JPH09276996A - タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法 - Google Patents

タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法

Info

Publication number
JPH09276996A
JPH09276996A JP11412096A JP11412096A JPH09276996A JP H09276996 A JPH09276996 A JP H09276996A JP 11412096 A JP11412096 A JP 11412096A JP 11412096 A JP11412096 A JP 11412096A JP H09276996 A JPH09276996 A JP H09276996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten steel
tundish
continuous casting
deckle
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11412096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshie Okamoto
吉平栄 岡本
Kazuma Inaoka
数磨 稲岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP11412096A priority Critical patent/JPH09276996A/ja
Publication of JPH09276996A publication Critical patent/JPH09276996A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンディッシュの熱間再使用に際して、モー
ルド内のデッケルの生成を効果的に防止することのでき
るタンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防
止方法を提供する。 【解決手段】 連続鋳造を終えて地金12を残留付着す
るタンディッシュ16に、タンディッシュ16内の溶鋼
11の溶融温度より高い過熱度に設定される溶鋼11
を、溶鋼11を保持する溶鋼容器13のロングノズル1
5を介して注入し、地金12と接触して温度の低下する
タンディッシュ16内の溶鋼11を、タンディッシュ1
6の下部に設けられた浸漬ノズル18を介して連続鋳造
用モールド20に注入して、連続鋳造用モールド20内
の溶鋼表面22に、発熱性パウダー24の層を形成さ
せ、該発熱性パウダーの発熱量が900〜2000kc
al/kgである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続鋳造後のタンデ
ィッシュを用いて再度、連続鋳造を行う際の鋳造スター
ト時において、モールド内に発生するデッケル(溶鋼と
不純物等の凝固塊)を効果的に防止することのできるタ
ンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の連続鋳造においては、タンディッ
シュ下部に設けられた浸漬ノズルを介して連続鋳造用モ
ールド内に溶鋼を注入しながら、パウダーを連続鋳造用
モールド内の溶鋼表面に投入して、該溶鋼の凝固してな
る鋳片をモールドの下方から引き出すことにより連続鋳
造が行われている。そして、このようなパウダー投入
は、連続鋳造用モールド内の溶鋼表面の酸化防止、
連続鋳造用モールドと鋳片の間の潤滑、連続鋳造用モ
ールド内の溶鋼表面に浮上する非金属介在物の捕捉、
連続鋳造用モールド内の溶鋼表面の保温を主な目的とし
ている。この連続鋳造の初期においては、冷却された空
の連続鋳造用モールド内に溶鋼が注入されるために、連
続鋳造用モールド内での溶鋼の不規則な撹拌流動、溶鋼
の不均一冷却及び溶鋼中へのパウダーの巻き込みによ
り、パウダー等に起因する不純物成分と溶鋼との凝固塊
であるデッケルが生成して、あるいはパウダーがモール
ド壁と凝固シェルとの間に不均一に噛み込まれることに
より、溶鋼凝固後の鋳片の欠陥が顕著となる。前記の連
続鋳造の初期における鋳片の欠陥を防止するための方法
として、例えば、特開平2−220749号公報には、
内側壁面が型面を形成する筒状の連続鋳造用モールド内
に挿入した浸漬ノズルを通してステンレス溶鋼を注入し
ながら、モールドパウダーを連続鋳造用モールド内上部
に投入して鋳片を連続鋳造用モールドの下方から引き出
す連続鋳造を、最初に初期用モールドパウダーを使用し
て開始するに際し、カルシア−シリカ−アルミナ系の無
機粉末に低溶融点調整剤、及び発熱剤を添加して、特定
の溶融点、発熱量、及び塩基度となるように調整してな
る初期用モールドパウダーを、連続鋳造用モールド内の
溶鋼表面に投入するステンレス鋼の連続鋳造における初
期鋳造方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平2−220749号公報に記載されているような特
定の溶融点、発熱量、及び塩基度を有するパウダーを初
期用パウダーとして使用する方法では、タンディッシュ
を熱間で繰り返して再使用する場合に以下に示すような
問題点があった。タンディッシュの熱間再使用に際して
は、タンディッシュ自体が充分な顕熱を有しながらも、
タンディッシュ内に前回の鋳造における地金が大量に付
着残留しており、この大量の地金により溶鋼容器から注
入される溶鋼が冷やされ、タンディッシュからモールド
内に最初に注入される溶鋼の温度を著しく低下させる。
このため、発熱量の低いパウダーでは、発熱量が不足す
るためにデッケルの生成を効果的に抑制することが困難
であるという問題点があった。また、パウダーの発熱量
を増加させるために、パウダー自体の組成を変える場合
には、発熱剤の酸化に伴う発煙量が増大して、タンディ
ッシュ周囲の作業環境を悪化させると共に、パウダーの
溶融量の増加に伴ってパウダーの消費量が増加するとい
う欠点があった。さらに、鋳造初期にパウダーの発熱量
を単に大きくしても、タンディッシュに注入される溶鋼
の温度が低くなりすぎるために、これを補償するのに充
分な熱量を溶鋼に付与することが困難となり、このよう
に低温となる溶鋼中のデッケルの生成を効果的に回避す
ることができないという問題点があった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、タンディッシュの熱間再使用に際して、前回の
鋳造における地金が大量に付着残留している場合でも、
作業環境を悪化させることなく、しかもパウダー消費量
を抑制して、タンディッシュからモールド内に注入され
る溶鋼の温度を所定の範囲に維持して、モールド内のデ
ッケルの生成を効果的に防止することのできるタンディ
ッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のタンディッシュ再使用スタート時におけるデッケ
ル防止方法は、連続鋳造を終えて地金を残留付着するタ
ンディッシュに、該タンディッシュ内の溶鋼の溶融温度
より高い過熱度に設定される溶鋼を、該溶鋼を保持する
溶鋼容器のロングノズルを介して注入し、前記地金と接
触して温度の低下する前記タンディッシュ内の溶鋼を、
該タンディッシュの下部に設けられた浸漬ノズルを介し
て連続鋳造用モールドに注入して、該連続鋳造用モール
ド内の溶鋼表面に、発熱性パウダーの層を形成させ、該
発熱性パウダーの発熱量が900〜2000kcal/
kgであるように構成されている。さらに、請求項2記
載のタンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル
防止方法は、請求項1記載のタンディッシュ再使用スタ
ート時におけるデッケル防止方法において、前記連続鋳
造用モールド内の溶鋼表面に形成される発熱性パウダー
の層の厚みが15〜25mmである。
【0006】発熱性パウダーとは、CaO、SiO2 、
Al2 O3 等をベースとする顆粒状の粉末に、発熱剤と
該発熱剤を酸化させる酸化鉄等の酸化剤とを混合したも
のであり、発熱剤としては炭素、Si、Mg、Al、C
a、Mnあるいはそれらの合金であるCa−Si合金等
を用いることができ、発熱剤の組成、あるいは発熱剤と
酸化剤との量比等を調整することにより発熱量を調整さ
せることができる粉末である。溶鋼容器内の溶鋼の過熱
度が40℃より低いと、この溶鋼を地金が付着するタン
ディッシュに投入したときの抜熱量が大きいために、浸
漬ノズルの内孔、吐出孔の閉塞が生じ易くなると共に、
連続鋳造用モールド内のデッケルの生成量が増大するの
で好ましくない。逆に、溶鋼容器内の溶鋼の過熱度が6
0℃を越えると、溶鋼の酸化等による品質の劣化が顕著
となると共に、耐火物の損耗量が増大して生産コストが
上昇する。発熱性パウダーの発熱量が900kcal/
kgより低いと、タンディッシュに残留する地金による
溶鋼の温度低下を補償することができず、デッケルの生
成を効果的に抑制することが困難となる。一方、発熱性
パウダーの発熱量が2000kcal/kgを越える
と、パウダーの溶融量が増して、パウダー粘性が低下し
パウダー消費量を増加させると共に、操業時における発
煙量が増加して作業環境を悪化させるので好ましくな
い。連続鋳造用モールドの溶鋼表面に形成される発熱性
パウダーの層の厚みが15mmより少ないと、発熱量の
絶対量が不足して、デッケル生成の防止効果を発揮する
ことができない。逆に発熱性パウダーの層の厚みが25
mmより多くなると、溶融するパウダーの量が過大とな
り、パウダー巻き込みによる品質不良が増加する。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。まず、本発明の一実施の形態に係る
タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止
方法を適用する連続鋳造設備10について説明する。図
1に示すように、連続鋳造設備10は溶鋼11を保持す
る溶鋼容器13と、該溶鋼容器13の下部に配置された
ロングノズル15と、該溶鋼容器13からロングノズル
15を介して注入される溶鋼11を受鋼(貯蔵)するタ
ンディッシュ16と、タンディッシュ16の底部に設け
られた浸漬ノズル18と、浸漬ノズル18の吐出孔19
を介して吐出される溶鋼11の注入される連続鋳造用モ
ールド20とを有して構成されている。前記溶鋼容器1
3は、アルミナ質、アルミナシリカ質等の耐火物で内張
りされた略円筒状をなす溶鋼容量170tの鉄製容器で
あり、底部には溶鋼排出孔14が設けられており、図示
しないスライディングノズル装置、あるいはストッパー
装置により溶鋼排出孔14を開閉して、タンディッシュ
16にロングノズル15を介して排出される溶鋼11の
流量を制御することができるようになっている。前記ロ
ングノズル15はアルミナ黒鉛質の耐火物により構成さ
れた円筒状のパイプであり、溶鋼容器13からタンディ
ッシュ16へ溶鋼11を注入する際における溶鋼11の
酸化と飛散とを防止することができる。
【0008】前記タンディッシュ16は、溶鋼容器13
から排出される溶鋼11を一時的に保持して、溶鋼11
の成分あるいは温度等を均一化し、定常的に連続鋳造用
モールド20に溶鋼11を供給するための溶鋼容量20
tの溶鋼保持容器である。このタンディッシュ16はア
ルミナシリカ質等の耐火物で内張りされており、その耐
火物表面にマグネシアコーティング材を15〜25mm
の厚さで吹き付けたものが使用され、非金属介在物の発
生を極力抑制することができるようになっている。タン
ディッシュ16の底部には溶鋼注入孔17が設けられて
おり、図示しないスライディングノズル装置、あるいは
ストッパー装置により溶鋼注入孔17を開閉あるいは閉
塞して浸漬ノズル18を介して注入される溶鋼11の流
量を制御することができる。前記浸漬ノズル18は、ア
ルミナ黒鉛質等の略円筒状をなす耐火物製であり、その
底部が封止されており、略水平方向あるいは吐出方向に
角度を有して下部に設けられた吐出孔19を介して、溶
鋼11が連続鋳造用モールド20の中に吐出するように
なっている。前記連続鋳造用モールド20は長辺650
〜1800mm、短辺250〜300mmの矩形断面を
有する銅製の水冷鋳型であり、該矩形断面を有する鋳片
を凝固させることができる。そして、連続鋳造のスター
ト時においては、ダミーバーヘッド21を連続鋳造用モ
ールド20内に位置付けることにより、連続鋳造用モー
ルド20内の底部を封止した状態でタンディッシュ16
から溶鋼11が連続鋳造用モールド20に注入されるよ
うになっている。
【0009】続いて、前記で説明した連続鋳造設備10
を用いる本発明の一実施の形態に係るタンディッシュ再
使用スタート時におけるデッケル防止方法について述べ
る。タンディッシュ16を用いて連続鋳造処理を終えた
後に、前回の連続鋳造処理によりタンディッシュ16中
に付着、残留する溶鋼11、地金12あるいスラグ等を
図示しない排滓容器に排出する。しかし、タンディッシ
ュ16内の温度が低下しているために、溶鋼11の凝固
してなる地金12を完全に排出することはできず、この
時点で図1に示すようにタンディッシュ16中には約6
50kgの地金12が付着、残留している。そして、こ
のようなタンディッシュ16について、浸漬ノズル1
8、あるいはスライディングノズルの点検、交換、補修
を必要に応じて行った後に、タンディッシュ16中に残
留する地金12を保持したままのタンディッシュ16を
用いて次の連続鋳造を開始する。
【0010】ここで、溶鋼容器13に保持する溶鋼11
の温度を、予め溶鋼11の溶融温度より50℃高くなる
温度、即ち過熱度が50℃となるように設定しておく。
なお、このような溶鋼11の過熱度の調整は、転炉出鋼
時における出鋼温度、二次精錬の条件あるいは保持時間
等を変動させることにより実行される。そして、図1に
示すように、過熱度50℃の溶鋼11を保持する溶鋼容
器13をタンディッシュ16上に位置付けて、地金12
が残留するタンディッシュ16内への溶鋼11の注入を
待つ。なお、この溶鋼11の注入前におけるタンディッ
シュ16内の温度は900〜1350℃であった。
【0011】次いで、図2に示すように溶鋼容器13の
図示しないスライディングノズル装置を駆動させること
により、溶鋼排出孔14より溶鋼11がロングノズル1
5を介してタンディッシュ16内に注入される。このと
き、タンディッシュ16の溶鋼注入孔17は閉じられた
状態にある。そして、タンディッシュ16内の溶鋼面が
次第に上昇して、タンディッシュ16内に残留する地金
12を浸漬していき、地金12が溶鋼11の保有熱によ
り溶解されると共に、タンディッシュ16内の溶鋼11
が冷却されることにより溶鋼容器13内の溶鋼11より
50〜70℃程温度が低下する。このときタンディッシ
ュ16内の溶鋼11が溶融点、即ち凝固点より高い温度
となるように溶鋼容器13内の溶鋼11は予め過熱され
ているので、溶鋼注入孔17等の近傍で凝固することな
く溶融状態で保持される。このようにタンディッシュ1
6内の溶鋼面が所定のレベル、例えばロングノズル15
の下端部に達した時に、図示しないスライディングノズ
ル装置を駆動させて、溶鋼注入孔17を開孔して、タン
ディッシュ16内の溶鋼11を浸漬ノズル18を介して
連続鋳造用モールド20に注入する。タンディッシュ1
6の溶鋼11はダミーバーヘッド21で下部を封止され
た連続鋳造用モールド20の空間内で急激に撹拌される
と共に、モールド壁の周囲から冷やされて、モールド
壁、及びダミーバーヘッド21の表面に凝固シェル23
が形成される。なお、ダミーバーヘッド21上には予め
鉄片等の冷却材を配置しておき、最初に注入される溶鋼
11とダミーバーヘッド21との接合を確実にすること
ができる。
【0012】そして、図3に示すように、連続鋳造用モ
ールド20内の溶鋼表面22が上昇して、浸漬ノズル1
8の吐出孔19を浸漬するレベルに達した時に、連続鋳
造用モールド20の上方から発熱性パウダー24を投入
して、溶鋼表面22上に厚さ15〜25mmとなる発熱
性パウダー24の層を形成させる。ここで使用する発熱
性パウダー24は、表1のAに示すようにパウダー1k
g当たりの発熱量が1000kcalとなる酸化剤の添
加された顆粒状あるいは粉末状のものであり、カルシウ
ムとシリコンとの合金(Ca−Si合金)を、表1Aの
化学組成の粉末に対して15〜20wt%となるように
配合されたものである。因みに、表1のBはCa−Si
合金を12〜13wt%含む発熱量が850kcal/
kgとなる従来の発熱性パウダーであり、表1のCは発
熱剤を使用していない一般のモールドパウダーの例を示
している。
【0013】
【表1】
【0014】そして、このように発熱性パウダー24の
層自体を発熱させることにより、連続鋳造用モールド2
0内の溶鋼11の急激な冷却が抑制され、溶鋼11と不
純物等からなるデッケルの生成が抑制される。次に、図
4に示すように、連続鋳造用モールド20内に溶鋼11
の凝固シェル23を生成させると共に、ダミーバーヘッ
ド21を徐々に降下させて、溶鋼11の凝固してなる鋳
片を引き抜きながら鋳造をスタートさせる。以降は発熱
性パウダー24を補給して、連続鋳造用モールド20の
1ストランド(基)当たり約10kgの量を連続鋳造用
モールド20内に投入した。なお、このような発熱性パ
ウダー24の投入に際しては、図示しない熱量計、ある
いは放射温度計等を用いて発熱性パウダー24の表面温
度あるいは放射熱量を測定して、この発熱性パウダー2
4の表面温度あるいは放射熱量が所定の値となるよう
に、連続鋳造用モールド20内に投入される発熱性パウ
ダー24の投入量の制御を行うことも可能である。さら
に、前記発熱性パウダー24の表面温度及び、タンディ
ッシュ16あるいは溶鋼容器13中の溶鋼温度を基にし
て、伝熱計算をおこない発熱性パウダー24の層の厚み
を推定して、層の厚みを所定の厚み、例えば18〜20
mmの範囲に維持することもできる。これにより、連続
鋳造用モールド20の溶鋼表面における熱条件が常に一
定化され、デッケルの生成が少ない安定的な連続鋳造を
行うことができる。そして、図4に示すように、タンデ
ィッシュ16内の溶鋼11の温度及び連続鋳造用モール
ド20内の湯面が安定した後、発熱性の付与されていな
い表1のCに示されるような一般的なモールドパウダー
25を用いて連続鋳造用モールド20内の溶鋼表面22
の保護を行うことができる。
【0015】図5はタンディッシュ16の再使用スター
ト時に使用する発熱性パウダー24の発熱量と、溶鋼容
器13に保持する溶鋼11の過熱度との関係を示すグラ
フである。ここで、図5の実線で示す曲線はデッケルの
生成限界を示すものであり、この曲線の上側ではデッケ
ルの生成が無視できるような領域Aであることを表して
いる。また、図5の斜線で示す範囲は連続鋳造における
鋼種毎の製造条件等によって制約される領域Bを示して
いる。例えば処理する溶鋼11の過熱度が60℃以上に
なると、溶鋼11の精錬過程で使用する耐火物の溶損量
あるいは二次精錬等における設備負荷が増大する。ま
た、溶鋼11の過熱度を40℃より低く設定する場合に
は、浸漬ノズル18あるいはロングノズル15、スライ
ディングノズル等におけるノズル閉塞を生じる確率が高
くなり、鋳片の製造における生産効率を著しく損なう要
因となる。従って、タンディッシュ再使用スタート時に
おいては、図の領域Aと領域Bとの共通部分となるよう
な領域で操業を行うことが好ましく、同図に示すように
発熱量が900kcal/kg以上でかつ過熱度を60
〜40℃の範囲に設定することにより確実にデッケルの
生成を防止することが可能となる。なお、発熱量を20
00kcal/kg以上とした場合には、発熱剤の酸化
により発生する発煙により作業環境が損なわれるので、
これを発熱量の上限とすることが好ましい。
【0016】図6は前述した本発明の一実施の形態に係
るタンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防
止方法を適用して鋳片を作成して、そのデッケルの生成
量を測定し、従来例と比較したグラフである。ここでデ
ッケルの生成量を製品屑として切り落とされる鋳片の長
さに換算して、これを縦軸に表示している。同図に示す
ように、従来例においては平均0.4m(n=2)の長
さの製品屑が発生するのに対して、本発明によれば平均
0.26m(n=6)と約1/2近くに製品屑の量を減
少することができるのが分かる。
【0017】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこのような実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態においては、Ca−
Si合金、及び酸化鉄をカルシア−シリカ−アルミナ系
のパウダーに添加することにより発熱量の調整を行った
が、これに限定されることなく、発熱量が900〜20
00kcal/kgの範囲に規定される発熱性パウダー
であれば、タンディッシュ再使用スタート時における連
続鋳造に適用されるものである。
【0018】
【発明の効果】請求項1及び2記載のタンディッシュ再
使用スタート時におけるデッケル防止方法においては、
連続鋳造を終えて地金を残留付着するタンディッシュ
に、該タンディッシュ内の溶鋼の溶融温度より高い過熱
度に設定される溶鋼を注入するので、最初にタンディッ
シュに注入される溶鋼の保有熱が地金の昇温、及び溶解
により消費されて溶鋼の温度が低下しても、タンディッ
シュ内の溶鋼温度が必要な限度以上の温度に保持され
る。そして、前記地金と接触して温度の低下する前記タ
ンディッシュ内の溶鋼を、連続鋳造用モールドに注入し
て、該連続鋳造用モールド内の溶鋼表面に、発熱性パウ
ダーの層を形成させると共に、溶鋼容器内の溶鋼の過熱
度と発熱性パウダーの発熱量とをデッケルの発生限界
と、操業条件により規定される範囲に限定するので、溶
鋼表面の低温化を阻止して、小さなデッケルの核が生成
したとしてもこれを再溶解させることができる。従っ
て、連続鋳造用モールド内の溶鋼表面が必要以上に冷却
されて発生するデッケルの発生を効果的に防止すること
ができ、デッケルがモールド壁に付着して生じる凝固不
均一によるブレークアウトを回避して、安定的な鋳片の
生産を行える。また、デッケルの発生が防止されるの
で、鋼中の非金属介在物が減少し、鋳片の高品質化を可
能とすると共に、製品屑となる比率を削減して生産歩留
を向上できる。
【0019】特に、請求項2記載のタンディッシュ再使
用スタート時におけるデッケル防止方法においては、連
続鋳造用モールド内の溶鋼表面に形成される発熱性パウ
ダーの層の厚みを特定範囲としているので、さらに効果
的かつ経済的に必要とするパウダーの発熱量を維持し
て、デッケルの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るタンディッシュ再
使用スタート時におけるデッケル防止方法を適用する連
続鋳造設備の説明図である。
【図2】同タンディッシュへの溶鋼の注入後における説
明図である。
【図3】同連続鋳造用モールドへの溶鋼の注入後におけ
る説明図である。
【図4】同連続鋳造用モールドの溶鋼の凝固後における
説明図である。
【図5】溶鋼の過熱度とパウダーの発熱量とをパラメー
タとしてデッケル発生領域を示した説明図である。
【図6】デッケル発生の有無とこれによる製品屑落ち鋳
片換算長さとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 連続鋳造設備 11 溶鋼 12 地金 13 溶鋼容器 14 溶鋼排出孔 15 ロングノ
ズル 16 タンディッシュ 17 溶鋼注入
孔 18 浸漬ノズル 19 吐出孔 20 連続鋳造用モールド 21 ダミーバ
ーヘッド 22 溶鋼表面 23 凝固シェ
ル 24 発熱性パウダー 25 モールド
パウダー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造を終えて地金を残留付着するタ
    ンディッシュに、該タンディッシュ内の溶鋼の溶融温度
    より高い過熱度に設定される溶鋼を、該溶鋼を保持する
    溶鋼容器のロングノズルを介して注入し、前記地金と接
    触して温度の低下する前記タンディッシュ内の溶鋼を、
    該タンディッシュの下部に設けられた浸漬ノズルを介し
    て連続鋳造用モールドに注入して、該連続鋳造用モール
    ド内の溶鋼表面に、発熱性パウダーの層を形成させ、該
    発熱性パウダーの発熱量が900〜2000kcal/
    kgであることを特徴とするタンディッシュ再使用スタ
    ート時におけるデッケル防止方法。
  2. 【請求項2】 前記連続鋳造用モールド内の溶鋼表面に
    形成される発熱性パウダーの層の厚みが15〜25mm
    であることを特徴とする請求項1記載のタンディッシュ
    再使用スタート時におけるデッケル防止方法。
JP11412096A 1996-04-10 1996-04-10 タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法 Withdrawn JPH09276996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11412096A JPH09276996A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11412096A JPH09276996A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09276996A true JPH09276996A (ja) 1997-10-28

Family

ID=14629645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11412096A Withdrawn JPH09276996A (ja) 1996-04-10 1996-04-10 タンディッシュ再使用スタート時におけるデッケル防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09276996A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010269359A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Kobe Steel Ltd 前チャージと次チャージの温度差に着目した、タンディッシュの熱間再使用方法
JP2012183572A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Kobe Steel Ltd 鋳造初期のスラグベアと溶鋼表面の凝固を抑制する連続鋳造方法
CN111715858A (zh) * 2020-06-30 2020-09-29 南阳汉冶特钢有限公司 一种实现低过热度连续铸造的生产方法
JP2024126358A (ja) * 2023-03-07 2024-09-20 品川リフラクトリーズ株式会社 発熱型フロントパウダー
JP2024127304A (ja) * 2023-03-09 2024-09-20 品川リフラクトリーズ株式会社 モールドパウダー
JP2024162899A (ja) * 2023-05-11 2024-11-21 品川リフラクトリーズ株式会社 発熱型モールドパウダー

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010269359A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Kobe Steel Ltd 前チャージと次チャージの温度差に着目した、タンディッシュの熱間再使用方法
JP2012183572A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Kobe Steel Ltd 鋳造初期のスラグベアと溶鋼表面の凝固を抑制する連続鋳造方法
CN111715858A (zh) * 2020-06-30 2020-09-29 南阳汉冶特钢有限公司 一种实现低过热度连续铸造的生产方法
JP2024126358A (ja) * 2023-03-07 2024-09-20 品川リフラクトリーズ株式会社 発熱型フロントパウダー
JP2024127304A (ja) * 2023-03-09 2024-09-20 品川リフラクトリーズ株式会社 モールドパウダー
JP2024162899A (ja) * 2023-05-11 2024-11-21 品川リフラクトリーズ株式会社 発熱型モールドパウダー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN115533054A (zh) 一种降低连铸中间包钢水过热度的方法
JP5014876B2 (ja) 真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する低硫鋼の二次精錬方法
US3630267A (en) Method of controlling the temperature of molten ferrous metal
JP2019515797A (ja) モールドフラックス及びこれを利用した鋳造方法
CN107695311B (zh) 投入材料及利用其的铸造方法
RU2518879C2 (ru) Способ и устройство модифицирования
JP3317258B2 (ja) 高Mn丸断面鋳片の連続鋳造用モールドパウダ
JP2005297001A (ja) 鋼の連続鋳造方法
RU2133169C1 (ru) Способ непрерывной разливки металлов методом "плавка на плавку"
CN107338343B (zh) 熔剂和使用其的铸造方法
JP3597971B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP5218208B2 (ja) 溶鋼の保温方法
JP2744439B2 (ja) 溶鋼の連続鋳造におけるノズル詰り防止方法
JP3093617B2 (ja) タンディッシュの熱間連続使用方法
JP7234768B2 (ja) 浸漬ノズルの予熱方法
JP3256148B2 (ja) 凝固過程での収縮量の大きい鋼の連続鋳造方法
JPS63174764A (ja) 連続鋳造における鋳込み開始時の溶鋼酸化防止方法
JP4516937B2 (ja) 浸漬ノズルの予熱装置および連続鋳造方法。
JP2866309B2 (ja) 溶湯注出用開口部充填材の充填方法
US4150979A (en) Method of continuous production of nodular cast iron
SU1693101A1 (ru) Способ рафинировани сплавов на медной основе
JP3563786B2 (ja) 溶融金属容器に付設される溶融金属出湯用ノズルの開孔方法および装置
JP3689375B2 (ja) 再酸化防止用フラックスおよびそれを用いた連続鋳造方法
JP4600095B2 (ja) タンディッシュの熱間再使用方法
JPH10180423A (ja) 薄板の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701