JPH09275822A - 農業用熱可塑性合成樹脂フィルム - Google Patents
農業用熱可塑性合成樹脂フィルムInfo
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- JPH09275822A JPH09275822A JP9666896A JP9666896A JPH09275822A JP H09275822 A JPH09275822 A JP H09275822A JP 9666896 A JP9666896 A JP 9666896A JP 9666896 A JP9666896 A JP 9666896A JP H09275822 A JPH09275822 A JP H09275822A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 寒冷時における作物の成長を促進し、高温時
に、軟弱野菜等の成長を阻害することなく、且つ、高温
障害、高光線照射障害を防止し得る農業用熱可塑性合成
樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 中間層と2層の外層からなる農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムであって、両外層は熱可塑性合成
樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤を0.1〜3重
量部含有するとともに、少なくとも一方の外層は、これ
に加えて、波長500〜620nmの光線を選択的に吸
収する紫色顔料もしくは染料を0.005〜0.1重量
部を含有してなり、フィルム全体の全光線透過率が50
〜89%であることを特徴とする農業用熱可塑性合成樹
脂フィルム。
に、軟弱野菜等の成長を阻害することなく、且つ、高温
障害、高光線照射障害を防止し得る農業用熱可塑性合成
樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 中間層と2層の外層からなる農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムであって、両外層は熱可塑性合成
樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤を0.1〜3重
量部含有するとともに、少なくとも一方の外層は、これ
に加えて、波長500〜620nmの光線を選択的に吸
収する紫色顔料もしくは染料を0.005〜0.1重量
部を含有してなり、フィルム全体の全光線透過率が50
〜89%であることを特徴とする農業用熱可塑性合成樹
脂フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用熱可塑性合成
樹脂フィルムに関する。
樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ほうれん草、ふき、ニラ、アスパ
ラガス、春菊、小松菜、チンゲン菜等の葉菜類の作型が
益々分化し、光線透過率や日照時間を制御し、又は熱線
透過率を制御して、花芽分化を抑制し、植物体の水分量
減少による葉焼け等の生理障害を防止し、周年的にこれ
ら葉菜類の供給がなされるようになってきている。
ラガス、春菊、小松菜、チンゲン菜等の葉菜類の作型が
益々分化し、光線透過率や日照時間を制御し、又は熱線
透過率を制御して、花芽分化を抑制し、植物体の水分量
減少による葉焼け等の生理障害を防止し、周年的にこれ
ら葉菜類の供給がなされるようになってきている。
【0003】その対策として、従来より夏季に寒冷紗を
被覆したり(特開昭62−210924号公報他)、或
いはアルミニウム粉末、白色顔料、カーボンブラック等
を添加した農業用遮光フィルム(特開昭61−1113
50号公報他)、アニリンブラック、ヘマタイト、ペリ
レンブラック等の顔料を添加した同目的の農業用遮光フ
ィルム(特開昭6−46686号公報)等が使用されて
きた。
被覆したり(特開昭62−210924号公報他)、或
いはアルミニウム粉末、白色顔料、カーボンブラック等
を添加した農業用遮光フィルム(特開昭61−1113
50号公報他)、アニリンブラック、ヘマタイト、ペリ
レンブラック等の顔料を添加した同目的の農業用遮光フ
ィルム(特開昭6−46686号公報)等が使用されて
きた。
【0004】しかし、寒冷紗では、高温多湿を必要とす
る例えば、ふきの栽培その他の早春、晩秋の促成作型に
は使用できず、又、全般的に遮光度が大きく、使用でき
る作型に制限がある。
る例えば、ふきの栽培その他の早春、晩秋の促成作型に
は使用できず、又、全般的に遮光度が大きく、使用でき
る作型に制限がある。
【0005】又、アルミニウム粉末、白色顔料、カーボ
ンブラック等を添加した農業用遮光フィルムは、いずれ
も遮光度が大きく、又、植物の生育に必要な領域である
波長380〜500nm及び650〜780nmの光線
透過率が著しく低下することにより、葉菜類が徒長し、
又は生理障害を起こすおそれがある。
ンブラック等を添加した農業用遮光フィルムは、いずれ
も遮光度が大きく、又、植物の生育に必要な領域である
波長380〜500nm及び650〜780nmの光線
透過率が著しく低下することにより、葉菜類が徒長し、
又は生理障害を起こすおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは上
記の課題を解決し、寒冷時における作物の成長を促進
し、高温時に、軟弱野菜等の成長を阻害することなく、
且つ、高温障害、高光線照射障害を防止し得る農業用熱
可塑性合成樹脂フィルムを提供せんとするものである。
鑑みなされたものであって、その目的とするところは上
記の課題を解決し、寒冷時における作物の成長を促進
し、高温時に、軟弱野菜等の成長を阻害することなく、
且つ、高温障害、高光線照射障害を防止し得る農業用熱
可塑性合成樹脂フィルムを提供せんとするものである。
【0007】
【0008】本発明は、中間層と2層の外層からなる農
業用熱可塑性合成樹脂フィルムであって、両外層は熱可
塑性合成樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤を0.
1〜3重量部含有するとともに、少なくとも一方の外層
は、これに加えて、波長500〜620nmの光線を選
択的に吸収する紫色顔料もしくは染料を0.005〜
0.1重量部を含有してなり、フィルム全体の全光線透
過率が50〜89%であることを特徴とする農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムをその要旨とするものである。
業用熱可塑性合成樹脂フィルムであって、両外層は熱可
塑性合成樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤を0.
1〜3重量部含有するとともに、少なくとも一方の外層
は、これに加えて、波長500〜620nmの光線を選
択的に吸収する紫色顔料もしくは染料を0.005〜
0.1重量部を含有してなり、フィルム全体の全光線透
過率が50〜89%であることを特徴とする農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムをその要旨とするものである。
【0009】本発明において外層に使用される波長50
0〜620nmの光線を選択的に吸収する紫色顔料もし
くは染料は、上記波長範囲の光線を効率的に吸収するも
のであれば、特に種類を限定するものではないが、例え
ば、一般に紫色系のジオキサジン系、ペリレン系等の有
機顔料やマンガン、コバルト等の無機顔料が挙げられ
る。又、赤色系のアゾ系、キナクリドン系、アンスラキ
ノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等の有機顔料と青
色系のフタロシアニン系、アンスラキノン系、群青等の
有機、無機顔料を組合せ、紫色顔料もしくは染料として
使用してもよい。
0〜620nmの光線を選択的に吸収する紫色顔料もし
くは染料は、上記波長範囲の光線を効率的に吸収するも
のであれば、特に種類を限定するものではないが、例え
ば、一般に紫色系のジオキサジン系、ペリレン系等の有
機顔料やマンガン、コバルト等の無機顔料が挙げられ
る。又、赤色系のアゾ系、キナクリドン系、アンスラキ
ノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等の有機顔料と青
色系のフタロシアニン系、アンスラキノン系、群青等の
有機、無機顔料を組合せ、紫色顔料もしくは染料として
使用してもよい。
【0010】波長500〜620nmの光線を選択的に
吸収する上記紫色顔料もしくは染料の配合量は、熱可塑
性合成樹脂100重量部に対し、0.005〜0.1重
量部、好ましくは0.01〜0.05重量部である。配
合量が0.1重量部を超えると、得られる熱可塑性合成
樹脂フィルムの全光線透過率が50%以下となり、前記
するほうれん草、ニラ、アスパラガス、セロリ、ふき、
小松菜等の栽培植物の生育状態が悪くなり、茎葉は徒長
し、商品価値を失い、配合量が0.005重量部未満の
場合、得られる熱可塑性合成樹脂フィルムの全光線透過
率が89%以上となり、上記栽培植物は葉焼け等高温障
害を起こし、軟弱野菜は緑化してしまい、いずれもその
商品価値を失う。
吸収する上記紫色顔料もしくは染料の配合量は、熱可塑
性合成樹脂100重量部に対し、0.005〜0.1重
量部、好ましくは0.01〜0.05重量部である。配
合量が0.1重量部を超えると、得られる熱可塑性合成
樹脂フィルムの全光線透過率が50%以下となり、前記
するほうれん草、ニラ、アスパラガス、セロリ、ふき、
小松菜等の栽培植物の生育状態が悪くなり、茎葉は徒長
し、商品価値を失い、配合量が0.005重量部未満の
場合、得られる熱可塑性合成樹脂フィルムの全光線透過
率が89%以上となり、上記栽培植物は葉焼け等高温障
害を起こし、軟弱野菜は緑化してしまい、いずれもその
商品価値を失う。
【0011】本発明の熱可塑性合成樹脂フィルムの全光
線透過率を50〜89%と限定している理由は上記する
理由に依るものである。
線透過率を50〜89%と限定している理由は上記する
理由に依るものである。
【0012】本発明において使用される紫外線吸収剤と
しては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系、ハイドロキノン系、ベンゾエート系、シアノアク
リレート系等の紫外線吸収剤があり、具体的には、スミ
ソープ250、350(商品名:いずれも住友化学社
製)、UV531(商品名:サイアナミッド社製)、チ
ヌビン326、327(商品名:いずれもチバガイギー
社製)等が挙げられ、使用する熱可塑性合成樹脂の種類
等に応じて適宜選択使用される。又、HALSと略称さ
れるヒンダードアミン系光安定剤も同様の効果が期待さ
れるので、本願発明の紫外線吸収剤に含むものとする。
この具体例としては、チヌビン622、キマソープ94
4(商品名:いずれもチバガイギー社製)等が例示でき
る。
しては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系、ハイドロキノン系、ベンゾエート系、シアノアク
リレート系等の紫外線吸収剤があり、具体的には、スミ
ソープ250、350(商品名:いずれも住友化学社
製)、UV531(商品名:サイアナミッド社製)、チ
ヌビン326、327(商品名:いずれもチバガイギー
社製)等が挙げられ、使用する熱可塑性合成樹脂の種類
等に応じて適宜選択使用される。又、HALSと略称さ
れるヒンダードアミン系光安定剤も同様の効果が期待さ
れるので、本願発明の紫外線吸収剤に含むものとする。
この具体例としては、チヌビン622、キマソープ94
4(商品名:いずれもチバガイギー社製)等が例示でき
る。
【0013】上記紫外線吸収剤の配合量は、熱可塑性合
成樹脂100重量部に対し、0.1〜3重量部、好まし
くは0.02〜0.5重量部である。配合量が0.1重
量部未満の場合、配合した効果が十分に得られず、ハウ
スやトンネル等の施設内への害虫飛来数が多くなり、前
記する栽培作物に菌核病、萎ちょう病、カビ病等の病原
菌の胞子形成が多くなり、病害等重大な生育障害を惹起
する。又、配合量が3重量部を超えると紫外線吸収剤の
効果は飽和し、それ以上配合しても実質的効果の増加が
ないのみならず、ブリードアウトや全光線透過率の低下
を来し、又、紫外線吸収剤自体高価な薬剤であるために
得られる熱可塑性合成樹脂フィルムのコスト高を招き、
好ましいものではない。
成樹脂100重量部に対し、0.1〜3重量部、好まし
くは0.02〜0.5重量部である。配合量が0.1重
量部未満の場合、配合した効果が十分に得られず、ハウ
スやトンネル等の施設内への害虫飛来数が多くなり、前
記する栽培作物に菌核病、萎ちょう病、カビ病等の病原
菌の胞子形成が多くなり、病害等重大な生育障害を惹起
する。又、配合量が3重量部を超えると紫外線吸収剤の
効果は飽和し、それ以上配合しても実質的効果の増加が
ないのみならず、ブリードアウトや全光線透過率の低下
を来し、又、紫外線吸収剤自体高価な薬剤であるために
得られる熱可塑性合成樹脂フィルムのコスト高を招き、
好ましいものではない。
【0014】本発明において使用される熱可塑性合成樹
脂フィルムとしては、重合度800〜2,000程度の
ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体としこれと酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、
アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル等の共重合可能なモノマーとの共重合体、上
記塩化ビニル単一重合体ないし共重合体の混合物もしく
はこれらの重合体と塩素化ポリエチレン等の塩素を含有
する重合体又は共重合体とのポリマーブレンド等からな
る塩化ビニル系樹脂、低密度ポリエチレン、エチレンを
主体とし、これと酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー
との共重合体、上記エチレン単一重合体ないし共重合体
の混合物もしくはこれらと相溶性を有する重合体又は共
重合体とのポリマーブレンド等からなるエチレン系樹
脂、エステル系樹脂等が挙げられる。
脂フィルムとしては、重合度800〜2,000程度の
ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体としこれと酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、
アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル等の共重合可能なモノマーとの共重合体、上
記塩化ビニル単一重合体ないし共重合体の混合物もしく
はこれらの重合体と塩素化ポリエチレン等の塩素を含有
する重合体又は共重合体とのポリマーブレンド等からな
る塩化ビニル系樹脂、低密度ポリエチレン、エチレンを
主体とし、これと酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー
との共重合体、上記エチレン単一重合体ないし共重合体
の混合物もしくはこれらと相溶性を有する重合体又は共
重合体とのポリマーブレンド等からなるエチレン系樹
脂、エステル系樹脂等が挙げられる。
【0015】上記熱可塑性合成樹脂は、本発明の精神を
逸脱せざる範囲において、安定剤、安定化助剤、酸化防
止剤、可塑剤、防曇剤、防霧剤、充填剤、滑剤、着色剤
等の添加剤が添加されてもよい。
逸脱せざる範囲において、安定剤、安定化助剤、酸化防
止剤、可塑剤、防曇剤、防霧剤、充填剤、滑剤、着色剤
等の添加剤が添加されてもよい。
【0016】上記充填剤として、例えば、酸化珪素、珪
酸塩類、燐酸塩類、ガラス微粉末等を上記熱可塑性合成
樹脂100重量部に対し、2〜20重量部、好ましくは
4〜10重量部を添加すると、適度の保温剤として作用
し、昼夜間の温度差や時節外れの低温等の外気温の急激
な変動を緩和することができる。
酸塩類、燐酸塩類、ガラス微粉末等を上記熱可塑性合成
樹脂100重量部に対し、2〜20重量部、好ましくは
4〜10重量部を添加すると、適度の保温剤として作用
し、昼夜間の温度差や時節外れの低温等の外気温の急激
な変動を緩和することができる。
【0017】上記保温効果を有する充填剤の添加量が、
上記熱可塑性合成樹脂100重量部に対し20重量部を
超えると、得られる熱可塑性合成樹脂フィルムの可視光
線透過率が低下し、且つその機械的強度も低下する。更
に本発明の意図する花芽分化の抑制や徒長防止の機能が
減殺されるおそれがある。
上記熱可塑性合成樹脂100重量部に対し20重量部を
超えると、得られる熱可塑性合成樹脂フィルムの可視光
線透過率が低下し、且つその機械的強度も低下する。更
に本発明の意図する花芽分化の抑制や徒長防止の機能が
減殺されるおそれがある。
【0018】本発明の熱可塑性合成樹脂フィルムの製造
方法は、特に限定されるものではないが、上記各構成成
分からなる熱可塑性合成樹脂組成物を、例えば、インフ
レーション成形法、Tダイ成形法、カレンダー成形法、
溶液流延法等の方法によって成形することができる。
方法は、特に限定されるものではないが、上記各構成成
分からなる熱可塑性合成樹脂組成物を、例えば、インフ
レーション成形法、Tダイ成形法、カレンダー成形法、
溶液流延法等の方法によって成形することができる。
【0019】本発明の熱可塑性合成樹脂フィルムの厚さ
は、全光線透過率が50〜89%を満足すれば特に限定
されるものではないが、余り薄いと機械的強度が不足
し、破れ等のおそれがあり、逆に、余り厚いと熱可塑性
合成樹脂フィルムの製造時の製膜が難しくなったり、そ
の後のハンドリングも面倒になるので、一般的には、
0.03〜0.3mmの範囲が好適に用いられる。
は、全光線透過率が50〜89%を満足すれば特に限定
されるものではないが、余り薄いと機械的強度が不足
し、破れ等のおそれがあり、逆に、余り厚いと熱可塑性
合成樹脂フィルムの製造時の製膜が難しくなったり、そ
の後のハンドリングも面倒になるので、一般的には、
0.03〜0.3mmの範囲が好適に用いられる。
【0020】上記熱可塑性合成樹脂フィルムの中間層と
外層との構成は、中間層が熱可塑性合成樹脂フィルムの
全厚さの95%未満であることが好ましく、中間層の両
面に設けられる2層の外層(一面はハウスやトンネル等
の施設の外壁を構成し、他面は内壁を構成する)は、
1:3〜3:1であることが好ましい。
外層との構成は、中間層が熱可塑性合成樹脂フィルムの
全厚さの95%未満であることが好ましく、中間層の両
面に設けられる2層の外層(一面はハウスやトンネル等
の施設の外壁を構成し、他面は内壁を構成する)は、
1:3〜3:1であることが好ましい。
【0021】上記熱可塑性合成樹脂フィルムにおける中
間層と外層の層比或いは2層の外層同士の層比が上記範
囲とされるのは、ハウスやトンネル等の施設の外壁を構
成する外層が極端に薄いとき、外層に含有される紫外線
吸収剤の濃度を、熱可塑性合成樹脂100重量部に対し
3重量部を超える添加量が必要になることがあり、得ら
れる熱可塑性合成樹脂フィルムからブリードアウトし、
顔料もしくは染料を紫外線から保護する効果が低下する
だけでなく、該熱可塑性合成樹脂フィルムの全光線透過
率を低下せしめるおそれがあるからである。
間層と外層の層比或いは2層の外層同士の層比が上記範
囲とされるのは、ハウスやトンネル等の施設の外壁を構
成する外層が極端に薄いとき、外層に含有される紫外線
吸収剤の濃度を、熱可塑性合成樹脂100重量部に対し
3重量部を超える添加量が必要になることがあり、得ら
れる熱可塑性合成樹脂フィルムからブリードアウトし、
顔料もしくは染料を紫外線から保護する効果が低下する
だけでなく、該熱可塑性合成樹脂フィルムの全光線透過
率を低下せしめるおそれがあるからである。
【0022】本発明の熱可塑性合成樹脂フィルムは、叙
上の如く構成されているので、外層に含有する紫色顔料
もしくは染料がハウスやトンネルの内外面より照射され
る主として紫外線によって劣化、変質することが少な
く、長日性のほうれん草や軟弱野菜の生育に機能しない
波長500〜620nmの光線を長期にわたってカット
でき、全光線透過率をこれらの栽培植物の生育に適した
50〜89%に保持できるので、ほうれん草等の長日性
植物の花芽分化を抑制し、アスパラガス、ミツバ等の軟
弱野菜類の緑化や硬化、更には葉焼け等の高温障害が防
止でき、且つ、十分な生育ができるので、周年的にこれ
らの長日性植物や軟弱野菜を促成栽培、抑制栽培し得る
ハウス用乃至トンネル用の被覆資材として有効に利用で
きる。
上の如く構成されているので、外層に含有する紫色顔料
もしくは染料がハウスやトンネルの内外面より照射され
る主として紫外線によって劣化、変質することが少な
く、長日性のほうれん草や軟弱野菜の生育に機能しない
波長500〜620nmの光線を長期にわたってカット
でき、全光線透過率をこれらの栽培植物の生育に適した
50〜89%に保持できるので、ほうれん草等の長日性
植物の花芽分化を抑制し、アスパラガス、ミツバ等の軟
弱野菜類の緑化や硬化、更には葉焼け等の高温障害が防
止でき、且つ、十分な生育ができるので、周年的にこれ
らの長日性植物や軟弱野菜を促成栽培、抑制栽培し得る
ハウス用乃至トンネル用の被覆資材として有効に利用で
きる。
【0023】又、本発明の熱可塑性合成樹脂フィルム
は、外層に所定量にて配合されている紫外線吸収剤の、
病害虫の忌避作用や病原菌の繁殖阻害作用によって、菌
核病、萎ちょう病、カビ病等の胞子形成が抑制され、高
温多湿になり易いハウスやトンネルによる施設内におい
て病虫害も少なく、高品質の商品を効率よく生産でき
る。
は、外層に所定量にて配合されている紫外線吸収剤の、
病害虫の忌避作用や病原菌の繁殖阻害作用によって、菌
核病、萎ちょう病、カビ病等の胞子形成が抑制され、高
温多湿になり易いハウスやトンネルによる施設内におい
て病虫害も少なく、高品質の商品を効率よく生産でき
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0025】(実施例1)エチレン−酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニル含有量10重量%、比重0.96、MI
=1.2)100重量部、ジオキサジンバイオレット
(極大吸収520〜620nm)0.02重量部、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商
品名:チヌビン326)1.0重量部が配合された厚さ
25μmの2層の外層と、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニル含有量15重量%、比重0.96、MI
=1.4)100重量部、珪酸塩類(協和化学社製、商
品名:BHT−4A)8重量部が配合された厚さ50μ
mの中間層を、多層インフレーション成形法により全厚
さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共
重合体フィルムをハウスに展張し、1994年6〜8月
の3ケ月間名古屋市郊外の圃場で、ほうれん草(品種:
オリオン)を栽培した。
体(酢酸ビニル含有量10重量%、比重0.96、MI
=1.2)100重量部、ジオキサジンバイオレット
(極大吸収520〜620nm)0.02重量部、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商
品名:チヌビン326)1.0重量部が配合された厚さ
25μmの2層の外層と、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニル含有量15重量%、比重0.96、MI
=1.4)100重量部、珪酸塩類(協和化学社製、商
品名:BHT−4A)8重量部が配合された厚さ50μ
mの中間層を、多層インフレーション成形法により全厚
さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共
重合体フィルムをハウスに展張し、1994年6〜8月
の3ケ月間名古屋市郊外の圃場で、ほうれん草(品種:
オリオン)を栽培した。
【0026】(実施例2)実施例1の外層のジオキサジ
ンバイオレットに替えて、フタロシアニン系青色顔料と
キナクリドン系赤色顔料の混合系顔料0.02重量部を
使用したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ100
μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを
得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほうれ
ん草(品種:オリオン)を栽培した。
ンバイオレットに替えて、フタロシアニン系青色顔料と
キナクリドン系赤色顔料の混合系顔料0.02重量部を
使用したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ100
μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを
得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほうれ
ん草(品種:オリオン)を栽培した。
【0027】(比較例1)実施例1の外層のジオキサジ
ンバイオレットの配合量0.02重量部を0.004重
量部に、チヌビン326(商品名)の配合量1.0重量
部を0.08重量部に変更したこと以外、実施例1と同
様にして全厚さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルムを得た。得られた農業用エチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルムを被覆資材として用い、実
施例1と同様にほうれん草(品種:オリオン)を栽培し
た。
ンバイオレットの配合量0.02重量部を0.004重
量部に、チヌビン326(商品名)の配合量1.0重量
部を0.08重量部に変更したこと以外、実施例1と同
様にして全厚さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルムを得た。得られた農業用エチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルムを被覆資材として用い、実
施例1と同様にほうれん草(品種:オリオン)を栽培し
た。
【0028】(比較例2)実施例1の外層のチヌビン3
26(商品名)の配合量1.0重量部を0.08重量部
に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ10
0μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム
を得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体
フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほう
れん草(品種:オリオン)を栽培した。
26(商品名)の配合量1.0重量部を0.08重量部
に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ10
0μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム
を得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体
フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほう
れん草(品種:オリオン)を栽培した。
【0029】(比較例3)実施例1の外層のジオキサジ
ンバイオレットの配合量0.02重量部を0.15重量
部に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ1
00μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
ムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合
体フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほ
うれん草(品種:オリオン)を栽培した。
ンバイオレットの配合量0.02重量部を0.15重量
部に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚さ1
00μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
ムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共重合
体フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様にほ
うれん草(品種:オリオン)を栽培した。
【0030】(比較例4)実施例1の中間層のジオキサ
ジンバイオレットの配合量0.02重量部を0.002
重量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚
さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共
重合体フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様
にほうれん草(品種:オリオン)を栽培した。
ジンバイオレットの配合量0.02重量部を0.002
重量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして全厚
さ100μmの農業用エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムを得た。得られた農業用エチレン−酢酸ビニル共
重合体フィルムを被覆資材として用い、実施例1と同様
にほうれん草(品種:オリオン)を栽培した。
【0031】上記の如く得られた各実施例の農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムの全光線透過率及び耐候性評価
は、以下に示す方法で測定、評価した。又、上記実施例
で得られた農業用熱可塑性合成樹脂フィルムを用いて実
施したほうれん草の栽培試験の結果は、以下に示す方法
で測定評価した。
塑性合成樹脂フィルムの全光線透過率及び耐候性評価
は、以下に示す方法で測定、評価した。又、上記実施例
で得られた農業用熱可塑性合成樹脂フィルムを用いて実
施したほうれん草の栽培試験の結果は、以下に示す方法
で測定評価した。
【0032】1.全光線透過率:日立製作所社製、自記
分光光度計を使用し、全光線透過率を測定した。
分光光度計を使用し、全光線透過率を測定した。
【0033】2.耐候性評価:JIS K 6732に
準拠し、サンシャインカーボンアーク耐候性試験機に
て、500時間照射後の農業用熱可塑性合成樹脂フィル
ムの褪色の程度を目視により観察し、○:殆ど褪色な
し、×:著しく褪色あり、の2段階で評価した。
準拠し、サンシャインカーボンアーク耐候性試験機に
て、500時間照射後の農業用熱可塑性合成樹脂フィル
ムの褪色の程度を目視により観察し、○:殆ど褪色な
し、×:著しく褪色あり、の2段階で評価した。
【0034】3.栽培試験の結果:ほうれん草の育成状
態をその収穫時において、高温障害、育成、葉色の3点
から評価した。高温障害については、葉焼けを中心に観
察し、○:殆ど葉焼けなし、×:葉焼けあり、の2段階
で評価した。育成については、根及び葉茎の大きさ、太
さ及び徒長の度合いを中心に観察し、その有無で評価し
た。葉色については、葉緑素計(ミノルタ社製、SPA
D−502)を使用し、葉緑素の形成量(数値が大きい
程、葉緑素の形成が多く育成状態が良いことを示す。)
を測定した。
態をその収穫時において、高温障害、育成、葉色の3点
から評価した。高温障害については、葉焼けを中心に観
察し、○:殆ど葉焼けなし、×:葉焼けあり、の2段階
で評価した。育成については、根及び葉茎の大きさ、太
さ及び徒長の度合いを中心に観察し、その有無で評価し
た。葉色については、葉緑素計(ミノルタ社製、SPA
D−502)を使用し、葉緑素の形成量(数値が大きい
程、葉緑素の形成が多く育成状態が良いことを示す。)
を測定した。
【0035】上記測定、評価結果は、表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の農業用熱可塑性合成樹脂フィル
ムは、上記の如き構成となされているので、耐候性に優
れ、ほうれん草等の長日性植物の花芽分化やアスパラガ
ス、ミツバ等の軟弱野菜の緑化、硬化や更に葉焼け等の
高温障害が回避でき、十分な育成ができるので、周年的
にこれらの長日性植物や軟弱野菜を促成栽培、抑制栽培
し得るハウス用乃至トンネル用の被覆資材として有効に
利用できる。
ムは、上記の如き構成となされているので、耐候性に優
れ、ほうれん草等の長日性植物の花芽分化やアスパラガ
ス、ミツバ等の軟弱野菜の緑化、硬化や更に葉焼け等の
高温障害が回避でき、十分な育成ができるので、周年的
にこれらの長日性植物や軟弱野菜を促成栽培、抑制栽培
し得るハウス用乃至トンネル用の被覆資材として有効に
利用できる。
【0038】又、本発明の熱可塑性合成樹脂フィルム
は、外層に所定量にて配合されている紫外線吸収剤の病
害虫の忌避作用や病原菌の繁殖阻害作用によって、菌核
病、萎ちょう病、カビ病等の胞子形成が抑制され、高温
多湿になり易いハウスやトンネルによる施設内において
病虫害も少なく、高品質の商品を効率よく生産できる。
は、外層に所定量にて配合されている紫外線吸収剤の病
害虫の忌避作用や病原菌の繁殖阻害作用によって、菌核
病、萎ちょう病、カビ病等の胞子形成が抑制され、高温
多湿になり易いハウスやトンネルによる施設内において
病虫害も少なく、高品質の商品を効率よく生産できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/07 C08K 5/07 5/132 KAU 5/132 KAU 5/17 KAY 5/17 KAY 5/315 KAX 5/315 KAX 5/3475 KBM 5/3475 KBM C08L 101/00 KAQ C08L 101/00 KAQ
Claims (1)
- 【請求項1】 中間層と2層の外層からなる農業用熱可
塑性合成樹脂フィルムであって、両外層は熱可塑性合成
樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤を0.1〜3重
量部含有するとともに、少なくとも一方の外層は、これ
に加えて、波長500〜620nmの光線を選択的に吸
収する紫色顔料もしくは染料を0.005〜0.1重量
部を含有してなり、フィルム全体の全光線透過率が50
〜89%であることを特徴とする農業用熱可塑性合成樹
脂フィルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9666896A JPH09275822A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 農業用熱可塑性合成樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9666896A JPH09275822A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 農業用熱可塑性合成樹脂フィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09275822A true JPH09275822A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14171194
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9666896A Pending JPH09275822A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 農業用熱可塑性合成樹脂フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09275822A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007252211A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Nara Prefecture | 長日開花植物の開花抑制装置およびその方法 |
| JP2011101621A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Jck Kk | 植生緑化用固化複合材及び植生緑化用固砂工法 |
| JP2015195776A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | 三菱樹脂アグリドリーム株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2022011230A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 農業フィルム用着色樹脂組成物、および農業フィルム |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP9666896A patent/JPH09275822A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007252211A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Nara Prefecture | 長日開花植物の開花抑制装置およびその方法 |
| JP2011101621A (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Jck Kk | 植生緑化用固化複合材及び植生緑化用固砂工法 |
| JP2015195776A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | 三菱樹脂アグリドリーム株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2022011230A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 農業フィルム用着色樹脂組成物、および農業フィルム |
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