JPH09310686A - スクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構 - Google Patents

スクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構

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JPH09310686A
JPH09310686A JP12444296A JP12444296A JPH09310686A JP H09310686 A JPH09310686 A JP H09310686A JP 12444296 A JP12444296 A JP 12444296A JP 12444296 A JP12444296 A JP 12444296A JP H09310686 A JPH09310686 A JP H09310686A
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JP12444296A
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Jiro Iizuka
二郎 飯塚
Shinichi Otake
真一 大武
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Sanden Corp
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レースを簡単確実に固定して、コスト低減を
図り、さらに、圧縮機性能の低下を防止する。また、可
動スクロール部材の旋回半径の調整を容易にする。 【解決手段】 スクロール型圧縮機において、回転阻止
機構は第1の環状レース27a、第2の環状レース27
b、及び複数のボール27cを備えており、第1及び第
2の環状レースには円周に沿って所定の間隔で複数の切
り欠き部が形成され、第1及び第2の環状レースは切り
欠き部でそれぞれ可動スクロール部材及びフロントハウ
ジングをかしめて可動スクロール部材及びフロントハウ
ジングに固定される。また、第1及び第2の環状レース
は所定のテーパ角を有しており、このテーパ角を調整し
て旋回半径を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクロール型圧縮機
に関し、特に、スクロール型圧縮機において用いられる
回転阻止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール型圧縮機では固定ス
クロール部材及び可動スクロール部材(公転スクロール
部材)を備えており、固定スクロール部材と可動スクロ
ール部材とによって形成される流体ポケットの容積を変
化させつつ移動させ、これによって圧縮を行っている。
このようなスクロール型圧縮機では、可動スクロール部
材を自転を阻止しつつ円軌道運動を行わせる必要があ
り、このため、スクロール圧縮機には回転阻止機構が備
えられている。
【0003】従来、このような回転阻止機構として、例
えば、特開平5−33811号公報及び特開平5−87
131号公報に記載されたスラスト玉軸受が知られてい
る。特開平5−33811号公報に記載されたスラスト
玉軸受(以下従来技術1と呼ぶ)では、固定フレーム
(フロントハウジング)及び可動スクロール部材に装着
された一対のリング状軌道輪(レース)を備えており、
軌道輪には軌道溝が形成され、軌道溝にボールが配置さ
れる。各軌道輪は固定フレーム及び可動スクロール部材
に形成された環状の装着溝に嵌合される。その後、フラ
ンジをポンチ等の工具で打撃してかしめ突部を形成し
て、これによって、軌道輪の回り止めを行っている。な
お、固定フレーム及び可動スクロール部材には予めかし
め突部と係合する凹部が形成されており、この凹部の位
置で前述のかしめが行われる。
【0004】同様に、特開平5−87131号公報に記
載されたスラスト玉軸受(以下従来技術2と呼ぶ)で
は、固定フレーム(フロントハウジング)及び可動スク
ロール部材に装着された一対のリング状軌道輪(レー
ス)を備えており、軌道輪には軌道溝が形成され、軌道
溝にボールが配置される。各軌道輪は固定フレーム及び
可動スクロール部材に形成された環状の装着溝に嵌合さ
れている。軌道輪には周方向の一部に回り止め突部が形
成されており(特開平5−87131号公報の図2参
照)、この突部が装着溝内の凹部に係合されて、固定フ
レーム及び可動スクロール部材に対する角度固定が行わ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
技術1及び2ともに軌道輪を固定フレーム又は可動スク
ロール部材に嵌合しているだけであるので、つまり、圧
入によって軌道輪を固定しているから、保持力がそれ程
高くなく、高速回転の際軌道輪がはずれてしまう場合も
ある。
【0006】加えて、軌道輪の内径又は外径の部分は軸
方向において相手側部品と接しておらず(つまり、クリ
アランス(隙間)が存在し)、軌道輪をかしめ固定する
際には、上記の隙間が減少する方向に軌道輪が変形する
ことがある。この結果、軌道輪の精度が劣化して圧縮機
性能が低下するばかりでなく、騒音が増大することがあ
る。
【0007】さらに、圧縮機組み立ての際、フロントハ
ウジングに取り付けられた軌道輪上にボールを乗せよう
として、誤ってフロントハウジング内側へボールを落と
してしまうことが考えられ、一旦、ボールが落ちてしま
うとボールを取り出さなければならない。そのまま圧縮
機が組み立てられてしまうと、異物噛み込みとなって圧
縮機が破損してしまう。
【0008】また、軌道輪を成形加工又は熱処理する際
には、ほぼ点対称で軌道輪に歪みが発生する。このよう
な軌道輪の歪みは可動渦巻き支持の際偏りを生じ、圧縮
機の性能低下となる。
【0009】特に、従来技術2においては、軌道輪に回
り止め突部を形成している関係上、この突部を正確に装
着溝内の凹部に位置決めするには、相手側(固定フレー
ム又は可動スクロール部材)に形成する凹部を、例え
ば、エンドミル加工を用いて精度よく形成する必要があ
る。ところが、一般に、エンドミル加工を用いると、旋
盤加工に比べてコストアップとなってしまう。
【0010】コストアップを防止するため、相手側に形
成する凹部を鋳造によって形成すると、通常ダイカスト
鋳造を用いると、不可避的に±0.2mm程度の誤差が
生じてしまい、このような誤差が生じると、回転阻止機
構の精度が悪くなって圧縮機性能にばらつきが生じ、量
産には適さない。
【0011】さらに、従来技術1及び2ともに公転(旋
回)半径の調整が難しく、その結果、圧縮動作の際にお
ける渦巻き間のシール性にばらつきが生じてしまう。従
って、生産性が低いという問題点がある。
【0012】本発明の目的は圧縮機性能が低下すること
なくしかも安価な回転阻止機構を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は旋回半径の調整が容易
な回転阻止機構を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、固定ス
クロール部材と、可動スクロール部材と、該可動スクロ
ール部材とフロントハウジングとの間に配設され前記可
動スクロール部材の自転を阻止する回転阻止機構とを有
し、前記可動スクロール部材を公転運動させて前記固定
スクロール部材と前記可動スクロール部材との間に形成
される流体ポケットの容積を変化させて流体の圧縮を行
うようにしたスクロール型圧縮機において、前記回転阻
止機構は、前記可動スクロール部材に固定される第1の
環状レースと、前記フロントハウジングに固定される第
2の環状レースと、前記第1及び前記第2の環状レース
とに挟持された複数のボールとを有し、前記第1及び前
記第2の環状レースには円周に沿って所定の間隔で複数
の切り欠き部が形成されており、前記第1及び前記第2
の環状レースは前記切り欠き部でそれぞれ前記可動スク
ロール部材及び前記フロントハウジングをかしめて前記
可動スクロール部材及び前記フロントハウジングに固定
されていることを特徴とするスクロール型圧縮機に用い
られる回転阻止機構が得られる。そして、例えば、前記
第1の環状レースにはその内周にそって前記切り欠き部
が形成されており、前記第2の環状レースにはその外周
にそって前記切り欠き部が形成される。
【0015】前記第2の環状レースの内周には前記第2
の環状レースに向うフランジ部を形成するようにしても
よい。
【0016】また、前記可動スクロール部材及び前記フ
ロントハウジングにはそれぞれ軸方向に延びる突起部が
形成されており、該突起部をかしめて前記第1及び前記
第2の環状レースが前記可動スクロール部材及び前記フ
ロントハウジングにそれぞれ固定される。そして、前記
突起部の近傍において前記第1又は前記第2の環状レー
スが載置される箇所には微小段差を形成することが望ま
しい。また、前記突起部の高さは前記第1又は前記第2
の環状レースの肉厚よりも大きくされる。
【0017】なお、前記突起部の足元には所定のテーパ
角を有するテーパ面を形成するようにしてもよく、前記
第1及び前記第2の環状レースには位置決め用凸部を形
成し、前記可動スクロール部材及び前記フロントハウジ
ングには位置決め用孔を形成して前記第1及び前記第2
の環状レースをそれぞれ前記可動スクロール部材及び前
記フロントハウジングに固定する際前記位置決め用凸部
及び前記位置決め用孔を用いて位置決めを行うようにし
てもよい。
【0018】さらに、本発明によれば、固定スクロール
部材と、可動スクロール部材と、該可動スクロール部材
とフロントハウジングとの間に配設され前記可動スクロ
ール部材の自転を阻止する回転阻止機構とを有し、前記
可動スクロール部材を公転運動させて前記固定スクロー
ル部材と前記可動スクロール部材との間に形成される流
体ポケットの容積を変化させて流体の圧縮を行うように
したスクロール型圧縮機において、前記回転阻止機構
は、前記可動スクロール部材に固定される第1の環状レ
ースと、前記フロントハウジングに固定される第2の環
状レースと、前記第1及び前記第2の環状レースとに挟
持された複数のボールとを有し、前記第1及び前記第2
の環状レースは互いに対向する外周端の2点を結ぶ線と
レース面とが所定の角度を有していることを特徴とする
スクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構が得られ
る。この場合、前記所定の角度は鋭角であり、前記可動
スクロール部材及び前記フロントハウジングにはそれぞ
れ前記第1及び前記第2の環状レースの所定の角度を調
整する調整手段が備えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明について図面を参照し
て説明する。
【0020】まず、図1を参照して、スクロール型圧縮
機について概説する。
【0021】図示の圧縮機は圧縮機ハウジング10を備
えており、この圧縮機ハウジング10はフロントエンド
プレート(フロントハウジング)11とこれに配設され
たカップ状部分12を備えている。フロントエンドプレ
ート11には主軸13を挿通させるための貫通孔111
がその中心に形成されている。主軸13の内端側には主
軸大径部15が形成されており、この主軸大径部15は
ボールベアリング16によって回転可能に支持されてい
る。また、主軸大径部15には主軸13に対して偏心し
て円板状のブッシュ33が取り付けられている。
【0022】フロントエンドプレート11は主軸13を
取り巻くようにして前方に延びるスリーブ17を備えて
おり、スリーブ17の前端部にはボールベアリング19
が配設されており、このボールベアリング19によって
主軸13が回転可能に支持されている。シャフトシール
組立体20は貫通孔111内で主軸13上に組み立てら
れており、主軸13には外部駆動源(例えば、自動車エ
ンジン)の回転が電磁クラッチ13aを介して伝達され
る。
【0023】前述のカップ状部分12内には、固定スク
ロール部材25及び可動スクロール部材26が備えられ
るとともに、後述する回転阻止機構27が配置されてい
る。固定スクロール部材25は側板251とその一面に
固定された渦巻き体252を有しており、側板251は
カップ状部分に固定されている。可動スクロール部材2
6は側板261とその一面に固定された渦巻き体262
を有しており、側板261には渦巻き体262と反対の
面において円環状のボス263が形成されている。そし
て、このボス263にはブッシュ33が嵌合され、ニー
ドルベアリング34を介して回転可能に支持されてい
る。さらに、ブッシュ33にはこれと一体で径方向に延
びる半円板状のバランスウェイト331が備えられてい
る。
【0024】渦巻き体262は渦巻き体252と180
度の角度ずれをもって噛み合わされて、両渦巻き体間に
流体ポケットが形成されている。可動スクロール部材2
6は回転阻止機構27に連結されており、可動スクロー
ル部材26は回転阻止機構27によってその自転を阻止
されつつ主軸13の回転に応じて所定の円軌道上を公転
運動し、これによって流体の圧縮が行われる。
【0025】回転阻止機構27は一対の環状レース27
a及び27bと、これら環状レース間に所定の間隔をお
いて円周方向に配置された複数のボール27cを備えて
いる。具体的には、レース27a及び27bの対向面に
はボール27cを転走させる環状の溝が周方向複数箇所
に等間隔に形成され、各溝は溝断面がボール27cより
も僅かに大きな曲率半径の円弧状断面に形成され、かつ
溝底部に沿う円周軌道の直径が可動スクロール部材26
の公転半径に略等しく設定される。そして、後述するよ
うに、レース27aは可動スクロール部材26の側板2
61に固定され、レース27bはフロントエンドプレー
ト11に固定される。
【0026】図2を参照して、レース27aを可動スク
ロール部材26の側板261に固定する際には、側板2
61の背面にレース27aがその内径で嵌合される。具
体的には、側板261の背面にはレース27aの内径よ
りも僅かに径が小さい円環状部26aが形成されてお
り、レース27aはその内径が円環状部26aに嵌合さ
れる。
【0027】図2(a)に示すように、レース27aに
はその内径に沿って所定の間隔で径方向に延びる切り欠
き部40が複数設けられている。そして、この切り欠き
部40に爪状突起を有するジグを位置合わせして側板2
61をかしめる。これによって、図2(b)及び(c)
に示すように、側板261が部分的に切り欠き部40に
寄せられ、レース27aが側板261に確実に固定され
る。
【0028】レース27aには位置決め孔41が形成さ
れており、側板261の所定の位置にも位置決め孔(図
示せず)が形成されている。レース27aを側板261
に位置決めする際には、位置決め孔にピンを通してレー
スを側板261上に位置決めする。そして、その後、前
述のかしめ固定が行われる。また、図3に示すように、
バーリング加工によってレース27aの所定の位置にピ
ン状の凸部271を設けて(この際、レース27aに
は、位置決め孔41を形成しない)、レース27aと側
板261とを位置決めする際、側板261上の位置決め
孔に凸部271を挿入して位置決めを行うようにしても
よい。
【0029】また、図2(d)に示すように、切り欠き
部40を深く形成しておくと、上述のようにして、レー
ス27aを側板261に固定した際、回転方向の保持力
を増大させることができる。
【0030】図4を参照して、レース27bをフロント
エンドプレート11に固定する際には、フロントエンド
プレート11にレース27bがその外径で嵌合される。
具体的には、フロントエンドプレートの内端面にはレー
ス27bの外径よりも僅かに径が小さい円環状部11a
が形成されており、レース27aはその外径が円環状部
11aに嵌合される。
【0031】図4(a)に示すように、レース27bに
はその外径に沿って所定の間隔で径方向に延びる切り欠
き部42が複数設けられている。そして、この切り欠き
部42に爪状突起を有するジグを位置合わせしてフロン
トエンドプレート11をかしめる。これによって、図4
(b)及び(c)に示すように、フロントエンドプレー
ト11が部分的に切り欠き部42に寄せられ、レース2
7bがフロントエンドプレート11に確実に固定され
る。
【0032】レース27bには位置決め孔43が形成さ
れており、フロントエンドプレート11の所定の位置に
も位置決め孔(図示せず)が形成されている。レース2
7bをフロントエンドプレート11に位置決めする際に
は、位置決め孔にピンを通してレース27bをフロント
エンドプレート11上に位置決めする。そして、その
後、前述のかしめ固定が行われる(位置決め孔43を形
成せず、レース27aと同様にして凸部を設けて、この
凸部をフロントエンドプレート11上の位置決め孔に挿
入して位置決めを行うようにしてもよい)。また、図4
(d)に示すように、切り欠き部42を深く形成してお
くと、上述のようにして、レース27bをフロントエン
ドプレート11に固定した際、回転方向の保持力を増大
させることができる。
【0033】なお、図2及び図4に示した例ともに、レ
ース27a及び27bの肉厚が薄い場合には、レースに
切り欠きを形成せず、前述の円環状部の高さをレースの
肉厚よりも高くすれば、確実にレースを固定することが
できる。
【0034】図5を参照して、上述のようにして、回転
阻止機構を組み立てる際には、回転阻止機構組付用受け
台44が用いられる。この受け台44はその中央部に貫
通孔45が形成されており、主軸13が装着されたフロ
ントエンドプレート11が受け台44に載置される。こ
の際、図示のように主軸13は貫通孔45に挿入され
る。
【0035】可動スクロール部材26及びフロントエン
ドプレート11には図2及び図4で説明したようにし
て、レース27a及び27bが固定される。この際、レ
ース27bの内周部をレース27a側に折り曲げ全周又
は部分的にフランジ271を形成するようにしてもよ
い。このようにして、フランジ271を形成すると、圧
縮機組み立ての際、レース27b上に配置されたボール
がフロントエンドプレート11内部へ落下するのを防ぐ
ことができる。
【0036】ところで、レース27a及び27bは同一
の設備及び工程で作成されており、同一形状を有してい
る。通常、レースのような対称性のある部品では、熱処
理工程における歪みに対称性があり、その中央部で凸状
又は凹状となる。つまり、極めて大きな鈍角の円錐面形
状となる。このようなレースを互いに対向させた際に
は、歪みは相殺され、可動スクロール部材はフロントエ
ンドプレート11からの高さが変わらず、円滑に旋回運
動を行うことができる。
【0037】再び図5を参照して、前述のように、ボー
ル27cを転走させる環状の溝をレース27a及び27
bに形成した際には、溝形成面の反対面には凸部が形成
される。前述の円環状部26a及び11aの足元にはそ
れぞれ段差部26b及び11bが形成されており、これ
ら段差部26b及び11bの段差量は上記凸部の突出量
と同一とされる。前述のように、かしめによってレース
27a及び27bをそれぞれ側板261及びフロントエ
ンドプレート11に固定した際、段差部26b及び11
bによってレース27a及び27bが受けられる結果、
レースが歪むことがない。
【0038】また、図6に示すように、例えば、側板2
61の円環状部26aの足元を破線で示すようにテーパ
ー状に形成しておけば、側板261をかしめた際、レー
ス27aの角がテーパー状部に食い込み、その結果、テ
ーパー状部が実線で示すように変形してレース27aの
固定をより確実にすることができる。
【0039】ここで、図7を参照して、本発明による回
転阻止機構のさらに他の例について説明する。
【0040】図示のレース27a及び27bはバネ性を
有する材料で形成されており、これらレース27a及び
27bは前述のようにしてそれぞれ可動スクロール部材
26の側板261及びフロントエンドプレート11に固
定される。
【0041】前述のように、レース27a及び27b
は、熱処理工程で歪みを受けることがあり、この場合、
例えば、その中央部で凹状となる。つまり、極めて大き
な鈍角の円錐面形状となることがある。図示のレース2
7a及び27bは、このように中央部で凹状となった状
態を示している。
【0042】いま、可動スクロール部材の旋回半径をR
0 、ボール27cの半径をr、ボール27cの直径を
D、レース27a及び27bの歪み角度、つまり、レー
スのテーパ角度をψ、ボール27cの中心からレース2
7bの最高部(最も高い部分)までの距離をH1 、ボー
ル27cの中心からレース27aの最高部(最も高い部
分)までの距離をH2 、及びレース27a及び27bの
肉厚をtとすると、旋回半径R0 は次の数式1で表わさ
れる。
【0043】
【数1】
【0044】また、距離H1 及びH2 はそれぞれ数式2
及び数式3で表わされる。
【0045】
【数2】
【数3】
【0046】なお、θは回転阻止機構の旋回位相角であ
り、図7においては、固定側(つまり、レース27b
側)では、θ=π/2(rad)、旋回側(つまり、レ
ース27b側)では、θ=π/2(rad)である。
【0047】この結果、距離H1 及びH2 の和は数式4
で表わされることになる。
【0048】
【数4】
【0049】数式3から明らかなように、可動スクロー
ル部材26のフロントエンドプレート11からの高さは
旋回位相角に関係なく一定となる。つまり、テーパ角ψ
を調整することによって容易に旋回半径を調整すること
ができる。
【0050】図8もを参照して、旋回半径の調整につい
て具体的に説明する。
【0051】例えば、フロントエンドプレート11のレ
ース受け面111に角度ψ(ψはψと異なる)のテ
ーパ面を形成し、レース27bを取り付ける際(つま
り、圧縮機組み立ての際)、レース27bのテーパ角度
ψがレース受け面111のテーパ角ψとなるようにレ
ース27bをフロントエンドプレート11に固定する。
なお、可動スクロール部材26の側板261のレース受
け面にも同様にしてテーパ面を形成してレース27aの
テーパ角を調整するようにしてもよい。
【0052】図9に示すように、所定のテーパ角(例え
ば、ψ)を有するスペーサ112をフロントエンドプ
レート11のレース受け面111に配置して、スペーサ
112上にレース27bを組み付けるようにしてもよ
い。この際、互いにテーパ角の異なる複数のスペーサを
容易しておき、旋回半径に応じて適宜選択するようにし
てもよい。なお、可動スクロール部材26の側板261
のレース受け面にも同様にしてスペーサを配置してレー
ス27aのテーパ角を調整するようにしてもよい。
【0053】図10に示すように、フロントエンドプレ
ート11のレース受け面111に段差部113を形成す
るようにしてもよい。この段差部は、レース受け面11
1にレース27bが配置された際、レース27bの傾斜
角(テーパ角)が、例えば、ψとなるような高さに形
成される。なお、可動スクロール部材26の側板261
のレース受け面にも同様にして段差部を形成してレース
27aのテーパ角を調整するようにしてもよい。
【0054】図11に示すように、フロントエンドプレ
ート11のレース受け面111に断面四角形状のスペー
サ114を配置して、レース受け面111に段差部を形
成するようにしてもよい。この際にも、このスペーサ1
14はレース受け面111にレース27bが配置された
際、レース27bの傾斜角(テーパ角)が、例えば、ψ
となるような高さとされる。また、互いに高さ(段差
量)の異なる複数のスペーサを容易しておき、旋回半径
に応じて適宜選択するようにしてもよい。なお、可動ス
クロール部材26の側板261のレース受け面にも同様
にしてスペーサを配置してレース27aのテーパ角を調
整するようにしてもよい。
【0055】なお、旋回半径を調整する際には、図12
に示すように、ボール27cの配置位置を調整するた
め、レース上の同一箇所に複数の溝を設けるようにして
もよい。つまり、ボールの転走面を溝状に形成するよう
にしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では簡単に
レースを確実に固定することができるから、コストアッ
プを防止できるばかりでなく、耐久性が向上し圧縮機性
能の低下を防止できるという効果がある。
【0057】さらに、本発明ではレースのテーパ角を調
整するだけで、可動スクロール部材の旋回半径を簡単に
調整できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転阻止機構を有するスクロール
型圧縮機の一例を示す断面図である。
【図2】本発明による回転阻止機構においてレースのフ
ロントハウジングへの固定を説明するための図である。
【図3】レースをフロントハウジングへ固定する際の位
置決めを説明するための図である。
【図4】本発明による回転阻止機構においてレースの可
動スクロール部材への固定を説明するための図である。
【図5】本発明による回転阻止機構の一例の組み立てを
説明するための図である。
【図6】本発明による回転阻止機構においてレースの固
定の他の例を説明するための図である。
【図7】本発明による回転阻止機構の他の例を説明する
ための図である。
【図8】図7に示す回転阻止機構において可動スクロー
ル部材の旋回半径調整の第1例を示す図である。
【図9】図7に示す回転阻止機構において可動スクロー
ル部材の旋回半径調整の第2例を示す図である。
【図10】図7に示す回転阻止機構において可動スクロ
ール部材の旋回半径調整の第3例を示す図である。
【図11】図7に示す回転阻止機構において可動スクロ
ール部材の旋回半径調整の第4例を示す図である。
【図12】本発明による回転阻止機構のさらに他の例を
示す図である。
【符号の説明】
10 圧縮機ハウジング 11 フロントエンドプレート(フロントハウジン
グ) 12 カップ状部分12 13 主軸 15 主軸大径部 25 固定スクロール部材 26 可動スクロール部材 27 回転阻止機構 27a,27b レース

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定スクロール部材と、可動スクロール
    部材と、該可動スクロール部材とフロントハウジングと
    の間に配設され前記可動スクロール部材の自転を阻止す
    る回転阻止機構とを有し、前記可動スクロール部材を公
    転運動させて前記固定スクロール部材と前記可動スクロ
    ール部材との間に形成される流体ポケットの容積を変化
    させて流体の圧縮を行うようにしたスクロール型圧縮機
    において、前記回転阻止機構は、前記可動スクロール部
    材に固定される第1の環状レースと、前記フロントハウ
    ジングに固定される第2の環状レースと、前記第1及び
    前記第2の環状レースとに挟持された複数のボールとを
    有し、前記第1及び前記第2の環状レースには円周に沿
    って所定の間隔で複数の切り欠き部が形成されており、
    前記第1及び前記第2の環状レースは前記切り欠き部で
    それぞれ前記可動スクロール部材及び前記フロントハウ
    ジングをかしめて前記可動スクロール部材及び前記フロ
    ントハウジングに固定されていることを特徴とするスク
    ロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記第1の環状
    レースにはその内周にそって前記切り欠き部が形成され
    ており、前記第2の環状レースにはその外周にそって前
    記切り欠き部が形成されていることを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機に用いられる回転阻止機構。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記第2の環状
    レースの内周には前記第2の環状レースに向うフランジ
    部が形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記可動スクロ
    ール部材及び前記フロントハウジングにはそれぞれ軸方
    向に延びる突起部が形成されており、該突起部をかしめ
    て前記第1及び前記第2の環状レースが前記可動スクロ
    ール部材及び前記フロントハウジングにそれぞれ固定さ
    れていることを特徴とするスクロール型圧縮機に用いら
    れる回転阻止機構。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記突起部の近
    傍において前記第1又は前記第2の環状レースが載置さ
    れる箇所には微小段差が形成されていることを特徴とす
    るスクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記突起部の高
    さは前記第1又は前記第2の環状レースの肉厚よりも大
    きいことを特徴とするスクロール型圧縮機に用いられる
    回転阻止機構。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記突起部の足
    元には所定のテーパ角を有するテーパ面が形成されてい
    ることを特徴とするスクロール型圧縮機に用いられる回
    転阻止機構。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載されたスクロール型圧縮
    機に用いられる回転阻止機構において、前記第1及び前
    記第2の環状レースには位置決め用凸部が形成されてお
    り、前記可動スクロール部材及び前記フロントハウジン
    グには位置決め用孔が形成されており、前記第1及び前
    記第2の環状レースをそれぞれ前記可動スクロール部材
    及び前記フロントハウジングに固定する際前記位置決め
    用凸部及び前記位置決め用孔を用いて位置決めが行われ
    るようにしたことを特徴とするスクロール型圧縮機に用
    いられる回転阻止機構。
  9. 【請求項9】 固定スクロール部材と、可動スクロール
    部材と、該可動スクロール部材とフロントハウジングと
    の間に配設され前記可動スクロール部材の自転を阻止す
    る回転阻止機構とを有し、前記可動スクロール部材を公
    転運動させて前記固定スクロール部材と前記可動スクロ
    ール部材との間に形成される流体ポケットの容積を変化
    させて流体の圧縮を行うようにしたスクロール型圧縮機
    において、前記回転阻止機構は、前記可動スクロール部
    材に固定される第1の環状レースと、前記フロントハウ
    ジングに固定される第2の環状レースと、前記第1及び
    前記第2の環状レースとに挟持された複数のボールとを
    有し、前記第1及び前記第2の環状レースは互いに対向
    する外周端の2点を結ぶ線とレース面とが所定の角度を
    有していることを特徴とするスクロール型圧縮機に用い
    られる回転阻止機構。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載されたスクロール型圧
    縮機に用いられる回転阻止機構において、前記所定の角
    度は鋭角であることを特徴とするスクロール型圧縮機に
    用いられる回転阻止機構。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載されたスクロール型
    圧縮機に用いられる回転阻止機構において、前記可動ス
    クロール部材及び前記フロントハウジングにはそれぞれ
    前記第1及び前記第2の環状レースの所定の角度を調整
    する調整手段が備えられていることを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機に用いられる回転阻止機構。
JP12444296A 1996-05-20 1996-05-20 スクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構 Withdrawn JPH09310686A (ja)

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JP12444296A JPH09310686A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 スクロール型圧縮機に用いられる回転阻止機構
BR9703359A BR9703359A (pt) 1996-05-20 1997-05-19 Aparelho de deslocamento de fluido do tipo de voluta
KR1019970019432A KR970075373A (ko) 1996-05-20 1997-05-20 운동 스크롤이 고정 스크롤과 상대 회전하는 것을 방지하는 개선된 기구를 갖춘 스크롤형 유체 변위 장치
CN97113652A CN1184210A (zh) 1996-05-20 1997-05-20 带有用于防止可动涡旋件相对固定涡旋件转动的改进机构的涡旋式流体容量装置
EP97108151A EP0809030A1 (en) 1996-05-20 1997-05-20 Scroll type fluid displacement apparatus with rotation preventing means

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CN1184210A (zh) 1998-06-10
BR9703359A (pt) 1998-10-27
KR970075373A (ko) 1997-12-10

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