JPH093094A - セラチオプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

セラチオプロテアーゼ阻害剤

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JPH093094A
JPH093094A JP7173939A JP17393995A JPH093094A JP H093094 A JPH093094 A JP H093094A JP 7173939 A JP7173939 A JP 7173939A JP 17393995 A JP17393995 A JP 17393995A JP H093094 A JPH093094 A JP H093094A
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JP
Japan
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propioxatin
reference example
protease
inhibitor
solution
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JP7173939A
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Sawao Murao
澤夫 村尾
Takashi Shin
隆志 新
Hiroshi Oyama
廣 尾山
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Mercian Corp
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Mercian Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式で示されるプロピオキサチンAからな
るセラチオペプチダーゼ阻害剤、およびその阻害剤を有
効成分として含有する角膜感染症予防剤および/または
治療剤。 【化1】 【効果】 プロピオキサチンAはセラチオプロテアーゼ
を特異的に阻害するので、セラチア・マルセセンス(Se
rratia marcescens)が生産するセラチオプロテアーゼ
に起因する角膜感染症等の予防や治療に有用であると考
えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラチオプロテアーゼ
阻害剤、および角膜感染症予防および/または治療剤に
関する。さらに詳しくいえば、角膜感染症等の発現に重
要な役割を演じている、セラチア・マルセセンス(Serr
atia marcescens)の生産する分子量56,000のメタルプ
ロテアーゼと免疫学的に同等であるセラチア・ピスカト
ルム(Serratia piscatorum)の生産するセラチオプロ
テアーゼを特異的に阻害し、角膜感染症などの予防や治
療に有用な下記式
【化3】 で示されるプロピオキサチンAからなるセラチオペプチ
ダーゼ阻害剤、およびその阻害剤を有効成分として含有
する角膜感染症予防および/または治療剤に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】微生物の生産する菌体外プ
ロテアーゼは、多くの細菌感染症における重要な発症源
となっていることが知られている。例えば、感染防御上
重要な免疫グロブリン(IgG,IgAなど)の破壊、
血液凝固系の制御に関わる各種プロテアーゼの不活性
化、α2−マクログロブリンとの複合体を介した神経芽
細胞内侵入とプロテアーゼ再活性化による細胞破壊など
が報告されている(H.Maeda, etal., J.Biol. Chem., 2
62, 10946-10950 (1987))。その原因となるプロテアー
ゼの生産細菌の多くはグラム陽性菌やブドウ球菌等のグ
ラム陽性菌である。これらの細菌の中でもセラチア菌等
は、病因論上の重要性は少ないとされてきたが、今日で
は上記のようにいくつかの疾患の原因菌となっているこ
とが分かってきた。
【0003】セラチア菌の中でもセラチア・マルセセン
ス(Serratia marcescens)の生産するプロテアーゼ
は、生体内プロテアーゼ阻害剤を分解不活性化し、角膜
感染症等の発現において重要な役割を演じることが明ら
かにされている。このプロテアーゼをマウスの目に投与
すると、短時間(2〜4時間)で角膜炎を誘発し、さら
に数時間後(5〜8時間)には角膜組織の壊死が起こ
り、失明へと至る。
【0004】セラチア・マルセセンス(Serratia marce
scens)の生産するプロテアーゼには、下記の表に示す
ような分子量の異なる3種類のものが存在することが明
らかにされている(H.Maeda, etal., J. Biol. Chem.,
262, P10946-10950 (1987);前田浩,宮川真一,最新医
学,43, P790-794 (1988);前田浩,生化学,第63巻,P
14-21 (1991);K.Matsumoto, H.Maeda, K.Takata, R.Ok
umura, J. Bacteriol., 157, P225-232 (1984);K.Naka
mura, etal., Necleic Acids Res., 14, P5843-5855 (1
986))。
【0005】
【表1】 セラチア・マルセセンスの生産するプロテアーゼ 分子量 56,000 60,000 73,000 等電点 5.3 4.4 5.3 7.3 至適pH 5 5〜8 6〜9 阻害剤 EDTA + − − ホスホラミドン − − + DFP − − − EDTA:エチレンジアミン四酢酸 DFP:ジイソプロピルフルオロリン酸
【0006】上記3種類のプロテアーゼの中で、プロテ
アーゼ1分子に対して、1つの亜鉛原子を含む分子量5
6,000のメタルプロテアーゼ(56Kプロテアーゼ)が
生産量および活性ともに生産プロテアーゼの約70%を
占め、病原性発現にもっとも強く関与していることが明
らかにされている。そこで本発明者らは、56Kプロテ
アーゼに起因する角膜感染症などの病理性発現をそのプ
ロテアーゼの阻害物質により抑制することを考えた。こ
のプロテアーゼは亜鉛原子を含むメタルプロテアーゼで
あるが、既知のメタルプロテアーゼ阻害剤(S−MPI
(S−メタルプロテアーゼインヒビター),ホスホラミ
ドンなど)によっては阻害されないことが明らかにされ
ており、このプロテアーゼを特異的に阻害する物質は知
られていない。従って、本発明の課題は上記56Kプロ
テアーゼに起因する角膜感染症などの予防および/また
は治療に有効と考えられる56Kプロテアーゼの特異的
阻害剤を提供すること、およびその阻害剤を有効成分と
する角膜感染症予防剤および/または治療剤を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、セラチア
・マルセセンス(Serratia marcescens)の生産する5
6Kプロテアーゼを阻害する物質を微生物界に求め検索
することにしたが、セラチア・マルセセンス(Serratia
marcescens)の生産するプロテアーゼ自体は病原性が
高く、実験操作上難点があるため、56Kプロテアーゼ
と免疫学的に同等である市販のセラチア・ピスカトルム
Serratia piscatorum)の生産する表2に性状を記す
セラチオプロテアーゼを用い微生物のスクリーニングを
行なった。
【0008】
【表2】 Serratia piscatorumの生産する 56Kプロテアーゼ セラチオプロテアーゼ 分子量 60,000 56,000 等電点 5.0〜5.5 5.3 至適pH 9 5 阻害剤 EDTA + + ホスホラミドン − − S−MPI − ND PCMB − ND DFP − − EDTA:エチレンジアミン四酢酸 S−MPI:S−メタルプロテアーゼ阻害剤 PCMB:p−クロロメルクリ安息香酸 DFP:ジイソプロピルフルオロリン酸
【0009】その結果、熊本県下の土壌から分離した一
菌株が上記プロテアーゼの阻害物質を産生し得ることを
確認した。この阻害物質は分析の結果(後記参照)、公
知物質であるプロピオキサチンAであることが判明し
た。プロピオキサチンAはエンケファリナーゼBの阻害
剤であり、鎮痛作用を示す神経伝達物質であるエンケフ
ァリンの非活性化を遅らせる働きをする。このプロピオ
キサチンAは、放線菌の一種であるキタサトスポリア・
セタエ(Kitasatosporia setae)SANK 60684により生産
されることが報告され、またその構造解析および有機化
学的合成法もなされている(Inaoka,Y., etal., J. Ant
ibiotics, 39, 1368-1385 (1986))。しかしながら、上
記の文献にはプロピオキサチンAがセラチア・マルセセ
ンス(Serratia marcescens)の生産する56Kプロテ
アーゼはもとより、その免疫学的同等物であるセラチオ
プロテアーゼを特異的に阻害することについては全く触
れていない。プロピオキサチンAがセラチオプロテアー
ゼを特異的に阻害し、その免疫学的同等物である56K
プロテアーゼを阻害するであろうこと、また56Kプロ
テアーゼに起因する角膜感染症などの病原性の発現を抑
制し得ることは今回初めて明らかにされたことである。
【0010】すなわち、本発明は 1) 下記式
【化4】 で示されるプロピオキサチンAからなるセラチオプロテ
アーゼ阻害剤、および 2) 上記1)記載のプロピオキサチンAを有効成分と
して含有する角膜感染症予防および/または治療剤を提
供するものである。
【0011】以下、本発明を詳しく説明する。セラチオ
プロテアーゼはメタルプロテアーゼの一種であり、メタ
ルプロテアーゼ阻害剤として知られているエチレンジア
ミン四酢酸(EDTA)やo−フェナントロリンなどの
金属キレート剤により阻害される。これらの金属キレー
ト剤はその他のメタルプロテアーゼ、例えばサーモリシ
ンなどをも強力に阻害する。他の微生物由来のメタルプ
ロテアーゼ阻害剤としては、ホスホラミドンやタロペプ
チンがあるが、これらはサーモリシンを阻害するがセラ
チオプロテアーゼを阻害しない。
【0012】これに対して、本発明に係るプロピオキサ
チンAはセラチオプロテアーゼを強力に阻害するが、サ
ーモリシンを殆ど阻害しない。なお、プロピオキサチン
Aによるサーモリシンの阻害は、プロピオキサチンA分
子中のヒドロキサム酸(−NH−OH)のキレート形成
能によって活性が阻害されるものであり、その阻害率は
10%程度である。また、プロピオキサチンAは、セリ
ンプロテアーゼであるトリプシン、α−キモトリプシン
およびズブチリシンBPN′、酸性プロテアーゼである
ペプシン、チオールプロテアーゼであるパパインなどを
全く阻害しない。すなわち、プロピオキサチンAはセラ
チオプロテアーゼの酵素作用を特異的に阻害する。
【0013】プロピオキサチンAの製造法:微生物を用
いる方法 プロピオキサチンAは、本発明者らが熊本県下の土壌か
ら分離した菌株を用いて取得することができる。すなわ
ち、この菌株を適当な培地に接種し、常法に従って培養
すればよい。培地は、前記株菌が増殖し、プロピオキサ
チンAを生産し得るものならば任意の培地が用いられ
る。例えば、炭素源としては通常グルコース、グリセロ
ール、ラクトース、デンプン等が用いられ、窒素源とし
てはミートエキス、ペプトン、脱脂大豆粉、酵母エキ
ス、麦芽エキス、コーンスティープリカー等が用いられ
るほか、リン酸塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム等の無機塩が添加される。培養は好気的条件
で、例えば通気撹拌法や振とう培養法で行なう。培養温
度は25〜35℃が好ましく、pHは5〜8が好まし
い。培養時間は34〜42時間程度であり、プロピオキ
サチンAによる阻害活性が最高に達した時に培養を終了
すればよい。プロピオキサチンAの精製は、前記培養液
を熱処理およびろ過を行ない菌体を除去した後、イオン
交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー
等により行なえばよい。
【0014】また、イナオカらの方法(J. Antibiotic
s, 39, 1368-1385 (1986))、すなわち工業技術院生命
工学工業技術研究所に受託番号FERM P−7581
として寄託されているキタサトスポリア・セタエ(Kita
satosporia setae)SANK 60684を用いて上記のように培
養して取得することもできる。
【0015】プロピオキサチンAの製造法−2:合成化
学的方法 プロピオキサチンAは、下記の反応工程式の手順に従っ
て公知の方法により合成することもできる(J. Antibio
tics, 39, 1382-1385 (1986))。
【0016】
【化5】
【0017】[毒性]本発明にかかるプロピオキサチン
Aの毒性は非常に低いものであり、医薬として使用する
ために十分安全であると判断できる。
【0018】[医薬品への適用]プロピオキサチンAを
角膜感染症などの予防や治療の目的で用いるためには、
通常、溶液剤の形で用いられ、汎用されている技術を用
いて製剤化することができる。例えば点眼液であれば、
滅菌精製水に塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張化
剤、リン酸ナトリウム等の緩衝剤、ポリソルベート80
等の可溶化剤、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化
ベンザルコニウム等の防腐剤等を必要に応じて適宜選択
して調製することができる。本発明阻害剤を点眼の形で
投与するには、症状、年齢、治療効果、処理時間等によ
り異なるが、通常、0.0001%〜0.5%溶液として用いら
れる。注射剤として非経口投与する場合は、プロピオキ
サチンAを少なくとも1種の不活性な水性の希釈剤(注
射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水性の希釈剤
(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オ
リーブ油、エタノール、ポリソルベート80(登録商
標)等)と混合して用いられる。これらの注射剤は、さ
らに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解
補助剤のような補助剤を含有していてもよい。上記注射
剤は、通常、バクテリア保留フィルター等を用いるろ
過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化されるか、
またはこれらの処理をした後、凍結乾燥等の方法により
固体組成物とし、使用直前に無菌水または無菌の注射用
希釈剤を加えて使用される。
【0019】また、本発明予防剤または治療剤を経口投
与する場合には、固体組成物および液体組成物として投
与する。経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸
剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などが含まれる。このよ
うな固体組成物においては、プロピオキサチンAを、少
なくともひとつの不活性な希釈剤(乳糖、マンニトー
ル、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶
セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケ
イ酸アルミル酸マグネシウム等)と混合して用いられ
る。これらの組成物は、不活性な希釈剤以外の添加物、
例えば潤滑剤、崩壊剤、溶解補助剤や安定化剤を含有し
ていてもよい。錠剤または丸剤は、必要により胃溶性ま
たは腸溶性物質(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レート等)のフィルムで被覆していてもよい。経口投与
のための液体組成物には、溶液剤、乳濁剤、懸濁剤、シ
ロップ剤、エリキシル剤が含まれる。このような液体組
成物においては、一般的に用いられる不活性な希釈剤
(精製水、エタノール等)が含まれる。これらの組成物
は、不活性な希釈剤以外に、湿潤剤、懸濁剤のような補
助剤、甘味料、風味料、芳香剤、防腐剤を含有していて
もよい。
【0020】
【発明の効果】本発明はプロピオキサチンAからなるセ
ラチオプロテアーゼの特異的阻害剤を提供するものであ
り、セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens
が生産する病原性プロテアーゼに起因する角膜感染症等
の予防や治療に有用である。
【0021】
【実施例】以下に参考例および実施例を示し本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何等
限定されるものではない。なお、参考例において、各精
製工程におけるセラチオプロテアーゼの総活性は以下の
方法により測定した。
【0022】すなわち、各精製工程により得られた溶液
0.02mlをエッペンドルフチューブにいれ、次に50μ
g/ml酵素溶液[セラチア・ピスカトルム(Serratia
piscatorum)の生産するセラチオプロテアーゼ,0.1M
リン酸緩衝液(pH9.0)]0.03mlを混合し、37℃
で30分間プレインキュベートした後、基質として4m
g/mlに調製したアゾアルブミン(Azoalbumin)を0.
1ml[0.1Mリン酸緩衝液(pH9.0)]混合し、37
℃で60分間反応させる。反応後、50%トリクロロ酢
酸溶液(反応停止液)0.02mlを加え、37℃で10分
間放置する。次に遠心分離(7000g×2分)し、その上
清を0.12ml採取し、予め、0.02mlの10N水酸化ナ
トリウム水溶液を各セルに加えたマイクロタイタープレ
ート(96穴)中にそれぞれ加える。約20分間放置
後、生じたオレンジ色の呈色をELSIAリーダー(In
ternational Reagents Corporation社製)にて450n
mにおける吸光度として測定する。また、各精製工程に
より得られた溶液0.02mlの代わりに0.1Mリン酸緩衝
液(pH9.0)を0.02ml用いたものについて上記と同
様の操作を行ない、660nmにおける吸光度を測定す
る。次に以下の式により阻害率I(%)を求め、50%
の阻害率を示したときの阻害活性を1ユニットとした。
【数1】I(%)=((S−B)−(T−B))/(S
−B)×100 S:標準液吸光度 T:試験溶液の吸光度 B:対照溶液の吸光度
【0023】参考例1:菌株の培養 500ml容量の坂口コルベンにグリセロール 1.0%、
フジプロ−R 1.5%、酵母エキス 0.2%、Na2HPO4
・12H2O 0.3%、アデカノール 0.2%を含有する培地
(pH6)を50ml仕込んだ後、株菌を1白金耳量植
菌し30℃にて24時間振盪培養したものを、上記と同
様の培地(pH6)を20リットル入れた30リットル
容量のジャーファーメンターに入れ、30℃にて27時
間振盪培養した。
【0024】参考例2:培養液の熱処理 参考例1で得た培養液に蒸気を送り、培地温度が100
℃になるように調節し、15分間熱処理を行なった。こ
のとき培養液は17リットルとなり、培養液に対する活
性の回収率は99%であった。
【0025】参考例3:培養液のろ過 参考例2で得た培養液17リットルからHyfro Super-Ce
ll(ジョーンズ・マンビル社製)をろ過助材に用いて、
東洋ろ紙No.2でのろ過によって菌体を除去した。このと
き培養液は16.2リットルとなり、培養液に対する活性の
回収率は96%であった。
【0026】参考例4:HP−20カラムによる精製 参考例3で得たろ過液16.2リットルにpHが3〜3.5に
なるように酢酸を加えて調整し、予め、脱イオン水で平
衡化したDIAION HP−20カラム(φ5×45c
m;三菱化学株式会社製)に吸着させた後、脱イオン水
によりカラムを洗浄した。次いで60%メタノールによ
り吸着させた物質を溶出し、活性画分を回収した。この
活性画分は2.55リットルとなり、培養液に対する活性の
回収率は76%であった。
【0027】参考例5:Dowex50Wカラムによる
精製 参考例4で得た活性画分2.55リットルをロータリーエバ
ポレーターで0.5リットルまで濃縮し、これを予め脱イ
オン水で洗浄したDowex50Wカラム(φ5×15
cm;ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製)に通塔させた
後、脱イオン水で洗浄した。通過液にアンモニア水をp
H7になるように加え、濃褐色の色素分を除去した。こ
の操作により活性画分は1リットルとなり、培養液に対
する活性の回収率は68%であった。
【0028】参考例6:Chromatorex OD
Sカラムによる精製 参考例5で得た活性画分1リットルをロータリーエバポ
レーターで0.1リットルまで濃縮し、pHが3〜3.5にな
るように酢酸を加えて調整し、予め、脱イオン水で平衡
化したODSカラム(φ7×9cm;富士デヴィソン化学
株式会社製)に吸着させた後、脱イオン水によりカラム
を洗浄した。次いで0〜70%メタノールのリニアグラ
デーションにより吸着させた物質を溶出し、活性画分を
回収した。この活性画分は250mlとなり、培養液に
対する活性の回収率は47%であった。
【0029】参考例7:ゲルろ過 参考例6で得た活性画分250mlをロータリーエバポ
レーターで20mlまで濃縮し、これを予め脱イオン水
で洗浄したBioGel P−2(φ2.2×45cm;バイ
オ・ラッド社製)にかけ、蒸留脱イオン水で溶出し、活
性画分を回収した。この活性画分は80mlとなり、培
養液に対する活性の回収率は35%であった。
【0030】参考例8:TSKゲルSAX HPLCに
よる精製 参考例7で得た活性画分80mlをロータリーエバポレ
ーターで30mlまで濃縮し、予め5mMリン酸二ナト
リウムで平衡化したカラムを用い、下記条件のHPLC
により精製を行なった。回収した活性画分をロータリー
エバポレーターで30mlに濃縮した。培養液に対する
活性の回収率は31%であった。HPLC条件 カラム:TSKゲルSAX(φ0.78×30cm;東ソー株
式会社製) 展開溶媒:0〜0.5M NaCl+5mMリン酸二ナトリ
ウム 流速:1.0ml/分 圧力:51kg/cm2 検出:Abs210nm カラム温度:27℃
【0031】参考例9:TSKゲルオクタデシル2PW
HPLCによる精製 参考例8で得た活性画分30mlを、予め20mMリン
酸二ナトリウム−6%メタノールで平衡化したカラムを
用い、下記条件のHPLCにより精製を行なった。回収
した活性画分をロータリーエバポレーターで30mlに
濃縮した。培養液に対する活性の回収率は20%であっ
た。HPLC条件 カラム:TSKゲルオクタデシル2PW(φ0.78×30
cm;東ソー株式会社製) 展開溶媒:20mMリン酸二ナトリウム−6%メタノー
ル 流速:1.0ml/分 圧力:100kg/cm2 検出:Abs225nm カラム温度:25℃
【0032】参考例10:ニュークレオシルODS10
18 HPLCによる精製 参考例9で得た活性画分30mlにpHが3.5になるよ
うに酢酸を加えて調整し、予め再蒸留水で洗浄したカラ
ムに吸着させた後、再蒸留水で洗浄し、下記HPLC条
件下、0〜60%メタノールのリニアグラジエントで溶
出し、活性画分を回収した。この活性画分をロータリー
エバポレーターで30mlに濃縮した。培養液に対する
活性の回収率は16%であった。HPLC条件 カラム:ニュークレオシルODS1018(φ0.8×15c
m;ナーゲル社製) 展開溶媒:0〜60%メタノールのリニアグラジエント 流速:3.0ml/分 圧力:65kg/cm2 検出:Abs225nm カラム温度:28℃
【0033】参考例11:ヒタチゲル #3019 H
PLCによる精製 参考例10で得た活性画分にはシリカゲルを担体とする
逆相クロマトによってカラムからの漏出物が認められた
のでポーラスポリマー系逆相カラムを用いてシリカ等の
漏出物の除去を行なった。すなわち、参考例10で得た
活性画分30mlをロータリーエバポレーターで10m
lに濃縮し、予め再蒸留水で洗浄したカラムに吸着させ
た後、再蒸留水で洗浄し、下記HPLC条件下、60%
メタノールで溶出し、活性画分を回収した。この活性画
分を凍結乾燥し、78.89mgの白色粉末を得た。培養液
に対する活性の回収率は11.8%であった。HPLC条件 カラム:ヒタチゲル #3019(φ0.8×15.5cm;日立
化成株式会社製) 展開溶媒:60%メタノール 流速:2.0ml/分 圧力:70kg/cm2 検出:Abs210nm カラム温度:28℃
【0034】表3に上記参考例2〜11までの精製工程
毎における活性等を示す。
【表3】 精製段階 総活性(U) 収率(%) 参考例1 培養液 180,000,000 100 参考例2 加熱処理 179,000,000 99 参考例3 セライトろ過 172,000,000 96 参考例4 DIAION HP-20 136,000,000 76 参考例5 Dowex 50W 122,000,000 68 参考例6 Chromatorex ODS 83,800,000 47 参考例7 Bio Gel P-2 62,500,000 35 参考例8 TSK ゲルSAX 56,600,000 31 参考例9 TSK ゲルオクタデシル2PW 36,700,000 20 参考例10 ニュークレオシル 29,300,000 16 参考例11 ヒタチゲル#3019 21,300,000 12
【0035】以上により製造および精製されたプロピオ
キサチンAの物性を下記に示す。 (1) 元素分析 計算値:C7.82,H54.99,N11.32(C172936) 測定値:C7.77,H53.52,N11.02 (2) 質量分析 FAB−MS(m/z):372(M+H)+(Pog.)グリセリン
マトリックス FAB−MS(m/z):370(M-H)-(Neg.)グリセリン
マトリックス (3) IR 3000-2900, 1760-1700, 1700-1580, 1580-1490, 1490-1
400, 1260-1160cm-1 (4) 1H−NMR(D2O):δ(ppm) 4.32(1H,dd,J=5.5Hz,8.4Hz), 4.08(1H,d,J=5.9Hz), 3.7
0-3.53(2H,m), 3.05-2.95(1H,m), 2.29-2.18(2H,m), 2.
18-2.00(2H,m), 1.91-1.77(3H,m), 1.48-1.25(2H,m),
1.24-1.14(2H,m), 0.88-0.81(6H,m), 0.75(3H,t,J=7.3H
z) (5) 13C−NMR(D2O):δ(ppm) CO :175.9, 175.5, 174.2, 170.7 CH3:18.3, 17.2, 13.2 CH2:48.3, 34.6, 34.0, 29.2, 24.3, 19.4 CH :60.0, 58.5, 39.4, 29.8 (6) 融点 85〜86℃ (7) 旋光度 −90.2゜(c=0.1,28℃,水)
【0036】実施例:阻害活性の測定 以上により得られたプロピオキサチンAの各種酵素に対
する阻害率を測定した。酵素としては、セラチア・ピス
カトルム(Serratia piscatorum)の生産するセラチオ
プロテアーゼ、サーモリシン、ズブチリチンBNP′、
α−キモトリプシン、トリプシン、ペプシンおよびパパ
インを用いた。結果を表4に示す。なお、阻害率は以下
のハマルステインカゼイン法にて測定した。
【0037】[阻害率の測定方法] (1)セラチオプロテアーゼ 50μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
9.0))0.3mlと参考例で得たプロピオキサチンAの2
μg/ml溶液0.2mlとを、37℃で30分間プレイ
ンキュベートした後、0.7%ハマルステインカゼイン溶
液(同pH)1.5mlを加え、37℃で20分間反応さ
せる。反応後、50%トリクロロ酢酸2mlを加えて反
応を停止させ、室温で20分間放置後、東洋ろ紙No.2を
用いてろ過し、そのろ液0.5mlを分取する。これに0.4
4M炭酸ナトリウム1.5mlと、1Nフォーリン試薬0.5
mlを加え、37℃で20分間反応させた後、660n
mにおける吸光度を測定する。プロピオキサチンAを加
えずに同様に測定した吸光度を対照として、阻害率を算
出する。 (2)サーモリシン 10μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
7.0))0.3mlを用い、上記1と同様に阻害率を算出す
る。 (3)ズブチリチンBNP′ 50μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
8.0))0.3mlを用い、上記1と同様に阻害率を算出す
る。 (4)α−キモトリプシン 50μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
8.0))0.3mlを用い、上記1と同様に阻害率を算出す
る。 (5)トリプシン 50μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
8.0))0.3mlを用い、上記1と同様に阻害率を算出す
る。 (6)ペプシン 50μg/ml酵素溶液(50mMリン酸緩衝液(pH
2.0))0.3mlを用い、上記1と同様に阻害率を算出す
る。 (7)パパイン 30μg/ml酵素溶液(5mMシステインと1mMエ
チレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する50mM
リン酸緩衝液(pH7.0))0.3mlを用い、上記1と同
様に阻害率を算出する。
【0038】
【表4】 酵 素 濃度(μg/ml) pH 阻害率(%) セラチオプロテアーゼ 50 9.0 89 サーモリシン 10 7.0 10 ズブチリチンBNP′ 50 8.0 0 α−キモトリプシン 50 8.0 0 トリプシン 50 8.0 0 ペプシン 50 2.0 0 パパイン 30 7.0 0
【0039】表4から明らかなように、プロピオキサチ
ンAはセラチオプロテアーゼに対して強力な阻害作用を
有する。セラチオプロテアーゼと同じメタルプロテアー
ゼに分類されるサーモリシンに対しても多少の阻害作用
を示すが、これはプロピオキサチンAが分子中に有する
ヒドロキサム酸(−NH−OH)のキレート形成能によ
り活性が阻害されるものと考えられ、その阻害効果は弱
い。また、セリンプロテアーゼであるトリプシン、α−
キモトリプシンおよびズブチリシンBPN′、酸性プロ
テアーゼであるペプシン、チオールプロテアーゼである
パパインなどを全く阻害しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:43)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【化1】 で示されるプロピオキサチンAからなるセラチオプロテ
    アーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 下記式 【化2】 で示されるプロピオキサチンAを有効成分として含有す
    る角膜感染症予防および/または治療剤。
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