JPH09278788A - ヒダントイン誘導体、紫外線吸収剤および皮膚外用剤 - Google Patents

ヒダントイン誘導体、紫外線吸収剤および皮膚外用剤

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JPH09278788A
JPH09278788A JP11557296A JP11557296A JPH09278788A JP H09278788 A JPH09278788 A JP H09278788A JP 11557296 A JP11557296 A JP 11557296A JP 11557296 A JP11557296 A JP 11557296A JP H09278788 A JPH09278788 A JP H09278788A
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毅 池本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、新規なUV−A領域の紫外線を吸収
するヒダントイン誘導体、それを用いた紫外線吸収剤及
びそれを配合した皮膚外用剤、特に紫外線吸収性を有す
る水溶性のヒダントイン誘導体、それを用いた紫外線吸
収剤及びそれを配合した皮膚外用剤を提供することを目
的とする。 【解決手段】下記一般式 【化1】 (式中Aはアルキル基の炭素数が1〜20であるアルキ
ルグリコシドからn個の水酸基を除いた残基、Xは水素
原子、水酸基、メチレンオキシド基、炭素数1〜20の
直鎖もしくは分岐鎖の炭化水素基、炭素数1〜20のア
ルコキシ基、Yはアルキレン基、aは1〜5の整数を表
し、nは整数を表す。)で表されることを特徴とするヒ
ダントイン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なヒダントイ
ン誘導体、紫外線吸収剤および皮膚外用剤、特に紫外線
吸収性を有する水溶性のヒダントイン誘導体、それを用
いた紫外線吸収剤およびそれを配合した皮膚外用剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】紫外線は、様々な変化を皮膚にもたらす
ことが知られている。紫外線を皮膚科学的に分類すると
400〜320nmのUV−Aと呼ばれる長波長紫外
線、320〜290nmのUV−Bと呼ばれる中波長紫
外線、290nm以下のUV−Cと呼ばれる短波長紫外
線とに分けられる。通常、人間が暴露される紫外線の大
部分は太陽光線であるが、地上に届く紫外線はUV−A
およびUV−Bで、UV−Cはオゾン層において吸収さ
れて地上には殆ど到達しない。地上にまで到達する紫外
線の中でUV−Bは皮膚の紅斑や水泡を発症させ、また
UV−Aは皮膚の黒化をもたらし長期にわたって作用し
たときには、皮膚の老化を促進することが認められてい
る。
【0003】従来、UV−B吸収剤は数多く開発されて
きたが、UV−Aは、むしろ夏の海辺で皮膚を健康的な
小麦色にする紫外線として受け入れられていたところか
ら、それほど注目されていなかった。しかし近年、四季
を通じて白い肌であることへの消費者の要望が高まった
ことと、皮膚の老化を防ぐことをも併せてUV−A吸収
剤が注目されるようになってきている。
【0004】既存のUV−A吸収剤としては、ベンゾフ
ェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンゾトリ
アゾール誘導体などが知られており、化粧料、医薬部外
品等の外用剤に配合され利用されてきた。
【0005】しかしながら、ベンゾフェノン誘導体はU
V−A吸収能が低いため充分にUV−Aが防御すること
ができず、ベンゾトリアゾール誘導体は安全性の点から
化粧品分野では使用されていない。またジベンゾイルメ
タン誘導体は金属とキレートを形成し着色してしまうと
いう問題がある。
【0006】さらに、既存のUV−A吸収剤はほとんど
が油溶性であり、化粧水等の水系の製品への配合は困難
であり、その使用量も極く少量に限られ、UV−A吸収
剤のもつ機能が十分に発揮されないという欠点があっ
た。
【0007】そこで、UV−A領域の紫外線から皮膚を
保護する油溶性のUV−A吸収剤同様に、水溶性のUV
−A吸収剤の開発も強く望まれるようになった。
【0008】本発明者らは、かかる実情に鑑み鋭意研究
をおこなった結果、アルキルグリコシド骨格を有するヒ
ダントイン誘導体が、上述の性質を満足し得る化合物で
あることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、UV−A領域の紫外線を吸収する物質およびそれ
を配合した皮膚外用剤、特にUV−A領域の紫外線を吸
収する水溶性の物質、それを用いた紫外線吸収剤および
それを配合した皮膚外用剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的は下記一般式
(1)で表されることを特徴とするヒダントイン誘導
体、該ヒダントイン誘導体からなる紫外線吸収剤および
該ヒダントイン誘導体を含有することを特徴とする皮膚
外用剤、特に紫外線吸収性を有する水溶性のヒダントイ
ン誘導体、それを用いた紫外線吸収剤およびそれを配合
した皮膚外用剤によって達成される。
【0011】
【化2】
【0012】(式中Aはアルキル基の炭素数が1〜20
であるアルキルグリコシドからn個の水酸基を除いた残
基、Xは水素原子、水酸基、メチレンオキシド基、炭素
数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖の炭化水素基、炭素数
1〜20のアルコキシ基、Yはアルキレン基、aは1〜
5の整数を表し、nは整数を表す。)
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。
【0014】本発明のヒダントイン誘導体の式中に定義
したAはアルキル基の炭素数が1〜20であるアルキル
グリコシドからn個の水酸基を除いた残基残基であり、
nは整数を表す。アルキルグリコシドとしては、アノマ
ー性水酸基のO−アルキル化後のアノマー配向性は特に
限定されず、αあるいはβ単一でもその混合物でも良
い。
【0015】アルキル基は炭素数が1〜20であれば直
鎖、分岐鎖の何れでもよく、具体例としては、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、
2−エチルヘキシル、n−デシル、n−ウンデシル、n
−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、
2−オクチルデシル、エイコサニル基等が挙げられる。
【0016】アルキルグリコシド部分の糖としては、グ
ルコース、ガラクトース、キシロース、フルクトース、
アルトロース、タロース、マンノース、アラビノース等
の単糖およびその混合物、マルトース、イソマルトー
ス、ラクトース、セルビオース等の二糖類、さらにそれ
以上の多糖を用いる事も可能である。なお、本発明のヒ
ダントイン誘導体のアルキルグリコシド部分に関して
は、その一種を単独で用いても二種以上を併用しても良
い。
【0017】Xの例としては、水素原子、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−
エチルヘキシル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ト
リデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、2−
オクチルデシル、エイコサニル、メトキシ、エトキシ、
イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ヘ
キシロキシ、n−オクチロキシ、2−エチルヘキシロキ
シ、n−デシロキシ、n−ウンデシロキシ、n−トリデ
シロキシ、n−テトラデシロキシ、n−ヘキサデシロキ
シ、2−オクチルドデシロキシ、エイコサニロキシ等が
挙げられる。aはXの置換数を表し1〜5の整数であ
る。
【0018】Yの例としては、−CH2 −、−(C
2 2 −、−(CH2 3 −、−CH2 CH(C
3 )CH2 −、−CH2 CH2 CH(CH3 )−、−
CH(CH3 )CH2 CH2 −、−C(CH3 2 CH
2 CH2 −、−(CH2 5 −、−CH2 CH2 CH2
CH(CH2 CH3 )−、−CH2 CH2 CH2 CH2
CH(CH3 )−、−(CH2 7 −等が挙げられる。
【0019】本発明のヒダントイン誘導体は、例えば、
化3で表されるヒダントイン誘導体を用いて製造でき
る。
【0020】
【化3】
【0021】すなわち、上記化3〔但し、式中Rは低級
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)であり、
Xは水素原子、水酸基、メチレンオキシド基、炭素数1
〜20の直鎖もしくは分岐鎖の炭化水素基、炭素数1〜
20のアルコキシ基、Yはアルキレン基、aは1〜5の
整数を表す。〕と、アルキルグリコシドを水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の塩基存在下、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の溶媒中で
室温〜200℃で30分〜50時間反応(エステル交換
反応)させる。冷却後反応溶液にアセトンを加え、析出
した未反応のアルキルグリコシドを除いて後、有機層を
減圧下で濃縮し、得られた残分をシリカゲルカラムクロ
マグラフ法、再結晶法などで精製することにより本発明
のヒダントイン誘導体(1)を得ることができる。
【0022】上記のようにして得られるヒダントイン誘
導体は結晶であり、糖部分がアルキル化され非還元性と
なっているため安定性に優れていると同時に保湿性も優
れている。
【0023】本発明に係わる紫外線吸収剤は、前記化2
で表されるヒダントイン誘導体の一種または二種以上を
含有し、本発明に係わる皮膚外用剤は、前記化2で表さ
れるヒダントイン誘導体の一種または二種以上を含有す
ることを特徴とする。
【0024】なお、本発明の皮膚外用剤には、通常化粧
品や医薬部外品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、
例えば、油分、潤滑油、本発明以外の紫外線吸収剤、酸
化防止剤、界面活性剤、防腐剤、金属封鎖剤、香料、
水、アルコール、増粘剤等を必要に応じて適宜配合する
ことができる。本発明の皮膚外用剤は、特にその適用分
野を限定するものではなく、本発明に用いるヒダントイ
ン誘導体の特性と目的に応じ、化粧料、医薬部外品等に
利用されうるものである。
【0025】ここで、本発明の皮膚外用剤の剤型は任意
であり、パウダー状、クリーム状、ペースト状、スチッ
ク状、液状、乳液状、ゼリー状等、何れの剤型でもかま
わない。さらに、乳化剤を用いてW/O型およびO/W
型に乳化してもよい。また、その配合量は上記の剤型に
よっても異なるが、本発明の目的を達成する範囲を検討
した結果、0.1〜30重量%が好ましく、さらに好ま
しくは0.2〜20重量%である。
【0026】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお、本発明は、これらによって限定されるもので
はない。
【0027】実施例1 α−メチルグルコース(5.0g )を30mlのN,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。この溶液
に4−(3、4−ジメトキシベンジリデン)−2,5−
ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸メチル
(2.0g )と炭酸カリウム(20mg)を加えた後、1
00℃にて15時間撹拌した。反応溶液を冷却後、この
溶液にアセトンを加え、未反応のα−メチルグルコース
を析出させろ別除去した。ろ取したα−メチルグルコー
スをアセトンにて洗浄し、洗液をろ液と合わせ、この溶
液を減圧下で濃縮することにより淡黄色の粘稠物質を得
た。この粘稠物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=8:1)にて精製する
ことによりTLC(シリカゲル)分析(展開溶媒 クロ
ロホルム:メタノール=6:1)においてRf値0.6
に相当する成分を淡黄色の結晶として得た。
【0028】得られた結晶の構造は、13C−NMRスペ
クトル、赤外吸収スペクトルにより確認した。13C−N
MRスペクトルは、日本電子製 JNM LA400
FT−NMRを用いて重メタノール(内部基準:テトラ
メチルシラン)測定した。赤外吸収スペクトルは、島津
製作所製 FTIR−8100 フーリエ変換赤外分光
光度計を用いて臭化カリウム錠剤法で測定を行った。
【0029】その結果、得られた結晶の構造はそれぞれ
化4にて表されるヒダントイン誘導体であることが確認
された。
【0030】
【化4】
【0031】化4にて表される化合物13C−NMRスペ
クトルを図1に、赤外吸収スペクトルを図2に示す。
【0032】実施例2 実施例1のα−メチルグルコースをβ−エチルガラクト
ースに、4−(3、4−ジメトキシベンジリデン)−
2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸メ
チルを4−(4−メトキシベンジリデン)−2,5−ジ
オキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸メチルに変え
た他は実施例1に準じて反応を行い、化5にて表される
ヒダントイン誘導体を得た。なお、構造は13C−NMR
スペクトル、赤外吸収スペクトルにより確認した。
【0033】
【化5】
【0034】実施例3 実施例1のα−メチルグルコースをオクチルグルコース
(α、β体混合物)に、4−(3、4−ジメトキシベン
ジリデン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプ
ロピオン酸メチルを4−(3,4−メチレンジオキシベ
ンジリデン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジン
プロピオン酸メチルに変えた他は実施例1に準じて反応
を行い、化6にて表されるヒダントイン誘導体を得た。
なお、構造は13C−NMRスペクトル、赤外吸収スペク
トルにより確認した。
【0035】
【化6】
【0036】実施例1〜3で得た化合物について、島津
製作所 UV−2200型分光光度計を用いてエタノー
ル溶媒で紫外線吸収スペクトルを測定したところ、何れ
もUV−A領域に極大吸収を示した。このことより、本
発明のヒダントイン誘導体は、優れたUV−A吸収剤で
あるといえる。代表例として、図3に実施例1で得られ
た化4で表される化合物の紫外線吸収スペクトルを示
す。
【0037】以下に本発明に係わるヒダントイン誘導体
を含む組成物の実施例および比較例を示す。
【0038】実施例4(クリーム) 表1に示す処方にて、常法によりクリームを作製した。
【0039】
【表1】
【0040】実施例5(クリーム) 表2に示す処方にて、常法によりクリームを作製した。
【0041】
【表2】
【0042】実施例6(ローション) 表3に示す処方にて、常法によりローションを作製し
た。
【0043】
【表3】
【0044】比較例1(クリーム) 実施例4の処方中、ヒダントイン誘導体(化4で表され
る化合物)を除く以外は実施例4同様の処方で製品を得
た。
【0045】比較例2(クリーム) 実施例5の処方中、ヒダントイン誘導体(化5で表され
る化合物)を除く以外は実施例5同様の処方で製品を得
た。
【0046】比較例3(ローション) 実施例6の処方中、ヒダントイン誘導体(化6で表され
る化合物)を除く以外は実施例6同様の処方で製品を得
た。
【0047】以上のごとくして得られた実施例4〜6お
よび比較例1〜3について紫外線防止効果の測定を行っ
た。測定方法は、ヒトの背部に本発明品を配合した上記
皮膚外用剤を2mg/cm2の量で塗布し、15分後UV−A
照射を行った。UV−A照射は、BLBランプで、36
5nm、9J/cm2 のエネルギー量の紫外線を照射し、
下記の式を用いて最小黒化量(MMD)を求めた。
【0048】
【数1】
【0049】測定結果を表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】表4からわかるように実施例のMMD値
は、いずれも比較例のものより高くなっている。すなわ
ち、本発明のヒダントイン誘導体を配合することにより
優れた紫外線防止効果が得られることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明のヒダントイン誘導体は、UV−
A領域に極大吸収を有する優れた紫外線吸収剤である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られたヒダントイン誘導
体化4の13C−NMRスペクトルを示す図である。
【図2】本発明の実施例1で得られたヒダントイン誘導
体化4の赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図3】本発明の実施例1で得られたヒダントイン誘導
体化4の紫外線吸収スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/00 104 C09K 3/00 104B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中Aはアルキル基の炭素数が1〜20であるアルキ
    ルグリコシドからn個の水酸基を除いた残基、Xは水素
    原子、水酸基、メチレンオキシド基、炭素数1〜20の
    直鎖もしくは分岐鎖の炭化水素基、炭素数1〜20のア
    ルコキシ基、Yはアルキレン基、aは1〜5の整数を表
    し、nは整数を表す。)で表されることを特徴とするヒ
    ダントイン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヒダントイン誘導体一種
    または二種以上からなる紫外線吸収剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のヒダントイン誘導体一種
    または二種以上を含有することを特徴とする皮膚外用
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2768630A1 (fr) * 1997-09-22 1999-03-26 Ulice Sa Utilisation d'alkyl monoglucosides en tant que vecteurs moleculaires
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