JPH09286350A - 小型車両の側方バー装置 - Google Patents

小型車両の側方バー装置

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JPH09286350A
JPH09286350A JP10172096A JP10172096A JPH09286350A JP H09286350 A JPH09286350 A JP H09286350A JP 10172096 A JP10172096 A JP 10172096A JP 10172096 A JP10172096 A JP 10172096A JP H09286350 A JPH09286350 A JP H09286350A
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Takahito Sekida
孝人 関田
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 側方バーのハネ上げ時におけるガタの発生を
防ぐ。 【解決手段】 側方バー18の前端部をヒンジにより車
体へ取付けて側方バー18の後端側を上下方向へ回動自
在にするとともに、前記ヒンジの支軸54を外方が水平
より下を向くように傾斜させたので、ヒンジガタは常に
車体外側へ収まり、ガタつきの発生を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1〜2人乗りで
市街地走行に適するような小型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭58−110378号には、1人
乗りの4輪自動車として構成された小型車両が示されて
いる。
【0003】この小型車両は前輪と後輪を支持する車体
に側面視で略アーチ状をなすルーフを設けて側面開口部
を設け、この側面開口部の略中央部を前後方向へ横切る
ハネ上げ式の側方バーを上下方向へ揺動自在に設けてい
る。
【0004】この側方バーは鉛直平面内で揺動するもの
と考えられ、かつその幅も全長でほぼ均一である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例の側方バーはハ
ネ上げ時に正面視で略垂直に起立するため、ヒンジ部の
ガタが発生し易い。
【0006】また、倒伏時にドアとしての機能を有する
ものの比較的幅が狭いため、ダッシュボードのような内
装部品は完全に側方を覆われないため、雨水がかかり易
くなり、かつ外観も損なわれ易い。
【0007】しかも、この種の小型車両における側方バ
ーは、密閉式の一般的な自動車用ドアと異なり、側面開
口部の一部分を覆うだけの開放式ドアに相当するから、
乗るときの便利さを考慮して駐車時にハネ上げしたまま
にしておくことの多い使用特性がある。したがってハネ
上げ時における外観性を向上させることも望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】小型車両の側方バー装置
は、前輪と後輪を支持する車体側面のうち少なくとも一
方を開口した小型車両において、前記側面開口部の高さ
方向略中央位置に前後方向へ横断する側方バーを設け、
この側方バーの前端部をヒンジにより車体へ取付けて側
方バーを上下方向へ回動自在のハネ上げ式にするととも
に、前記ヒンジの支軸を外方が水平より下を向くように
傾斜させたことを特徴とする。
【0009】また、前記ヒンジを、ルーフピラー下端部
に設けた取付部材と一緒に車体側の取付部へ共締めする
こともできる。
【0010】さらに、前記ヒンジの支持部材と側方バー
とを連結するダンパー部材を設けることもできる。
【0011】さらにまた、前記側方バーは、棒状の心部
材と、これに平行して付設されたロック機構と、これら
を覆う箱状のカバー部材で構成することもできる。
【0012】また、側方バーを、そのハネ上げ位置にお
ける側面視がルーフピラーの前部と略平行になるように
構成することもできる。
【0013】
【発明の効果】本願発明の小型車両の側方バー装置は、
側方バーの前端部を車体へ取付けるヒンジの支軸を外方
が水平より下を向くように傾斜させたので、側方バーは
ハネ上げ時に常時車体外側へ傾くため、ヒンジ部のガタ
が発生しにくくなる。しかも、ルーフを比較的広くして
もハネ上げ時に側方バーがルーフ側へ接触しにくくな
る。
【0014】また、前記ヒンジを、ルーフピラー下端部
近傍に設けた取付部材と一緒に車体側の取付部へ共締め
するので、ヒンジ取付部の剛性を確保できる。
【0015】さらに、前記ヒンジと側方バーとを連結す
るダンパー部材を設けたので、側方バーをハネ上げる時
に勢い余ってヒンジ部にショックを与えることなくスム
ーズにハネ上げできるとともに、ダンパー部材がハネ上
げ時のストッパーになる。
【0016】さらにまた、前記側方バーは箱状のカバー
部材で、棒状の心部材とこれに付設されたロック機構を
覆うので、これらの機械部品を効率的に収納で、しかも
外観性が向上する。
【0017】また、側方バーをハネ上げたとき、側方バ
ーが停止位置において側面視でルーフピラーの前部と略
平行させれば、車体との一体感が得られて外観性をさら
に向上し、ハネ上げたまま駐車しても違和感が生じず、
小型車両の特性に適ったものになる。
【0018】
【発明の実施の形態】図面に基づいて実施形態を説明す
る。図1は側面図、図2は平面図、図3は正面図、図4
はその背面図、図5は車体フレームの斜視図、図6は車
体の斜視図、図7は上部キャビンの分解斜視図、図8は
下部キャビンの分解斜視図である。
【0019】この車両は、左右2輪づつ有する前輪1及
び後輪2を備えたハイブリッド駆動式小型4輪車であ
る。
【0020】前輪1は車体フレーム3の前部へフロント
クッション4に緩衝されたリーディングアーム5を介し
て支持される。
【0021】後輪2は車体フレーム3の後部へリヤクッ
ション6に緩衝されたスイング式パワーユニット7を介
して支持される。
【0022】スイング式パワーユニット7には電動モー
ターと内燃エンジンのハイブリッド駆動装置が支持さ
れ、車体フレーム3の主体部をなす略四辺形状の矩形枠
部9に収容されたバッテリ10から電力を供給される。
【0023】スイング式パワーユニット7はリヤカバー
12で覆われ、車体前部はフロントフェンダ13で覆わ
れている。
【0024】車体フレーム3上には樹脂製の下部キャビ
ン14と側面視略アーチ状をなす金属製の上部キャビン
15とに上下分割されたキャビン16が支持されてい
る。
【0025】キャビン16の側面には乗降用の大きな開
口部17が形成され、この開口部17の高さ方向中間部
を略水平に前後方向へ横切る側方バー18が設けられて
いる。
【0026】側方バー18は、車体の左右両側に設けら
れ、その平面形状は図2及び図4にも明らかなように、
左右の側方バー18の後部間隔が狭まるように湾曲し、
車体後部の車幅を狭くした車体デザインに適用してい
る。
【0027】側方バー18は、後端部がストライカ19
(図6)へ係止されるとともに、前端部がキャビン16
側へ軸支され、図示の倒伏位置と仮想線で示すハネ上げ
位置の間を、車体側面において上下方向へ揺動自在であ
り、一種の開放式ドアとして機能している。
【0028】図6及び図8にに明らかなように、下部キ
ャビン14は、前部20、前側立上部21、フロア部2
2、後側立上部23、キャリヤ部24が、連続一体に形
成された単一構造をなしている。
【0029】前側立上部21の前開口側縁部21a、フ
ロア部22の上面及び後側立上部23の後開口側縁部2
3aにより、開口部17の輪郭のうち下部キャビン14
側の部分が形成されている。なお、上側は上部キャビン
15の輪郭である略アーチ形状になっている。
【0030】前開口側縁部21aは、側面視で略C字状
に湾曲して立ち上るとともに、前輪1の近傍まで前方へ
深く入り込んで形成され、これによりフロア部22の前
方部分に広いレッグスペース25を形成する。
【0031】前開口側縁部21aの上部は、倒伏位置に
ある側方バー18の下開口側縁部18aの前端部へ連続
する曲線で接続し、側方バー18の前端面18bも前開
口側縁部21aの後端面21bと一致して当接してい
る。
【0032】前開口側縁部21aの上端部内側からは、
キャビン16内の車室空間へ向かってダッシュボード2
6が突出し、このダッシュボード26から後方へ向かっ
てハンドル軸27が延び、その先端部にハンドル28が
支持されている。
【0033】左右の前側立上部21の上端部には、それ
ぞれ車体側取付座59が設けられ、ここで後述するよう
にルーフピラー40の下端部や側方バー18の前端部を
取付けるようになっている。
【0034】フロア部22は車体フレーム3の矩形枠部
9上へ重なる平坦面をなし、その後部中央には上方へ突
出するシートクッション部30が、後側立上部23及び
フロア部22と一体に形成されている。
【0035】後側立上部23の中央上方部分は一体に形
成されたシートバック部31をなし、その下部はシート
クッション部30の後部と連続している。
【0036】シートバック部31の上部にはヘッドレス
ト32及びシートベルトガイド33が一体に形成されて
いる。
【0037】後側立上部23とキャリヤ部24の肩部に
なる後開口側縁部23aの上端部には穴34が形成さ
れ、ここからストライカー19が突出している。
【0038】このストライカー19の後側近傍には、略
水平のキャリヤ縁部24a上にシートバック部31の側
面まで回り込んで段部29がキャリヤ24及びシートバ
ック部31と一体に形成されている。
【0039】段部29は、倒伏時における側方バー18
の後端部が違和感のない連続曲線で接続するようにデザ
イン処理された部分であり、その前方のキャリヤ縁部2
4aは倒伏時における側方バー18の後端部を当接支持
するためのストッパー部分になっている。
【0040】ストライカー19の前方には、シートベル
トアンカー35が設けられ、これに3点式シートベルト
36のロックプレート(図示省略)が係脱するようにな
っている。
【0041】シートベルトアンカー35は、シートクッ
ション部30側方の壁面部に形成された凹部35a(図
8)内へ、側方から入れられてボルト止めされている。
【0042】3点式シートベルト36のラップベルト部
36aは固定端36bで反対側の後開口側縁部23a上
に固定され、ショルダーベルト部36cはヘッドレスト
32と一体に形成されたベルトガイド33を通ってシー
トバック部31の背面側へ延びている。
【0043】図7に明らかなように、上部キャビン15
は、下部キャビン14の上方へ全体として側面視略アー
チ状をなすルーフ部を形成する部材であり、軽金属製で
剛性の高い構造になっている。
【0044】この上部キャビン15は、左右一対をなし
て後方へ向かって斜め上方へ湾曲して延びるルーフピラ
ー40、頂部で左右のルーフピラー40間を連結する前
後のクロスメンバ41、42、ルーフピラー40後端の
クロスメンバ42中間部から車体中心に沿って上下方向
へ一本で延びるセンターピラー43を備える。
【0045】クロスメンバ41より前方の左右のルーフ
ピラー40間にはフロントガラス44がはめ込まれ、ク
ロスメンバ41、42の間にはルーフパネル45が取付
けられている(図7)。
【0046】センターピラー43はシートバック部31
の背面を支持して上下方向へ延び、シートバック部31
の上方でヘッドレスト32を支持するとともに、下端部
はシートバック部31の背面で下部キャビン14側へ取
付けられている。
【0047】ルーフピラー40の下端部は下部キャビン
14の車体側取付座59(図8)へ取付けられ、この取
付部は下部キャビン14の前部を覆うフロントフェンダ
13の後端部左右に形成された延出部46(図6)で隠
されている。
【0048】なお、図中の符号47はバンパ、48はヘ
ッドライト、49はウインカ、39は側方バー18の前
端部に取付けられたサイドミラーである。
【0049】図7に明らかなように、側方バー18は、
パイプ状の心部材50と、これを左右から覆ってボック
ス状をなす内側カバー51と外側カバー52からなる。
【0050】心部材50の前端部にはピボットカラー5
3が設けられ、これに通した支軸54の左右を第1及び
第2のヒンジブラケット55、56に支持させる。
【0051】ヒンジブラケット55、56はボルト57
により、ルーフピラー40の下端部に設けられた取付ス
テー58と一緒に、前側立上部21の上端部左右に形成
された車体側取付座59へ共締めされる。
【0052】なお、取付ステー58は下端部の取付穴5
8aにおいてもヒンジブラケット55、56とは別に単
独で取付座59へボルト止めされ、取付部を強化してい
る。
【0053】心部材50の長さ方向両端部には内側カバ
ー51、外側カバー52を取付けるためのステー60を
設け、中間部のステー61とヒンジブラケット56の下
方延出部56a間にダンパー62が取りつけられてい
る。
【0054】心部材50の中間部より後半側にはロック
バー63が回動自在に支持され、前端部のハンドル64
が内側カバー51の中間部に形成されたハンドル穴51
aから車室内へ突出している。
【0055】このハンドル64を操作することによりロ
ックバー63の後端部に設けられたロック65がストラ
イカ19と係脱自在になっている。
【0056】側方バー18は支軸54を中心に上下方向
へ揺動し、ハネ上げ時にはダンパー62により上端がル
ーフパネル45の頂点と略同じ高さとなる後傾状態で停
止するとともに、側面視でルーフピラー40の前部と略
平行するようになっている(図1)。
【0057】図3に示すように、支軸54はその軸線L
が外側を水平線Hよりもθなる角度で下方へ向く外ダレ
状になっており、ハネ上げ時に側方バー18がルーフピ
ラー40と正面視で略平行になるようになっている。こ
の傾斜角度θは任意に設計できる。
【0058】内側カバー51、外側カバー52は、側面
視で前方から後方へ向かって狭くなるよう下側がテーパ
ー状に形成され前端部は最も幅広であり、倒伏時に側面
視でダッシュボード26が内側へ重なるようになってい
る。
【0059】心部材50は内側カバー51と外側カバー
52で形成される箱形の空間内を前後方向へ斜めに通
り、前端部は側方バー18の上部近くに位置し、その結
果、支軸54はルーフピラー40の下端部で取付ステー
58の上部に位置する。
【0060】センターピラー43の下端部にはブラケッ
ト70が取付けられ、このブラケット70と一緒にシー
トベルトリトラクタ71がボルト72により下部キャビ
ン14のシートバック部31の背面下部へ共締めされて
いる。
【0061】シートベルトリトラクタ71には、ベルト
ガイド33を通って、センターピラー43に沿って下方
へ延びるシートベルト36のショルダーベルト部36c
の他端部が巻き取られている。
【0062】なお、ベルトガイド33は、シートバック
部31の背面と一体に形成され、上端部がシートベルト
部31の肩部から斜め上方へ突出する腕部73の上端部
に凹部74を形成し、ヘッドレスト32の下部側方へ一
体に張り出した張出部75で凹部74を覆うとともに、
ボルト76で張出部75を腕部73の上端部へ固定する
ことにより形成される。
【0063】次に、本実施形態の作用について説明す
る。図3に明らかなように、側方バー18の前端部を車
体へ取付けるヒンジの支軸54はθなる傾斜角度で外側
が下方へ傾斜しているので、側方バー18はハネ上げ時
に常時車体外側へ傾く。
【0064】このため、支軸54が水平でハネ上げ状態
が直立する場合は左右へガタつきやすくなるが、支軸5
4を傾斜させることにより側方バー18が一定して傾
き、かつこの傾きは側方バー18が比較的重量物である
ため安定するので、ヒンジ部のガタは外側に収まり、ガ
タつきが発生しにくくなる。
【0065】しかも、左右の側方バー18の後部間隔が
狭まるように湾曲させても、ハネ上げ時に側方バー18
の先端部がルーフパネル45へ接触しにくくなる。した
がって、車体後部の車幅を狭くした車体デザインに適用
でき、かつルーフパネル45を比較的広くすることもで
きる。
【0066】そのうえ、このような側方バー18の先端
部とルーフパネル45との間隔調整は支軸54の傾斜角
度θの設定により任意にできる。
【0067】また、ヒンジブラケット55、56を、ル
ーフピラー40の下端部近傍に設けた取付ステー58と
一緒に車体側取付座59へ共締めするので、ヒンジ取付
部を剛性部材であるルーフピラー40に設けられている
取付ステー58の剛性を利用できるため、取付部の剛性
を確保でき、かつ各部材の取付作業上でも有利である。
【0068】このとき、支軸54は取付ステー58の上
部に位置するため、ハネ上げ時における側方バー18の
車体前部に対する重なりが少なく、支軸54の位置を下
方にした場合におけるような、側方バーの前端上部の揺
動軌跡を車体前部側に確保するような煩わしさが無くな
り、車体設計上の自由度が大きくなる。
【0069】さらに、ヒンジブラケット56と側方バー
18とを連結するダンパー部材62を設けたので、側方
バー18をハネ上げる時に勢い余ってヒンジ部にショッ
クを与えることなくスムーズにハネ上げできる。このた
め車体側に対する取付部の耐久性を高めることができ、
しかもダンパー部材62がハネ上げ時のストッパーにな
る。
【0070】さらにまた、側方バー18は箱状のカバー
部材51、52で、棒状の心部材50とこれに付設され
たロック機構を覆うので、これらの機械部品を効率的に
収納でき、しかも外観性が向上する。
【0071】また、側方バー18をハネ上げたとき、側
方バー18が停止位置において側面視でルーフピラー4
0の前部と略平行するので、車体との一体感が得られて
外観性をさらに向上し、ハネ上げたまま駐車しても違和
感が生じず、小型車両の特性に適ったものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 小型車両全体の側面図
【図2】 その平面図
【図3】 その正面図
【図4】 その背面図
【図5】 車体フレームの斜視図
【図6】 車体要部の斜視図
【図7】 上部キャビンの分解斜視図
【図8】 下部キャビンの分解斜視図
【符号の説明】
14:下部キャビン、15:上部キャビン、18:側方
バー、40:ルーフピラー、58:取付ステー(取付部
材)、50:心部材、51:内側カバー、52:外側カ
バー、54:支軸、62:ダンパー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 小型車両の側方バー装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1〜2人乗りで
市街地走行に適するような小型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭58−110378号には、1人
乗りの4輪自動車として構成された小型車両が示されて
いる。
【0003】この小型車両は前輪と後輪を支持する車体
に側面視で略アーチ状をなすルーフを設けて側面開口部
を設け、この側面開口部の略中央部を前後方向へ横切る
ハネ上げ式の側方バーを上下方向へ揺動自在に設けてい
る。
【0004】この側方バーは鉛直平面内で揺動するもの
と考えられ、かつその幅も全長でほぼ均一である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例の側方バーはハ
ネ上げ時に正面視で略垂直に起立するため、ヒンジ部の
ガタが発生し易い。
【0006】また、倒伏時にドアとしての機能を有する
ものの比較的幅が狭いため、ダッシュボードのような内
装部品は完全に側方を覆われないため、雨水がかかり易
くなり、かつ外観も損なわれ易い。
【0007】しかも、この種の小型車両における側方バ
ーは、密閉式の一般的な自動車用ドアと異なり、側面開
口部の一部分を覆うだけの開放式ドアに相当するから、
乗るときの便利さを考慮して駐車時にハネ上げしたまま
にしておくことの多い使用特性がある。したがってハネ
上げ時における外観性を向上させることも望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】小型車両の側方バー装置
は、前輪と後輪を支持する車体側面のうち少なくとも一
方を開口した小型車両において、前記側面開口部の高さ
方向略中央位置に前後方向へ横断する側方バーを設け、
この側方バーの前端部をヒンジにより車体へ取付けて側
方バーを上下方向へ回動自在のハネ上げ式にするととも
に、前記ヒンジの支軸を外方が水平より下を向くように
傾斜させたことを特徴とする。
【0009】また、前記ヒンジを、ルーフピラー下端部
に設けた取付部材と一緒に車体側の取付部へ共締めする
こともできる。
【0010】さらに、前記ヒンジの支持部材と側方バー
とを連結するダンパー部材を設けることもできる。
【0011】さらにまた、前記側方バーは、棒状の心部
材と、これに平行して付設されたロック機構と、これら
を覆う箱状のカバー部材で構成することもできる。ま
た、側方バーを、そのハネ上げ位置における側面視がル
ーフピラーの前部と略平行になるように構成することも
できる。
【0012】
【発明の効果】本願発明の小型車両の側方バー装置は、
側方バーの前端部を車体へ取付けるヒンジの支軸を外方
が水平より下を向くように傾斜させたので、側方バーは
ハネ上げ時に常時車体外側へ傾くため、ヒンジ部のガタ
が発生しにくくなる。しかも、ルーフを比較的広くして
もハネ上げ時に側方バーがルーフ側へ接触しにくくな
る。
【0013】また、前記ヒンジを、ルーフピラー下端部
近傍に設けた取付部材と一緒に車体側の取付部へ共締め
するので、ヒンジ取付部の剛性を確保できる。
【0014】さらに、前記ヒンジと側方バーとを連結す
るダンパー部材を設けたので、側方バーをハネ上げる時
に勢い余ってヒンジ部にショックを与えることなくスム
ーズにハネ上げできるとともに、ダンパー部材がハネ上
げ時のストッパーになる。
【0015】さらにまた、前記側方バーは箱状のカバー
部材で、棒状の心部材とこれに付設されたロック機構を
覆うので、これらの機械部品を効率的に収納でき、しか
も外観性が向上する。
【0016】また、側方バーをハネ上げたとき、側方バ
ーを停止位置において側面視でルーフピラーの前部と略
平行させれば、車体との一体感が得られて外観性をさら
に向上し、ハネ上げたまま駐車しても違和感が生じず、
小型車両の特性に適ったものになる。
【0017】
【発明の実施の形態】図面に基づいて実施形態を説明す
る。図1は側面図、図2は平面図、図3は正面図、図4
はその背面図、図5は車体フレームの斜視図、図6は車
体の斜視図、図7は上部キャビンの分解斜視図、図8は
下部キャビンの分解斜視図である。
【0018】この車両は、左右2輪づつ有する前輪1及
び後輪2を備えたハイブリッド駆動式小型4輪車であ
る。
【0019】前輪1は車体フレーム3の前部へフロント
クッション4に緩衝されたリーディングアーム5を介し
て支持される。
【0020】後輪2は車体フレーム3の後部へリヤクッ
ション6に緩衝されたスイング式パワーユニット7を介
して支持される。
【0021】スイング式パワーユニット7には電動モー
ターと内燃エンジンのハイブリッド駆動装置が支持さ
れ、車体フレーム3の主体部をなす略四辺形状の矩形枠
部9に収容されたバッテリ10から電力を供給される。
【0022】スイング式パワーユニット7はリヤカバー
12で覆われ、車体前部はフロントフェンダ13で覆わ
れている。
【0023】車体フレーム3上には樹脂製の下部キャビ
ン14と側面視略アーチ状をなす金属製の上部キャビン
15とに上下分割されたキャビン16が支持されてい
る。
【0024】キャビン16の側面には乗降用の大きな開
口部17が形成され、この開口部17の高さ方向中間部
を略水平に前後方向へ横切る側方バー18が設けられて
いる。
【0025】側方バー18は、車体の左右両側に設けら
れ、その平面形状は図2及び図3にも明らかなように、
左右の側方バー18の後部間隔が狭まるように湾曲し、
車体後部の車幅を狭くした車体デザインに適用してい
る。
【0026】側方バー18は、後端部がストライカ19
(図6)へ係止されるとともに、前端部がキャビン16
側へ軸支され、図示の倒伏位置と仮想線で示すハネ上げ
位置の間を、車体側面において上下方向へ揺動自在であ
り、一種の開放式ドアとして機能している。
【0027】図6及び図8にに明らかなように、下部キ
ャビン14は、前部20、前側立上部21、フロア部2
2、後側立上部23、キャリヤ部24が、連続一体に形
成された単一構造をなしている。
【0028】前側立上部21の前開口側縁部21a、フ
ロア部22の上面及び後側立上部23の後開口側縁部2
3aにより、開口部17の輪郭のうち下部キャビン14
側の部分が形成されている。なお、上側は上部キャビン
15の輪郭である略アーチ形状になっている。
【0029】前開口側縁部21aは、側面視で略C字状
に湾曲して立ち上るとともに、前輪1の近傍まで前方へ
深く入り込んで形成され、これによりフロア部22の前
方部分に広いレッグスペース25(図1)を形成する。
【0030】前開口側縁部21aの上部は、倒伏位置に
ある側方バー18の下開口側縁部18aの前端部へ連続
する曲線で接続し、側方バー18の前端面18bも前開
口側縁部21aの後端面21bと一致して当接してい
る。
【0031】前開口側縁部21aの上端部内側からは、
キャビン16内の車室空間へ向かってダッシュボード2
6が突出し、このダッシュボード26から後方へ向かっ
てハンドル軸27が延び、その先端部にハンドル28が
支持されている。
【0032】左右の前側立上部21の上端部には、それ
ぞれ車体側取付座59が設けられ、ここで後述するよう
にルーフピラー40の下端部や側方バー18の前端部を
取付けるようになっている。
【0033】フロア部22は車体フレーム3の矩形枠部
9上へ重なる平坦面をなし、その後部中央には上方へ突
出するシートクッション部30が、後側立上部23及び
フロア部22と一体に形成されている。
【0034】後側立上部23の中央上方部分は一体に形
成されたシートバック部31をなし、その下部はシート
クッション部30の後部と連続している。
【0035】シートバック部31の上部にはヘッドレス
ト32及びシートベルトガイド33が一体に形成されて
いる。
【0036】後側立上部23とキャリヤ部24の肩部に
なる後開口側縁部23aの上端部には穴34が形成さ
れ、ここからストライカー19が突出している。
【0037】このストライカー19の後側近傍には、略
水平のキャリヤ縁部24a上にシートバック部31の側
面まで回り込んで段部29がキャリヤ24及びシートバ
ック部31と一体に形成されている。
【0038】段部29は、倒伏時における側方バー18
の後端部が違和感のない連続曲線で接続するようにデザ
イン処理された部分であり、その前方のキャリヤ縁部2
4aは倒伏時における側方バー18の後端部を当接支持
するためのストッパー部分になっている。
【0039】ストライカー19の前方には、シートベル
トアンカー35が設けられ、これに3点式シートベルト
36のロックプレート(図示省略)が係脱するようにな
っている。
【0040】シートベルトアンカー35は、シートクッ
ション部30側方の壁面部に形成された凹部35a(図
8)内へ、側方から入れられてボルト止めされている。
【0041】3点式シートベルト36のラップベルト部
36aは固定端36bで反対側の後開口側縁部23a上
に固定され、ショルダーベルト部36cはヘッドレスト
32と一体に形成されたベルトガイド33を通ってシー
トバック部31の背面側へ延びている。
【0042】図7に明らかなように、上部キャビン15
は、下部キャビン14の上方へ全体として側面視略アー
チ状をなすルーフ部を形成する部材であり、軽金属製で
剛性の高い構造になっている。
【0043】この上部キャビン15は、左右一対をなし
て後方へ向かって斜め上方へ湾曲して延びるルーフピラ
ー40、頂部で左右のルーフピラー40間を連結する前
後のクロスメンバ41、42、ルーフピラー40後端の
クロスメンバ42中間部から車体中心に沿って上下方向
へ一本で延びるセンターピラー43を備える。
【0044】クロスメンバ41より前方の左右のルーフ
ピラー40間にはフロントガラス44がはめ込まれ、ク
ロスメンバ41、42の間にはルーフパネル45が取付
けられている(図7)。
【0045】センターピラー43はシートバック部31
の背面を支持して上下方向へ延び、シートバック部31
の上方でヘッドレスト32を支持するとともに、下端部
はシートバック部31の背面で下部キャビン14側へ取
付けられている。
【0046】ルーフピラー40の下端部は下部キャビン
14の車体側取付座59(図8)へ取付けられ、この取
付部は下部キャビン14の前部を覆うフロントフェンダ
13の後端部左右に形成された延出部46(図6)で隠
されている。
【0047】なお、図中の符号47はバンパ、48はヘ
ッドライト、49はウインカ、39は側方バー18の前
端部に取付けられたサイドミラーである。
【0048】図7に明らかなように、側方バー18は、
パイプ状の心部材50と、これを左右から覆ってボック
ス状をなす内側カバー51と外側カバー52からなる。
【0049】心部材50の前端部にはピボットカラー5
3が設けられ、これに通した支軸54の左右を第1及び
第2のヒンジブラケット55、56に支持させる。
【0050】ヒンジブラケット55、56はボルト57
により、ルーフピラー40の下端部に設けられた取付ス
テー58と一緒に、前側立上部21の上端部左右に形成
された車体側取付座59へ共締めされる。
【0051】なお、取付ステー58は下端部の取付穴5
8aにおいてもヒンジブラケット55、56とは別に単
独で取付座59へボルト止めされ、取付部を強化してい
る。
【0052】心部材50の長さ方向両端部には内側カバ
ー51、外側カバー52を取付けるためのステー60を
設け、中間部のステー61とヒンジブラケット56の下
方延出部56a間にダンパー62が取りつけられてい
る。
【0053】心部材50の中間部より後半側にはロック
バー63が回動自在に支持され、前端部のハンドル64
が内側カバー51の中間部に形成されたハンドル穴51
aから車室内へ突出している。
【0054】このハンドル64を操作することによりロ
ックバー63の後端部に設けられたロック65がストラ
イカ19と係脱自在になっている。
【0055】側方バー18は支軸54を中心に上下方向
へ揺動し、ハネ上げ時にはダンパー62により上端がル
ーフパネル45の頂点と略同じ高さとなる後傾状態で停
止するとともに、側面視でルーフピラー40の前部と略
平行するようになっている(図1)。
【0056】図3に示すように、支軸54はその軸線L
が外側を水平線Hよりもθなる角度で下方へ向く外ダレ
状になっており、ハネ上げ時に側方バー18がルーフピ
ラー40と正面視で略平行になるようになっている。こ
の傾斜角度θは任意に設計できる。
【0057】内側カバー51、外側カバー52は、側面
視で前方から後方へ向かって狭くなるよう下側がテーパ
ー状に形成され前端部は最も幅広であり、倒伏時に側面
視でダッシュボード26が内側へ重なるようになってい
る。
【0058】心部材50は内側カバー51と外側カバー
52で形成される箱形の空間内を前後方向へ斜めに通
り、前端部は側方バー18の上部近くに位置し、その結
果、支軸54はルーフピラー40の下端部で取付ステー
58の上部に位置する。
【0059】センターピラー43の下端部にはブラケッ
ト70が取付けられ、このブラケット70と一緒にシー
トベルトリトラクタ71がボルト72により下部キャビ
ン14のシートバック部31の背面下部へ共締めされて
いる。
【0060】シートベルトリトラクタ71には、ベルト
ガイド33を通って、センターピラー43に沿って下方
へ延びるシートベルト36のショルダーベルト部36c
の他端部が巻き取られている。
【0061】なお、ベルトガイド33は、シートバック
部31の背面と一体に形成され、上端部がシートベルト
部31の肩部から斜め上方へ突出する腕部73の上端部
に凹部74を形成し、ヘッドレスト32の下部側方へ一
体に張り出した張出部75で凹部74を覆うとともに、
ボルト76で張出部75を腕部73の上端部へ固定する
ことにより形成される。
【0062】次に、本実施形態の作用について説明す
る。図3に明らかなように、側方バー18の前端部を車
体へ取付けるヒンジの支軸54はθなる傾斜角度で外側
が下方へ傾斜しているので、側方バー18はハネ上げ時
に常時車体外側へ傾く。
【0063】このため、支軸54が水平でハネ上げ状態
が直立する場合は左右へガタつきやすくなるが、支軸5
4を傾斜させることにより側方バー18が一定して傾
き、かつこの傾きは側方バー18が比較的重量物である
ため安定するので、ヒンジ部のガタは外側に収まり、ガ
タつきが発生しにくくなる。
【0064】しかも、左右の側方バー18の後部間隔が
狭まるように湾曲させても、ハネ上げ時に側方バー18
の先端部がルーフパネル45へ接触しにくくなる。した
がって、車体後部の車幅を狭くした車体デザインに適用
でき、かつルーフパネル45を比較的広くすることもで
きる。
【0065】そのうえ、このような側方バー18の先端
部とルーフパネル45との間隔調整は支軸54の傾斜角
度θの設定により任意にできる。
【0066】また、ヒンジブラケット55、56を、ル
ーフピラー40の下端部近傍に設けた取付ステー58と
一緒に車体側取付座59へ共締めするので、ヒンジ取付
部を剛性部材であるルーフピラー40に設けられている
取付ステー58の剛性を利用できるため、取付部の剛性
を確保でき、かつ各部材の取付作業上でも有利である。
【0067】このとき、支軸54は取付ステー58の上
部に位置するため、ハネ上げ時における側方バー18の
車体前部に対する重なりが少なく、支軸54の位置を下
方にした場合におけるような、側方バーの前端上部の揺
動軌跡を車体前部側に確保するような煩わしさが無くな
り、車体設計上の自由度が大きくなる。
【0068】さらに、ヒンジブラケット56と側方バー
18とを連結するダンパー部材62を設けたので、側方
バー18をハネ上げる時に勢い余ってヒンジ部にショッ
クを与えることなくスムーズにハネ上げできる。このた
め車体側に対する取付部の耐久性を高めることができ、
しかもダンパー部材62がハネ上げ時のストッパーにな
る。
【0069】さらにまた、側方バー18は箱状のカバー
部材51、52で、棒状の心部材50とこれに付設され
たロック機構を覆うので、これらの機械部品を効率的に
収納でき、しかも外観性が向上する。
【0070】また、側方バー18をハネ上げたとき、側
方バー18が停止位置において側面視でルーフピラー4
0の前部と略平行するので、車体との一体感が得られて
外観性をさらに向上し、ハネ上げたまま駐車しても違和
感が生じず、小型車両の特性に適ったものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 小型車両全体の側面図
【図2】 その平面図
【図3】 その正面図
【図4】 その背面図
【図5】 車体フレームの斜視図
【図6】 車体要部の斜視図
【図7】 上部キャビンの分解斜視図
【図8】 下部キャビンの分解斜視図
【符号の説明】 14:下部キャビン、15:上部キャビン、18:側方
バー、40:ルーフピラー、58:取付ステー(取付部
材)、50:心部材、51:内側カバー、52:外側カ
バー、54:支軸、62:ダンパー
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪と後輪を支持する車体側面のうち少な
    くとも一方を開口した小型車両において、前記側面開口
    部の高さ方向略中央位置に前後方向へ横断する側方バー
    を設け、この側方バーの前端部をヒンジにより車体へ取
    付けて側方バーを上下方向へ回動自在のハネ上げ式にす
    るとともに、前記ヒンジの支軸を外方が水平より下を向
    くように傾斜させたことを特徴とする小型車両の側方バ
    ー装置。
  2. 【請求項2】前記ヒンジを、ルーフピラー下端部に設け
    た取付部材と一緒に車体側の取付部へ共締めしたことを
    特徴とする請求項1の小型車両の側方バー装置。
  3. 【請求項3】前記ヒンジの支持部材と側方バーとを連結
    するダンパー部材を設けたことを特徴とする請求項2記
    載の小型車両の側方バー装置。
  4. 【請求項4】前記側方バーは、棒状の心部材と、これに
    平行して付設されたロック機構と、これらを覆う箱状の
    カバー部材を備えることを特徴とする請求項1記載の小
    型車両の側方バー装置。
  5. 【請求項5】側方バーは、そのハネ上げ位置における側
    面視がルーフピラーの前部と略平行になることを特徴と
    する請求項1記載の小型車両の側方バー装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056483A (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Autech Japan Inc 車両用ドア構造
JP2006281941A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Autech Japan Inc 車両のドア構造
JP2013256766A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Kubota Corp 作業機

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