JPH0931091A - アラビノフラノシル−5−フルオロ−2−チオピリミジン類及び抗ウイルス剤 - Google Patents

アラビノフラノシル−5−フルオロ−2−チオピリミジン類及び抗ウイルス剤

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JPH0931091A
JPH0931091A JP7202900A JP20290095A JPH0931091A JP H0931091 A JPH0931091 A JP H0931091A JP 7202900 A JP7202900 A JP 7202900A JP 20290095 A JP20290095 A JP 20290095A JP H0931091 A JPH0931091 A JP H0931091A
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JP
Japan
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arabinofuranosyl
formula
fluoro
compound
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Application number
JP7202900A
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English (en)
Inventor
Minero Saneyoshi
峯郎 実吉
Toshiyuki Wakayama
敏之 若山
Toshiyuki Nagata
敏幸 永田
Masao Yoshida
▲祇▼生 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0931091A publication Critical patent/JPH0931091A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗ウイルス作用を有する新規な化合物の
提供。 【解決手段】下記式(I)で表される1−(β−D−ア
ラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシン
又はその塩、下記式(II)で表される1−(β−D−アラ
ビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオウラシル、
及びこれらを有効成分とする抗ウイルス剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な1−(β−D−
アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオピリミ
ジン類又はその塩に関する。本発明の化合物は、優れた
抗ウイルス作用を有し、医薬の分野で有用なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、抗ウイルス剤として、イドクスウ
リジン、シタラビン、ビダラビン、アシクロビルが臨床
で使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記薬
剤は抗ウイルス活性スペクトル、薬剤耐性ウイルス株の
出現、種々の副作用などの問題があり、さらに有効で安
全な抗ウイルス剤の開発が強く望まれている。本発明
は、優れた抗ウイルス作用を有する新規な化合物を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた抗
ウイルス作用を有する新規化合物を開発すべく研究を重
ねた結果、1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−
フルオロ−2−チオピリミジン類及び該化合物が、DN
Aウイルスに対して優れた抗ウイルス作用を示すことを
見い出し、本発明を完成した。即ち、本発明の第1発明
は、下記式(I)で表される1−(β−D−アラビノフ
ラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシン又はその
塩である。
【0005】
【化9】
【0006】第2発明は、下記式(II)で表される1−
(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−
チオウラシルである。
【0007】
【化10】
【0008】第3発明は、下記の第1工程〜第4工程か
らなる第1発明の1−(β−D−アラビノフラノシル)
−5−フルオロ−2−チオシトシンの製造方法である。 第1工程;下記一般式(III) で表される化合物を、塩基
性化合物の存在下に硫化水素と反応させ、下記一般式(I
V)で表される化合物を製造する。
【0009】
【化11】
【0010】〔式(1)において、R1 は水酸基の保護
基を表す。〕 第2工程;第1工程で得られた下記一般式(IV)で表され
る化合物の糖部の2’位及び3’位の水酸基をアシル化
し、下記一般式(V) で表される化合物を製造する。
【0011】
【化12】
【0012】〔式(2)において、R1 は水酸基の保護
基を表し、R2 はアシル基を表す。〕 第3工程;第2工程で得られた下記一般式(V) で表され
る化合物の塩基部の4位をアミノ化すると共に糖部の
2’位及び3’位のR2 基を脱保護し、下記一般式(VI)
で表される化合物を製造する。
【0013】
【化13】
【0014】〔式(3)において、R1 は水酸基の保護
基を表し、R2 はアシル基を表す。〕 第4工程;第3工程で得られた下記一般式(VI)で表され
る化合物の糖部の5’位のR1 を脱保護し、式(I)で
表される1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フ
ルオロ−2−チオシトシンを製造する。
【0015】
【化14】
【0016】〔式(4)において、R1 は水酸基の保護
基を表す。〕 第4発明は、下記の第1工程及び第2工程からなる第2
発明の1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フル
オロ−2−チオウラシルの製造方法である。 第1工程;下記一般式(III) で表される化合物を、塩基
性化合物の存在下に硫化水素と反応させ、下記一般式(I
V)で表される化合物を製造する。
【0017】
【化15】
【0018】〔式(5)において、R1 は水酸基の保護
基を表す。〕 第2工程;第1工程で得られた下記一般式(IV)で表され
る化合物の糖部の5’位のR1 を脱保護し、式(II)で表
される1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フル
オロ−2−チオウラシルを製造する。
【0019】
【化16】
【0020】〔式(6)において、R1 は水酸基の保護
基を表す。〕 又、第5発明は、第1発明又は第2発明の1−(β−D
−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオピリ
ミジン類を有効成分として含有する抗ウイルス剤であ
る。以下本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明において、式(I)の1−(β−D
−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシト
シンは塩の形態であってもよく、そのような塩としては
塩酸、硫酸、臭化水素酸及びリン酸等の無機塩、又はフ
マール酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、メタンスルホ
ン酸及びトルエンスルホン酸等の有機酸との酸付加塩を
例示することができる。又、本発明の化合物は、いずれ
も水和物又は溶媒和物であってもよい。
【0022】本発明の化合物は、新規化合物であり、種
々の方法で製造することができるが、以下に述べる第3
発明の4工程からなる式(I)の1−(β−D−アラビ
ノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシンの製
造方法及び第4発明の2工程からなる式(II)の1−(β
−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオ
ウラシルの製造方法により有利に製造することができ
る。
【0023】◎1−(β−D−アラビノフラノシル)−
5−フルオロ−2−チオシトシンの製造方法 ○第1工程 本工程は、上記式(1)で示されるように、一般式(II
I) で表される化合物を、塩基性化合物の存在下に硫化
水素と反応させ、加硫化水素分解して一般式(IV)で示さ
れる化合物を製造する工程である。原料化合物である上
記一般式(III) で表される2,2' −アンヒドロヌクレ
オシド類において、R1 は水酸基の保護基であり、通常
のヌクレオシドの保護基として使用されるもので良い。
具体的には、トリチル、メトキシトリチル及びジメトキ
シトリチル等のアリールアルキル基、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基及びベンゾイル基等のアシル
基、並びにトリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリ
ル基及びフェニルジメチルシリル基等の有機ケイ素系保
護基等が挙げられる。本工程で使用する塩基性化合物と
しては、塩基性を示すものであれば種々のものが使用で
き、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン及びト
リエチルアミン等のアミン類、ピリジン、ピコリン及び
ルチジン等のピリジン類、アニリン及びN,N−ジメチ
ルアニリン等のアニリン類、並びにN,N−ジメチルホ
ルムアミド等が挙げられる。本工程では、これらの塩基
性化合物のうち、アミン類、ピリジン類及びアニリン類
を使用することが、反応速度が速い上、副反応を抑制で
きることから好ましい。反応では、適当な溶媒を使用す
ることが好ましい。使用できる溶媒としては、特に限定
されないが、上記で塩基性化合物として例示したアミン
類、ピリジン類、アニリン類及びN,N−ジメチルホル
ムアミドの他、ジメチルスルホキサイド等が挙げられ、
原料化合物の溶解度が大きく、かつそれ自身が塩基性化
合物であり硫化水素の反応性を高めることができること
から、アミン類、ピリジン類及びアニリン類が好まし
い。又、溶媒は一種類でも二種類以上の混合物であって
もよい。反応の方法は種々の方法があるが、通常は、一
般式(III) で表される化合物、硫化水素及び塩基性化合
物からなる反応混合物を耐圧ボンベに入れ、密封して反
応させる。硫化水素の反応割合は、一般式(III) で表さ
れる化合物に対して当モル以上であればよく、通常は過
剰に反応させる。又、塩基性化合物の割合は、一般式(I
II) で表される化合物に対して過剰に加えればよく、1
0倍モル以上が収率に優れるため好ましい。反応温度は
特に限定されないが、室温〜100℃が好ましい。反応
時間は、主として反応に使用される塩基性化合物の種類
と反応温度によって異なるが、数時間〜数日間であり、
例えば、ピリジン中室温で反応させる場合は5日間であ
る。反応終了後、生成物の一般式(IV)で表される化合物
は、常法により反応混合物から単離することができる。
例えば、反応終了後、硫化水素を気化させて除去し、減
圧下で溶媒を留去した後、残査をクロマトグラフィーに
より精製する方法等が挙げられる。
【0024】○第2工程 第2工程は、上記式(2)で示されるように、一般式(I
V)で表される化合物の糖部の2' 位及び3' 位の水酸基
をアシル化して保護し、上記一般式(V) で表される化合
物を製造する工程である。本工程は常法によって行うこ
とができ、例えば一般式(IV)で表される化合物1モルに
対して、反応溶媒中でアシル化剤を2倍モル以上添加
し、反応温度0〜50℃の条件で反応させることにより
実施できる。反応溶媒は、特に限定されないが、例え
ば、ピリジン、ピコリン、ジメチルホルムアミド、アセ
トニトリル、塩化メチレン及びクロロホルム等が使用可
能である。又本反応は、反応時間を短縮することができ
るため、ジメチルアミノピリジンやトリエチルアミン等
の第3級アミンを添加することが好ましい。アシル化剤
としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香
酸及び置換安息香酸等の酸無水物又はそれらの酸塩化物
等を用いることができ、一般式(V) で表される化合物に
おいて、R2 基はこれらの残基である。得られた一般式
(V) で表される化合物の単離は、通常の分離精製手段を
用いればよく、例えば、反応溶媒を留去し、酢酸エチル
−水で分配後、再結晶又はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製する方法等が挙げられる。
【0025】○第3工程 第3工程は、上記式(3)で示されるように、一般式
(V) で表される化合物の塩基部の4位をアミノ化すると
共に糖部の2’位及び3’位のR2 基を脱保護し、上記
一般式(VI)で表される化合物を製造する工程である。一
般式(V) で表される化合物の塩基部の4位をアミノ化す
る方法は、常法に従って行えばよく、例えば、一般式
(V) で表される化合物、トリアゾール、並びにオキシ塩
化リン及びp−クロロフェニルホスホロジクロリデート
等のクロロオキシリン化合物を有機溶媒中で反応させ、
塩基部の4位にトリアゾール基を導入した後、アンモニ
アで処理する方法が好ましい。この場合、トリアゾール
及びクロロオキシリン化合物の反応割合としては、一般
式(V) で表される化合物1モルに対していずれも当モル
以上であればよく、いずれも1.5モル以上が得られる
化合物の収率に優れるため好ましい。アンモニアの反応
割合としては、一般式(V)で表される化合物1モルに対
して3モル以上であればよく、3.5モル以上が得られ
る化合物の収率に優れるため好ましい。トリアゾール基
を導入する反応は、非プロトン性の有機溶媒中で行うこ
とが好ましく、例えば、ピリジン、アセトニトリル、ト
ルエン、ジオキサン及びクロロホルム等が挙げられる。
反応温度は特に限定されないが、室温〜100℃で行う
ことができる。反応時間は反応温度によって異なるが、
通常数時間〜数日である。本工程では、反応時間を短縮
させることができるため、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、N,N−ジメチルアニリン及びN,N−ジメ
チルアミノピリジン等の第3級アミンを添加することが
好ましい。得られた一般式(VI)で表される化合物の単離
は通常の分離精製手段を用いればよく、例えば反応終了
後、溶媒を除き、残査を酢酸エチルと水で分配し、有機
層を濃縮する方法等がある。さらに、必要に応じて、濃
縮物をカラムクロマトグラフィーで精製し、純度を高め
ることもできる。上記方法により得た塩基部の4位にト
リアゾール基を導入した化合物は、アンモニアで処理す
ることにより、塩基部4位が容易にアミノ化すると共
に、糖部の2’位及び3’位の脱保護を行うことができ
る。本反応の溶媒や条件は特に限定されないが、例え
ば、ジオキサンと30%アンモニア水の混合溶媒中、室
温で行うことができる。得られた一般式(VI)で表される
化合物の単離も通常の分離精製手段を用いればよく、例
えば反応終了後、溶媒を除き残査をカラムクロマトグラ
フィーで精製する方法が挙げられる。
【0026】○第4工程 第4工程は、上記式(4)で示されるように、第3工程
で得られた一般式(VI)で表される化合物の糖部5’位の
1 基を脱保護し、式(I)で表される1−(β−D−
アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシ
ンを製造する工程である。本工程は、R1 基の種類に応
じて、酸性加水分解、アルカリ性加水分解、又はフッ化
アンモニウム処理等の通常の脱保護処理を適宜選択して
行うことができる。例えば、保護基がトリチル基、メト
キシトリチル基及びジメトキシトリチル基のようなアリ
ールアルキル基である場合には、塩酸や硫酸等の無機系
酸性物質、又は酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸及び
トルエンスルホン酸のような有機酸等を使用して、酸性
加水分解で脱保護を行う。保護基がアセチル基やベンゾ
イル基のようなアシル基である場合には、アンモニア、
アミン及びアルコキシド等を用いた通常のアルカリ加水
分解で脱保護を行う。又保護基がトリメチルシリル基、
t-ブチルジメチルシリル基及びフェニルジメチルシリル
基等の有機ケイ素系保護基である場合には、テトラブチ
ルアンモニウムフロリドのようなフッ化アンモニウム塩
で処理することにより脱保護を行うことができる。以上
挙げた、無機系酸性物質、有機酸、アンモニア、アミ
ン、アルコキシド及びフッ化アンモニウム塩等の割合
は、反応条件を勘案して、脱保護で使用される通常の量
を使用すればよい。反応温度は、通常は室温で十分反応
が進行し、反応時間を短縮する目的で加熱することもで
きる。反応時間は、反応温度、保護基の種類並びに選択
する脱保護方法によって異なるが、通常、1〜20時間
で完結する。得られた1−(β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオシトシンの単離は通常の
分離精製手段を用いればよい。例えば反応終了後、溶媒
を除き、残査をクロロホルムと水で分配し、水層をクロ
ロホルムで洗浄して有機層を濃縮した後、濃縮物をカラ
ムクロマトグラフィー及びHPLCで精製する方法等が
挙げられる。
【0027】◎1−(β−D−アラビノフラノシル)−
5−フルオロ−2−チオウラシルの製造方法 ○第1工程 本工程は、上記式(5)で示されるように、一般式(II
I) で表される化合物を、塩基性化合物の存在下に硫化
水素と反応させ、加硫化水素分解して一般式(IV)で示さ
れる化合物を製造する工程である。本工程は、上記1−
(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−
チオシトシンの製造方法における第1工程と同様の方法
により行うことができる。
【0028】○第2工程 第2工程は、上記式(6)で示されるように、第2工程
で得られた一般式(IV)で表される化合物の糖部5’位の
1 基を脱保護し、式(II)で表される1−(β−D−ア
ラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオウラシル
を製造する工程である。本工程は、上記1−(β−D−
アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシ
ンの製造方法における第4工程と同様の方法により行う
ことができる。
【0029】◎用途 本発明の化合物は、種々の用途に使用可能であるが、特
にDNAウイルスに対して優れた抗ウイルス作用を示
し、それを有効成分とする薬剤は第4発明の抗ウイルス
剤として有用なものである。本発明の化合物は、ヘルペ
スウイルスに対して特に優れた効果を示し、抗ヘルペス
ウイルス剤として特に有用なものである。
【0030】本発明の抗ウイルス剤は、任意の適切な経
路で、ヒトを含む動物の治療のために投与される。経路
としては、経口、直腸、鼻腔、局所(口内、舌下及び経
皮等)、膣内、並びに非経口(皮下、筋肉、静脈及び皮
内等)等が挙げられる。本発明の抗ヘルペスウイルス剤
は、目的に経路により、経口投与、非経口投与及び局所
塗布等の種々の方法により使用でき、それぞれに応じて
以下の形態で使用される。 ○経口投与 本発明の抗ウイルス剤を水溶液、水性懸濁液、錠剤、大
丸薬、顆粒、ペレット又はペースト等にして投与する。 ○非経口投与 本発明の抗ウイルス剤を無菌溶液又は無菌懸濁液等とし
て、皮下、筋肉内又は静脈内に注射等により行う。 ○局所塗布 本発明の抗ウイルス剤をクリーム、膏薬又はスプレー等
として皮膚に塗布する。 ○膣内投与 本発明の抗ウイルス剤をペッサリー、クリーム又は泡と
して投与する。本発明の抗ウイルス剤の経路、形態及び
使用量は、患者の症状、体重、年齢及び性別、感染の性
質並びに選択した有効成分によって適宜選択すればよ
い。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に
述べる。 ◎実施例1 1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−
2−チオシトシンの合成 ○第1工程 1−(5’−O−トリチル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオウラシルの合成 耐圧容器に、2,2’−アンヒドロ−1−(5’−O−
トリチル−β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオ
ロウラシル(6.00g=12.3mmol)とピリジ
ン/硫化水素=1/2(体積比)の混合溶液90mlを
加えて密封し、30℃の湯浴中で10日間反応させた。
反応後、過剰の硫化水素ガスを除いた後、反応液中の溶
媒を減圧下留去した。残査をクロロホルムに溶解し、シ
リカゲルを担体とするカラムクロマトグラフィ(クロロ
ホルム/メタノール=98/2〜85/15)、及びH
PLCにより精製し1.37gの標記化合物を得た。得
られた化合物の 1HNMRスペクトル測定結果を以下に
示す。
【0032】・1H NMR(DMSO-d6) 13.19(1H,br,3-NH D2O exchangeable) 7.68(1H,d,J=6.8
3Hz,6-H) 7.44-7.26(15H,m,trityl) 6.72(1H,d,J=2.45H
z,1'-H) 5.60(1H,d,J=3.91Hz,2'-OH D2O exchangeable)
5.57(1H,d,J=4.4Hz,3'-OH D2O exchangeable) 4.17(1
H,m,3'-H) 4.05(1H,m,4'-H) 3.87(1H,br s,2'-H) 3.30
(1H,dd,J=7.81, 10.25Hz,5'-H) 3.21(1H,dd,J=3.90, 1
0.25Hz,5'-H)
【0033】○第2工程 5’−O−トリチル−2’,3’−ビス−O−アセチル
−1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ
−2−チオウラシルの合成 1−(5’−O−トリチル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオウラシル(1.37g=
2.63mmol)を無水ピリジンに溶解し、0℃に冷
却後、無水酢酸(1.24ml=13.2mmol)と
ジメチルアミノピリジン(30mg)を添加した。添加
終了後、室温に戻し15時間攪拌した。得られた反応液
を、減圧下で溶媒を留去し、残査に酢酸エチルと水を加
え分配後、有機層を水洗して無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下濃縮した。残査をクロロホルムに溶解し、シ
リカゲルを担体とするカラムクロマトグラフィ(クロロ
ホルム/メタノール=97/3〜8/2)で精製し標記
化合物(1.21g=76%)を得た。得られた化合物
1HNMRスペクトル測定結果を以下に示す。
【0034】・1H NMR(CDCl3) 7.81(1H,d,J=6.35Hz,6-H) 7.48-7.22(15H,m,trityl) 6.
83(1H,dd,J=1.46, 4.39Hz,1'-H) 5.66(1H,dd,J=1.46,
4.39Hz,2'-H) 5.21(1H,dd,J=1.95, 3.42Hz,3'-H)4.21(1
H,m,4'-H) 3.52(1H,dd,J=3.42, 10.25Hz,5'-H) 3.40(1
H,dd,J=5.86, 10.25Hz,5'-H) 2.12(3H,s,COCH3) 1.86(3
H,s,COCH3)
【0035】○第3工程 5’−O−トリチル−1−(β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオシトシンの合成 5’−O−トリチル−2’,3’−ビス−O−アセチル
−1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ
−2−チオウラシル(1.10g=1.82mmol)
を無水ピリジン18mlに溶解し、アイスバスで0℃に
冷却した。この溶液にp−クロロフェニルホスホロジク
ロリデート(0.8ml=4.91mmol)を滴下し
10分間攪拌後、1,2,4−トリアゾール(0.70
g=9.82mmol)を加えて20分間攪拌した。反
応溶液を室温に戻し、更に2日間攪拌した。反応液中の
溶媒を減圧留去後、残査に酢酸エチルと水を加え分配
し、酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し濃縮した。残査にp-ジオキサン(20ml)を加えて
溶解させ、28%アンモニア水(20ml)を加えて室
温で15時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残査をク
ロロホルムに溶解した後、シリカゲルを担体とするカラ
ムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=99
/1〜95/5)で精製し標記化合物(516mg=7
7%)を得た。得られた化合物の 1HNMRスペクトル
測定結果を以下に示す。
【0036】・1H NMR(DMSO-d6) 8.30(1H,br s,4-NH D2O exchangeable) 7.93(1H,br s,4
-NH D2O exchangeable)7.45-7.25(15H,m,trityl) 6.90
(1H,m,1'-H) 5.54(1H,d,J=4.4Hz,3'-OH D2O exchangeab
le) 5.43(1H,d,J=4.88Hz,2'-OH D2O exchangeable) 4.2
0(1H,m,3'-H) 4.03(1H,m,4'-H) 3.84(1H,br s,2'-H) 3.
30(1H,dd,J=7.32, 10.25Hz,5'-H) 3.19(1H,dd,J=3.91,
10.25Hz,5'-H)
【0037】○第4工程 1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−
2−チオシトシンの合成 5’−O−トリチル−1−(β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオシトシン(142mg=
0.273mmol)を塩化メチレン(5ml)に溶解
させ0℃に冷却した。これに6%トリフルオロ酢酸/塩
化メチレン溶液5mlをゆっくり滴下し、30分攪拌し
た。氷浴中、得られた反応液の溶媒を減圧留去し、残査
に水とクロロホルムを加え分配後、水層をクロロホルム
で洗浄し、減圧濃縮した。残査をシリカゲルを担体とす
るカラムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール
=8/2)、及びHPLCにより精製し、標記化合物6
5mgを得た。得られた化合物の 1HNMRスペクト
ル、及びUVスペクロル測定結果を以下に示す。
【0038】・1H NMR(DMSO-d6) 8.28(1H,br,4-NH D2O exchangeable) 7.99(1H,d,J=8Hz,
6-H) 7.91(1H,br,4-NHD2O exchangeable) 6.83(1H,d,J=
3.2Hz,1'-H) 5.47(1H,d,J=3.2Hz,2'-OH D2O exchangeab
le) 5.43(1H,d,J=5.6Hz,3'-OH D2O exchangeable) 5.14
(1H,t,J=5.6Hz,5'-OH D2O exchangeable) 4.26(1H,m,2'
-H) 3.90(1H,m,3'-H) 3.83(1H,m,4'-H)3.63(2H,dt,J=5.
6, 2.4Hz,5'-H) ・UV(H2O,nm) λmax : 272.6, 239.6, 225.4 λmim : 256.8, 229.1
【0039】◎実施例2 1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−
2−チオウラシルの合成○第1工程 1−(5’−O−トリチル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオウラシルの合成 耐圧容器に、2,2’−アンヒドロ−1−(5’−O−
トリチル−β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオ
ロウラシル(170mg=0.35mmol)、ジエチ
ルアミン(1ml)、DMF(9ml)及び硫化水素
(20ml)の混合溶液を加えて密封し、30℃で3時
間反応させた。反応後、過剰の硫化水素ガスを除いた
後、溶媒を減圧下留去した。残査をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ(クロロホルム/メタノール=95/5
〜85/15)、及びHPLCにより精製し75mgの
標記化合物を得た。この化合物について、 1HNMRス
ペクトルを測定した結果、実施例1の第1工程による生
成物と同じであった。
【0040】○第2工程 1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオロ−
2−チオウラシルの合成 1−(5’−O−トリチル−β−D−アラビノフラノシ
ル)−5−フルオロ−2−チオウラシル(80mg=
0.15mmol)を塩化メチレン5mlに溶解し、0
℃に冷却した。これに6%トリフルオロ酢酸の塩化メチ
レン溶液(5ml)を滴下し、30分間攪拌した。氷浴
中で反応液中の溶媒を減圧留去し、残査に水とクロロホ
ルムを加え分液し、水層をクロロホルムで洗浄し、減圧
濃縮した。残査をシリカゲルを担体とするカラムクロマ
トグラフィ(クロロホルム/メタノール=85/1
5)、及びHPLCにより精製し、標記化合物(32m
g=75%)を得た。得られた化合物の 1HNMRスペ
クトル、及びUVスペクロル測定結果を以下に示す。
【0041】・1H NMR(DMSO-d6) 13.17(1H,br s,3-NH D2O exchangeable) 8.05(1H,d,J=
7.6Hz,6-H) 6.66(1H,brs,1'-H) 5.59(1H,d,J=5.6Hz,2'-
OH D2O exchangeable) 5.52(1H,d,J=4.0Hz,3'-OH D2O e
xchangeable) 5.18(1H,t,J=5.6Hz,5'-OH D2O exchangea
ble) 4.22(1H,m,2'-H) 3.91(1H,m,3'-H) 3.84(1H,m,4'-
H) 3.63(2H,m,5'-H) ・UV(H2O,nm) λmax : 274.5, 222.8 λmim : 253.7nm
【0042】◎実施例3 RPM8226細胞を宿主細胞とした単純ヘルペスウイ
ルス1型(KOS株、F株)、単純ヘルペスウイルス2
型(G株、lyon株)及び帯状ほうしんウイルス(V
ZV)に対して、1−(β−D−アラビノフラノシル)
−5−フルオロ−2−チオシトシンの抗ウイルス効果に
ついて測定した結果を下記表1に示す。表1において、
EC50値及びCC50値は、それぞれウイルスの増殖、宿
主細胞の増殖を50%阻害する薬剤の濃度であり、SI
値はそれらの比(CC50/EC50)、すなわち選択性を
表す。表1の通り、本薬剤は強力な抗ヘルペスウイルス
活性を有し、かつ細胞毒性がなく、選択性に優れている
ことがわかる。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明は、新規化合物であり、該化合物
は、DNAウイルスに対して、特にヘルペスウイルスに
対して優れた抗ウイルス作用を示すものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表される1−(β−D−ア
    ラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオシトシン
    又はその塩。 【化1】
  2. 【請求項2】下記式(II)で表される1−(β−D−アラ
    ビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオウラシル。 【化2】
  3. 【請求項3】下記の第1工程〜第4工程からなる請求項
    1の1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フルオ
    ロ−2−チオシトシンの製造方法。 第1工程;下記一般式(III) で表される化合物を、塩基
    性化合物の存在下に硫化水素と反応させ、下記一般式(I
    V)で表される化合物を製造する。 【化3】 〔式(1)において、R1 は水酸基の保護基を表す。〕 第2工程;第1工程で得られた下記一般式(IV)で表され
    る化合物の糖部の2’位及び3’位の水酸基をアシル化
    し、下記一般式(V) で表される化合物を製造する。 【化4】 〔式(2)において、R1 は水酸基の保護基を表し、R
    2 はアシル基を表す。〕 第3工程;第2工程で得られた下記一般式(V) で表され
    る化合物の塩基部の4位をアミノ化すると共に糖部の
    2’位及び3’位のR2 基を脱保護し、下記一般式(VI)
    で表される化合物を製造する。 【化5】 〔式(3)において、R1 は水酸基の保護基を表し、R
    2 はアシル基を表す。〕 第4工程;第3工程で得られた下記一般式(VI)で表され
    る化合物の糖部の5’位のR1 を脱保護し、式(I)で
    表される1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フ
    ルオロ−2−チオシトシンを製造する。 【化6】 〔式(4)において、R1 は水酸基の保護基を表す。〕
  4. 【請求項4】下記の第1工程及び第2工程からなる請求
    項2の1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フル
    オロ−2−チオウラシルの製造方法。 第1工程;下記一般式(III) で表される化合物を、塩基
    性化合物の存在下に硫化水素と反応させ、下記一般式(I
    V)で表される化合物を製造する。 【化7】 〔式(5)において、R1 は水酸基の保護基を表す。〕 第2工程;第1工程で得られた下記一般式(IV)で表され
    る化合物の糖部の5’位のR1 を脱保護し、式(II)で表
    される1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−フル
    オロ−2−チオウラシルを製造する。 【化8】 〔式(6)において、R1 は水酸基の保護基を表す。〕
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2記載の1−(β−D
    −アラビノフラノシル)−5−フルオロ−2−チオピリ
    ミジン類を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6121248A (en) * 1998-04-01 2000-09-19 Toagosei Co., Ltd. Anti-viral agent

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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