JPH09298455A - 誘導性負荷駆動方法、及びhブリッジ回路制御装置 - Google Patents

誘導性負荷駆動方法、及びhブリッジ回路制御装置

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JPH09298455A
JPH09298455A JP8135831A JP13583196A JPH09298455A JP H09298455 A JPH09298455 A JP H09298455A JP 8135831 A JP8135831 A JP 8135831A JP 13583196 A JP13583196 A JP 13583196A JP H09298455 A JPH09298455 A JP H09298455A
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    • H03K17/66Switching arrangements for passing the current in either direction at will; Switching arrangements for reversing the current at will
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    • H03K17/662Switching arrangements for passing the current in either direction at will; Switching arrangements for reversing the current at will connected to both load terminals each output circuit comprising more than one controlled bipolar transistor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流検出抵抗に生じるノイズによって誤動作
をしない誘導性負荷駆動方法、Hブリッジ回路制御装置
を提供する。 【解決手段】 四個の半導体スイッチング素子と、前記
各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続された
フライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向
に電流を流せるように構成されたHブリッジ回路内に電
流検出抵抗を挿入し、発生する検出電圧VSによって前
記誘導性負荷に流れる電流を制御する際、誘導性負荷を
電源に接続した直後は検出電圧VSの値を無視する。突
入電流や貫通電流によるノイズで誤動作することがなく
なる。電源回生を行ってスイッチング電流を小さくする
際は、所定周期で誘導性負荷を電源に接続し、そのとき
流れる電流を検出電圧VSとして検出する。電流が小さ
くなりすぎたり、大きいうちに定常動作に移行したりす
ることがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体スイッチング
素子を用いて誘導性負荷にスイッチング電流を流す技術
にかかり、特に、半導体スイッチング素子と誘導性負荷
によってHブリッジを構成し、その誘導性負荷に流れる
スイッチング電流を制御する誘導性負荷駆動方法、及び
Hブリッジ回路制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ステッピングモーターは、回転
可能な可動磁石から成るローターを有しており、その周
囲に電磁石から成る駆動コイルが複数個配置されて構成
されている。それら駆動コイルを選択し、所定の大きさ
の電流をパルス状に流すことで、ローターの位置や回転
数をオープンループで制御できることから、便利なモー
ターとして広く用いられている。
【0003】そのようなステッピングモーターを駆動す
るために、一定の方向に電流を流すユニポーラ駆動方法
や、正逆いずれの向きにも電流を流せるバイポーラ駆動
方式が広く使用されている。
【0004】いずれの駆動方式でも、ステッピングモー
ターの基本となる回転量(ステップ角)は、駆動コイルの
配置個数で決まってくる。しかし近年では、回転時の振
動抑制や、回転角の精密制御のために、図12(a)に示
すように、駆動コイルに流す定電流を段階的に変化させ
て、ローターを基本ステップ角よりも小さい角度で過渡
的に停止させるマイクロ・ステップ駆動が行われるよう
になってきた。
【0005】そのマイクロステップ駆動を行う場合、H
ブリッジ回路内に電流検出抵抗を挿入し、電源からステ
ッピングモーターに供給された電流の大きさを電流検出
抵抗が出力する検出電圧として検出し、所定の基準電圧
と比較して半導体スイッチング素子をオン/オフさせ、
図12(b)に示すような、一定の大きさのスイッチング
電流102を駆動コイルに流すことで、基本ステップ角
よりも細かい角度で静止させていた。
【0006】そして、例えば駆動コイルに流すスイッチ
ング電流の大きさを、電流I2からそれよりも小さい電
流I3に変える場合には、半導体スイッチング素子全て
をオフさせて回生電流を流し、駆動コイルに蓄積された
エネルギーを電源へ移行させることで、符号103で示
す右肩下がりの波形のように、駆動コイルに流す電流を
急速に減少させることが行われていた。
【0007】ところで、Hブリッジ回路の駆動回路に負
電圧が入力されないようにするために、Hブリッジ回路
内に挿入される電流検出抵抗は、電源に回生される電流
が流れないように接続されているのが普通である。従っ
て、電源回生によってスイッチング電流を減少させる間
は、駆動コイルに流れている電流を検出することができ
ない。
【0008】そこで従来技術では、スイッチング電流が
所定の値になると見込まれる時間Tの間だけ回生電流を
流していた。その場合、ステッピングモーターに流れる
電流が、例えば符号104で示す電流量のように、必要
以上に小さくなったり、あるいは減少させたい電流量ま
で小さくならないうちに所定のスイッチング電流を流す
ための定常動作に移行して駆動コイルに電流が供給され
たりしてしまい、ステッピングモーターに振動を生じる
原因となっていた。また、このような時間設定による電
源回生を行う場合には、ステッピングモーターの種類を
変更する度にインダクタンスの大きさや等価抵抗の大き
さが変わるため、ステッピングモーター毎に適切な時間
を見出し、電源回生を行う時間を設定し直さなければな
らず、煩雑であり、その解決が望まれていた。
【0009】更に、駆動コイルに蓄積されたエネルギー
を放出する際には、フライホイールダイオードに電流を
流す必要があるが、近年普及してきたパワーICに内蔵
できるフライホイールダイオードはpn接合ダイオード
であり、しかも、その逆方向回復時間(リバース・リカ
バリータイム:Trr)が長いため、駆動コイルに蓄積
されていたエネルギーを放出する期間が終了し、駆動コ
イルを電源に接続し、駆動コイルに電流を供給する際
に、順方向電流の流れていたフライホイールダイオード
に逆方向に貫通電流が流れてしまっている。
【0010】また、駆動コイルに流すスイッチング電流
を一定の大きさに保つため、半導体素子の一つをオンさ
せたまま、他の半導体スイッチング素子の一つをオン/
オフさせると、駆動コイルの一端の電位が大きく振れて
しまう。ステッピングモーター内では、駆動コイルのイ
ンダクタンス成分と等価的に並列接続されたストレイキ
ャパシタが存在するので、そのように駆動コイルの一端
の電位が大きく振れると、ストレイキャパシタを充電す
るために突入電流が流れてしまう。
【0011】これら貫通電流や突入電流が電流検出抵抗
に流れた場合には、駆動コイルのインダクタンス成分に
は流れていない大きな電流を検出してしまうこととな
り、その結果、パワーICが誤動作をしてしまうという
問題があった。
【0012】このような誤動作を防止するために、従来
技術では、電流検出抵抗にノイズ除去フィルターを設け
る等の対策が採られているが、非常にコスト高になると
いう欠点があるため、その解決が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたもので、その目的
の一つは、ノイズ除去フィルターが不要な誘導性負荷駆
動方法、及びHブリッジ回路制御装置を提供することに
ある。
【0014】また、本発明の他の目的は、誘導性負荷に
流れるスイッチング電流を減少させる際、所望の大きさ
まで減少されたことを検出できる誘導性負荷駆動方法、
及びHブリッジ回路制御装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明方法は、四個の半導体スイッチ
ング素子と、前記各半導体スイッチング素子にそれぞれ
逆並列接続されたフライホイールダイオードとで誘導性
負荷に順逆双方向に電流を流せるように構成されたHブ
リッジ回路を用い、前記Hブリッジ回路内に、前記電源
から前記誘導性負荷に供給される電流が流れるように電
流検出抵抗を挿入し、二個の半導体スイッチング素子を
導通させたときに前記電流検出抵抗が出力する検出電圧
と所定の基準電圧とを比較して半導体スイッチング素子
の導通を遮断させ、前記誘導性負荷に流れるスイッチン
グ電流を所定の大きさに維持する誘導性負荷駆動方法で
あって、前記半導体スイッチング素子の二個が導通した
後、所定のブランキング期間の間は前記検出電圧を無視
することを特徴とする。
【0016】この場合、請求項2記載の発明のように、
前記導通が遮断される半導体スイッチング素子は一個で
あることが望ましい。
【0017】また、請求項3記載の発明方法は、四個の
半導体スイッチング素子と、前記各半導体スイッチング
素子にそれぞれ逆並列接続されたフライホイールダイオ
ードとで誘導性負荷に順逆双方向に電流を流せるように
構成されたHブリッジ回路内に、電源から前記誘導性負
荷に供給される電流は流れ、誘導性負荷から電源に回生
される電流は流れないように電流検出抵抗を挿入し、前
記電流検出抵抗が出力する検出電圧と所定の基準電圧と
を比較して、前記半導体スイッチング素子の導通を遮断
させ、前記誘導性負荷に流すスイッチング電流を所定の
大きさに維持する誘導性負荷駆動方法であって、前記維
持すべきスイッチング電流を小さくする場合、前記基準
電圧を小さくし、前記四個の半導体スイッチング素子の
全てを遮断させ、前記誘導性負荷に蓄積されたエネルギ
ーを前記電源に回生させる際、所定周期で前記半導体ス
イッチング素子の二個を導通させて前記検出電圧を発生
させ、該検出電圧と前記小さくされた基準電圧とを比較
して前記誘導性負荷に流れる電流の大きさが所望の値ま
で小さくなったか否かを判断することを特徴とする。
【0018】この場合には、請求項4に記載された発明
方法のように、前記半導体スイッチング素子の二個が導
通されてから所定のブランキング期間の間は、前記検出
電圧を無視することが望ましい。
【0019】また、請求項5記載の発明装置は、四個の
半導体スイッチング素子と、各半導体スイッチング素子
にそれぞれ逆並列接続されたフライホイールダイオード
とで誘導性負荷に順逆双方向に電流を流せるように構成
されたHブリッジ回路内に、前記電源から前記誘導性負
荷に供給される電流は流れ、前記誘導性負荷から電源に
回生される電流は流れないように挿入された電流検出抵
抗に生じる検出電圧を検出して半導体スイッチング素子
の導通状態を遮断状態に切り替え、前記誘導性負荷に流
れるスイッチング電流の大きさを所定レベルに維持する
ように構成されたHブリッジ回路制御装置であって、前
記半導体スイッチング素子の二個が導通状態にされた
後、所定のブランキング期間の間は前記検出電圧を無視
するように構成されたことを特徴とする。
【0020】この場合、請求項6記載の発明装置のよう
に、前記スイッチング電流の大きさを所定レベルに維持
するために前記誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを解
放する際、前記四個の半導体スイッチング素子の一個だ
けを導通させるように構成することが好ましい。
【0021】また、請求項7記載の発明装置は、四個の
半導体スイッチング素子と、前記各半導体スイッチング
素子にそれぞれ逆並列接続されたフライホイールダイオ
ードとで誘導性負荷に順逆双方向に電流を流せるように
構成されたHブリッジ回路内に、電源から前記誘導性負
荷に供給される電流は流れ、誘導性負荷から電源に回生
される電流は流れないように挿入された電流検出抵抗に
生じる検出電圧を検出するように構成されたHブリッジ
回路制御装置であって、前記スイッチング電流の大きさ
を小さくするために前記誘導性負荷に蓄積されたエネル
ギーを前記電源に回生させる際、所定周期で前記半導体
スイッチング素子の二個を導通させ、電源から前記誘導
性負荷に電流を供給して前記検出電圧を発生させ、該検
出電圧の大きさを検出して前記誘導性負荷に流れる電流
が所望の大きさまで小さくなったか否かを判断するよう
に構成されたことを特徴とする。
【0022】その場合には、請求項8記載の発明のよう
に、前記半導体スイッチング素子の二個が導通されてか
ら所定のブランキング期間の間は、前記検出電圧を無視
するように構成することが好ましい。
【0023】このような本発明の構成によれば、四個の
半導体スイッチング素子と、各半導体スイッチング素子
にそれぞれ逆並列接続されたフライホイールダイオード
とで誘導性負荷に順逆双方向に電流を流せるように構成
されたHブリッジ回路内に、電源から誘導性負荷に供給
される電流が流れるように電流検出抵抗を挿入したの
で、二個の半導体スイッチング素子を導通したときに電
流検出抵抗が出力する検出電圧と所定の基準電圧とを比
較して検出電圧が大きければ半導体スイッチング素子の
導通を遮断させると誘導性負荷に蓄積されていたエネル
ギーがフライホイールダイオードを介して解放され、該
誘導性負荷に流れるスイッチング電流を所定の大きさに
維持することが可能となる。
【0024】その半導体スイッチング素子の二個が導通
した直後は、フライホイールダイオードが順方向バイア
ス状態から逆方向バイアス状態へと切り替わる。このと
きに、そのダイオードのTrr(逆方向回復時間)の間だ
けダイオード特性は失われ、貫通電流が流れてしまう。
【0025】その貫通電流が電流検出抵抗に流れると、
誘導性負荷に流れている電流は小さいのに検出電圧が基
準電圧を超えてしまう。そこで二個のスイッチング素子
が導通した後、所定のブランキング期間の間は前記検出
電圧を無視し、貫通電流に起因する誤動作が生じないよ
うにした。これにより、ノイズ除去フィルターを設ける
必要がなくなる。
【0026】その場合、半導体スイッチング素子の一個
だけの導通を遮断して誘導性負荷に流れるスイッチング
電流を所定の大きさに維持するようにすれば、導通して
いる一個の半導体スイッチング素子と1個の前記フライ
ホイールダイオードとで、誘導性負荷に蓄積されたエネ
ルギーを解放させる電流経路が形成され、半導体スイッ
チング素子の順方向飽和電圧と、フライホイールダイオ
ードの順方向降下電圧とで誘導性負荷に蓄積されたエネ
ルギーの消費が行われるので誘導性負荷に流れる電流は
緩やかに減衰され、スイッチング電流の変動を小さくす
ることができる。
【0027】また、四個の半導体スイッチング素子と、
前記各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続さ
れたフライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双
方向に電流を流せるように構成されたHブリッジ回路内
に、電源から前記誘導性負荷に供給される電流は流れ、
誘導性負荷から電源に回生される電流は流れないように
電流検出抵抗を挿入し、前記電流検出抵抗が出力する検
出電圧と所定の基準電圧とを比較して、前記半導体スイ
ッチング素子の導通を遮断させ、前記誘導性負荷に流す
スイッチング電流を所定の大きさに維持するとき、維持
すべきスイッチング電流を小さくする場合に、前記基準
電圧を小さくし、前記四個の半導体スイッチング素子の
全てを遮断させると、前記誘導性負荷に蓄積されたエネ
ルギーが電源に回生され、スイッチング電流の大きさを
素早く小さくすることが可能となる。
【0028】その際、誘導性負荷から電源に回生される
電流は電流検出抵抗には流れず、誘導性負荷に流れてい
る電流の大きさが分からないので、所定周期で前記半導
体スイッチング素子の二個を導通させて電流検出抵抗に
電流を流して検出電圧を発生させ、その検出電圧と小さ
くされた基準電圧とを比較するようにすれば、誘導性負
荷に流れる電流が所望の値まで小さくなったか否かを判
断することが可能となる。
【0029】この場合も電源に回生される電流が流れて
いたフライホイールダイオードは、その逆方向回復時間
の間はダイオード特性が失われるので、半導体スイッチ
ング素子の二個が導通されてから所定のブランキング期
間の間は、検出電圧を無視するようにすれば、貫通電流
によるノイズのため、実際に誘導性負荷に流れる電流に
よるよりも検出電圧が大きくなり、誘導性負荷に流れる
電流が小さくなりすぎるようなことがなくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明装置の実施の形態を本発明
方法と共に図面を用いて説明する。
【0031】(1) 全体の概要 図6を参照し、3はステッピングモーター制御装置であ
り、本発明の一実施の形態のHブリッジ回路制御装置2
と、Hブリッジ回路4とを有している。
【0032】Hブリッジ回路4は、フライホイールダイ
オードD2、D1がそれぞれ逆並列接続されたPNPトラ
ンジスタQ1、Q2と、フライホイールダイオードD4
3が逆並列接続されたNPNトランジスタQ3、Q
4と、誘導性負荷(駆動コイル)LとのHブリッジ接続に
よって構成されており、各トランジスタQ1〜Q4のベー
ス端子はHプリッジ回路制御装置2に接続されている。
該Hブリッジ回路制御装置2はPNPトランジスタQ1
とNPNトランジスタQ3の組か、又はPNPトランジ
スタQ2とNPNトランジスタQ4の組か、いずれか一方
の組を導通させ誘導性負荷Lに電源9から順逆いずれの
方向にも電流を流せるように構成されており、その状態
でオンしていたトランジスタをオフさせて、誘導性負荷
Lに蓄積されたエネルギーによって、フライホイールダ
イオードD1〜D4を介して電流を流せるように構成され
ている。
【0033】これらトランジスタQ1〜Q4と、フライホ
イールダイオードD1〜D4と、Hブリッジ回路制御装置
2とは同じチップ中に形成されており、1チップのパワ
ーIC構造にされている。
【0034】NPNトランジスタQ3、Q4の互いに接続
されたエミッタ端子と、フライホイールダイオード
3、D4の互いに接続されたカソード端子との間には、
ディスクリート部品で構成された電流検出抵抗RSが挿
入され、フライホイールダイオードD3、D4のカソード
端子がグラウンド電位に置かれており、PNPトランジ
スタQ1とNPNトランジスタQ3の組がオンして電源9
から誘導性負荷Lに供給された供給電流61と、PNP
トランジスタQ3とNPNトランジスタQ4の組がオンし
て電源9から供給された供給電流62とのいずれもが電
流検出抵抗RSからグラウンド電位に流れ、該電流検出
抵抗RSの一端から、その供給電流61、62の大きさに
応じた値の検出電圧VSが出力され、Hブリッジ回路制
御装置2に入力されるように構成されている。
【0035】(2) 内部ブロック図の概要 そのHブリッジ回路制御装置2の内部ブロック図を図1
に示す。Hブリッジ回路制御装置2は、制御回路5を有
しており、該制御回路5内には2個の三入力NAND3
2、31と、2個の二入力AND33、34と、インバ
ーター301、302とが設けられている。
【0036】三入力NAND31、32の出力端子はP
NPトランジスタQ1、Q2のベース端子にそれぞれ接続
されており、また、二入力AND33、34の出力端子
はNPNトランジスタQ3、Q4のベース端子にそれぞれ
接続されている。
【0037】三入力NAND31と二入力AND33の
各入力端子の1個には、外部から導入されたトランジス
タ選択線20がそれぞれ接続されており、また、三入力
NAND32と二入力AND34の各入力端子の1個に
は、前記選択線20がそれぞれインバーター301、3
2を介して接続されている。
【0038】この選択線20から入力される信号がハイ
のときは、PNPトランジスタQ1とNPNトランジス
タQ3の組は導通できるが、PNPトランジスタQ2とN
PNトランジスタQ4の組は導通できず、ローのときは
PNPトランジスタQ2とNPNトランジスタQ4の組が
導通できるがPNPトランジスタQ1とNPNトランジ
スタQ3の組は導通できない。従って、いずれか一方の
組しか導通できず、電源9が短絡しないようにされてい
る。以下、トランジスタ選択線20がハイであり、PN
PトランジスタQ1とNPNトランジスタQ3の組だけが
導通できるようにされているものとする。
【0039】この制御回路5内には、インバーター30
3、304が設けられており、該インバーター303の出
力端子は三入力NAND31、32と二入力AND3
3、34の入力端子に接続されている。インバーター3
4の出力端子は三入力NAND31、32の残りの入
力端子に接続されている。従って、インバーター3
3、304の出力が共にハイのときにPNPトランジス
タQ1とNPNトランジスタQ3とが共にオンし、電源9
から誘導性負荷Lに供給電流61が供給される。インバ
ーター303の出力がローのときは、インバーター304
の出力に関わらずPNPトランジスタQ1とNPNトラ
ンジスタQ3は共にオフする。インバーター303の出力
がハイであって、インバーター304の出力がローのと
きは、PNPトランジスタQ1はオフし、NPNトラン
ジスタQ3はオンする。
【0040】(3) 動作の概要 いま、インバーター303、304の出力が共にハイであ
り、誘導性負荷Lに供給電流が流れているものとする
と、検出抵抗RSには、図2中に符号VSで示す検出電圧
が発生している。
【0041】その状態からインバーター303の出力が
ローになると、PNPトランジスタQ1がオフし、誘導
性負荷Lの両端に発生する逆起電力によって、図7に示
すように、NPNトランジスタQ3と電流検出抵抗RS
フライホイールダイオードD3とで形成される電流経路
に転流電流63が流れ、該誘導性負荷Lに蓄積されてい
たエネルギーが熱として消費される。
【0042】その転流電流63が流れている状態から、
再度インバーター303の出力がハイになると、PNP
トランジスタQ1がオンし、誘導性負荷Lには、図6に
示す電流経路によって電源9から供給電流61が再び供
給される。
【0043】このとき、フライホイールダイオードD3
は、順バイアス状態から急に逆バイアス状態にされるの
で、PN接合ダイオードの逆方向回復時間Trrの間だけ
ダイオード特性が失われてしまうので、図8に示すよう
に、PNPトランジスタQ1に流れた電流64の一部は、
フライホイールダイオードD3を逆向きに流れ、貫通電
流66としてグラウンドへ抜けてしまう。
【0044】また、このとき同時に、誘導性負荷LのP
NPトランジスタQ1のコレクタに接続された側が、グ
ラウンド電位よりもフライホイールダイオードD3の順
方向降下電圧分だけ低い電位から電源9の電源電圧まで
急に振られてしまうので、PNPトランジスタQ1に流
れる電流64の残りの部分は、ステッピングモーター内
で誘導性負荷Lに並列に存在するストレイキャパシタC
を充電する突入電流65となり、この突入電流が検出抵
抗RSに流れる。この突入電流65によって、電流検出抵
抗RSには、図2の符号VNで示すノイズが発生し、検出
電圧VSに重畳されてしまう。
【0045】このノイズVNを排除する手順について、
Hブリッジ回路制御装置2の動作に即して説明する。該
Hブリッジ回路制御装置2は、前記制御回路5の他、コ
ンパレーター24と、可変基準電圧回路22と、電圧切
替検出回路23と、発信器26とを有しており、コンパ
レーター24、可変基準電圧回路22、電圧切替検出回
路23、発信器26の出力は制御回路5に入力されるよ
うに接続されている。
【0046】発信器26は、外付の抵抗とコンデンサー
とによって、図2のタイミングチャートに示すように、
鋸歯状波VTを出力するように構成されている。PNP
トランジスタQ1及びNPNトランジスタQ3と鋸歯状波
Tの関係を先に説明しておくと、PNPトランジスタ
1とNPNトランジスタQ3とは、鋸歯状波VTの電圧
が増加から減少に転じるときにオンするようにされてい
る。従って、誘導性負荷Lには電源9から所定周期で電
流61が供給され始めることになる。
【0047】他方、NPNトランジスタQ3のオンを維
持し、誘導性負荷Lに流すスイッチング電流を所定の大
きさに維持する場合には、PNPトランジスタQ1が、
検出電圧VSが可変基準電圧回路22が出力する可変基
準電圧VRを超えたときにオフされ、図7に示す転流電
流63を流して誘導性負荷Lに蓄積されたエネルギーを
消費するように構成されている。
【0048】(4) 定常動作 その動作をより詳細に説明すると、前記制御回路5に
は、前記三入力NAND31等の他、基準電圧回路50
と、負エッジ検出回路51と、正エッジ検出回路58
と、4個のFF(フリップフロップ)54〜FF57と、
2個の三入力NOR52、53と、インバーター3
5、306とが設けられており、発信器26が出力する
鋸歯状波VTは、負エッジ検出回路51に入力されてお
り、該負エッジ検出回路51は、図2の符号V1で示す
ような、鋸歯状波VTの立上りでハイ、立下がりでロー
となる信号を出力する。その信号はインバーター305
に入力されており、該インバーター305は、その信号
を反転した信号V2をFF54、55のリセット端子に
出力する。
【0049】FF54〜FF57の4個フリップフロッ
プは、図11に示すように、それぞれ二個のNPNトラ
ンジスタと定電流負荷とから成る二個のコンパレーター
91、92を有しており、該コンパレーター91、92
は互いの一つの入出力をたすき掛けに接続されて構成さ
れており、残りの入力がセット端子Sとリセット端子R
にされ、また、リセット端子R側にされたコンパレータ
ー92の出力は出力端子Qとして外部に取り出されてい
る。これらFF54〜FF57は、リセット端子Rがハ
イの状態では、出力端子Qの状態は必ずローとなるよう
にされている(リセット端子優先)。
【0050】FF54〜FF57のセット端子S、リセ
ット端子Rと出力端子Qの関係を真理値表に示すと下記
表1のようになる。なお、FF54〜FF57は、必ず
しもバイポーラトランジスタで構成されている必要はな
く、下記表1のような真理値表の動作をすれば、CMO
Sによって構成させることも可能である。
【0051】
【表1】
【0052】鋸歯状波VTの電圧が増加している間はF
F54、55のリセット端子Rはハイの状態が維持され
るので、その出力端子Qはローの状態が維持される。F
F54の出力端子Qはインバーター303を介して三入
力NAND31と二入力AND33とに接続されている
ので、鋸歯状波VTの電圧が増加している間は、三入力
NAND31と二入力AND33とにはハイが入力され
る。
【0053】いま、FF56の出力端子Qがハイの状態
を維持するものとすると、該FF56が出力するハイの
信号は三入力NOR52、53に入力されており、該三
入力NOR52、53が出力する信号は、残りの入力の
状態によらずローが維持される。
【0054】FF54のセット端子Sは、その維持され
たローが入力されるので、出力端子Qはローの状態が維
持される。従って、インバーター303は三入力NAN
D31と二入力AND33とにハイを出力し続ける。
【0055】前記トランジスタ選択線20はハイの状態
にされており、三入力NAND31と二入力AND33
とは、入力端子が全てハイであるときにPNPトランジ
スタQ1とNPNトランジスタQ3とをそれぞれオンさせ
るから、NPNトランジスタQ3はオンしたままとな
り、PNPトランジスタQ1は、インバーター304の出
力がハイ、即ちFF54の出力端子Qがローのときにオ
ン、ハイのときにオフする。
【0056】そのインバーター304には、FF55が
出力する、図2の符号V3で示す信号が入力されてお
り、該FF55のリセット端子Rには前記インバーター
305が出力する信号V2が入力されているから、負エッ
ジ検出回路51が出力する信号V1がローとなり、信号
2がハイとなったときにリセット端子Rが叩かれ、F
F55が出力する信号V3はローとなり、PNPトラン
ジスタQ1がオンする。
【0057】他方、FF55のセット端子Sにはコンパ
レーター24の出力VCが入力されており、更にそのコ
ンパレーター24の非反転入力端子には前記検出電圧V
Sが入力され、また、反転入力端子には可変基準電圧回
路22が出力する可変基準電圧VRが入力されている。
【0058】コンパレーター24の出力VCは、電流検
出抵抗RSに流れる供給電流61が未だ少なく、検出電圧
Sが可変基準電圧VRを下回っているとローとなり、供
給電流61が増加し、検出電圧VSが可変基準電圧VR
超えるとハイとなるので、FF55のセット端子Sは検
出電圧VSが可変基準電圧VRを超えたときに叩かれ、出
力信号V3はハイとなり、このときPNPトランジスタ
1がオフさせられる。
【0059】PNPトランジスタQ1がオフした後、鋸
歯状波VTの電圧が減少し始めるとインバーター305
出力する信号V2がハイとなり、FF55のリセット端
子Rが叩かれ、FF55が出力する信号V3がローにさ
れるので、PNPトランジスタQ1はまたオンする。
【0060】このとき、図8の符号65で示す突入電流
が電流検出抵抗RSに流れるので、コンパレーター24
の非反転入力端子に、パルス状のノイズVNが重畳され
た検出電圧VSが入力されてしまう。そのノイズVNが基
準電圧VRよりも大きい場合、コンパレーター24から
図2の符号VPで示すパルスが出力されてしまう。
【0061】1チップパワーIC中に形成されたpn接
合のフライホイールダイオードでは、Trrの長さは約
0.1〜0.2μsecであり、その間PNPトランジス
タQ1が活性動作をし、ストレイキャパシタCの一端の
電位を、そのTrrが経過する間にグラウンド電位より
もフライホイールダイオードD3の順方向降下電圧分だ
け低い電位から電源9の電源電圧まで振るから、そのT
rrが終了するまでの間、突入電流65が流れる。従っ
て、ノイズVNの幅はTrrの長さと同じであり、パル
スVPはその幅を超えない。
【0062】鋸歯状波VTの電圧が減少し始め、PNP
トランジスタQ1がオンしてから今度は鋸歯状波VTの電
圧が増加し始めるまでの時間、即ち、信号V2がハイの
期間が約2μsecの幅になるように設定されているの
で、少なくともコンパレーター24からパルスVPが出
力される間はFF55のリセット端子Rはハイの状態が
維持される。従って、パルスVPがFF55のセット端
子を叩いても出力信号V3はローのままであり、突入電
流65によってPNPトランジスタQ1がオフすることは
ない。
【0063】このように信号V2がハイの期間は電流検
出抵抗RSの出力する検出電圧VSが無視されているの
で、その期間を第1のブランキング期間B1と呼ぶこと
にする。その第1のブランキング期間B1が終了すると
FF55のリセット端子Rに入力される信号V2はロー
となり、FF55が動作できる状態となり、PNPトラ
ンジスタQ1のオフが可能となる。その状態になった
後、電源9から誘導性負荷Lに供給される電流61が増
加し、検出電圧VSが可変基準電圧VRを超えるとコンパ
レーター24の出力VCはハイになり、FF55のセッ
ト端子Sが叩かれてPNPトランジスタQ1がオフす
る。
【0064】以上説明した動作の間中、NPNトランジ
スタQ3はオンのままである。従って、PNPトランジ
スタQ1がオフ状態にあるときは、誘導性負荷Lに蓄積
されたエネルギーによって、図7に示すような、NPN
トランジスタQ3とフライホイールダイオードD3とで形
成される電流経路を転流電流63が流れ、NPNトラン
ジスタQ3やフライホイールダイオードD3によって熱と
して消費され、ゆっくり減衰させられる。
【0065】以上は可変基準電圧VRが一定である場合
であり、FF55が出力する信号V3は一定周期でロー
になってPNPトランジスタQ1をオンさせ、コンパレ
ーター24が一定周期でオフさせるから、誘導性負荷L
には、電源9から供給される供給電流61と蓄積された
エネルギーを放出する転流電流63とが交互に流れ、そ
れによって形成されるスイッチング電流は一定の大きさ
に保たれる。
【0066】(5) スイッチング電流減衰動作 次に、可変基準電圧VRの電圧を小さくし、誘導性負荷
Lに流すスイッチング電流を減少させる場合について説
明する。
【0067】このHブリッジ回路制御装置2の外部に
は、基準電圧を切り替えるための信号を発生する回路が
設けられており、その回路が出力する基準電圧切替信号
0、I1は、可変基準電圧回路22と電圧切替回路23
に入力されている。その基準電圧切替信号I0、I1は、
それぞれハイ/ローの二値をとる信号であり、可変基準
電圧回路22は、基準電圧切替信号I0、I1の値の組合
せに対応する四種類の大きさの可変基準電圧VRを出力
できるように構成されている。
【0068】また、基準電圧切替信号I0、I1は、電圧
切替検出回路23にも入力されており、前記基準電圧切
替信号I0、I1のいずれか一つがローからハイに切り替
わり、可変基準電圧回路22が可変基準電圧VRを小さ
くする際に、電圧切替検出回路23はローからハイに切
り替わる正エッジを検出し、図3の符号V5で示すパル
スを出力する。そのパルスV5はFF56のリセット端
子Rに入力され、該FF56は出力端子Qから出力する
信号V6をハイからローに変更する。その信号V6は三入
力NOR52、53に入力され、かくてスイッチング電
流を減少させる動作が開始される。
【0069】三入力NOR53には、FF56が出力す
る信号V6の他、コンパレーター59の出力V8と負エッ
ジ検出回路51が出力する信号V1も入力されている。
該コンパレーター59の反転入力端子には基準電圧回路
50が出力する基準電圧V'Rが入力され、非反転入力端
子には発信器26が出力する鋸歯状波VTが入力されて
おり、基準電圧V'Rと鋸歯状波VTとを比較して、鋸歯
状波VTが基準電圧V'Rを超えている間、出力V8をハイ
にするように構成されている。信号V6はローであるか
ら、図3に示すように、その出力V8と負エッジ検出回
路51が出力する信号V1とが共にローとなったとき
に、三入力NOR53が出力する信号V11はハイにな
る。
【0070】他方、三入力NOR52には、前記FF5
6が出力する信号V6の他、コンパレーター59の出力
8と、コンパレーター24の出力VCを反転させるイン
バーター306が出力する信号とが入力されている。
【0071】可変基準電圧VRが小さくされた当初は、
誘導性負荷Lに流れる電流はあまり減少しておらず、検
出電圧VSは大きいので、コンパレーター24の出力VC
はハイであり、三入力NOR52にはインバーター30
6からローの信号が入力されている。
【0072】また、信号V6はローであるから、三入力
NOR52の出力信号は、コンパレーター59の出力V
8がハイのときロー、ローのときハイとなる。即ち、三
入力52はコンパレーター59のインバーターとして動
作し、出力V8を反転させた図3の符号V9で示す信号を
FF54のセット端子SとFF57のリセット端子Rと
に出力する。
【0073】FF54のリセット端子Rには、負エッジ
検出回路の出力V1がインバーター305で反転された信
号V2が入力されている。FF54はリセット端子Rが
ハイの状態では必ず出力端子Qはローになるように構成
にされているから、該FF54が出力する信号は、図3
の符号V10で示すように、鋸歯状波VTの電圧が減少し
ている間だけローとなる。
【0074】三入力NOR52が出力する信号V9と三
入力NOR53が出力する信号V11とは、同期してお
り、FF57のセット端子Sがハイのときは、そのリセ
ット端子Rもハイであるから、該FF57の出力端子Q
はローが維持される。
【0075】FF54から出力される信号V10はインバ
ーター303で反転されて三入力NAND31と二入力
AND33に出力される。三入力NAND31には、F
F55が出力する信号V3がインバーター304で反転さ
れて入力されているが、誘導性負荷Lに流れる電流が減
少しきらないうちはFF55のセット端子Sはハイの状
態が維持される。このとき、そのリセット端子Rには、
鋸歯状波VTの電圧が減少している間だけハイとなる信
号V2が入力される。リセット端子Rの入力が優先され
るため、FF55が出力する信号V3は、鋸歯状波VT
減少している間はローとなり、その信号がインバーター
304で反転されて三入力NAND31に入力される。
【0076】従って、三入力NAND31の入力端子が
全てハイとなり、PNPトランジスタQ1がオンするの
は、信号V3と信号V10とが共にローの間だけであり、
それは鋸歯状波VTの電圧が減少している期間である。
このとき、二入力AND33に入力される信号も全てハ
イとなるから、NPNトランジスタQ3もオンし、電源
9から誘導性負荷Lに供給電流61が供給され、電流検
出抵抗RSに電流が流れ、検出電圧VSが発生する。
【0077】この検出電圧VSと可変基準電圧VRとがコ
ンパレーター24で比較され、その結果の出力VCがイ
ンバーター306を介して三入力NOR52に入力され
る。鋸歯状波VTの電圧が減少し始めたとき、即ち、P
NPトランジスタQ1とNPNトランジスタQ3とがオン
した瞬間からTrrの期間、フライホイールダイオード
1、D3に、図10に示すような貫通電流68、69が流
れてしまう。それらのうちの貫通電流68は電流検出抵
抗RSに流れるから、検出電圧VSにノイズが重畳されて
しまう。特に、誘導性負荷Lに流れる電流が充分小さく
なり、検出電圧VSが可変基準電圧VRを下回ったときに
発生するノイズは、回路動作を不安定にする。
【0078】このHブリッジ回路制御装置2では、電源
回生の際の検出電圧VSにそのようなノイズが重畳され
ている場合でも、鋸歯状波VTが基準電圧VRを下回るま
で、三入力NOR52にハイが入力されている。鋸歯状
波VTの電圧が減少し始めたときから基準電圧VRを下回
るまでの期間を第2のブランキング期間B2と呼ぶこと
にすると、その第2のブランキング期間の間は、三入力
NOR52の一つの入力端子にハイが入力されているの
で、他の入力端子にノイズが重畳されて来ても出力端子
Qはローの状態が維持され、従って、ノイズが発生して
もFF54、57が誤動作するようなことはない。
【0079】前述したように、インバーター303の出
力がハイとなるのは鋸歯状波VTの電圧が減少している
期間だけであるから、鋸歯状波VTの電圧が増加する期
間、即ち、信号V10がハイの期間はインバーター303
の出力はローであり、PNPトランジスタQ1とNPN
トランジスタQ3の両方がオフする。オンからオフに転
じるときに、誘導性負荷Lに蓄積されたエネルギーによ
って逆起電力が発生し、図9に示すように、誘導性負荷
L、フライホイールダイオードD2、電源9、フライホ
イールダイオードD3の経路で回生電流67が流れる。こ
の回生電流67は、電源9が有する出力コンデンサーを
充電するので、誘導性負荷Lから放出されたエネルギー
は電源9へと移動されることとなる。
【0080】この回生電流67により誘導性負荷Lに蓄
積されていたエネルギーを放出させる時間は、誘導性負
荷Lに蓄積されたエネルギーで転流電流63を流し、N
PNトランジスタQ3とフライホイールダイオードD3
電流検出抵抗RSとで、熱として消費させる場合よりも
短く、急速に電流が減衰する。
【0081】なお、回生電流67は電流検出抵抗RSを通
らないので、その間、コンパレーター24の非反転入力
端子は電流検出抵抗RSを介してグラウンド電位に接続
され、出力VCはローになる。出力VCはインバーター3
6を介して三入力NORに出力されるから、該三入力
NOR52の出力V9は、回生電流67が流れているとき
はローとなり、FF54のセット端子Sが叩かれたり、
FF57がリセットされたりすることはない。
【0082】(6) 定常動作への復帰 次に、誘導性負荷Lに流れる電流が減衰し、検出電圧V
Sが可変基準電圧VRを下回ったことを検出する動作につ
いて説明する。誘導性負荷Lに流れる電流が減衰してい
る間は、三入力NOR53には、前記FF56が出力す
る信号V6と、負エッジ検出回路が出力する信号V1と、
コンパレーター59が出力する信号V8とが入力されて
いるが、検出電圧VSが可変基準電圧VRよりも大きいう
ちは、信号V6はローのままであり、三入力NOR52
の出力に影響を与えない。従って、この三入力NOR5
3が出力する信号V11は、図4に示すように、信号V8
と信号V1とのいずれか一方がハイのときにロー、信号
8と信号V1とが両方共にローとなるときだけハイにな
る。
【0083】即ち、この信号V11がハイとなるのは、鋸
歯状波VTの電圧が下がっているときであり、且つ基準
電圧V'Rを下回っているときである。
【0084】その信号V11はFF57のセット端子Sに
入力されるが、リセット端子Rに入力される信号V
9は、インバーター306がローを出力し続けているうち
は信号V11と同じタイミングでハイになっているので、
FF57の出力端子Qはローのままである。
【0085】その状態から、図5に示すように、誘導性
負荷Lに流れる電流ILが減少し、PNPトランジスタ
1とNPNトランジスタQ3とがオンしたときに発生し
た検出電圧VSが、可変基準電圧VRよりも小さくなって
いると(符号Uで示す時点)、コンパレーター24がの出
力VCはローになり、インバーター306から三入力NO
R52にハイの信号が出力され、該三入力NOR52か
ら出力される信号V9はローになるので、FF57のリ
セット端子Rがローになる。このFF57のセット端子
には、信号V11が入力されているが、該信号V11はその
ときハイであるので、FF57の出力端子Qはハイとな
り、正エッジ検出回路58がそのローからハイへ切り替
わる正エッジを検出し、1パルスのハイ信号をFF56
のセット端子に出力する。
【0086】するとFF56の出力端子Qはローからハ
イに切り替かわり、三入力NAND52、53に入力さ
れる。従って、三入力NAND52、53の出力V9
11共にローとなり、以後は、三入力NAND54、5
7の他の入力端子の状態によらずにローが出力される。
【0087】従って、FF56の出力Qはハイのままで
あり、FF54のセット端子SとFF57のリセット端
子Rとはローの状態に固定されるので、NPNトランジ
スタQ3は前述したようにオンしたままとなり、PNP
トランジスタQ1のオン/オフによって誘導性負荷Lに
流れるスイッチング電流が一定レベルに保たれる。この
ときは、前述した、図7の転流電流63によって誘導性
負荷Lに蓄積されたエネルギーが消費される。
【0088】(7) 他の形態 以上は、半導体スイッチング素子にバイポーラートラン
ジスタを用いたパワーIC構造のHブリッジ回路制御装
置の場合を説明したが、IC構造のものに限定されるも
のではない。また、MOSトランジスタを用いたHブリ
ッジ回路を駆動する誘導性負荷駆動方法、及びHブリッ
ジ回路制御装置も本発明に含まれる。また、フライホイ
ールダイオードはpn接合ダイオードに限定されるもの
ではなく、誘導性負荷Lのストレイキャパシタのため
に、突入電流が流れるようなものを広く含む。
【0089】
【発明の効果】請求項1又は請求項5記載の発明では、
ノイズ除去フィルターが不要となり、コスト低減が図れ
る。請求項2又は請求項6記載の発明では、誘導性負荷
に蓄積されたエネルギーをゆっくり放出できるので、ス
イッチング電流の電流変動を小さくでき、ステッピング
モーターの振動が少なくなる。
【0090】請求項3又は請求項7記載の発明では、誘
導性負荷に流れるスイッチング電流を減少させる際、所
望の大きさまで減少されたか否かを検出できるので、誘
導性負荷に流れる電流が小さくなりすぎたり、大きいう
ちに定常動作に移行したりすることがなくなる。また、
ステッピングモーターの種類毎に回生電流を流す期間を
設定し直す必要がなくなる。請求項4又は請求項8記載
の発明では、貫通電流によるノイズの影響を排除できる
ので、電源回生を行っている際に誘導性負荷に流れる電
流を正確に検出することができ、誤動作が生じなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のHブリッジ回路制御装置の一例
【図2】 その定常動作を説明するためのタイミングチ
ャート
【図3】 可変基準電圧が切り替えられたときの動作を
説明するためのタイミングチャート
【図4】 電源回生が行われているときの動作を説明す
るためのタイミングチャート
【図5】 電源回生の際の電流の減少の様子を説明する
ためのタイミングチャート
【図6】 電源から誘導性負荷に供給される電流の経路
を説明するためのブロック図
【図7】 誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを熱とし
て放出させる場合に流す転流電流の電流経路を示した図
【図8】 貫通電流が流れる電流経路を示した図
【図9】 誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを電源に
回生させる場合の電流経路を示した図
【図10】 電源回生の際の貫通電流の経路を示した図
【図11】 本発明のHブリッジ回路制御装置に用いら
れているフリップフロップの構成を説明するための回路
【図12】 (a):ステッピングモーターをマイクロス
テップ動作させる場合に流す電流を説明するためのグラ
フ (b):従来技術のHブリッジ回路制御装置の電流制
御方法を説明するためのグラフ
【符号の説明】
2……Hブリッジ回路制御装置 D1〜D4……フライホイールダイオード L……誘導
性負荷 Q1〜Q4……半導体スイッチング素子 RS……電流検
出抵抗 VS……検出電圧

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四個の半導体スイッチング素子と、前記
    各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続された
    フライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向
    に電流を流せるように構成されたHブリッジ回路を用
    い、 前記Hブリッジ回路内に、前記電源から前記誘導性負荷
    に供給される電流が流れるように電流検出抵抗を挿入
    し、二個の半導体スイッチング素子を導通させたときに
    前記電流検出抵抗が出力する検出電圧と所定の基準電圧
    とを比較して半導体スイッチング素子の導通を遮断さ
    せ、前記誘導性負荷に流れるスイッチング電流を所定の
    大きさに維持する誘導性負荷駆動方法であって、 前記半導体スイッチング素子の二個が導通した後、所定
    のブランキング期間の間は前記検出電圧を無視すること
    を特徴とする誘導性負荷駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記導通が遮断される半導体スイッチン
    グ素子は一個であることを特徴とする請求項1記載の誘
    導性負荷駆動方法。
  3. 【請求項3】 四個の半導体スイッチング素子と、前記
    各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続された
    フライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向
    に電流を流せるように構成されたHブリッジ回路内に、 電源から前記誘導性負荷に供給される電流は流れ、誘導
    性負荷から電源に回生される電流は流れないように電流
    検出抵抗を挿入し、 前記電流検出抵抗が出力する検出電圧と所定の基準電圧
    とを比較して、前記半導体スイッチング素子の導通を遮
    断させ、前記誘導性負荷に流すスイッチング電流を所定
    の大きさに維持する誘導性負荷駆動方法であって、 前記維持すべきスイッチング電流を小さくする場合、前
    記基準電圧を小さくし、前記四個の半導体スイッチング
    素子の全てを遮断させ、前記誘導性負荷に蓄積されたエ
    ネルギーを前記電源に回生させる際、 所定周期で前記半導体スイッチング素子の二個を導通さ
    せて前記検出電圧を発生させ、該検出電圧と前記小さく
    された基準電圧とを比較して前記誘導性負荷に流れる電
    流の大きさが所望の値まで小さくなったか否かを判断す
    ることを特徴とする誘導性負荷駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体スイッチング素子の二個が導
    通されてから所定のブランキング期間の間は、前記検出
    電圧を無視することを特徴とする請求項3記載の誘導性
    負荷駆動方法。
  5. 【請求項5】 四個の半導体スイッチング素子と、各半
    導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続されたフラ
    イホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向に電
    流を流せるように構成されたHブリッジ回路内に、 前記電源から前記誘導性負荷に供給される電流は流れ、
    前記誘導性負荷から電源に回生される電流は流れないよ
    うに挿入された電流検出抵抗に生じる検出電圧を検出し
    て半導体スイッチング素子の導通状態を遮断状態に切り
    替え、前記誘導性負荷に流れるスイッチング電流の大き
    さを所定レベルに維持するように構成されたHブリッジ
    回路制御装置であって、 前記半導体スイッチング素子の二個が導通状態にされた
    後、所定のブランキング期間の間は前記検出電圧を無視
    するように構成されたことを特徴とするHブリッジ回路
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記スイッチング電流の大きさを所定レ
    ベルに維持するために前記誘導性負荷に蓄積されたエネ
    ルギーを解放する際、前記四個の半導体スイッチング素
    子の一個だけを導通させるように構成されたことを特徴
    とする請求項5記載のHブリッジ回路制御装置。
  7. 【請求項7】 四個の半導体スイッチング素子と、前記
    各半導体スイッチング素子にそれぞれ逆並列接続された
    フライホイールダイオードとで誘導性負荷に順逆双方向
    に電流を流せるように構成されたHブリッジ回路内に、
    電源から前記誘導性負荷に供給される電流は流れ、誘導
    性負荷から電源に回生される電流は流れないように挿入
    された電流検出抵抗に生じる検出電圧を検出するように
    構成されたHブリッジ回路制御装置であって、 前記スイッチング電流の大きさを小さくするために前記
    誘導性負荷に蓄積されたエネルギーを前記電源に回生さ
    せる際、 所定周期で前記半導体スイッチング素子の二個を導通さ
    せ、電源から前記誘導性負荷に電流を供給して前記検出
    電圧を発生させ、 該検出電圧の大きさを検出して前記誘導性負荷に流れる
    電流が所望の大きさまで小さくなったか否かを判断する
    ように構成されたことを特徴とするHブリッジ回路制御
    装置。
  8. 【請求項8】 前記半導体スイッチング素子の二個が導
    通されてから所定のブランキング期間の間は、前記検出
    電圧を無視するように構成されたことを特徴とする請求
    項7記載のHブリッジ回路制御装置。
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