JPH09301865A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH09301865A
JPH09301865A JP12204196A JP12204196A JPH09301865A JP H09301865 A JPH09301865 A JP H09301865A JP 12204196 A JP12204196 A JP 12204196A JP 12204196 A JP12204196 A JP 12204196A JP H09301865 A JPH09301865 A JP H09301865A
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JP
Japan
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microspheres
present
ptios
compound
phospholipid
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JP12204196A
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English (en)
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Takaaki Akaike
孝章 赤池
Tomonori Kondo
智紀 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PTIO類に生体内での反応特異性が付与さ
れ、さらに製剤内でのPTIO類の保存安定性のよいP
TIO類の製剤及び医薬組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される化合物及び/又
はその生理的に許容される塩を、リン脂質を含有し飽和
化合物のみで構成される球状膜に内包して、小球体とす
る。また、前記小球体を医薬組成物に配合する。 【化1】 (但し、式中R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して水
素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R5はア
ミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有する2級又は3
級のアミノ基、もしくは炭素数1〜4のアルキル基を有
する4級アンモニウム基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−フェニル−イ
ミダゾロ−1−イロキシ−3−オキサイド誘導体を有効
成分とする製剤及びこれを含有する医薬組成物に関し、
詳しくは、前記化合物に製剤内での保存安定性と生体内
での反応特異性を付与することを可能とした小球体状の
製剤及びこれを含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】2−フェニル−4,4,5,5−テトラ
メチル−イミダゾロ−1−イロキシ−3−オキサイド
(PTIO)や2−(4−カルボキシフェニル)−4,
4,5,5−テトラメチル−イミダゾロ−1−イロキシ
−3−オキサイド(カルボキシPTIO)などのPTI
O及びその誘導体(以下、この様な2−フェニル−イミ
ダゾロ−1−イロキシ−3−オキサイド骨格を有する化
合物を総称して「PTIO類」という)は、一酸化窒素
の消去能力に優れており、それが関与するといわれてい
る循環器疾患や炎症に対して有効に作用するであろうと
推測されている。しかしながら、これらPTIO類はそ
の反応性のよさのために血中に入るとすぐに血中成分と
反応して一酸化窒素消去力を失い失活してしまうことか
ら、その医薬としての有用性が十分に実証されていない
のが実状であった。そこで、これらPTIO類を医薬と
して用いるために、PTIO類に生体内での反応特異性
を付与した製剤の開発が望まれていた。
【0003】この様な状況のなか、上記PTIO類をリ
ポソームに内包して生体内での反応性を調整しようとす
る試みが為され、これによりPTIO類が生体内で有効
に作用するような製剤が得られるようになった。しか
し、これら従来のリポソーム内包型のPTIO類製剤で
は、リポソームの構成成分であるリン脂質がリポソーム
の膜弾性を維持するために不飽和化合物のリン脂質を含
んでいることにより、PTIOが経時的に失活してしま
うため、製剤的な保存安定性は得られなかった。つまり
従来のリポソーム内包型のPTIO類製剤は、用時調製
での使用に限られていた。
【0004】そこで、PTIO類に生体内での反応特異
性が付与され、かつPTIO類が製剤内で失活せずに安
定して保存されるような、PTIO類の製剤の開発が望
まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたものであり、PTIO類に生体内での反応特異
性が付与され、さらに製剤内でのPTIO類の保存安定
性のよいPTIO類の製剤及び医薬組成物を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来のリポソー
ム製剤では、生体内でのPTIO類の反応性を調整する
ために膜弾性を保持することが要求され、そのために不
飽和化合物のリン脂質が用いられており、これがPTI
O類により酸化されるために製剤の保存安定性が得られ
なかったが、PTIO類への生体内での反応特異性付与
のためにはリポソームの膜弾性は重要な要素ではないこ
とを解明した。そして、飽和化合物のリン脂質を含有し
不飽和化合物を全く含まない球状膜に、特定のPTIO
類を内包させて小球体としてPTIO類を製剤化すれ
ば、PTIO類に生体内での反応特異性が付与されて投
与時には有効に作用し、さらに製剤保存時には小球体内
部のPTIO類は安定に保存されることを見出し、本発
明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、リン脂質を含有する球
状膜と、これに内包された一般式(1)で表される化合
物及び/又はその生理的に許容される塩と、を含む小球
体であって、前記球状膜が飽和化合物のみで構成される
ことを特徴とする小球体である。
【0008】
【化3】
【0009】(但し、式中R1、R2、R3、R4はそれぞ
れ独立して水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表
し、R5はアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有す
る2級又は3級のアミノ基、もしくは炭素数1〜4のア
ルキル基を有する4級アンモニウム基を表す。) 本発明に用いられる一般式(1)で表される化合物とし
て、具体的には、下記式(2)で表される2−(4−
(トリメチルアミノ)フェニル)−4,4,5,5−テ
トラメチル−イミダゾロ−1−イロキシ−3−オキサイ
ド(以下、「トリメチルアミノPTIO」と省略す
る)、下記式(3)で表される2−(4−(ジメチルア
ミノ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−イ
ミダゾロ−1−イロキシ−3−オキサイド(以下、「ジ
メチルアミノPTIO」と省略する)等が挙げられる
が、本発明において好ましくはトリメチルアミノPTI
Oが用いられる。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】また、本発明においては、上記一般式
(1)で表される化合物と同様にその生理的に許容され
る塩を用いることも可能である。この様な塩として、例
えば、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の鉱酸塩、クエン酸
塩、シュウ酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩等が挙げられ
る。これらの塩のうちでも、本発明において好ましくは
塩酸塩が用いられる。さらに塩酸塩のうちでも上記一般
式(1)のR5が4級アンモニウムクロライドであるも
のがより好ましく用いられる。
【0013】本発明において、この様な上記一般式
(1)で表される化合物及び/又はその生理的に許容さ
れる塩(PTIO類)は、リン脂質を含有する球状膜内
に、その他の任意成分と共に内包される。
【0014】本発明の小球体の球状膜に用いるリン脂質
は、上記の様に飽和化合物である。ここで、飽和化合物
とは化合物中に不飽和性の炭素原子間多重結合を含まな
い化合物を、不飽和化合物とは化合物中に不飽和性の炭
素原子間多重結合を有する化合物をそれぞれいうが、以
下本明細書においては、飽和化合物に分類されるリン脂
質を「飽和リン脂質」、不飽和化合物に分類されるリン
脂質を「不飽和リン脂質」とそれぞれ記載することとす
る。
【0015】本発明に用いる飽和リン脂質としては、例
えば、水素添加レシチン、ジミリストイルホスファチジ
ルコリン、ジミリストイルホスファチジルイノシトー
ル、ジミリストイルホスファチジン酸、水素添加リゾレ
シチン等が挙げられるが、本発明においては、飽和リン
脂質が水素添加レシチン、ジミリストイルフォスファチ
ジルコリンであることが好ましい。さらに好ましい飽和
リン脂質として、安価で入手しやすい水素添加レシチン
を挙げることができる。本発明において、これらの飽和
リン脂質の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0016】さらに、本発明の小球体の球状膜は、上記
飽和リン脂質以外の任意の飽和化合物を含有することが
可能である。この様な本発明の小球体として具体的に
は、上記本発明の特徴を持たせたリポソーム、ニオソー
ム等が挙げられるが、本発明において好ましくはリポソ
ームが用いられる。
【0017】本発明の小球体は、上記一般式(1)で表
される化合物及び/又はその生理的に許容される塩を含
む内包成分および飽和リン脂質を含有する球状膜成分を
用いて通常の方法により製造することができる。
【0018】さらに、本発明は上記小球体を有効成分と
して含有する医薬組成物を提供する。本発明の小球体
は、リン脂質を含有しかつ飽和化合物のみで構成される
球状膜が、上記PTIO類を内包する形態を有する。こ
れにより、この小球体が製剤として保存される場合に
は、反応性の高いPTIO類は球状膜に保護されている
ことから様々な物質との反応による失活がなく、また球
状膜成分と反応して失活することもなく、安定して保存
される。ここで、球状膜が飽和化合物のみで構成される
とは、内包するPTIO類と酸化反応を起こしてその薬
効作用を実質的に失活させるまでの量の不飽和化合物
を、球状膜が含有しないという意味である。
【0019】また、本発明の小球体が医薬組成物等とし
て投与された場合、PTIO類には球状膜によって反応
特異性が付与されているので、生体内では患部まで反応
性を失うことなく移送され、これを必要とする患部にお
いて球状膜を介して特定物質、具体的には一酸化窒素を
消去することにより、各種薬理作用を発揮することが可
能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。まず、本発明の小球体の球状膜により内包される
PTIO類について説明する。 (1)本発明に用いるPTIO類 本発明の小球体には、上記一般式(1)で表される化合
物及び/又はその生理的に許容される塩の1種または2
種以上がPTIO類として用いられる。これは、PTI
O類の内でも上記一般式(1)で表される化合物及び/
又はその生理的に許容される塩以外のPTIO類では、
本発明の小球体のリン脂質を含有する球状膜中に取り込
まれることが困難であるためである。
【0021】本発明に用いる上記一般式(1)で表され
る化合物及び/又はその生理的に許容される塩について
は上述の通りであるが、この様なPTIO類は既に知ら
れており、その製造方法も公知である。
【0022】例えば、上記一般式(1)で表される化合
物を製造するには、以下の反応式に示すように、ジヒド
ロキシルアミン誘導体にパラ置換ベンズアルデヒドを反
応させ、得られた化合物を二酸化鉛などの金属酸化物を
触媒として酸化すればよい。
【0023】
【化6】
【0024】(但し、R1、R2、R3、R4、R5はそれ
ぞれ一般式(1)と同じものを意味する。) また、上記一般式(1)で表される化合物の生理的に許
容される塩は、例えば、一般式(1)に表される化合物
と、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸やクエン酸、シュウ
酸、酒石酸等の有機酸などの酸と、を極性又は非極性溶
媒中で混合することで容易に得られる。
【0025】この様にして得られる一般式(1)で表さ
れる化合物やその生理的に許容される塩は、さらに、再
結晶やカラムクロマトグラフィー等の通常の方法により
容易に精製できる。
【0026】(2)本発明の小球体の球状膜 本発明の小球体の球状膜は飽和リン脂質を含有し、飽和
化合物のみで構成される。本発明の球状膜が含有する飽
和リン脂質に関しては上述の通りである。本発明の球状
膜における飽和リン脂質の好ましい含有量は10〜10
0重量%であり、30〜100重量%がより好ましく、
50〜100重量%が更に好ましい。
【0027】本発明の球状膜は上記飽和リン脂質以外の
飽和化合物を任意成分として含有することが可能であ
る。この様な任意成分としては、1,3−ブタンジオー
ルやプロピレングリコールの様な多価アルコール、PO
E硬化ひまし油やPOEステアリン酸エステルの様な界
面活性剤等を例示することができる。これら多価アルコ
ールや界面活性剤などの成分は、球状膜に柔軟性を持た
せられるという長所がある反面、含有量によっては内包
するPTIO類が流出し易くなるという短所があるた
め、含有量はこれらの長所を生かし、発明の効果を損な
わないように設定することが必要である。この様な含有
量として、多価アルコールにおいては、1〜20重量%
が好ましく、3〜15重量%がより好ましく、5〜10
重量%が更に好ましく例示できる。また、界面活性剤に
おいては、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜7
重量%がより好ましく、1〜5重量%が更に好ましい。
【0028】(3)本発明の小球体及び医薬組成物 本発明の小球体は、上記飽和リン脂質を含有し不飽和化
合物を含有しない球状膜が上記一般式(1)に表される
化合物及び/又はその生理的に許容される塩を内包する
ことを特徴とする。
【0029】本発明の小球体における一般式(1)に表
される化合物及び/又はその生理的に許容される塩は上
記球状膜内に内包される際、こられのPTIO類単独で
内包されてもよいし、適当な溶液として内包されてもよ
い。また、その他任意成分と共に内包されてもよい。P
TIO類を溶液として球状膜に内包させる際には、溶媒
として水が好ましく用いられ、さらに好ましくは水に各
種成分を添加して調製された生理食塩水、リン酸緩衝
液、リン酸緩衝生理食塩水等が用いられる。
【0030】本発明の小球体における上記PTIO類の
好ましい含有量は、1〜30重量%であり、5〜20重
量%がより好ましく、7〜17重量%が更に好ましい。
本発明の小球体は、飽和リン脂質を含有する球状膜の原
料成分、PTIO類及びその他任意成分を、通常の薄膜
分散法や逆転蒸発法等の方法で処理することにより製造
することが可能である。しかし、本発明に用いるリン脂
質が全て飽和リン脂質であって不飽和リン脂質を含まな
いため、これらの方法に用いられる溶媒への溶解性が低
いことから、上記処理の前に強度の超音波等による分散
処理を行うことが好ましい。また、溶液法、溶液−エク
ストリュージョン法等で本発明の小球体を製造すること
も可能であり、これらの方法が本発明においては好まし
い製造方法である。製造方法のより具体的な例を以下に
示す。
【0031】飽和リン脂質とその他膜形成のための任意
成分と有機溶媒をソニケーターでソニケーションし、こ
れに、PTIO類及びその他内包される任意成分をリン
酸緩衝生理食塩水等の溶媒に溶解した溶液を加え、更に
ソニケーションをかける。得られた分散液をエバポレー
ターにかけて有機溶媒を緩やかに減圧溜去して小球体を
得る。これにリン酸緩衝生理食塩水等を加えてよく振盪
した後、遠心分離を行い小球体をペレット化する。上清
を捨ててペレット化された小球体をよく洗浄する。この
振盪−遠心分離−洗浄の作業を、上清にPTIO誘導体
の青紫色が消えるまで約4〜5回繰り返し行う。
【0032】本発明の医薬組成物は、この様にして得ら
れる上記本発明の小球体を含有する。本発明の医薬組成
物の剤形は特に限定されず、例えば、注射剤、散剤、顆
粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤、外用剤等、通常用いら
れている剤形を本発明の医薬組成物の剤形として挙げる
ことができる。また、製剤化に際しては、上記PTIO
類内包の小球体以外に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢
剤、矯味矯臭剤、増量剤、被覆剤、糖衣剤、乳化・可溶
化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤、外用剤基剤
等の医薬品で通常用いられる任意成分を任意の量、用い
ることが可能であり、これら成分と上記PTIO類を通
常の方法に従って製剤化することにより本発明の医薬組
成物を得ることができる。
【0033】本発明の医薬組成物の投与量、投与方法な
どは、疾患の種類、症状、患者の年令、体重等を勘案し
て適宜選択される。注射剤の投与方法としては、静脈内
投与、動脈内投与、門脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投
与、皮下投与等が例示できる。
【0034】この様な、PTIO類を安定して含有し、
有効に作用させることが可能な本発明の小球体を配合し
た上記本発明の医薬組成物は、具体的には、血管保護剤
として循環器疾患用の医薬組成物に、呼吸器保護剤とし
て呼吸器疾患用の医薬組成物に、あるいは抗炎症剤等に
用いることが可能である。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0036】
【実施例1】水素添加レシチン44mgとエーテル3m
lを試験管に秤込み、ソニケーターで5分間ソニケーシ
ョンし、これに2mMの濃度でトリメチルアミノPTI
Oを含有する10mMリン酸緩衝生理食塩水(pH7.
4、以下「PBS」と省略)を1ml加え、更に15分
間のソニケーションをかけた。これをエバポレーターに
かけてエーテルを緩やかに減圧溜去して小球体を得た。
【0037】得られた小球体に0.6mlのPBSを加
えてよく振盪した後、14000Gで15分間遠心分離
を行い小球体をペレット化した。遠心分離の上清を捨て
てペレット化した小球体をPBSで洗浄した。さらに、
上記振盪−遠心分離−洗浄の作業を、遠心分離の上清に
PTIO類の青紫色が消えるまで、4〜5回繰り返し行
った。
【0038】また、上記の小球体の製造において水素添
加レシチンの替わりにレシチンを用いた以外は、上記と
全く同様の方法で比較例1の小球体を製造した。上記実
施例1及び比較例1で得られた小球体について、電子ス
ピン共鳴(ESR)の測定を行ったところ、どちらの小
球体についてもPTIO類特有のニトロオキサイドラジ
カルの吸収スペクトルが検出された。これらのスペクト
ルは線幅が広がっており、実施例1及び比較例1で得ら
れた小球体内には上記トリメチルアミノPTIOが内包
されていることが確認された。
【0039】
【実施例2】上記実施例1の小球体の製造において水素
添加レシチンの替わりにジミリストイルホスファチジル
コリンを用いた以外は、実施例1と全く同様の方法で小
球体を製造した。得られた小球体についてESR測定を
行ったところ、結果は上記実施例1と同様であり、この
小球体内にトリメチルアミノPTIOが内包されている
ことが確認された。
【0040】
【実施例3】上記実施例1の小球体の製造において水素
添加レシチンの替わりにジミリストイルホスファチジル
イノシトールを用いた以外は、実施例1と全く同様の方
法で小球体を製造した。得られた小球体についてESR
測定を行ったところ、結果は上記実施例1と同様であ
り、この小球体内にトリメチルアミノPTIOが内包さ
れていることが確認された。
【0041】
【実施例4】上記実施例1の小球体の製造において水素
添加レシチンの替わりにジミリストイルホスファチジン
酸を用いた以外は、実施例1と全く同様の方法で小球体
を製造した。得られた小球体についてESR測定を行っ
たところ、結果は上記実施例1と同様であり、この小球
体内にトリメチルアミノPTIOが内包されていること
が確認された。
【0042】
【実施例5】上記実施例1の小球体の製造において水素
添加レシチンの替わりに水素添加リゾレシチンを用いた
以外は、実施例1と全く同様の方法で小球体を製造し
た。得られた小球体についてESR測定を行ったとこ
ろ、結果は上記実施例1と同様であり、この小球体内に
トリメチルアミノPTIOが内包されていることが確認
された。
【0043】
【実施例6】水素添加レシチン44mgと1,3−ブタ
ンジオール4mgを試験管に秤込み、80℃で加熱溶解
した溶液に、2mMの濃度でトリメチルアミノPTIO
を含有するPBSを80℃に加熱したものの1mlを徐
々に加えた。これを100ミリミクロンのフィルターを
装着したエクストルーダーにかけてエクストリュージョ
ン処理をした。得られた小球体の分散液を14000G
で15分間の遠心分離にかけた後、小球体を残して上清
を捨てた。
【0044】得られた小球体に0.6mlのPBSを加
えてよく振盪した後、14000Gで15分間遠心分離
を行い小球体をペレット化した。遠心分離の上清を捨て
てペレット化した小球体をPBSで洗浄した。さらに、
上記振盪−遠心分離−洗浄の作業を、遠心分離の上清に
PTIO類の青紫色が消えるまで、4〜5回繰り返し行
った。得られた小球体についてESR測定を行ったとこ
ろ、結果は上記実施例1と同様であり、この小球体内に
トリメチルアミノPTIOが内包されていることが確認
された。
【0045】<本発明の小球体の評価>上記各実施例で
得られたトリメチルアミノPTIO内包の小球体につい
て、製剤内でのPTIO類の保存安定性試験、一酸化窒
素の捕捉消去活性試験及び薬効試験(生体内でのPTI
O類の反応特異性の評価)を行った。
【0046】(1)保存安定性試験 上記実施例1〜6及び比較例1で得られた小球体を4℃
の温度条件下で1カ月間放置した。これらの小球体につ
いて試験開始から経時的に1カ月間、ESRの測定を行
ったところ、実施例で得られた小球体は何れも、1カ月
後のESR測定結果においてもなお製造直後にESRを
測定した時とほぼ同じピークが観察された。一方、比較
例の小球体では、製造の7日後には既にニトロオキサイ
ドラジカルの吸収ピークの減少が認められた。
【0047】この結果より、本発明のPTIO類内包の
小球体においては、PTIO類を長期的に安定して保存
できることがわかった。
【0048】(2)一酸化窒素の捕捉消去活性試験 本発明のPTIO類内包の小球体について、実施例1で
得られた小球体を用いて一酸化窒素の捕捉消去活性に関
する試験を行った。
【0049】a)ESRを用いた測定 実施例1で得られた小球体の有する一酸化窒素捕捉・消
去作用について、ESRを用いて、一酸化窒素を供給し
たときの小球体内のトリメチルアミノPTIOのESR
シグナル(ニトロオキサイドラジカルの吸収スペクト
ル)の変化を定量化することにより測定した。すなわ
ち、PBS中で、実施例1で得られた小球体に一酸化窒
素を添加し反応させて、反応の前後でESR測定を行い
そのシグナルを比較した。その結果、添加した一酸化窒
素と同量のトリメチルアミノPTIOのESRシグナル
の減少が認められ、一酸化窒素がほぼ100%、この小
球体により捕捉・消去されていることがわかった。
【0050】b)ウサギ血管輪の血管内皮細胞より放出
される内因性一酸化窒素に対する消去活性 ウサギの大動脈の輪状標本をオーガンバス(organ bat
h)中でアセチルコリンにより刺激すると、血管内皮細
胞よりの一酸化窒素放出に伴い、血管の弛緩反応が認め
られる。この試験を実施例1で得られた小球体の存在下
で行ったところ、血管の弛緩反応が全く認められなかっ
た。このことは、生物学的システムにおいても本発明の
PTIO類内包の小球体が、効率よく一酸化窒素を消去
することを示している。
【0051】(3)薬効試験 本発明のPTIO類内包の小球体について、実施例1で
得られた小球体を用いて薬効試験を行い、生体(組織)
内で本発明の小球体のPTIO類が反応特異性を有する
かどうかを評価した。
【0052】a)IL−8産生抑制作用 実施例1で得られた小球体をトリメチルアミノPTIO
量に換算して0.1mMで存在させた条件下で、もしく
は前記小球体非存在の条件下で、10%牛胎仔血清(F
BS)添加MEM中において、ヒトの気管支上皮細胞を
培養した。これらの条件下で、起炎症性サイトカインで
あるIL−8産生量を測定したところ、小球体存在下で
は産生量が抑制されていた。
【0053】b)肺炎への作用 マウスをインフルエンザウィルスに感染させて肺炎モデ
ルを作製し、実施例1で得られた小球体をトリメチルア
ミノPTIO量に換算して1mg投与した場合と、これ
と同様にして作製した肺炎モデルのマウスに小球体を投
与しなかった場合について、肺の病理組織の観察を行っ
た。小球体を投与しなかったマウスに比して、小球体の
投与を受けたマウスは、肺の病理組織においてリンパ液
の浸潤、浮腫の度合いが少なく、また生存率も有意に高
かった。
【0054】これらの結果から、本発明のPTIO類内
包の小球体においては、PTIO類が上記特定の球状膜
に内包されることで生体内あるいは生体組織内で反応特
異性を有し、そのために各種薬効を十分に発揮すること
が可能であることがわかった。
【0055】
【発明の効果】本発明の小球体においては、内包するP
TIO類に生体内での反応特異性が付与されており、さ
らに小球体内でのPTIO類の保存安定性がよいことか
ら、本発明の小球体は、PTIO類の製剤として有用で
ある。また、本発明の医薬組成物は、PTIO類の有す
る薬効を十分に発揮できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/127 A61K 9/127 R // C07D 233/24 C07D 233/24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン脂質を含有する球状膜と、これに内
    包された一般式(1)で表される化合物及び/又はその
    生理的に許容される塩と、を含む小球体であって、前記
    球状膜が飽和化合物のみで構成されることを特徴とする
    小球体。 【化1】 (但し、式中R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して水
    素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R5はア
    ミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有する2級又は3
    級のアミノ基、もしくは炭素数1〜4のアルキル基を有
    する4級アンモニウム基を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)に表される化合物が、下記
    式(2)で表される2−(4−(トリメチルアミノ)フ
    ェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−イミダゾロ
    −1−イロキシ−3−オキサイドである請求項1記載の
    小球体。 【化2】
  3. 【請求項3】 リン脂質が水素添加レシチン及び/又は
    ジミリストイルフォスファチジルコリンである請求項1
    又は2記載の小球体。
  4. 【請求項4】 リポソームである請求項1〜3の何れか
    一項に記載の小球体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載の小球
    体を含有する医薬組成物。
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