JPH09268080A - 長繊維複合セラミックスの製造方法 - Google Patents
長繊維複合セラミックスの製造方法Info
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- JPH09268080A JPH09268080A JP8103898A JP10389896A JPH09268080A JP H09268080 A JPH09268080 A JP H09268080A JP 8103898 A JP8103898 A JP 8103898A JP 10389896 A JP10389896 A JP 10389896A JP H09268080 A JPH09268080 A JP H09268080A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】繊維束内部の空洞の発生を反応焼結の段階で解
消し、製品強度の特性を改善する。 【解決手段】セラミックス長繊維の繊維束によって形成
したプリフォームに炭素粉末を含浸させたセラミックス
成形体に溶融Siを含浸させ、反応焼結によってSiC
を主相とするマトリックスを形成し、このマトリックス
中にセラミックス長繊維が複合化した長繊維複合セラミ
ックスを製造する。セラミックス成形体に溶融Siを含
浸させる反応焼結の工程で、セラミックス成形体の周囲
を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧する
ことにより、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融
Siの侵入力を強化する。
消し、製品強度の特性を改善する。 【解決手段】セラミックス長繊維の繊維束によって形成
したプリフォームに炭素粉末を含浸させたセラミックス
成形体に溶融Siを含浸させ、反応焼結によってSiC
を主相とするマトリックスを形成し、このマトリックス
中にセラミックス長繊維が複合化した長繊維複合セラミ
ックスを製造する。セラミックス成形体に溶融Siを含
浸させる反応焼結の工程で、セラミックス成形体の周囲
を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧する
ことにより、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融
Siの侵入力を強化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応焼結によって
形成されるSiC主体のセラミックスマトリックス内に
セラミックス長繊維の繊維束を複合させる長繊維複合セ
ラミックスの製造方法に係り、特に繊維束部分のマトリ
ックスへの空洞発生の防止により強度向上を図った長繊
維複合セラミックスの製造方法に関する。
形成されるSiC主体のセラミックスマトリックス内に
セラミックス長繊維の繊維束を複合させる長繊維複合セ
ラミックスの製造方法に係り、特に繊維束部分のマトリ
ックスへの空洞発生の防止により強度向上を図った長繊
維複合セラミックスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にセラミックス焼結体は高温まで強
度低下が少なく、硬度、電気絶縁性、耐摩耗性、耐熱
性、耐腐食性、軽量性等の諸特性が従来の金属材と比較
して優れているため、重電設備部品、航空機部品、自動
車部品、電子機器、精密機械部品、半導体装置材料等の
電子用材料や構造用材料として広い分野において使用さ
れている。
度低下が少なく、硬度、電気絶縁性、耐摩耗性、耐熱
性、耐腐食性、軽量性等の諸特性が従来の金属材と比較
して優れているため、重電設備部品、航空機部品、自動
車部品、電子機器、精密機械部品、半導体装置材料等の
電子用材料や構造用材料として広い分野において使用さ
れている。
【0003】従来、このセラミックス焼結体はセラミッ
クス原料粉末を所定形状に成形してセラミックス成形体
とした後に、得られたセラミックス成形体を焼結するこ
とで製造されており、このようにして製造されたセラミ
ックス焼結体は、圧縮応力に比較して引張応力に弱く、
特に引張応力下において破壊が一気に進行し、いわゆる
脆性が大きいという欠点を有している。
クス原料粉末を所定形状に成形してセラミックス成形体
とした後に、得られたセラミックス成形体を焼結するこ
とで製造されており、このようにして製造されたセラミ
ックス焼結体は、圧縮応力に比較して引張応力に弱く、
特に引張応力下において破壊が一気に進行し、いわゆる
脆性が大きいという欠点を有している。
【0004】このことから、高信頼性が要求される部位
に対するセラミックス部品の適用を可能にするために
は、セラミックス焼結体の高靭性化や破壊エネルギーの
増大を図ることが強く求められている。例えばガスター
ビン部品、航空機部品、自動車部品等に使用されるセラ
ミックス構造部品には、耐熱性および高温強度に加えて
高い信頼性が要求される。
に対するセラミックス部品の適用を可能にするために
は、セラミックス焼結体の高靭性化や破壊エネルギーの
増大を図ることが強く求められている。例えばガスター
ビン部品、航空機部品、自動車部品等に使用されるセラ
ミックス構造部品には、耐熱性および高温強度に加えて
高い信頼性が要求される。
【0005】そこで、上述した要求に対応するため、無
機物質や金属からなる繊維、ウィスカー、プレート、粒
子等の複合素材をマトリックス焼結体に分散複合化させ
て破壊靭性値、破壊エネルギー値あるいは耐熱衝撃性等
を高めた複合セラミックスの実用化研究が研究機関等に
おいて進められている。特に長繊維を複合分散化した長
繊維複合セラミックスは、破壊靭性や破壊エネルギの増
大効果に優れているため、その実用化が期待されてい
る。
機物質や金属からなる繊維、ウィスカー、プレート、粒
子等の複合素材をマトリックス焼結体に分散複合化させ
て破壊靭性値、破壊エネルギー値あるいは耐熱衝撃性等
を高めた複合セラミックスの実用化研究が研究機関等に
おいて進められている。特に長繊維を複合分散化した長
繊維複合セラミックスは、破壊靭性や破壊エネルギの増
大効果に優れているため、その実用化が期待されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような長繊維複合
セラミックスの製造方法として近年、セラミックス長繊
維の繊維束によって形成したプリフォームに炭素粉末を
含浸させたセラミックス成形体に溶融Siを含浸させ、
反応焼結によってSiCを主相とするマトリックスを形
成し、このマトリックス中に前記セラミックス長繊維が
複合化した反応焼結による製造方法が着目されている。
この製造方法では通常、反応焼結の際に周囲を真空雰囲
気とし、負圧状態で約1500℃に加熱することで溶融
Siをセラミックス成形体に含浸させて炭素分と反応さ
せ、マトリックスとしてのSiCを成形するようにして
いる。
セラミックスの製造方法として近年、セラミックス長繊
維の繊維束によって形成したプリフォームに炭素粉末を
含浸させたセラミックス成形体に溶融Siを含浸させ、
反応焼結によってSiCを主相とするマトリックスを形
成し、このマトリックス中に前記セラミックス長繊維が
複合化した反応焼結による製造方法が着目されている。
この製造方法では通常、反応焼結の際に周囲を真空雰囲
気とし、負圧状態で約1500℃に加熱することで溶融
Siをセラミックス成形体に含浸させて炭素分と反応さ
せ、マトリックスとしてのSiCを成形するようにして
いる。
【0007】しかし、上述した従来の方法で製造した長
繊維複合セラミックスにおいては、セラミックス成形体
の作成時に炭素粉末が繊維束の内部まで含浸されにく
く、繊維束周辺部より外側にのみ多く存在するため、繊
維束内部が空洞状態となる。この結果、製造される長繊
維複合セラミックス中の繊維束内部に空洞が生じ、内部
欠陥により強度が低下する問題があった。
繊維複合セラミックスにおいては、セラミックス成形体
の作成時に炭素粉末が繊維束の内部まで含浸されにく
く、繊維束周辺部より外側にのみ多く存在するため、繊
維束内部が空洞状態となる。この結果、製造される長繊
維複合セラミックス中の繊維束内部に空洞が生じ、内部
欠陥により強度が低下する問題があった。
【0008】また、このようにして形成された繊維束内
部の空洞は内部欠陥として働き強度を低下させるのみな
らず、長繊維複合セラミックスを高温酸化雰囲気下にさ
らした場合に表面積を増大させることになり、このため
酸化が加速される。さらに、この空洞は長繊維複合セラ
ミックスの酸素の通路となり、例えば繊維の表面にBN
などのすべり層を形成したものの場合には、繊維とマト
リックスとの界面に存在するBNや炭素のような界面物
質も酸化させることになり、高靭性化の効果を著しく低
下させる。
部の空洞は内部欠陥として働き強度を低下させるのみな
らず、長繊維複合セラミックスを高温酸化雰囲気下にさ
らした場合に表面積を増大させることになり、このため
酸化が加速される。さらに、この空洞は長繊維複合セラ
ミックスの酸素の通路となり、例えば繊維の表面にBN
などのすべり層を形成したものの場合には、繊維とマト
リックスとの界面に存在するBNや炭素のような界面物
質も酸化させることになり、高靭性化の効果を著しく低
下させる。
【0009】さらにまた、空洞の存在によって熱伝導率
が低下するため、長繊維複合セラミックスの熱衝撃特性
が低下したり、また繊維束外部のマトリックス中に存在
する亀裂や、0.2mm以上の空洞は内部欠陥となって強
度低下を招く等の問題も生じる。
が低下するため、長繊維複合セラミックスの熱衝撃特性
が低下したり、また繊維束外部のマトリックス中に存在
する亀裂や、0.2mm以上の空洞は内部欠陥となって強
度低下を招く等の問題も生じる。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、繊維束内部の空洞の発生を反応焼結の段階で解
消し、製品強度の特性を改善することができる長繊維複
合セラミックスの製造方法を提供することを目的とす
る。
もので、繊維束内部の空洞の発生を反応焼結の段階で解
消し、製品強度の特性を改善することができる長繊維複
合セラミックスの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者においては上述し
た長繊維複合セラミックスの繊維束内部に空洞が生じる
原因について、反応焼結による材料の化学的な面および
製造工程の面等から分析および検討しており、材料的な
面からの含浸性向上技術等では既に種々の提案を行って
きた。一方、製造工程の面においては、反応焼結時にお
ける溶融Siの含浸時の酸化防止のために行っている真
空雰囲気下の加熱溶融に依存していることに、繊維束内
部まで緻密に溶融Siが含浸できない原因がある点に着
目するに至った。
た長繊維複合セラミックスの繊維束内部に空洞が生じる
原因について、反応焼結による材料の化学的な面および
製造工程の面等から分析および検討しており、材料的な
面からの含浸性向上技術等では既に種々の提案を行って
きた。一方、製造工程の面においては、反応焼結時にお
ける溶融Siの含浸時の酸化防止のために行っている真
空雰囲気下の加熱溶融に依存していることに、繊維束内
部まで緻密に溶融Siが含浸できない原因がある点に着
目するに至った。
【0012】すなわち、真空雰囲気下では溶融Siのセ
ラミックス成形体の内部、特に繊維束の内側への侵入作
用を強力に行うことができない。この溶融Siを外方か
ら加圧すれば、セラミックス成形体の繊維束の内側にま
で強力に溶融Siを侵入させ、空洞の発生を抑制するこ
とができるものと考えられる。なお、その場合には合わ
せて酸化防止の雰囲気とする必要がある。また、加圧は
必ずしも反応焼結時における全工程で継続的に行う必要
はなく、製品の大きさや形状、あるいは繊維の種類等に
応じて適宜の時間、または回数で行えばよいものと考え
られる。
ラミックス成形体の内部、特に繊維束の内側への侵入作
用を強力に行うことができない。この溶融Siを外方か
ら加圧すれば、セラミックス成形体の繊維束の内側にま
で強力に溶融Siを侵入させ、空洞の発生を抑制するこ
とができるものと考えられる。なお、その場合には合わ
せて酸化防止の雰囲気とする必要がある。また、加圧は
必ずしも反応焼結時における全工程で継続的に行う必要
はなく、製品の大きさや形状、あるいは繊維の種類等に
応じて適宜の時間、または回数で行えばよいものと考え
られる。
【0013】以上の知検に基づき、本発明では、セラミ
ックス長繊維の繊維束によって形成したプリフォームに
炭素粉末を含浸させたセラミックス成形体に溶融Siを
含浸させ、反応焼結によってSiCを主相とするマトリ
ックスを形成し、このマトリックス中に前記セラミック
ス長繊維が複合化した長繊維複合セラミックスの製造方
法であって、前記セラミックス成形体に溶融Siを含浸
させる反応焼結の工程で、前記セラミックス成形体の周
囲を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧す
ることにより、前記セラミックス成形体の繊維束内方へ
の溶融Siの侵入力を強化することを特徴とする長繊維
複合セラミックスの製造方法を提供する。
ックス長繊維の繊維束によって形成したプリフォームに
炭素粉末を含浸させたセラミックス成形体に溶融Siを
含浸させ、反応焼結によってSiCを主相とするマトリ
ックスを形成し、このマトリックス中に前記セラミック
ス長繊維が複合化した長繊維複合セラミックスの製造方
法であって、前記セラミックス成形体に溶融Siを含浸
させる反応焼結の工程で、前記セラミックス成形体の周
囲を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧す
ることにより、前記セラミックス成形体の繊維束内方へ
の溶融Siの侵入力を強化することを特徴とする長繊維
複合セラミックスの製造方法を提供する。
【0014】また、他の発明では、セラミックス長繊維
の繊維束によって形成したプリフォームに炭素粉末を含
浸させたセラミックス成形体に溶融Siを含浸させ、反
応焼結によってSiCを主相とするマトリックスを形成
し、このマトリックス中に前記セラミックス長繊維を複
合化する長繊維複合セラミックスの製造方法であって、
前記セラミックス成形体に溶融Siを含浸させる反応焼
結の工程を全般に亘って真空雰囲気で行い、その工程中
で少なくとも1度は前記セラミックス成形体の周囲を不
活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧すること
により、前記セラミックス成形体の繊維束内方への溶融
Siの侵入力を強化することを特徴とする長繊維複合セ
ラミックスの製造方法を提供する。
の繊維束によって形成したプリフォームに炭素粉末を含
浸させたセラミックス成形体に溶融Siを含浸させ、反
応焼結によってSiCを主相とするマトリックスを形成
し、このマトリックス中に前記セラミックス長繊維を複
合化する長繊維複合セラミックスの製造方法であって、
前記セラミックス成形体に溶融Siを含浸させる反応焼
結の工程を全般に亘って真空雰囲気で行い、その工程中
で少なくとも1度は前記セラミックス成形体の周囲を不
活性ガスにより大気圧以上の雰囲気として加圧すること
により、前記セラミックス成形体の繊維束内方への溶融
Siの侵入力を強化することを特徴とする長繊維複合セ
ラミックスの製造方法を提供する。
【0015】以上の方法で、反応焼結時に少なくとも1
度は大気圧以上の圧力で不活性ガスによる加圧を行うこ
とで、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融Siの
含浸度が高まり、生成される長繊維複合セラミックス内
への空洞の発生が抑制され、強度特性の向上が図れるよ
うになる。
度は大気圧以上の圧力で不活性ガスによる加圧を行うこ
とで、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融Siの
含浸度が高まり、生成される長繊維複合セラミックス内
への空洞の発生が抑制され、強度特性の向上が図れるよ
うになる。
【0016】本発明の長繊維複合セラミックスの製造方
法において望ましい態様は、不活性ガスによる加圧は1
気圧以上9気圧以下に設定することである。
法において望ましい態様は、不活性ガスによる加圧は1
気圧以上9気圧以下に設定することである。
【0017】このように、反応焼結によって形成される
長繊維複合セラミックスの繊維束の内側のマトリックス
を充填させることで、前述した繊維束内部の空洞の発生
が効果的に解消され、その結果、強度および破壊エネル
ギの向上、熱的安定性および衝撃特性の向上等が図られ
る。
長繊維複合セラミックスの繊維束の内側のマトリックス
を充填させることで、前述した繊維束内部の空洞の発生
が効果的に解消され、その結果、強度および破壊エネル
ギの向上、熱的安定性および衝撃特性の向上等が図られ
る。
【0018】さらに他の望ましい態様は、セラミックス
成形体の繊維束の外側に含浸して残存する金属Siの濃
度を35vol%以下とするとともに、その相対密度を
80%以下に設定することである。このような設定を行
った場合には、高温での強度低下や耐酸化性の低下が防
止される。
成形体の繊維束の外側に含浸して残存する金属Siの濃
度を35vol%以下とするとともに、その相対密度を
80%以下に設定することである。このような設定を行
った場合には、高温での強度低下や耐酸化性の低下が防
止される。
【0019】さらに異なる他の望ましい態様は、セラミ
ックス成形体の繊維束の外側のマトリックス中に0.2
mm以上の大きさで、金属Si濃度が高い領域が存在する
ように設定することである。このような設定により、セ
ラミックス成形体の繊維束の外側においても、空洞の発
生を効果的に抑制し、マトリックスの緻密性ひいては強
度向上が図られる。
ックス成形体の繊維束の外側のマトリックス中に0.2
mm以上の大きさで、金属Si濃度が高い領域が存在する
ように設定することである。このような設定により、セ
ラミックス成形体の繊維束の外側においても、空洞の発
生を効果的に抑制し、マトリックスの緻密性ひいては強
度向上が図られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る長繊維複合セ
ラミックスの製造方法の実施形態について説明する。
ラミックスの製造方法の実施形態について説明する。
【0021】本実施形態においては、SiC系セラミッ
クス繊維(日本カーボン株式会社製、商品名:ハイニカ
ロン、直径14μmのフィラメント糸)を500本、引
きそろえて繊維束(ヤーン)とし、このヤーンの表面に
BNをCVD法により0.4μm厚のすべりコート層を
形成し、このヤーンによって平織の製織成形体を形成し
た。
クス繊維(日本カーボン株式会社製、商品名:ハイニカ
ロン、直径14μmのフィラメント糸)を500本、引
きそろえて繊維束(ヤーン)とし、このヤーンの表面に
BNをCVD法により0.4μm厚のすべりコート層を
形成し、このヤーンによって平織の製織成形体を形成し
た。
【0022】この製織成形体を積層し、その積層体を多
孔質樹脂製成形型にセットし(Vf=27%)、炭素及
びSiCを含有するセラミックス原料スラリーをスリッ
プキャスト法で含浸、着肉させて、セラミックス成形体
を作成した。セラミックス原料スラリーは、中心粒径1
〜3μmのSiC粉末70wt%、カーボンブラック3
0wt%を固形分とし、固形分50wt%+純水47w
t%+界面活性剤3wt%を混合したものである。
孔質樹脂製成形型にセットし(Vf=27%)、炭素及
びSiCを含有するセラミックス原料スラリーをスリッ
プキャスト法で含浸、着肉させて、セラミックス成形体
を作成した。セラミックス原料スラリーは、中心粒径1
〜3μmのSiC粉末70wt%、カーボンブラック3
0wt%を固形分とし、固形分50wt%+純水47w
t%+界面活性剤3wt%を混合したものである。
【0023】成形、乾燥後、金属Si(純度99.9w
t%)の接触下において、1430℃で5時間加熱し、
マトリックスに反応焼結SiCを合成、複合材とした。
t%)の接触下において、1430℃で5時間加熱し、
マトリックスに反応焼結SiCを合成、複合材とした。
【0024】この際、反応焼結時における周囲の雰囲気
の圧力条件を変えることで、下記の表1に示すように、
各種材料構造を有する長繊維複合セラミックスを得た。
すなわち、本実施形態においては、セラミックス成形体
に溶融Siを含浸させる反応焼結の工程を全般に亘って
真空雰囲気で行い、その工程中で1度、セラミックス成
形体の周囲を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気とし
て加圧することにより、セラミックス成形体の繊維束内
方への溶融Siの侵入力を強化した。
の圧力条件を変えることで、下記の表1に示すように、
各種材料構造を有する長繊維複合セラミックスを得た。
すなわち、本実施形態においては、セラミックス成形体
に溶融Siを含浸させる反応焼結の工程を全般に亘って
真空雰囲気で行い、その工程中で1度、セラミックス成
形体の周囲を不活性ガスにより大気圧以上の雰囲気とし
て加圧することにより、セラミックス成形体の繊維束内
方への溶融Siの侵入力を強化した。
【0025】表1に示す実施例において、試料1ではA
rガスによる大気圧の加圧を行った。試料2ではArガ
スによる5気圧の加圧を行った。試料3ではArガスに
よる9気圧の加圧を行った。また、表1に示す比較例に
おいて、試料4,5では加圧を全く行わなかった。
rガスによる大気圧の加圧を行った。試料2ではArガ
スによる5気圧の加圧を行った。試料3ではArガスに
よる9気圧の加圧を行った。また、表1に示す比較例に
おいて、試料4,5では加圧を全く行わなかった。
【0026】この結果、表1に示すように、試料1では
マトリックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内外部
ともに良好であった(表1に白丸で示す)。密度は95
%、3点曲げ強度は190MPaであった。
マトリックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内外部
ともに良好であった(表1に白丸で示す)。密度は95
%、3点曲げ強度は190MPaであった。
【0027】試料2ではマトリックスの繊維束に対する
充填状態がヤーン内外部ともに良好であった。密度は9
0%、3点曲げ強度は160MPaであった。
充填状態がヤーン内外部ともに良好であった。密度は9
0%、3点曲げ強度は160MPaであった。
【0028】試料3ではマトリックスの繊維束に対する
充填状態がヤーン内で良好であり、外部では0.3mmの
空洞が金属Siで充填されていた。密度は90%、3点
曲げ強度は150MPaであった。
充填状態がヤーン内で良好であり、外部では0.3mmの
空洞が金属Siで充填されていた。密度は90%、3点
曲げ強度は150MPaであった。
【0029】これに対し、比較例において、試料4で
は、マトリックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内
で悪く(表1に×で示す)、外部では0.3mmの空洞が
見られた。密度は70%、3点曲げ強度は100MPa
であった。
は、マトリックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内
で悪く(表1に×で示す)、外部では0.3mmの空洞が
見られた。密度は70%、3点曲げ強度は100MPa
であった。
【0030】また、比較例において、試料5では、マト
リックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内外部とも
悪く、ヤーン内部にはマトリックスがなく空洞となって
いた。密度は75%、3点曲げ強度は60MPaであっ
た。
リックスの繊維束に対する充填状態がヤーン内外部とも
悪く、ヤーン内部にはマトリックスがなく空洞となって
いた。密度は75%、3点曲げ強度は60MPaであっ
た。
【0031】以上の実施形態から分かるように、本発明
の方法によるものでは、反応焼結時に少なくとも1度は
大気圧以上の圧力で不活性ガスによる加圧を行うこと
で、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融Siの含
浸度が高まり、生成される長繊維複合セラミックス内へ
の空洞の発生が抑制され、強度特性の向上が図れること
が明らかとなった。
の方法によるものでは、反応焼結時に少なくとも1度は
大気圧以上の圧力で不活性ガスによる加圧を行うこと
で、セラミックス成形体の繊維束内方への溶融Siの含
浸度が高まり、生成される長繊維複合セラミックス内へ
の空洞の発生が抑制され、強度特性の向上が図れること
が明らかとなった。
【0032】図1は、前記試料2の切断面組成像を示す
SEM写真(×200倍)、図2は前記試料3の切断面
組成像を示すSEM写真であり、白い部分が繊維束およ
びその周囲におけるSiリッチの領域を示している。こ
れらの図より、マトリックスの含浸状態が良好であるこ
とが分かる。
SEM写真(×200倍)、図2は前記試料3の切断面
組成像を示すSEM写真であり、白い部分が繊維束およ
びその周囲におけるSiリッチの領域を示している。こ
れらの図より、マトリックスの含浸状態が良好であるこ
とが分かる。
【0033】図3は前記試料4の切断面組成像を示すS
EM写真(×200倍)であり、白く現れた繊維束の周
囲に、空洞が黒く現れており、この図より、マトリック
スが繊維束の内側で未含浸であることが分かる。
EM写真(×200倍)であり、白く現れた繊維束の周
囲に、空洞が黒く現れており、この図より、マトリック
スが繊維束の内側で未含浸であることが分かる。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る長
繊維複合セラミックスの製造方法よれば、繊維束内部の
空洞の発生を反応焼結の段階で解消することができ、製
品強度の特性を改善することができる。すなわち、繊維
束内部の空洞がないため、高温酸化雰囲気下にさらした
場合でも表面積を増大させることがなく、酸化が防止で
き、また長繊維複合セラミックスの酸素通路とる空洞も
消失するので、繊維の表面にBNなどのすべり層を形成
した場合でも、繊維とマトリックスとの界面に存在する
BNや炭素のような界面物質が酸化することがなく、高
強度化の効果が維持できる。また、空洞の消失によって
熱伝導率が向上し、長繊維複合セラミックスの熱衝撃特
性が向上し、かつ繊維束外部のマトリックス中に亀裂や
空洞が存在しないため、強度低下が有効的に防止できる
ようになる。
繊維複合セラミックスの製造方法よれば、繊維束内部の
空洞の発生を反応焼結の段階で解消することができ、製
品強度の特性を改善することができる。すなわち、繊維
束内部の空洞がないため、高温酸化雰囲気下にさらした
場合でも表面積を増大させることがなく、酸化が防止で
き、また長繊維複合セラミックスの酸素通路とる空洞も
消失するので、繊維の表面にBNなどのすべり層を形成
した場合でも、繊維とマトリックスとの界面に存在する
BNや炭素のような界面物質が酸化することがなく、高
強度化の効果が維持できる。また、空洞の消失によって
熱伝導率が向上し、長繊維複合セラミックスの熱衝撃特
性が向上し、かつ繊維束外部のマトリックス中に亀裂や
空洞が存在しないため、強度低下が有効的に防止できる
ようになる。
【図1】本発明の方法で製造した試料2の切断面組成像
を示すSEM写真である。
を示すSEM写真である。
【図2】本発明の方法で製造した試料3の切断面組成像
を示すSEM写真である。
を示すSEM写真である。
【図3】従来の方法で製造した試料4の切断面組成像を
示すSEM写真である。
示すSEM写真である。
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミックス長繊維の繊維束によって形
成したプリフォームに炭素粉末を含浸させたセラミック
ス成形体に溶融Siを含浸させ、反応焼結によってSi
Cを主相とするマトリックスを形成し、このマトリック
ス中に前記セラミックス長繊維が複合化した長繊維複合
セラミックスの製造方法であって、前記セラミックス成
形体に溶融Siを含浸させる反応焼結の工程で、前記セ
ラミックス成形体の周囲を不活性ガスにより大気圧以上
の雰囲気として加圧することにより、前記セラミックス
成形体の繊維束内方への溶融Siの侵入力を強化するこ
とを特徴とする長繊維複合セラミックスの製造方法。 - 【請求項2】 セラミックス長繊維の繊維束によって形
成したプリフォームに炭素粉末を含浸させたセラミック
ス成形体に溶融Siを含浸させ、反応焼結によってSi
Cを主相とするマトリックスを形成し、このマトリック
ス中に前記セラミックス長繊維が複合化した長繊維複合
セラミックスの製造方法であって、前記セラミックス成
形体に溶融Siを含浸させる反応焼結の工程を全般に亘
って真空雰囲気で行い、その工程中で少なくとも1度は
前記セラミックス成形体の周囲を不活性ガスにより大気
圧以上の雰囲気として加圧することにより、前記セラミ
ックス成形体の繊維束内方への溶融Siの侵入力を強化
することを特徴とする長繊維複合セラミックスの製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の長繊維複合セラ
ミックスの製造方法において、反応焼結工程での不活性
ガスによる加圧を1気圧以上9気圧以下で行うことを特
徴とする長繊維複合セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8103898A JPH09268080A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 長繊維複合セラミックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8103898A JPH09268080A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 長繊維複合セラミックスの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09268080A true JPH09268080A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14366250
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8103898A Pending JPH09268080A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 長繊維複合セラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09268080A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005320236A (ja) * | 2004-05-03 | 2005-11-17 | Snecma Propulsion Solide | 不透過性耐熱構造複合材料から部品を製造する方法 |
| JP2018199589A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | イビデン株式会社 | SiC繊維/SiC複合材の製造方法 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP8103898A patent/JPH09268080A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005320236A (ja) * | 2004-05-03 | 2005-11-17 | Snecma Propulsion Solide | 不透過性耐熱構造複合材料から部品を製造する方法 |
| JP2018199589A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | イビデン株式会社 | SiC繊維/SiC複合材の製造方法 |
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