JPH09290940A - シリコーン系ゴムロール及びその製造方法 - Google Patents

シリコーン系ゴムロール及びその製造方法

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JPH09290940A
JPH09290940A JP10694996A JP10694996A JPH09290940A JP H09290940 A JPH09290940 A JP H09290940A JP 10694996 A JP10694996 A JP 10694996A JP 10694996 A JP10694996 A JP 10694996A JP H09290940 A JPH09290940 A JP H09290940A
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silicone rubber
silicone
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temperature
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JP10694996A
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Satoshi Odajima
智 小田嶋
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Shin-Etsu Polymer Co Ltd
Shin-Etsu Chemical Co Ltd
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Shin-Etsu Polymer Co Ltd
Shin-Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】OA機器等に用いるロールであって、導電ロー
ルとした際の導電性のバラツキが小さく、鮮明な現像が
可能なシリコーン系ゴムロールの提供。 【解決手段】硬化ゴムの表層部が発泡したシリコーン系
ゴムからなり、発泡したシリコーン系ゴムの表面の気泡
の平均直径が1〜80μm、この気泡の密度が 150〜10,0
00個/mm2 であることを特徴とするシリコーン系ゴムロ
ール。また、未硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコ
ーン系ゴム組成物中へ、常温常圧で気体である物質をこ
の物質の臨界圧力以上かつ臨界温度以上で拡散・浸透さ
せ、次いで圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させ
て前記シリコーン系ゴム組成物を発泡させたのち、硬化
させることを特徴とするシリコーン系ゴムロールの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器等におけ
る、給紙、排紙、トナー搬送等に用いられるシリコーン
系ゴムロール及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりOA機器用シリコーン系ゴムロ
ールとして発泡シリコーン系ゴムロールがその特性上よ
く用いられているが、導電性のバラツキの低減や鮮明な
現像性の要求から、気泡径が細かく、気泡密度の高いも
のが求められてきた。これに対し、シリコーン系ゴムの
発泡体を得る方法としては、専ら硬化反応と同時に化学
発泡を行う方法が採られてきた。しかし、この方法では
発泡と硬化が同時に進行するので均一な発泡体を安定し
て得ることは困難であり、均一な発泡体を安定して得る
ためには硬化速度と発泡速度を高度に制御する必要があ
るという問題点があった。また、気泡のサイズについて
は、例えば特開平7-241934号公報に示されるようにシリ
コーン系ゴムパウダーを混入して微細で均一な気泡を得
る工夫などをしても、直径が 300〜 700μm程度であ
り、さらに、本願発明者らの研究によれば、シリコーン
系ゴムの硬化方法を極度に制御することにより 100〜 3
00μm程度のセル径が得られるが、これが下限で、表面
の気泡密度については 100個/mm2 が上限であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】化学発泡による従来の
シリコーン系ゴムロールでは、気泡のサイズは上述のよ
うに直径 100μm程度が下限で、その表面の気泡密度は
100個/mm2 が上限であり、また、均一な発泡体を安定
して得ることは困難であった。そのため、ロール製品内
で場所により導電性が異なる、微細な映像の現像性に限
界があるという問題点は解消されるに至らず、気泡径が
より細かく、気泡密度がより高く、均一性のよいものが
求められていた。この様なことから、本発明は、導電ロ
ールとした際の導電性のバラツキが小さく、また、鮮明
な現像が可能であるような、気泡径が充分に細かく、気
泡密度が充分に高くしかも均一な、発泡シリコーン系ゴ
ムロールの提供を目的としており、さらに、硬化速度と
発泡速度を高度に制御する必要なしに、直径が 100μm
より小さい非常に細かい気泡を均一かつ高密度に有する
シリコーン系ゴムロールを安定して製造するための方法
を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した従来の
問題点を解決したシリコーン系ゴムロール及びその製造
方法に関するものである。本発明者は、導電ロールとし
た際の導電性のバラツキが小さく、また、鮮明な現像が
可能なシリコーン系ゴムロールを得るための、気泡サイ
ズを細かく、気泡密度を高くする方法について鋭意検討
を行い、物理発泡により微細な気泡を形成させる方法に
可能性を見出し、気泡サイズ、気泡密度、及びそれを実
現する方法についてさらに種々検討を重ねた結果本発明
に至った。
【0005】本発明のシリコーン系ゴムロールは、従来
の問題点を解決した、気泡サイズが細かく、気泡密度が
高くかつ均一なものであり、これは、硬化ゴムの表層部
が発泡したシリコーン系ゴムからなり、発泡したシリコ
ーン系ゴムの表面の気泡の直径が平均で1〜80μmであ
り、かつ前記表面の気泡の密度が 150〜10,000個/mm2
から選ばれたものであることを特徴とするものである。
ここで、表層部とはロール表面のスキン層を含まないも
ので、厚さは 0.3mm以上、好ましくは 0.5mm以上、より
好ましくは 1.0mm以上である。また、表面の気泡とは、
スキン層を除去したものであれば表面に露出した気泡を
指し、スキン層の有るものではスキン層に接している気
泡を指す。前記の発泡状態であれば目的を達成すること
ができる。しかし、この範囲を外れると導電性のバラツ
キや現像の鮮明さに問題を生ずる。なお、前記表面の気
泡のロール表面への投影面積はロール表面の40%以上で
あることが好ましい。また、シリコーン系ゴムは表層部
のみではなく全体にわたって発泡していてもよく、さら
に、成形・硬化後のロールはゴム表面が薄いスキン層で
覆われているが、そのままでもよく、表面を研磨または
切削してスキン層を取り除いてもよい。
【0006】また、本発明のシリコーン系ゴムロールは
下記の方法によって製造することができる。 (a)シャフトと未硬化あるいは半硬化状態の硬化性シ
リコーン系ゴム組成物とを一体化し、一体化したものを
耐圧容器に入れ、耐圧容器内の空間へ常温常圧で気体で
ある物質を注入し、耐圧容器内を前記物質の臨界圧力以
上かつ臨界温度以上に保持しながら前記シリコーン系ゴ
ム組成物中へ前記物質を拡散・浸透させ、次いで耐圧容
器内の圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させて前
記シリコーン系ゴム組成物を発泡させたのち、硬化を行
うことを特徴とする方法。
【0007】(b)押出機を使用し、未硬化あるいは半
硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常温常
圧で気体である物質をその臨界圧力以上かつ臨界温度以
上で注入し、拡散・浸透させ、次いで押出時に圧力を10
kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させて前記シリコーン系
ゴム組成物を発泡させるとともに、チューブ状に成形し
たのち、シャフトとの一体化及び硬化を行うことを特徴
とする方法。
【0008】(c)耐圧容器または押出機を使用し、未
硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成
物中へ、常温常圧で気体である物質をその臨界圧力以上
かつ臨界温度以上で拡散・浸透させ、次いで圧力を10kg
f/cm2/sec.以上の速度で低下させて前記シリコーン系ゴ
ム組成物を発泡させ、得られた発泡物を射出成形機に供
給し、予めシャフトをセットしておいた金型内に射出し
て成形、硬化を行うことを特徴とする方法。
【0009】(d)射出成形機を使用し、未硬化あるい
は半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常
温常圧で気体である物質をその臨界圧力以上かつ臨界温
度以上で拡散・浸透させ、次いで予めシャフトをセット
しておいた金型内に射出することにより圧力を10kgf/cm
2/sec.以上の速度で低下させて発泡させるとともに、成
形、硬化を行うことを特徴とする方法。
【0010】(e)射出成形機を使用し、未硬化あるい
は半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常
温常圧で気体である物質をその臨界温度以下かつ常圧以
上で、材料送り部及び計量部で前記物質の臨界温度以上
に温度を上昇させた際に圧力が前記物質の臨界圧力以上
となる量だけ注入し、材料送り部及び計量部で前記物質
の臨界温度以上に温度を上昇させて常温常圧で気体であ
る物質を拡散・浸透させ、次いで予めシャフトをセット
しておいた金型内に射出することにより圧力を10kgf/cm
2/sec.以上の速度で低下させて発泡させるとともに、成
形、硬化を行うことを特徴とする方法。
【0011】上記(a)〜(e)のいずれの方法によっ
ても、発泡速度と硬化速度を高度に制御することなく、
微細な気泡を均一かつ高密度に有するシリコーン系ゴム
ロールを安定して得られることが分った。なお、常温常
圧で気体である物質の臨界圧力以上かつ臨界温度以上と
するのは、常温常圧で気体である物質を高密度かつ速や
かにシリコーン系ゴム組成物中に拡散・浸透させるため
であり、この条件を下にはずれると発泡体の気泡径が 1
00μm以上、著しくは 500μm以上となり、所望の発泡
体を得ることが不可能となる。圧力と温度の上限につい
ては、装置的条件、シリコーン系ゴム組成物が早期加硫
(スコーチ)を起こさない条件等によって決められる。
また、圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させるの
は、これより圧力の低下速度が小さいと気泡が大きく成
長してしまうためである。圧力の低下速度の上限は特に
なく、装置的に可能な範囲内で選択することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明
する。本発明に用いられる硬化性シリコーン系ゴム組成
物は従来公知のものでよく、その例として、高分子量オ
ルガノポリシロキサンと、充填剤、パーオキサイドとか
らなるもの、アルケニル基含有高分子量オルガノポリシ
ロキサンと、珪素原子に直結した水素原子を1分子中に
少なくとも2個持つオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン、充填剤、白金系触媒とからなるもの等が挙げられ
る。導電ロールとする際には、さらにカーボンブラック
等の導電性付与剤が配合される。なお、これらのシリコ
ーン系ゴム組成物に、必要に応じて難燃剤、老化防止
剤、耐候性向上剤、耐衝撃性向上剤、補強剤、着色剤等
の各種添加剤を添加することは、本発明の効果を損なわ
ない限り任意である。
【0013】本発明に使用される常温常圧で気体である
物質としては、特に制限はないが、水素、ヘリウム、窒
素、酸素、ネオン、アルゴン、二酸化炭素、メタン、エ
タン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、フロ
ン等及びこれらの混合物が例示される。これらの中で
は、二酸化炭素が化学的に安定であるほか臨界温度が常
温に近く本発明への適用が容易であることから好まし
い。
【0014】また、シリコーン系ゴム組成物へ配合する
加硫剤(硬化剤)として加硫(硬化)温度条件の異なる
2種以上のものを用い、加硫(硬化)温度を制御するこ
とにより加硫剤(硬化剤)の少なくとも1種を残してシ
リコーン系ゴム組成物を半硬化させ、常温常圧で気体で
ある物質を加圧下に拡散・浸透させた後、圧力を低下さ
せて半硬化状態で発泡させ、さらに加熱して残った加硫
剤(硬化剤)により加硫(硬化)を行うようにすれば、
発泡時の組成物の粘度調整が任意にでき、発泡状態の制
御及び成形が容易にできるという利点が与えられる。
【0015】本発明には、バッチ式の耐圧容器、バッチ
式の密閉型混練装置、押出機(押出混練機)、射出成形
機等が用いられる。前記(a)法においては、まず、シ
ャフトと未硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン
系ゴム組成物とを一体化するが、この一体化は押出機を
用いた共押出しによって行うことができる。次に、一体
化したものを耐圧容器に入れるが、耐圧容器の内側の形
状・寸法は、発泡倍率、成形収縮、研磨しろ等を考慮し
て目的とするロールに見合ったものとする。また、複数
個の型を収容できる耐圧容器を用いて複数のロールを同
時に成形することもできる。手順としてはさらに、前記
耐圧容器内へ常温常圧で気体である物質を注入し、その
臨界圧力以上、臨界温度以上で所定時間保持し、前記シ
リコーン系ゴム組成物に常温常圧で気体である物質を拡
散・浸透させ、圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下
させて未硬化あるいは半硬化状態でシリコーン系ゴム組
成物を発泡させた後、硬化を行う。発泡倍率等の発泡状
態については、前記の耐圧容器あるいは型のほか、常温
常圧で気体である物質の使用量、温度、圧力、保持時
間、圧力の低下速度によって調整することができる。下
記(b)〜(e)法においても同様である。
【0016】(b)法においては、押出機を使用し、未
硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成
物中に、常温常圧で気体である物質をその臨界温度以
上、臨界圧力以上で注入し、拡散・浸透させ、押出時に
ダイスを通して圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下
させて未硬化あるいは半硬化状態でシリコーン系ゴム組
成物を発泡させるとともに、チューブ状に成形し、加熱
炉を通して加硫させ、これを所望のサイズに裁断したの
ち、予めプライマー、接着剤を塗布したシャフトを差し
込み、接着一体化してシリコーン系ゴムロールを得る
か、あるいはシャフトと共押出しをすると同時に圧力を
10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させて未硬化あるいは
半硬化状態でシリコーン系ゴム組成物を発泡させ、加熱
炉を通して加硫させることでシリコーン系ゴムロールを
得る。
【0017】(c)法においては、耐圧容器に未硬化あ
るいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物を入
れ、次いで前記耐圧容器内へ常温常圧で気体である物質
を注入し、前記シリコーン系ゴム組成物中に常温常圧で
気体である物質を拡散・浸透させ、圧力を10kgf/cm2/se
c.以上の速度で低下させて未硬化あるいは半硬化状態の
発泡シリコーン系ゴム組成物を得るか、あるいは押出機
に未硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム
組成物を供給し、中途より、常温常圧で気体である物質
を高圧ポンプ等を用いてその臨界温度以上、臨界圧力以
上で注入して前記シリコーン系ゴム組成物中に拡散・浸
透させ、押出時に圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低
下させて未硬化あるいは半硬化状態の発泡シリコーン系
ゴム組成物を得、これを射出成形機に供給し、予めシャ
フトをセットしておいた金型内に射出して、成形、硬化
を行うことによりシリコーン系ゴムロールを得る。この
方法における射出成形、硬化後の発泡状態は目的に適合
するものであることが分かった。
【0018】(d)法においては、射出成形機に未硬化
あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物を
供給し、中途より、常温常圧で気体である物質を高圧ポ
ンプ等を用いてその臨界温度以上、臨界圧力以上で注入
して前記シリコーン系ゴム組成物中に拡散・浸透させ、
予めシャフトをセットしておいた金型内に射出して圧力
を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させて、発泡、成
形、硬化を行うことによりシリコーン系ゴムロールを得
る。
【0019】(e)法においては、射出成形機に未硬化
あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物を
供給し、中途より、常温常圧で気体である物質を、材料
送り部及び計量部で前記物質の臨界温度以上に温度を上
昇させた際に圧力が前記物質の臨界圧力以上となる量だ
け、その臨界温度以下かつ常圧以上で供給し、材料送り
部及び計量部で前記物質の臨界温度以上、臨界圧力以上
として前記シリコーン系ゴム組成物中に拡散・浸透さ
せ、予めシャフトをセットしておいた金型内に射出して
圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下させて、発泡、
成形、硬化を行うことによりシリコーン系ゴムロールを
得る。この方法では、常温常圧で気体である物質を液状
(場合によっては気体状)で注入するが、他の方法に比
べて注入時の圧力を低くすることができ、他の方法ほど
の高圧ポンプ等を用いる必要がない。上述の(a)〜
(e)法のいずれにおいても、常温常圧で気体である物
質の臨界温度以上の温度にすることが行われるが、シリ
コーン系ゴム組成物が(半硬化状態よりも進んだ)早期
加硫(スコーチ)を起こさない温度と処理(滞留)時間
の範囲内とする。
【0020】シリコーン系ゴム組成物を加硫(硬化)さ
せる方法としては、加熱、電子線照射、UV照射、放射
線照射等が例示され、成形方法やシリコーン系ゴムの種
類により適宜選択することが可能である。しかし本発明
においては未硬化あるいは半硬化状態の硬化性シリコー
ン系ゴム組成物を発泡させた後に加硫(硬化)が行われ
るため、発泡した該組成物が断熱性を有するものとなる
ので、熱伝導性の影響を受けずに内部まで均一に加硫
(硬化)させることができ、安全性もよく汎用性のあ
る、高周波加熱や電子線照射は好ましい方法である。こ
の様にして成形されたシリコーン系ゴムロールは、その
まま製品とすることができるが、表面を研磨してスキン
層を取り除いたり、寸法の最終仕上げをすることができ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例を挙げる。 実施例1 ステンレス製のシャフト(径φ10mm×長さL300mm 、以
下の例では全てこの寸法のシャフトを用いた。)にプラ
イマー「KBP40」(信越化学社製、商品名)を塗
布、 100℃で5分間乾燥し、このものと、シリコーン系
ゴムコンパウンド「KE550−U」(信越化学社製、
商品名) 100重量部及び加硫剤「C−2」(信越化学社
製、商品名)3重量部からなる混練物とを共押出しによ
り一体化し、このものをバッチ式耐圧容器(容量 500m
l)に入れて蓋をし密閉した。容器を氷で冷却しなが
ら、二酸化炭素(臨界温度31℃、臨界圧力 75.6kgf/c
m2)を 60kgf/cm2で200g注入した。温度を60℃まで上昇
させると、圧力は125kgf/cm2に達した。この状態を10分
間保持した後、バルブを解放し、3.14秒で大気圧まで圧
力を降下させた。次いでこのものを 150℃のオーブンで
30分間加熱して加硫させ、更に 200℃で4時間アフター
キュアを行った。発泡、硬化したゴム表面を研磨してス
キン層を除去し、ゴム部分の外径φ16mm×長さL260mm
のシリコーン系ゴムロールを得た(以下の例では全て研
磨を行いスキン層を除去し、前記寸法のロールとし
た。)。このシリコーン系ゴムロールはゴム部分の発泡
倍率が1.83倍、ロール表面の気泡の平均直径が66μm
で、表面の気泡の密度は 240個/mm2 であった。
【0022】実施例2 50mm単軸ゴム用押出機に、シリコーン系ゴムコンパウン
ド「KE550−U」(前出) 100重量部及び加硫剤
「C−2」(前出)3重量部からなる混練物を供給し
た。バレル中途より二酸化炭素を供給(2g/分)した後
に、混合系の圧をギアポンプにより150kgf/cm2まで上昇
させると共に、温度を50℃まで上昇させてから、プライ
マー処理したシャフトと共押出し(未硬化のシリコーン
系ゴム組成物の押出量150g/分)すると同時に圧力を2
秒間で開放し、シャフトと未硬化の発泡シリコーン系ゴ
ム組成物とが一体化したものを得た。このものを高周波
加熱により 180℃で5分間処理した後、 200℃のオーブ
ンで4時間アフターキュアを行い、表面を研磨してシリ
コーン系ゴムロールを得た。このシリコーン系ゴムロー
ルはゴム部分の発泡倍率が2.35倍、ロール表面の気泡の
平均直径が42μmで、表面の気泡の密度は 580個/mm2
であった。
【0023】実施例3 50mm単軸ゴム用押出機に、シリコーン系ゴムコンパウン
ド「KE550−U」(前出) 100重量部、加硫剤「C
−2」(前出)3重量部及びカーボンブラック「ケッチ
ェンブラックEC」(ライオン社製、商品名)10重量部
からなる混練物を供給した。バレル中途より二酸化炭素
を供給(2g/分)した後に、混合系の圧をギアポンプに
より150kgf/cm2まで上昇させると共に、温度を50℃まで
上昇させてから、ダイスから押し出す(未硬化のシリコ
ーン系ゴム組成物の押出量150g/分)ことにより2秒間
で圧力を開放し、未硬化の発泡シリコーン系ゴム組成物
を得た。 この未硬化の発泡シリコーン系ゴム組成物を
射出成形機に供給し、予めプライマー処理を施したシャ
フトをセットしておいた金型内に射出して成形、硬化を
行い、表面を研磨してシリコーン系ゴムロールを得た。
このシリコーン系ゴムロールはゴム部分の発泡倍率が1.
75倍、ロール表面の気泡の平均直径が58μmで、表面の
気泡の密度は 300個/mm2 であった。また、シャフト〜
ロール表面の体積抵抗率を50点について測定したとこ
ろ、平均値 6.3× 104Ω・cm、標準偏差 0.4× 104Ω・
cmであった。
【0024】実施例4 シリコーン系ゴムコンパウンド「KE550−U」(前
出) 100重量部及び加硫剤「C−2」(前出)3重量部
からなる混練物を液状の二酸化炭素(混練物100gに対し
て2g)と共に射出成形機に供給し、計量部で圧力150kgf
/cm2、温度50℃として、予めプライマー処理を施したシ
ャフトをセットしておいた金型内に射出し、発泡、成
形、硬化を行い、表面を研磨してシリコーン系ゴムロー
ルを得た。射出時に、圧力は150kgf/cm2から 25kgf/cm2
に変化し、所要時間は 0.5秒であった。このシリコーン
系ゴムロールはゴム部分の発泡倍率が1.96倍、ロール表
面の気泡の平均直径が18μmで、表面の気泡の密度は
3,000個/mm2 であった。
【0025】比較例1 ステンレス製のシャフトにプライマー「KBP40」
(前出)を塗布、 100℃で5分間乾燥し、このものと、
シリコーン系ゴムコンパウンド「KE550−U」(前
出) 100重量部、加硫剤「C−2」(前出)3重量部及
び発泡剤AIBN5重量部からなる混練物とを共押出し
により一体化し、 200℃のオーブンで30分間加熱して加
硫、発泡させ、更に 200℃で4時間アフターキュアを行
った後、表面を研磨しスキン層を除去してシリコーン系
ゴムロールを得た。このシリコーン系ゴムロールはゴム
部分の発泡倍率が2.64倍、ロール表面の気泡の平均直径
が 428μmで、表面の気泡の密度は6個/mm2 であっ
た。
【0026】比較例2 ステンレス製のシャフトにプライマー「KBP40」
(前出)を塗布、 100℃で5分間乾燥し、このものと、
シリコーン系ゴムコンパウンド「KE550−U」(前
出) 100重量部、加硫剤「C−2」(前出)3重量部、
カーボンブラック「ケッチェンブラックEC」(前出)
10重量部及び発泡剤AIBN5重量部からなる混練物と
を共押出しにより一体化し、 200℃のオーブンで30分間
加熱して加硫、発泡させ、更に 200℃で4時間アフター
キュアを行った後、表面を研磨しスキン層を除去してシ
リコーン系ゴムロールを得た。このシリコーン系ゴムロ
ールはゴム部分の発泡倍率が2.41倍、ロール表面の気泡
の平均直径が 386μmで、表面の気泡の密度は7個/mm
2 であった。また、また、シャフト〜ロール表面の体積
抵抗率を50点について測定したところ、平均値 6.6× 1
05Ω・cm、標準偏差 1.4× 105Ω・cmであった。
【0027】比較例3 ステンレス製のシャフトにプライマー「KBP40」
(前出)を塗布、 100℃で5分間乾燥し、このものと、
シリコーン系ゴムコンパウンド「KE550−U」(前
出) 100重量部及び加硫剤「C−2」(前出)3重量部
からなる混練物とを共押出しにより一体化し、このもの
をバッチ式耐圧容器(容量 500ml)に入れて蓋をし密閉
した。容器を氷で冷却しながら、二酸化炭素を 60kgf/c
m2で200g注入した。温度を60℃まで上昇させると、圧力
は125kgf/cm2に達した。この状態を10分間保持した後、
バルブを解放し、90秒で大気圧まで圧力を降下させた。
次いでこのものを 150℃のオーブンで30分間加熱して加
硫させ、更に 200℃で4時間アフターキュアを行った
後、表面を研磨しスキン層を除去してシリコーン系ゴム
ロールを得た。このシリコーン系ゴムロールはゴム部分
の発泡倍率が2.23倍、ロール表面の気泡の平均直径が 2
86μmで、表面の気泡の密度は12個/mm2 であった。
【0028】実機評価 実施例及び比較例で作製したロールをレーザープリンタ
の現像ロールとして使用した際の鮮明性についての評価
結果を表1に示す。結果は下記により表示した。◎:極
めて鮮明、○:鮮明、△:多少ムラがある、×:ムラが
多く、汚れが目立つ
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、硬化速度と発泡速度を高度に制御する必要な
しに、ロール表面の気泡の平均直径が 100μmより小さ
い非常に細かいレベルの気泡を均一かつ高密度に有する
シリコーン系ゴムロールを安定して得ることができる。
このロールは、OA機器用として、導電ロールとした際
の導電性のバラツキが小さく、また、鮮明な現像が可能
である。更に、成形に際して硬化速度と発泡速度を高度
に制御する必要がないことから、製造コストを低減させ
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化ゴムの表層部が発泡したシリコーン
    系ゴムからなり、発泡したシリコーン系ゴムの表面の気
    泡の直径が平均で1〜80μmであり、かつ前記表面の気
    泡の密度が 150〜10,000個/mm2 から選ばれたものであ
    ることを特徴とするシリコーン系ゴムロール。
  2. 【請求項2】 シャフトと未硬化あるいは半硬化状態の
    硬化性シリコーン系ゴム組成物とを一体化し、一体化し
    たものを耐圧容器に入れ、耐圧容器内の空間へ常温常圧
    で気体である物質を注入し、耐圧容器内を前記物質の臨
    界圧力以上かつ臨界温度以上に保持しながら前記シリコ
    ーン系ゴム組成物中へ前記物質を拡散・浸透させ、次い
    で耐圧容器内の圧力を10kgf/cm2/sec.以上の速度で低下
    させて前記シリコーン系ゴム組成物を発泡させたのち、
    硬化を行うことを特徴とするシリコーン系ゴムロールの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 押出機を使用し、未硬化あるいは半硬化
    状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常温常圧で
    気体である物質をその臨界圧力以上かつ臨界温度以上で
    注入し、拡散・浸透させ、次いで押出時に圧力を10kgf/
    cm2/sec.以上の速度で低下させて前記シリコーン系ゴム
    組成物を発泡させるとともに、チューブ状に成形したの
    ち、シャフトとの一体化及び硬化を行うことを特徴とす
    るシリコーン系ゴムロールの製造方法。
  4. 【請求項4】 耐圧容器または押出機を使用し、未硬化
    あるいは半硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中
    へ、常温常圧で気体である物質をその臨界圧力以上かつ
    臨界温度以上で拡散・浸透させ、次いで圧力を10kgf/cm
    2/sec.以上の速度で低下させて前記シリコーン系ゴム組
    成物を発泡させ、得られた発泡物を射出成形機に供給
    し、予めシャフトをセットしておいた金型内に射出して
    成形、硬化を行うことを特徴とするシリコーン系ゴムロ
    ールの製造方法。
  5. 【請求項5】 射出成形機を使用し、未硬化あるいは半
    硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常温常
    圧で気体である物質をその臨界圧力以上かつ臨界温度以
    上で拡散・浸透させ、次いで予めシャフトをセットして
    おいた金型内に射出することにより圧力を10kgf/cm2/se
    c.以上の速度で低下させて発泡させるとともに、成形、
    硬化を行うことを特徴とするシリコーン系ゴムロールの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 射出成形機を使用し、未硬化あるいは半
    硬化状態の硬化性シリコーン系ゴム組成物中へ、常温常
    圧で気体である物質をその臨界温度以下かつ常圧以上
    で、材料送り部及び計量部で前記物質の臨界温度以上に
    温度を上昇させた際に圧力が前記物質の臨界圧力以上と
    なる量だけ注入し、材料送り部及び計量部で前記物質の
    臨界温度以上に温度を上昇させて常温常圧で気体である
    物質を拡散・浸透させ、次いで予めシャフトをセットし
    ておいた金型内に射出することにより圧力を10kgf/cm2/
    sec.以上の速度で低下させて発泡させるとともに、成
    形、硬化を行うことを特徴とするシリコーン系ゴムロー
    ルの製造方法。
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