JPH09287547A - 高比速度ポンプ水車の運転方法 - Google Patents

高比速度ポンプ水車の運転方法

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JPH09287547A
JPH09287547A JP8098608A JP9860896A JPH09287547A JP H09287547 A JPH09287547 A JP H09287547A JP 8098608 A JP8098608 A JP 8098608A JP 9860896 A JP9860896 A JP 9860896A JP H09287547 A JPH09287547 A JP H09287547A
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runner
maximum value
pump turbine
speed
rotating speed
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JP8098608A
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Hisao Kuwabara
尚夫 桑原
Masataka Harada
昌孝 原田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05B—INDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2200/00—Mathematical features
    • F05B2200/20—Special functions
    • F05B2200/21—Root
    • F05B2200/211—Square root
    • Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20—Hydro energy

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  • Hydraulic Turbines (AREA)
  • Control Of Water Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ水車の高比速度化に伴う負荷遮断時の
水スラストの異常増大を的確に防止することができるよ
うにする。 【解決手段】 (水車運転時の比速度〔m−KW単位ベ
ース〕)と(最高有効落差〔m〕の平方根)の積が24
50以上の案内羽根を有する高比速度ポンプ水車の運転
方法において、全負荷遮断時、前記ランナの回転速度N
が最初のピーク値Np を迎える時点より前に上流側管路
水圧の第1のピークHa が現れ、ランナの回転速度が最
初のピーク値Np を越えた直後に上流側管路水圧の第2
のピークHb が現れるように、ポンプ水車の案内羽根を
遮断直後は速く閉鎖し、その後、遅くともランナの回転
速度が最初のピークNp に達した後は、前記遮断直後の
速度よりも低速度で閉鎖するようにするとともに、前記
第1のピークHa が第2のピークHb と略等しいか、第
1のピークHa が第2のピークHb よりも大きくなるよ
うに案内羽根を閉鎖するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ポンプ水車、特に(水車運転
時の比速度〔m−KWベースの単位〕)と(最高有効落
差〔m〕の平方根)の積が2450以上の高比速度ポン
プ水車に関する。
【0002】
【従来の技術】揚水発電所では複数台のポンプ水車を使
用して発電システムを構成している場合が多い。この一
例を図5の概略図を参照して説明する。図5において、
上池101に1本の上池側管路102が接続され、さら
に上池側102の分岐部103から第1〜第3の上池側
分岐管路104,105,106が分岐し、その下端に
それぞれ第1〜第3のポンプ水車107,108,10
9が接続されている。各ポンプ水車107〜109から
はそれぞれ下池側管路111,112,113を介して
下池110に接続され、上池101からポンプ水車10
7〜109側に水を供給して水車運転が行われ、下池1
10からポンプ水車107〜109によってポンプ運転
を行って上池101側に水を揚水するようになってい
る。
【0003】一般的に、ポンプ水車、特に高揚程ポンプ
水車のランナその他の機器は、ポンプ運転時に高揚程を
得る為に、充分な遠心ポンプ作用を発揮することができ
るように設計されている。しかしながら、このように設
計すると、ポンプ水車を水車運転するときに、特に後述
のS字特性と呼ばれる運転上好ましくない特性を回避す
ることができないという問題がある。すなわち、この設
計に採用されるポンプ水車の特性を、所定案内羽根開度
の下における単位落差当り回転数〔N1 〕と単位落差当
り流量〔Q1 〕との関係を表わす特性曲線により示した
場合、この特性曲線は、水車運転領域において、N1 の
値の増加に伴ってQ1 の値が減少する第1の部分と、N
1 の値の減少に伴ってQ1 の値が減少する第2の部分と
を有するような特性となる。説明の便宜上、本明細書に
おいては、前記第2の部分を、S字特性部分と称する。
更に、S字特性部分におけるポンプ水車の特性を、以
後、S字特性と称する。S字特性部分における水車運転
にあっては、単位落差当りトルク〔T1 〕もまた、単位
落差当り回転数〔N1 〕の減少に伴い、減少する。
【0004】通常は、ポンプ水車の水車運転は、上記第
1の部分において行われる。しかしながら、負荷遮断ま
たは負荷減少等により、単位落差当りの回転数〔N1 〕
が急激に大きく増加する場合には、ポンプ水車は前記S
字特性部分において運転されることになる。S字特性部
分における運転が開始されると、ポンプ水車の運転点は
S字特性部分を一端から他端へと辿りつつ、まず単位落
差当りの流量〔Q1 〕と単位落差当りの回転数〔N1 〕
が減少する。その後、今度は振子が振返すようにS字特
性部分を逆方向に辿りつつ、Q1 とN1 は増加する。S
字特性部分におけるこの往復は、案内羽根開度が所定値
以上に留まる限りほぼ永続的に継続し、特別な手段を講
じない限り終了しない。この間、単位落差当りのトルク
〔T1 〕も、減少と増加を繰り返す。
【0005】ポンプ水車の運転は、できるだけS字特性
部分を避けて行われることが望ましい。なぜならば、S
字特性部分における運転は、ポンプ水車本体におけると
同様に、水圧鉄管やドラフトチューブ内に大きな水圧上
昇と大きな水圧降下を含めて異常な水圧変動をひき起こ
し、その結果として時には水中分離さえ招く可能性があ
ること、しかもS字特性部への突入のタイミングが水路
を共有する他号機の影響等もあり、事前につかみ難いた
めである。上述した負荷遮断は、例えばポンプ水車に結
合される発電機が、遮断器を開かれた場合や変圧器等発
電機と電力系統間にある機器に事故が発生し、発電機が
その負荷を失った場合などに生じる。またウォーターハ
ンマーは、水圧鉄管またはドラフトチューブ、あるいは
その両方が長い場合には、特に激しいことに注意を払う
必要がある。
【0006】水車運転領域においてS字特性を有するポ
ンプ水車の特性を、図6(a)および(b)に示す。図
6(a)においては、ポンプ水車の特性が、案内羽根開
度をパラメーターにとり、単位落差当りの回転数
〔N1 〕と単位落差当りの流量〔Q1 〕との関係として
示されている。一方、同図(b)においては、ポンプ水
車の特性が、同じパラメーターにより、単位落差当りの
回転数〔N1 〕と単位落差当りのトルク〔T1 〕との関
係として示されている。N1 ,Q1 およびT1 は次の式
により表現される。
【0007】 N1 =N/√H Q1 =Q/√H T1 =T/H 上式において、符号N,Q,HおよびTは、それぞれポ
ンプ水車の回転数、流量、有効落差およびトルクを示
す。
【0008】特性曲線CH1およびCH1’は、所定の
比較的大きな案内羽根開度の下で得られ、特性曲線CH
2およびCH2’は、それよりも小さな案内羽根開度の
下で得られ、特性曲線CH3およびCH3’は更にそれ
よりも小さい案内羽根開度の下で得られる。
【0009】特性曲線CH1のa−d−h部分において
は、Q1 の値はN1 の減少に伴って減少する。上述の様
に、本明細書においては、この曲線部分a−d−hをS
字特性部分と称している。同様に、曲線部分b−e−i
は特性曲線CH2のS字特性部分であり、曲線部分c−
f−jは、特性曲線CH3のS字特性部分である。一見
して明らかなように、特性曲線CH1のS字特性部分a
−d−hは、特性曲線CH2のS字特性部分b−e−i
より長く、特性曲線CH2のS字特性部分b−e−i
は、特性曲線CH3のS字特性部分c−f−jよりも長
い。このことは、案内羽根開度が小さくなるとS字特性
部分の長さが短くなることを意味している。
【0010】図6(a)におけると同様に、図6(b)
においても、曲線部分a’−d’−h’、b’−e’−
i’およびc’−f’−j’は、それぞれ特性曲線CH
1’,CH2’およびCH3’のS字特性部分である。
図6(b)は、図6(a)と密接な関係がある。例え
ば、図6(a)の曲線上のQ1 =Q1x,N1 =N1xを満
たす点xは、図6(b)の特性曲線CH3’上の点x’
に対応している。点x’は、T1 =T1x’,N1 =N
1x’(=N1x)を満たす点である。同様に、図6(a)
における点a,b,c,d,e,f,g,h,iおよび
jはそれぞれ図6(b)における点a’,b’,c’,
d’,e’,f’,g’,h’,i’およびj’に対応
している。
【0011】曲線nrは、無負荷流量曲線である。曲線
CH1,2,3と曲線nrとの交点α,β,γは、それ
ぞれ、曲線CH1’,2’,3’と直線T1 =0との交
点α’,β’,γ’に対応している。
【0012】次に、特性曲線CH1とCH1’を参照し
ながらポンプ水車の水車運転(発電運転)について説明
を行う。上述したように特性曲線CH1とCH1’に対
応する特性は、案内羽根開度を比較的大きな値にした時
に得られる。通常は、ポンプ水車の水車運転は、特性曲
線CH1の上部、すなわち、S字特性部分a−d−hよ
り上部の曲線部分において行われる。しかしながら、例
えばポンプ水車に加わっている負荷が突然失われた場合
は、ポンプ水車の回転数〔N〕が急激に増加するので、
N1 の値も急激に増加する。こうして、ポンプ水車のS
字特性部分における運転が始まる。
【0013】S字特性部分における運転の間は、ポンプ
水車の回転数〔N〕の減少によりN1 の値が減少する
と、Q1 の値もまた減少する。Hの値が一定であると仮
定すれば、Q1 の値の減少は、それに対応してポンプ水
車流量〔Q〕が減少することを意味する。現実には、H
の値、すなわち水圧鉄管に結合するポンプ水車入口とド
ラフトチューブに結合するポンプ水車出口との水頭差
は、流量Qの減少と同時に増加する。このようにして、
一旦、N1 の値が減少すると流量Qが減少し、流量Qの
減少はポンプ水車の有効落差Hの増加をもたらす。この
有効落差Hの増加は、更にN1 の減少をもたらし、N1
の減少は更にQ1 の減少をもたらす。このようにして、
一旦S字特性部分における運転が始まると、Q1 とN1
はS字特性部分をQ1 減少方向、すなわち点aから点d
の方向に辿りつつ、加速度的に、しかも連続的に減少す
る。Q1 とN1 は正帰還制御回路におけると同様に、加
速度的に、しかも連続的に減少する。ポンプ水車の運転
点がS字特性部分を点aから点hまで辿り終えると、上
記の現象は、負帰還制御回路におけると同様に次第に緩
和され、その後、反転し、やがてS字特性部分をQ1 増
加方向、すなわち点hを少し過ぎた点から点aへ辿るこ
とになる。S字特性部分を逆方向に辿るのも矢張り正帰
還制御回路と同様の様式で行われる。
【0014】ポンプ水車がS字特性部分で運転される間
は、上記の往復運動は、ほぼ永続的に繰り返される。前
述のように、このような運転は望ましいものではない。
なぜならば、水力発電所各水路系続に異常な水圧変化を
もたらし、その水圧変化は、激烈なウォーターハンマー
と、時には水中分離現象さえもたらすからである。
【0015】S字特性部分における運転に伴うこのよう
な悪影響は、S字特性部分の長さが短くなれば前述のよ
うに減少するので、例えば、案内羽根開度を小さくし
て、より短いS字特性部分b−e−iを有する特性曲線
2に従ってポンプ水車を運転するならば、S字特性に伴
う悪影響は軽減される。
【0016】S字特性部分におけるポンプ水車の運転
は、ポンプ水車のトルクTにも悪影響を与える。S字特
性部分においてN1 の値が減少すると、図6(b)に示
すように、T1 の値が減少する。
【0017】有効落差Hが一定であると仮定すれば、T
1 の減少は、ポンプ水車トルクTの減少を意味する。更
に、ポンプ水車トルクTの減少が、ポンプ水車回転数N
の減少をもたらすことは明白である。ポンプ水車回転数
Nが減少すると、それに対応してN1 が減少し、次にT
1 が更に減少することになる。現実にはこの間に前記し
たように有効落差Hが増加しているのでこの加速傾向は
益々強まる。このようにして、ポンプ水車は、特性曲線
CH1をQ1 減少方向に辿る間、同時に特性曲線CH
1’を点a’から点h’へと辿っていることになる。そ
の辿り方は、正帰還制御回路の場合と同様である。その
後、S字特性部分を辿る方向が逆転すると、特性曲線C
H1’は点h’から点a’の方向へと、辿ることにな
る。このようなトルク変化は、特性上、好ましくないこ
とは明白である。
【0018】ところで、目下、ポンプ水車については高
速化、大容量化が進行しつつあり、どの揚程においても
高比速度化が進行しており、一般的に(水車運転時の比
速度Ns〔m−KW単位ベース〕)と(最高有効落差
〔m〕の平方根)の積で定義しているK値は次第に上昇
しつつある。図7は、比速度Nsが高い場合(a)と低
い場合(b)のランナ形状の相違を示すランナの要部を
示す断面図である。図でD0 がランナ入口径、Dsealが
ランナシール径をそれぞれ示す。しかし、このように高
比速度化するにつれて、図8に示すように負荷遮断時に
発生する水スラストが増大する傾向にある。特に、前述
の図5に示すように上池側管路102が分岐されてい
て、分岐点103以遠の上池側管路102を他のポンプ
水車と共有する場合に、案内羽根の閉鎖方法が適切でな
いと、複数台同時遮断時の水スラストの増大が深刻にな
る。
【0019】なお、水車運転時の比速度は下記で定義さ
れる。
【0020】Ns=No×(P1/2 /H5/4 ) ただし、Pは定格出力〔KW〕、Noは定格回転速度
〔rpm〕である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ポンプ水車と
当該ポンプ水車に発生する下向水スラストの発生要因に
ついて考える。
【0022】図9はポンプ水車の概略を示す図で、ラン
ナ1は中心部で主軸2に支持されて回転可能にランナ室
カバー3内に収納されている。ランナ室カバー3はラン
ナ2の中央下端でドラフトチューブ4に接続され、ラン
ナ2の外周部で案内弁側と接続されている。ランナ室カ
バー3は上カバー3aと下カバー3bとからなり、ラン
ナ2の上側と上カバー3aとの間にそれぞれランナの上
シール部5と上カバーの上シール構成部6とが設けら
れ、ランナ2の下側と下カバー3bとの間にそれぞれラ
ンナの下シール部7と下カバーの下シール構成部8とが
設けられている。同様にランナ1の外周部と上カバー3
aとの間にはランナ外周上側シール部9が、下カバー3
bとの間にはランナ外周下側シール部10がそれぞれ設
けられている。また、圧力のバランスを取るためにラン
ナ1の上側と前記上カバーの上シール構成部6とランナ
の上シール部5とによって囲まれる上部の空間部11
と、ランナ1の下側(側部側)と前記下カバーの下シー
ル構成部8とランナの下シール部7とによって囲まれる
下部の側部側の空間部12との間を連通する外側バラン
ス管13が設けられ、同様に前記ランナ1の上側と前記
上カバーの上シール構成部6とランナの上シール部5と
によって囲まれる上部の中央側の空間部14とランナ下
部のドラフトーブ4内を連通する内側バランス管15が
設けられている。なお、ランナの中心部と前記空間部1
4とは主軸2に開設された給排気孔16によっても連通
されている。
【0023】大略このように構成されたポンプ水車にお
いては、負荷遮断が行われると、以下のようにして下向
き水スラストが発生する。
【0024】(a)上流側管路水圧の上昇とランナの回
転速度の上昇とによってランナシール外側背圧(前記空
間部11内の圧力)とランナ側圧(前記空間部12内の
圧力)が同時に上昇する。このとき両者間に圧力差があ
れば、その圧力差分、水スラストが増加する。
【0025】(b)ドラフト水圧が水撃によって降下す
る。このためランナ下側シール部を隔てて隣接するラン
ナ側室(空間部12)の水圧は、水撃によって降下した
分下る。この結果、上記(a)のバランスが崩れ,その
分スラストが増加する。
【0026】(c)上記(b)のドラフト水圧はランナ
シールの内側のランナ下面にかかっているのでこの分ス
ラストは増大する。
【0027】(d)回転速度上昇によってランナシール
内側背圧が上昇する。したがってスラストは増大する。
なお、負荷遮断直後は回転速度もほとんど上がっていな
いので、上記(b)のドラフト水圧低下が内側バランス
管を介してランナシール内側背圧を下げ、一時的にはス
ラスト低下が起きるが、やがては回転上昇に伴うランナ
シール内側背圧上昇が支配的となりスラスト上昇する。
【0028】(e)運転点が前述のS字特性、すなわち
N1 (横軸)対Q1 (縦軸)完全特性平面上の水車運転
領域に現れる特性で(dQ1 /dN1 )>0の部分に入
り、ランナ内では逆流発生し、ランナの下端では流出水
量が減少し、不安定になるばかりでなくドラフト側から
水を吸い上げたりして激しい水圧脈動が発生する。この
結果、ランナ側圧に激しい脈動が乗る。
【0029】(f)当然上記(e)のS字特性内運転の
影響は上池側管路水圧にも現れ、激しい水圧脈動が起
き、上記(a)のスラストに脈動成分が乗る。
【0030】(g)上記(e)のドラフト水圧脈動は、
上記(c)のスラスト増大を助長する。
【0031】ところでポンプ水車の高比速度化によっ
て、特に、(水車運転時の比速度〔m−KW単位ベー
ス〕)と(最高有効落差〔m〕の平方根)の積で示され
るK値が2450以上になると(ランナシール径/ラン
ナ入口径)が増大するため上記(c)、(d)、(g)
によるスラスト増大が深刻になってくる。
【0032】一方、時間をパラメータとしたときの負荷
遮断時のランナの回転速度と上池側の管路水圧との関
係、および横軸に回転数〔N1 〕を、縦軸軸に流量〔Q
1 〕を取ったときのポンプ水車の運転点の軌跡を図10
(a),(b)にそれぞれ示す。これらの図において、
上池側管路水圧特性には第1および第2の2つのピーク
(極大値)Ha , Hb が表れる。これらのピークHa ,
Hb は回転速度Na ,Nb に対応するが、これらの回転
速度Na ,Nb は、回転速度のピーク(極大値)Np の
前後の速度となっている。すなわち、回転速度が定常運
転時における回転速度No から負荷が遮断され、回転速
度が上昇する過程で、一度上池側管路水圧が極大
(Ha )となり、回転速度がピークNp を過ぎて下降す
る過程で一端下がった水圧が再度極大(Hb )となる。
この場合、極大値Ha の点が運転点の軌跡ではA点に対
応し、極大値Hb の点がB点に対応する。
【0033】他方、S字特性への落ち込みは1台遮断で
も2台遮断でも3台遮断でも台数に関係なくほぼ同一の
N1 点で起きる。ところが高比速度水車では案内羽根の
閉め方が適当でないと1台遮断より2台遮断、2台遮断
より3台遮断とスラストが大幅に増大する可能性がある
ことが判ってきた。すなわち、遮断台数の増加による有
効落差の上昇率に比べて、スラストが格段に大きな率で
上昇することが判ってきた。
【0034】なお、特開昭54−40946号公報にお
いては、下池側又は上池側の管路が分岐されていて他の
水車又はポンプ水車に関し、負荷遮断時に発生する上池
側管路水圧最高値を最小にでき(設計水圧を最小にで
き)、かつ、該複数台ポンプ水車が相次いで負荷遮断さ
れる時間差負荷遮断時上池側管路水圧ピーク値が同時遮
断時のそれを越えないような案内羽根の閉鎖方法が開示
されている。この方法は、単機負荷遮断の段階で、負荷
遮断直後の案内羽根急閉鎖中に現れる上池側管路水圧ピ
ーク値が回転速度がピーク値に達し下降に転じた直後に
現れる上池側管路水圧ピーク値とほぼ一致するように案
内羽根を閉鎖するように管理するようにしているが、こ
の公報には、前述のような負荷遮断時の負荷遮断時特有
の異常水スラスト(ランナ押し下げ力)の低減について
は、一切触れられていない。
【0035】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、ポンプ水車の高比速
度化に伴う負荷遮断時の水スラストの異常増大を的確に
防止することができる高比速度ポンプ水車の運転方法を
提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、上池側管路がポンプ水車端の近くで分岐
されていて、分岐点以遠の上池側管路を他のポンプ水車
と共有し、(水車運転時の比速度〔m−KW単位ベー
ス〕)と(最高有効落差〔m〕の平方根)の積が245
0以上の案内羽根を有する高比速度ポンプ水車の運転方
法において、全負荷遮断時、前記ランナの回転速度Nが
最初のピーク値Np を迎える時点より前に上流側管路水
圧の第1のピークHa が現れ、ランナの回転速度が最初
のピーク値Np を越えた直後に上流側管路水圧の第2の
ピークHb が現れるように、ポンプ水車の案内羽根を遮
断直後は速く閉鎖し、その後、遅くともランナの回転速
度が最初のピークNp に達した後は、前記遮断直後の速
度よりも低速度で閉鎖するようにするとともに、前記第
1のピークHa が第2のピークHb と略等しいか、第1
のピークHa が第2のピークHb よりも大きくなるよう
に案内羽根を閉鎖するようにした。この場合、前記ピー
ク値に水圧脈動波が乗っている場合には脈動波の中心を
ピーク値とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。なお、ポンプ水車や発電所
のシステムは、前述の従来例と同等であるので、以下の
説明において、前述の従来例と同等な各部には同一の参
照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0038】図1は本発明の実施形態に係る負荷遮断時
の時間をパラメータにとった上池側管路水圧の変化の状
態を示す図、図2は負荷遮断時の案内羽根開度とポンプ
水車の運転点軌跡を示す図、図3はポンプ水車の運転方
法によるランナの回転速度と上池側管路水圧とを比較し
た図、図4は案内羽根の他の制御例を示す図である。
【0039】本実施形態に係るポンプ水車の運転方法
は、負荷を遮断したときに図1および図3(a)に示す
ように、ランナ1の回転数が最初の極大の回転数Np に
なる前に上池側管路水圧の最初に現れる極大値(第1の
ピーク値)Ha と、ランナ1の回転数が極大Np となっ
た後、回転数が落ちて行く過程で次に現れる極大値(第
2のピーク値)Hb の関係が、 Ha ≒Hb もしくは、 Ha >Hb となるように案内羽根の開度を制御するようにしたもの
である。
【0040】このように制御するためには、図2に示す
ように、定常運転Dconst から負荷遮断が行われたと
き、まず、負荷遮断によるランナ1の回転速度が上昇し
てピークNp に達する前にできるだけ案内羽根開度を閉
め込んでおいて、回転速度上昇幅自身を最小限に抑え込
み、次に、S字特性による不規則脈動を最小限に抑え込
むようにする。
【0041】すなわち、S字特性は、前述のように案内
羽根開度が小さければ小さいほど小さくなり、その影響
も小さくなるので、ポンプ水車の運転点が負荷遮断後S
字特性に突入する前に、迎えるS字特性を最小限にして
おく。その対策としては、繰り返すがポンプ水車の運転
点がS字特性に突入する前に十分案内羽根を閉め込んで
おくことしかない。具体的には、図2のC1 の特性より
もさらにC2 の特性のようにして案内羽根を閉鎖し、運
転点の軌跡を少しでも原点に近づけることである。その
ためには、前記定常運転点Dconst からD1 と急速に案
内羽根を閉じ、ランナの回転数が最初のピークNp に達
した後に、D1 →D2 へと前記Dconst→D1 よりも低
速で案内羽根を閉じる。その際、Dconst →D1 →D2
よりも、Dconst →D3 →D4 のように制御する方がよ
り好ましい。
【0042】そのときの運転点の記載は図2(b)のよ
うになる。すなわち、C1 の特性では、定常運転点Dco
nst からDconst →D1 →D2 と辿る運転軌跡となり、
C2の特性では、定常運転点Dconst からDconst →D
3 →D4 と辿る運転軌跡となる。このようにすることに
よって図3(b)のような特性ではなく、図3(a)の
ような特性で運転することが可能になる。これは、上池
側管路水圧の第1のピーク値Ha は案内羽根開度の制御
でコントロール可能であるが、第2のピーク値Hb は案
内羽根開度自体では制御不能であるためで、これによっ
て、負荷遮断時のポンプ水車の圧力変動をコントロール
可能な範囲に抑え込むことができる。
【0043】なお、図2(a)は案内羽根の閉鎖速度の
切り替えを行う開度、すなわち、腰折開度だけ調整した
例であるが図4の点線のように腰折開度は変えず閉鎖速
度を変えて、結果的に図3の(a)のようにHa >Hb
になるように制御してもよい。このようにすると同時遮
断する台数増加によるスラスト増加を大幅に抑えること
ができる。
【0044】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、本発
明によれば、高比速度水車特有の複数台同時遮断時の水
スラストの異常増大を確実に抑えることができる。これ
によって、高比速度化すなわち高回転速度化でますます
負担が増大しているスラスト軸受の設計が楽になり、負
荷遮断実施の運転上の問題の発生を回避することがで
き、ポンプ水車の高速化、大容量化をさらに促進するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る高比速度ポンプ水車の
負荷遮断時の上池側管路水圧の波形例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る高比速度ポンプ水車の
案内羽根の開度と運転点軌跡の関係を示す図である。
【図3】ポンプ水車の運転方法によるランナの回転速度
と上池側管路水圧とを比較した図である。
【図4】案内羽根の他の制御例を示す図である。
【図5】本発明の対象とする上池側管路を共有する複数
台ポンプ水車を有する揚水発電所の概略構成を示す図で
ある。
【図6】ポンプ水車のS字特性を説明するための特性図
である。
【図7】比速度の相違によるランナ形状の相違を比較し
て示す図である。
【図8】高比速度化によるランナシール径増大と水スラ
スト増大の関係を示す図である。
【図9】ポンプ水車のランナ周りの構造を示す概略図で
ある。
【図10】負荷遮断時のポンプ水車の運転点軌跡を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 ランナ 2 主軸 3 ケーシング 3a 上カバー 3b 下カバー 4 ドラフトチューブ 5 ランナの上シール部 6 上カバーの上シール構成部 7 ランナの下シール部 8 下カバーの下シール構成部 9 ランナ外周シール(上) 10 ランナ外周シール(下) 11,12 空間部 101 上池 102 上池側管路(共有部) 103 上池側管路分岐部 104,105,106 上池側分岐管路 107,108,109 ポンプ水車 100 下池 111,112,113 下池側管路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上池側管路がポンプ水車端の近くで分岐
    されていて、分岐点以遠の上池側管路を他のポンプ水車
    と共有し、(水車運転時の比速度〔m−KWベースの単
    位〕)と(最高有効落差〔m〕の平方根)の積が245
    0以上の案内羽根を有する高比速度ポンプ水車の運転方
    法において、 全負荷遮断時、ランナの回転速度が最初の極大値に至る
    前に上流側管路水圧の第1の(最初の)極大値が現れ、
    ランナの回転速度が前記最初の極大値から低下する過程
    で上流側管路水圧の第2の極大値が現れ、前記第1の極
    大値が前記第2の極大値と略等しいか、前記第1の極大
    値が第2の極大値よりも大きくなるように、前記ランナ
    に水を導く案内羽根を負荷遮断直後は速い速度で、その
    後、ランナの回転速度が前記最初の極大値を迎える時点
    より後では、前記負荷遮断直後よりも遅い速度で前記案
    内羽根を閉鎖することを特徴とする高比速度ポンプ水車
    の運転方法。
  2. 【請求項2】 前記第1および/または第2の極大値に
    水圧脈動波が重畳している場合には、前記脈動波の中心
    をそれぞれ極大値と見なすことを特徴とする請求項1記
    載の高比速度ポンプ水車の運転方法。
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