JPH0931074A - 2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドの製造方法及び抗ヘルペスウイルス剤 - Google Patents

2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドの製造方法及び抗ヘルペスウイルス剤

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JPH0931074A
JPH0931074A JP7202901A JP20290195A JPH0931074A JP H0931074 A JPH0931074 A JP H0931074A JP 7202901 A JP7202901 A JP 7202901A JP 20290195 A JP20290195 A JP 20290195A JP H0931074 A JPH0931074 A JP H0931074A
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JP7202901A
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Minero Saneyoshi
峯郎 実吉
Toshiyuki Wakayama
敏之 若山
Toshiyuki Nagata
敏幸 永田
Masao Yoshida
▲祇▼生 吉田
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジン
ヌクレオシドの効率的な製造方法、及び該化合物を有効
成分とする抗ウイルス剤の提供。 【解決手段】5位の水酸基が保護された2,3−ジデオ
キシペントフラノシド誘導体とビス(トリオルガノシリ
ル)−2−チオピリミジンとをルイス酸の存在下に反応
させ、5’位の水酸基が保護された2’,3’−ジデオ
キシ−2−チオピリミジンヌクレオシドを製造し、該化
合物の5’位の保護基を脱保護して、下記化合物(I)
を製造する。 【化1】 〔式(I)において、R1 は水素原子又は低級アルキル
基を表し、Xは水酸基又はアミノ基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2’,3’−ジデオキ
シ−2−チオピリミジンヌクレオシドの製造方法及び特
定の2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌク
レオシドを有効成分とする抗ヘルペスウイルス剤に関す
るものであり、医薬の分野で有用なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ウイルス感染症の病原ウイルスに
関する研究が進むにつれ、種々の抗ウイルス剤の開発が
盛んに行われている。例えば、抗ヘルペスウイルス剤と
してイドクスウリジン及びアシクロビル等が、抗HIV
剤としてアジドチミジン、ジデオキシイノシン及びジデ
オキシシチジン等が知られている。一方、Bhalchandra
V.Joshi らの文献(Nucleosides & Nucleotides, 14, 20
9(1995).)には、2’,3’−ジデオキシ−2−チオピ
リミジンヌクレオシドはHIVに対してほとんど効果を
示さないことが報告されている。さらに、ここで開示さ
れている2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジン
ヌクレオシドの製造方法は、2’,3’−ジデオキシ−
2−チオウリジンの製造においては出発物質から5工程
を必要とし、さらに2’,3’−ジデオキシ−2−チオ
シチジンの製造においては出発物質から7工程を必要と
するように、工程が長いため目的物の収率が低下すると
いう問題を有するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、2’,
3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドの
効率的で新規な製造方法を確立すると共に、該化合物の
他のウイルスに対する治療薬としての有効性について鋭
意検討を行ったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するためには、特定の2工程からなる製造方法が
有効であり、又特定の2’,3’−ジデオキシ−2−チ
オピリミジンヌクレオシドが優れた抗ヘルペスウイルス
作用を有し、ヘルペスウイルス病の治療薬として有用で
あることを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本
発明の第1発明は、下記の第1工程及び第2工程よりな
る下記一般式(I)で表される2’,3’−ジデオキシ
−2−チオピリミジンヌクレオシドの製造方法である。 第1工程;下記一般式(II)で表される2,3−ジデオキ
シペントフラノシド誘導体と一般式(III) で表されるビ
ス(トリオルガノシリル)−2−チオピリミジンをルイ
ス酸の存在下に反応させ、一般式(IV)で表される2’,
3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドを
製造する。
【0005】
【化4】
【0006】〔式(1)の各化合物において、R1 は水
素原子又は低級アルキル基を表し、R2 は水酸基の保護
基を表し、R3 、R4 及びR5 はアルキル基又はアリー
ル基を表し、それぞれは同一であっても異なっていても
よく、Xは水酸基又はアミノ基を表し、YはNH又は酸
素原子を表し、並びにZは脱離基を表す。〕 第2工程;一般式(IV)で表される化合物の糖部の5’位
のR2 基を脱保護し、一般式(I)で表される2’,
3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドを
製造する。
【0007】
【化5】
【0008】〔式(2)の各化合物において、R1 は水
素原子又は低級アルキル基を表し、R2 は水酸基の保護
基を表し、Xは水酸基又はアミノ基を表す。〕 第2発明は、下記一般式(I’)で表される2’,3’
−ジデオキシ−2−チオ−5−アルキルウリジンを有効
成分とする抗ヘルペスウイルス剤である。
【0009】
【化6】
【0010】〔式(I’)において、R3 は低級アルキ
ル基を表す。〕 以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】◎製造方法 まず、第1発明の2工程からなる2’,3’−ジデオキ
シ−2−チオピリミジンヌクレオシドの新規で、効率的
な製造方法について詳細に説明する。
【0012】○2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリ
ミジンヌクレオシド 第1発明の製造方法における目的物の2’,3’−ジデ
オキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドは、前記一般
式(I)で表されるものである。一般式(I)におい
て、R1 は水素原子又は低級アルキル基である。低級ア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペ
ンチル基及びヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基
が挙げられる。又、Xは水酸基又はアミノ基を表す。X
が水酸基である場合、一般式(I)で表される化合物の
構造は、通常の条件では下記(I’’)で表されるもの
であるが、本明細書においては、この場合も便宜上一般
式(I)で表す。
【0013】
【化7】
【0014】2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミ
ジンヌクレオシドの代表例としては、例えば、2’,
3’−ジデオキシ−2−チオシチジン(X=アミノ基、
1 =水素原子)、2’,3’−ジデオキシ−2−チオ
−5−メチルシチジン(X=アミノ基、R1 =メチル
基)、2’,3’−ジデオキシ−2−チオ−5−エチル
シチジン(X=アミノ基、R1 =エチル基)、2’,
3’−ジデオキシ−2−チオ−5−プロピルシチジン
(X=アミノ基、R1 =プロピル基)、2’,3’−ジ
デオキシ−2−チオウリジン(X=水酸基、R1 =水素
原子)、3’−デオキシ−2−チオチミジン(X=水酸
基、R1 =メチル基)、2’,3’−ジデオキシ−2−
チオ−5−エチルウリジン(X=水酸基、R1 =エチル
基)及び2’,3’−ジデオキシ−2−チオ−5−プロ
ピルウリジン(X=水酸基、R1 =プロピル基)等が挙
げられる。本発明は、これらの化合物の中でも、一般式
(I)中のXが水酸基、R1 が低級アルキル基である化
合物、即ち第2発明として有用な2’,3’−ジデオキ
シ−2−チオ−5−アルキルウリジンの製造に有用であ
る。
【0015】○第1工程 本工程は、上記式(1)で示される、一般式(II)で表さ
れる2,3−ジデオキシペントフラノシド誘導体と一般
式(III) で表されるビス(トリオルガノシリル)−2−
チオピリミジンをルイス酸の存在下カップリング反応さ
せ、一般式(IV)で表される5’位の水酸基が保護された
2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオ
シドを製造する工程である。本工程における原料化合物
である2,3−ジデオキシペントフラノシド誘導体は、
上記一般式(II)で表されるものである。式(II)におい
て、R2 は水酸基の保護基を表し、Zは脱離基を表す。
2 は、カップリング反応の障害にならないものであれ
ば特に限定されず、具体例としてはアセチル基、プロピ
オニル基、ピバロイル基及びベンゾイル基等のアシル
基、ベンジル基及びトリチル基等のアリールアルキル
基、エトキシカルボニルオキシ基等のアルキルカルボニ
ルオキシ基、フェノキシカルボニルオキシ基等のアリー
ルカルボニルオキシ基、並びにトリメチルシリル基、t
−ブチルジメチルシリル基及びt−ブチルジフェニルシ
リル基等のトリオルガノシリル基等の通常の水酸基の保
護基を挙げることができる。Zの脱離基としては、脱離
能を有する基であればよく、具体的には塩素原子及び臭
素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基及び
プロポオキシ等のアルキルオキシ基、フェノキシ基等の
アリールオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオ
キシ基、ピバロイルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等
のアシロキシ基、エトキシカルボニルオキシ基等のアル
キルカルボニルオキシ基、並びにフェノキシカルボニル
オキシ基等のアリールカルボニルオキシ基等が挙げら
れ、これらの保護基がフェニル基を有する場合には、そ
の置換基としてアルキル基、ハロゲン原子及びアルコキ
シル基等を有するもの等もある。本原料化合物は公知の
方法〔例えば、J.Org.Chem.,53,4780-4789(1988). 〕に
準じて製造することができる。
【0016】又、本工程における他方の原料化合物であ
るビス(トリオルガノシリル)−2−チオピリミジン
は、上記一般式(III) で表されるものである。一般式(I
II) において、R1 は水素原子又は低級アルキル基を表
し、YはNH又は酸素原子を表す。R1 の低級アルキル
基としては、前記式(I)と同様のものが挙げられる。
又、一般式(III) におけるR3 、R4 及びR5 は、アル
キル基又はアリール基であり、それぞれは同一であって
も異なっていてもよい。アルキル基の具体例としてはメ
チル基、t−ブチル基等が挙げられ、アリール基の具体
例としてはフェニル基等が挙げられる。一般式(III) に
おいて、「R3 4 5 Si−」で表されるトリオルガ
ノシリル基は、水酸基、アミノ基又はチオール基の保護
基として通常用いられるものであればよく、具体的に
は、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基
及びフェニルジメチルシリル基等があり、カップリング
反応の後、弱塩基水溶液の処理で容易に加水分解するこ
とができる点でトリメチルシリル基が好ましい。該化合
物は公知の方法で製造することができ、例えば、R3
4 及びR5 がメチル基である化合物は公知の方法〔例
えば、Chem.Pharm.Bull., 12,352-356(1964). 〕を応用
して、2−チオピリミジンと1,1,1,3,3,3−
ヘキサメチルシラザンとの反応で調製することができ
る。
【0017】一般式(II)で表される2,3−ジデオキシ
ペントフラノシド誘導体と一般式(III) で表されるビス
(トリオルガノシリル)−2−チオピリミジンとの反応
は、通常はそれぞれを当モルで、ルイス酸の存在下に反
応させる。ルイス酸としては、四塩化スズ、四塩化チタ
ン、エチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウ
ムクロリド及びトリメチルシリルトリフルオロメタンス
ルホネート等が挙げられる。ルイス酸の量としては、
2,3−ジデオキシペントフラノシド誘導体に対して
0.5等量以上が好ましく、より好ましくは1等量以上
である。反応は、非プロトン性有機溶剤中で行うことが
好ましい。非プロトン性有機溶剤としては、例えば、ジ
クロロメタン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロ
エタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、エーテ
ル、ジオキサン、トルエン、アセトニトリル及びニトロ
メタン等が挙げられる。反応温度は、−78℃から50
℃の範囲で行うことができ、好ましくは−40℃から室
温である。このカップリング反応の反応時間は、反応温
度、並びに使用するルイス酸の種類及び量によって異な
るが、通常、1〜15時間で完結する。反応終了後、反
応生成物を水で処理することにより、生成物中の「R3
4 5 Si−」基が加水分解し、目的物の式(IV)の化
合物が得られる。この場合、反応液をピリジン水溶液や
炭酸水素ナトリウム水溶液等の塩基性化合物を含有する
水溶液で処理することが、「R3 4 5 Si−」基の
加水分解を容易にすると共に、反応液中のルイス酸を同
時に除去できる点で好ましい。塩基性化合物の水溶液の
処理の後、生成物の一般式(IV)で表される化合物は、常
法より反応混合物から単離することができる。例えば、
有機溶媒抽出等の後処理を行った後、必要に応じてクロ
マトグラフィにより精製を行う方法等が挙げられる。
【0018】○第2工程 本工程は、上記式(2)で示される、一般式(IV)で表さ
れる化合物の糖部5’位のR2 基を脱保護し、一般式
(I)で表される2’,3’−ジデオキシ−2−チオピ
リミジンヌクレオシドを製造する工程である。本工程
は、R2 基の種類に応じて、酸性加水分解、アルカリ性
加水分解又はフッ化アンモニウム処理等の通常の脱保護
処理を適宜選択して行うことができる。例えば、保護基
がトリチル基、メトキシトリチル基及びジメトキシトリ
チル基のアリールアルキル基である場合には、塩酸や硫
酸等の無機系酸性物質、又は酢酸、クロロ酢酸、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンス
ルホン酸及びトルエンスルホン酸等の有機酸を使用し
て、酸性加水分解により脱保護を行うことができる。保
護基がアセチル基やベンゾイル基等のアシル基である場
合には、アンモニア、アミン及びアルコキシド等を用い
た通常のアルカリ加水分解で脱保護を行うことができ
る。又保護基がt-ブチルジメチルシリル基のようなオル
ガノシリル基である場合には、テトラブチルアンモニウ
ムフロリド等のフッ化アンモニウム塩により脱保護を行
うことができる。以上挙げた、無機系酸性物質、有機
酸、アンモニア、アミン、アルコキシド及びフッ化アン
モニウム塩等の割合は、反応条件を勘案して、脱保護で
使用される通常の量を使用すればよい。反応温度は、通
常は室温で十分反応が進行し、反応時間を短縮する目的
で加熱することもできる。反応時間は、反応温度、R2
基の種類並びに選択する脱保護方法によって異なるが、
通常、1〜20時間で完結する。反応終了後、目的物の
一般式(I)で表される化合物は、常法より反応混合物
から単離することができる。例えば、反応液中の溶媒を
減圧下で除去し、残査をカラムクトマトグラフィ及び高
速液体クロマトグラフィにより精製を行う方法等が挙げ
られる。
【0019】◎抗ヘルペスウイルス剤 既に述べたように、Bhalchandra V.Joshi らの文献(Nuc
leosides & Nucleotides, 14, 209 (1995).)には、
2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオ
シドはHIVに対してほとんど効果を示さないことが報
告されている。しかしながら、本発明者らは、該ヌクレ
オシド類に属する2’,3’−ジデオキシ−2−チオ−
5−アルキルウリジンが、単純ヘルペスウイルス−1型
(HSV−1)に対して強力な抗ヘルペスウイルス活性
を有していることを見いだしたのである。
【0020】本発明の抗ヘルペスウイルス剤の有効成分
である2’,3’−ジデオキシ−2−チオ−5−アルキ
ルウリジンは、前記一般式(I’)で表されるものであ
る。一般式(I’)において、R3 は低級アルキル基で
あり、低級アルキル基の具体例としては、前記式(I)
のR1 で挙げたものと同様のものが挙げられる。この化
合物の代表例としては、例えば、3’−デオキシ−2−
チオチミジン(R2 =メチル基)、2’,3’−ジデオ
キシ−2−チオ−5−エチルウリジン(R2 =エチル
基)及び2’,3’−ジデオキシ−2−チオ−5−プロ
ピルウリジン(R2 =プロピル基)等が挙げられる。こ
れらの中でも、特に3’−デオキシ−2−チオチミジン
は、ヘルペスウイルス科に属する単純ヘルペス−1型
(HSV−1)に対して強力な抗ウイルス活性を有して
いるため好ましい。
【0021】本発明の抗ヘルペスウイルス剤は、任意の
適切な経路で、ヒトを含む動物の治療のために投与され
る。経路としては、経口、直腸、鼻腔、局所(口内、舌
下及び経皮等)、膣内、並びに非経口(皮下、筋肉、静
脈及び皮内等)等が挙げられる。本発明の抗ヘルペスウ
イルス剤は、目的に経路により、経口投与、非経口投与
及び局所塗布等の種々の方法により使用でき、それぞれ
に応じて以下の形態で使用される。 ○経口投与 本発明の抗ヘルペスウイルス剤を水溶液、水性懸濁液、
錠剤、大丸薬、顆粒、ペレット又はペースト等にして投
与する。 ○非経口投与 本発明の抗ヘルペスウイルス剤を無菌溶液又は無菌懸濁
液等として、皮下、筋肉内又は静脈内に注射等により行
う。 ○局所塗布 本発明の抗ヘルペスウイルス剤をクリーム、膏薬又はス
プレー等として皮膚に塗布する。 ○膣内投与 本発明の抗ヘルペスウイルス剤をペッサリー、クリーム
又は泡として投与する。本発明の抗ヘルペスウイルス剤
の経路、形態及び使用量は、患者の症状、体重、年齢及
び性別、感染の性質並びに選択した有効成分によって適
宜選択すればよい。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に
説明する。 ◎ 実施例1 3'-デオキシ−2−チオチミジンの合成 ○2−(トリメチルシリルチオ)−4−(トリメチルシ
リロキシ)−5−メチルピリミジンの合成 5−メチル−2−チオウラシル1.04g と1,1,1,
3,3,3−ヘキサメチルジシラザン15mlを10mgの硫酸
アンモニウム存在下で1時間加熱還流した。反応溶液を
室温に戻し、減圧下で過剰の1,1,1,3,3,3−
ヘキサメチルジシラザンを留去した。残査に無水トルエ
ンを加え、不溶物を濾去し、濾液を減圧下に濃縮した。 ○第1工程 2−(トリメチルシリルチオ)−4−(トリメチルシリ
ロキシ)−5−メチルピリミジンを含む前記濃縮残査
を、窒素雰囲気下に1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン40mlに溶解し、−40℃に冷却した。この溶液に、反
応温度を保ちながら四塩化スズ1.28mlと1−O−アセチ
ル−5−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3−ジデ
オキシペントフラノース1.00g の1,1,2,2−テト
ラクロロエタン5ml 溶液を順次上記溶液に滴下した。反
応温度を2時間かけて徐々に0℃まで昇温し、さらに2
時間この温度で攪拌した。反応液の一部を分取し、薄層
クロマトグラフィーにより原料のジデオキシ糖の消失を
確認した後、反応溶液にピリジン5ml と水10mlを加えて
攪拌した。この溶液をセライトを用いて濾過し、塩化メ
チレンで洗浄し、濾液を合わせて水洗後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除き1.4gの生成物を
得た。 ○第2工程 第1工程で得られた5’−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−3’−デオキシ−2−チオチミジンをテトラヒドロ
フラン( 以下THF と略す)20ml に溶解し、0℃に冷却
下、1MテトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF 溶
液3.6ml を加え、室温で15時間攪拌した。減圧下で溶
媒を除き、残査をシリカゲル30g を担体とするカラムク
ロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=9/1)
で溶出し、目的物を含むフラクションを合わせ濃縮し、
残査をさらに高速液体クロマトグラフィにより精製し7
75mg(36%)の3’−デオキシ−2−チオチミジ
ンを得た。得られた化合物を 1H−NMR及び13C−N
MRでその構造を確認した。そのスペクトルデータを以
下に示す。
【0023】・1H NMR(CDCl3) δ 8.13(s,1H,6-H) 6.64(dd,J=2.4, 6.8Hz,1'-H) 4.25
(m,1H,4'-H) 4.10(dd,J=2.4, 12Hz,1H,5'-H a ) 3.82(dd,J=3, 12Hz,
1H,5'-H b ) 2.53(m,1H,2'-H) 2.15(m,1H,2'-H) 1.93-2.01(m,2H,3'-
H) 1.94(s,3H,5-Me) ・13C NMR(CDCl3) δ 173.62, 161.13, 137.37, 115.40, 90.75, 82.63, 6
2.42, 33.09, 24.24, 12.85
【0024】◎実施例2 2’,3’−デオキシ−2−チオウリジンの合成 実施例1において、5−メチル−2−チオウラシルの代
わりに2−チオウラシルを用いる以外は同様に反応を行
い、標記化合物を25%の収率で得た。得られた化合物
1H−NMR及び13C−NMRでその構造を確認し
た。そのスペクトルデータを以下に示す。
【0025】・1H NMR(DMSO-d6) δ 12.42(br,1H,NH D2O exchangeable) 8.35(d,J=8Hz,1
H,6-H) 6.59(dd,J=2.8, 6.4Hz,1H,1'-H) 5.87(d,J=8Hz,5-H) 5.07(br s,1H,5'-OH D2O exchangeable) 4.17(m,1H,4'-
H) 3.90(d,J=12Hz,5'-Ha ) 3.65(d,J=12Hz,5'-Hb ) 2.47
(m,1H,2'-H) 2.11(m,1H,2'-H) 1.92(m,2H,3'-H) ・13C NMR(DMSO-d6) δ 175.22, 160.15, 140.89, 105.83, 90.34, 82.95, 6
1.47, 33.14, 24.01
【0026】◎実施例3 2',3'-デオキシ−2−チオシチジンの合成 実施例1において、5−メチル−2−チオウラシルの代
わりに2−チオシチジンを用いる以外は同様に反応を行
い、標記化合物を22%の収率で得た。得られた化合物
1H−NMRでその構造を確認した。そのスペクトル
データを以下に示す。
【0027】1H NMR(DMSO-d6) δ 8.31(d,J=7.4Hz,1H,6-H) 7.43(br s,1H,NH D2O exch
angeable) 7.37(br s,1H,NH D2O exchangeable) 6.70(dd,J=2.8,
6.8Hz,1H,1'-H) 6.07(d,J=7.4Hz,1H,5-H) 5.08(t,J=5Hz,1H,5'-OH D20 e
xchangeable) 4.14(m,1H,4'-H) 3.82(m,1H,5'-Ha ) 3.63(m,1H,5'-
Hb ) 2.45(m,1H,2'-H) 2.02(m,1H,2'-H) 1.83(m,2H,3'-H)
【0028】◎実施例4 RPM8226細胞を宿主細胞としたHSV−1に対し
て、3’−デオキシ−2−チオチミジンの効果について
検討した。その結果を表1に示す。表1において、EC
50値及びCC50値は、それぞれウイルスの増殖、宿主細
胞の増殖を50%阻害する濃度であり、SI値はそれら
の比(CC50値/EC50値)、すなわち選択性を表す。
表1の通り、本薬剤は強力な抗ヘルペスウイルス活性を
有し、かつ殺細胞活性がなく、選択性に優れていること
が明らかである。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の2’,3’−ジデオキシ−2−
チオピリミジンヌクレオシドの製造方法は、従来の製造
方法と比較し2工程で目的物を効率的且つ収率よく得る
ことができ、又2’,3’−ジデオキシ−2−チオピリ
ミジンヌクレオシドの中でも2’,3’−ジデオキシ−
2−チオ−5−アルキルウリジンは、ヘルペスウイルス
に対して、優れた抗ウイルス作用を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C07D 405/04 239:56 307:12)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の第1工程及び第2工程よりなる下記
    一般式(I)で表される2’,3’−ジデオキシ−2−
    チオピリミジンヌクレオシドの製造方法。 第1工程;下記一般式(II)で表される2,3−ジデオキ
    シペントフラノシド誘導体と一般式(III) で表されるビ
    ス(トリオルガノシリル)−2−チオピリミジンをルイ
    ス酸の存在下に反応させ、一般式(IV)で表される2’,
    3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドを
    製造する。 【化1】 〔式(1)の各化合物において、R1 は水素原子又は低
    級アルキル基を表し、R2 は水酸基の保護基を表し、R
    3 、R4 及びR5 はアルキル基又はアリール基を表し、
    それぞれは同一であっても異なっていてもよく、Xは水
    酸基又はアミノ基を表し、YはNH又は酸素原子を表
    し、並びにZは脱離基を表す。〕 第2工程;一般式(IV)で表される化合物の糖部の5’位
    のR2 基を脱保護し、一般式(I)で表される2’,
    3’−ジデオキシ−2−チオピリミジンヌクレオシドを
    製造する。 【化2】 〔式(2)の各化合物において、R1 は水素原子又は低
    級アルキル基を表し、R2 は水酸基の保護基を表し、X
    は水酸基又はアミノ基を表す。〕
  2. 【請求項2】下記一般式(I’)で表される2’,3’
    −ジデオキシ−2−チオ−5−アルキルウリジンを有効
    成分とする抗ヘルペスウイルス剤。 【化3】 〔式(I’)において、R3 は低級アルキル基を表
    す。〕
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