JPH09308433A - 2枚貝の内臓分離方法および装置 - Google Patents

2枚貝の内臓分離方法および装置

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JPH09308433A
JPH09308433A JP20192696A JP20192696A JPH09308433A JP H09308433 A JPH09308433 A JP H09308433A JP 20192696 A JP20192696 A JP 20192696A JP 20192696 A JP20192696 A JP 20192696A JP H09308433 A JPH09308433 A JP H09308433A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2枚貝の貝殻から食する部位としての貝柱お
よび小柱からなる閉殻筋を破損せずに閉殻筋以外の内臓
を効率よく、かつ、確実に分離すること。 【解決手段】 負圧が作用可能とされた吸引ノズル13
と、吸引ノズル13の先端に固着されたケース体17、
ケース体17に設けられ吸引ノズル13の内部に連通し
閉殻筋3以外の内臓4を貝殻2から離間する方向に吸引
する吸引孔18、ケース体17の内部に配設され吸引孔
18に作用する負圧を損なわずに吸引した内臓4が吸引
孔18を通過可能な通過状態と吸引した内臓4が吸引孔
18の部位で停止する非通過状態とを選択的に切り換え
るように吸引孔18を開閉する吸引孔開閉手段22とを
備えた吸引体14と、吸引ノズル13および吸引体14
が閉殻筋3の上面に沿って移動するように吸引ノズル1
3および吸引体14と2枚貝との少なくとも一方を移動
させる移動手段36とを有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帆立貝などの2枚
貝の食する部位たる貝柱および小柱からなる閉殻筋以外
の非食部たる内臓を効率よく確実に分離するのに好適な
2枚貝の内臓分離方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、2枚貝からなる原貝の食する部
位、例えば帆立貝の貝柱および小柱からなる閉殻筋を生
の状態で貝殻から取り出す(分離する)には、貝おこし
と称される薄いナイフ状の道具を用いて、手作業により
2枚の貝殻を拡開して口を開き(殻開)、その後、貝殻
から貝柱を分離することにより行われている。
【0003】しかしながら、手作業により帆立貝の閉殻
筋を貝殻から分離するのでは能率が低く、多大な労力と
時間とを要し、一度に大量の帆立貝が水揚げされた場合
等には、数多くの人員を投入して素早く処理しないと帆
立貝の鮮度が低下するという問題点があった。
【0004】そこで、従来から閉殻筋を貝殻から効率よ
く分離するために各種の提案がなされており、そのなか
に、帆立貝の貝殻を閉殻筋が生の状態を保持するように
拡開して口を開き、この拡開して口の開いた(殻開し
た)帆立貝の貝殻から閉殻筋以外の内臓を先に分離し、
その後、閉殻筋を分離するものが提案されている。
【0005】これらの従来例としては、例えば、特公平
7−36741号公報に記載されているように、2枚貝
としての帆立貝の一方の殻を加熱手段により加熱して帆
立貝の口を少し開き、その後加熱した一方の貝殻をさら
に開いて除去(脱殻)し、他方の貝殻に閉殻筋および内
臓を残し、その後、内臓を吸引除去する吸引手段および
剥離手段とによって貝殻から閉殻筋以外の内臓を分離
し、その後、貝殻に残った閉殻筋をへら等を用いて手作
業により分離するものがある。この従来例における帆立
貝の内臓の分離は、剥離手段のノズルによって圧縮空気
を貝殻と内臓との付着部位の一部に吹き付けながら、偏
心運動を付与した吸引手段の吸引ノズルにより行われて
いる。
【0006】また、他の従来例としては、特開平5−1
76672号公報に記載されているように、パイプ状の
吸引ノズルを拡開して口を開けた貝殻の内臓に当接させ
て貝殻から閉殻筋以外の内臓を分離するものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の2枚貝としての帆立貝の内臓を分離するものに
おいては、貝殻から内臓を分離する際に、吸引手段の吸
引ノズルに付与した負圧および振動と、剥離手段のノズ
ルから貝殻と内臓との付着部位の一部に吹き付ける圧縮
空気とにより貝殻から閉殻筋以外の内臓を分離するよう
に構成されており、吸引手段の吸引ノズルに付与した負
圧および剥離手段のノズルから噴射する圧縮空気が閉殻
筋に加わり、閉殻筋が繊維方向に裂けたり、閉殻筋を構
成する貝柱と小柱とが分離したりするなどの閉殻筋を破
損する場合が生じ、商品とすることのできる閉殻筋の歩
留まりが悪いという問題点があった。
【0008】また、吸引ノズルを内臓に当接させて内臓
を分離するものにおいては、すべての内臓を吸引するの
に多大な時間を要するとともに、内臓の一部が吸引され
ずに貝殻に残ってしまう場合があるという問題点があっ
た。なお、吸引ノズルの内径を大きくしてをすべての内
臓を一気に吸引する構成も考えられるが、この場合に
は、内臓を吸引するための時間は短くすることはできる
もののの、閉殻筋に負圧が加わり、閉殻筋が繊維方向に
裂けたり、閉殻筋を構成する貝柱と小柱とが分離したり
するなどの閉殻筋を破損する場合が生じ商品とすること
のできる閉殻筋の歩留まりが悪いという問題点があっ
た。
【0009】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、2枚貝の貝殻から食する部位としての貝柱およ
び小柱からなる閉殻筋を破損せずに閉殻筋以外の内臓を
効率よく、かつ、確実に分離することのできる2枚貝の
内臓分離方法を提供することおよびこの2枚貝の内臓分
離方法を適用する2枚貝の内臓分離装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明者らは、2枚貝の貝殻から食する部位とし
ての貝柱および小柱からなる閉殻筋を破損せずに閉殻筋
以外の内臓を効率よく、かつ、確実に分離することので
きる2枚貝の内臓分離方法および装置を得るべく鋭意研
究を行った結果、2枚貝、例えば帆立貝においては、図
15に示すように、帆立貝1の貝殻2の内面に接合し貝
殻2を開閉する貝柱3aおよび小柱3bからなる閉殻筋
3の外周の外側(周囲)には、ウロと称される肝臓4
a、生殖巣4b、腎臓4c、鰓4d、ヒモと称される外
套膜4e、心臓4fなどからなる内臓4が環状になって
接合しており、この内臓4は、その一部、特に、ウロ4
aを貝殻2(詳しくは閉殻筋3)から分離すると内臓4
の他部がウロ4aに繋がって分離することができるとい
う特性を見い出し本発明を完成したものである。
【0011】すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記
載の本発明の2枚貝の内臓分離方法の特徴は、内臓の内
の一部を吸引して貝殻の内面から離間する方向に持ち上
げて保持し、この持ち上げて保持した内臓の一部を閉殻
筋の上面に沿うように移動して閉殻筋の外周の外側に接
合している内臓を閉殻筋から分離し、この分離した内臓
を吸引することにより貝殻から閉殻筋以外の内臓を負圧
をもって除去させる点にある。
【0012】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離方法の特徴は、請求項1にお
いて、前記内臓の一部がウロである点にある。
【0013】また、特許請求の範囲の請求項3に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離方法の特徴は、請求項1また
は請求項2において、前記内臓の一部を吸引する前に、
流体を貝殻の内面に所定の圧力をもって吐出して貝殻の
内面に付着している前記内臓の一部を貝殻の内面から流
体圧により剥離させる点にある。
【0014】また、特許請求の範囲の請求項4に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離装置の特徴は、負圧が作用可
能とされた吸引ノズルと、前記吸引ノズルの先端に固着
されたケース体とこのケース体に設けられ前記吸引ノズ
ルの内部に連通し前記吸引ノズルの内部に負圧が作用し
た際に閉殻筋以外の内臓を貝殻から離間する方向に吸引
する吸引孔と前記ケース体の内部に配設され前記吸引ノ
ズルに負圧が作用した際に前記吸引孔に作用する負圧を
損なわずに吸引した内臓が前記吸引孔を通過可能な通過
状態と吸引した内臓が前記吸引孔の部位で停止する非通
過状態とを選択的に切り換えるように前記吸引孔を開閉
する吸引孔開閉手段とを備えた吸引体と、前記吸引ノズ
ルおよび吸引体が閉殻筋の上面に沿って移動するように
前記吸引ノズルおよび吸引体と2枚貝との少なくとも一
方を移動させる移動手段とを有する点にある。
【0015】また、特許請求の範囲の請求項5に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離装置の特徴は、請求項4にお
いて、前記内臓の一部を貝殻の内面から剥離させるため
の貝殻の内面に所定の圧力をもって流体を吐出する前剥
離手段を有する点にある。
【0016】また、特許請求の範囲の請求項6に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離装置の特徴は、請求項5にお
いて、前記流体が水である点にある。
【0017】また、特許請求の範囲の請求項7に記載の
本発明の2枚貝の内臓分離装置の特徴は、請求項5にお
いて、前記流体が空気である点にある。
【0018】そして、本発明の2枚貝の内臓分離装置を
本発明の2枚貝の内臓分離方法に沿って動作させること
により、貝殻から閉殻筋を損傷することなく閉殻筋以外
の内臓を効率よく分離することができる。また、最初に
内臓の内のウロを貝殻の内面から離間する方向に持ち上
げて保持するように吸引することにより、内臓をより確
実に分離することができる。さらにまた、貝殻から内臓
を吸引して分離する前に内臓の一部を貝殻の内面から剥
離させることにより、貝殻から閉殻筋以外の内臓を効率
よくより確実に分離することができる。さらに、水や空
気を用いて貝殻から内臓を吸引して分離する前に内臓の
一部を貝殻の内面から剥離させことにより、利便性を向
上することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により説明する。なお、 前述した実施の形態のも
のと同一ないしは相当する構成については、図面中に同
一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0020】図1から図10は本発明に係る2枚貝の内
臓分離方法を適用する本発明に係る2枚貝の内臓分離装
置の実施の形態の一例を示すものであり、図1は全体構
成の要部を示す正面図であり、図2は貝移送方向の下流
側からみた要部の側面図であり、図3は図2の一部切断
側面図であり、図4は吸引手段の要部を示す正面図であ
り、図5は図4のA−A線に沿った切断平面図であり、
図6は図4のB−B線に沿った切断平面図であり、図7
は図4の拡大縦断面図であり、図8は殻押えの要部を示
す正面図であり、図9は図8の平面図であり、図10は
吸引体と殻押さえとの位置関係を示す説明図である。
【0021】本実施の形態における2枚貝の内臓分離装
置5は、2枚貝からなる原貝を生きた帆立貝1とし、帆
立貝1の貝殻2を食する部位としての貝柱3aおよび小
柱3bからなる閉殻筋3が生の状態を保持するように拡
開して口を開き、この拡開して口の開いた(殻開した)
帆立貝1の一方の貝殻2(例えば上殻、図示せず)が除
去(脱殻)された後の他方の貝殻2(例えば下殻2A)
に付着している帆立貝1の生食に用いる食する部位とし
ての閉殻筋3以外の内臓4を効率よく取り出すようにし
たものである。
【0022】図1に示すように、本実施の形態の2枚貝
の内臓分離装置5は、図1において矢印Aにて示すよう
に、帆立貝1の閉殻筋3および内臓4が付着した他方の
貝殻としての下殻2aを左方から右方に向かって略水平
に移送するための搬送手段6と、この搬送手段6によっ
て移送される下殻2aから閉殻筋3以外の内臓4を分離
するための分離本体7とを有しており、内臓4は、図1
に矢印Aにて示す貝移送方向へ移送される途中で分離さ
れるようになっている。
【0023】前記搬送手段6は、各部の動作を制御する
制御部を備えたメインフレーム(共に図示せず)に配設
されており、環状に形成されたチェーンコンベア8を有
している。そして、チェーンコンベア8は、メインフレ
ームに配設された複数のスプロケット(共に図示せず)
の外周面に接触するようにして巻回されている。さら
に、複数のスプロケットの内の何れか1個は、駆動モー
タ(図示せず)の駆動力をもって回転駆動可能とされて
おり、チェーンコンベア8は、駆動モータの駆動力によ
り回転駆動可能とされている。また、チェーンコンベア
8は、メインフレームの適宜箇所に配設されたチェーン
案内ガイド(図示せず)に案内されて所定の経路を走行
するようになっている。
【0024】図1から図3に示すように、チェーンコン
ベア8には、平面略平板状に形成された複数の原貝搭載
板9(1枚のみ図示)が適宜な間隔を隔てて取着されて
いる。この原貝搭載板9は、図2に詳示するように、そ
の長手方向が貝移送方向たるチェーンコンベア8の移動
方向に対して直交するようにして相互に平行に配設され
ており、原貝搭載板9の長手方向の両端部近傍が取付部
材9aを介してチェーンコンベア8に取着されている。
【0025】図2に示すように、原貝搭載板9には、帆
立貝1の下殻2aの外面を下方から支持するようにして
載置するための板厚方向に貫通する複数、本実施の形態
においては6つの貝載置孔10(一部のみ図示)が原貝
搭載板9の長手方向に適宜な間隔を隔てて形成されてい
る。そして、原貝搭載板9に形成された各貝載置孔10
の貝移送方向の上流側(左側)には、図1に示すよう
に、帆立貝1の厚さ程度の高さをもって形成され、帆立
貝1を移送する際等に、帆立貝1の位置ずれや脱落を防
止するためのストッパ11がそれぞれ立設されている。
【0026】すなわち、本実施の形態においては、図2
に示すように、6列に整列配置された帆立貝1の下殻2
aが同時に移送可能とされている。
【0027】また、チェーンコンベア8は、原貝搭載板
9が分離本体7に配設された後述する吸引手段12の配
設位置で停止可能なように間欠的に駆動されるようにな
っている。
【0028】前記分離本体7は、帆立貝1の下殻2aの
内面に付着している、詳しくは閉殻筋3の外周の外側に
環状になって接合しているウロと称される肝臓4a、生
殖巣4b、腎臓4c、鰓4d、ヒモと称される外套膜4
e、心臓4fなどからなる内臓4を負圧を用いて吸引す
ることにより分離(吸引除去)するための吸引手段12
を有している。この吸引手段12は、帆立貝1の下殻2
aの内面と対向するようにして配設された複数、例えば
6個の吸引ノズル13(一部のみ図示)と、この吸引ノ
ズル13の図2において下方に示す先端に溶接などによ
り固着された略箱形の吸引体14とを具備している。そ
して、本実施の形態における吸引手段12を構成する吸
引ノズル13と吸引体14とは、それぞれ個別に形成さ
れた後に、溶着、接合等により一体化されている。
【0029】前記吸引ノズル13の下部の外周面には、
図4および図5に示すように、貝移送方向に対して直交
する方向に軸芯を有する1対のローラ15,15が回転
自在に配設されている。このローラ15,15は、後述
する殻押さえ16の上面に常に当接するようにされてい
る。
【0030】前記吸引体14は、図5に示すように、所
望の間隔を隔てて相互に対向するようにして配設された
平面矩形形状の天板17aと底板17bとの周囲を側板
17cにて覆ってなる中空の箱形に形成されたケース体
17を有している。このケース体17は、図5から図7
に示すように、その長手方向が貝移送方向に対して平行
に延在するようにして配設されており、ケース体17の
天板17aの左端近傍が、吸引ノズル13の先端に固着
されている。そして、ケース体17の吸引ノズル13と
の固着位置には、図7において上下方向に示す板厚方向
に貫通する吸引孔18が設けられている。この吸引孔1
8は、図5および図6に示すように、ケース体17の天
板17aおよび底板17bに、相互に対向するようにし
て形成された上下1対の右側が欠けた平面略三日月形の
開口18a,18bにより形成されており、この吸引孔
18は、吸引ノズル13の内部に連通されている。さら
に、吸引孔18は、帆立貝1の閉殻筋3の外周の外側に
接合している内臓4の内のウロ4aの部位と対向するよ
うに配設されており、吸引孔18は、吸引ノズル13に
負圧が作用した際に、吸引孔18の下方に位置するウロ
4aを吸引可能に形成されている。
【0031】前記ケース体17の内部には、図6および
図7に示すように、往復動シリンダ19がその出力軸1
9aを貝移送方向の上流側に向けて配設されている。そ
して、往復動シリンダ19の出力軸19aには、複数の
ピン20が吸引孔18の軸方向に対して直交する方向に
櫛の歯状に整列配置されたフォーク体21が各ピン20
の先端を貝移送方向の上流側に位置するようにして配設
されている。そして、往復動シリンダ19は、フォーク
体21の各ピン20が吸引孔18を塞ぐようにして閉じ
ることができるように常にはその出力軸19aが前進端
に位置しており、往復動シリンダ19の出力軸19aを
後退させることにより、フォーク体21の各ピン20
は、貝移送方向の下流側に向かって移動して吸引孔18
を上下方向に解放することができるようになっている。
【0032】前記往復動シリンダ19およびフォーク体
21により、本実施の形態の吸引ノズル13に負圧が作
用した際に、吸引孔18に作用する負圧を損なわずに吸
引した内臓4が吸引孔18を通過可能な通過状態と、吸
引した内臓4が吸引孔18の部位で停止する非通過状態
とを選択的に切り換えるように吸引孔18を開閉する吸
引孔開閉手段22が構成されている。
【0033】図3に戻って、吸引ノズル13の軸方向の
略中央部位の外周面には、吸引ノズル13を上下方向に
摺動可能に支持するスリーブ23が装着されている。こ
のスリーブ23の上端面は、スリーブ23の上方に位置
するようにして吸引ノズル13の外周面に装着された上
圧縮コイルばね24の下端が当接されており、この上圧
縮コイルばね24の上端は、吸引ノズル13の上方の外
周面に取着された止め輪25に当接されている。また、
スリーブ23の下端面は、スリーブ23の下方に位置す
るようにして吸引ノズル13の外周面に装着された下圧
縮コイルばね26の上端が当接されており、この下圧縮
コイルばね26の下端は、吸引ノズル13の下部の外周
面に突設されたばね受部27に当接されている。
【0034】すなわち、吸引ノズル13は、上圧縮コイ
ルばね24および下圧縮コイルばね26の付勢力をもっ
てスリーブ23に対して上下方向へ移動自在に形成され
ており、吸引ノズル13の各ローラ15,15は、上圧
縮コイルばね24および下圧縮コイルばね26の付勢力
をもって殻押さえ16の上面に当接されるようになって
いる。
【0035】前記スリーブ23は、軸方向の外周面の両
端が小径の段付き円筒形に形成されており、このスリー
ブ23の上部に形成された段部は、最も上方に位置する
上フレーム28に形成された板厚方向に貫通する貫通孔
28aに嵌合されて上方から支持されており、スリーブ
23の下部に形成された段部は、上フレーム28の下方
に、上フレーム28と平行に延在する中フレーム29に
形成された板厚方向に貫通する貫通孔29aに嵌合され
ている。
【0036】前記上フレーム28は、図1に示すよう
に、略下向きコ字状に形成されており、中フレーム29
は、図1に示すように、略平板状に形成されている。そ
して、上フレーム28および中フレーム29は、図3に
示すように、それぞれの長手方向が貝移送方向に対して
直交するようにして配置されている。また、上フレーム
28と中フレーム29とは、上フレーム28と中フレー
ム29とを着脱自在に締結する、ボルト、ナットおよび
パイプ状のスリーブなどからなる複数の締結部材30に
より、スリーブ23の外周面の両段部の間隔をもって平
行に固定されている。
【0037】すなわち、スリーブ23は、上フレーム2
8と、その下方に配設された中フレーム29とにより狭
持されるようにして支持されている。
【0038】また、中フレーム29の長手方向の両端部
近傍の上面には、図1から図3に示すように、上フレー
ム28および中フレーム29を図1に矢印Bにて示すよ
うに、矢印Aにて示す貝移送方向の下流側に向かって平
行移動させるための駆動源としての移動用往復動シリン
ダ31がその出力軸31aの先端を図1に矢印Aにて示
す貝移送方向の上流側に向かうようにして配設されてい
る。
【0039】前記スリーブ23の下端部近傍の外周面に
は、図3に示すように、中フレーム29の下方に平行に
延在する下フレーム32に形成された板厚方向に貫通す
る貫通孔32aが嵌合されている。この下フレーム32
は、図1に示すように、略下向きコ字状に形成されてお
り、その長手方向が貝移送方向に対して直交するように
して配置されている。そして、下フレーム32の長手方
向の両端近傍の上面には、図1から図3に示すように、
中フレーム29を、図1に矢印Bにて示すように、図1
に矢印Aにて示す貝移送方向に対して平行移動させるた
めのリニアシャフト33aおよびこのリニアシャフト3
3aに装着されリニアシャフト33aに沿って移動自在
に配設された2個のリニアガイド33bを有する左右1
対の公知の直動機構33(一方のみ図示)が配設されて
いる。
【0040】図1に示すように、前記リニアシャフト3
3aの両端部は、下フレーム32の両端部に図1におい
て矢印Aにて示す貝移送方向に対して直交するようにし
て立設された前後1対の支持板35,35に取着されて
いる。そして、図1に矢印Aにて示す貝移送方向の上流
側に位置する支持板35の上端は、前記移動用往復動シ
リンダ31の出力軸31aより上方に位置しており、前
記移動用往復動シリンダ31の出力軸31aの先端は、
この支持板35の上部に取着されている。
【0041】前記前記移動用往復動シリンダ31および
直動機構33により、吸引ノズル13および吸引体14
が閉殻筋3の上面に沿って移動するように吸引ノズル1
3および吸引体14と2枚貝としての帆立貝1との少な
くとも一方を移動させる移動手段36が構成されてい
る。
【0042】前記下フレーム32の両端縁には、図2お
よび図3に示すように、下フレーム32を上下方向に移
動可能とするための下フレーム駆動シリンダ(往復動シ
リンダ)37が取付部材38を介して取着されている。
この下フレーム駆動シリンダ37は、その出力軸37a
の先端を下方に向けて取付部材38に取着されている。
さらに、下フレーム駆動シリンダ37は、その上部に貝
移送方向の上流側および下流側に向かって延出されたフ
ランジ39を有している。また、下フレーム駆動シリン
ダ37は、図3に示すように、チェーンコンベア8の外
側に配設されたサブフレーム40の外側に取着されてい
る支持ステー41にその出力軸37aを下方に向けて取
着されている。
【0043】すなわち、下フレーム駆動シリンダ37
は、その出力軸37aを進退させることにより、下フレ
ーム駆動シリンダ37それ自身が上下方向に移動して、
下フレーム32を上下方向に移送させることができるよ
うになっている。さらに詳しく説明すると、本実施の形
態においては、下フレーム駆動シリンダ37を駆動する
ことにより、下フレーム駆動シリンダ37の出力軸37
aが下フレーム駆動シリンダ37を上下方向に昇降さ
せ、この下フレーム駆動シリンダ37の昇降運動は、分
離本体7の全体を昇降させ、これにより、分離本体7を
下殻2に対して接離させることができるようになってい
る。
【0044】前記支持ステー41には、図2に示すよう
に、下フレーム駆動シリンダ37を両側から挟むように
して、下フレーム駆動シリンダ37が上下方向に移動す
る際の移動軌跡を規制するための前後1対のパイプ体4
2(一方のみ図示)が所望の間隔を隔てて配設されてお
り、このパイプ体42の上端部は、下フレーム駆動シリ
ンダ37のフランジ39を板厚方向に貫通するようにし
て配設されている。また、パイプ体42のフランジ39
と支持ステー41との間の外周面には、圧縮コイルばね
43が装着されており、この圧縮コイルばね43の付勢
力をもって下フレーム駆動シリンダ37の急激な移動を
緩衝し、下フレーム32の上下方向への移動動作を円滑
にすることができるようになっている。
【0045】前記下フレーム32の各吸引ノズル13の
配設位置の周囲には、それぞれ3個の下部が小径の段付
きスリーブ45が取着されている。この各段付きスリー
ブ45の内部には、図3に示すように、断面略L形状の
上下1対の軸受部材46,46を介して上下方向に摺動
自在とされた摺動ロッド44が配設されている。この摺
動ロッド44の上端部には、摺動ロッド44の下方への
最大移動位置を規制するために位置決め部材47が取着
されている。さらに、摺動ロッド44の下端面には、下
殻2aの縁部を上方から押圧するための殻押さえ16が
防振ゴムなどからなる取付部材48を介して取着されて
いる。また、摺動ロッド44の外周面の下部には、圧縮
コイルばね49が装着されている。この圧縮コイルばね
49の一端(上端)は、段付きスリーブ45の下部に装
着された軸受部材46の下端面に当接されており、圧縮
コイルばね49の他端(下端)は、取付部材48の上端
面に当接されている。
【0046】すなわち、摺動ロッド44は、圧縮コイル
ばね49の付勢力をもって常に下方に向かって付勢され
るようになっており、これにより、殻押え16は、圧縮
コイルばね49の付勢力をもって下殻2aの縁に当接可
能とされている。
【0047】また、摺動ロッド44の上方に位置する中
フレーム29には、摺動ロッド44が上方へ移動した際
に、摺動ロッド44の上端部に配設した位置決め部材4
7が中フレーム29にぶつかって干渉するのを防止する
ことができる貫通孔34が設けられている。
【0048】図8および図9に示すように、殻押え16
は、図8に矢印Aにて示す貝移送方向の上流側の下面が
貝移送方向に対して直交する方向に凹んだ凹溝50が設
けられた正面略矩形形状で、図9に矢印Aにて示す貝移
送方向の下流側が開口51とされた平面略コ字形状の摺
動溝52が設けられた全体として平面略コ字形状に形成
されている。そして、図1および図10に示すように、
殻押え16の摺動溝52の内部には、前記吸引体14が
貝移送方向に摺動自在にして嵌合されている。また、殻
押え16の摺動溝52の内部に対する吸引体14の嵌合
状態における位置関係は、殻押え16と吸引体14との
両者の下面が略同一平面上に位置し、殻押え16の右端
より吸引体14の右端が貝移送方向の下流側に突出する
ようにされている。さらに、吸引体14の各ローラ15
は、殻押さえ16の上面に当接するようにされている。
【0049】図1に戻って、前記各吸引ノズル13の上
端には、蛇腹状などの伸縮性および可撓性を備えた内臓
移送ホース53の一端が接続されている。この内臓移送
ホース53の他端は、チャンバ54に接続されている。
そして、チャンバ54には、三方電磁弁を介して真空ポ
ンプ(共に図示せず)が接続されており、内臓移送ホー
ス53に負圧と大気圧とを必要に応じて選択的に供給す
ることができるようになっている。また、チャンバ54
の下部には、開閉自在な開閉扉55が配設されており、
内臓移送ホース53を通過した内臓4をその都度開閉扉
55を開閉して容器あるいは排出コンベア(図示せず)
に排出できるようにされている。
【0050】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用について図1から図14により説明する。
【0051】図1から図10は内臓を分離する前の待機
状態を示しており、図11は固定状態を示す図7と同様
の図であり、図12は保持状態示す図7と同様の図であ
り、図13は分離状態の途中経過を示す図7と同様の図
であり、図14は通過状態を示す図7と同様の図であ
る。
【0052】本実施の形態の2枚貝の内臓分離装置5に
よれば、予め原貝選別機(図示せず)により大きさ毎に
選別された帆立貝(原貝)2は、周知の方法および装置
によって貝の口が開かれた後に略平板状の上殻(図示せ
ず)が除去され、貝柱2aおよび小柱2bからなる閉殻
筋2と、ウロ4a等の内臓4とを内面に有する他方の貝
殻2たる略凸状の下殻2aが順次供給される。
【0053】そして、本実施の形態の2枚貝の内臓分離
装置1が稼動されると、まず、搬送手段6が待機状態と
された分離本体7の配設位置で、例えば10秒程度停止
するように間欠的に駆動され、下殻2aは、搬送手段6
の原貝搭載板9が停止している間に、分離本体7の配設
位置より貝移送方向の上流側の所望の位置で人手やロボ
ット等をもって原貝搭載板9に形成されている各貝載置
孔10に下方から支持されるように下殻2aの表面を下
に向けて載置される。この時、各貝載置孔10に載置さ
れた下殻2aの蝶番部がストッパ11に当接するように
載置される(図1)。この下殻2aの蝶番部をストッパ
11に当接するように載置することにより、閉殻筋3お
よび内臓4の各部の位置決め、詳しくは、内臓4の内の
ウロ4aの位置決めが行われることになる。
【0054】ついで、下殻2aが載置された原貝載置板
6は、搬送手段3によって図1に矢印Aにて示す貝移送
方向に移送されて、待機状態とされた分離本体7の配設
位置、すなわち、下殻2aの内面に付着した閉殻筋3の
中心と吸引手段12の吸引ノズル13の軸芯とが略一致
するように対向する位置で停止する。この分離本体7
は、待機状態においては、図3に示すように、下フレー
ム駆動シリンダ37の出力軸37aが下方に向かって前
進(伸張)した前進端(下方)に位置しており、下フレ
ーム駆動シリンダ37の出力軸37aによって、下フレ
ーム駆動シリンダ37、すなわち、分離本体7の各部
は、原貝搭載板9から最も離間した上昇端に位置してい
る。
【0055】なお、下殻2aが待機状態とされた分離本
体7の配設位置で停止した際に、吸引体14の吸引孔1
8を内臓4のうちのウロ(肝臓)4aと対向させること
が内臓4を効率よく確実に分離させるうえで最も好まし
い。さらに説明すると、吸引孔18は、閉殻筋3および
内臓4のすべてと対向するのではなく、吸引孔18の最
も幅の広い部位が内臓4のうちのウロ(肝臓)4aと対
向し、閉殻筋3の上方を吸引体14の下面が覆うように
位置させることが閉殻筋3の破損を防止するうえで好ま
しい。
【0056】また、図1に示すように、移動手段36を
構成する移動用往復動シリンダ31の出力軸31aは、
後退(収縮)した後退端(左方)に位置しており、移動
用往復動シリンダ31の出力軸31aおよび直動機構3
3によって上フレーム28および中フレーム29、すな
わち、図1に示すように、吸引手段12は左方に位置
し、図10に示すように、吸引手段12の吸引体14は
殻押さえ16の摺動溝52の左方に位置している。
【0057】さらにまた、図6および図7に示すよう
に、吸引体14の内部に配設された吸引孔開閉手段22
を構成する往復動シリンダ19の出力軸19aは、前進
(伸張)した前進端(左方)に位置しており、往復動シ
リンダ19の出力軸19aによってフォーク体21の各
ピン20が吸引体14の吸引孔18を塞ぐように閉じた
非通過状態を保持して左方に位置している。
【0058】そして、原貝載置板6が分離本体7の配設
位置で停止すると、所定のタイミングで下フレーム駆動
シリンダ37が駆動し、下フレーム駆動シリンダ37の
出力軸31aが収縮して後退し、下フレーム駆動シリン
ダ37それ自身を図3において下方に向かって降下させ
る。この下フレーム駆動シリンダ37の降下は、分離本
体7の全体を降下させる。
【0059】ついで、下フレーム駆動シリンダ37の出
力軸37aが後退端、すなわち、分離本体7が降下端に
達する前に、殻押さえ16の下面が下殻2aの縁に当接
し、殻押さえ16および吸引手段12の降下は、この殻
押さえ16が下殻2aの縁に当接した位置で停止する。
また、殻押さえ16が下殻2aの縁に当接した位置で停
止するのにともなって吸引手段12も停止する。
【0060】そして、下フレーム駆動シリンダ37の出
力軸37aが後退端、すなわち、分離本体7が降下端に
達すると、殻押さえ16は、摺動ロッド44の下部の外
周面に装着された圧縮コイルばね49の付勢力をもって
下殻2aの縁を押さえ、その結果、下殻2aは、殻押さ
え16と原貝搭載板9との間に圧縮コイルばね49の付
勢力をもって挟持されて固定され、各部は固定状態とさ
れる。この際、殻押さえ16は、圧縮コイルばね49の
付勢力をもって下殻2aと当接されるので、下殻2aに
過剰な当接力が加わることによる下殻2aの破損を確実
に防止することができる。
【0061】したがって、本実施の形態における下フレ
ーム駆動シリンダ37は、分離本体7を下殻2aに対し
て接離させるとともに、下フレーム駆動シリンダ37の
出力軸37aが後退端に達した際に、殻押さえ16と原
貝搭載板9とにより下殻2aを固定する機能を有してい
る。
【0062】また、吸引手段12の一部を構成する吸引
体14の各ローラ15,15は、吸引ノズル13の外周
面の上下にスリーブ23を介して装着された上圧縮コイ
ルばね24および下圧縮コイルばね26の付勢力をもっ
て殻押さえ16の上面と当接されるので、各ローラ1
5,15と殻押さえ16との当接状態を確実に保持する
ことができる。
【0063】前記殻押さえ16が下殻2aの縁を押さえ
た固定状態における吸引手段12の要部を図11に示
す。
【0064】ついで、下フレーム駆動シリンダ37の出
力軸37aが後退端に達すると、図示しないセンサによ
り、下フレーム駆動シリンダ37の出力軸37aが後退
端に達したことが検出され、この検出信号に基づいて、
内臓移送ホース53を介して吸引ノズル13の内部に負
圧が供給される。すると、吸引体14の吸引孔18を介
して下殻2aの内面に対して内臓4を下殻2aから離間
する方向に負圧が作用し、閉殻筋3の周囲に環状になっ
て接合している内臓4の内のウロ4aが吸引孔18の内
部に吸引される。そして、吸引孔18の内部に吸引され
たウロ4aは、吸引孔18に作用する負圧を損なわずに
吸引孔18を塞ぐように閉状態を保持している吸引孔開
閉手段22を構成するフォーク体21の複数のピン20
により、吸引孔18の内部に保持される。
【0065】すなわち、吸引ノズル13の内部に作用し
た負圧によって、内臓4の内の一部たるウロ4aの部位
は、下殻2aの内面から離間する方向に持ち上げられて
吸引孔18の内部に保持されることになる。この吸引ノ
ズル13の内部に作用した負圧によって内臓4の内のウ
ロ4aの部位が下殻2aの内面から離間する方向に持ち
上げられて保持された保持状態を図12に示す。
【0066】ついで、移動手段36の一部を構成する移
動用往復動シリンダ31が、吸引ノズル13の内部に作
用した負圧によって内臓4の内のウロ4aの部位を下殻
2aの内面から離間する方向に持ち上げたタイミングで
駆動し、移動用往復動シリンダ31の出力軸31aが前
進(伸張)し、直動機構33を介して下フレーム32の
上方に支持された上フレーム28および中フレーム29
を図1に矢印Bにて示すように、図1に矢印Aにて示す
貝移送方向の下流側たる右方に向かって平行に移動させ
る。この上フレーム28および中フレーム29の移動
は、吸引手段12を図1に矢印Bにて示すように、図1
に矢印Aにて示す貝移送方向の下流側たる右方に向かっ
て平行に移動させる。
【0067】そして、吸引手段12の移動は、吸引手段
12の吸引ノズル13の下部の外周面に配設された各ロ
ーラ15,15が殻押さえ16の上面に当接しながら回
転することにより円滑に行われるとともに、吸引手段1
2の移動は、吸引体14の吸引孔18の内部に内臓4の
内のウロ4aの部位を保持した状態で行われる。
【0068】すなわち、移動手段36は、吸引孔18の
内部に内臓4の内のウロ4aの部位を保持した状態で吸
引体14を閉殻筋3の上面に沿って貝移送方向の下流側
に向かって移動する。
【0069】そして、吸引孔18の内部に保持されたウ
ロ4aが閉殻筋3の上面に沿って貝移送方向の下流側に
向かって移動する途中で、ウロ4aに隣位する部位から
順に内臓4の他部が繋がって閉殻筋3から分離する。つ
まり、移動手段36により吸引手段12を移動させるこ
とにより、内臓4の他部をウロ4aに隣位する部位から
順に繋がって閉殻筋3から分離することができる。この
移動手段36による吸引手段12の移動途中における内
臓4の分離状態の途中経過を図13に示す。
【0070】また、吸引孔18の内部に保持されたウロ
4aを閉殻筋3の上面に沿って貝移送方向の下流側に向
かって移動する際に、閉殻筋3の上面は、吸引体14の
下面および吸引孔18の内部に保持したウロ4aで覆う
ことができるので、閉殻筋3に負圧が強く作用して閉殻
筋3が繊維方向に裂けたり、閉殻筋3を構成する貝柱3
aと小柱3bとが分離したりするなどの閉殻筋3の損傷
を確実に防止することができる。
【0071】ついで、移動手段36を構成する移動用往
復動シリンダ31の出力軸31aが前進端に達すると、
図示しないセンサにより、移動用往復動シリンダ31の
出力軸31aが前進端に達したことが検出され、この検
出信号に基づいて、吸引孔開閉手段22の一部を構成す
る往復動シリンダ19が駆動し、往復動シリンダ19の
出力軸19aが収縮して後退する。この往復動シリンダ
19の出力軸19aの後退により、吸引孔18内に位置
するフォーク体21の各ピン体20が吸引孔18の内部
から離間するように移動し、フォーク体21の各ピン2
0が吸引体14の吸引孔18を分離した内臓4が通過可
能なように開けた通過状態となって右方に位置する。そ
して、吸引孔開閉手段22の一部を構成するフォーク体
21の各ピン20が吸引体14の吸引孔18を開けた通
過状態になると、吸引孔18の内部に保持されていた内
臓4は、吸引孔18を介して吸引ノズル13の内部に吸
引されて下殻2aから除去される。この吸引孔開閉手段
22の内臓4が吸引孔18を通過可能な通過状態を図1
4に示す。
【0072】そして、吸引手段12を構成する吸引ノズ
ル13の内部に吸引された内臓4は、内臓移送ホース5
3を通過してチャンバ54に回収される。
【0073】また、吸引孔開閉手段22が通過状態とさ
れて下殻2aの内面(詳しくは、閉殻筋3)からの内臓
4の分離(除去)が終了すると、内臓移送ホース53に
対する負圧の供給を停止し、開閉扉55を開閉してチャ
ンバ54に回収した内臓4を容器あるいは排出コンベア
(図示せず)に排出するとともに、往復動シリンダ19
および移動用往復動シリンダ31ならびに下フレーム駆
動シリンダ37は順次逆動作し、吸引孔開閉手段22お
よび移動手段36ならびに下フレーム32などの分離本
体7の各部は、それぞれ待機状態に復帰する。
【0074】そして、分離本体7が待機状態に復帰する
と、移送手段3が稼動し、つぎに内臓4を分離する下殻
2aを搭載した原貝搭載板9が、待機状態とされた分離
本体7の配設位置へ搬送され、内臓4が分離されて閉殻
筋3のみが付着した下殻2aを搭載した原貝搭載板9
は、分離本体7から離間するように搬送される。
【0075】したがって、本実施の形態の2枚貝の内臓
分離装置5によれば、内臓4を吸引するための時間を短
くするとともに、閉殻筋3から内臓4を分離する際に、
閉殻筋3の上面を吸引体14の下面および上方に保持し
た内臓4で覆うことができるので、閉殻筋3に負圧が加
わって、閉殻筋3が繊維方向に裂けたり、閉殻筋3を構
成する貝柱3aと小柱3bとが分離したりするなどの閉
殻筋3を破損させることを確実に防止することができ、
商品とすることのできる閉殻筋3の歩留まりを確実に向
上させるとともに、閉殻筋3以外の内臓4を効率よく、
かつ、確実により容易に分離することができる。つま
り、労力をかけずに、帆立貝1の大量処理を短時間で可
能とすることができる。
【0076】なお、本実施の形態の2枚貝の内臓分離装
置1は、単独で用いてもよいが、帆立貝1の大量処理を
より効果的に施すうえで、公知の貝開け装置、脱殻装
置、閉殻筋分離装置等と組み合わせて用いるとよい。
【0077】さらに、本実施の形態の2枚貝の内臓分離
装置1を単独で用いる場合には、搬送手段6を設けず
に、吸引ノズル13の下方に下殻2aを下方から支持す
る支持部材を配設し、人手あるいはロボットを用いて下
殻を2aを支持部材に供給する構成としてもよい。
【0078】また、殻押さえ16と下殻2aの縁との接
離動作を円滑に行うため、特に、殻押さえ16を待機状
態に復帰させる際に、殻押さえ16と原貝搭載板9との
間に挟持された下殻2aが殻押さえ16に付着して、原
貝搭載板9から下殻2aが浮き上がるのを確実に防止す
るために、図1において想像線にて示すように、貝移送
方向に対して直交する方向の下殻2aの縁を上方から所
望の付勢力をもって原貝搭載板9に向かって付勢する浮
上防止手段60を設け、固定状態において、浮上防止手
段60を介して殻押さえ16を下殻2aの縁と当接させ
る構成としてもよい。この浮上防止手段60としては、
下殻2aの縁を上方から所望の付勢力をもって原貝搭載
板9に向かって付勢する平板状のプレートを殻押さえ1
6の下面の貝移送方向に対して平行に延在する平行部の
下方に位置するようにして配設する構成などが例示され
る。
【0079】さらにまた、本実施の形態の吸引体14の
内部に、吸引孔18の内部に保持されたウロ4aをケー
ス体17の図12において左方に示す左側板17cとの
間に挟持するようにして把持する図示しない把持手段を
設けてもよい。この把持手段としては、吸引体14の内
部の移動用往復動シリンダ31の下部に移動用往復動シ
リンダ31と同様の往復動シリンダを移動用往復動シリ
ンダ31と同様にして配設するとともに、この往復動シ
リンダの出力軸の先端に複数のロッド体を取着する構成
などが例示される。
【0080】図16から図18は本発明に係る2枚貝の
内臓分離方法を適用する本発明に係る2枚貝の内臓分離
装置の実施の形態の他例を示すものであり、図16は全
体構成の要部を示す正面図であり、図17は図16の要
部の平面図であり、図18は前剥離手段による流体の吐
出方向を示す説明図である。
【0081】本実施の形態における2枚貝の内臓分離装
置5Aは、内臓の分離効率をより向上させるための前剥
離手段70を配設したものであり、その他の構成は前述
した実施の形態の2枚貝の内臓分離装置5と同様の構成
とされている。よって、本実施の形態の2枚貝の内臓分
離装置5Aにおいては、前剥離手段についてのみ説明
し、その他の構成については、図面中に同一の符号を付
し、その詳しい説明は省略する。
【0082】図16に示すように、本実施の形態の2枚
貝の内臓分離装置5Aにおいては、分離本体7の図16
において矢印Aにて示す貝移送方向の上流側に前剥離手
段70が配設されている。この前剥離手段70は、分離
本体7に配設された吸引手段12をもって内臓4を吸引
する前に、流体を閉殻筋3が付着している下殻2aの内
面に所定の圧力をもって吐出して、外套膜4eなどの内
臓4を吸引した後に下殻2aに残りやすい部位を、吸引
手段12をもって下殻2aの内面から効率よくかつ確実
に剥離させるための前処理を行うものであり、このため
前剥離手段70は、相互に平行に配設された2つの流体
噴射ノズル71を有している。この流体噴射ノズル71
には、所望のホース72がそれぞれ接続されており、こ
のホース72には、所定のタイミングで開閉自在とされ
た制御バルブ(図示せず)を介して図16に矢印Aにて
示す貝移送方向に対して直交するようにして図示しない
フレームに配設された流体供給パイプ73が接続されて
いる。そして、流体供給パイプ73には、主制御バルブ
(図示せず)を介して所定圧力の流体、例えば、食品衛
生上安全な、空気、水、各種のガス、各種の液体などが
ポンプ(図示せず)によって供給されるようになってい
る。なお、流体としては、入手性、利便性、経済性など
が優れているという理由により空気や水を用いることが
好ましい。
【0083】さらに、各流体噴射ノズル71の先端は、
下殻2aの上方に位置するように図示しないフレームに
固着された支持板74によって着脱自在に固定されてお
り、各流体噴射ノズル71から図18に太矢印Cにて示
す吐出方向に流体を吐出することができるように構成さ
れている。つまり、各流体噴射ノズル71から吐出され
る流体は、閉殻筋3を破損しないように、下殻の図16
に矢印Aにて示す貝移送方向に対して直交する方向の一
端側(図18下方)からウロ4aの方向(図18左斜め
上方)へ向かう図18に太矢印Cにて示す吐出方向に吐
出されるようになっている。
【0084】また、本実施の形態においては、前剥離手
段70は、従来公知の殻分離手段80を構成する分離板
81の配設位置に設けられており、この分離板81によ
って、流体噴射ノズル71から吐出される流体によって
下殻2aが原貝搭載板9の貝載置孔10から脱落するの
を防止することができるようになっている。
【0085】なお、流体噴射ノズル71の位置として
は、流体噴射ノズル71から吐出させる流体が閉殻筋3
を破損しないとともに、下殻2aの内面に付着している
内臓4の一部、特に、下殻2aの内面の縁の近傍に付着
している耳と称される外套膜4eなどの内臓4を吸引し
た後に下殻2aに残りやすい部位を、吸引手段12をも
って下殻2aの内面から容易かつ確実に分離させること
ができるように、ウロ4aに接続するとともに下殻2a
に付着している外套膜4eなどの内臓4のその一部をウ
ロ4aの近傍で下殻2aから剥離することができる位置
であればよい。
【0086】また、本実施の形態においては、2個の流
体噴射ノズル71を配設したが、流体噴射ノズル71の
配設数は、帆立貝1の大きさなどの必要により1以上の
数から選択すればよく、特に、本実施の形態の流体噴射
ノズル71の配設数に限定されるものではない。
【0087】さらにまた、前剥離手段70は、分離本体
7の吸引手段12が動作する前に、流体を下殻2aの内
面に所定の圧力をもって吐出して下殻2aの内面に付着
している内臓4の一部、特に、耳と称される外套膜4e
などをウロ4aの近傍で下殻2aの内面から剥離させる
ことのできる位置、例えば、前剥離手段70を分離本体
7に付設する構成としてもよい。
【0088】そして、このような構成の本実施の形態の
2枚貝の内臓分離装置5Aによれば、前述した実施の形
態の2枚貝の内臓分離装置5と同様の効果を奏すること
ができるとともに、前剥離手段70を設けたことによ
り、貝殻2から閉殻筋3以外の内臓4を効率よくより確
実に分離することができる。
【0089】なお、前記各実施の形態においては、2枚
貝からなる原貝を生きた帆立貝1としたが、本発明の2
枚貝の内臓分離装置5は、2枚貝からなる原貝をボイル
した帆立貝1とし、ボイルした帆立貝1からボイルした
内臓4を分離するものとしても応用することができる。
【0090】また、本発明は、前記各実施の形態に限定
されるものではなく、必要に応じて変更することができ
る。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明の2枚貝の内
臓分離方法および装置によれば、閉殻筋を損傷させるこ
となく、閉殻筋以外の内臓を効率よく、かつ、確実に分
離することができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る2枚貝の内臓分離方法を適用す
る本発明に係る2枚貝の内臓分離装置の実施の形態の一
例の全体構成の要部を示す正面図
【図2】 図1の2枚貝の内臓分離装置の待機状態にお
ける要部を貝移送方向の下流側からみた側面図
【図3】 図2の要部の一部切断側面図
【図4】 吸引手段の要部を示す正面図
【図5】 図4のA−A線に沿った切断平面図
【図6】 図4のB−B線に沿った切断平面図
【図7】 図4の拡大縦断面図
【図8】 殻押えの要部を示す正面図
【図9】 図8の平面図
【図10】 待機状態の吸引体と殻押さえとの位置関係
を示す説明図
【図11】 固定状態を示す図7と同様の図
【図12】 保持状態示す図7と同様の図
【図13】 分離状態の途中経過を示す図7と同様の図
【図14】 通過状態を示す図7と同様の図
【図15】 2枚貝としての帆立貝の構成を示す平面図
【図16】 本発明に係る2枚貝の内臓分離方法を適用
する本発明に係る2枚貝の内臓分離装置の実施の形態の
他例の全体構成の要部を示す正面図
【図17】 図16の要部の平面図
【図18】 前剥離手段による流体の吐出方向を示す説
明図
【符号の説明】
1 (2枚貝としての)帆立貝 2 貝殻 2a 下殻 3 閉殻筋 4 内臓 4a ウロ 4e 外套膜 5、5A 2枚貝の内臓分離装置 6 搬送手段 7 分離本体 9 原貝搭載板 12 吸引手段 13 (吸引手段の)吸引ノズル 14 (吸引手段の)吸引体 16 殻押さえ 17 ケース体 18 吸引孔 19 往復動シリンダ 21 フォーク体 22 吸引孔開閉手段 31 移動用往復動シリンダ 33 直動機構 36 移動手段 37 下フレーム駆動シリンダ 70 前剥離手段 71 流体噴射ノズル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡開された2枚貝の貝殻から閉殻筋の外
    周の外側に接合している内臓を分離する2枚貝の内臓分
    離方法において、 前記内臓の内の一部を吸引して貝殻の内面から離間する
    方向に持ち上げて保持し、この持ち上げて保持した内臓
    の一部を閉殻筋の上面に沿うように移動して閉殻筋の外
    周の外側に接合している内臓を閉殻筋から分離し、この
    分離した内臓を吸引することにより貝殻から閉殻筋以外
    の内臓を負圧をもって除去させることを特徴とする2枚
    貝の内臓分離方法。
  2. 【請求項2】 前記内臓の一部がウロであることを特徴
    とする請求項1に記載の2枚貝の内臓分離方法。
  3. 【請求項3】 前記内臓の一部を吸引する前に、流体を
    貝殻の内面に所定の圧力をもって吐出して貝殻の内面に
    付着している前記内臓の一部を貝殻の内面から流体圧に
    より剥離させることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の2枚貝の内臓分離方法。
  4. 【請求項4】 拡開された2枚貝の貝殻から閉殻筋の外
    周の外側に接合している内臓を分離する2枚貝の内臓分
    離装置において、 負圧が作用可能とされた吸引ノズルと、 前記吸引ノズルの先端に固着されたケース体と、このケ
    ース体に設けられ前記吸引ノズルの内部に連通し前記吸
    引ノズルの内部に負圧が作用した際に閉殻筋以外の内臓
    を貝殻から離間する方向に吸引する吸引孔と、前記ケー
    ス体の内部に配設され前記吸引ノズルに負圧が作用した
    際に前記吸引孔に作用する負圧を損なわずに吸引した内
    臓が前記吸引孔を通過可能な通過状態と吸引した内臓が
    前記吸引孔の部位で停止する非通過状態とを選択的に切
    り換えるように前記吸引孔を開閉する吸引孔開閉手段と
    を備えた吸引体と、 前記吸引ノズルおよび吸引体が閉殻筋の上面に沿って移
    動するように前記吸引ノズルおよび吸引体と2枚貝との
    少なくとも一方を移動させる移動手段と、を有すること
    を特徴とする2枚貝の内臓分離装置。
  5. 【請求項5】 前記内臓の一部を貝殻の内面から剥離さ
    せるための貝殻の内面に所定の圧力をもって流体を吐出
    する前剥離手段を有することを特徴とする請求項4に記
    載の2枚貝の内臓分離装置。
  6. 【請求項6】 前記流体が水であることを特徴とする請
    求項5に記載の2枚貝の内臓分離装置。
  7. 【請求項7】 前記流体が空気であることを特徴とする
    請求項5に記載の2枚貝の内臓分離装置。
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