JPH09286858A - ポリイミド樹脂組成物とその製造方法 - Google Patents

ポリイミド樹脂組成物とその製造方法

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JPH09286858A
JPH09286858A JP10215796A JP10215796A JPH09286858A JP H09286858 A JPH09286858 A JP H09286858A JP 10215796 A JP10215796 A JP 10215796A JP 10215796 A JP10215796 A JP 10215796A JP H09286858 A JPH09286858 A JP H09286858A
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polyimide resin
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organic group
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Application number
JP10215796A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Naoki Hase
直樹 長谷
Jiyunya Ida
純哉 井田
Shigeru Tanaka
田中  滋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度、耐熱性、加工性及び接着性に優
れ、低吸水特性と優れた低誘電特性とを同時に満足し、
FPCやカバーレイフィルムやベースフィルムの加工時
間短縮に貢献しうる熱融着性を有する新規なポリイミド
組成物を提供することを目的とする。 【解決手段】 ガラス転移温度が2 00℃から3 50℃
で、3以下の誘電率、かつ1%以下の吸水率を併せ有
し、一般式(1) 【化1】 及び一般式(2) 【化2】 (式中、R1 は2価の有機基、R2 は4価の有機基を示
し、またXは、化3 【化3】 から選択される3価の結合基である。)からなる共重合
体からなることを特徴とする熱融着性を有し、ジアミン
と酸二無水物の組合せにより上記の特性を有するポリイ
ミド樹脂組成物を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は適当な温度範囲でガ
ラス転移点を有することから熱融着性を付与することが
できるポリイミド樹脂組成物に関する。さらに、一定以
上の粘度を有することで機械的強度の良好なポリイミド
樹脂組成物を得ることを特徴とする製造方法に関する。
詳しくは、絶縁被覆用積層フィルムやフレキシブルプリ
ント回路基板(以下、FPCと略す。)、カバー、カバ
ーレイフィルム、ボンディングシート、カバーコートイ
ンク、リードオンチップ、リードフレーム固定用テープ
等に好適に供することができる熱融着性を付与した新規
なポリイミド樹脂とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高性能化、高機能化、
小形化が進んでおり、それらに伴って用いられる電気部
品に対する小型化、軽量化が求められている。電子部品
を実装する配線板も通常のリジッド材に対し、過剰性の
あるFPCが注目され、急激にその需要を増してきてい
る。
【0003】ポリイミドは種々の用途が想定されている
が、特に、フィルム形態による需要が大きい。一般にポ
リイミドフィルムはその優れた耐熱性・低温特性・耐薬
品性・電気特性などから、特に電気・電子機器用途の材
料として広く用いられている。ところが、フィルム用途
に用いられているポリイミドは、一般に不溶不融である
ため、融着・被覆用途に用いる際には、熱可塑性または
熱硬化性の樹脂をポリイミドフィルムに塗布して接着性
を付与している。
【0004】この接着性を付与する用途において、熱可
塑性樹脂として従来より広く用いられているものの1つ
に、例えば、FEP、PTFE等のフッ素樹脂がある。
また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂等が用いら
れている。
【0005】さらに、従来の熱硬化性ペーストタイプの
ダイボンドテープに変えて、熱可塑性樹脂を用いたフィ
ルム状の積層用テープの検討がすすんでいる。これは、
低分子量揮発成分がなくなることによるアウトガスレス
化、アフターキュアの必要のない利点があることにより
検討がなされているものである。かかる積層用テープと
しては、熱可塑性のポリイミドフィルムの開発がされて
きている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、フッ素
樹脂は、耐熱性が比較的高く、耐薬品性、低温特性に優
れるという特徴をもつ反面、耐放射線性が極端に悪く、
そのため特定の用途には不適であった。また、エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂が、硬化に際して高温、特に長時
間に及ぶ硬化時間が必要であり、上記用途には不向きで
あった。一方、積層用テープとして検討されている熱可
塑性のポリイミドフィルムはガラス転移点が高く、低温
では充分な熱融着性が得られないという問題があった。
さらに、吸水率が高く、モールド時に積層用テープが吸
湿することにより、パッケージクラックが発生するとい
う問題もあった。その他、かかる積層用テープには高速
演算処理のために誘電率が低いことも望まれていた。
【0007】そこで、本発明者らは、上記従来の問題点
を解決し、短時間において加工が可能であり、耐薬品性
・低温特性・接着性に優れ、さらに、電気特性に優れ、
上記用途に好適に用いることのできる材料を提供するこ
とを目的に鋭意検討を重ねた結果、本発明に至ったので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱融着性を
有する新規なポリイミド樹脂組成物の要旨とするところ
は、ガラス転移点が200℃から350℃で、3以下の
誘電率、かつ1%以下の吸水率を併せ有し、一般式
(1)化7
【0009】
【化7】
【0010】及び一般式(2)化8
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R1 は2価の有機基を示し、、R
2 は4価の有機基を示す。またXは、化9
【0013】
【化9】
【0014】から選択される3価の結合基である。)で
構成される共重合体からなることにある。
【0015】また、前記一般式(1)(2)中のR1
化10
【0016】
【化10】
【0017】に示す2価の有機基であることにある。
【0018】さらに、前記ポリイミド樹脂組成物が、前
記一般式(2)中のR2 が化11
【0019】
【化11】
【0020】に示す4価の有機基であることにある。
【0021】また、前記ポリイミド樹脂組成物が、2,
' −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベン
ゾエート−2,2' ,3,3' −テトラカルボン酸二無
水物化12
【0022】
【化12】
【0023】を酸成分の少なくとも1成分とすることに
ある。
【0024】本発明に係るポリイミド樹脂組成物を製造
する方法の要旨とするところは、23℃でB型粘度計で
500ポイズ以上の重縮合反応溶液を得て、加熱下にイ
ミド閉環せしめ、25ミクロンフィルムの引張破断時伸
び率が50%以上であることにある。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る熱融着性を有熱融着
性を有する新規なポリイミド樹脂組成物は、2,2'
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエー
ト−2,2',3,3' −テトラカルボン酸二無水物を
酸成分の少なくとも1成分として、1種以上のジアミン
との重縮合反応から得られ、ガラス転移点が200℃か
ら350℃であり、かつ1%以下の吸水率と3以下の誘
電率を併せ持つ熱可塑性のポリイミド樹脂を必須成分と
することにある。
【0026】以下に、本発明に係る熱融着性を有する新
規なポリイミド樹脂組成物の製造方法について述べる。
最初に、本発明におけるポリイミド樹脂組成物は、前駆
体としてポリアミド酸共重合体を経て生成される。そこ
でまず、前駆体であるポリアミド酸共重合体の製造方法
の1例を説明する。
【0027】ポリアミド酸共重合体は、酸二無水物とジ
アミン成分とを有機溶媒中で反応させることにより得ら
れるが、本発明においては、まず、アルゴン、窒素など
の不活性ガス雰囲気中において、一般式(4)化13
【0028】
【化13】
【0029】(式中、R2 は4価の有機基を示す。)で
表される少なくとも1種以上のテトラカルボン酸二無水
物を他の酸成分成分として、有機溶媒中で反応させる。
この溶液に一般式(5) H2 N−R1 −NH2 (5) (式中、R1 は、2価の有機基を示す。)で表される少
なくとも1種以上のジアミンの混合物をを有機溶媒中に
溶解し、溶解、あるいは、スラリー状に拡散させた状態
で、または、固体の状態で添加し、ポリアミド酸重合体
の溶液を得る。
【0030】この時の反応温度は、−10℃から50℃
が好ましい。反応時間は、30分から6時間程度であ
る。
【0031】また、この反応において、上記添加順序と
は逆に、まず、ジアミン成分を拡散させ、該溶液中に酸
二無水物の固体もしくは有機溶媒による溶液もしくはス
ラリーを添加してもよい。
【0032】次に、このポリアミド酸重合体の溶液から
ポリイミド重合体を得るためには、熱的及び/又は化学
的に脱水閉環(イミド化)する方法を用いればよい。
【0033】例を挙げて説明すると、熱的に脱水閉環す
る方法では、まず、上記ポリアミド酸溶液を支持板やP
ET等の有機フィルム、ドラム又はエンドレスベルト等
の支持体上に流延又は塗布して膜状とし、有機溶媒を蒸
発させることにより自己支持性を有する膜を得る。
【0034】この有機溶媒の蒸発は150℃以下の温度
で約50分から90分間行うのが好ましい。
【0035】次いで、これを更に加熱して乾燥させつつ
イミド化させ、本発明に係る熱可塑性ポリイミド重合体
からなるポリイミド膜を得る。加熱の際の温度は、15
0℃から350℃の範囲の温度が好ましく、特には、2
00℃から250℃が特に好ましい。加熱の際の昇温速
度には特に制限はないが、徐々に加熱して最高温度が上
記の温度になるようにするのが好ましい。加熱時間はフ
ィルム厚みや最高温度によって異なるが一般的には最高
温度に達してから10秒から10分の範囲が好ましい。
自己支持性を有する膜を加熱して乾燥・イミド化する際
は、自己支持性を有する膜を支持体から引き剥がし、そ
の状態で端部を固定して加熱することにより線熱膨張係
数が小さい重合体が得られる。
【0036】また、化学的に脱水閉環する方法では、上
記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒量の
第3級アミンを加え、熱的に脱水する場合と同様の方法
で処理すると、熱的に脱水閉環する場合よりも短時間で
所望のポリイミド膜を得ることができる。
【0037】熱的に閉環する方法と化学的にイミド化す
る方法とを比較すると、化学的方法によるほうが得られ
たポリイミドの機械的強度が大きく、かつ、線膨張係数
が小さくなる利点がある。なお、熱的にイミド化する方
法と化学的にイミド化する方法とを併用することも可能
である。
【0038】また、ポリイミドはポリイソイミドと等価
体であることは周知のことであるが、イソイミド構造を
選択すれば溶媒溶解性を向上させることも可能である。
ポリイソイミド重合体を得るためには上述した化学的閉
環剤をジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等の
ジイミド及び/またはトリフルオロ酢酸等のカルボン酸
におきかえた上で、該ポリイミド生成と同様の反応を行
えばよい。
【0039】ここで、本発明に用いられるジアミン化合
物としては、本質的に種々のジアミンが使用可能である
が、より具体的には、諸特性のバランスから、一般式
(5) H2 N−R1 −NH2 (5) (式中、R1 は化14
【0040】
【化14】
【0041】で表される2価の有機基を示す。)のいず
れかで表されるビスアミノフェノキシフェニルプロパ
ン、α,ω−ビスアミノポリジメチルシロキサン、ビス
アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ビスアミノフェノキシビフェニル、ビスアミノフェノキ
シフェニルエーテル、ジアミンノベンズアニリド、ジア
ミノトルエン、ジアミノジフェニルスルフォン、ビスア
ミノフェノキシフェニルヘキサフルオロプロパン、ビス
(アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビスアミノ
フェノキシジメチルプロパン(それぞれ、オルト、メ
タ、パラ置換を選択できる)から選択される1種以上の
ジアミンを選択することができる。これらのモノマーは
1種類で用いても2種類以上の混合物として用いてもよ
い。
【0042】また、本発明に用いられる酸二無水物とし
ては、本質的に種々の酸二無水物が使用可能であるが、
より具体的には、諸特性のバランスから、式(3)化1
【0043】
【化15】
【0044】で表される2,2' −ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンジベンゾエート−2,2' ,3,
' −テトラカルボン酸二無水物を少なくとも1成分と
し、一般式(4)化16
【0045】
【化16】
【0046】(式中、R2 は化17
【0047】
【化17】
【0048】で表される2価の有機基を示す。)のいず
れかで表される3,3, ,4,4, −ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物(BPDA)、3,3, ,4,4,
−ベンゾフェノンカルボン酸二無水物(BTDA)、
4,4, −オキシジフタル酸二無水物(ODPA)、
4,4, −ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無
水物(DSDA)、ピロメリット酸二無水物(PMD
A)、4,4, −ヘキサフルオロメチルジフタル酸二無
水物(6FDA)、4,4, −ハイドロキノンジフタル
酸二無水物、ビスフェノールAジフタル酸二無水物、
3,3, ,4,4, −ターフェニルテトラカルボン酸二
無水物、メチレンジフタリック酸二無水物、プロピリデ
ンジフタリック酸二無水物から選択される1種以上のテ
トラカルボン酸二無水物から選択される一種以上のテト
ラカルボン酸二無水物を選択することが可能である。
【0049】これらのモノマーは1種類で用いても2種
類以上の混合物として用いてもよい。
【0050】また、ポリアミド酸の生成反応に使用され
る有機溶媒としては、例えば、ジアミチルスルホキシ
ド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,
N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド等
のホルムアミド系溶媒、N,N-ジメチルアセトアミド、N,
N-ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒等をあ
げることができる。これらを1種類の溶媒のみで用いる
ことも、2種以上からなる混合溶媒で用いることもでき
る。また、これらの極性溶媒とポリアミド酸の非溶媒と
からなる混合溶媒の用いることもできる。ポリアミド酸
の非溶媒としてはアセトン、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ等を挙
げることができる。
【0051】ジアミン化合物と酸二無水物のモル比は実
質的に等モルとなるように、また、ジアミン化合物と酸
二無水物の成分比は一般式(1)/(2)のモル分率5
0/50から99/1の範囲と同一となるように、それ
ぞれ添加すればよい。
【0052】かかる反応により、上述の繰り返し単位
(1)(2)を有し、該繰り返し単位(1)(2)のモ
ル分率〔(1)/(2)〕が、50/50から99/1
の範囲であるポリアミド酸共重合体の溶液が得られるの
である。
【0053】このようにして得られた本発明に係る共重
合体において、一般式(1)及び一般式(2)で表され
るブロック単位の繰り返し数は、1以上の整数である
が、200℃〜350℃のガラス転移点と1%以下の低
吸水率及び3以下の誘電率を発現するためには、式
(1)と(2)の和が2以上でなければならない。但
し、式(1)(2)が各々15を超えると、共重合比が
偏り、共重合させることの硬化が小さくなる。具体的に
は、ガラス転移点が高くなりすぎるため、低温接着性が
認めにくくなる。従って、式(1)(2)は各15以下
であることが好ましく、これは、フィルムに対する自己
支持性の付与にも寄与する。
【0054】また、分子量については、特に制限はない
ものの、良好な機械的強度を発現させるためには、ポリ
アミド酸溶液状態でのB粘度が一定以上であることが望
ましい。すなわち、23℃におけるB型粘度計による測
定において、500ポイズ以上でないと、25ミクロン
フィルムにおける引張破断時伸びが50%以上となら
ず、良好な機械的強度を発現できない。これは、モノマ
ー、特には、必須成分である2,2' −ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−2,2'
3,3' −テトラカルボン酸二無水物の不純物含率によ
るところが大きい。この不純物は、原料由来のトリメリ
ット酸誘導体であるが、該含率が1%を超えると、上記
の良好な機械的強度が得られないことがわかっている。
【0055】上記製法により得られた本発明に係る熱融
着性を有する新規なポリイミド樹脂組成物は、優れた耐
熱性、熱可塑性、接着性、低吸水特性、低誘電特性を併
有するという特徴を有している。具体的には、この重合
体は、200℃から350℃の間で明確なガラス転移点
を有するために比較的低温での熱融着が可能であり、ガ
ラス転移点に近い温度でラミネートすることにより種々
の被着体、例えば、ポリイミドフィルムやSUS、銅な
どの金属箔、FPC等に接着することができる。また、
優れた低吸水特性を示し、23℃の純水中に24時間浸
漬する条件での吸水率は1%以下である。さらに、優れ
た誘電特性を示し、Qメーター法における1MHzの誘
電率は3以下である。なお、低吸水特性及び低誘電特性
の発現機構は明らかではないが、イミド五員環に近接す
るエステル基により、電子のかたよりを低減しているた
めではないかと推察している。すなわち、本発明の2,
' −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベン
ゾエート−2,2' ,3,3' −テトラカルボン酸二無
水物が必須成分であることにより、上記の効果がより顕
著に現れるのである。
【0056】これら優れた低吸水特性及び低誘電特性に
より、今後の高密度実装用途に対応すべき電子回路部品
材料として好適に用いることができる。また、充分な機
械的強度を発現するために高い粘度をも有する。
【0057】以上のような方法で得られた本発明に係る
熱融着性を有する新規なポリイミド重合体組成物の応用
の1例としては、例えば、カバーレイ用接着剤が挙げら
れる。すなわち、本発明に係るポリイミド重合体からな
るフィルムを、非熱可塑性ポリイミドフィルムとFPC
の導体層との間に挟んで貼り合わせ、熱圧着させればよ
い。また、ポリアミド酸溶液をポリイミドフィルム上に
流延し、イミド化させた後にこのフィルムの接着剤面と
FPCの導体面とを接着するようにしてもよい。さらに
は、イミド化させた熱可塑性ポリイミドを加熱して溶融
し、ポリイミドフィルムに直接塗布したのち、この上に
FPC導体面を接着してもよい。このようにして、簡単
にポリイミドフィルムとFPCの導体面とを接着でき
る。これらの方法により作製されるカバーレイフィルム
はすべてポリイミドからなっており、アルカリエッチン
グが可能であるため、FPCとの接着後に容易に穴開け
加工ができる。従って、上記接着工程の後、得られた積
層板をアルカリエッチングして穴開け加工すれば従来の
工程よりも簡単にプリント基板を得ることができる。
【0058】その他、この樹脂組成物が、超伝導用線材
等の絶縁被覆用フィルムやFPC、ボンディングシー
ト、カバーコート、リードオンチップ、リードフレーム
固定用テープとして好適に用いることができるが、機械
的強度、耐放射線性、耐薬品性、低温特性、耐熱性、加
工性、接着性、低吸水特性、誘電特性における優れた特
性を発揮する限りにおいては用途は特に限定されない。
【0059】上述してきたように、ガラス転移点が20
0℃から350℃であり、さらに1%以下の吸水率と3
以下の誘電率の特性を併せ持つことにより、電気・電子
機器用途の接着層として用いるとき、低温での熱融着が
可能となり、さらには、吸湿によるモールド時のパッケ
ージクラックの発生がなく、また、高速演算処理も可能
となる。
【0060】以上本発明に係る熱融着性を有する新規な
ポリイミド重合体組成物の有用性を明らかにすべく実施
の形態を説明したが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではなく、本発明はその趣旨を逸脱しない
範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、
修正を加えた態様で実施しうるものである。
【0061】
【実施例】以下に、実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0062】
【実施例1】攪拌機を備え、窒素置換した500ml三
口フラスコに、42.92g(74mmol)の2,2
' −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾ
エート−2,2' ,3,3' −テトラカルボン酸二無水
物(以下、ESDAという。)と、26.16g(0.
12mmol)のピロメリット酸二無水物を計量、採取
した。その中に、470gのジメチルホルムアミド(以
下、DMFという。)を投入、攪拌して均一で粘調な溶
液を得た。3.48g(6mmol)のESDAを35
gのDMFに溶かして予め調整した後、酸溶液の添加を
終了し、1時間攪拌しながら放置し、ポリアミド酸溶液
を得た。粘度をB型粘度計で測定したところ、2600
ポイズを示した。
【0063】このポリアミド酸溶液の100gを測りと
り、11.37gの無水酢酸と11.18gのイソキノ
リンと11.95gのDMFからなるケミカルキュア剤
を加えて、PETフィルム上に塗布し、厚みを25μm
に調整するためにコンマメーターを使用して流延塗布
し、80℃で25分間加熱した後、PETフィルムから
剥がした。その後、金属支持体に端部を固定して150
℃、200℃で各25分間加熱しイミド化を完了させ
た。IR測定により、1780cm- にイミドカルボニル
基による特性吸収を有するポリイミドフィルムであるこ
とを確認した。
【0064】得られたポリイミドフィルムについて吸水
率(%)、ピール強度(kgf/cm )、引張破断時伸び(
%) 、引張破断時強度(kgf/cm 2 ) 、ガラス転移点
(℃)を測定した。ガラス転移点は、TMA法により測
定し、ピール強度については、まず、35μmの電解銅
箔(3EC)を用い、得られたフィルムを中間層にし
て、Tg+100℃、30kgf/cm2 、10分間プ
レスし、FCCLを得た。得られたFCCLを用い、J
IS C6481に準拠してピール強度を測定した。吸
水率は、ASTM−570に従い、20℃の蒸留水中で
24時間浸漬した後の重量変化を測定した。引張試験は
JIS C−2318に従い測定した。それらの結果を
表1及び表2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【実施例2〜6】表1に示すモノマーの構成にて実質的
に実施例1と同様の操作で、ポリアミド酸溶液を得た。
そして、このポリアミド酸溶液を用い、実施例1と同様
に、25μmのポリイミドフィルムを得て、更にFCC
Lを得た。得られたポリイミドフィルム、FCCLにつ
いて、実施例1と同様にして吸水率(%)、ピール強度
(kgf/cm ) 、引張破断時伸び( %) 、引張破断時強度
(kgf/cm 2 ) 、ガラス転移点(℃)を測定した。それ
ぞれの測定結果を表1及び表2に示した。
【0068】
【比較例1】表1に示すモノマーの構成にて実質的に実
施例1と同様の操作で、一般式(1)(2)のモル比が
1:9のポリアミド酸溶液を得た。そして、このこのポ
リアミド酸溶液を用い、実施例1と同様に、25μmの
ポリイミドフィルムを得て、更にFCCLを得た。得ら
れたポリイミドフィルム、FCCLについて、実施例1
と同様にして吸水率(%)、ピール強度(kgf/cm ) 、
引張破断時伸び( %)、引張破断時強度(kgf/cm 2 )
、ガラス転移点(℃)を測定した。それぞれの測定結
果を表1及び表2に示した。
【0069】
【比較例2】ピロメリット酸二無水物とジアミノジフェ
ニルエーテルから実施例1と同様の操作でポリアミド酸
溶液を得た。また、実施例1と同一の操作から25μm
のポリイミドフィルムを製膜した。得られたポリイミド
フィルムについて、実施例1と同様に吸水率(%)、ピ
ール強度(kgf/cm ) 、引張破断時伸び( %) 、引張破
断時強度(kgf/cm 2 ) 、ガラス転移点(℃)を測定し
た。それぞれの測定結果を表1及び表2に示した。
【0070】
【発明の効果】以上、具体的な実施例で示したように、
本発明に係る熱融着性を有する新規なポリイミド重合体
組成物は、2,2' −ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンジベンゾエート−2,2' ,3,3' −テトラ
カルボン酸二無水物が必須成分として使用することで達
成できたものである。他の効果は、本発明に係る新規な
ポリイミド樹脂組成物を使用することにより、優れた機
械的強度を有しつつ、また極めて低い吸水率をも同時に
示すことができた。従って、本発明に係る熱融着性を有
する新規なポリイミド重合体組成物は、例えば、絶縁被
覆用積層フィルムやFPC、カバーフィルム、カバーレ
イフィルム、ボンディングシート、カバーコートイン
ク、リードオンチップ、リードフレーム固定用テープ等
に好適に供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移点が200℃から350℃
    で、3以下の誘電率、かつ1%以下の吸水率を併せ有
    し、一般式(1)化1 【化1】 及び一般式(2)化2 【化2】 (式中、R1 は2価の有機基を示し、、R2 は4価の有
    機基を示す。またXは、化3 【化3】 から選択される3価の結合基である。)からなる共重合
    体からなることを特徴とするポリイミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)(2)中のR1 が化4 【化4】 に示す2価の有機基であることを特徴とする請求項1に
    記載する共重合体からなる熱融着性を有する新規なポリ
    イミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(2)中のR2 が化5 【化5】 に示す2価の有機基であることを特徴とする請求項1に
    記載する共重合体からなる熱融着性を有する新規なポリ
    イミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 2,2' −ビス(4−ヒドロキシフェニ
    ル)プロパンジベンゾエート−2,2' ,3,3' −テ
    トラカルボン酸二無水物、一般式(3)化6 【化6】 を酸成分の少なくとも1成分として、1種以上のジアミ
    ンとの重縮合反応によることを特徴とする前記請求項1
    乃至請求項6に記載する熱融着性を有する新規なポリイ
    ミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 23℃でB型粘度計で500ポイズ以上
    の重縮合反応溶液を得て、加熱下にイミド閉環せしめ、
    25ミクロンフィルムの引張破断時伸び率が50%以上
    であることを特徴とする重縮合反応による前記請求項1
    乃至請求項5に記載するポリイミド樹脂組成物の製造方
    法。
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