JPH09272866A - 電場発光蛍光体およびその製造方法 - Google Patents

電場発光蛍光体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09272866A
JPH09272866A JP8113096A JP8113096A JPH09272866A JP H09272866 A JPH09272866 A JP H09272866A JP 8113096 A JP8113096 A JP 8113096A JP 8113096 A JP8113096 A JP 8113096A JP H09272866 A JPH09272866 A JP H09272866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
metal oxide
fine particles
aluminum
matrix phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8113096A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Tachiki
宏明 立木
Takeshi Takahara
武 高原
Takako Urabe
貴子 占部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8113096A priority Critical patent/JPH09272866A/ja
Publication of JPH09272866A publication Critical patent/JPH09272866A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用上十分な防湿性と蛍光体特性を有する電
場発光蛍光体を提供する。 【解決手段】 金属酸化物微粒子と金属酸化物マトリッ
クス相からなる疎水性被膜を有する電場発光蛍光体;お
よび金属アルコキシドを溶解させた有機溶媒溶液に、電
場発光蛍光体と金属酸化物微粒子とを分散させ、有機溶
媒を除去し、金属アルコキシドを金属酸化物マトリック
ス相に転換させて、電場発光蛍光体の表面に、金属酸化
物微粒子およびマトリックス相からなる疎水性被膜を形
成させる電場発光蛍光体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機分散型の電場
発光蛍光体(以下、EL蛍光体という)およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機分散型のEL蛍光体は、これを誘電
体中に分散させて発光体層を形成させ、この発光体層の
両側に電極を配置するとともに、少なくとも一方の電極
を透明電極で構成し、これら電極間に交流電圧を印加す
ることにより発光させるものである。このようなEL蛍
光体としては、硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤とし
て銅やマンガン、また共付活剤として塩素、臭素、ヨウ
素、アルミニウムなどを含有させたものが一般的に用い
られている。
【0003】しかし、上述のようなEL蛍光体は、水分
の存在下で発光させると急激に劣化する。そのため、通
常の分散型EL素子は、素子作製の際に、発光層である
蛍光体層を十分に乾燥させ、さらにポリクロロトリフル
オロエチレンフィルムなどの防湿フィルムで保護する構
造が採用されている。
【0004】現在、分散型EL素子に用いられている防
湿フィルムは高価であり、そのため、防湿フィルムを用
いずに分散型EL素子を作製する技術が要求されてい
る。したがって、EL蛍光体に直接に防湿処理を施すこ
とが検討されている。たとえば高温に保たれた蛍光体を
入れた容器に、キャリアガスとともにトリメチルアルミ
ニウムのような有機アルミニウム化合物またはアルミニ
ウムトリアルコキシドを吹き込み、酸化アルミニウムと
してEL蛍光体の表面に付着させる方法(特開平2−3
8482号公報、米国特許4585678号明細書参
照)、ならびに100〜150℃に保たれた蛍光体を入
れた容器に四塩化チタン、四塩化ケイ素のような加水分
解性金属化合物と水蒸気とを吹き込み、気相加水分解に
より二酸化チタンまたは二酸化ケイ素としてEL蛍光体
の表面に付着させる方法(特開平4−230996号公
報、米国特許5156885号明細書参照)が提案され
ている。これらの方法では、優れた防湿効果が得られる
が、流動床反応器のような特殊な反応容器が必要であ
り、また高温にさらされるため、蛍光体の特性劣化も大
きい。
【0005】これらの問題を解決するために、溶液中で
EL蛍光体の表面に金属アルコキシドの加水分解、縮重
合反応により、金属酸化物などを被覆する試みがなされ
ているが、十分な防湿性を得るためには膜厚を大きくし
なければならない。しかし、金属酸化物を厚く被覆した
場合、膜の乾燥の際に、未反応の水酸基が脱水縮合を起
こして水分子が脱離するため、金属酸化物が収縮し、膜
がひび割れてしまう。
【0006】また、別の方法として、乾燥状態の金属酸
化物微粒子とEL蛍光体粒子とを水中の分散させ、これ
を濾過、乾燥することにより、EL蛍光体粒子表面を金
属酸化物粒子で被覆することが考えられる。しかし、こ
の方法では、被膜のひび割れは改善されるが、金属酸化
物微粒子どうしの間隙が大きく、また、EL蛍光体表面
と金属酸化物微粒子との接着力も非常に弱いので、十分
な防湿性は得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来の方法にお
ける問題点を要約すると、EL蛍光体を金属ハロゲン化
物で直接に防湿処理する方法は、特殊な反応容器が必要
であり、また熱によるEL蛍光体の諸特性に悪影響を及
ぼすという問題を有していた。また、反応性防湿剤溶液
による被覆処理は、膜のひび割れを生じやすく、金属酸
化物微粒子による被膜形成は、間隙、膜とEL蛍光体と
の付着力などの問題があり、いずれも十分な防湿性は得
られていない。そのため、簡易で、EL蛍光体の諸特性
に悪影響を及ぼさない防湿処理が要求されている。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、実用上十分な防湿性と蛍光体特性を
有するEL蛍光体、およびその製造方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するために検討を重ねた結果、金属酸化物微粒子
と、金属アルコキシドおよび/またはその誘導体とによ
ってEL蛍光体の表面を処理し、上記金属酸化物微粒子
とマトリックス相からなる疎水性被膜を形成することに
より、その目的を達成しうることを見出して、本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明のEL蛍光体は、硫化亜
鉛に、銅およびマンガンから選ばれた少なくとも1種の
付活剤と、塩素、臭素、ヨウ素およびアルミニウムから
選ばれた少なくとも1種の共付活剤とを含有する電場発
光蛍光体粒子であって、該蛍光体粒子表面に、二酸化ケ
イ素、酸化アルミニウムおよび二酸化チタンから選ばれ
た少なくとも1種の金属酸化物微粒子、ならびに二酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタンおよびそれら
の誘導体から選ばれた少なくとも1種を含むマトリック
ス相からなる被膜が設けられていることを特徴とする。
ここに、マトリックス相とは、被膜中に分散する金属酸
化物微粒子の周囲を埋めるように形成された連続相をい
う。
【0011】また、本発明のEL蛍光体の製造方法は、
硫化亜鉛に、銅およびマンガンから選ばれた少なくとも
1種の付活剤と、塩素、臭素、ヨウ素またはアルミニウ
ムから選ばれた少なくとも1種の共付活剤を含有する電
場発光蛍光体粒子、ならびに二酸化ケイ素、酸化アルミ
ニウムおよび二酸化チタンから選ばれた少なくとも1種
の金属酸化物微粒子を、上記金属の金属アルコキシドお
よびその誘導体から選ばれた少なくとも1種からなるマ
トリックス相前駆体を含む有機溶媒溶液中に分散させ
て、分散体を調製する工程;ならびに該分散体より有機
溶媒を除去し、該前駆体を二酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム、二酸化チタンおよびそれらの誘導体から選ばれた
少なくとも1種を含むマトリックス相に転換させ、電場
発光蛍光体粒子の表面に、該金属酸化物微粒子と該マト
リックス相からなる被膜を形成させる工程を含むことを
特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のEL蛍光体は、その粒子
表面に疎水性被膜として、金属酸化物微粒子と、金属酸
化物またはその誘導体からなるマトリックス相とで構成
される被膜を有する。
【0013】本発明において表面処理に供されるEL蛍
光体粒子は、上述のように、硫化亜鉛に、付活剤として
銅およびマンガンの少なくとも1種、共付活剤として塩
素、臭素、ヨウ素およびアルミニウムの少なくとも1種
を含有するものである。粒径は、特に限定されないが、
通常1〜20μm である。
【0014】本発明において、EL蛍光体の表面に形成
される被膜を構成する一方の成分は、金属酸化物微粒子
である。該微粒子は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム
および二酸化チタンの1種または2種以上からなり、そ
の粒径は、2〜30nmの範囲のものが好ましい。2nm未
満のものは工業的に入手しにくく、30nmを越えると、
蛍光体のような粒子の表面に好適な被膜を形成すること
ができない。このよな金属酸化物微粒子としては、金属
塩化物の気相分解による煙霧質二酸化ケイ素、煙霧質酸
化アルミニウム、煙霧質二酸化チタンのような乾式法金
属酸化物のほか;ケイ酸ナトリウムのような塩の酸によ
る分解で得られる湿式法金属酸化物、オルガノゲルの加
圧分解によるものなど、各種の製造方法によって得られ
るものが用いられる。
【0015】本発明において、金属酸化膜微粒子ととも
に疎水性被膜を構成する他方の成分は、金属酸化物また
はその誘導体からなるマトリックス相である。該マトリ
ックス相は、金属酸化物微粒子相互、および該微粒子と
ベースのEL蛍光体とを強固に接着させる。マトリック
スを形成する金属酸化物としては、上記の微粒子と同様
に、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび二酸化チタ
ンから選ばれるが、1種でも2種以上でもよく、また、
用いられる金属酸化物微粒子と同一でも異なっていても
よい。また、一部は金属酸化物誘導体であってもよい。
誘導体としては、該マトリックス相を形成する際に、加
水分解されず、または縮合されずに金属原子に結合して
残存したアルコキシ基および/または水酸基を有する金
属酸化物を挙げることができる。
【0016】疎水性被膜における金属酸化物微粒子とマ
トリックス相との比率は任意であるが、金属酸化物微粒
子に対するマトリックス相の重量比が5〜20の範囲
が、良好な疎水性被膜が得られることから好ましい。こ
の比が5未満の場合、縮合によってマトリックス相を形
成する工程で凝集を起こし、20を越えると、生成した
被膜がひび割れる傾向がある。
【0017】疎水性被膜の厚さは、通常0.1〜3.0
μm である。
【0018】本発明のEL蛍光体は、代表的には次のよ
うにして製造される。すなわち、まず、第1工程とし
て、前述のような付活剤と共付活剤を含有する硫化亜鉛
EL蛍光体と、前述の金属酸化物微粒子とを、金属アル
コキシドおよび/またはその誘導体であるマトリックス
相前駆体を溶解した有機溶媒溶液中に分散させて、分散
体を調製する。
【0019】金属アルコキシドやその誘導体は、加水分
解と縮合によって前述の金属酸化物マトリックス相を形
成する前駆体として用いられる。金属原子はケイ素、ア
ルミニウムおよびチタンから選ばれ、1種でも2種以上
でもよく、また金属酸化物微粒子の金属と同一でも異な
っていてもよい。アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよ
く、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチルおよびオクチルが例示され、また置換アルキル
基としては、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル
および2−ブトキシエチルのようなアルコキシ置換アル
キル基が例示される。取扱いが容易で、しかも加水分解
性が高く、比較的低温の加熱で酸化物を形成し、縮合反
応による副生物の離脱で大きな収縮を生じないことか
ら、エチル、プロピル、ブチル、2−メトキシエチルの
ような置換または非置換の低級アルキル基が好ましい。
【0020】このような金属アルコキシドおよびその誘
導体としては、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プ
ロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ
−n−ブトキシシラン、テトラキス(2−メトキシエト
キシ)シランのような置換または非置換のアルコキシシ
ラン類;アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムト
リ−n−プロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキ
シド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウ
ムトリイソブトキシド、アルミニウムトリ−sec −ブト
キシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキシド、アルミ
ニウムトリス(ヘキシルオキシド)、アルミニウムトリ
ス(2−エチルヘキシルオキシド)、アルミニウムトリ
ス(2−メトキシエトキシド)、アルミニウムトリス
(2−エトキシエトキシド)、アルミニウムトリス(2
−ブトキシエトキシド)のような置換または非置換のア
ルミニウムアルコキシド類;ならびにチタンテトラエト
キシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテト
ライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、
チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテトラキス
(2−エチルヘキシルオキシド)のようなチタンアルコ
キシド類が例示され、またこれらの金属アルコキシド類
のオリゴマーである部分加水分解縮合物や、それら相互
またはモノマーである金属アルコキシドとの混合物もま
た本発明に用いることができる。
【0021】これらのうち、前述の理由から、テトラエ
トキシシラン、テトライソプロポキシシラン、アルミニ
ウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシ
ド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポ
キシドのような低級アルキル基を有する金属アルコキシ
ドが好ましい。
【0022】有機溶媒としては、マトリックス相前駆体
を溶解させるものであればよく、アルコール類などが例
示されるが、金属アルコキシドの溶解性が優れ、比較的
低温で揮散することから、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノールのような、直鎖状または分岐状
の低級アルコールが好ましい。ただし、水との親和性の
高いものは、脱水して用いることが好ましい。
【0023】有機溶媒に分散させる硫化亜鉛EL蛍光体
および金属酸化物微粒子の量、ならびに金属アルコキシ
ドの添加量は、いずれも、硫化亜鉛EL蛍光体表面に所
望の厚さの疎水性被膜を形成でき、かつ該疎水性被膜中
の金属酸化物微粒子に対するマトリックス相の、前述の
重量比を満足させる量である。
【0024】得られた分散体は、粉体が分散したスラリ
ー状である。
【0025】次に、第2工程として、第1工程で得られ
た分散体から、溶媒を除去する。溶媒の除去は、たとえ
ば高速で回転するアトマイザーを備えたスプレードライ
ヤーに、窒素雰囲気中で、該分散体をたとえば100〜
200℃で供給し、溶媒を揮散させることによって行わ
れる。この工程で、分散体に含まれるマトリックス相前
駆体は、系中の水分によって加水分解するとともに重縮
合して、対応する金属酸化物からなるマトリックス相に
転換する。ただし、理論量未満の水分を用いるなど、反
応条件により、一部のアルコキシ基が加水分解されず
に、金属酸化物中の金属原子に結合して残っても差支え
ない。また、重縮合反応は完全に進行せず、金属原子に
結合した水酸基が残存する。
【0026】それとともに、上記の分散体中に存在した
EL蛍光体に、これも分散体中に存在した金属酸化物微
粒子が、上記の反応によって得られたマトリックス相に
よって結合され、該EL蛍光体の表面に、該金属酸化物
微粒子と該マトリックス相からなる被膜が形成される。
上記の温度条件で、水酸基どうしの縮合がさらに進行し
て、疎水性被膜が完成する。
【0027】
【作用】EL蛍光体の表面に本発明によって形成された
疎水性被膜は、金属酸化物微粒子と、金属アルコキシド
またはその誘導体を前駆体として得られた金属酸化物マ
トリックス相からなるので、該前駆体のみから形成され
る金属酸化膜被膜に比べて、金属酸化物微粒子が存在す
るだけ、被膜形成の際の縮合による被膜の収縮が少な
く、そのために、膜厚を上げても収縮による被膜のひび
割れを生じない。一方、金属酸化物微粒子のみから形成
される金属酸化物被膜に比べて、マトリックス相によっ
て蛍光体表面への接着力が強く、また該微粒子相互の間
隙もマトリックス相によって埋められるために、被膜の
強度および疎水性も高い。そのため、ひび割れを生じな
いで、十分な膜厚、接着力および強度の高い疎水性被膜
が得られ、EL蛍光体の水による劣化を防ぐことができ
る。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって、本発明をさらに詳細
に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0029】実施例1 ZnS粉末を母体とし、これにCuSO4 、NaBrお
よびKBrを湿式で混合し、得られたスラリーを乾燥し
た後、H2 S雰囲気中、900℃で120分間焼成し
て、ZnS:Cu,Br型のEL蛍光体を得た。
【0030】上記ZnS:Cu,Br型EL蛍光体1,
000gと、粒径が10nmの二酸化チタン微粒子10g
とを、あらかじめテトラエトキシシラン400gを溶解
したイソプロパノール2,000ml中に分散させて、ス
ラリー状の分散体を得た。これを窒素雰囲気(酸素濃度
3%以下)、150℃、アトマイザー回転数15,00
0rpm 、スラリー供給速度40g/min の条件でスプレー
ドライヤーに供給して、イソプロパノールを揮散させ
た。テトラエトキシシランはEL蛍光体の表面で加水分
解と重縮合によって二酸化ケイ素マトリックス相を形成
し、二酸化チタン微粒子とともに、該EL蛍光体の表面
を覆う疎水性被膜を形成した。得られた粉末をさらに1
50℃で6時間乾燥して、目的とするEL蛍光体を得
た。
【0031】実施例2 実施例1で用いたのと同様のZnS:Cu,Br型EL
蛍光体1,000gと、粒径が10nmの二酸化チタン微
粒子10gとを、あらかじめアルミニウムトリエトキシ
ド400gを溶解したメタノール4,000ml中に分散
させて、スラリー状の分散体を得た。これを窒素雰囲気
(酸素濃度3%以下)、150℃、アトマイザー回転数
20,000rpm 、スラリー供給速度60g/min の条件
でスプレードライヤーに供給して、メタノールを揮散さ
せた。アルミニウムトリエトキシドはEL蛍光体の表面
で加水分解と重縮合によって酸化アルミニウムマトリッ
クス相を形成し、二酸化チタン微粒子とともに、該EL
蛍光体の表面を覆う疎水性被膜を形成した。得られた粉
末をさらに150℃で6時間乾燥して、目的とするEL
蛍光体を得た。
【0032】実施例3 実施例1で用いたのと同様のZnS:Cu,Br型EL
蛍光体1,000gと、粒径が10nmの酸化アルミニウ
ム微粒子20gとを、あらかじめチタンテトラエトキシ
ド500gを溶解したエタノール2,000ml中に分散
させて、スラリー状の分散体を得た。これを窒素雰囲気
(酸素濃度3%以下)、120℃、アトマイザー回転数
25,000rpm 、スラリー供給速度60g/min の条件
でスプレードライヤーに供給して、エタノールを揮散さ
せた。チタンテトラエトキシドはEL蛍光体の表面で加
水分解と重縮合によって二酸化チタンマトリックス相を
形成し、酸化アルミニウム微粒子とともに、該EL蛍光
体の表面を覆う疎水性被膜を形成した。得られた粉末を
さらに150℃で6時間乾燥して、目的とするEL蛍光
体を得た。
【0033】実施例4 実施例1で用いたのと同様のZnS:Cu,Br型EL
蛍光体1,000gと、粒径が5nmの二酸化ケイ素微粒
子30gとを、あらかじめチタンテトラエトキシド40
0gを溶解したエタノール3,000ml中に分散させ
て、スラリー状の分散体を得た。これを窒素雰囲気(酸
素濃度3%以下)、150℃、アトマイザー回転数2
5,000rpm 、スラリー供給速度40g/min の条件で
スプレードライヤーに供給して、エタノールを揮散させ
た。チタンテトラエトキシドはEL蛍光体の表面で加水
分解と重縮合によって二酸化チタンマトリックス相を形
成し、二酸化ケイ素微粒子とともに、該EL蛍光体の表
面を覆う疎水性被膜を形成した。得られた粉末をさらに
150℃で6時間乾燥して、目的とするEL蛍光体を得
た。
【0034】評価 実施例1〜4で得られたEL蛍光体をそれぞれ用いて、
シアノエチルセルロースをバインダーとし、防湿フィル
ムを用いないで電場発光パネル(以下、ELパネルとい
う)を作製した。また、比較例として、実施例1に用い
たのと同様のZnS:Cu,Br型EL蛍光体を、表面
処理せずにそのまま用いて、同様の方法でELパネルを
作製した。これらのELパネルに100V、400Hzの
交流電圧を印加し、初期発光輝度および輝度半減期を測
定した。
【0035】その結果を、比較例のELパネルの初期発
光輝度と輝度半減期をそれぞれ100とする相対値とし
て、表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、実施例1〜4で
得られたEL蛍光体を用いたELパネルは、比較例1の
ELパネルに比べて、初期発光輝度はほぼ同等か、わず
かの低下を示したのみで、輝度半減期は5.8〜7.9
倍と著しい向上を示した。
【0038】なお、付活剤としてマンガンを用いた硫化
亜鉛EL蛍光体、ならびに共付活剤として塩素、ヨウ素
またはアルミニウムを用いた硫化亜鉛EL蛍光体につい
ても同様の実験を行った。それぞれ、本発明によって疎
水性被膜を形成させて得たEL蛍光体を用いたELパネ
ルは、非処理のEL蛍光体を用いたELパネルに比べ
て、初期発光輝度はほぼ同等で、優れた輝度半減期を示
した。
【0039】
【発明の効果】本発明のEL蛍光体は、蛍光体粒子表面
を金属酸化物微粒子および金属アルコキシドから生成す
る金属酸化物マトリックス相による疎水性被膜によって
被覆されているため、蛍光体の特性に大きな影響を与え
ることなく、防湿性を大幅に向上させることができる。
したがって、本発明のEL蛍光体を用いて、より薄形の
ELパネルの製造が可能となり、薄形画像機器の実用上
大きく貢献するので、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 11/08 C09K 11/08 G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化亜鉛に、銅およびマンガンから選ば
    れた少なくとも1種の付活剤と、塩素、臭素、ヨウ素お
    よびアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の共付活
    剤とを含有する電場発光蛍光体粒子であって、該蛍光体
    粒子表面に、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび二
    酸化チタンから選ばれた少なくとも1種の金属酸化物微
    粒子、ならびに二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸
    化チタンおよびそれらの誘導体から選ばれた少なくとも
    1種を含むマトリックス相からなる疎水性被膜が設けら
    れていることを特徴とする電場発光蛍光体。
  2. 【請求項2】 金属酸化物微粒子の平均粒径が2〜30
    nmである、請求項1記載の電場発光蛍光体。
  3. 【請求項3】 硫化亜鉛に、銅およびマンガンから選ば
    れた少なくとも1種の付活剤と、塩素、臭素、ヨウ素ま
    たはアルミニウムから選ばれた少なくとも1種の共付活
    剤を含有する電場発光蛍光体粒子、ならびに二酸化ケイ
    素、酸化アルミニウムおよび二酸化チタンから選ばれた
    少なくとも1種の金属酸化物微粒子を、上記金属の金属
    アルコキシドおよびその誘導体から選ばれた少なくとも
    1種からなるマトリックス相前駆体を含む有機溶媒溶液
    中に分散させて、分散体を調製する工程;ならびに該分
    散体より有機溶媒を除去し、該前駆体を二酸化ケイ素、
    酸化アルミニウム、二酸化チタンおよびそれらの誘導体
    から選ばれた少なくとも1種を含むマトリックス相に転
    換させ、電場発光蛍光体粒子の表面に、該金属酸化物微
    粒子と該マトリックス相からなる被膜を形成させる工程
    を含むことを特徴とする電場発光蛍光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属アルコキシドが、テトラエトキシシ
    ラン、テトライソプロポキシシラン、アルミニウムトリ
    エトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、チタ
    ンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシドお
    よびその誘導体から選ばれた少なくとも1種である、請
    求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機溶媒が、メタノール、エタノール、
    プロパノールまたはブタノールである、請求項3記載の
    製造方法。
JP8113096A 1996-04-03 1996-04-03 電場発光蛍光体およびその製造方法 Pending JPH09272866A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8113096A JPH09272866A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 電場発光蛍光体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8113096A JPH09272866A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 電場発光蛍光体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09272866A true JPH09272866A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13737822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8113096A Pending JPH09272866A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 電場発光蛍光体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09272866A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999000463A1 (en) * 1997-06-30 1999-01-07 Minnesota Mining And Manufacturing Company Electroluminescent phosphor particles encapsulated with an aluminum oxide based multiple oxide coating
JPH11263971A (ja) * 1998-03-19 1999-09-28 Nichia Chem Ind Ltd 鉄付活アルミン酸リチウム蛍光体及びその蛍光ランプ
EP1000986A1 (de) * 1998-11-16 2000-05-17 Ulrich Blasi Leuchtfarbenadditive
JP2000160155A (ja) * 1998-09-24 2000-06-13 Konica Corp 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体、その防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性蛍光体の製造方法
JP2006056733A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 不均一反応を用いた無機被覆基材の製造方法
JP2006124680A (ja) * 2004-09-29 2006-05-18 Toda Kogyo Corp 改質蛍光体粒子粉末、該改質蛍光体粒子粉末の製造法及び該改質蛍光体粒子粉末を用いたel素子
JP2007091874A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toda Kogyo Corp 耐湿性蛍光体粒子粉末及び該耐湿性蛍光体粒子粉末を用いたled素子または分散型el素子
JP2007201474A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Samsung Sdi Co Ltd 電子輸送層用組成物、これを用いた電子輸送層、および電子輸送層を備える有機電界発光素子
KR100812212B1 (ko) * 2006-12-11 2008-03-10 한국에너지기술연구원 전계발광소자용 청색 무기형광체 분말 합성방법
EP1961046A4 (en) * 2005-12-01 2008-12-03 Sarnoff Corp BEFORE MOISTURE PROTECTED FLUORES AND LED LIGHTING DEVICES
JP2008291251A (ja) * 2007-04-26 2008-12-04 Sharp Corp 蛍光体の製造方法、波長変換部材および発光装置
EP1489892A4 (en) * 2002-02-13 2009-07-01 Toshikazu Uezawa electroluminescent
JP2011068792A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 被覆蛍光体、波長変換部材、led発光装置
JP2011068789A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 被覆蛍光体及びled発光装置
WO2013011890A1 (ja) * 2011-07-15 2013-01-24 タツモ株式会社 分散型el用蛍光体および分散型el素子
WO2013084921A1 (ja) * 2011-12-07 2013-06-13 デクセリアルズ株式会社 被覆蛍光体及び被覆蛍光体の製造方法
WO2014017334A1 (ja) * 2012-07-25 2014-01-30 デクセリアルズ株式会社 蛍光体シート
JP2014532798A (ja) * 2011-11-08 2014-12-08 インテマティックス・コーポレーションIntematix Corporation 光ルミネセンス材料用コーティング
US10253257B2 (en) 2015-11-25 2019-04-09 Intematix Corporation Coated narrow band red phosphor

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5958591A (en) * 1997-06-30 1999-09-28 Minnesota Mining And Manufacturing Company Electroluminescent phosphor particles encapsulated with an aluminum oxide based multiple oxide coating
WO1999000463A1 (en) * 1997-06-30 1999-01-07 Minnesota Mining And Manufacturing Company Electroluminescent phosphor particles encapsulated with an aluminum oxide based multiple oxide coating
JPH11263971A (ja) * 1998-03-19 1999-09-28 Nichia Chem Ind Ltd 鉄付活アルミン酸リチウム蛍光体及びその蛍光ランプ
JP2000160155A (ja) * 1998-09-24 2000-06-13 Konica Corp 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体、その防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性蛍光体の製造方法
EP1000986A1 (de) * 1998-11-16 2000-05-17 Ulrich Blasi Leuchtfarbenadditive
EP1489892A4 (en) * 2002-02-13 2009-07-01 Toshikazu Uezawa electroluminescent
JP2006056733A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 不均一反応を用いた無機被覆基材の製造方法
JP2006124680A (ja) * 2004-09-29 2006-05-18 Toda Kogyo Corp 改質蛍光体粒子粉末、該改質蛍光体粒子粉末の製造法及び該改質蛍光体粒子粉末を用いたel素子
JP2007091874A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toda Kogyo Corp 耐湿性蛍光体粒子粉末及び該耐湿性蛍光体粒子粉末を用いたled素子または分散型el素子
EP1961046A4 (en) * 2005-12-01 2008-12-03 Sarnoff Corp BEFORE MOISTURE PROTECTED FLUORES AND LED LIGHTING DEVICES
JP2007201474A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Samsung Sdi Co Ltd 電子輸送層用組成物、これを用いた電子輸送層、および電子輸送層を備える有機電界発光素子
KR100812212B1 (ko) * 2006-12-11 2008-03-10 한국에너지기술연구원 전계발광소자용 청색 무기형광체 분말 합성방법
JP2008291251A (ja) * 2007-04-26 2008-12-04 Sharp Corp 蛍光体の製造方法、波長変換部材および発光装置
JP2011068792A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 被覆蛍光体、波長変換部材、led発光装置
JP2011068789A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 被覆蛍光体及びled発光装置
WO2013011890A1 (ja) * 2011-07-15 2013-01-24 タツモ株式会社 分散型el用蛍光体および分散型el素子
JPWO2013011890A1 (ja) * 2011-07-15 2015-02-23 タツモ株式会社 分散型el用蛍光体および分散型el素子
JP2014532798A (ja) * 2011-11-08 2014-12-08 インテマティックス・コーポレーションIntematix Corporation 光ルミネセンス材料用コーティング
JP2013119581A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Dexerials Corp 被覆蛍光体及び被覆蛍光体の製造方法
WO2013084921A1 (ja) * 2011-12-07 2013-06-13 デクセリアルズ株式会社 被覆蛍光体及び被覆蛍光体の製造方法
US9540563B2 (en) 2011-12-07 2017-01-10 Dexerials Corporation Coated phosphor and method for producing coated phosphor
WO2014017334A1 (ja) * 2012-07-25 2014-01-30 デクセリアルズ株式会社 蛍光体シート
JP2014024918A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Dexerials Corp 蛍光体シート
KR20150038078A (ko) * 2012-07-25 2015-04-08 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 형광체 시트
US9850427B2 (en) 2012-07-25 2017-12-26 Dexerials Corporation Phosphor sheet
US10253257B2 (en) 2015-11-25 2019-04-09 Intematix Corporation Coated narrow band red phosphor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI487769B (zh) 表面經改質之磷光體
JP5407068B2 (ja) 被覆膜付き蛍光体粒子およびその製造方法
TWI487768B (zh) 經表面改質之轉換磷光體
JP5196084B1 (ja) 被覆膜付きアルカリ土類金属シリケート蛍光体粒子の製造方法
CN1192076C (zh) 用多氧化物涂层包封的电致发光的磷光体颗粒和包封磷光体颗粒的方法
CN112708416A (zh) 一种利用氧化物包覆无机钙钛矿纳米晶的制备方法
JPH07507760A (ja) 防湿性窒化アルミニウム粉末を作る方法及びこの方法によって製造された粉末
CN1204226C (zh) 涂覆有防潮层的发红光磷光体
JP2002527569A (ja) 酸窒化物カプセル化エレクトロルミネセント蛍光体粒子
US4931312A (en) Sol-gel process for producing liminescent thin film, and film so produced and devices utilizing same
JP5443662B2 (ja) 耐湿性蛍光体粒子粉末の製造方法及び該製造方法により得られた耐湿性蛍光体粒子粉末を用いたled素子または分散型el素子
JP2003261869A (ja) 発光体粒子及びその製造方法並びにその用途
JP2002069442A (ja) シリカ被膜発光体粒子
JPH09263753A (ja) 蛍光体粒子の表面被覆方法
JP5403197B2 (ja) 改質蛍光体粒子粉末、該改質蛍光体粒子粉末の製造法及び該改質蛍光体粒子粉末を用いたel素子
JP3147644B2 (ja) 透明導電膜形成用組成物および透明導電膜
JP3325942B2 (ja) 電場発光蛍光体およびそれを用いたelパネル
JPH11256150A (ja) 電場発光蛍光体,その製造方法およびelパネル
JP2002532374A (ja) 3元系酸化物粒子
JPH01315485A (ja) El発光体用リン酸塩被覆螢光体及びその製造方法
JPH06183708A (ja) 導電性白色粉末
JPH09241630A (ja) 表面処理された蛍光体及びその製造方法
JPH11172243A (ja) 電場発光蛍光体およびその保護膜形成方法
JPH0420587A (ja) 蛍光体およびel素子
US20060078735A1 (en) Method for treating surface of phosphor