JPH09278975A - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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JPH09278975A
JPH09278975A JP8971996A JP8971996A JPH09278975A JP H09278975 A JPH09278975 A JP H09278975A JP 8971996 A JP8971996 A JP 8971996A JP 8971996 A JP8971996 A JP 8971996A JP H09278975 A JPH09278975 A JP H09278975A
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JP
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water
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chlorinated polyolefin
aqueous
polymer
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JP8971996A
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English (en)
Inventor
Kenta Kanaida
健太 金井田
Makoto Mizushima
真 水島
雅也 ▲吉▼田
Masaya Yoshida
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に対する密着性、耐水性、耐溶剤性等に
優れた塗膜を形成することができ、種々の用途に好適に
用いることができる水性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩素化ポリオレフィン含有重合体および
オキサゾリン基含有水溶性重合体を混合することによっ
て水性樹脂組成物を得る。このようにして得られた水性
樹脂組成物は、基材に対する密着性、特に、ポリオレフ
ィン基材等のプラスチックに対する低温での密着性が従
来と比較して極めて良好で、しかも、耐水性、耐溶剤性
等に優れた塗膜を形成することができる。このため、該
水性樹脂組成物は、例えば、塗料、プライマー、接着
剤、印刷インキ等の種々の用途に好適に用いることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、塗料、プ
ライマー、接着剤、印刷インキ等の種々の用途に好適に
用いられる水性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、塩素化ポリオレフィン樹脂は、特
に、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等
のポリオレフィン樹脂に対する密着性に優れていると共
に耐溶剤性に優れていることから、プラスチックの表面
を保護する目的で広く用いられている。該塩素化ポリオ
レフィン樹脂をプラスチックの表面等に塗布する方法と
しては、塩素化ポリオレフィン樹脂を有機溶剤に溶解さ
せることによって塗料溶液として用いる方法が主に用い
られている。
【0003】ところが、上記の方法は多量の有機溶剤を
使用するため環境への影響、作業環境、安全性等の面で
問題がある。そこで、これらの問題を解決するために、
近年、例えば特開平1-245041号公報、特開平1-272670号
公報等で、塩素化ポリオレフィン樹脂を水中に分散させ
ることによって塩素化ポリオレフィン含有水分散体とし
て用いる方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
塩素化ポリオレフィン含有水分散体は、得られる塗膜の
基材に対する密着性や耐水性、耐溶剤性等が充分ではな
く、使用上の制限を受けるという問題点を有している。
このため、基材に対する密着性や耐水性、耐溶剤性等の
性能に優れた塗膜を得ることができ、種々の用途に好適
に用いることができる水性樹脂組成物が求められてい
る。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、基材に対する密着性、耐水
性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成することができ、種
々の用途に好適に用いることができる水性樹脂組成物を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記の
目的を達成すべく鋭意検討した結果、塩素化ポリオレフ
ィン含有重合体およびオキサゾリン基含有水溶性重合体
を含む水性樹脂組成物が、基材に対する密着性、耐水
性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成することができ、こ
れにより、種々の用途に好適に用いることができること
を見い出して、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、請求項1記載の発明の水性樹脂組成
物は、上記の課題を解決するために、塩素化ポリオレフ
ィン含有重合体およびオキサゾリン基含有水溶性重合体
を含むことを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明の水性樹脂組成物は、
上記の課題を解決するために、請求項1記載の水性樹脂
組成物において、上記塩素化ポリオレフィン含有重合体
が、カルボキシル基を含有することを特徴としている。
【0009】請求項3記載の発明の水性樹脂組成物は、
上記の課題を解決するために、請求項1または2記載の
水性樹脂組成物において、上記塩素化ポリオレフィン含
有重合体が、エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、エ
チレン性不飽和ジカルボン酸無水物のモノエステルおよ
びエチレン性ジカルボン酸からなる群より選ばれる少な
くとも1種の単量体成分からなると共に、上記オキサゾ
リン基含有水溶性重合体が、ヒドロキシル基を含有する
共重合体であることを特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、基材に対する密着
性、特にポリオレフィン基材等のプラスチック基材に対
する低温での密着性が従来と比較して極めて良好で、し
かも、耐水性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成すること
ができる水性樹脂組成物を提供することができる。該水
性樹脂組成物は、例えば、塗料、プライマー、接着剤、
印刷インキ等の種々の用途に好適に用いることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態につ
いて詳しく説明する。本発明の水性樹脂組成物は、塩素
化ポリオレフィン含有重合体およびオキサゾリン基含有
水溶性重合体を含んでなる。本発明において用いられる
上記塩素化ポリオレフィン含有重合体は、塩素化ポリオ
レフィン樹脂を単独で、あるいは、該塩素化ポリオレフ
ィン樹脂以外の重合体と混合することによって容易に得
ることができる。上記塩素化ポリオレフィン樹脂として
は、特に限定されるものではないが、具体的には、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、天然ゴム、オレフィン系ゴム等のポリオレフィン
類やこれらポリオレフィン類にカルボキシル基、水酸
基、酸無水物基等を導入した変性ポリオレフィン類を公
知の方法で塩素化させた塩素化ポリオレフィン樹脂が挙
げられる。
【0012】上記塩素化ポリオレフィン樹脂の製造方法
としては、特に限定されるものではなく、例えば、上記
ポリオレフィン類を適当な媒体に溶解または分散させた
後、塩素ガスと反応させることによって、容易に所望す
る塩素化ポリオレフィン樹脂を得ることができる。上記
の媒体としては、環境への配慮から水を用いることが好
ましい。また、上記の反応を行う際の反応条件等は特に
限定されるものではなく、反応が終了するように、適宜
設定すればよい。また、該反応を行う際には、反応を円
滑に進行させるために、適宜、紫外線や可視光線を照射
したり、ラジカル重合開始剤を使用してもよい。
【0013】これら塩素化ポリオレフィン樹脂のなかで
も、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンを塩素
化することによって得られる塩素化ポリオレフィン樹脂
が好ましい。さらに、塩素化ポリオレフィン樹脂の好ま
しい例として、上述した塩素化ポリオレフィン樹脂を無
水マレイン酸等で変性した酸無水物変性塩素化ポリオレ
フィンも挙げられる。また、塩素化ポリオレフィン樹脂
の市販品としては、例えば、「スーパークロン」(商品
名;日本製紙株式会社製)、「ハードレン」(商品名;
東洋化成工業株式会社製)等が挙げられる。これら塩素
化ポリオレフィン樹脂は、一種類のみを用いてもよい
し、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
【0014】また、該塩素化ポリオレフィン樹脂以外の
重合体としては、具体的には、例えば、該塩素化ポリオ
レフィン樹脂に該当しないビニル重合体、ポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリアミン等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。但し、本発明に
おいては、塩素化ポリオレフィン含有重合体中にカルボ
キシル基が含まれることが、塗膜の密着性、塩素化ポリ
オレフィン含有重合体を分散体として用いる場合の分散
体の安定性等の面から特に好ましい。従って、塩素化ポ
リオレフィン樹脂中にカルボキシル基が含まれない場
合、塩素化ポリオレフィン含有重合体に必要に応じて含
まれる該塩素化ポリオレフィン樹脂以外の重合体として
は、カルボキシル基を含有する重合体であることが特に
好ましい。
【0015】カルボキシル基を塩素化ポリオレフィン含
有重合体中に導入する方法としては、特に限定されるも
のではなく、上述したようなカルボキシル基や酸無水
物基を含有する変性塩素化ポリオレフィン樹脂を用いる
方法、カルボキシル基を含有する重合体を塩素化ポリ
オレフィン樹脂とともに水性媒体中に分散させる方法、
カルボキシル基を含有する単量体中に塩素化ポリオレ
フィン樹脂を溶解させた後、水性媒体中に分散させて重
合する方法、カルボキシル基含有水溶性重合体を分散
剤として使用し、該カルボキシル基含有水溶性重合体の
存在下で塩素化ポリオレフィン樹脂を水性媒体中に分散
させる方法等、種々の方法を用いることができる。
【0016】このように、塩素化ポリオレフィン含有重
合体中にカルボキシル基を含有させるために使用できる
単量体または重合体としては、具体的には、例えば、
(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸、およびクロトン酸等の
不飽和モノカルボン酸や、マレイン酸、イタコン酸、フ
マル酸等の不飽和ジカルボン酸、若しくは、これらのモ
ノエステル等のカルボキシル基含有単量体および/また
は無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸
等の酸無水物基含有単量体、並びに、これら単量体を含
む単量体成分を重合してなる重合体が挙げられる。
【0017】該塩素化ポリオレフィン含有重合体中に含
まれるカルボキシル基の量としては、特に限定されるも
のではないが、塩素化ポリオレフィン含有重合体中の固
形分に対する酸価が、5mgKOH/g〜 200mgKOH/
gの範囲内となるように設定することが好ましい。
【0018】また、上記塩素化ポリオレフィン含有重合
体中の塩素化ポリオレフィン樹脂の使用量としては、特
に限定されるものではないが、10重量%〜 100重量%の
範囲内が好ましい。上記塩素化ポリオレフィン樹脂の使
用量が10重量%未満であれば、最終的に得られる水性樹
脂組成物を硬化してなる塗膜の基材に対する密着性が損
なわれる傾向にあり、好ましくない。
【0019】該塩素化ポリオレフィン含有重合体は、水
溶液や分散体等、種々の形態で用いることができる。該
塩素化ポリオレフィン含有重合体を水性媒体中に分散さ
せる方法としては、特に限定されるものではなく、例え
ば、(i) 溶剤に溶解させた塩素化ポリオレフィン樹脂を
他のポリマーや乳化剤や分散剤の存在下に水性媒体中に
分散させる方法、(ii)塩素化ポリオレフィン樹脂の存在
下で酸無水物基やカルボキシル基を含有するモノマーを
重合して得られる樹脂混合物に塩基性化合物を添加して
水性媒体中に分散させる方法、(iii) 塩素化ポリオレフ
ィン樹脂を溶解させたビニルモノマーを水性媒体中に分
散させた後で重合を行う方法等、従来公知の種々の方法
を採用することができる。
【0020】上記の水性媒体とは、水または水と混合可
能な有機溶剤であれば、特に限定されるものではない。
上記水性媒体としては、具体的には、例えば、水、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、t-ブタノール、エチレングリコール、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、アセトン、メ
チルエチルケトン等が挙げられる。これら水性媒体のな
かでも、水、あるいは、水と、水と混合可能な有機溶剤
との混合溶剤を用いることが好ましい。
【0021】また、本発明において用いられるオキサゾ
リン基含有水溶性重合体とは、側鎖に複数個のオキサゾ
リン基を有する重合体であり、付加重合性オキサゾリン
化合物を単独で、あるいは、該付加重合性オキサゾリン
化合物と共重合可能なその他の付加重合性化合物(以
下、単にその他の付加重合性化合物と記す)と共重合さ
せることによって、容易に得ることができる。
【0022】上記付加重合性オキサゾリン化合物とは、
下記一般式(1)
【0023】
【化1】
【0024】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞ
れ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラ
ルキル基、フェニル基または置換フェニル基を表し、R
5は付加重合性不飽和結合を有する非環状有機残基を表
す)で表される化合物である。上記付加重合性オキサゾ
リン化合物としては、具体的には、例えば、2-ビニル-
2-オキサゾリン、2-ビニル- 4-メチル- 2-オキサゾリ
ン、2-ビニル- 5-メチル- 2-オキサゾリン、2-イソプロ
ペニル- 2-オキサゾリン、2-イソプロペニル- 4-メチル
- 2-オキサゾリン等が挙げられる。
【0025】これら付加重合性オキサゾリン化合物は、
一種類のみを用いてもよく、適宜、二種類以上を混合し
て用いてもよい。これら付加重合性オキサゾリン化合物
のなかでも、2-イソプロペニル- 2-オキサゾリンが工業
的にも入手し易く、反応性も良好であることから好まし
い。
【0026】また、上記その他の付加重合性化合物とし
ては、上記付加重合性オキサゾリン化合物と共重合可能
な単量体であれば、特に限定されるものではない。上記
その他の付加重合性化合物としては、具体的には、例え
ば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸メトキシポリエチレングリコール等の(メ
タ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸ナトリ
ウム、(メタ)アクリル酸アンモニウム等の(メタ)ア
クリル酸塩類;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等
のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メ
タ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルア
ミド等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、
プロピレン等のオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα,β−不飽和単量
体;スチレン、α−メチルスチレン等のα, β−不飽和
芳香族単量体等が挙げられる。これらその他の付加重合
性化合物は、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種
類以上を混合して用いてもよい。これらその他の付加重
合性化合物のなかでも、親水性単量体が好ましく、ヒド
ロキシル基を含有する単量体がさらに好ましい。
【0027】上記付加重合性オキサゾリン化合物の使用
量、即ち、オキサゾリン基含有水溶性重合体を形成する
単量体成分中の付加重合性オキサゾリン化合物の含有量
は、5重量%〜 100重量%の範囲内であることが好まし
く、5重量%以上、90重量%未満であることがさらに望
ましい。上記付加重合性オキサゾリン化合物の使用量が
5重量%未満であれば、最終的に得られる水性樹脂組成
物を硬化してなる塗膜のプラスチックに対する密着性が
不充分となるので好ましくない。また、付加重合性オキ
サゾリン化合物を90重量%以上使用しても密着の程度は
変わらないことから、上記付加重合性オキサゾリン化合
物の使用量は5重量%以上、90重量%未満の範囲内で設
定することがコスト面からも好ましい。
【0028】また、オキサゾリン基含有水溶性重合体に
水溶性を付与するためには、上記単量体成分中の親水性
単量体の割合が、50重量%〜 100重量%の範囲内である
ことが好ましく、60重量%〜90重量%の範囲であること
がさらに好ましい。上記親水性単量体としては、前記付
加重合性オキサゾリン化合物や、その他の付加重合性化
合物としての(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、
(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸ア
ンモニウム、(メタ)アクリル酸2-アミノエチルおよび
その塩、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル
アミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。このようにし
て得られたオキサゾリン基含有水溶性重合体のなかで
も、ヒドロキシル基を含有する共重合体が特に好まし
い。
【0029】上記オキサゾリン基含有水溶性重合体の製
造方法としては、特に限定されるものではなく、従来公
知の種々の重合方法を採用することができる。例えば、
水性媒体中で溶液重合を行う方法を採用してもよいし、
予め公知の重合方法で製造したオキサゾリン基含有水溶
性重合体を水性媒体中に溶解させる方法を採用してもよ
い。上記水性媒体としては、水または水と混合可能な有
機溶剤であれば、特に限定されるものではない。上記水
性媒体としては、前記例示の化合物と同様の化合物を用
いることができる。また、上記重合反応を行う際の重合
条件等は、特に限定されるものではないが、該オキサゾ
リン基含有水溶性重合体の数平均分子量(Mn)が、1,00
0 以上となるように設定することが好ましい。
【0030】本発明の水性樹脂組成物は、塩素化ポリオ
レフィン含有重合体とオキサゾリン基含有水溶性重合体
とを混合することによって、容易に得ることができる。
上記塩素化ポリオレフィン含有重合体とオキサゾリン基
含有水溶性重合体との配合割合は、特に限定されるもの
ではないが、固形分重量比で、1:0.01〜1:1の範囲
内であることが好ましい。上記配合割合が、上記範囲外
にあれば、該水性樹脂組成物を硬化してなる塗膜の基材
に対する密着性が低下する傾向にあるので好ましくな
い。
【0031】ところで、上記塩素化ポリオレフィン含有
重合体中の酸無水物モノエステル、ジカルボン酸、また
は酸無水物が加水分解した結果生成するジカルボン酸
は、硬化温度において再び閉環し、酸無水物に一旦戻
る。このとき、上記オキサゾリン基含有水溶性重合体が
ヒドロキシル基を含有する場合、上記酸無水物とオキサ
ゾリン基含有水溶性重合体中のヒドロキシル基が反応し
て架橋すると共に、残存するカルボキシル基がオキサゾ
リン基と反応し、架橋が速やかに進行する。このため、
得られる硬化物はより強固な構造となる。
【0032】このことから、上記塩素化ポリオレフィン
含有重合体およびオキサゾリン基含有水溶性重合体とし
ては、該塩素化ポリオレフィン含有重合体が、エチレン
性不飽和ジカルボン酸無水物、エチレン性不飽和ジカル
ボン酸無水物のモノエステルおよびエチレン性ジカルボ
ン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体成
分からなると共に、上記オキサゾリン基含有水溶性重合
体が、ヒドロキシル基を含有する共重合体であることが
特に好ましい。該水性樹脂組成物を硬化してなる塗膜
は、より強固な構造を有し、耐溶剤性、耐水性、密着性
に特に優れたものとなる。
【0033】また、本発明の水性樹脂組成物は、必要に
応じて、オキサゾリン基と反応する官能基を2個以上有
するその他の化合物(以下、その他の化合物と記す)、
上記塩素化ポリオレフィン含有重合体およびオキサゾリ
ン基含有水溶性重合体以外の水性樹脂(以下、その他の
水性樹脂と記す)、水系架橋剤、および、その他の添加
剤(上記その他の化合物、その他の水性樹脂および水系
架橋剤以外の添加剤)等を含んでいても良い。
【0034】上記その他の化合物としては、具体的に
は、例えば、1,6-ジメルカプトヘキサン、ジメルカプト
ジエチルエーテル、2,2-ジメルカプトジエチルスルフィ
ド等の脂肪族ポリメルカプト化合物;3,4-ジメルカプト
トルエン、ビス(4-メルカプトフェニル)スルフィド、
4-t-ブチル- 1,2-ベンゼンジチオール、1,5-ジメルカプ
トナフタレン、2,7-ジメルカプトナフタレン、2,5-ジメ
ルカプト- 1,3,4-チアジアゾール等の芳香族ポリメルカ
プト化合物;2,4-ジメルカプト- 6-ジブチルアミノ- 1,
3,5-トリアジン、2,4,6-トリメルカプト- 1,3,5-トリア
ジン、2,4-ジメルカプト- 6-フェニルアミノ- 1,3,5-ト
リアジン等の一般式(2)
【0035】
【化2】
【0036】(式中、YはNHR6 、NR7 8 、OR
9 またはSR10を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、SR
10は水素原子または炭化水素基を表す)で表されるトリ
アジンチオール化合物;シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ポリカルボン酸
化合物;マレイン酸、フマル酸等の不飽和ポリカルボン
酸化合物;フタル酸、テレフタル酸、ジフェニルメタン
ジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ポリ
カルボン酸化合物等が挙げられる。
【0037】また、上記その他の水性樹脂としては、従
来公知の種々の水性樹脂を用いることができる。上記そ
の他の水性樹脂としては、具体的には、例えば、「アク
リセット」(商品名;株式会社日本触媒製)、「アロロ
ン」(商品名;株式会社日本触媒製)等の水分散性ある
いは水溶性のアクリル樹脂;「ハイドラン」(商品名;
大日本インキ化学工業株式会社製)、「ボンディック」
(商品名;大日本インキ化学工業株式会社製)、「ポイ
ズ」(商品名;花王株式会社製)、「スーパーフレック
ス」(商品名;第一工業製薬株式会社製)、「ネオレッ
ツ」(商品名;ゼネカ株式会社製)等の水性ポリウレタ
ン;「バイロナール」(商品名;東洋紡績株式会社
製)、「ファインテックス」(商品名;大日本インキ化
学工業株式会社製)等の水性ポリエステル;「ホルス」
(商品名;関西ペイント株式会社製)等の水分散性、水
希釈もしくは水溶性のアルキド樹脂;「イソバン」(商
品名;クラレイソプレンケミカル社製)、商品名「プリ
マコール」(ダウケミカル社製)、「ハイテック」(商
品名;東邦化学工業株式会社製)等の水分散、水希釈も
しくは水溶性のポリオレフィン系樹脂;「エピクロン」
(商品名;大日本インキ化学工業株式会社製)等の水分
散エポキシ樹脂;塩化ビニルエマルジョン等が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。
【0038】水系架橋剤としては、具体的には、例え
ば、水溶性、水分散性もしくは水希釈性のメラミン化合
物、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化
合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイ
ミド化合物、ヒドラジド化合物等が挙げられる。
【0039】さらに、上記その他の添加剤としては、具
体的には、例えば、フタル酸エステル、ベンジルアルコ
ール等の可塑剤;炭酸カルシウム、タルク、クレー、マ
イカ等の充填材;チタン白、亜鉛華、弁柄、フタロシア
ニン等の顔料;染料;ポリビニルアルコール、ヒドロキ
シエチルセルロース、澱粉等の増粘剤;分散剤;湿潤
剤;シリコーン等の消泡剤等が挙げられる。
【0040】上記水性樹脂組成物に必要に応じて含まれ
るこれらの各種添加剤(上記その他の化合物、その他の
水性樹脂、水系架橋剤およびその他の添加剤等)は、各
々、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種類以上を
混合して用いてもよい。これら各種添加剤の添加量は、
所望する水性樹脂組成物の物性を損なわない範囲内であ
れば、特に限定されるものではない。
【0041】本発明において上記水性樹脂組成物を調整
する方法としては、特に限定されるものではなく、従来
公知の種々の方法を適用することができる。例えば、塩
素化ポリオレフィン含有重合体の水分散体、オキサゾリ
ン基含有水溶性重合体、および必要に応じて上記各種添
加剤を添加し、混合することによって、容易に所望する
水性樹脂組成物を調整することができる。尚、この場合
の混合方法や添加の順番等は、特に限定されるものでは
ない。また、本発明にかかる水性樹脂組成物は、用途に
応じて、さらに水性媒体を添加し、該水性媒体中に上記
水性樹脂組成物を溶解あるいは分散させて用いることが
できる。該水性媒体の使用量は、用途に応じて適宜設定
すればよく、特に限定されるものではない。
【0042】本発明の水性樹脂組成物を、例えば、塗
料、プライマー、接着剤、印刷インキ等として使用する
場合には、例えば、ロールコーター、スプレー、浸漬、
刷毛塗り等、慣用の方法を用いて基材に塗布する事がで
きる。上記の基材としては、特に限定されるものではな
く、具体的には、例えば、プラスチック、木材、紙、不
織布、ガラス繊維、ポリエステル繊維、金属、無機質材
料等を用いることができる。このように、本発明の水性
樹脂組成物を基材に塗布、硬化させることによって、基
材に対する密着性が良好で、しかも耐水性、耐溶剤性に
優れた塗膜(皮膜)を得ることができる。上記水性樹脂
組成物を硬化させる際の硬化条件としては、特に限定さ
れるものではない。上記水性樹脂組成物を用いれば、高
温(例えば120 ℃程度)ではもちろんのこと、従来の水
性樹脂組成物と比較して低い温度(60℃〜80℃程度)で
短時間で硬化させることが可能あり、基材、特にポリオ
レフィン基材等のプラスチック基材に対する低温での密
着性に特に優れた塗膜を得ることができる。
【0043】以上のように、本発明にかかる水性樹脂組
成物は、塩素化ポリオレフィン含有重合体およびオキサ
ゾリン基含有水溶性重合体を含む構成である。また、本
発明にかかる水性樹脂組成物は、上記塩素化ポリオレフ
ィン含有重合体が、カルボキシル基を含有する構成であ
る。さらに、本発明にかかる水性樹脂組成物は、上記塩
素化ポリオレフィン含有重合体が、エチレン性不飽和ジ
カルボン酸無水物、エチレン性不飽和ジカルボン酸無水
物のモノエステルおよびエチレン性ジカルボン酸からな
る群より選ばれる少なくとも1種の単量体成分からなる
と共に、上記オキサゾリン基含有水溶性重合体が、ヒド
ロキシル基を含有する共重合体である構成である。
【0044】上記の構成によれば、基材に対する密着
性、特にポリオレフィン基材等のプラスチック基材に対
する低温での密着性が従来と比較して極めて良好で、し
かも、耐水性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成すること
ができる水性樹脂組成物を提供することができる。つま
り、本発明の水性樹脂組成物は、オキサゾリン基含有重
合体としてオキサゾリン基含有水溶性重合体を含むこと
で、従来と比較して低い温度で硬化させることができる
と共に、基材への密着性に優れている。また、本発明の
水性樹脂組成物は、オキサゾリン基含有重合体としてオ
キサゾリン基含有水溶性重合体を含むことで、オキサゾ
リン基含有重合体の添加量を低減させることができる。
該水性樹脂組成物は、例えば、塗料、プライマー、接着
剤、印刷インキ等の種々の用途に好適に用いることがで
きる。
【0045】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載
の「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を示して
いる。
【0046】また、水溶性樹脂組成物を硬化してなる塗
膜の性能は、以下の試験方法により評価した。 (a)密着性 JIS K 500に記載の碁盤目試験方法に準じて、
試験用試料に碁盤目を入れた。つまり、ポリプロピレン
板上の10mm四方の塗膜に1mm間隔で碁盤目を入れること
により、塗膜を 100個の小片(枡目)に分割した。次い
で、該小片にセロファンテープを圧着した後、上記セロ
ファンテープを勢いよくポリプロピレン板から剥離し、
この剥離動作によってポリプロピレン板から剥離されな
かった塗膜の碁盤目の数を数えて、付着性の指標とし
た。
【0047】(b)耐水密着性 脱イオン水中に30℃で7日間浸漬しておいた試験用試料
について、上記(a)と同様の方法により、密着性を評
価した。
【0048】(c)耐溶剤性 試験用試料表面を、メチルエチルケトンを含ませた脱脂
綿を用いて摩擦(ラビング)した。そして、この摩擦動
作を50回行った後の試験用試料表面の塗膜の状態を目視
により確認した。表中、( ◎ )は、摩擦動作の前後で試
験用試料表面の塗膜の状態に変化がないことを示し、(
○ )は、摩擦動作によって試験用試料表面の塗膜に僅か
にキズが生じたことを示し、( △ )は、摩擦動作によっ
て試験用試料表面の塗膜にキズが生じたことを示し、(
× )は、摩擦動作によって試験用試料表面の塗膜が溶
解、あるいは、ポリプロピレン板から剥がれたことを示
す。
【0049】〔実施例1〕攪拌機、還流冷却器、窒素ガ
ス導入管、温度計、および滴下ロートを備えたフラスコ
に、「スーパークロン892L」(商品名;日本製紙株
式会社製マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン樹脂の20
%トルエン溶液、塩素含有量22%) 375部、「エピコー
ト82B」(シェル化学株式会社製エポキシ樹脂)5
部、「NKエステルM−230G」(新中村化学工業株
式会社製メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト)5部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みなが
ら80℃に加熱した。一方、メタクリル酸4部、メタクリ
ル酸2-エチルヘキシル8部、およびメタクリル酸シクロ
ヘキシル7部、重合開始剤としてのベンゾイルパーオキ
サイド1部を混合することによって得られた混合溶液を
滴下ロートに入れた。次に、上記のフラスコ内に窒素ガ
スを吹き込むと共に、該フラスコ内の温度を80±1℃に
保ちながら、滴下装置内の混合溶液を3時間かけて該フ
ラスコ内に滴下した。
【0050】滴下終了後、上記の反応溶液を90℃に昇温
させて2時間攪拌することによりさらに反応を続けた
後、水性媒体としてのブタノール25部を添加した。一
方、脱イオン水 300部と28%アンモニア水6部とを混合
することによって得られた水溶液を滴下ロートに入れ
た。次に、滴下装置内の水溶液を1時間かけて該フラス
コ内に滴下することによって分散液を得た。その後、該
分散液を減圧蒸留することにより溶剤を除去し、不揮発
分25.5%の塩素化ポリオレフィン含有重合体の水分散液
(以下、説明の便宜上、水分散液(A−1)と記す)を
得た。
【0051】また、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入
管、温度計、および滴下ロートを備えたフラスコに、脱
イオン水 370部を仕込み、適量の28%アンモニア水でp
Hを9.0 に調節した後、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み
ながら60℃に加熱した。一方、アクリル酸エチル5部、
メタクリル酸メチル10部、アクリル酸2-ヒドロキシエチ
ル10部、および2-イソプロペニル- 2-オキサゾリン75部
を混合してなる単量体成分を滴下ロートに入れた。次
に、上記のフラスコ内に、窒素ガスを吹き込むと共に該
フラスコ内の温度を60±1℃に保ちながら重合開始剤と
しての2,2'- アゾビス(2- アミジノプロパン) 塩酸塩の
5%水溶液50部を注入し、続いて、滴下装置内の上記単
量体成分を3時間かけて該フラスコ内に滴下した。
【0052】滴下終了後、上記の反応溶液を70℃に昇温
させて3時間攪拌することにより反応を完了させた。次
に、この反応溶液を冷却した後、適量の28%アンモニア
水でpHを8.0 に調節することによって、不揮発分20.2
%のオキサゾリン基含有水溶性重合体の水溶液(以下、
説明の便宜上、水溶液(B−1)と記す)を得た。
【0053】次に、上記水分散液(A−1)100 部に対
し、水溶液(B−1)4部を混合することにより、水性
樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物を、イソプ
ロパノールで表面を洗浄したポリプロピレン板に、乾燥
膜厚が約60μmになるように塗布した後、80℃で30分間
強制乾燥させて試験用試料を得た。この試験用試料の性
能を上述した方法により評価した。この結果を、上記配
合条件と併せて表1に示す。
【0054】〔実施例2〕実施例1において、水分散液
(A−1)と水溶液(B−1)との配合割合を、水分散
液(A−1)100 部に対し、水溶液(B−1)8部とし
た以外は、実施例1と同様の方法により、水性樹脂組成
物を得た。得られた水性樹脂組成物を用いて、実施例1
と同様の方法により、試験用試料を得た。この試験用試
料の性能を上述した方法により評価した。この結果を、
上記配合条件と併せて表1に示す。
【0055】〔比較例1〕実施例1において、水溶液
(B−1)を配合せず、水分散液(A−1)100 部のみ
を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、比較用
の試験用試料を得た。この試験用試料の性能を上述した
方法により評価した。この結果を、上記配合条件と併せ
て表1に示す。
【0056】〔比較例2〕攪拌機、還流冷却器、窒素ガ
ス導入管、温度計、および滴下ロートを備えたフラスコ
に、脱イオン水 782.4部および「ハイテノールN−0
8」(商品名;第一工業製薬株式会社製)の15%水溶液
128部を仕込み、適量の28%アンモニア水でpHを9.0
に調節した後、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら70
℃に加熱した。一方、アクリル酸ブチル 330部、スチレ
ン 246部、および2-イソプロペニル-2-オキサゾリン64
部を混合してなる単量体成分を滴下ロートに入れた。次
に、上記のフラスコ内に、窒素ガスを吹き込むと共に該
フラスコ内の温度を70±1℃に保ちながら重合開始剤と
しての過硫酸カリウムの5%水溶液64部を注入し、続い
て、滴下装置内の上記単量体成分を3時間かけて該フラ
スコ内に滴下した。
【0057】滴下終了後、上記の反応溶液を80℃に昇温
させて1時間攪拌することにより反応を完了させた。次
に、この反応溶液を冷却した後、適量の28%アンモニア
水でpHを8.0 に調節することによって、不揮発分39.8
%のオキサゾリン基含有重合体の水分散体(以下、説明
の便宜上、水分散体(B’−1)と記す)を得た。
【0058】次に、実施例1と同様の方法により得られ
た水分散液(A−1)100 部に対し、上記水分散体
(B’−1)20部を混合することにより、比較用の水性
樹脂組成物を得た。次いで、得られた比較用の水性樹脂
組成物を用いて、実施例1と同様の方法により、比較用
の試験用試料を得た。この試験用試料の性能を上述した
方法により評価した。この結果を、上記配合条件と併せ
て表1に示す。
【0059】〔実施例3〕「スーパークロン822」
(商品名;日本製紙株式会社製マレイン酸変性塩素化ポ
リプロピレン樹脂の20%トルエン溶液、塩素含有量24.5
%) 250部、メタクリル酸メチル10部およびアクリル酸
ブチル39部、無水マレイン酸1部の混合溶液に、脱イオ
ン水35部および「ペレックスOTP」(商品名;花王株
式会社製アニオン性界面活性剤)5部を添加し、ホモジ
ナイザー(日本精機株式会社製、BM−4型)により、
18000rpmで30分間処理してモノマー乳化物を得た。
【0060】次に、実施例1と同様のフラスコに、脱イ
オン水 200部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込み
ながら80℃に加熱した。一方、先に調製したモノマー乳
化物340 部と重合開始剤としての「パーブチルO」(商
品名;日本油脂株式会社製)0.5 部とを混合してなる混
合溶液を滴下ロートに入れた。次に、上記のフラスコ内
に窒素ガスを吹き込むと共に、該フラスコ内の温度を80
±1℃に保ちながら、滴下装置内の混合溶液を3時間か
けて該フラスコ内に滴下した。
【0061】滴下終了後、上記の反応溶液を80℃に保ち
ながら2時間攪拌することにより反応を完了させた。そ
の後、得られた分散液を減圧蒸留することにより溶剤を
除去した後、冷却し、適量の28%アンモニア水でpHを
8.0 に調節した。この結果、不揮発分29.1%の塩素化ポ
リオレフィン含有重合体の水分散液(以下、説明の便宜
上、水分散液(A−2)と記す)を得た。
【0062】次に、上記水分散液(A−2)100 部に対
し、実施例1と同様の方法により得られた水溶液(B−
1)4部を混合することにより、水性樹脂組成物を得
た。次いで、得られた水性樹脂組成物を用いて、実施例
1と同様の方法により、試験用試料を得た。この試験用
試料の性能を上述した方法により評価した。この結果
を、上記配合条件と併せて表1に示す。
【0063】〔比較例3〕実施例3において、水溶液
(B−1)を配合せず、水分散液(A−2)100 部のみ
を用いた以外は、実施例3と同様の方法により、比較用
の試験用試料を得た。この試験用試料の性能を上述した
方法により評価した。この結果を、上記配合条件と併せ
て表1に示す。
【0064】〔実施例4〕水分散液(A−2)100 部に
対し、水溶液(B−1)10部、その他の水性樹脂として
の「アクリセット210E」(商品名;株式会社日本触
媒製、不揮発分50%のアクリルエマルジョン:以下、説
明の便宜上、他の水性樹脂(C−1)と記す)40部およ
び「ネオレッツR960」(商品名;ゼネカ株式会社
製、不揮発分33%の水系ウレタン:以下、説明の便宜
上、他の水性樹脂(C−2 )と記す)10部を混合するこ
とにより、水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組
成物を用いて、実施例1と同様の方法により、試験用試
料を得た。この試験用試料の性能を上述した方法により
評価した。この結果を、上記配合条件と併せて表1に示
す。
【0065】〔比較例4〕水分散液(A−2)100 部に
対し、他の水性樹脂(C−1)40部および他の水性樹脂
(C−2 )10部を混合することにより、比較用の水性樹
脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物を用いて、実
施例4、即ち、実施例1と同様の方法により、比較用の
試験用試料を得た。この試験用試料の性能を上述した方
法により評価した。この結果を、上記配合条件と併せて
表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】表1に記載の結果から、本実施例にかかる
水性樹脂組成物から得られた塗膜は、低温での硬化性が
良好であり、比較例で得られた塗膜と比較して、ポリプ
ロピレン板との密着性に優れていることが判る。また、
本実施例にかかる水性樹脂組成物から得られた塗膜は、
比較例で得られた塗膜と比較して、耐水密着性、並び
に、耐溶剤性等の性能にも優れていることが判る。
【0068】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の水性樹脂組成物
は、以上のように、塩素化ポリオレフィン含有重合体お
よびオキサゾリン基含有水溶性重合体を含む構成であ
る。
【0069】また、本発明の請求項2記載の水性樹脂組
成物は、以上のように、上記塩素化ポリオレフィン含有
重合体が、カルボキシル基を含有する構成である。
【0070】さらに、本発明の請求項3記載の水性樹脂
組成物は、以上のように、上記塩素化ポリオレフィン含
有重合体が、エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、エ
チレン性不飽和ジカルボン酸無水物のモノエステルおよ
びエチレン性ジカルボン酸からなる群より選ばれる少な
くとも1種の単量体成分からなると共に、上記オキサゾ
リン基含有水溶性重合体が、ヒドロキシル基を含有する
共重合体である構成である。
【0071】上記の構成によれば、基材に対する密着
性、特にポリオレフィン基材等のプラスチック基材に対
する低温での密着性が従来と比較して極めて良好で、し
かも、耐水性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成すること
ができる水性樹脂組成物を提供することができる。該水
性樹脂組成物は、例えば、塗料、プライマー、接着剤、
印刷インキ等の種々の用途に好適に用いることができる
という効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 147/00 PGN C09D 147/00 PGN C09J 127/04 JCP C09J 127/04 JCP 127/22 127/22 147/00 JDW 147/00 JDW

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素化ポリオレフィン含有重合体およびオ
    キサゾリン基含有水溶性重合体を含むことを特徴とする
    水性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】上記塩素化ポリオレフィン含有重合体が、
    カルボキシル基を含有することを特徴とする請求項1記
    載の水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】上記塩素化ポリオレフィン含有重合体が、
    エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、エチレン性不飽
    和ジカルボン酸無水物のモノエステルおよびエチレン性
    ジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    単量体成分からなると共に、上記オキサゾリン基含有水
    溶性重合体が、ヒドロキシル基を含有する共重合体であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の水性樹脂組
    成物。
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