JPH09293607A - 金属磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体 - Google Patents
金属磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH09293607A JPH09293607A JP8105229A JP10522996A JPH09293607A JP H09293607 A JPH09293607 A JP H09293607A JP 8105229 A JP8105229 A JP 8105229A JP 10522996 A JP10522996 A JP 10522996A JP H09293607 A JPH09293607 A JP H09293607A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording medium
- magnetic powder
- powder
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 粒子の焼結が防止され磁気特性が向上した金
属磁性粉末の製造方法、およびこれを用いた電磁変換特
性が改良された塗布型の磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 オキシ水酸化鉄を還元性雰囲気中で熱処
理する際に、N2 やAr等、原子番号が7以上の非還元
性ガスを混合する。 【効果】 反応生成物である水蒸気が速やかに排除され
ることにより、還元効率が向上し、また粒子の焼結が防
止される。このため金属磁性粉末の磁気特性が向上する
とともに、磁気記録媒体の電磁変換特性も改善される。
したがって、磁界転写用のマスターテープとしても好適
に使用できる。
属磁性粉末の製造方法、およびこれを用いた電磁変換特
性が改良された塗布型の磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 オキシ水酸化鉄を還元性雰囲気中で熱処
理する際に、N2 やAr等、原子番号が7以上の非還元
性ガスを混合する。 【効果】 反応生成物である水蒸気が速やかに排除され
ることにより、還元効率が向上し、また粒子の焼結が防
止される。このため金属磁性粉末の磁気特性が向上する
とともに、磁気記録媒体の電磁変換特性も改善される。
したがって、磁界転写用のマスターテープとしても好適
に使用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属磁性粉末の製造
方法およびこの製造方法により製造された金属磁性粉末
を用いた磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、形状異
方性にすぐれた針状微細粉末からなる金属磁性粉末の製
造方法、およびこの金属磁性粉末を用いて製造された電
磁変換特性にすぐれた磁気記録媒体に関する。
方法およびこの製造方法により製造された金属磁性粉末
を用いた磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、形状異
方性にすぐれた針状微細粉末からなる金属磁性粉末の製
造方法、およびこの金属磁性粉末を用いて製造された電
磁変換特性にすぐれた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ装置、ビデオ装置あるいはコ
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録媒体として、磁性粉末、有機バインダおよび各
種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整される磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することにより形
成される磁気記録層を用いた、いわゆる塗布型の磁気記
録媒体が用いられている。この塗布型の磁気記録媒体
は、生産性、汎用性に優れることから、現在においても
磁気記録媒体の主流を占めている。
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録媒体として、磁性粉末、有機バインダおよび各
種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整される磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することにより形
成される磁気記録層を用いた、いわゆる塗布型の磁気記
録媒体が用いられている。この塗布型の磁気記録媒体
は、生産性、汎用性に優れることから、現在においても
磁気記録媒体の主流を占めている。
【0003】これらの各種磁気記録装置においては、近
年ますます小型軽量化、高画質化ならびに長時間化等が
要求され、磁気記録媒体に対しても高密度化が強く要望
されるようになっている。
年ますます小型軽量化、高画質化ならびに長時間化等が
要求され、磁気記録媒体に対しても高密度化が強く要望
されるようになっている。
【0004】塗布型の磁気記録媒体において高密度記録
を達成するためには、まず磁性粉末の磁気特性および個
々の粒子形状の制御が重要である。すなわち、高密度記
録を可能とする塗布型磁気記録媒体用の磁性粉末には、
保磁力が高く、飽和磁化が大きく、そして均一な微細粒
子からなること等の特性が求められる。
を達成するためには、まず磁性粉末の磁気特性および個
々の粒子形状の制御が重要である。すなわち、高密度記
録を可能とする塗布型磁気記録媒体用の磁性粉末には、
保磁力が高く、飽和磁化が大きく、そして均一な微細粒
子からなること等の特性が求められる。
【0005】この要求に応える磁性材料として、従来よ
り汎用されているγ−Fe2 O3 やCo変成γ−Fe2
O3 等の酸化鉄系磁性粉末に替わり、Feを主体とする
金属磁性粉末が使用されるようになってきた。金属磁性
粉末は、例えばFeを主体とする針状のコア部分を酸化
鉄を主体とする薄いクラッド層により被覆して安定化し
た構造の微細粒子からなる。かかる構造の金属磁性粉末
は、オキシ水酸化鉄あるいはこれを脱水して得られる酸
化鉄を原料とし、これらの原料を還元性雰囲気中で加熱
処理を施して金属状態にまで還元し、これを徐酸化して
金属粒子表面に薄い酸化被膜を形成して安定化すること
により製造される。したがって強磁性金属特有の高い飽
和磁化と、形状異方性を利用した大きい保磁力を共に得
ることが可能である。
り汎用されているγ−Fe2 O3 やCo変成γ−Fe2
O3 等の酸化鉄系磁性粉末に替わり、Feを主体とする
金属磁性粉末が使用されるようになってきた。金属磁性
粉末は、例えばFeを主体とする針状のコア部分を酸化
鉄を主体とする薄いクラッド層により被覆して安定化し
た構造の微細粒子からなる。かかる構造の金属磁性粉末
は、オキシ水酸化鉄あるいはこれを脱水して得られる酸
化鉄を原料とし、これらの原料を還元性雰囲気中で加熱
処理を施して金属状態にまで還元し、これを徐酸化して
金属粒子表面に薄い酸化被膜を形成して安定化すること
により製造される。したがって強磁性金属特有の高い飽
和磁化と、形状異方性を利用した大きい保磁力を共に得
ることが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように原理的に高
密度記録に適した金属磁性粉末であるが、さらに一層の
高密度化を達成するためには磁気特性に優れるととも
に、形状に優れた微細粒子であることが必要である。し
かしながら粒子の微細化は、比表面積の増加による表面
酸化被膜の体積割合を増大させ、飽和磁化を低下させる
方向に働く。さらに粒子の微細化により耐酸化安定性
や、磁性塗料中での分散性をそこなう虞れも多分にあ
り、高密度記録媒体に要求されるすべての条件を同時に
満たすことは至難である。
密度記録に適した金属磁性粉末であるが、さらに一層の
高密度化を達成するためには磁気特性に優れるととも
に、形状に優れた微細粒子であることが必要である。し
かしながら粒子の微細化は、比表面積の増加による表面
酸化被膜の体積割合を増大させ、飽和磁化を低下させる
方向に働く。さらに粒子の微細化により耐酸化安定性
や、磁性塗料中での分散性をそこなう虞れも多分にあ
り、高密度記録媒体に要求されるすべての条件を同時に
満たすことは至難である。
【0007】このうち飽和磁化に関しては、Feを主体
とし、これに40mol%以下程度のCoを添加したF
e−Co合金組成を採用することにより、ボーア磁子を
高めることが有効である。
とし、これに40mol%以下程度のCoを添加したF
e−Co合金組成を採用することにより、ボーア磁子を
高めることが有効である。
【0008】また金属磁性粉末の形状に関しては、熱処
理工程中で針状粒子形状が鈍って縦横比が劣化したり、
粒子同士が焼結してブリッジを形成するなどして、粒子
の形状異方性や分散性が低下する現象を防止しなくてな
らない。そこで針状のオキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄の
表面に、熱処理時の形状保持剤を被着させておき、還元
工程での形状の劣化を防止する手法が、例えば特開平6
−36265号公報に開示されている。かかる形状保持
剤としては、Al、Siあるいは希土類元素やその化合
物等が知られている。
理工程中で針状粒子形状が鈍って縦横比が劣化したり、
粒子同士が焼結してブリッジを形成するなどして、粒子
の形状異方性や分散性が低下する現象を防止しなくてな
らない。そこで針状のオキシ水酸化鉄あるいは酸化鉄の
表面に、熱処理時の形状保持剤を被着させておき、還元
工程での形状の劣化を防止する手法が、例えば特開平6
−36265号公報に開示されている。かかる形状保持
剤としては、Al、Siあるいは希土類元素やその化合
物等が知られている。
【0009】しかしながら、かかる形状保持剤の効果の
みでは、超微細な針状金属磁性粉末の形状を良好に保っ
て安定に製造することは困難である。特に磁界転写方式
で採用される高保持力のマザーテープにおいては、より
一層形状と磁気特性にすぐれた金属磁性粉末が要求され
る。本発明はかかる現状に鑑み提案するものであり、針
状の形状を良好に保存し、磁気特性にすぐれた微細な金
属磁性粉末を提供することを課題とする。また本発明
は、かかる金属磁性粉末を磁性塗料として調合した場合
に、良好な分散性と配向性を示し、もって高密度磁気記
録の分野においてすぐれた電磁変換特性が得られる磁気
記録媒体を提供することをその課題とする。
みでは、超微細な針状金属磁性粉末の形状を良好に保っ
て安定に製造することは困難である。特に磁界転写方式
で採用される高保持力のマザーテープにおいては、より
一層形状と磁気特性にすぐれた金属磁性粉末が要求され
る。本発明はかかる現状に鑑み提案するものであり、針
状の形状を良好に保存し、磁気特性にすぐれた微細な金
属磁性粉末を提供することを課題とする。また本発明
は、かかる金属磁性粉末を磁性塗料として調合した場合
に、良好な分散性と配向性を示し、もって高密度磁気記
録の分野においてすぐれた電磁変換特性が得られる磁気
記録媒体を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の金属磁性粉末の
製造方法は、上述の課題を解決するために提案するもの
であり、オキシ水酸化鉄を主体とする針状微細粉末を還
元性雰囲気中で加熱処理を施し、この後徐酸化処理を施
すことにより製造する金属磁性粉末の製造方法におい
て、この還元性雰囲気中に、原子番号が7以上の非還元
性ガスを混合して加熱処理を施すことを特徴とする。本
発明で採用する原子番号が7以上の非還元性ガスは、N
2 、Ne、Ar、Kr、XeおよびRnからなる群から
選ばれる少なくともいずれか1種であることが望まし
い。
製造方法は、上述の課題を解決するために提案するもの
であり、オキシ水酸化鉄を主体とする針状微細粉末を還
元性雰囲気中で加熱処理を施し、この後徐酸化処理を施
すことにより製造する金属磁性粉末の製造方法におい
て、この還元性雰囲気中に、原子番号が7以上の非還元
性ガスを混合して加熱処理を施すことを特徴とする。本
発明で採用する原子番号が7以上の非還元性ガスは、N
2 、Ne、Ar、Kr、XeおよびRnからなる群から
選ばれる少なくともいずれか1種であることが望まし
い。
【0011】また本発明で採用するオキシ水酸化鉄とし
ては、α−FeOOH、β−FeOOHおよびγ−Fe
OOH等が例示され、特にα−FeOOHおよびγ−F
eOOHが好ましい。これらオキシ水酸化鉄はCo、N
i、Cr、Mn、Mg、Ca、Ba、Sr、Zn、T
i、Mo、AgあるいはCu等の金属あるいはその化合
物を一種または複数種含有していてもよい。またオキシ
水酸化鉄の表面にSi、Alおよび希土類元素あるいは
その化合物が被着されていてもよい。また本発明におい
てはこれらオキシ水酸化鉄が脱水して得られる中間生成
物である酸化鉄をも、オキシ水酸化鉄の概念中に含める
ものとする。これらオキシ水酸化鉄の形状は、最終生成
物である金属磁性粉末の形状に反映するので、長軸長が
例えば0.05μm〜0.3μm程度、軸比(アスペク
ト比)が3〜20程度であって、針状、柱状、紡錘状あ
るいは棒状の外形を呈するものが好ましい。
ては、α−FeOOH、β−FeOOHおよびγ−Fe
OOH等が例示され、特にα−FeOOHおよびγ−F
eOOHが好ましい。これらオキシ水酸化鉄はCo、N
i、Cr、Mn、Mg、Ca、Ba、Sr、Zn、T
i、Mo、AgあるいはCu等の金属あるいはその化合
物を一種または複数種含有していてもよい。またオキシ
水酸化鉄の表面にSi、Alおよび希土類元素あるいは
その化合物が被着されていてもよい。また本発明におい
てはこれらオキシ水酸化鉄が脱水して得られる中間生成
物である酸化鉄をも、オキシ水酸化鉄の概念中に含める
ものとする。これらオキシ水酸化鉄の形状は、最終生成
物である金属磁性粉末の形状に反映するので、長軸長が
例えば0.05μm〜0.3μm程度、軸比(アスペク
ト比)が3〜20程度であって、針状、柱状、紡錘状あ
るいは棒状の外形を呈するものが好ましい。
【0012】また本発明の磁気記録媒体は、上述した金
属磁性粉末の製造方法により製造された金属磁性粉末
と、有機バインダとを主体とする磁気記録層が、非磁性
支持体上に形成された構造を有する。
属磁性粉末の製造方法により製造された金属磁性粉末
と、有機バインダとを主体とする磁気記録層が、非磁性
支持体上に形成された構造を有する。
【0013】本発明で採用する有機バインダは、通常の
塗布型磁気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可
能であり、ポリビニル系共重合体樹脂、ポリエステルポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、
ニトロセルロース樹脂あるいはこれら樹脂の混合物等が
例示される。これら有機バインダ中に必要に応じて潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤等の各種添加材を混合してもよ
い。これら添加剤も従来公知の材料をいずれも使用する
ことができる。また本発明で採用する非磁性支持体とし
ても、通常の塗布型磁気記録媒体で用いられるものはい
ずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、
ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミドイミド等の有機高分子が例示される。
これら非磁性支持体の磁気記録層の反対面には、帯電防
止用等のバックコート層を設けてもよい。この他に、A
l系金属、Ti系金属等の金属あるいは合金、アルミナ
等のセラミクス類、ガラス等の剛性基板を用いてもよ
い。これら剛性基板の表面に、下地層として陽極酸化被
膜やNi−P系めっき被膜等を形成しておいてもよい。
塗布型磁気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可
能であり、ポリビニル系共重合体樹脂、ポリエステルポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、
ニトロセルロース樹脂あるいはこれら樹脂の混合物等が
例示される。これら有機バインダ中に必要に応じて潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤等の各種添加材を混合してもよ
い。これら添加剤も従来公知の材料をいずれも使用する
ことができる。また本発明で採用する非磁性支持体とし
ても、通常の塗布型磁気記録媒体で用いられるものはい
ずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、
ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミドイミド等の有機高分子が例示される。
これら非磁性支持体の磁気記録層の反対面には、帯電防
止用等のバックコート層を設けてもよい。この他に、A
l系金属、Ti系金属等の金属あるいは合金、アルミナ
等のセラミクス類、ガラス等の剛性基板を用いてもよ
い。これら剛性基板の表面に、下地層として陽極酸化被
膜やNi−P系めっき被膜等を形成しておいてもよい。
【0014】つぎに作用の説明に移る。オキシ水酸化鉄
の還元工程においては、還元雰囲気中の水素分子あるい
は水素原子がオキシ水酸化鉄の構成原子である酸素と反
応し、反応生成物としてH2 O(水蒸気)が大量に発生
する。このH2 Oは還元雰囲気下において還元反応の抑
制や、生成した金属磁性粉末の焼結を促進する等の悪影
響をおよぼす。このため通常は還元性ガスであるH2 の
流量を増やす等して発生したH2 Oを直ちに反応炉外へ
除去するようにるH2 流量を設定している。しかしなが
ら、H2 はその比重が極めて小さいので、H2 Oの除去
効果あるいは置換効果が充分ではない。本発明者はこの
点に着目し、H2 Oの除去・置換効果の高い比重の大き
な非還元性ガスを還元性雰囲気中に混合することによ
り、還元反応の抑制や、焼結の促進等の悪影響を排除し
うることを見出し、本発明を完成するに至った。
の還元工程においては、還元雰囲気中の水素分子あるい
は水素原子がオキシ水酸化鉄の構成原子である酸素と反
応し、反応生成物としてH2 O(水蒸気)が大量に発生
する。このH2 Oは還元雰囲気下において還元反応の抑
制や、生成した金属磁性粉末の焼結を促進する等の悪影
響をおよぼす。このため通常は還元性ガスであるH2 の
流量を増やす等して発生したH2 Oを直ちに反応炉外へ
除去するようにるH2 流量を設定している。しかしなが
ら、H2 はその比重が極めて小さいので、H2 Oの除去
効果あるいは置換効果が充分ではない。本発明者はこの
点に着目し、H2 Oの除去・置換効果の高い比重の大き
な非還元性ガスを還元性雰囲気中に混合することによ
り、還元反応の抑制や、焼結の促進等の悪影響を排除し
うることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】かかる非還元性ガスとしては周期律表から
自ずと限定され、原子番号が7以上のN2 あるいは希ガ
スはいずれも使用可能である。また非還元性ガスの混合
比は10%未満ではその効果が薄く、80%超では還元
効率が低下する。したがって非還元性ガスの混合比は1
0%以上80%以下、さらに好ましくは20%以上60
%以下が選択される。
自ずと限定され、原子番号が7以上のN2 あるいは希ガ
スはいずれも使用可能である。また非還元性ガスの混合
比は10%未満ではその効果が薄く、80%超では還元
効率が低下する。したがって非還元性ガスの混合比は1
0%以上80%以下、さらに好ましくは20%以上60
%以下が選択される。
【0016】かかる混合ガスにより還元生成された金属
磁性粉末は、粒子内、粒子間いずれも焼結は著しく低減
される。また同時に粒子表面はその結晶性にすぐれた平
滑な表面が得られる。これは、この後徐酸化により安定
化した際に、表面の酸化膜の体積分率を小さし、金属磁
性粉末の飽和磁化を向上する作用をもたらす。このよう
に本発明により得られる金属磁性粉末は、個々の粒子が
出発原料であるオキシ水酸化鉄の形状を良好に保持する
ので、針状の微細形状や軸比を均一なものとして得るこ
とができる。したがって、金属磁性粉末の保持力が向上
し、磁性塗料中での分散性に優れ、磁気記録媒体を製造
した際にその角型比や残留磁束密度が向上する。
磁性粉末は、粒子内、粒子間いずれも焼結は著しく低減
される。また同時に粒子表面はその結晶性にすぐれた平
滑な表面が得られる。これは、この後徐酸化により安定
化した際に、表面の酸化膜の体積分率を小さし、金属磁
性粉末の飽和磁化を向上する作用をもたらす。このよう
に本発明により得られる金属磁性粉末は、個々の粒子が
出発原料であるオキシ水酸化鉄の形状を良好に保持する
ので、針状の微細形状や軸比を均一なものとして得るこ
とができる。したがって、金属磁性粉末の保持力が向上
し、磁性塗料中での分散性に優れ、磁気記録媒体を製造
した際にその角型比や残留磁束密度が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき、適宜比
較例を参照しつつ説明する。なお以下の各実施例および
比較例においては、出発原料としてCo、AlおよびY
が添加あるいは被着された同一のオキシ水酸化鉄を用い
た。
較例を参照しつつ説明する。なお以下の各実施例および
比較例においては、出発原料としてCo、AlおよびY
が添加あるいは被着された同一のオキシ水酸化鉄を用い
た。
【0018】実施例1金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
20℃まで昇温した。この後H2 とN2 とを同量流した
混合ガスにより、520℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を継続して流しながら還元炉を室
温まで冷却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくこと
により徐酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテープの製造 上述した金属磁性粉末を用い、一例として下記組成物を
混練、分散して磁性塗料を作成した。 金属磁性粉末 100重量部 バインダ樹脂 20重量部 研磨剤(Al2 O3 ) 3重量部 帯電防止剤(カーボン粉末) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロキサノン 50重量部 この磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布、配向および乾燥して磁気記録層を形成、サンプ
ルテープを作成した。
20℃まで昇温した。この後H2 とN2 とを同量流した
混合ガスにより、520℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を継続して流しながら還元炉を室
温まで冷却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくこと
により徐酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテープの製造 上述した金属磁性粉末を用い、一例として下記組成物を
混練、分散して磁性塗料を作成した。 金属磁性粉末 100重量部 バインダ樹脂 20重量部 研磨剤(Al2 O3 ) 3重量部 帯電防止剤(カーボン粉末) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロキサノン 50重量部 この磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布、配向および乾燥して磁気記録層を形成、サンプ
ルテープを作成した。
【0019】実施例2金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
20℃まで昇温した。この後H2 とArとを同量流した
混合ガスにより、520℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を流しながら還元炉を室温まで冷
却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくことにより徐
酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテ
ープの製造は実施例1に準じた。
20℃まで昇温した。この後H2 とArとを同量流した
混合ガスにより、520℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を流しながら還元炉を室温まで冷
却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくことにより徐
酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテ
ープの製造は実施例1に準じた。
【0020】実施例3金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
40℃まで昇温した。この後H2 とN2 とを同量流した
混合ガスにより、540℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を継続して流しながら還元炉を室
温まで冷却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくこと
により徐酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サ
ンプルテープの製造は実施例1に準じた。
40℃まで昇温した。この後H2 とN2 とを同量流した
混合ガスにより、540℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を継続して流しながら還元炉を室
温まで冷却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくこと
により徐酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サ
ンプルテープの製造は実施例1に準じた。
【0021】実施例4金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
40℃まで昇温した。この後H2 とArとを同量流した
混合ガスにより、540℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を流しながら還元炉を室温まで冷
却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくことにより徐
酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテ
ープの製造は実施例1に準じた。
40℃まで昇温した。この後H2 とArとを同量流した
混合ガスにより、540℃で2時間の加熱処理を施し還
元した。この後、N2 を流しながら還元炉を室温まで冷
却後、N2 中に徐々に空気を混合してゆくことにより徐
酸化処理を施し、表面安定化をおこなった。サンプルテ
ープの製造は実施例1に準じた。
【0022】比較例1金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
20℃まで昇温した。この後H2 のみを流し、520℃
で2時間の加熱処理を施し還元した。この後、N2 を流
しながら還元炉を室温まで冷却後、N2 中に徐々に空気
を混合してゆくことにより徐酸化処理を施し、表面安定
化をおこなった。サンプルテープの製造は実施例1に準
じた。
20℃まで昇温した。この後H2 のみを流し、520℃
で2時間の加熱処理を施し還元した。この後、N2 を流
しながら還元炉を室温まで冷却後、N2 中に徐々に空気
を混合してゆくことにより徐酸化処理を施し、表面安定
化をおこなった。サンプルテープの製造は実施例1に準
じた。
【0023】比較例2金属磁性粉末の製造 オキシ水酸化鉄を還元炉中に仕込み、N2 雰囲気中で5
40℃まで昇温した。この後H2 のみを流し、540℃
で2時間の加熱処理を施し還元した。この後、N2 を流
しながら還元炉を室温まで冷却後、N2 中に徐々に空気
を混合してゆくことにより徐酸化処理を施し、表面安定
化をおこなった。サンプルテープの製造は実施例1に準
じた。
40℃まで昇温した。この後H2 のみを流し、540℃
で2時間の加熱処理を施し還元した。この後、N2 を流
しながら還元炉を室温まで冷却後、N2 中に徐々に空気
を混合してゆくことにより徐酸化処理を施し、表面安定
化をおこなった。サンプルテープの製造は実施例1に準
じた。
【0024】以上、実施例1ないし実施例4、および比
較例1ないし比較例2の金属磁性粉末の保磁力Hc、飽
和磁化σs、角型比Rs、そしてサンプルテープの保持
力Hc、残留磁束密度Br、角型比Rsを試料振動型磁
束計により測定した。さらに、実施例1ないし実施例
4、および比較例1ないし比較例2のサンプルテープに
つき、電磁変換特性を評価した。この電磁変換特性は、
8mmVTRを用いて、7MHzにおける出力(OU
T)、およびキャリア対ノイズ比(C/N)を測定し
た。測定結果を表1にまとめて示す。
較例1ないし比較例2の金属磁性粉末の保磁力Hc、飽
和磁化σs、角型比Rs、そしてサンプルテープの保持
力Hc、残留磁束密度Br、角型比Rsを試料振動型磁
束計により測定した。さらに、実施例1ないし実施例
4、および比較例1ないし比較例2のサンプルテープに
つき、電磁変換特性を評価した。この電磁変換特性は、
8mmVTRを用いて、7MHzにおける出力(OU
T)、およびキャリア対ノイズ比(C/N)を測定し
た。測定結果を表1にまとめて示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例1および
実施例3のようにH2 /N2 混合ガスにより熱処理を施
した金属磁性粉末、および実施例2および実施例4のよ
うにH2 /Ar混合ガスにより熱処理を施した金属磁性
粉末は、いずれもH2 単独で熱処理を施した金属磁性粉
末に比較して優れた磁気特性を示した。この傾向は、サ
ンプルテープの磁気特性についても同様であった。また
サンプルテープの電磁変換特性も、比較例のサンプルテ
ープに比べて、いずれも優れた値を示した。
実施例3のようにH2 /N2 混合ガスにより熱処理を施
した金属磁性粉末、および実施例2および実施例4のよ
うにH2 /Ar混合ガスにより熱処理を施した金属磁性
粉末は、いずれもH2 単独で熱処理を施した金属磁性粉
末に比較して優れた磁気特性を示した。この傾向は、サ
ンプルテープの磁気特性についても同様であった。また
サンプルテープの電磁変換特性も、比較例のサンプルテ
ープに比べて、いずれも優れた値を示した。
【0027】以上、本発明の金属磁性粉末の製造方法お
よびこれを用いた磁気記録媒体につき詳細な説明を加え
たが、これら実施例は単なる例示であり、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。例えば、原子番号
が7以上の非還元性ガスとしてN2 とArを例示した
が、この他にもNe、Kr、XeあるいはRn等の希ガ
スあるいはこれらの混合ガス等を用いることが可能であ
る。その他オキシ水酸化鉄の還元条件、サンプルテープ
の製造条件等適宜変更可能であることは自明である。本
発明はビデオテープの他に、オーディオテープ、コンピ
ュータ用テープ、フロッピディスク、ハードディスク
等、用途を問わず好適に適用することが可能である。
よびこれを用いた磁気記録媒体につき詳細な説明を加え
たが、これら実施例は単なる例示であり、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。例えば、原子番号
が7以上の非還元性ガスとしてN2 とArを例示した
が、この他にもNe、Kr、XeあるいはRn等の希ガ
スあるいはこれらの混合ガス等を用いることが可能であ
る。その他オキシ水酸化鉄の還元条件、サンプルテープ
の製造条件等適宜変更可能であることは自明である。本
発明はビデオテープの他に、オーディオテープ、コンピ
ュータ用テープ、フロッピディスク、ハードディスク
等、用途を問わず好適に適用することが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の金属磁性粉末の製造方法によれば、還元性雰囲気中で
の熱処理を施す際の粒子の焼結を防止し、針状形状を保
った良好な磁気特性を有する微細な金属磁性粉末を製造
することが可能となる。また本発明の磁気記録媒体によ
れば、かかる製造方法による金属磁性粉末を採用するこ
とにより、粒子の分散性と配向性が良好となり、磁気特
性と電磁変換特性に優れた磁気記録媒体が得られる。し
たがって、本発明による磁気記録媒体は、高密度記録用
の磁気記録媒体としてはもとより、磁界転写方式におけ
るマザーテープの用途には特に好適に使用することがで
きる。
の金属磁性粉末の製造方法によれば、還元性雰囲気中で
の熱処理を施す際の粒子の焼結を防止し、針状形状を保
った良好な磁気特性を有する微細な金属磁性粉末を製造
することが可能となる。また本発明の磁気記録媒体によ
れば、かかる製造方法による金属磁性粉末を採用するこ
とにより、粒子の分散性と配向性が良好となり、磁気特
性と電磁変換特性に優れた磁気記録媒体が得られる。し
たがって、本発明による磁気記録媒体は、高密度記録用
の磁気記録媒体としてはもとより、磁界転写方式におけ
るマザーテープの用途には特に好適に使用することがで
きる。
Claims (3)
- 【請求項1】 オキシ水酸化鉄を主体とする針状微細粉
末を還元性雰囲気中で加熱処理を施し、この後徐酸化処
理を施すことにより製造する金属磁性粉末の製造方法に
おいて、 前記還元性雰囲気中に、原子番号が7以上の非還元性ガ
スを混合して加熱処理を施すことを特徴とする金属磁性
粉末の製造方法。 - 【請求項2】 前記原子番号が7以上の非還元性ガス
は、 N2 、Ne、Ar、Kr、XeおよびRnからなる群か
ら選ばれる少なくともいずれか1種であることを特徴と
する請求項1記載の金属磁性粉末の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の金属磁性粉末の製造方法
により製造された金属磁性粉末と、有機バインダとを主
体とする磁気記録層が、非磁性支持体上に形成された構
造を有することを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8105229A JPH09293607A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 金属磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8105229A JPH09293607A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 金属磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09293607A true JPH09293607A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=14401835
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8105229A Pending JPH09293607A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 金属磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09293607A (ja) |
-
1996
- 1996-04-25 JP JP8105229A patent/JPH09293607A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0717397A2 (en) | Spindle-shaped magnetic ironbased alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same | |
| KR20000034828A (ko) | 방추형 괴타이트 입자, 방추형 헤마타이트 입자 및 주성분으로서철을 함유하는 자성 방추형 금속 입자 | |
| JP2008311518A (ja) | 窒化鉄系磁性粉末の製造方法、窒化鉄系磁性粉末、及び磁気記録媒体 | |
| JP2004319923A (ja) | 窒化鉄系磁性粉末 | |
| JP3925640B2 (ja) | 磁気記録用紡錘状合金磁性粒子粉末及びその製造法 | |
| JP2003059707A (ja) | 鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法 | |
| JPH0123402B2 (ja) | ||
| JP2904225B2 (ja) | 磁気記録用針状鉄合金磁性粒子粉末の製造法 | |
| EP0361698A1 (en) | Carbon-containing magnetic metal powder | |
| KR19990077521A (ko) | 방추형괴타이트입자및그의제조방법 | |
| JP4182310B2 (ja) | 磁気記録用Fe及びCoを主成分とする紡錘状合金磁性粒子粉末の製造法 | |
| JP3142324B2 (ja) | 金属磁性粉末の製造法 | |
| KR20010112604A (ko) | 방추형 침철광 입자, 방추형 적철광 입자, 철을주성분으로 함유하는 방추형 자성 금속 입자 및 그의제조방법 | |
| JP4356139B2 (ja) | 紡錘状ゲータイト粒子、紡錘状ヘマタイト粒子、及び鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子、並びにそれらの製造法 | |
| JP5700191B2 (ja) | 強磁性金属粒子粉末の製造法、磁気記録媒体 | |
| JPH03253505A (ja) | 強磁性金属粉末の製造方法 | |
| JPH1012425A (ja) | 金属磁性粉末およびその製造方法、ならびにこの金属磁性粉末を用いた磁気記録媒体 | |
| JPH10177907A (ja) | 金属磁性粉末及び磁気記録媒体の製造方法 | |
| JP3303896B2 (ja) | 紡錘状を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法 | |
| JP3051464B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造法 | |
| JPH1187121A (ja) | 金属磁性粉末および磁気記録媒体の製造方法 | |
| JPH02162703A (ja) | 金属磁性粉末の製造方法 | |
| JP3171223B2 (ja) | 針状磁性粒子粉末の製造法 | |
| JP2583070B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH09302404A (ja) | 金属磁性粉の製造方法 |