JPH09291968A - 制振型アンテナ装置 - Google Patents

制振型アンテナ装置

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JPH09291968A
JPH09291968A JP10897196A JP10897196A JPH09291968A JP H09291968 A JPH09291968 A JP H09291968A JP 10897196 A JP10897196 A JP 10897196A JP 10897196 A JP10897196 A JP 10897196A JP H09291968 A JPH09291968 A JP H09291968A
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antenna
vibration
weight
damping
vibration damping
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JP10897196A
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English (en)
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Toshinari Ono
俊成 小野
Takahiro Miyano
孝広 宮野
Yoshio Tsuchisaki
良雄 土崎
Yoshinobu Suganuma
喜宣 菅沼
Tomohito Nikaido
智史 二階堂
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナ性能に影響を及ぼすアンテナ装置の
振動を、小型軽量の制振装置を用いて抑制できるように
することである。 【解決手段】 アンテナ装置1のアンテナ部Aの先端に
衝突ダンパ式の制振装置10を設ける。この制振装置1
0に用いる制振用ウェイトは、通常の考え方なら鉄塔2
の重さも含めたアンテナ装置1の全体重量に対応する重
量にするが、この発明では、アンテナ部Aのみの長さ、
重さに対応した重量とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、支持塔上にアン
テナ取付柱を設けてその柱に指向性のあるアンテナを取
付けたアンテナ装置、詳しくは、アンテナ取付柱の振動
を抑えて振動によるアンテナ性能の不安定化等を改善し
たアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ放送等に用いる大型アンテナ装置
は、風によってアンテナ及びこれを支えるアンテナ取付
柱が振動する。地震や大型車両、電車などの通過による
地盤の揺れも勿論振動の原因となるが、特に問題になる
のは風である。
【0003】アンテナは、一般に、電波を送受信し易い
高所に設置するので風の影響を受け易い。この風の影響
は大きく、風速7m/sec程度の風で振動が始まる。
高所では平均して地上より風速が大きく、この程度の風
は普通であり、風による振動が起こり易い。
【0004】この振動は、アンテナ取付部や給電線接続
部の緩み、劣化、アンテナ取付柱の材料疲労を招くほ
か、アンテナ装置の性能にも大きな影響を及ぼす。
【0005】図8にその一例を示す。図8(a)は、丘
或いは山頂上に設けたアンテナ装置1からサービスエリ
アに向けて電波を送り出すケースを想定している。ここ
で、アンテナの指向範囲が水平面に対して0.86°〜
3.43°までと考え、地上からのアンテナ高さを約3
00mとすると、電波が安定して届くエリアは、アンテ
ナの位置から水平方向に近距離点5km〜遠距離点20
kmの範囲となる。
【0006】このケースで、今、アンテナが振動したと
する。振動によるアンテナの傾きは、0.1°程度(2
0mのアンテナ頂上で2〜3cm程度の揺れ)は普通に
発生する。そこで、図8(b)に図8(a)の正常位置
から0.1°傾いた例を示す。この場合、電波が安定し
て届くエリアは近距離点4.9km、遠距離点17.9
kmに変わる。揺れが大きければアンテナの傾きは0.
1°を越え、従って、このケースでは特に遠距離点側の
サービスエリアが1〜2km程度の範囲で電波強度変動
域となってしまう。
【0007】これに対し、アンテナの傾きが仮に0.0
2°以内に抑えられたとしたら、サービスエリアの変動
は近距離点4.98km〜遠距離点19.5kmとな
り、電波不安定地帯は1/4〜1/5以下に減少する。
【0008】これから判るように、アンテナ装置の制振
は極めて重要であるが、大型のアンテナ装置に制振策を
加えた例は過去には見られない。アンテナ装置に対して
は、周知の制振技術を採用し難いことが過去に実施され
ていない理由であろうと思われる。
【0009】風による振動の原因は、周知の通り、アン
テナや取付柱に風が当るときに生じるカルマン渦であ
る。図1に示すように、アンテナ取付柱3に風が当ると
取付柱3の左右にカルマン渦Sが発生する。このカルマ
ン渦が左右均一ではなく、左右に交互に発生してその部
分の気圧が下がるためにアンテナ取付柱3が左右に引か
れて振動する。
【0010】このカルマン渦による振動に対して考えら
れる策は次の4つがある。
【0011】(1)構造材の強度向上、支線等による補
強を行って支持塔、アンテナ、アンテナ取付柱の剛性を
高め、装置全体の固有振動数を大きくして、カルマン渦
の振動と共振しないようにする。
【0012】(2)ストローハル数を変化させるか、構
造物の長さを長くしてカルマン渦の振動数を小さくす
る。
【0013】(3)図2のように、渦よけの螺旋状の突
起物(ひれ、リブ等)23を取付けてカルマン渦の効果
を低減する。
【0014】(4)制振装置を用いて振動を減衰させ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の方法は、
アンテナ装置の大型化、重量増、高価格化が避けられな
い。
【0016】また、(2)の方法は、アンテナ取付柱の
断面形状を変えても(実際にはアンテナの性能面への影
響があるので形状変更は難しい)、ストローハル数は僅
か(0.1〜0.2程度)しか変わらないため、カルマ
ン渦の振動数を大きく下げようとすれば構造物を長くす
る手法を選ばざるを得ない。この場合、カルマン渦の振
動数を1/10にするなら構造物の長さをほぼ10倍に
する必要がある。従って、いずれにせよ非現実的であ
り、実際には役に立たない。
【0017】さらに、(3)の方法は、架空送電線の風
音防止や橋梁の手摺、煙突などで実績のある方法である
が、アンテナ装置の場合、アンテナが邪魔になるので、
アンテナ取付柱に対して螺旋の突起物を付けるのは非常
に難しい。また、取付け可能であっても加工が面倒であ
り、コストも高くつく。
【0018】また、(4)の方法は、近年、高層ビル等
の制振に対して脚光を浴びている方法である。この方法
に利用される制振装置は、大別するとアクティブ型、パ
ッシブ型の2つがある。
【0019】パッシブ型の制振装置は、制振用ウェイト
が構造物の揺れに対し、位相ずれをもって運動し、振動
エネルギーを打ち消して振動を減衰させるものが多い。
この型式の制振装置は、アクティブ型のものに比べて簡
素で安価であるが、これをアンテナ装置にそのまま利用
すると制振装置が非現実的な重量になる。
【0020】支持塔としてよく用いられるのは鉄塔であ
る。この鉄塔を含めたアンテナ装置の重量が35tある
と仮定してこのときのパッシブ型制振装置における制振
用ウェイトの必要重量を求める。振動は鉄塔にも起こ
り、一方、制振用ウェイトの重量は振動を止めたい構造
物の重量にほぼ比例するので、ウェイトは35tの重量
に対応するものでなければならず、その重量は約300
kgにもなる。この場合、他の部品も含めると、制振装
置の重量は優に400kgを超えてしまう。
【0021】この大重量の制振装置を鉄塔上に持ち上げ
て据え付ける手間は大変なものになるし、作業の危険性
も増す。また、アンテナ取付柱の強度向上、取付具の補
強等も必要になり、コストにも少なからず影響が出る。
【0022】そこで、この発明は、経済負担、施工の手
間等が少なくて済む小型の制振装置で効果的に振動を抑
制できるようにして指向性をもつアンテナ装置の性能を
安定させることを課題としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、少なくとも支持塔と、支持塔
上のアンテナ取付柱と、そのアンテナ取付柱に取付けら
れたアンテナを含み、前記アンテナが垂直面内で指向性
を持つアンテナ装置において、前記アンテナ取付柱を含
む支持塔上のアンテナ部の長さと重さに対応した制振能
力を持つ制振装置を具備させたのである。
【0024】ここで用いる制振装置は、パッシブ型、中
でも、特開平5−263869号公報に開示されている
ような衝突ダンパ式のものが簡素かつ安価で好ましい。
【0025】その衝突式ダンパの制振用ウェイトの重量
は、アンテナを含むアンテナ取付柱全体の等価振動エネ
ルギーを求めてそれに対応するように決定するとよい。
これについては、実施形態の項で詳しく述べるが、アン
テナを含むアンテナ取付柱全体を高さ方向に区分して、
各区分域の振動エネルギーから計算する方法が簡便であ
る。
【0026】なお、この発明のアンテナ装置に用いる制
振装置は、アンテナ取付柱の振動をセンサで検出し、そ
のセンサの出力信号に基づいて制振のための運動を外部
の加振装置から強制的に加えるアクティブ型のものでも
よい。この方式のものは、パッシブ型のものに比べると
高価で大がかりになるが、一方で、色々な鉄塔やアンテ
ナの組合せに対し、制振パラメータを変更するだけで対
応できる利点がある。
【0027】
【作用】発明者等は、鉄塔を含むアンテナ装置の振動
は、アンテナとアンテナ取付柱から成るアンテナ部の長
さと重量に大きく支配されると云う重大な事実を見出
し、この発明を完成するに至った。
【0028】図3のアンテナ装置についてアンテナ部の
固有振動数を求め、実際に観測したアンテナ先端部の振
動数及び計算で求めたカルマン渦の振動数を比較したと
ころ、これ等はいずれも1〜2Hz程度であり、ほぼ一
致した。これに対し、鉄塔部の固有振動数は4〜5Hz
であって、実際の振動数及びカルマン渦の振動数から大
きくかけ離れていた。鉄塔部は鋼材をすじかい状に組合
わせてあるので剛性が高く、そのために固有振動数が大
きくなっている。
【0029】アンテナ装置の振動は、風による共振現象
であるので、共振するはずのない鉄塔部が振動するのは
アンテナ部のせいであり、それに引かれて鉄塔部も振動
していたのである。
【0030】このことから、アンテナ部のみの重量に対
応して制振用ウェイト重量を決めればアンテナ部の振動
が止まり、それによって鉄塔部の振動も止まると考え
た。
【0031】制振装置の制振用ウェイトの重量を、鉄塔
も含めたアンテナ装置全体の重量に基づいて決定する
と、鉄塔が30t、アンテナ部が5tのケースではウェ
イト重量が先に述べたようにほぼ300kgにもなる
が、アンテナ部のみの重量5tに対応するウェイト重量
は1/6の約50kgでよい。これにより、前述の課題
が総て解決し、振動の少ない、安定した性能のアンテナ
装置が実現する。
【0032】
【発明の実施の形態】図3に、この発明のアンテナ装置
の実施形態を示す。このアンテナ装置1は、図3(a)
に示すように、鉄塔2上に角形のアンテナ取付柱3を立
て、その柱の4面に指向性のあるアンテナ4を取付けて
いる。鉄塔2にもパラボラアンテナ5等が取付けられて
いるが、これ等は必須のものではない。6は航空障害
灯、7は避雷針である。
【0033】このアンテナ装置1は、鉄塔部Bの高さが
約35m、重さ約30t、アンテナ部Aの高さが約20
m、重さ約5tである。このアンテナ装置1のアンテナ
取付柱3の先端に制振装置10が設けられている。
【0034】その制振装置10として、ここでは、パッ
シブ型の衝突ダンパ式のものを用いている。図4に、そ
の装置10を拡大して示す。この制振装置10は、円筒
形の収納容器11内に鋼球12と円盤状の制振用ウェイ
ト13を交互に多段に重ねて収納した構造になってい
る。鋼球12は広く敷き詰められている。また、制振用
ウェイト13は、収納容器11の内面に張った当り板
(図示省略)との間に適度のクリアランスをもって納め
られている。この装置を用いると、アンテナ取付柱3が
揺れたとき、制振用ウェイトが慣性により元の位置に残
ろうとするので収納容器11との相対変位が起こってウ
ェイト13が容器内壁の当り板に衝突する。このウェイ
ト13の衝突運動とアンテナの振動周期はほぼ等しく、
位相がずれているため、振動エネルギーがウェイトの運
動エネルギーにより減殺されて振動が抑制される。
【0035】図5は、アクティブ型制振装置の一例であ
る。図5(a)の14は、図5(b)に示すように、ア
ンテナ取付柱3上に取付けるウェイト、15、16はX
(水平)方向及びY(垂直)方向の振動を各々検出する
加速度センサ、17はA/D変換器、18はマイクロコ
ンピュータ、19はウェイトの駆動装置、20はX方向
制御装置、21はY方向制御装置、22は制御用端末機
である。この制振装置は、加速度センサ15、16で
X、Y方向の振動を検出し、制御装置20、21でセン
サの出力信号に対応するように駆動装置19を動作さ
せ、ウェイト14を運動させてアンテナ部の振動エネル
ギーを打ち消す。駆動装置19としては、磁力、油圧、
気圧駆動等、アンテナ取付柱の重量や規模に応じて選択
すればよい。ウェイト14をアンテナ部の振動に対し位
相をずらして磁力等で振動させればアンテナ部の振動が
止まる。従って、この方式の制振装置でもアンテナ性能
の安定化が図れるが、これは、多様な設計のアンテナ装
置に対して制振パラメータを変更するだけで対応できる
利点があるものの、パッシブ型のものに比べて高価で大
がかりになるので、経済効果が重視される場合には向か
ない。
【0036】以下に、図3のアンテナ装置の詳細につい
て述べる。アンテナ装置1のアンテナ先端の振動数を観
測したところ、風速7m/secで振動が始まり、最大
風速10m/secの条件下で実振動数約1.2Hzの
データを得た。
【0037】また、カルマン渦の振動数Nを次式で求め
た。
【0038】 N=Su/L …… (1) ここに S:ストローハル数 u:風速 L:代表長さ 図1のアンテナ取付柱3は、断面が正方形であるので、
ストローハル数は、S=0.125となる。代表長さL
は、上部のアンテナ取付柱3が約0.6m角、下部のア
ンテナ取付柱が約0.7m角であるので、それぞれ、一
辺の長さをとって0.6m、0.7mとした。
【0039】風速uは、先に述べた7〜10m/sec
を用いて(1)式で計算した結果、カルマン渦振動数N
について表1の値が得られた。
【0040】
【表1】
【0041】次に、図1のアンテナ装置をモデル化して
コンピュータシミュレーションによりアンテナ部Aと鉄
塔部Bの固有振動数を解析した。その結果、アンテナ部
Aの1次振動数は約1.2Hz、2次振動数は約3.7
Hz、鉄塔部Bのみの1次振動数は約4.6Hzであっ
た。このコンピュータシミュレーションの解析結果は、
一部実測した値とよく一致しており、誤差は10%以下
であった。
【0042】以上のデータを照合すると、風速7m/s
ec程度の風がある場合にはアンテナ装置がカルマン渦
と共振することが判る。
【0043】ここで、風速が7m/sec以上になる
と、式(1)から求まるカルマン渦の振動数が大きくな
ってアンテナ部及び鉄塔部の固有振動数からかけ離れる
が、一旦振動が起こると、いわゆるロッキング現象が起
こってある程度風速が変化してもカルマン渦の振動数は
変化しないため、振動が持続されてしまう。
【0044】この振動を抑制するために、図1のアンテ
ナ装置1について、先ずアンテナ部全体の等価振動エネ
ルギーを求めた。
【0045】振動エネルギーEは、振動する物体の質量
をm、変位量をxとして E=1/2m(C・x)2 ……(2) の式で求まる。Cは、物体の振動数を含む比例定数であ
る。
【0046】ここでは、設計の容易化のためにアンテナ
取付柱3を、図6のように、重量が離散的に配置された
質点系と見なし、鉄塔2の天端位置から適当な長さZi
でアンテナ取付柱3を高さ方向に複数に区分して各区分
域の質量(重量)mi、固有振動数で1次振動を起こし
たときの変位量xi(このxiは頂部振幅値を1.0と
して計算)から、各区分域の振動エネルギーを求め、そ
れを合計してアンテナ部全体の等価振動エネルギーとし
た。
【0047】つまり、アンテナ部全体の等価振動エネル
ギーET は、(3)式のようになる。
【0048】 ET =Σ1/2mi ・(C・xi 2 ……(3) ここでΣはすべてのiについて和を取る事を示す。i
は、正の整数で、アンテナを含むアンテナ取付柱3を、
高さ方向に区分した時の各区分の位置を示す添字であ
る。
【0049】等価振動質量をWとすると、Wをアンテナ
取付柱の所定位置、例えばi=nの位置においた時、n
位置での変位xn を用いて、Wの振動エネルギーE
W は、 EW =1/2W・(C・xn 2 ……(4) と計算される。
【0050】さらに、 EW =ET ……(5) としてWを計算すれば、Wは、n位置での振動エネルギ
ーを代表するもの、すなわちn位置での等価振動質量で
ある。
【0051】振動を打消すための制振用ウェイトは、後
に述べるようにWとの比率で求められ、Wはなるべく小
さい方が都合がよい。このため、Wは振動の大きい頂上
付近で計算するのが普通である。頂上での変位位置を1
として規格化した数値を用いるとxn =1となるので、
式(3)〜(5)より、 W=Σmi ・xi 2 ……(6) としてWを求めることが出来る。
【0052】その結果、重量が約5t、長さが約20m
のアンテナ部Aの等価振動質量は、W=1635kgと
なった。
【0053】制振用ウェイトの質量WD は次の式で求め
る事が出来る。
【0054】 WD =(Δ/δR )*R*W ……(7) ここで各文字の意味する所は次のとおりである。
【0055】Δ:目的の構造物の振動を防止するために
必要とする対数減衰率 δR :等価振動質量Wに対し、制振用ウェイト質量W*
Rをもつ制振装置を適用した時の対数減衰率 R:1以下の数値で衝突ダンパ方式の制振装置では1/
10〜1/100程度のオーダの数値が用いられる。
【0056】なお、対数減衰率の意味する所は、図7に
示すとおりで、減衰振動において、第i番目の振動とそ
の次(第i+1番目)の振動の振幅の比Yi /Yi+1
示しており、振動の減衰する早さを示す数値である。
【0057】衝突ダンパ方式の制振装置では、R≒0.
06程度で、δR ≒0.05〜0.07程度と言われて
いる。また、Δは0.03程度は必要と予想されるの
で、 WD =(0.03/0.06)×0.06×1635=
49kg となる。
【0058】なお、図4の制振用ウェイト13の実際の
重量は、収納容器11の寸法や容器とウェイト間のクリ
アランスの大きさの関係から51kgを少し超えるもの
になった。
【0059】以上により、アンテナの振動を制振なしの
場合に比べて少なくとも1/2以下に抑えることが可能
であり、図8における電波強度変動地帯を1/4〜1/
5程度に減少させることができる。
【0060】さらに本願の別の実施方法について説明す
る。上の(3)式において、変位xi を計算する場合、
アンテナ及びアンテナ取付柱の部分のみに注目してxn
を計算すればよいのであるが、より高精度の制振設計を
行いたい場合には、鉄塔部の変位成分をxn の中に含め
てもよい。通常鉄塔部の振動による変位成分は、アンテ
ナ及びアンテナ取付柱による振動の変位成分に比べて十
分小さく、等価振動質量に大きな影響を与える事はな
い。しかし、微小成分としてxi の中に鉄塔変位まで考
慮する事により、制振用ウェイトのわずかな増加によ
り、より効果的な制振を行う事も出来る。なお、鉄塔変
位を考慮する場合でも固有振動数は、アンテナ及びアン
テナ取付柱部分にもとづくものを考えればよく、基本的
にアンテナ部の振動がもとになっている事実に変わりは
ない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のアンテ
ナ装置は、アンテナ部のみの長さ、重さに対応した制振
能力を付与するので、制振装置が小型軽量のものでよ
く、施工の困難化や極端なコストアップを回避できる。
【0062】また、アンテナ部の振動を抑えることで鉄
塔の振動も抑制されるので、振動によるアンテナの傾き
が小さく、アンテナ性能が安定する。
【0063】さらに、勿論のことであるが、振動による
材料疲労や、接続部のゆるみ等を防止する効果もある。
【0064】なお、パッシブ型の衝突ダンパ式制振装置
を用いるものは、制振装置が簡単かつ安価であるので、
経済効果が特に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルマン渦の発生状況を模式化して示す平面図
【図2】カルマン渦による振動対策の一例を示す図
【図3】(a)この発明のアンテナ装置の実施形態の正
面図 (b)図3(a)のアンテナ先端部の拡大図
【図4】図3のアンテナ装置に用いた制振装置の拡大断
面図
【図5】(a)アクティブ型制振装置の一例の回路図 (b)同上の回路におけるウェイトとセンサのアンテナ
装置に対する取付例を示す図
【図6】等価振動エネルギーの求め方に関する解説図
【図7】対数減衰率の定義を表す図
【図8】(a)送信用指向性アンテナによるサービスエ
リアを表す線図 (b)同上のアンテナが0.1°傾いたときのサービス
エリアの変動状態を示す図
【符号の説明】
1 アンテナ装置 A アンテナ部 B 鉄塔部 2 鉄塔 3 アンテナ取付柱 4 指向性の有るアンテナ 10 制振装置 11 収納容器 12 鋼球 13 制振用ウェイト 14 ウェイト 15、16 加速度センサ 17 A/D変換器 18 マイクロコンピュータ 19 駆動装置 20、21 制御装置 23 制御用端末機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅沼 喜宣 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 二階堂 智史 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも支持塔と、支持塔上のアンテ
    ナ取付柱と、そのアンテナ取付柱に取付けられたアンテ
    ナを含み、前記アンテナが垂直面内で指向性を持つアン
    テナ装置において、前記アンテナ取付柱を含む支持塔上
    のアンテナ部の長さと重さに対応した制振能力を持つ制
    振装置を具備することを特徴とする制振型アンテナ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制振装置として、衝突ダンパ式のも
    のを用いた請求項1記載の制振型アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 制振装置に含まれる制振用ウェイトの重
    量を、アンテナ取付柱を含むアンテナ部全体の等価振動
    質量に基づいて決定してある請求項2記載の制振型アン
    テナ装置。
  4. 【請求項4】 アンテナ取付柱を含むアンテナ部全体の
    等価振動エネルギーを求めるに当り、アンテナ取付柱を
    含むアンテナ部全体を高さ方向に複数に区分し、各区分
    域の質量と、各区分域が固有振動で振動するときの各区
    分域の変位量から算出した振動エネルギーを合計したも
    のを全振動エネルギーとし、 等価振動質量と、その等価振動質量を置く位置での変位
    量から算出される振動エネルギーが、前記全振動エネル
    ギーと一致するように、等価振動質量が定められている
    ことを特徴とする請求項3記載の制振型アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記制振装置として、アンテナ取付柱の
    振動をセンサで検出し、そのセンサの出力信号に基づい
    て制振のための運動を外部の加振装置から強制的に加え
    るアクティブ型のものを用いた請求項1記載の制振型ア
    ンテナ装置。
JP10897196A 1996-04-30 1996-04-30 制振型アンテナ装置 Pending JPH09291968A (ja)

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