD31のカソードに接
続されたトリミング端子33のみを設けている。また、
各ツェナーダイオードD31,D32,…,D3Nは、互いに
アノード−カソード間のコンタクト面積を変え、各ツェ
ナーダイオードD31,D32,…,D3Nの許容電流値が異
なる値になるようにしている。
【0041】本実施の形態に係るバイアス回路では、ト
リミング端子33と電源端子32間に印加する定電流源
の設定電流値によって、許容電流値を越えるツェナーダ
イオードのみを選択的にツェナーザッピングによって破
壊し非可逆的に短絡させることができるため、抵抗R31
〜R3N間でN+1種類の抵抗値を実現することが可能と
なる。本実施の形態では、第2の実施の形態よりも抵抗
値のトリミング自由度が小さいが、IC上で面積の占め
る割合が非常に大きいバイアス調整用の電源印加用パッ
ドを2個(トリミング端子33および電源端子32)に
抑えることができるため、チップ面積小型化には非常に
有利である。本実施の形態のその他の構成、動作および
効果は第2の実施の形態と同様である。
【0042】なお、上記各実施の形態では、図7に示し
たような自己バイアス方式のバイアス回路の中で、図7
における抵抗R13に対応する抵抗の抵抗値を調整してド
レインバイアス電流の調整を行う例を示したが、本発明
では、図7における抵抗R11部分または抵抗R12部分の
抵抗の抵抗値を、上記各実施の形態と同様の抵抗とツェ
ナーダイオードの並列回路を用いて調整可能としても良
く、この場合も上記各実施の形態と同様の効果が得られ
る。また、図7における抵抗R11部分,抵抗R12部分,
抵抗R13部分のうちのいずれか2つまたは全部の抵抗値
を調整可能としても良い。上記各実施の形態のように図
7における抵抗R13部分の抵抗値のみを調整可能とした
場合、電流Id は減少する方向にしか調整できない。し
かし、実際の製造では、Vth(Id )は大小均等にばら
ついてしまうことから、電流Idを増加させる調整も可
能にしておくこと、すなわち、図7における抵抗R12
分も調整可能としておくことが望ましい。
【0043】図6は本発明の第4の実施の形態に係る電
界効果トランジスタのバイアス回路の構成を示す回路図
である。本実施の形態では、図2における抵抗R1 が無
く、FET14のソースが直接電源端子31に接続され
ている。このように抵抗R1を設けない例としてはパワ
ーアンプが一般的である。パワーアンプで抵抗R1 を設
けない理由は、高周波出力電力がFET14に供給され
るドレイン−ソース間電圧に依存するすることから、消
費電力に対する高周波出力電力の比、すなわち効率を上
げるためである。このようなバイアス回路においても、
第1の実施の形態と同様にして、抵抗R30,R31部分の
抵抗値を調整してドレインバイアス電流の調整を行うこ
とができる。本実施の形態のその他の構成、動作および
効果は第1の実施の形態と同様である。
【0044】なお、本実施の形態においても、第2また
は第3の実施の形態と同様にして、より細かくドレイン
バイアス電流の調整を行うことができるようにしても良
い。また、図6における抵抗R2 部分の抵抗値を、上記
各実施の形態と同様の抵抗とツェナーダイオードの並列
回路を用いて調整可能としても良い。いずれの場合も、
上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
【0045】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、例えば、本発明は、自己バイアス方式のバイア
ス回路のみならず、抵抗値がFETのバイアス電流を決
定する抵抗を含むバイアス回路であれば、他の方式のバ
イアス回路にも適用することができ、この場合も同様の
効果が得られる。また、本発明はMMICに限らず、他
の用途の回路にも適用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の電界
効果トランジスタのバイアス回路によれば、バイアス電
流を決定する抵抗値を調整するために設けられ、両端が
短絡されるか否かに応じてバイアス電流を異ならせるバ
イアス調整用抵抗と、バイアス調整用抵抗と並列に設け
られ、ツェナーザッピングにより非可逆的に短絡状態と
することの可能なツェナーダイオードと、ツェナーダイ
オードをツェナーザッピングにより非可逆的に短絡状態
とするためにツェナーダイオードに電力を供給するため
のバイアス調整用端子とを設けたので、ツェナーダイオ
ードを非可逆的に短絡状態としてバイアス調整用抵抗の
両端を短絡状態とするか否かによって、ICの検査時に
電界効果トランジスタのバイアス電流を調整することが
でき、IC外部に設けた抵抗を用いて基板実装時にバイ
アス調整を行うことを必要とせずに、電界効果トランジ
スタの閾値電圧のばらつきによるバイアス電流のばらつ
きを十分低く抑えることができるという効果を奏する。
【0047】また、請求項2または3記載の電界効果ト
ランジスタのバイアス回路によれば、バイアス調整用抵
抗およびツェナーダイオードを複数個設け、任意の1以
上のツェナーダイオードを非可逆的に短絡状態として任
意の1以上のバイアス調整用抵抗の両端を短絡状態とす
ることができるようにしたので、上記効果に加え、より
細かくバイアス電流の調整を行うことができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタのバイアス回路を含むMMICによる1段増幅
器の回路構成を示す回路図である。
【図2】図1に示した増幅器におけるバイアス回路を示
す回路図である。
【図3】図2に示したバイアス回路におけるゲート−ソ
ース間電圧とドレイン電流の関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタのバイアス回路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタのバイアス回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタのバイアス回路の構成を示す回路図である。
【図7】従来のMMICによる典型的な1段増幅器の回
路構成例を示す回路図である。
【図8】図7に示した回路におけるゲート−ソース間電
圧とドレイン電流の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
13…電源端子、14…FET、31,32…電源端
子、33…トリミング端子、R1 ,R2 ,R30,R31
抵抗、D31…ツェナーダイオード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗値が電界効果トランジスタのバイア
    ス電流を決定する抵抗を含む電界効果トランジスタのバ
    イアス回路において、 バイアス電流を決定する抵抗値を調整するために設けら
    れ、両端が短絡されるか否かに応じてバイアス電流を異
    ならせるバイアス調整用抵抗と、 前記バイアス調整用抵抗と並列に設けられ、ツェナーザ
    ッピングにより非可逆的に短絡状態とすることの可能な
    ツェナーダイオードと、 前記ツェナーダイオードをツェナーザッピングにより非
    可逆的に短絡状態とするために前記ツェナーダイオード
    に電力を供給するためのバイアス調整用端子とを備えた
    ことを特徴とする電界効果トランジスタのバイアス回
    路。
  2. 【請求項2】 前記バイアス調整用抵抗は直列に複数個
    設けられ、前記ツェナーダイオードは各バイアス調整用
    抵抗と並列に複数個設けられ、前記バイアス調整用端子
    は各ツェナーダイオードに対応して設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の電界効果トランジスタのバ
    イアス回路。
  3. 【請求項3】 前記バイアス調整用抵抗は直列に複数個
    設けられ、前記ツェナーダイオードは各バイアス調整用
    抵抗と並列に且つ互いに直列に複数個設けられていると
    共に互いにアノード−カソード間コンタクト面積が異な
    り、前記バイアス調整用端子は複数のツェナーダイオー
    ドからなる直列回路の両端に接続されていることを特徴
    とする請求項1記載の電界効果トランジスタのバイアス
    回路。
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