JPH09299075A - 泡盛の製造法 - Google Patents
泡盛の製造法Info
- Publication number
- JPH09299075A JPH09299075A JP14821096A JP14821096A JPH09299075A JP H09299075 A JPH09299075 A JP H09299075A JP 14821096 A JP14821096 A JP 14821096A JP 14821096 A JP14821096 A JP 14821096A JP H09299075 A JPH09299075 A JP H09299075A
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- JP
- Japan
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- higher fatty
- awamori
- fatty acids
- fatty acid
- yeast
- Prior art date
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- Pending
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Alcoholic Beverages (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 泡盛の味を決定する重要な成分である高級脂
肪酸及び高級脂肪酸エチルエステルを、純アルコール収
得量を減少させることなく増加させる。 【解決手段】 酵母の脂肪酸生合成系に何らかの変異が
生じた突然変異株の中から高級脂肪酸生成能が高い変異
酵母を分離し、これを用いて泡盛を製造する。
肪酸及び高級脂肪酸エチルエステルを、純アルコール収
得量を減少させることなく増加させる。 【解決手段】 酵母の脂肪酸生合成系に何らかの変異が
生じた突然変異株の中から高級脂肪酸生成能が高い変異
酵母を分離し、これを用いて泡盛を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂肪酸生合成系の突然
変異によって高級脂肪酸生成能が高くなった変異酵母を
用いて、高級脂肪酸及び高級脂肪酸エチルエステル(以
下、「高級脂肪酸等」という。)含量が多く、味がまろ
やかで古酒製造の貯蔵用原酒として適した泡盛を製造す
る方法に関するものである。
変異によって高級脂肪酸生成能が高くなった変異酵母を
用いて、高級脂肪酸及び高級脂肪酸エチルエステル(以
下、「高級脂肪酸等」という。)含量が多く、味がまろ
やかで古酒製造の貯蔵用原酒として適した泡盛を製造す
る方法に関するものである。
【0002】泡盛中の高級脂肪酸等は泡盛の味を決定す
る重要な成分の一つであり、この成分含有量の多少によ
りその酒質は異なる。すなわち、泡盛中の高級脂肪酸等
が多い場合には濃醇でまろやかな酒質となり、逆に少な
い場合には淡麗な酒質となる。
る重要な成分の一つであり、この成分含有量の多少によ
りその酒質は異なる。すなわち、泡盛中の高級脂肪酸等
が多い場合には濃醇でまろやかな酒質となり、逆に少な
い場合には淡麗な酒質となる。
【0003】泡盛は従来から貯蔵熟成させた古酒が高級
品として位置付けられている。この貯蔵熟成に適する貯
蔵用原酒としては、高級脂肪酸等の含量が豊富で、「熟
成のさせがえのある」原酒である必要がある。高級脂肪
酸等の含量が少なく淡麗な酒質の原酒は、貯蔵しても熟
成が進行し難いからである。また、最近、消費の増加し
ているマイルド古酒(アルコール度数25%以下の古酒
をいう。)用の原酒については、割水してもなおその風
味を保つために、高級脂肪酸等の含量が多いことが必要
である。
品として位置付けられている。この貯蔵熟成に適する貯
蔵用原酒としては、高級脂肪酸等の含量が豊富で、「熟
成のさせがえのある」原酒である必要がある。高級脂肪
酸等の含量が少なく淡麗な酒質の原酒は、貯蔵しても熟
成が進行し難いからである。また、最近、消費の増加し
ているマイルド古酒(アルコール度数25%以下の古酒
をいう。)用の原酒については、割水してもなおその風
味を保つために、高級脂肪酸等の含量が多いことが必要
である。
【0004】本発明は、脂肪酸生合成系の突然変異によ
って高級脂肪酸生成能が高くなった変異酵母を用いるこ
とによって、高級脂肪酸等の含量が多く貯蔵熟成に適す
る泡盛を製造可能ならしめるものである。
って高級脂肪酸生成能が高くなった変異酵母を用いるこ
とによって、高級脂肪酸等の含量が多く貯蔵熟成に適す
る泡盛を製造可能ならしめるものである。
【0005】
【従来の技術】従来、高級脂肪酸等の含量が多い泡盛を
製造するためには、製麹において黒麹菌を十分増殖させ
ることによって黒麹菌に高級脂肪酸を生成させる方法、
あるいは、醪において汲水歩合を低くすることにより高
級脂肪酸等の濃度を高める方法が採られていた。しか
し、製麹において黒麹菌に生成させる方法は、原料米の
デンプン消費の代償を伴って実現されるのであって、純
アルコール収得量が少なくなり、製造コストの増加に直
結する。また、汲水歩合を低くする方法は酵母の発酵を
抑制するので、醪アルコール分は低く、純アルコール収
得量は少なくなり、この方法もやはり製造コストの増加
となる。以上のように、高級脂肪酸等の含量が多い泡盛
を製造する従来の技術においては、純アルコール収得量
が少なくなる点が最大の問題であった。
製造するためには、製麹において黒麹菌を十分増殖させ
ることによって黒麹菌に高級脂肪酸を生成させる方法、
あるいは、醪において汲水歩合を低くすることにより高
級脂肪酸等の濃度を高める方法が採られていた。しか
し、製麹において黒麹菌に生成させる方法は、原料米の
デンプン消費の代償を伴って実現されるのであって、純
アルコール収得量が少なくなり、製造コストの増加に直
結する。また、汲水歩合を低くする方法は酵母の発酵を
抑制するので、醪アルコール分は低く、純アルコール収
得量は少なくなり、この方法もやはり製造コストの増加
となる。以上のように、高級脂肪酸等の含量が多い泡盛
を製造する従来の技術においては、純アルコール収得量
が少なくなる点が最大の問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、このよ
うな技術の現状にあって、純アルコール収得量を減少さ
せることなく高級脂肪酸等の含量が多い泡盛を製造する
ために、脂肪酸生合成系を変異させた高級脂肪酸生成能
の高い酵母を用いることに着目したものである。
うな技術の現状にあって、純アルコール収得量を減少さ
せることなく高級脂肪酸等の含量が多い泡盛を製造する
ために、脂肪酸生合成系を変異させた高級脂肪酸生成能
の高い酵母を用いることに着目したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めの必要な性質を有する酵母は、自然変異株の他、常用
される各種の化学的変異誘発剤あるいは物理的変異誘導
源を用いた人為的突然変異株等、いずれの取得によって
も可能である。これらの突然変異株の中で、脂肪酸生合
成系を阻害する物質を含有する培地で生育可能である菌
株は、脂肪酸生合成系に何らかの変異を生じた高級脂肪
酸生成能の異なる変異株である。脂肪酸生合成系を阻害
する物質としては、脂肪酸生合成系を特異的に阻害する
物質であれば全ての物質が適宜利用可能である。さら
に、これらの変異株の中から、高級脂肪酸生成能の高い
変異酵母を選択すれば、課題を解決するための目的の変
異株を得たことになる。
めの必要な性質を有する酵母は、自然変異株の他、常用
される各種の化学的変異誘発剤あるいは物理的変異誘導
源を用いた人為的突然変異株等、いずれの取得によって
も可能である。これらの突然変異株の中で、脂肪酸生合
成系を阻害する物質を含有する培地で生育可能である菌
株は、脂肪酸生合成系に何らかの変異を生じた高級脂肪
酸生成能の異なる変異株である。脂肪酸生合成系を阻害
する物質としては、脂肪酸生合成系を特異的に阻害する
物質であれば全ての物質が適宜利用可能である。さら
に、これらの変異株の中から、高級脂肪酸生成能の高い
変異酵母を選択すれば、課題を解決するための目的の変
異株を得たことになる。
【0008】このようにして得た変異酵母を用いて常法
に従って泡盛を製造すれば、現在使用中の設備や製造条
件等を何ら改変するなく、高級脂肪酸等含量の多い泡盛
が製造可能であり、この点は本発明の大きな特徴の一つ
である。以下、本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。
に従って泡盛を製造すれば、現在使用中の設備や製造条
件等を何ら改変するなく、高級脂肪酸等含量の多い泡盛
が製造可能であり、この点は本発明の大きな特徴の一つ
である。以下、本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。
【0009】
【実施例1】
【変異酵母の分離例】サッカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisia
e)に属する泡盛101号酵母をYPD培地(酵母エキ
ス1%、ペプトン1%、グルコース2%)に接種し増殖
させた後、無菌的に集菌洗浄し、0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)に懸濁した。これに、0.3mlのエチ
ルメタンスルホン酸を添加し、30℃でゆっくり振盪し
変異処理を行った。変異処理後の菌体を、10mlのチ
オ硫酸ナトリウムで1回、10mlの滅菌水で2回洗浄
後、10mlの滅菌水に懸濁し、脂肪酸生合成を特異的
に阻害する抗生物質であるセルレニン(最終濃度25μ
M)を含むYPD寒天培地(YPD培地に寒天2%を加
えたもの)に塗布し、30℃で1週間培養し、脂肪酸生
合成系に何らかの変異が起こっていると考えられる変異
株を得た。
(Saccharomyces cerevisia
e)に属する泡盛101号酵母をYPD培地(酵母エキ
ス1%、ペプトン1%、グルコース2%)に接種し増殖
させた後、無菌的に集菌洗浄し、0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)に懸濁した。これに、0.3mlのエチ
ルメタンスルホン酸を添加し、30℃でゆっくり振盪し
変異処理を行った。変異処理後の菌体を、10mlのチ
オ硫酸ナトリウムで1回、10mlの滅菌水で2回洗浄
後、10mlの滅菌水に懸濁し、脂肪酸生合成を特異的
に阻害する抗生物質であるセルレニン(最終濃度25μ
M)を含むYPD寒天培地(YPD培地に寒天2%を加
えたもの)に塗布し、30℃で1週間培養し、脂肪酸生
合成系に何らかの変異が起こっていると考えられる変異
株を得た。
【0010】得られた変異株について、麹100g、汲
水150mlの仕込配合で泡盛醪の小仕込試験を行い、
発酵力が親株の泡盛101号酵母と遜色無い株を数株選
抜し、更に、選抜株をYNB培地(イーストナイトロジ
ェンベース0.67%、グルコース5%)に接種し、2
5℃、4日間培養した培養ろ液について、炭素数10以
上の高級脂肪酸に対して基質特異性の高いPseudo
monas属由来のアシルCoAシンセターゼを用いる
酵素法により高級脂肪酸を定量し、高級脂肪酸生成能の
高い菌株を得た。
水150mlの仕込配合で泡盛醪の小仕込試験を行い、
発酵力が親株の泡盛101号酵母と遜色無い株を数株選
抜し、更に、選抜株をYNB培地(イーストナイトロジ
ェンベース0.67%、グルコース5%)に接種し、2
5℃、4日間培養した培養ろ液について、炭素数10以
上の高級脂肪酸に対して基質特異性の高いPseudo
monas属由来のアシルCoAシンセターゼを用いる
酵素法により高級脂肪酸を定量し、高級脂肪酸生成能の
高い菌株を得た。
【0011】親株である泡盛101号及び高級脂肪酸生
成能の高い2菌株(以下、「菌株1」、「菌株2」とい
う。)を、それぞれYNB培地で25℃、4日間培養し
た場合の培地中の高級脂肪酸濃度を
成能の高い2菌株(以下、「菌株1」、「菌株2」とい
う。)を、それぞれYNB培地で25℃、4日間培養し
た場合の培地中の高級脂肪酸濃度を
【表1】 に示す。表1に示したように、菌株1及び菌株2ともに
親株の約3倍の高級脂肪酸を生成した。
親株の約3倍の高級脂肪酸を生成した。
【0012】
【表1】
【0013】
【実施例2】
【変異酵母を用いた泡盛の製造例】菌株1、菌株2及び
泡盛101号を用いた麹4Kg、汲水6Lの仕込配合の
泡盛醪の蒸留前の成分分析値を
泡盛101号を用いた麹4Kg、汲水6Lの仕込配合の
泡盛醪の蒸留前の成分分析値を
【表2】 に、その製成酒成分及び純アルコール収得量を
【表3】 に、製成酒の高級脂肪酸及び高級脂肪酸エチルエステル
の分析値を
の分析値を
【表4】 に、それぞれ示す。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】上記に示したように、本発明により製造し
た泡盛は、親株の泡盛101号酵母を用いた場合に比較
して、蒸留前醪のアルコール分及び純アルコール収得量
は遜色なく、製成酒の高級脂肪酸含量は約2倍から3
倍、高級脂肪酸エチルエステル含量は約1.5倍から2
倍、それぞれ多かった。また、官能検査において、その
酒質は高級脂肪酸等の含量が高いことを反映してまろや
かな味であり、古酒製造のための貯蔵用原酒として適し
ていた。さらに、得られた原酒をアルコール度数10%
まで割水し、官能検査したところ、泡盛101号のもの
は水っぽく感じられたのに対し、変異酵母を用いたもの
は新酒においても、泡盛としての風味を保持し味を薄く
感じさせなかった。
た泡盛は、親株の泡盛101号酵母を用いた場合に比較
して、蒸留前醪のアルコール分及び純アルコール収得量
は遜色なく、製成酒の高級脂肪酸含量は約2倍から3
倍、高級脂肪酸エチルエステル含量は約1.5倍から2
倍、それぞれ多かった。また、官能検査において、その
酒質は高級脂肪酸等の含量が高いことを反映してまろや
かな味であり、古酒製造のための貯蔵用原酒として適し
ていた。さらに、得られた原酒をアルコール度数10%
まで割水し、官能検査したところ、泡盛101号のもの
は水っぽく感じられたのに対し、変異酵母を用いたもの
は新酒においても、泡盛としての風味を保持し味を薄く
感じさせなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明による高級脂肪酸生成能の高い変
異酵母を用いることにより、純アルコール収得量を減少
させることなく、高級脂肪酸等含量の多い味のまろやか
な貯蔵用原酒として適する泡盛を製造することが可能で
ある。
異酵母を用いることにより、純アルコール収得量を減少
させることなく、高級脂肪酸等含量の多い味のまろやか
な貯蔵用原酒として適する泡盛を製造することが可能で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/16 C12R 1:865) (C12N 15/01 C12R 1:865)
Claims (2)
- 【請求項1】突然変異によって高級脂肪酸生成能が高く
なった変異酵母を使用することを特徴とする、古酒製造
のための貯蔵用原酒として適する高級脂肪酸及び高級脂
肪酸エチルエステル含量が多い泡盛の製造法。 - 【請求項2】突然変異によって高級脂肪酸生成能が高く
なった変異酵母が、セルレニン含有培地を用いて取得さ
れたものである請求項1記載の泡盛の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14821096A JPH09299075A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 泡盛の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14821096A JPH09299075A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 泡盛の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09299075A true JPH09299075A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=15447737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14821096A Pending JPH09299075A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | 泡盛の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09299075A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100448515B1 (ko) * | 2002-04-04 | 2004-09-13 | 주식회사 진로 | 사카로마이세스 세레비제 jy-210 및 이를 이용한 주류의 제조 방법 |
| JP2012157349A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-23 | Niigata Prefecture | 酵母発酵物に含まれる脂肪酸エステルの濃度の簡易測定方法 |
| JP2012231751A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Niigata Prefecture | 酵母の取得方法並びに酒類及び食品の製造方法 |
-
1996
- 1996-05-16 JP JP14821096A patent/JPH09299075A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100448515B1 (ko) * | 2002-04-04 | 2004-09-13 | 주식회사 진로 | 사카로마이세스 세레비제 jy-210 및 이를 이용한 주류의 제조 방법 |
| JP2012157349A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-23 | Niigata Prefecture | 酵母発酵物に含まれる脂肪酸エステルの濃度の簡易測定方法 |
| JP2012231751A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Niigata Prefecture | 酵母の取得方法並びに酒類及び食品の製造方法 |
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