JPH092890A - 化合物半導体の単結晶成長方法及びその製造装置 - Google Patents

化合物半導体の単結晶成長方法及びその製造装置

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JPH092890A
JPH092890A JP15041895A JP15041895A JPH092890A JP H092890 A JPH092890 A JP H092890A JP 15041895 A JP15041895 A JP 15041895A JP 15041895 A JP15041895 A JP 15041895A JP H092890 A JPH092890 A JP H092890A
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single crystal
crucible
container
temperature
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JP15041895A
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English (en)
Inventor
Takao Fujikawa
隆男 藤川
Kazuhiro Uehara
一浩 上原
Yoshihiko Sakashita
由彦 坂下
Hiroshi Okada
広 岡田
Takeo Kawanaka
岳穂 川中
Seiichiro Omoto
誠一郎 大元
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 炉体1内に下方よりも上方の温度を高くした
加熱領域を形成する一方、単結晶成長用の原料を収容し
た第1るつぼ10と、単結晶成長用の原料とほぼ同一組
成の原料を収容した第2るつぼ11とを、第1るつぼ1
0の上部に第2るつぼ11が位置するように気密性容器
12内に収納し、この気密性容器12を上記加熱領域で
昇降温することにより、第1るつぼ10の原料融液から
単結晶を成長させる。 【効果】 第1るつぼ10よりも高温側に位置する第2
るつぼ11で解離が先に進行し、これによって第1るつ
ぼ10内での解離が抑えられるので、意図した組成の単
結晶を成長させることができる。しかも、第2るつぼ1
1の加熱を第1るつぼ10とは独立に制御する必要がな
いので、全体の構成が簡単になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばZnSeやCdTeなど
のII−VI族、InP,GaP などのIII-V族、或いはこれらの
三元系化合物など、結晶成長を行う際の高温下で成分元
素の一部が解離して蒸散し易い化合物半導体の単結晶製
造方法及びその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特定の成分が解離蒸散しやすい化
合物半導体の単結晶の製造に、液体封止チョコラルスキ
ー法(LEC法)、水平ブリッジマン法(HB法)、垂直ブリ
ッジマン法(VB法)、縦形温度勾配凝固法(VGF法)など
が用いられている。これらの中で、VB法,VGF法は、比較
的大形で転位の少ない良質の単結晶を製造できることか
ら、工業的な手法として大きな期待が寄せられている。
【0003】ところで、化合物半導体の原料を加熱溶融
し単結晶として成長させる際に、特定の成分が解離して
蒸散すると、できあがった単結晶の組成がずれて所期の
単結晶が得られなくなる。そこで、例えば特開昭64-374
88号公報には、縦型ブリッジマン法により単結晶を成長
させる際に、図4に示すように、石英から成る反応管41
を上下方向中間部分がくびれた形状で作製し、上方の成
長室41a内に原料42を収容する原料収納容器43を配置す
る一方、下方の空間に蒸気圧制御用原料44を収容して単
結晶の成長を行う方法が開示されている。
【0004】その方法で例えばCdZnTeの単結晶を成長さ
せる場合、CdとZnが蒸気圧制御用原料44として収容され
る。そして、CdZnTeの結晶成長用原料42を収容した原料
収納容器43を成長室41a内に装入した後、反応管41が密
閉状とされる。その後、上部ヒータ45により原料収納容
器43内の原料42を加熱溶融した後、1140℃から1050℃ま
で徐冷して単結晶を成長させる操作が行われる。
【0005】この間、蒸気圧制御用原料44は下部ヒータ
46により 820℃の温度に保持される。これによって、溶
融した蒸気圧制御用原料44からその加熱温度に応じた蒸
気圧のCdおよびZn蒸気が発生し、この蒸気で成長室41a
内の雰囲気も制御される。この結果、原料収納容器43内
の解離が抑えられ、融液組成の変化が抑制された状態で
単結晶が成長する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た公報記載の方法においては、下方に設けた蒸気圧制御
用原料44に対する下部ヒータ46による加熱を、上部ヒー
タ45による原料42の加熱とは独立に、精密に制御し得る
ように構成することが必要である。これは、反応管41の
下端部に設けた熱電対での測温信号に基づいて行うよう
になっているが、測温精度の管理等といった煩雑な管理
作業が必要になる。
【0007】また、上記公報記載の構成では、例えばZn
Seのように融点が1520℃と高く、かつ、融解時のZnの解
離圧が2kgf/cm2 となるような化合物半導体では、この
解離圧に基づく内外圧力差による力が密閉状の反応管41
に作用する。したがって、高温で高強度を有する材料で
反応管41を作製することが必要となり、その材料の選択
範囲が大きく制約されるために、上記の方法は適用が困
難なものとなる。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであって、その目的は、解離蒸散し易い化合
物半導体について、より簡単な構成で組成が安定した良
質の単結晶を成長させ得る化合物半導体の単結晶成長方
法を提供することにあり、さらに、解離圧が高い化合物
半導体についても、より効率的に製造し得る単結晶製造
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の化合物半導体の単結晶成長方法は、炉体
内に一端側よりも他端側の温度を高くした加熱領域を形
成する一方、単結晶成長用の原料を収容した第1原料収
納容器と、上記単結晶成長用の原料とほぼ同一組成の原
料を収容した第2原料収納容器とを、第1原料収納容器
における上記他端側に第2原料収納容器を位置させて両
容器を囲う気密性容器内に収納し、この気密性容器を上
記加熱領域で昇降温することにより、第1原料収納容器
内の原料の融液から単結晶を成長させることを特徴とし
ている。
【0010】なお、上記の第1原料収納容器における一
端側に種結晶を配置し、この種結晶に接する側の融液か
ら単結晶を成長させることが望ましい。一方、本発明の
化合物半導体の単結晶製造装置は、外部に接続されるガ
ス供給排出路を有する密閉状の炉体と、炉体内に一端側
よりも他端側の温度を高くした加熱領域を形成すべく炉
体内に設けられた加熱手段と、単結晶成長用の原料を収
容する第1原料収納容器と、上記単結晶成長用の原料と
ほぼ同一組成の原料を収容する第2原料収納容器と、第
1原料収納容器における上記他端側に第2原料収納容器
を位置させて両容器を収納し加熱領域に配置される気密
性容器と、気密性容器を加熱手段よりも内側で囲う気密
性材料からなるチャンバーとを備え、上記気密性容器
に、この気密性容器の内外を連通する連通孔が設けられ
る一方、加熱手段よりも下方にチャンバー内外を相互に
連通する通気開口が設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】本発明の化合物半導体の単結晶成長方法での作
用について、例えば縦形温度勾配凝固法に基づく炉体構
成への適用例を挙げて説明する。この場合、炉体内に下
方(一端側)よりも上方(他端側)の温度を高くした加
熱領域が形成され、この加熱領域に、単結晶成長用の原
料を収容した第1原料収納容器が配置され、昇降温され
ることにより、この原料収納容器内の原料融液から単結
晶が成長する。
【0012】このとき、第1原料収納容器の上方(他端
側)に位置する第2原料収納容器も、第1原料収納容器
と同時に加熱され、その加熱温度は、第1原料収納容器
よりも常に高い温度に維持される。これにより、昇温に
伴う解離は、第2原料収納容器内の原料が先に進行し、
高解離圧成分の蒸気が気密性容器内に発生する。この蒸
気により、第1原料収納容器内の解離が抑制され、この
結果、第1原料収納容器内では組成のずれが極力抑えら
れ、意図した組成の良質の単結晶が成長することにな
る。
【0013】しかも、上記では第2原料収納容器の加熱
温度を第1原料収納容器とは独立に制御する必要がない
ので、全体の構成が簡単になる。なお、第1原料収納容
器の一端側(下端側)に種結晶を配置して結晶成長を行
うことにより、全体が所定の方位の単結晶を確実に成長
させることができる。一方、本発明の化合物半導体の単
結晶製造装置は、第1・第2原料収納容器を収容する気
密性容器に内外の圧力差を生じさせない連通孔が設けら
れている。このため、加熱時の解離による蒸気圧が高い
場合でも、気密性容器に内外圧力差による力は作用しな
い。これにより、気密性容器としては耐熱性を備えてい
れば高強度である必要はないので、作製が容易となる。
また、材料の選定範囲が広がるので、成長結晶に対して
極力汚染しない材料の選定が可能となる。
【0014】さらに、下方の通気開口で内外が連通する
チャンバーで気密性容器を囲うことにより、気密性容器
の連通孔を通して流出した蒸気は、チャンバー内で上方
から通気開口に向かって下降する。このとき、加熱手段
による加熱領域から下方に離れた通気開口を低温状態に
しておくことによって、蒸気をこの部位で析出させるよ
うにすることができる。この結果、チャンバーの外側の
加熱手段等に蒸気が触れることがないので、短絡事故等
の発生が防止される。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕次に、本発明の具体的な実施例について、
図1及び図2を参照して説明する。図1は、縦形温度勾
配凝固法(VGF法)による単結晶製造装置を示すもので、
この装置は、耐圧構造を有する炉体としての高圧容器1
と、高圧容器1内に配設された上部閉塞状の断熱構造体
2と、断熱構造体2の内部に配置された加熱ヒータ(加
熱手段)3と、加熱ヒータ3の内側に設けられたガス不
透過性の材料からなる逆コップ状のチャンバー4とを備
えている。
【0016】高圧容器1は、上面が閉塞した円筒状の高
圧容器本体5と、その下部開口に着脱自在に、かつ、気
密に装着された下蓋6とから構成されている。高圧容器
本体5の上壁面には、アルゴンガス等の不活性ガスを高
圧容器1内に加圧注入し、また、排出するためのガス供
給排出路7が設けられている。加熱ヒータ3は、円筒状
の複数のヒータエレメント8…が上下方向に複数段(図
の場合には4段)並設されたもので、各ヒータエレメン
ト8…は、各段部に設けられた温度検出器(図示せず)
での検出温度が各々の設定温度に維持されるように供給
電力が制御される。この供給電力の制御により、チャン
バー4内に、上方ほどより高温となる所定の温度勾配を
有する加熱領域が形成され、この温度勾配を設けたまま
昇降温することにより、後述する単結晶の成長が行われ
る。
【0017】下蓋6上には、前記チャンバー4の内側に
位置する支持台9が載置されている。そして、この支持
台9上に、後述するように、単結晶成長用原料を収納し
た第1るつぼ(第1原料収納容器)10と、上記と同じ原
料を収納した第2るつぼ(第2原料収納容器)11とを収
納した気密性容器12が載置され、この気密性容器12の全
体が前記の加熱ヒータ3によって加熱されるようになっ
ている。なお、チャンバー4の下端縁と下蓋6との間に
隙間形状の通気開口13が形成され、この通気開口13を通
して、チャンバー4の内部と外部とが相互に連通するよ
うに構成されている。
【0018】第1るつぼ10は例えばp-BNから成り、内径
約15mmで、図2に示すように、下端部に種結晶14を挿入
するための細管部10a が設けられている。この第1るつ
ぼ10を収容する気密性容器12は、モリブデン等の高融点
金属やグラッシーカーボンなどの耐熱性および気密性を
有する材料から成り、上端が開口した略円筒状の本体15
を備えている。この本体15は、第1るつぼ10の外径より
もやや大きな径を有し、その下端側の閉塞部分は、るつ
ぼ10における底部側のテーパ肩部10b から細管部10a に
沿う形状で形成されている。
【0019】一方、本体15の上端開口部には、円筒状の
蓋体16が嵌挿されている。そして、本体15の上端側に外
嵌された締付けリング17と、この締付けリング17におけ
る上端側内周面の雌ねじ部に上方より螺着される押さえ
ねじ18とによって、本体15と蓋体16との各上端部周縁に
各々形成した鍔状部が、シールリング19を軸方向に挟着
して相互に固定されている。
【0020】蓋体16の中心には、上下に貫通する連通孔
(以下、キャピラリーという)21が形成されている。ま
た、押さえねじ18には、上記キャピラリー21と同軸上に
貫通穴22が形成されている。そして、上記蓋体16の下面
と第1るつぼ10の上縁との間に、前記第2るつぼ11が、
第1るつぼ10に上方から重ねて載置されている。この第
2るつぼ11も例えばp-BNから成り、第1るつぼ10とほぼ
同一の径を有する一方、その高さ寸法を小さくした小容
積のカップ形状で形成されている。なお、第1るつぼ10
の上縁には、第2るつぼ11が上方から密着状態で載置さ
れた場合でも、この第1るつぼ10の内外を相互に連通す
るための連通開口10c が切欠き形状で設けられている。
【0021】次に、上記装置を用いてZnSe単結晶の製造
を行った場合の手順と、その結果の一例とを説明する。
まず、第1るつぼ10の細管部10a にロッド状のZnSe種結
晶14を挿入後、この第1るつぼ10にレイセオン社のCVD
法により製造された多結晶ZnSeの小塊約40gを充填し
た。また、第2るつぼ11に上記同様のZnSe約10gを入れ
て、これら両るつぼ10・11を図2に示すように気密性容
器12内に収納した。
【0022】次いで、高圧容器1の下蓋6を開けて支持
台9上に気密性容器12を載置した後、下蓋6を閉じて気
密性容器12を図1に示すように高圧容器1内にセットし
た。その後、ガス供給排出路7を通して高圧容器1内を
真空引きした後、5kgf/cm2のアルゴンガスを高圧容器1
内に供給して内部雰囲気の置換を行った。その後、5kgf
/cm2のアルゴンガスを注入し、次いで、加熱ヒータ3に
加熱電力を投入して加熱を開始した。昇温を続けて、気
密性容器12の上部側がZnSeの融点1520℃以上の1550℃
に、また、下部側は種結晶14が溶融せず残るように、15
15℃に加熱温度を調整し、第1・第2るつぼ10・11内の
ZnSe原料を全量溶融させた。このとき、高圧容器1内の
圧力は約10kgf/cm2 となった。
【0023】その後、上下方向中央の2つのヒータエレ
メント8・8への投入電力を調整して、融点に対応する
1520℃の温度領域がほぼ3mm/hで上方に移動するように
制御し、第1るつぼ10内で溶融したZnSe原料を、種結晶
14に接する底部側から上方に向かって結晶成長させた。
このように融点を超える温度まで加熱した後、降温させ
る結晶成長操作の過程では、原料の解離が昇温途中で徐
々に進行する。このとき、上記した構成では、上部に置
かれた第2るつぼ11が常に第1るつぼ10よりも高い温度
を維持して昇温されることになり、この結果、第2るつ
ぼ11に充填された原料が先に解離を始めて、気密性容器
12の内部の空間に高解離圧成分の蒸気を発生させる。こ
の蒸気により、第1るつぼ10内の原料あるいは融液の解
離(熱分解)が抑制される。したがって、第1るつぼ10
内では、全体にわたって意図した組成の結晶成長が行わ
れることになる。
【0024】前記の結晶成長操作で第1るつぼ10内の融
液が全部固化したと判断された時点で、全体の温度を約
100℃/h の速度で降温し、さらに炉冷して温度が 150
℃以下になった時にアルゴンガスを放出して圧力を下げ
た。ほぼ室温になってから、高圧容器1を開けて気密性
容器12を取り出し、気密性容器12から両るつぼ10・11を
取り出した。
【0025】第1るつぼ10内のZnSe成長結晶は、一部に
双晶を含むものの、全体として一つの粒と考えられる黄
色透明な結晶であった。第1るつぼ10内の成長結晶の重
量は0.3%程度増加しており、雰囲気調整用の第2るつ
ぼ11内におけるZnSeの一部が蒸気となって、この第2る
つぼ11よりも下側に位置してより温度の低い第1るつぼ
10内に輸送されたものと思われる。
【0026】なお、第2るつぼ11内のZnSeの減量は、上
記の輸送分を除くと0.5%未満であり、この減量分はキ
ャピラリー21から気密性容器12外へ蒸散したものと考え
られるが、製造された単結晶の組成には影響を与えてい
ないことが確認された。このように、本実施例では、第
2るつぼ11内に成長結晶原料と同じ原料を収納して解離
成分の蒸気を発生させることで、第1るつぼ10内での解
離が抑制された結晶成長が行われる。この結果、成長結
晶の全体にわたって意図した組成の良質な単結晶を得る
ことができる。しかも、上記では、温度勾配を設けて昇
降温される加熱領域内に、第2るつぼ11を第1るつぼ10
より上方に配置するだけで、第2るつぼ11の加熱を第1
るつぼ10とは独立に制御する必要がないので、全体の構
成が簡単になる。
【0027】特に、第1るつぼ10と第2るつぼ11との温
度差が必要最小限となるように、両るつぼ10・11を隣接
させておけば、第1るつぼ10内の融液の解離防止に必要
な蒸気圧が、自発的に発生しているのと同じ状況にな
り、より組成が安定する。また、例えば二元素から構成
される化合物半導体が融液状態のときに、一方の成分の
みならず、他方の成分も蒸気となる場合(ZnSe他、多く
の場合がこれに相当する)、前記した従来例のように構
成元素の一部元素の蒸気圧の調整では、充分な解離の抑
制が行われ難いが、上記では成長結晶原料と同一の原料
を第2るつぼ11に充填しているので、より確実に解離を
抑えることができる。
【0028】一方、上記実施例では、第1・第2るつぼ
10・11を収容する気密性容器12に内外の圧力差を生じさ
せないキャピラリー21が設けられている。このため、加
熱時の解離による蒸気圧が高い場合でも、気密性容器21
に内外圧力差による力は作用しない。これにより、気密
性容器21としては耐熱性を備えていれば高強度である必
要はないので、作製が容易となる。
【0029】さらに、下方に通気開口13を設けたチャン
バー4が気密性容器12を囲うように設けられているの
で、上記のキャピラリー21を通して気密性容器12から流
出した蒸気は、チャンバー4内で上方から通気開口13に
向かって下降する。このとき、通気開口13は加熱ヒータ
3による加熱領域から下方に離れた部位に設けられてい
るので、この箇所を低温状態にしておくことによって、
蒸気をこの部位で析出させるようにすることができる。
この結果、チャンバー4の外側の加熱ヒータ3やこれへ
の電力供給部材等に蒸気が触れることがないので、短絡
事故等の発生が防止される。また、拡散した蒸気により
炉内全体が汚染されると、随時、炉内構造物を分解し清
浄化するなどの保守作業に多大な労力が必要となるが、
上記装置では、このような蒸気の炉内全体への拡散が抑
えられるため、保守作業が容易になり、これによって、
製造効率が向上する。
【0030】なお、上記のキャピラリー21が、第2るつ
ぼ11の上方に位置する蓋体16に設けられていることによ
り、発生した蒸気の一部がキャピラリー21から気密性容
器12の外部に蒸散しても、第1るつぼ10内における蒸気
成分の蒸気圧は大きな影響を受けることはない。また、
気密性容器12の蓋体16と本体15とを、機械加工性・耐熱
性に優れ、かつ、高温下でも接合しない黒鉛のような材
料を使用し、また、締付けリング17と押さえねじ18とか
ら成るねじ構造のクランプ機構を用いて蓋体16と本体15
とを締結することにより、気密性容器12内部のるつぼ10
・11等のハンドリングが極めて容易となり、気密性容器
12の繰返し使用が可能になる。
【0031】〔実施例2〕次に、本発明の他の実施例に
ついて図3を参照して説明する。なお、説明の便宜上、
前記の実施例1で示した部材と同一の機能を有する部材
には、同一の符号を付記して説明を省略する。図3に、
本実施例で用いた垂直ブリッジマン法による製造装置を
示す。この装置は、高圧容器本体5の下端開口が、リン
グ状下蓋6aと、このリング状下蓋6aの中央開口を塞ぐよ
うに下側から嵌着される内下蓋6bとの二部材によって覆
われている。一方、高圧容器本体5は上端開口状に形成
され、この開口を着脱自在に覆う上蓋5aに、ガス供給排
出路7が設けられている。
【0032】リング状下蓋6a上には、その内周縁に沿っ
て円筒状のチャンバ保持体31が立設されている。このチ
ャンバ保持体31の上端部で、前記断熱構造体2およびチ
ャンバー4が支持されている。なお、チャンバ保持体31
の下端部に、通気開口13が貫通穴形状で設けられ、この
通気開口13を通して、保持体31とその上に取付けられて
いるチャンバー4とで囲われる内部空間とその外側の空
間とが相互に連通した構成になっている。
【0033】内下蓋6bには、その中心を貫通して上下方
向に延びる昇降ロッド32が、内下蓋6bと気密に昇降自在
に設けられている。この昇降ロッド32の上端に支持台9
が取付けられ、この支持台9上に、前記実施例1と同様
の構成を有する気密性容器12が載置される。上記装置で
は、チャンバー4内が上方ほど高温の予め定められた温
度分布で保持されるように、ヒータエレメント8…への
供給電力が調整される。したがって、前記昇降ロッド32
を昇降させてチャンバー4内における気密性容器12の高
さ位置を変えることによって、気密性容器12の加熱温度
の制御が行われる。
【0034】なお、上記ような装置構成においては、高
圧容器1内への気密性容器12の出し入れは、内下蓋6bの
みを下降させる操作で行うことができる。リング状下蓋
6a上のチャンバー保持体31およびその上のチャンバー4
や、これらの外側に配置されている加熱ヒータ3等は、
保守点検時以外の通常時は高圧容器1内に残したまま運
転される。
【0035】上記の製造装置を用いてZnSe単結晶の製造
を行ったときの具体的な操作手順とその結果の一例とに
ついて説明する。実施例1と同様の種結晶14とZnSe原料
を第1るつぼ10に、またZnSe原料を第2るつぼ11に入れ
て、これら両るつぼ10・11を気密性容器12内にセット
し、さらにこの気密性容器12を上記の垂直ブリッジマン
法による単結晶製造装置に、図3に示すようにセットし
た。
【0036】その後、真空引きとアルゴンガスとで炉内
雰囲気の置換操作を行った後、50kgf/cm2 のアルゴンガ
スを充填し、500 ℃/hの速度で種結晶14の部分が1510
℃、上部が1550℃となるようにして、原料を融解した。
このとき、圧力はほぼ100kgf/cm2となった。次いで、20
℃/cm の温度勾配下、降温速度3mm/hで気密性容器12全
体を引き下げた。気密性容器12の上部が1300℃となった
時点で炉冷し、気密性容器12の上部が300 ℃になった時
点でアルゴンガスを炉外に放出した。ほぼ室温に温度が
下がった時点で、炉を開放して気密性容器12を取り出し
た。
【0037】第1るつぼ10から取り出した成長結晶は透
明な黄色で、肉眼では殆ど双晶も観察されない美麗なも
のであった。組成を分析した結果、Zn:Se はほぼ1:1
であることが確認された。 〔比較例〕前記実施例1と同じ装置を用い、気密性容器
12内に第2るつぼ11を入れない他は、実施例1と同様の
手順と条件により、ZnSe単結晶の成長操作を行った。
【0038】得られた成長結晶は、肉眼で観察すると黒
味を帯びており、約1%の重量減少が認められた。ま
た、双晶発生に起因する層状の模様が多く入っていた。
以上の説明のように、上記各実施例では、高解離圧の化
合物半導体単結晶の製造で意図した組成に調整するに際
し、高解離圧成分の蒸気圧制御用に該成分元素を独立に
加熱して蒸気を発生させる等の煩雑な手法を用いる必要
がない。例えば二成分系であれば、容易に1:1の組成
の化合物単結晶が製造可能となる。
【0039】また、気密性材料からなる気密性容器12
に、その内外の圧力をキャピラリー21等の連通孔を設け
て内外圧力差による力が作用しないようになっているの
で、例えば100kgf/cm2以上の高圧の不活性ガス雰囲気で
の単結晶成長操作でもこれを容易に行うことが可能であ
り、単結晶成長操作を繰返して行う場合に組成の再現性
も良好であって、品質のばらつきが問題となる工業的な
単結晶の製造が非常に簡便化される。
【0040】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えばZnSe以外のCdTeなどのII−VI族や、
InP,GaP などのIII-V族、或いはこれらの三元系化合物
など、結晶成長を行う際の高温下で成分元素の一部が解
離して蒸散し易い化合物半導体の単結晶製造方法及びそ
の製造装置に適用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の化合物半
導体の単結晶成長方法によれば、第1原料収納容器より
も高温側に位置する第2原料収納容器内での解離が先に
進行し、これによって第1原料収納容器内での解離が抑
えられるので、意図した組成の良質の単結晶を成長させ
ることができる。しかも、第2原料収納容器の加熱を第
1原料収納容器とは独立に制御する必要がないので、全
体の構成が簡単になる。
【0042】また、本発明の化合物半導体の単結晶製造
装置においては、第1・第2原料収納容器と共に高温ま
で加熱される気密性容器に内外差圧に伴う力は殆ど作用
しない。したがって、作製が容易であると共に、材料の
選定範囲が広がるので、成長結晶に対して極力汚染しな
い材料の選定が可能となり、これによっても、より良質
の単結晶を成長させることが可能になる。
【0043】さらに、下方に通気開口を備えたチャンバ
ーで気密性容器を囲うことにより、気密性容器の連通孔
から流出する蒸気がチャンバー外に流れ出ることが防止
できる。この結果、例えば短絡事故等の発生を防止する
ための装置のメインテナンスが容易となるので、解離圧
の高い化合物半導体でも、その単結晶をより効率的に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における単結晶製造装置の構
成を示す縦断面模式図である。
【図2】上記単結晶製造装置内にセットされる気密性容
器を示す縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施例における単結晶製造装置の
構成を示す縦断面模式図である。
【図4】従来の単結晶製造装置の構成を示す縦断面模式
図である。
【符号の説明】
1 高圧容器(炉体) 3 加熱ヒータ(加熱手段) 4 チャンバー 7 ガス供給排出路 10 第1るつぼ(第1原料収納容器) 11 第2るつぼ(第2原料収納容器) 12 気密性容器 13 通気開口 14 種結晶 21 キャピラリー(連通孔)
フロントページの続き (72)発明者 岡田 広 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 川中 岳穂 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 大元 誠一郎 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体内に一端側よりも他端側の温度を高
    くした加熱領域を形成する一方、単結晶成長用の原料を
    収容した第1原料収納容器と、上記単結晶成長用の原料
    とほぼ同一組成の原料を収容した第2原料収納容器と
    を、第1原料収納容器における上記他端側に第2原料収
    納容器を位置させて両容器を囲う気密性容器内に収納
    し、この気密性容器を上記加熱領域で昇降温することに
    より、第1原料収納容器内の原料の融液から単結晶を成
    長させることを特徴とする化合物半導体の単結晶成長方
    法。
  2. 【請求項2】 第1原料収納容器における上記一端側に
    種結晶を配置し、この種結晶に接する側の融液から単結
    晶を成長させることを特徴とする化合物半導体の単結晶
    成長方法。
  3. 【請求項3】 外部に接続されるガス供給排出路を有す
    る密閉状の炉体と、 炉体内に一端側よりも他端側の温度を高くした加熱領域
    を形成すべく炉体内に設けられた加熱手段と、 単結晶成長用の原料を収容する第1原料収納容器と、 上記単結晶成長用の原料とほぼ同一組成の原料を収容す
    る第2原料収納容器と、 第1原料収納容器における上記他端側に第2原料収納容
    器を位置させて両容器を収納し加熱領域に配置される気
    密性容器と、 気密性容器を加熱手段よりも内側で囲う気密性材料から
    なるチャンバーとを備え、 上記気密性容器に、この気密性容器の内外を連通する連
    通孔が設けられる一方、加熱手段よりも下方にチャンバ
    ー内外を相互に連通する通気開口が設けられていること
    を特徴とする化合物半導体の単結晶製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103603031A (zh) * 2013-12-06 2014-02-26 北京大学东莞光电研究院 一种通过调控釜体内部流场制备高质量单晶体材料的方法
CN104357908A (zh) * 2014-10-28 2015-02-18 西安建筑科技大学 晶体生长设备及其作为氟代硼铍酸钾晶体生长设备的应用
CN104451859A (zh) * 2014-10-28 2015-03-25 西安建筑科技大学 一种生长氟代硼铍酸钾晶体的方法及其装置
CN117232259A (zh) * 2023-11-15 2023-12-15 国镓芯科(成都)半导体科技有限公司 一种分段式均温加热炉

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