JPH09272719A - ポリビニルアルコール系熱溶融性樹脂組成物 - Google Patents

ポリビニルアルコール系熱溶融性樹脂組成物

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JPH09272719A
JPH09272719A JP8081177A JP8117796A JPH09272719A JP H09272719 A JPH09272719 A JP H09272719A JP 8081177 A JP8081177 A JP 8081177A JP 8117796 A JP8117796 A JP 8117796A JP H09272719 A JPH09272719 A JP H09272719A
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mol
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pva
polyvinyl alcohol
compound
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JP8081177A
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Hirotoshi Miyazaki
弘年 宮崎
Daisuke Miyake
大介 三宅
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 重合度が500を越え5000以下のポ
リビニルアルコール(A)100重量部と、3価以上の
多価アルコール1モルに対しアルキレンオキシド2〜4
モルを付加反応した化合物(B)3重量部以上,20重
量部未満を配合してなるポリビニルアルコール系熱溶融
性樹脂組成物。 【効果】 本発明の熱溶融性樹脂組成物は、溶融成形時
における熱安定性に優れ、得られた成形物の強靭性およ
び水溶性が良好で、可塑剤の移行性が非常に少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系樹脂を用いた熱溶融性樹脂組成物に関する。さら
に詳しくは、溶融成形時における熱安定性に優れ、得ら
れた成形物の強靭性および水溶性が良好で、可塑剤の移
行性の非常に少ない熱溶融性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下PVAと略
称する)系樹脂は熱溶融開始温度と熱分解温度とが非常
に接近しており、高い温度で連続して成形することが実
質的に不可能であった。適正な成形条件で長時間連続運
転するには、PVAの重合度やけん化度を大きく下げ、
さらにはPVAに含まれている酢酸ナトリウムなどの金
属塩を徹底的に除去する必要があった。このようにして
成形できたとしても長時間連続運転を行っていると増粘
してトルクが上昇したり、ゲルが発生したりして良い成
形物ができなかった。また得られた成形物についても、
重合度およびけん化度が低いPVAを使用しているため
に、機械的強度、強靭性および可撓性に欠けた成形物し
か得られないという欠点があった。
【0003】これらの欠点を補う方法として、グリセリ
ンやポリエチレングリコールなどの可塑剤を添加する方
法、種々な不飽和化合物を酢酸ビニルに共重合すること
により得られた変性PVAを用いる方法、熱分解防止剤
などを添加する方法が検討されている。PVAの融点を
下げ、溶融粘度を下げる為に一般に使用される可塑剤と
してはグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリグリセリン、マンニトール、ソ
ルビトール、ペンタエリスリトールなどであるが、この
うちでグリセリンが最も多く使用されている。しかし、
グリセリンは融点や溶融粘度を下げる効果は大きいが、
190℃以上の成形温度でペレット化や溶融成形を行う
と分解、蒸発して、系外に逃げるため品質の一定なペレ
ットが得られない。また、成形物内でのマイグレーショ
ンも大きく、成形物表面に移行してブロッキングを起こ
したり、成形物が部分的に硬く脆くなり、強度や低温で
の強靭さが大きく低下するなどの問題点を抱えている。
また、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールは高温での蒸散や成形物内での移行性も比較的小さ
いが、PVAに対する可塑剤としての性能に乏しく、適
正な溶融成形条件を得る為には非常に多くの添加量を必
要とするため、成形物の物性に大きな悪影響を与えてい
る。この傾向はポリグリセリン、マンニトール、ソルビ
トール、ペンタエリスリトールなどでも同様である。ソ
ルビトールのような常温固体の可塑剤は成形物表面に移
行すると白い粉末が析出するという問題点も生じてい
る。また、熱溶融性を改良した変性PVAは、高温でも
成形可能になるが、可塑剤無しでは増粘によるトルクの
上昇やゲルの発生が避けられず、実質的に長時間の溶融
成形はできないものであった。PVAの熱による分解防
止剤として、リン酸、リン酸塩、ラジカル捕捉剤、ワッ
クスなどの疎水性化合物などの添加が提案されている
が、これらも完全な分解防止剤として働くわけでなく、
長時間安定な条件で運転できないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解決し、溶融成形時における熱安定性に優れ、
得られた成形物の強靭性および水溶性が良好で、可塑剤
の移行性の非常に少ない熱溶融性樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
に鑑み、鋭意検討した結果、重合度が500を越え50
00以下のPVA100(A)重量部と、3価以上の多
価アルコール1モルに対しアルキレンオキシド2〜4モ
ルを付加反応した化合物(B)3重量部以上,20重量
部未満を配合してなるPVA系熱溶融性樹脂組成物を見
出し、本発明を完成するに至った。本発明の組成物を溶
融成形するときには、可塑剤の熱による分解、蒸発がな
く、長時間連続成形を行っても経時的な増粘が起きず、
ゲルやフィッシュアイのない成形物が得られる。本発明
に用いる可塑剤(化合物(B)に相当する)は、PVA
に対する優れた可塑性能を有しているため、PVAの融
点を低下させ、PVAの溶融粘度をも下げるために、成
形温度を下げることが可能である。この可塑剤を使用す
ると、従来は溶融成形できなかった高けん化度のPVA
でも溶融成形が可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いる組成物は、ポリ酢
酸ビニルのけん化物である通常のPVAのほかに、α−
オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オレフィン、長鎖ビ
ニルエーテル、ポリオキシアルキレン基含有不飽和化合
物、飽和分岐脂肪酸ビニルまたは不飽和スルホン酸塩な
どを酢酸ビニルと共重合し、けん化した変性PVAも好
ましく、その変性の割合にもよるが、けん化度90モル
%以上のPVAであっても良好な溶融成形が可能であ
る。また、得られた成形物も機械的強度と衝撃強度の高
い性能を有する成形物が得られる。本発明の組成物から
得られた成形物は、可塑剤の表面へのマイグレーション
がなく、ブロッキングや部分的な靭性の低下もない均一
な成形物を与える。この性質は溶融成形で得られる厚み
の薄いフィルム、シートなどに特に大きな特徴を与える
ものである。本発明の組成物から得られた成形物は、水
に浸漬したり、水で洗浄したりすると容易に水に溶解ま
たは分散し、最初の成形物の形状を無くすことができ
る。したがって、この成形物は水溶性フィルムや、成形
後水で溶解して取り除く中子のような用途にも有用であ
る。
【0007】本発明に用いる3価以上の多価アルコール
1モルに対しアルキレンオキシド2〜4モルを付加反応
した化合物(B)は、いずれも常温において液体で、上
記の無変性PVAや変性PVAに対して優れた相溶性と
可塑化性能を有し、成形物の表面への移行性が少なく、
ブリードアウト、ブロッキング性が小さい。また、この
化合物(B)は、得られた成形物の水溶性を妨げること
なく優れた性能を与える。
【0008】以下に本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明に使用するPVA(A)としては、種々のP
VAが使用可能である。ビニルエステルを定法により重
合または共重合した後、けん化して得られる重合体であ
り、例示すれば次のものが挙げられる。ビニルエステル
単独の重合体のけん化物、またはビニルエステルとα−
オレフィン、ω−ヒドロキシ−α−オレフィン、長鎖ビ
ニルエーテル、ポリオキシアルキレン基含有不飽和化合
物、飽和分岐脂肪酸ビニルおよび不飽和スルホン酸塩な
どから選ばれた1種または2種以上の共重合体のけん化
物である。ここで、ビニルエステルとは酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、ギ酸ビニル、バーサチック酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられるが、工業的に生
産されコスト的に有利な酢酸ビニルが通常使用される。
【0009】α−オレフィンとしては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセンなどの炭
素数が2〜30のαーオレフィンが挙げられる。共重合
体単位がエチレンの場合には、α−オレフィンの含有量
は2〜20モル%、好ましくは4〜15モル%である。
含有量が2モル%未満では共重合した効果が低く、20
モル%を越える場合には本発明に使用する化合物(B)
との相溶性が悪く、成形物物の水溶性や水分散性が著し
く悪くなる。また、共重合体単位が炭素数3〜30まで
のαーオレフィンの場合には、α−オレフィンの含有量
は0.5〜10モル%が適当である。含有量が0.5モ
ル%未満では共重合した効果が低く、10モル%を越え
る場合には、得られた変性PVAの重合度が低く、成形
物の強度や靭性が小く、成形物の水溶性や水分散性が著
しく悪くなる。
【0010】ω−ヒドロキシ−α−オレフィンとして
は、分子の末端に水酸基を有するα−オレフィンであ
り、4−ヒドロキシ−1−ブテン、5−ヒドロキシ−1
−ペンテン、6−ヒドロキシ−1−ヘキセン、7−ヒド
ロキシ−1−オクテンなど炭素数4〜20のα−オレフ
ィンの分子末端に水酸基を有する化合物である。この中
でも7−ヒドロキシ−1−オクテンが好ましい。ω−ヒ
ドロキシ−α−オレフィンの含有量は0.5〜10モル
%である。含有量が0.5モル%未満では共重合した効
果が低く、10モル%を越える場合には、得られた変性
PVAの重合度が低く、成形物にしたときの強度や靭性
が小さいこの変性PVAは熱安定性に優れ、変性度が高
い場合であっても、水溶性や水分散性に優れている点で
特に有用である。
【0011】長鎖ビニルエーテルとしては、炭素数4〜
12のアルキルビニルエーテルである。ビニルエーテル
の含有量は0.5〜10モル%である。含有量が0.5
モル%未満の変性PVAでは共重合した効果が低く、1
0モル%を越える変性PVAは実質的に合成が困難で使
用できない。
【0012】ポリオキシアルキレン基含有不飽和化合物
としては、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテ
ル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等の
ポリアルキレン(メタ)アリルエーテルである。ポリオ
キシアルキレン部分の繰返し単位は3〜50、好ましく
は5〜20である。ポリオキシアルキレン基含有不飽和
化合物の含有量は0.5〜10モル%、好ましくは0.
5〜5モル%である。ポリオキシアルキレン基を含有し
たPVAは、上記の不飽和化合物と酢酸ビニルとを共重
合することにより得られるほか、酢酸ビニルを重合して
得られるポリ酢酸ビニルを後変性することによりポリオ
キシアルキレン基をPVA中に導入したものも使用でき
る。
【0013】飽和分岐脂肪酸ビニルとしては、バーサチ
ック酸ビニル等の炭素数6〜16の飽和分岐脂肪酸ビニ
ルである。飽和分岐脂肪酸ビニルは、酢酸ビニルと共重
合した後のけん化反応時に加水分解されないことが必要
である。飽和分岐脂肪酸ビニルの含有量は0.5〜10
モル%である。
【0014】不飽和スルホン酸塩としては、アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸のアルカリ金属
塩、アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸の
アルカリ金属塩、メタクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸のアルカリ金属塩、またエチレンスルホン
酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸などのオ
レフィンスルホン酸の金属塩などである。この中でも、
ビニルエステルとの共重合反応性やけん化時の安定性な
どの点からアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸のアルカリ金属塩が好ましい。不飽和スルホン酸塩
の含有量は0.2〜20モル%であり、好ましくは0.
5〜10モル%である。本発明におけるPVA(A)
は、ポリビニルエステル、または上記の共重合体単位か
ら選ばれた1種または2種以上の単量体と酢酸ビニルと
の共重合体のけん化物であり、これらを単独または数種
類を混合して含有していても良い。
【0015】PVA(A)の重合度は、成形物の場合に
特に重要であり、成形物の場合には機械的強度、強靭性
および可撓性等が要求されており、粘度平均重合度(以
下、重合度と略記する)で500を越え5000以下が
必須条件である。重合度500以下では成形物の強度お
よび低温での衝撃強度が小さく使用できない。特に、肉
厚が薄い部分を含むフィルム、シ−ト、ボトルなどの場
合には、低い重合度のPVAでは強度の点で問題であ
る。重合度は500を越え5000以下、好ましくは5
50〜2000である。重合度が5000より大きいP
VAでは溶融粘度が高くなり作業性に問題があり好まし
くない。PVA(A)のけん化度は熱溶融可能であれば
特に限定はなく、広い範囲で使用可能である。けん化度
も成形物の強度や靭性に強く関与しており、強度や靭
性、コシ等を考慮すると、通常40〜100モル%であ
り、好ましくは60〜100モル%である。特に、上記
の共重合単位を共重合して得られるPVAでは、酢酸ビ
ニル部分のけん化度が80〜100モル%、さらに好ま
しくは90〜100モル%である。
【0016】本発明に用いられる3価以上の多価アルコ
ールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ジグリセリン、ペンタエリスリトール、キシロース、ア
ラビノース、リブロースおよびソルビトールが挙げられ
る。好ましくはグリセリン、ペンタエリスリトール、ソ
ルビトールである。該多価アルコール1モルにアルキレ
ンオキシドを2〜4モル付加反応することにより、本発
明の化合物(B)が得られる。ここで、アルキレンオキ
シドはエチレンオキシド、プロピレンオキシドである
が、好ましくはエチレンオキシドである。場合によって
はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを混合付加
反応してもよい。好ましいアルキレンオキシドの付加モ
ル数は2〜3である。アルキレンオキシドの平均付加モ
ル数が1モル以下の場合には、溶融成形時における熱安
定性に欠け、得られた成形物中の可塑剤の移行性に問題
があり好ましくない。また平均付加モル数が4モルを越
えると、PVAとの相溶性が悪化し、可塑化性能も悪化
するため好ましくない。なお、本願発明における付加モ
ル数は平均付加モル数であり、付加モル数に分布が合っ
てもよい。但し、付加モル数が5モル以上の化合物を5
0重量%以上混入することは好ましくない。
【0017】PVA(A)に対する化合物(B)の配合
量は、PVA(A)100重量部に対して3重量部以
上,20重量部未満であり、好ましくは5〜15重量部
である。化合物(B)の配合量が3重量部未満では成形
時の熱安定性に欠け、長時間の安定した操作性に問題が
あり、成形物の強度や靭性が不十分で、低温での耐衝撃
強度が小さく使用できない。また、化合物(B)の配合
量が20重量部以上では成形物の強度の低下、硬度、コ
シおよび形態安定性に欠け、さらに、ブロッキング性な
どにも問題が生じ好ましくない。
【0018】また、本発明の組成物には、化合物(B)
のほかに、場合によってはPVA(A)の可塑剤として
一般に用いられているものを本発明の特徴を失わない範
囲内で混合して使用することもできる。これらの可塑剤
としては、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリ
コールなどの多価アルコール類、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類、
ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール
誘導体、N−メチルピロリドンなどのアミド化合物、水
などがこれに含まれる。本発明のPVA(A)と化合物
(B)からなる組成物を調製するには、予めPVA
(A)と化合物(B)をブレンドした後、溶融混練して
ペレット化する方法、溶融混練機に別々に一定割合で仕
込みながら混練して、ペレット化してもよい。本発明の
組成物を用いた溶融成形法としては特に限定はなく、T
ダイ押出法、インフレーション成形法、ダイレクトブロ
ー成形法、中空成形法等の押出成形法、射出成形法、圧
締成形法をはじめ任意の成形法が可能である。他の樹脂
と共押出成形したり、紙やフィルム等の他の素材の上に
溶融押出によるラミネート加工を行ってもよい。本発明
のPVA(A)と化合物(B)からなる組成物は、単独
で成形するばかりでなく、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂、ポリスチレン等の他の汎用樹脂とブレ
ンドしたり、積層したりすることができる。このように
して得られた成形物は疎水性樹脂の親水性付与や水に対
する濡れ性の改良ができ、さらに、成形後PVA樹脂部
分を水で溶解、除去することによって中空成形物やポー
ラスな成形物が得られる。本発明の組成物は、必要に応
じて充填剤、着色剤、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維
類、香料、発泡剤、増量剤、滑剤、剥離剤、紫外線吸収
剤などの通常の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
充填剤として無機物粉体を、形態安定性やブロッキング
防止、硬度付与剤として添加することができる。例え
ば、タルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、酸化チ
タン等で、平均粒子径は0.2〜10μmが好ましい。
これらの添加量としては、PVA(A)100重量部に
対して0〜100重量部である。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。なお実施例中とくに断りのないかぎり「%」およ
び「部」は重量基準を表す。 [可塑剤移行性の測定方法]フィルムをヒートシーラー
で10×10cmの袋を作成し、珪藻土15gを包装し
ヒートシールした。この包装した袋の上からさらにアル
ミ/ポリエチレンラミネートフィルムの袋で2重包装を
行い、水分や可塑剤が外部へ飛散しないようにし、40
℃の恒温槽内で放置した。2週間放置した後,包装した
フィルムの可塑剤量(化合物(B)に相当する)を測定
した。可塑剤量の測定はフィルムサンプルを50℃の減
圧乾燥器で5時間乾燥して含有水分を除いた後、メタノ
ールでソックスレー抽出を行い重量変化からフィルム内
の可塑剤量を測定した。放置試験後の可塑剤量を試験前
の可塑剤量で除した値を可塑剤残存率として「%」で示
した。 [フィルムの衝撃強度の測定方法]フィルムを40%R
Hの雰囲気下で1週間調湿した後、5℃の温度でフィル
ムインパクトテスターを用いてフィルムの衝撃強度を測
定した。
【0020】実施例1 重合度750、けん化度80モル%の部分けん化PVA
粉末100部と、グリセリン1モルにエチレンオキシド
2モル付加した化合物10部をプラネタリーミキサーで
混合した後、ペレット化を行った。 ペレット化条件 東洋精機(株) ラボプラストミル 2軸 20mmφ L/D=28 回転数100rpm モーター200V 定格20A 次いで、Tダイを備えた押出機にペレットを供給しフィ
ルムを成形した。 成形条件 東洋精機(株) ラボプラストミル 単軸 25mmφ L/D=28 回転数20rpm Tダイ 有効幅300mm リップクリアランス0.2mm モーター 200V 定格20A ペレット化、フィルム成形の温度はいずれも200℃
で、成形時の吐出量1.5kg/h、引き取り速度を調
整して40μmの厚さのフィルムに製膜した。フィルム
成形を連続24時間行い、成形開始時と24時間後のト
ルク、フィルム(サイズ:10×10cm)中のブツの
数を測定した。結果を表1に示す。また得られたフィル
ムの可塑剤量(化合物(B)に相当する)と、その移行
性を上記方法で測定した。また移行性を測定したフィル
ムの5℃でのフィルムの衝撃強度を測定した。結果を表
2に示す。24時間連続製膜後もトルクの上昇も小さ
く、ブツの発生も少なかった。フィルム中の可塑剤の移
行性も小さく強靭なフィルム物性を示した。
【0021】比較例1 実施例1の化合物(B)をグリセリンに代えたほかは、
実施例1と同様にして、ペレット化、フィルム成形を行
った。結果を表1および表2に示す。成形時に顕著な白
煙が見られ、グリセリンの飛散が観察された。24時間
後の成形では、トルクの上昇とブツの発生が見られた。
得られたフィルムは肌荒れがあり、可塑剤のフィルム表
面へのブリードが大きく、ブロッキング性が大であっ
た。また可塑剤移行性も大きく、靭性に劣るフィルム物
性を示した。
【0022】比較例2 実施例1の化合物(B)を全く配合しないほかは、実施
例1と同様にして、ペレット化、フィルム成形を行っ
た。結果を表1および表2に示す。フィルム成形の連続
運転では20時間後に定格のトルクの値を超えたので運
転を中止した。ブツの発生が大きく、靭性に劣るフィル
ムであった。
【0023】比較例3 エチレンと酢酸ビニルを共重合し、定法によりけん化を
行い、エチレン単位の含有量8モル%、酢酸ビニル成分
のけん化度98モル%、重合度1450の重合体を得
た。このエチレン単位含有変性PVA100部とソルビ
トール1モルにエチレンオキシド1モル付加した化合物
12部をプラネタリーミキサーで混合した後、ペレット
化、フィルム成形を実施例1と同様にして行った。結果
を表1および表2に示す。
【0024】実施例2 7−ヒドロキシ−1−オクテンと酢酸ビニルを共重合
し、定法によりけん化を行い、7−ヒドロキシ−1−オ
クテン単位の含有量4.5モル%、酢酸ビニル成分のけ
ん化度98モル%、重合度580の重合体を得た。この
7−ヒドロキシ−1−オクテン基含有変性PVA100
部とソルビトール1モルにエチレンオキシド2モル付加
した化合物10部をプラネタリーミキサーで混合した
後、ペレット化、フィルム成形を実施例1と同様に行っ
た。結果を表1および表2に示す。
【0025】比較例4 実施例2の化合物(B)をポリエチレングリコール#4
00に代えたほかは、実施例2と同様にして、ペレット
化、フィルム成形を行った。結果を表1および表2に示
す。24時間後の連続運転がかなり困難で、衝撃強度の
低いフィルムであった。
【0026】比較例5 実施例2の化合物(B)をソルビトールに代えたほか
は、実施例2と同様にして、ペレット化、フィルム成形
を行った。結果を表1および表2に示す。移行試験後の
フィルムは硬く、表面に白い粉末が析出していた。
【0027】実施例3 オクチルビニルエーテルと酢酸ビニルを共重合し、定法
によりけん化を行い、オクチルビニルエーテル単位の含
有量2モル%、酢酸ビニル成分のけん化度94モル%、
重合度650の重合体を得た。このオクチルビニルエー
テル基含有変性PVA100部とペンタエリスリトール
1モルにエチレンオキシド3モル付加した化合物8部を
プラネタリーミキサーで混合した後、ペレット化、フィ
ルム成形を、実施例1と同様に行った。結果を表1およ
び表2に示す。
【0028】実施例4 エチレンオキシドの縮合度が10のポリオキシエチレン
アリルエーテルと酢酸ビニルを共重合し、定法によりけ
ん化を行い、ポリオキシエチレンアリルエーテル単位の
含有量1.8モル%、酢酸ビニル成分のけん化度95モ
ル%、重合度550の重合体を得た。このポリオキシエ
チレンアリルエーテル基含有変性PVA100部とソル
ビトール1モルにエチレンオキシド2モル付加した化合
物10部をプラネタリーミキサーで混合した後、ペレッ
ト化、フィルム成形を、実施例1と同様に行った。結果
を表1および表2に示す。
【0029】実施例5 バーサチック酸ビニルとアクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸ナトリウムと酢酸ビニルを3元共重合
し、定法によりけん化を行い、バーサチック酸ビニル単
位の含有量3モル%、アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸ナトリウム単位の含有量1モル%、酢酸
ビニル成分のけん化度90モル%、重合度700の重合
体を得た。このバーサチック酸ビニル基およびスルホン
酸ナトリウム基含有変性PVA100部とグリセリン1
モルにエチレンオキシド2モル、プロピレンオキシド1
モルを付加した化合物15部をプラネタリーミキサーで
混合した後、ペレット化、フィルム成形を、実施例1と
同様に行った。結果を表1および表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明の熱溶融性樹脂組成物は、溶融成
形時における熱安定性に優れ、得られた成形物の強靭性
および水溶性が良好で、可塑剤の移行性が非常に少な
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:58)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合度が500を越え5000以下のポ
    リビニルアルコール(A)100重量部と、3価以上の
    多価アルコール1モルに対しアルキレンオキシド2〜4
    モルを付加反応した化合物(B)3重量部以上,20重
    量部未満を配合してなるポリビニルアルコール系熱溶融
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコールが、ポリ酢酸ビニ
    ルのけん化物、またはα−オレフィン、ω−ヒドロキシ
    −α−オレフィン、長鎖ビニルエーテル、ポリオキシア
    ルキレン基含有不飽和化合物、飽和分岐脂肪酸ビニルお
    よび不飽和スルホン酸塩から選ばれた1種または2種以
    上の単量体と酢酸ビニルとの共重合体のけん化物である
    請求項1の熱溶融性樹脂組成物。
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