JPH09312157A - 水素吸蔵合金電極およびその製造方法 - Google Patents
水素吸蔵合金電極およびその製造方法Info
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- JPH09312157A JPH09312157A JP8128622A JP12862296A JPH09312157A JP H09312157 A JPH09312157 A JP H09312157A JP 8128622 A JP8128622 A JP 8128622A JP 12862296 A JP12862296 A JP 12862296A JP H09312157 A JPH09312157 A JP H09312157A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高容量で、高率放電特性およびサイクル特性
に優れた水素吸蔵合金電極を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 水素吸蔵合金粒子を水素ガスで還元処理
するかまたはフッ化水素酸水溶液でエッチングして合金
表面の酸化膜の厚さを0.15μm以下とし、この表面
にボールミル等の機械的な応力やめっきによってニッケ
ル微粉末や多孔質ニッケル膜を付着させる。こうして電
極活性に寄与するNiを付着した合金粒子で電極を構成
する。さらに、このNi付着合金を熱処理すること特性
の改善が図れる。
に優れた水素吸蔵合金電極を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 水素吸蔵合金粒子を水素ガスで還元処理
するかまたはフッ化水素酸水溶液でエッチングして合金
表面の酸化膜の厚さを0.15μm以下とし、この表面
にボールミル等の機械的な応力やめっきによってニッケ
ル微粉末や多孔質ニッケル膜を付着させる。こうして電
極活性に寄与するNiを付着した合金粒子で電極を構成
する。さらに、このNi付着合金を熱処理すること特性
の改善が図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケルー水素蓄
電池の負極などに使用される水素吸蔵合金電極およびそ
の製造方法に関するものである。
電池の負極などに使用される水素吸蔵合金電極およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ポータブル機器、コードレス機器
の発展に伴い、その電源となる電池により一層の高エネ
ルギ−密度が要求されている。この要求を達成するため
に、負極に水素吸蔵合金極を使ったニッケル−水素蓄電
池が注目されている。現在実用化されている水素吸蔵合
金は、Mm−Ni5(Mm:希土類元素の混合物)系の
AB5型合金が中心であり、一部AB2ラーベス相型合金
が用いられている。しかし、機器側からの高容量化への
要望は高く、さらに放電容量の大きい水素吸蔵合金材料
が望まれている。これに対して、近年理論水素吸蔵量が
従来のAB5型合金より大きく、高容量が期待できるZ
rTiMnMNiからなるAB2型ラーベス相合金や、
TiVNi系等の体心立方構造の固溶体型水素吸蔵合金
(以後bcc合金と記す)あるいはMg2NiやMgN
i等のMgNi系合金が注目されている(例えば、特開
平6−228699号公報)。
の発展に伴い、その電源となる電池により一層の高エネ
ルギ−密度が要求されている。この要求を達成するため
に、負極に水素吸蔵合金極を使ったニッケル−水素蓄電
池が注目されている。現在実用化されている水素吸蔵合
金は、Mm−Ni5(Mm:希土類元素の混合物)系の
AB5型合金が中心であり、一部AB2ラーベス相型合金
が用いられている。しかし、機器側からの高容量化への
要望は高く、さらに放電容量の大きい水素吸蔵合金材料
が望まれている。これに対して、近年理論水素吸蔵量が
従来のAB5型合金より大きく、高容量が期待できるZ
rTiMnMNiからなるAB2型ラーベス相合金や、
TiVNi系等の体心立方構造の固溶体型水素吸蔵合金
(以後bcc合金と記す)あるいはMg2NiやMgN
i等のMgNi系合金が注目されている(例えば、特開
平6−228699号公報)。
【0003】しかしながら、これらの水素吸蔵合金は、
AB5型合金に比べて合金中のNi量が少ないという点
で以下のような問題がある。すなわち、現在実用化され
ているMm−Ni5系AB5型合金のNi含量は50数w
t%であるのに対して、AB2型ラーベス相合金では3
0数wt%、固溶体型水素吸蔵合金では20wt%以下
である。Niは水素を吸わないBサイト元素であるた
め、AB5型合金のように多量のNiを添加すると、放
電容量が低下する反面、電極活性に優れ、主にKOHか
らなる電解液に対しても安定であるため高率放電特性や
サイクル特性に優れるという利点をもたらす。AB2型
ラーベス相合金やbcc合金は、Ni量が少ないため、
放電容量は高いものの、高率放電特性やサイクル特性が
悪い。MgNi系合金の場合は、Ni量はかなり多い
が、Mgが酸化されやすく、高率放電特性およびサイク
ル特性に課題を有している。
AB5型合金に比べて合金中のNi量が少ないという点
で以下のような問題がある。すなわち、現在実用化され
ているMm−Ni5系AB5型合金のNi含量は50数w
t%であるのに対して、AB2型ラーベス相合金では3
0数wt%、固溶体型水素吸蔵合金では20wt%以下
である。Niは水素を吸わないBサイト元素であるた
め、AB5型合金のように多量のNiを添加すると、放
電容量が低下する反面、電極活性に優れ、主にKOHか
らなる電解液に対しても安定であるため高率放電特性や
サイクル特性に優れるという利点をもたらす。AB2型
ラーベス相合金やbcc合金は、Ni量が少ないため、
放電容量は高いものの、高率放電特性やサイクル特性が
悪い。MgNi系合金の場合は、Ni量はかなり多い
が、Mgが酸化されやすく、高率放電特性およびサイク
ル特性に課題を有している。
【0004】これらの対策として、合金表面へのCuや
Niのめっき(特開平2−79369号公報)やニッケ
ル微粉末のメカニカルアロイング(特開昭64−636
6号公報、特開平3−155049号公報)等による合
金表面の被覆、さらにはNi焼成等(特開昭59−14
5752号公報)の方法が提案されてきた。しかし、C
uやNiの添加量の割には水素吸蔵合金の表面に形成さ
れる酸化膜の影響により、高率放電特性やサイクル特性
の改善効果は小さく、多量に添加するとかえって放電容
量の低下を招いていた。
Niのめっき(特開平2−79369号公報)やニッケ
ル微粉末のメカニカルアロイング(特開昭64−636
6号公報、特開平3−155049号公報)等による合
金表面の被覆、さらにはNi焼成等(特開昭59−14
5752号公報)の方法が提案されてきた。しかし、C
uやNiの添加量の割には水素吸蔵合金の表面に形成さ
れる酸化膜の影響により、高率放電特性やサイクル特性
の改善効果は小さく、多量に添加するとかえって放電容
量の低下を招いていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に鑑
み、水素吸蔵合金の表面にNiを有効に付着し、電極活
性と耐食性を向上することにより、高率放電特性および
サイクル特性の改善された水素吸蔵合金電極を提供する
ことを目的とする。
み、水素吸蔵合金の表面にNiを有効に付着し、電極活
性と耐食性を向上することにより、高率放電特性および
サイクル特性の改善された水素吸蔵合金電極を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の水素吸蔵合金電
極は、表面に0.15μm以下の電極活性を妨げない程
度に薄い酸化膜を介してニッケル微粉末あるいは多孔質
ニッケル膜が付着している水素吸蔵合金粒子から構成し
たものである。このニッケル微粉末あるいは多孔質ニッ
ケル膜は、単に水素吸蔵合金粒子表面と化学結合を持た
ずに存在しているか、ニッケル粉末あるいは膜の一部が
水素吸蔵合金と合金化した状態で存在している。このニ
ッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル膜によって、水素
吸蔵合金電極の高率放電特性およびサイクル特性を改善
することができる。
極は、表面に0.15μm以下の電極活性を妨げない程
度に薄い酸化膜を介してニッケル微粉末あるいは多孔質
ニッケル膜が付着している水素吸蔵合金粒子から構成し
たものである。このニッケル微粉末あるいは多孔質ニッ
ケル膜は、単に水素吸蔵合金粒子表面と化学結合を持た
ずに存在しているか、ニッケル粉末あるいは膜の一部が
水素吸蔵合金と合金化した状態で存在している。このニ
ッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル膜によって、水素
吸蔵合金電極の高率放電特性およびサイクル特性を改善
することができる。
【0007】ニッケルー水素蓄電池の負極用水素吸蔵合
金としては、高容量で電極活性が高く、サイクル寿命に
優れたものが要求される。そして、高容量化に対しては
希土類元素やZrなどのAサイト元素の比率を増やすこ
とが有効であるが、電極活性やサイクル寿命の点ではN
iやCuのようなBサイト元素の添加が効果的である。
この相矛盾した特性を両立させるためには、水素吸蔵合
金の組成だけを検討しても達成は困難である。そこで、
水素吸蔵合金としてはNi量が少なく高容量の組成のも
のを用い、電極活性やサイクル特性は合金表面で対応す
ることが適している。従来、Niめっきや、ニッケル微
粉末をボールミルやメカノフュージョンといった方法で
水素吸蔵合金粒子の表面に付着させることにより、電極
活性に優れるニッケル層を形成する方法が検討されてき
た。
金としては、高容量で電極活性が高く、サイクル寿命に
優れたものが要求される。そして、高容量化に対しては
希土類元素やZrなどのAサイト元素の比率を増やすこ
とが有効であるが、電極活性やサイクル寿命の点ではN
iやCuのようなBサイト元素の添加が効果的である。
この相矛盾した特性を両立させるためには、水素吸蔵合
金の組成だけを検討しても達成は困難である。そこで、
水素吸蔵合金としてはNi量が少なく高容量の組成のも
のを用い、電極活性やサイクル特性は合金表面で対応す
ることが適している。従来、Niめっきや、ニッケル微
粉末をボールミルやメカノフュージョンといった方法で
水素吸蔵合金粒子の表面に付着させることにより、電極
活性に優れるニッケル層を形成する方法が検討されてき
た。
【0008】本発明者らは、ニッケル層による活性化に
ついて種々検討した結果、上記のようにして形成したニ
ッケル層は、水素吸蔵合金表面に存在する厚さ0.15
μmを越す酸化膜上に存在するため、電極活性の付与に
はあまり有効に働かないが、酸化膜が0.15μm以
下、好ましくは0.1μm以下になると、膜の緻密性が
大きく低下し酸化膜が多孔質になるため、Niの添加効
果が顕著に現れることを見いだした。ただし、添加する
ニッケル微粉末の大きさが5μmを越すようなもので
は、多孔質の酸化膜を通して水素吸蔵合金と接触するこ
とができず、特性の改善効果は小さい。
ついて種々検討した結果、上記のようにして形成したニ
ッケル層は、水素吸蔵合金表面に存在する厚さ0.15
μmを越す酸化膜上に存在するため、電極活性の付与に
はあまり有効に働かないが、酸化膜が0.15μm以
下、好ましくは0.1μm以下になると、膜の緻密性が
大きく低下し酸化膜が多孔質になるため、Niの添加効
果が顕著に現れることを見いだした。ただし、添加する
ニッケル微粉末の大きさが5μmを越すようなもので
は、多孔質の酸化膜を通して水素吸蔵合金と接触するこ
とができず、特性の改善効果は小さい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の水素吸蔵合金電極を構成
する水素吸蔵合金粒子表面に、厚さ0.15μm以下の
酸化膜を介してニッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル
膜を付着させる具体的手段を以下に説明する。まず、第
一の方法は、水素吸蔵合金粒子を、高温の水素ガス雰囲
気で還元処理するか、フッ化水素酸水溶液でエッチング
することにより、表面の酸化物の少なくとも一部を除去
する。具体的には、酸化膜を0.15μm以下、好まし
くは0.1μm以下にまで薄くする。次に、不活性ガス
中で水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル微粉末をメカノ
フュージョン、ボールミルあるいは気流衝撃法などの機
械的方法により付着させる方法である。ここに用いるニ
ッケル微粒子としては、カーボニルニッケル、ラネーニ
ッケルあるいはNiと強アルカリ水溶液に溶ける元素か
らなるNi−X(XはAl、Sn、Mg、CaおよびZ
nの群より選ばれる少なくとも1種)で表されるニッケ
ル合金微粒子を水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、ま
たはメカニカルアロイ法で作製した後、高温の強アルカ
リ水溶液中に浸漬し、ニッケル合金微粒子中の溶出成分
を除去して作製したものが用いられる。
する水素吸蔵合金粒子表面に、厚さ0.15μm以下の
酸化膜を介してニッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル
膜を付着させる具体的手段を以下に説明する。まず、第
一の方法は、水素吸蔵合金粒子を、高温の水素ガス雰囲
気で還元処理するか、フッ化水素酸水溶液でエッチング
することにより、表面の酸化物の少なくとも一部を除去
する。具体的には、酸化膜を0.15μm以下、好まし
くは0.1μm以下にまで薄くする。次に、不活性ガス
中で水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル微粉末をメカノ
フュージョン、ボールミルあるいは気流衝撃法などの機
械的方法により付着させる方法である。ここに用いるニ
ッケル微粒子としては、カーボニルニッケル、ラネーニ
ッケルあるいはNiと強アルカリ水溶液に溶ける元素か
らなるNi−X(XはAl、Sn、Mg、CaおよびZ
nの群より選ばれる少なくとも1種)で表されるニッケ
ル合金微粒子を水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、ま
たはメカニカルアロイ法で作製した後、高温の強アルカ
リ水溶液中に浸漬し、ニッケル合金微粒子中の溶出成分
を除去して作製したものが用いられる。
【0010】第二の方法は、前記と同様に水素吸蔵合金
粒子表面の酸化膜を薄くした後、水素吸蔵合金粒子表面
に無電解めっきにより、多孔質ニッケル膜を付着させる
方法である。第三の方法は、前記と同様に水素吸蔵合金
粒子表面の酸化膜を薄くした後、水素吸蔵合金粒子表面
に無電解めっきにより、前記Ni−X合金膜を形成し、
次に強アルカリ水溶液中に浸漬処理することにより、前
記めっき被膜中の成分Xを溶解して多孔質ニッケル被膜
とする方法である。
粒子表面の酸化膜を薄くした後、水素吸蔵合金粒子表面
に無電解めっきにより、多孔質ニッケル膜を付着させる
方法である。第三の方法は、前記と同様に水素吸蔵合金
粒子表面の酸化膜を薄くした後、水素吸蔵合金粒子表面
に無電解めっきにより、前記Ni−X合金膜を形成し、
次に強アルカリ水溶液中に浸漬処理することにより、前
記めっき被膜中の成分Xを溶解して多孔質ニッケル被膜
とする方法である。
【0011】第四の方法は、前記と同様に水素吸蔵合金
粒子を、高温の水素ガス雰囲気で還元するか、フッ化水
素酸水溶液でエッチングすることにより、酸化膜を0.
15μm以下、好ましくは0.1μm以下にまで薄くし
た後、この水素吸蔵合金粒子を用いて電極を構成し、電
極表面に、電解めっきにより、Ni−Zn、Ni−Sn
およびNi−Coから選ばれるニッケル合金膜を形成
し、次に電極を強アルカリ水溶液中に浸漬処理すること
により、前記めっき被膜中の亜鉛、スズまたはコバルト
を溶解して多孔質ニッケル被膜とする方法である。
粒子を、高温の水素ガス雰囲気で還元するか、フッ化水
素酸水溶液でエッチングすることにより、酸化膜を0.
15μm以下、好ましくは0.1μm以下にまで薄くし
た後、この水素吸蔵合金粒子を用いて電極を構成し、電
極表面に、電解めっきにより、Ni−Zn、Ni−Sn
およびNi−Coから選ばれるニッケル合金膜を形成
し、次に電極を強アルカリ水溶液中に浸漬処理すること
により、前記めっき被膜中の亜鉛、スズまたはコバルト
を溶解して多孔質ニッケル被膜とする方法である。
【0012】本発明において、水素吸蔵合金粒子を高温
の水素ガス雰囲気で還元するか、あるいはフッ化水素酸
水溶液でエッチングすることにより、合金粒子表面に存
在する酸化膜による被覆効果が大きく低下し、水素吸蔵
合金表面に付着したNiによる電極活性の改善効果が大
きく向上する。ただし、上記のエッチングなどの処理
後、あまり長時間空気中に放置すると、再び酸化膜が形
成されるため、処理後24時間以内にNi処理すること
が好ましい。上記のようにしてニッケル微粉末あるいは
多孔質ニッケル膜を表面に付着した水素吸蔵合金粒子を
真空中で焼結することによって、高率放電特性をさらに
向上することが可能となる。焼結することにより、ニッ
ケル微粉末あるいは多孔質ニッケル膜の一部が水素吸蔵
合金粒子内に拡散し、一部合金化することで電極活性の
大幅な向上が見られ、高率放電特性およびサイクル特性
が改善される。なお、遊星ボールミルやメカノフュージ
ョン法等の機械的な処理によりニッケル微粒子を付着さ
せた場合においても、ごく一部のNiが水素吸蔵合金中
に拡散している。
の水素ガス雰囲気で還元するか、あるいはフッ化水素酸
水溶液でエッチングすることにより、合金粒子表面に存
在する酸化膜による被覆効果が大きく低下し、水素吸蔵
合金表面に付着したNiによる電極活性の改善効果が大
きく向上する。ただし、上記のエッチングなどの処理
後、あまり長時間空気中に放置すると、再び酸化膜が形
成されるため、処理後24時間以内にNi処理すること
が好ましい。上記のようにしてニッケル微粉末あるいは
多孔質ニッケル膜を表面に付着した水素吸蔵合金粒子を
真空中で焼結することによって、高率放電特性をさらに
向上することが可能となる。焼結することにより、ニッ
ケル微粉末あるいは多孔質ニッケル膜の一部が水素吸蔵
合金粒子内に拡散し、一部合金化することで電極活性の
大幅な向上が見られ、高率放電特性およびサイクル特性
が改善される。なお、遊星ボールミルやメカノフュージ
ョン法等の機械的な処理によりニッケル微粒子を付着さ
せた場合においても、ごく一部のNiが水素吸蔵合金中
に拡散している。
【0013】水素吸蔵合金としては、AB2ラーベス相
合金、bcc合金およびMgNi系の高容量の水素吸蔵
合金が特に有効である。なお、水素吸蔵合金表面にニッ
ケル微粉末を機械的に付着させる際は、乳鉢を用いて空
気中で混合させても良いが、不活性雰囲気中でメカノフ
ュージョン法、(遊星)ボールミル法または気流衝撃法
を用いると、水素吸蔵合金表面に拡散層を形成して付着
するため、より好ましい。
合金、bcc合金およびMgNi系の高容量の水素吸蔵
合金が特に有効である。なお、水素吸蔵合金表面にニッ
ケル微粉末を機械的に付着させる際は、乳鉢を用いて空
気中で混合させても良いが、不活性雰囲気中でメカノフ
ュージョン法、(遊星)ボールミル法または気流衝撃法
を用いると、水素吸蔵合金表面に拡散層を形成して付着
するため、より好ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳しく説明する。 《実施例1》)水素吸蔵合金にはTi0.3V0.5Cr0.1
Ni0.1 のbcc合金を用いた。この合金は、市販のT
i,V,Cr,およびNi金属を原料として、アーク溶
解法によって作製した。次に、この合金に水素を十分吸
蔵させて水素化粉砕し、さらに機械粉砕によって45μ
m以下の水素吸蔵合金粒子を得た。次に、市販の46%
フッ化水素酸水溶液を希釈し、濃度0.5wt%のエッ
チャントを作製し、このエッチャント100ccに対し
て合金粒子10gを加え、室温で10分間緩やかに撹拌
しながらエッチングを行った。この後、水洗、真空乾燥
を行い、水素吸蔵合金粒子を得た。水素吸蔵合金粒子の
表面を直接観察できないため、粉砕前の合金塊を樹脂に
埋め、表面を研磨、脱脂後、24時間放置したものを標
準とし、これを本実施例と同様の条件でフッ化水素酸水
溶液でエッチングしたもの(放置時間2時間)をオージ
ェー分析した。その結果、標準試料では、表面酸化膜の
厚さは0.25μm程度、エッチング後のもので0.1
μmであった。また、エッチング後、24時間放置した
ものでは0.15μmと酸化膜が再び厚くなっているこ
ともわかった。
Ni0.1 のbcc合金を用いた。この合金は、市販のT
i,V,Cr,およびNi金属を原料として、アーク溶
解法によって作製した。次に、この合金に水素を十分吸
蔵させて水素化粉砕し、さらに機械粉砕によって45μ
m以下の水素吸蔵合金粒子を得た。次に、市販の46%
フッ化水素酸水溶液を希釈し、濃度0.5wt%のエッ
チャントを作製し、このエッチャント100ccに対し
て合金粒子10gを加え、室温で10分間緩やかに撹拌
しながらエッチングを行った。この後、水洗、真空乾燥
を行い、水素吸蔵合金粒子を得た。水素吸蔵合金粒子の
表面を直接観察できないため、粉砕前の合金塊を樹脂に
埋め、表面を研磨、脱脂後、24時間放置したものを標
準とし、これを本実施例と同様の条件でフッ化水素酸水
溶液でエッチングしたもの(放置時間2時間)をオージ
ェー分析した。その結果、標準試料では、表面酸化膜の
厚さは0.25μm程度、エッチング後のもので0.1
μmであった。また、エッチング後、24時間放置した
ものでは0.15μmと酸化膜が再び厚くなっているこ
ともわかった。
【0015】上記水素吸蔵合金粒子90wt%とカーボ
ニルニッケル(インコ・リミテッド日本社製INCOニ
ッケルパウダーType287、平均粒径2.6〜3.
3μm)10wt%を合金のエッチング処理終了後、速
やかに(好ましくは数時間以内)アルゴンガスで充満さ
せた遊星ボールミルで10分間混合し、水素吸蔵合金粒
子上にニッケル微粉末を付着させた。このようにして作
製した水素吸蔵合金粒子に、結着剤としてポリエチレン
粉末を3重量%加え、エタノールでペーストにし、これ
を多孔度95%、大きさ2cm×2cm、厚さ0.6m
mの発泡状ニッケル板に充填し、乾燥後、600kgf
/cm2で加圧し、さらに真空中において130℃で1
時間加熱し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極シー
トを作製した。この電極は水素吸蔵合金粒子約1.0g
を含んでいる。これにニッケル製のリード線を溶接して
負極とした。また、水酸化ニッケルを主成分とする正極
合剤を負極と同様の多孔度95%、大きさ2cm×2c
m、厚さ1mmの発泡状ニッケル板に充填し、ニッケル
製のリード線を溶接して正極を作製した。このようにし
て作製した1枚の負極および2枚の正極をそれぞれ厚さ
0.15mmの親水性を付与したポリプロピレン製のセ
パレータで包み、負極を2枚の正極で挟持し、両側から
アクリル樹脂板で締め付けた。これを電槽に入れ、水酸
化カリウム水溶液(密度1.30g/cm3 )を主成分
とする電解液約200ccを電槽に注液した。こうして
負極により容量の規制された開放系液リッチ電池を作製
した。
ニルニッケル(インコ・リミテッド日本社製INCOニ
ッケルパウダーType287、平均粒径2.6〜3.
3μm)10wt%を合金のエッチング処理終了後、速
やかに(好ましくは数時間以内)アルゴンガスで充満さ
せた遊星ボールミルで10分間混合し、水素吸蔵合金粒
子上にニッケル微粉末を付着させた。このようにして作
製した水素吸蔵合金粒子に、結着剤としてポリエチレン
粉末を3重量%加え、エタノールでペーストにし、これ
を多孔度95%、大きさ2cm×2cm、厚さ0.6m
mの発泡状ニッケル板に充填し、乾燥後、600kgf
/cm2で加圧し、さらに真空中において130℃で1
時間加熱し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極シー
トを作製した。この電極は水素吸蔵合金粒子約1.0g
を含んでいる。これにニッケル製のリード線を溶接して
負極とした。また、水酸化ニッケルを主成分とする正極
合剤を負極と同様の多孔度95%、大きさ2cm×2c
m、厚さ1mmの発泡状ニッケル板に充填し、ニッケル
製のリード線を溶接して正極を作製した。このようにし
て作製した1枚の負極および2枚の正極をそれぞれ厚さ
0.15mmの親水性を付与したポリプロピレン製のセ
パレータで包み、負極を2枚の正極で挟持し、両側から
アクリル樹脂板で締め付けた。これを電槽に入れ、水酸
化カリウム水溶液(密度1.30g/cm3 )を主成分
とする電解液約200ccを電槽に注液した。こうして
負極により容量の規制された開放系液リッチ電池を作製
した。
【0016】図1は、上記の電池を20℃において10
0mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電
圧0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負
極合金1g当たりの放電容量の変化を示す。また、図2
は高率放電特性を示したもので、合金の単位重量当たり
50mA/gの電流で放電した時の容量を1として、各
放電電流密度で放電した時の容量比率を示したものであ
る。ここで、比較例1は、エッチング処理もニッケル微
粉末の添加も行わなかった水素吸蔵合金粒子から構成し
た電極を用いたもの、比較例2は、フッ化水素酸水溶液
によるエッチング処理を行わなずに、実施例1と同様の
カーボニルニッケルを10wt%添加した水素吸蔵合金
粒子から構成した電極を用いたものである。
0mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電
圧0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負
極合金1g当たりの放電容量の変化を示す。また、図2
は高率放電特性を示したもので、合金の単位重量当たり
50mA/gの電流で放電した時の容量を1として、各
放電電流密度で放電した時の容量比率を示したものであ
る。ここで、比較例1は、エッチング処理もニッケル微
粉末の添加も行わなかった水素吸蔵合金粒子から構成し
た電極を用いたもの、比較例2は、フッ化水素酸水溶液
によるエッチング処理を行わなずに、実施例1と同様の
カーボニルニッケルを10wt%添加した水素吸蔵合金
粒子から構成した電極を用いたものである。
【0017】比較例1は、最大放電容量が280mAh
/g程度と少なく、サイクル特性も悪く、300mA/
gの高率ではほとんど放電できない状態となった。比較
例2は、放電容量は340mAh/g程度でサイクル特
性も無添加のものと比べるとやや向上が見られた。しか
し、300mA/gの放電ではほとんど容量の向上は見
られなかった。一方、本実施例のものは、最大放電容量
が400mAh/gと大きく向上し、サイクル特性も改
善され、高率放電特性においても顕著な向上が認められ
た。これは電極活性と耐食性に優れるニッケル微粉末の
一部が水素吸蔵合金の表面と酸化膜を介することなく直
接接触しているため、電極活性が大幅に向上し、放電容
量の増加および高率放電特性の向上、さらにサイクル特
性も改善されたことによるものと考えられる。比較例2
のようにエッチング処理せずに単にニッケル微粉末を付
着させたものでは、ニッケル微粉末と水素吸蔵合金表面
との直接の結合が十分でなく、電極活性があまり向上し
ないものと考えられる。このため集電性は若干改善さ
れ、放電容量は少し向上するが、高率放電特性はほとん
ど改善されなかったものと思われる。
/g程度と少なく、サイクル特性も悪く、300mA/
gの高率ではほとんど放電できない状態となった。比較
例2は、放電容量は340mAh/g程度でサイクル特
性も無添加のものと比べるとやや向上が見られた。しか
し、300mA/gの放電ではほとんど容量の向上は見
られなかった。一方、本実施例のものは、最大放電容量
が400mAh/gと大きく向上し、サイクル特性も改
善され、高率放電特性においても顕著な向上が認められ
た。これは電極活性と耐食性に優れるニッケル微粉末の
一部が水素吸蔵合金の表面と酸化膜を介することなく直
接接触しているため、電極活性が大幅に向上し、放電容
量の増加および高率放電特性の向上、さらにサイクル特
性も改善されたことによるものと考えられる。比較例2
のようにエッチング処理せずに単にニッケル微粉末を付
着させたものでは、ニッケル微粉末と水素吸蔵合金表面
との直接の結合が十分でなく、電極活性があまり向上し
ないものと考えられる。このため集電性は若干改善さ
れ、放電容量は少し向上するが、高率放電特性はほとん
ど改善されなかったものと思われる。
【0018】《実施例2》実施例1と同様に、フッ化水
素酸水溶液でエッチングした後、遊星ボールミルでカー
ボニルニッケル粉末と混合してニッケル微粉末を表面に
付着させた水素吸蔵合金粒子を作製した。この水素吸蔵
合金粒子をエタノールでペーストにし、実施例1と同様
の発泡状ニッケル板に充填し、加圧して電極を作製し、
これを真空中において800℃で30分間熱処理し、直
ちに急冷した。EPMA(電子線マイクロアナライザ
ー)で分析した結果、合金内にNiが若干(0.2μm
程度)拡散していることがわかった。高温での保持時間
が長すぎると、表面のニッケル微粉末が完全に水素吸蔵
合金内部に拡散するので、30分程度、長くとも1時間
以内が適当であった。
素酸水溶液でエッチングした後、遊星ボールミルでカー
ボニルニッケル粉末と混合してニッケル微粉末を表面に
付着させた水素吸蔵合金粒子を作製した。この水素吸蔵
合金粒子をエタノールでペーストにし、実施例1と同様
の発泡状ニッケル板に充填し、加圧して電極を作製し、
これを真空中において800℃で30分間熱処理し、直
ちに急冷した。EPMA(電子線マイクロアナライザ
ー)で分析した結果、合金内にNiが若干(0.2μm
程度)拡散していることがわかった。高温での保持時間
が長すぎると、表面のニッケル微粉末が完全に水素吸蔵
合金内部に拡散するので、30分程度、長くとも1時間
以内が適当であった。
【0019】この電極を負極に用いた開放系液リッチ電
池の特性を図1および図2に示す。本実施例では、実施
例1に比べて放電容量、高率放電特性ともにさらなる改
善が認められた。比較例3は、エッチング処理せずにカ
ーボニルニッケルを10wt%添加した水素吸蔵合金粒
子で構成した電極を真空中において800℃で30分熱
処理した負極を用いたものである。比較例3は、放電容
量は360mAh/gであり、カーボニルニッケルを添
加するも高温での処理はしない比較例2よりは20mA
h/g程度向上した。しかし、エッチング処理した実施
例2(放電容量430mAh/g)ほどは大きな改善は
見られなかった。これは合金表面に強固な酸化膜を有す
るので、熱処理によってもニッケル微粉末の水素吸蔵合
金表面への拡散がほとんどなく、電極活性の顕著な向上
がないためと考えられる。
池の特性を図1および図2に示す。本実施例では、実施
例1に比べて放電容量、高率放電特性ともにさらなる改
善が認められた。比較例3は、エッチング処理せずにカ
ーボニルニッケルを10wt%添加した水素吸蔵合金粒
子で構成した電極を真空中において800℃で30分熱
処理した負極を用いたものである。比較例3は、放電容
量は360mAh/gであり、カーボニルニッケルを添
加するも高温での処理はしない比較例2よりは20mA
h/g程度向上した。しかし、エッチング処理した実施
例2(放電容量430mAh/g)ほどは大きな改善は
見られなかった。これは合金表面に強固な酸化膜を有す
るので、熱処理によってもニッケル微粉末の水素吸蔵合
金表面への拡散がほとんどなく、電極活性の顕著な向上
がないためと考えられる。
【0020】《実施例3》所定量のZr,Mn,V,C
r,およびNiを高周波溶解炉のルツボに入れて溶解
し、これを水冷された鋳型に流し込み、主たる合金相が
C15型ラーベス(Laves)相であるAB2タイプ
のZrMn0.6 V0.1 Cr0.2 Ni1.2を作製した。こ
のようにして作製した合金を真空中において1100℃
で6時間熱処理した後、機械粉砕で粒径約22μmの合
金粒子を得た。この合金粒子を水素ガス中において90
0℃で2時間還元処理し、表面の酸化膜を薄くした。実
施例1と同様の方法でオージェー分析した結果、酸化膜
の厚さは0.2μmから0.08μmまで減少してい
た。この水素吸蔵合金粒子95gにニッケルブラック
(日本冶金製Niで、粒径200オングストローム)を
5g添加し、アルゴン雰囲気中で20分間のメカノフュ
ージョン(ホソカワミクロン製使用)を行って合金表面
にニッケルブラックを付着させた。顕微鏡観察から合金
表面にニッケルブラックがほぼ均一に付着していること
がわかった。
r,およびNiを高周波溶解炉のルツボに入れて溶解
し、これを水冷された鋳型に流し込み、主たる合金相が
C15型ラーベス(Laves)相であるAB2タイプ
のZrMn0.6 V0.1 Cr0.2 Ni1.2を作製した。こ
のようにして作製した合金を真空中において1100℃
で6時間熱処理した後、機械粉砕で粒径約22μmの合
金粒子を得た。この合金粒子を水素ガス中において90
0℃で2時間還元処理し、表面の酸化膜を薄くした。実
施例1と同様の方法でオージェー分析した結果、酸化膜
の厚さは0.2μmから0.08μmまで減少してい
た。この水素吸蔵合金粒子95gにニッケルブラック
(日本冶金製Niで、粒径200オングストローム)を
5g添加し、アルゴン雰囲気中で20分間のメカノフュ
ージョン(ホソカワミクロン製使用)を行って合金表面
にニッケルブラックを付着させた。顕微鏡観察から合金
表面にニッケルブラックがほぼ均一に付着していること
がわかった。
【0021】上記の水素吸蔵合金粒子を用いて実施例1
と同様にして電極を作製して、開放系液リッチ負極規制
電池を組み立てた。この電池を20℃において、100
mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電圧
0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負極
合金1g当たりの最大放電容量と、300mA/gで放
電した時の放電容量を後記の表1に示す。後者の放電容
量は、高率放電特性の評価基準とした。比較例4は、還
元処理もニッケルの添加もしない水素吸蔵合金粒子から
構成した負極を用いたもの、比較例5は、水素還元処理
なしで本実施例と同様の方法でニッケルブラックを添加
した水素吸蔵合金粒子から構成した負極を用いたもので
ある。比較例4は、最大放電容量が380mAh/g程
度と少なく、300mA/gでの容量も180mAh/
gと低かった。比較例5は、最大放電容量が395mA
h/g、300mA/gでの容量は210mAh/gと
なり、若干の改善は認められたが、それ程顕著なもので
はなかった。一方、本実施例3のものは、最大放電容量
が420mAh/g、300mA/gでの容量も260
mAh/gと向上した。
と同様にして電極を作製して、開放系液リッチ負極規制
電池を組み立てた。この電池を20℃において、100
mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電圧
0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負極
合金1g当たりの最大放電容量と、300mA/gで放
電した時の放電容量を後記の表1に示す。後者の放電容
量は、高率放電特性の評価基準とした。比較例4は、還
元処理もニッケルの添加もしない水素吸蔵合金粒子から
構成した負極を用いたもの、比較例5は、水素還元処理
なしで本実施例と同様の方法でニッケルブラックを添加
した水素吸蔵合金粒子から構成した負極を用いたもので
ある。比較例4は、最大放電容量が380mAh/g程
度と少なく、300mA/gでの容量も180mAh/
gと低かった。比較例5は、最大放電容量が395mA
h/g、300mA/gでの容量は210mAh/gと
なり、若干の改善は認められたが、それ程顕著なもので
はなかった。一方、本実施例3のものは、最大放電容量
が420mAh/g、300mA/gでの容量も260
mAh/gと向上した。
【0022】《実施例4》実施例3と同様に、水素還元
処理後、ニッケルブラックを表面に付着させた水素吸蔵
合金粒子を作製した。この合金粒子を用いて、実施例2
と同様に結着材のポリエチレン粉末を含まない電極を作
製し、これを真空中において600℃で40分間熱処理
した。EPMA分析の結果、合金内にNiが若干(0.
1μm程度)拡散していることがわかった。上記の電極
を負極として、実施例1と同様の開放系液リッチ負極規
制電池を作製した。この電池を20℃において、100
mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電圧
0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負極
合金1g当たりの最大放電容量と、300mA/gで放
電した時の放電容量を後記の表1に示す。比較例6は、
水素還元処理なしでニッケルブラックを添加した水素吸
蔵合金粒子で構成した電極を、本実施例と同じ熱処理を
行ったものである。比較例6は、最大放電容量が410
mAh/g、300mA/gでの容量は230mAh/
gとなり、若干の改善は認められた。これに対して、本
実施例4のものは、最大放電容量が440mAh/g、
300mA/gでの容量も290mAh/gと向上し
た。
処理後、ニッケルブラックを表面に付着させた水素吸蔵
合金粒子を作製した。この合金粒子を用いて、実施例2
と同様に結着材のポリエチレン粉末を含まない電極を作
製し、これを真空中において600℃で40分間熱処理
した。EPMA分析の結果、合金内にNiが若干(0.
1μm程度)拡散していることがわかった。上記の電極
を負極として、実施例1と同様の開放系液リッチ負極規
制電池を作製した。この電池を20℃において、100
mAの電流で6時間充電し、50mAの電流で終止電圧
0.8Vまで放電する充放電サイクルを行った時の負極
合金1g当たりの最大放電容量と、300mA/gで放
電した時の放電容量を後記の表1に示す。比較例6は、
水素還元処理なしでニッケルブラックを添加した水素吸
蔵合金粒子で構成した電極を、本実施例と同じ熱処理を
行ったものである。比較例6は、最大放電容量が410
mAh/g、300mA/gでの容量は230mAh/
gとなり、若干の改善は認められた。これに対して、本
実施例4のものは、最大放電容量が440mAh/g、
300mA/gでの容量も290mAh/gと向上し
た。
【0023】《実施例5》実施例3と同様に合金粒子を
水素還元処理した後、気流衝撃法(奈良機械製NHS−
0型使用、アルゴン雰囲気、5分間)によりニッケルブ
ラックを水素吸蔵合金粒子の表面に付着させた。ニッケ
ルブラックの付着割合は、合金95g当たり5gであ
る。この合金粒子を用いて実施例1と同様の方法で電極
を作製し、開放系液リッチ負極規制電池を組み立てた。
この電池を前記と同条件で充放電サイクルを行った時の
負極合金1g当たりの最大放電容量、および300mA
/g放電時の容量は、表1に示すようにほぼ実施例3と
同じ値となり、本発明による効果が確認された。
水素還元処理した後、気流衝撃法(奈良機械製NHS−
0型使用、アルゴン雰囲気、5分間)によりニッケルブ
ラックを水素吸蔵合金粒子の表面に付着させた。ニッケ
ルブラックの付着割合は、合金95g当たり5gであ
る。この合金粒子を用いて実施例1と同様の方法で電極
を作製し、開放系液リッチ負極規制電池を組み立てた。
この電池を前記と同条件で充放電サイクルを行った時の
負極合金1g当たりの最大放電容量、および300mA
/g放電時の容量は、表1に示すようにほぼ実施例3と
同じ値となり、本発明による効果が確認された。
【0024】《実施例6〜8》水素吸蔵合金粒子は、実
施例1と同じものを実施例1と同条件でエッチング処理
した。一方、これに付着させるニッケル微粉末として、
水アトマイズ法(噴出圧1200kgf/cm2)で作
製したものを分級し、粒径が3μm、5μm、および7
μmの3種類の球状ニッケル微粉末を準備した。次に、
このニッケル微粉末を800℃で10時間水素還元し、
表面の酸化被膜をほぼ除去した。上記のエッチング処理
された水素吸蔵合金粒子85gと各粒径のニッケル微粒
子15gを、アルゴンを充満させたボールミルで1時間
混合した。こうしてニッケル微粉末を付着させた水素吸
蔵合金粒子を作製し、この粒子を用いて実施例1と同様
の方法で電極を作製し、電池を組み立てた。これらの電
池の前記と同様の条件のもとにおける特性を表1に示
す。水素吸蔵合金粒子に付着させるニッケル微粉末の粒
径が3μm(実施例6)および5μm(実施例7)のも
のでは、最大放電容量および300mA/gでの容量の
向上が見られた。しかし、7μm(実施例8)のもので
は、300mA/gでの容量の改善効果が弱かった。従
って、水素吸蔵合金粒子に付着させるニッケル微粉末
は、粒径5μm以下のものが好ましい。これは粒径が大
きくなるにつれて、合金表面の酸化膜に開いた多孔部分
を通して水素吸蔵合金と直接接触する量が減るため、お
よび同一重量添加した際の水素吸蔵合金表面との接触点
が減少するためと考えられる。ニッケル微粉末の添加量
としては、20wt%程度が限度で、これ以上水素吸蔵
能力のないNiを添加するとかえって放電容量の低下を
生じる。
施例1と同じものを実施例1と同条件でエッチング処理
した。一方、これに付着させるニッケル微粉末として、
水アトマイズ法(噴出圧1200kgf/cm2)で作
製したものを分級し、粒径が3μm、5μm、および7
μmの3種類の球状ニッケル微粉末を準備した。次に、
このニッケル微粉末を800℃で10時間水素還元し、
表面の酸化被膜をほぼ除去した。上記のエッチング処理
された水素吸蔵合金粒子85gと各粒径のニッケル微粒
子15gを、アルゴンを充満させたボールミルで1時間
混合した。こうしてニッケル微粉末を付着させた水素吸
蔵合金粒子を作製し、この粒子を用いて実施例1と同様
の方法で電極を作製し、電池を組み立てた。これらの電
池の前記と同様の条件のもとにおける特性を表1に示
す。水素吸蔵合金粒子に付着させるニッケル微粉末の粒
径が3μm(実施例6)および5μm(実施例7)のも
のでは、最大放電容量および300mA/gでの容量の
向上が見られた。しかし、7μm(実施例8)のもので
は、300mA/gでの容量の改善効果が弱かった。従
って、水素吸蔵合金粒子に付着させるニッケル微粉末
は、粒径5μm以下のものが好ましい。これは粒径が大
きくなるにつれて、合金表面の酸化膜に開いた多孔部分
を通して水素吸蔵合金と直接接触する量が減るため、お
よび同一重量添加した際の水素吸蔵合金表面との接触点
が減少するためと考えられる。ニッケル微粉末の添加量
としては、20wt%程度が限度で、これ以上水素吸蔵
能力のないNiを添加するとかえって放電容量の低下を
生じる。
【0025】《実施例9》粒径200μmのMg粒子2
4gと粒径数μmのカーボニルニッケル58gをアルゴ
ンガス雰囲気中において3日間ボールミルで混合し、メ
カニカルアロイングを行い、粒径10μm程度のMgN
i合金粉末を作製した。この合金を360℃の水素ガス
雰囲気中で10時間還元したものを母合金として用い
た。実施例1と同様の方法でオージェー分析した結果、
合金表面の酸化膜は約0.3μmから約0.15μmに
減少していた。次に、多孔質ニッケルとしてガスアトマ
イズ法で粒径約70μmのNi−Al粒子を作製した。
これをメカニカルグラインダーで機械的に粉砕して粒径
15μm程度とした後、80℃のKOH水溶液中に6時
間浸漬してAlを溶出させ、多孔質ニッケル粉末を作製
した。上記のMgNi合金40gに多孔質ニッケルを1
0g添加し、アルゴンガス雰囲気中において遊星ボール
ミルで10分間混合し、MgNi合金表面に多孔質ニッ
ケルを付着させた。この多孔質ニッケルを付着した水素
吸蔵合金粒子を用いて実施例1と同様の構成で開放系液
リッチ負極規制電池を作製した。比較例7は、何も処理
しないMgNi合金で電極を構成したもの、比較例8
は、水素還元処理なしでMgNi合金粒子に多孔質ニッ
ケルを同じ割合付着させたもので電極を構成したもので
ある。
4gと粒径数μmのカーボニルニッケル58gをアルゴ
ンガス雰囲気中において3日間ボールミルで混合し、メ
カニカルアロイングを行い、粒径10μm程度のMgN
i合金粉末を作製した。この合金を360℃の水素ガス
雰囲気中で10時間還元したものを母合金として用い
た。実施例1と同様の方法でオージェー分析した結果、
合金表面の酸化膜は約0.3μmから約0.15μmに
減少していた。次に、多孔質ニッケルとしてガスアトマ
イズ法で粒径約70μmのNi−Al粒子を作製した。
これをメカニカルグラインダーで機械的に粉砕して粒径
15μm程度とした後、80℃のKOH水溶液中に6時
間浸漬してAlを溶出させ、多孔質ニッケル粉末を作製
した。上記のMgNi合金40gに多孔質ニッケルを1
0g添加し、アルゴンガス雰囲気中において遊星ボール
ミルで10分間混合し、MgNi合金表面に多孔質ニッ
ケルを付着させた。この多孔質ニッケルを付着した水素
吸蔵合金粒子を用いて実施例1と同様の構成で開放系液
リッチ負極規制電池を作製した。比較例7は、何も処理
しないMgNi合金で電極を構成したもの、比較例8
は、水素還元処理なしでMgNi合金粒子に多孔質ニッ
ケルを同じ割合付着させたもので電極を構成したもので
ある。
【0026】これらの電池の特性を表1に示す。比較例
7は、最大放電容量が410mAh/g、300mA/
gでの容量は240mAh/gであり、比較例8は、最
大容量435mAh/g、300mA/gでの容量が2
60mAh/gであり、それぞれ若干の改善は認められ
た。本実施例9は、最大放電容量が540mAh/g、
300mA/gでの容量は410mAh/gと大きく向
上した。また、サイクル特性においても改善効果が認め
られた。なお、多孔質ニッケル粒子の製造方法として
は、Ni−Al以外にもNi−Sn、Ni−Mgあるい
はNi−Ca合金微粒子をガスアトマイズ法、水アトマ
イズ法あるいはメカニカルアローイング法により、また
Ni−Zn合金微粒子はメカニカルアローイング法によ
り作製した後、必要に応じて機械粉砕し、強アルカリ水
溶液でSn、Mg、CaあるいはZnを溶出させて作製
することができる。
7は、最大放電容量が410mAh/g、300mA/
gでの容量は240mAh/gであり、比較例8は、最
大容量435mAh/g、300mA/gでの容量が2
60mAh/gであり、それぞれ若干の改善は認められ
た。本実施例9は、最大放電容量が540mAh/g、
300mA/gでの容量は410mAh/gと大きく向
上した。また、サイクル特性においても改善効果が認め
られた。なお、多孔質ニッケル粒子の製造方法として
は、Ni−Al以外にもNi−Sn、Ni−Mgあるい
はNi−Ca合金微粒子をガスアトマイズ法、水アトマ
イズ法あるいはメカニカルアローイング法により、また
Ni−Zn合金微粒子はメカニカルアローイング法によ
り作製した後、必要に応じて機械粉砕し、強アルカリ水
溶液でSn、Mg、CaあるいはZnを溶出させて作製
することができる。
【0027】《実施例10〜12》Ti,V,Cr,L
a,およびNiを原料として、アーク溶解法によってT
i0.3V0.4Cr0.1La0.1Ni0.1 のbcc合金を作製
した。これを水素化粉砕と機械粉砕によって粒径30μ
mの水素吸蔵合金粒子とした。次に、この水素吸蔵合金
粒子を実施例1と同様にフッ化水素酸水溶液でエッチン
グ処理した後、実施例1と同様の方法で電極を作製し
た。この電極を負極として以下のめっき浴を用いて15
分間電解めっきを行い、表面にNi−Zn合金膜を形成
した。水洗した後、31%KOH水溶液に40g/lの
割合でLiOHを溶解した100℃のエッチング液に6
時間浸漬して、めっき膜中のZnを溶出させた。EPM
A観察により、電解めっきによって負極板表面にNi−
Zn合金が均一に存在しているが、エッチングによっ
て、Znがほとんどなくなり、細かなヒビが無数に入っ
ていることが確認された。
a,およびNiを原料として、アーク溶解法によってT
i0.3V0.4Cr0.1La0.1Ni0.1 のbcc合金を作製
した。これを水素化粉砕と機械粉砕によって粒径30μ
mの水素吸蔵合金粒子とした。次に、この水素吸蔵合金
粒子を実施例1と同様にフッ化水素酸水溶液でエッチン
グ処理した後、実施例1と同様の方法で電極を作製し
た。この電極を負極として以下のめっき浴を用いて15
分間電解めっきを行い、表面にNi−Zn合金膜を形成
した。水洗した後、31%KOH水溶液に40g/lの
割合でLiOHを溶解した100℃のエッチング液に6
時間浸漬して、めっき膜中のZnを溶出させた。EPM
A観察により、電解めっきによって負極板表面にNi−
Zn合金が均一に存在しているが、エッチングによっ
て、Znがほとんどなくなり、細かなヒビが無数に入っ
ていることが確認された。
【0028】めっき浴: NiSO4・7H2O 330g/l NiCl2・6H2O 45g/l ZnCl2 20g/l H2BO3 37g/l pH 2 陽極 Ni板 電流密度 5A/dm2
【0029】上記の電極を負極として実施例1と同様の
液リッチ負極規制電池を組み立てた。比較例9は、上記
のめっき処理前の電極を用いたもの、比較例10は、エ
ッチング処理しない水素吸蔵合金粒子で電極を構成し、
上記と同様のNi−Znめっきおよび強アルカリによる
エッチング処理を行った電極を用いたもの、比較例11
は、上記においてめっき後の強アルカリによるエッチン
グ処理を行わなかった電極を用いたものである。これら
の電池の特性を表1に示す。比較例10、11は、比較
例9と比べると最大放電容量、および高率放電特性の向
上は見られたが、本実施例10のものほど大幅な向上は
なかった。なお、Ni−Znめっきの代わりにNi−S
nめっき(実施例11)またはNi−Coめっき(実施
例12)をし、強アルカリでエッチング処理した電極を
用いたものでも同様な効果が認められた。
液リッチ負極規制電池を組み立てた。比較例9は、上記
のめっき処理前の電極を用いたもの、比較例10は、エ
ッチング処理しない水素吸蔵合金粒子で電極を構成し、
上記と同様のNi−Znめっきおよび強アルカリによる
エッチング処理を行った電極を用いたもの、比較例11
は、上記においてめっき後の強アルカリによるエッチン
グ処理を行わなかった電極を用いたものである。これら
の電池の特性を表1に示す。比較例10、11は、比較
例9と比べると最大放電容量、および高率放電特性の向
上は見られたが、本実施例10のものほど大幅な向上は
なかった。なお、Ni−Znめっきの代わりにNi−S
nめっき(実施例11)またはNi−Coめっき(実施
例12)をし、強アルカリでエッチング処理した電極を
用いたものでも同様な効果が認められた。
【0030】《実施例13》実施例10の負極板を真空
中において900℃で10分間熱処理した。この電極を
用いると、表1に示すように実施例12と比べさらなる
特性の向上が見られた。
中において900℃で10分間熱処理した。この電極を
用いると、表1に示すように実施例12と比べさらなる
特性の向上が見られた。
【0031】《実施例14》実施例10と同様にTi
0.3V0.4Cr0.1La0.1Ni0.1 のbcc合金を作製
し、水素化粉砕と機械粉砕により粒径約30μmの粒子
とし、これを実施例1と同様にフッ化水素酸水溶液でエ
ッチング処理した。この水素吸蔵合金粒子10gを、2
0g/lのSnCl2・2H2Oと6NのHClを10m
l/l含む処理液に25℃で1分間浸漬し、次に0.5
g/lのPdCl2・2H2Oと6NのHClを5ml/
l含む処理液に25℃で1分間浸漬した。十分水洗した
後、以下に示す無電解めっき浴に60℃で30分間浸漬
することにより、表面にニッケルめっきをした。
0.3V0.4Cr0.1La0.1Ni0.1 のbcc合金を作製
し、水素化粉砕と機械粉砕により粒径約30μmの粒子
とし、これを実施例1と同様にフッ化水素酸水溶液でエ
ッチング処理した。この水素吸蔵合金粒子10gを、2
0g/lのSnCl2・2H2Oと6NのHClを10m
l/l含む処理液に25℃で1分間浸漬し、次に0.5
g/lのPdCl2・2H2Oと6NのHClを5ml/
l含む処理液に25℃で1分間浸漬した。十分水洗した
後、以下に示す無電解めっき浴に60℃で30分間浸漬
することにより、表面にニッケルめっきをした。
【0032】無電解めっき浴: NiSO4・6H2O 25g/l ピロリン酸ナトリウム 50g/l ホスフィン酸ナトリウム 25g/l pH 11
【0033】EPMA分析の結果、水素吸蔵合金粒子表
面にNiが0.5μm程度、多孔質状になって付着して
いることが確認された。上記の水素吸蔵合金粒子を用い
て実施例1と同様の方法で電極を作製し、液リッチ負極
規制電池を組み立てた。この電池の特性は、表1に示す
ように、最大放電容量が500mAh/g、300mA
/gでの容量が260mAh/gと向上した。
面にNiが0.5μm程度、多孔質状になって付着して
いることが確認された。上記の水素吸蔵合金粒子を用い
て実施例1と同様の方法で電極を作製し、液リッチ負極
規制電池を組み立てた。この電池の特性は、表1に示す
ように、最大放電容量が500mAh/g、300mA
/gでの容量が260mAh/gと向上した。
【0034】《実施例15》実施例14の負極板を真空
中において800℃で15分間熱処理した。この電極を
用いた電池は、表1に示すように、実施例14と比べさ
らなる特性の向上が見られた。
中において800℃で15分間熱処理した。この電極を
用いた電池は、表1に示すように、実施例14と比べさ
らなる特性の向上が見られた。
【0035】
【表1】
【0036】以上のように、水素吸蔵合金粒子表面にニ
ッケル粒子を付着させる場合において、酸化膜の厚さが
電極活性に対して非常に大きな影響与える。酸化膜を完
全に除去することは困難であるが、厚さが0.15μm
以下、好ましくは0.1μm以下になると、膜が多孔質
となり、Niの付着によって電極活性が向上する。酸化
膜を薄くする方法としては、高温の水素ガス雰囲気中で
の還元およびフッ化水素酸水溶液によるエッチングが最
適である。
ッケル粒子を付着させる場合において、酸化膜の厚さが
電極活性に対して非常に大きな影響与える。酸化膜を完
全に除去することは困難であるが、厚さが0.15μm
以下、好ましくは0.1μm以下になると、膜が多孔質
となり、Niの付着によって電極活性が向上する。酸化
膜を薄くする方法としては、高温の水素ガス雰囲気中で
の還元およびフッ化水素酸水溶液によるエッチングが最
適である。
【0037】
【発明の効果】本発明の水素吸蔵合金電極は、その水素
吸蔵合金粒子の表面に薄い酸化膜を介して電極活性に優
れたNiが存在し、さらにはNiの一部が水素吸蔵合金
と合金化しているため、高容量で高率放電特性、および
サイクル特性に優れている。
吸蔵合金粒子の表面に薄い酸化膜を介して電極活性に優
れたNiが存在し、さらにはNiの一部が水素吸蔵合金
と合金化しているため、高容量で高率放電特性、および
サイクル特性に優れている。
【図1】本発明の実施例1、2および比較例1、2、3
の充放電サイクルにおける負極合金1g当たりの放電容
量の変化を示した図である。
の充放電サイクルにおける負極合金1g当たりの放電容
量の変化を示した図である。
【図2】実施例1、2および比較例1、2、3の高率放
電特性を示した図である。
電特性を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊口 ▲吉▼徳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 表面に厚さ0.15μm以下の酸化膜を
介してニッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル膜が付着
している水素吸蔵合金粒子からなることを特徴とする水
素吸蔵合金電極。 - 【請求項2】 水素吸蔵合金が、AB2ラーベス相合
金、体心立方構造を有する固溶体型合金、およびMgN
i系合金からなる群より選ばれる請求項1記載の水素吸
蔵合金電極。 - 【請求項3】 ニッケル微粉末が粒径5μm以下である
請求項1記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項4】 ニッケル微粉末がラネーニッケルである
請求項1記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項5】 ニッケル微粉末あるいは多孔質ニッケル
膜の一部が水素吸蔵合金粒子と合金化している請求項1
記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項6】 水素吸蔵合金粒子を水素ガスで還元処理
するかあるいはフッ化水素酸水溶液でエッチングして表
面の酸化物の少なくとも一部を除去する工程、および不
活性ガス中で前記水素吸蔵合金粒子の表面に粒径が5μ
m以下のニッケル微粉末をメカノフュージョン、ボール
ミルまたは気流衝撃法により付着させる工程を有するこ
とを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。 - 【請求項7】 水素吸蔵合金粒子を水素ガスで還元処理
するかあるいはフッ化水素酸水溶液でエッチングして表
面の酸化物の少なくとも一部を除去する工程、および前
記水素吸蔵合金粒子表面に無電解めっきにより多孔質ニ
ッケル膜を付着させる工程を有することを特徴とする水
素吸蔵合金電極の製造方法。 - 【請求項8】 水素吸蔵合金粒子を水素ガスで還元処理
するかあるいはフッ化水素酸水溶液でエッチングして表
面の酸化物の少なくとも一部を除去する工程、前記水素
吸蔵合金粒子により極板を作製する工程、前記極板の表
面にNi−Zn、Ni−SnおよびNi−Coのいずれ
かの合金を電解めっきで形成する工程、および前記めっ
きされた極板を強アルカリ水溶液中に浸漬して前記合金
中の亜鉛、スズまたはコバルトを溶解する工程を有する
ことを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。 - 【請求項9】 さらに、真空中で焼結する工程を有する
請求項6、7または8記載の水素吸蔵合金電極の製造方
法。 - 【請求項10】 前記ニッケル微粉末が、水アトマイズ
法、ガスアトマイズ法またはメカニカルアロイ法により
ニッケルと強アルカリ水溶液に溶ける元素からなるニッ
ケル合金微粒子を作製する工程、および得られたニッケ
ル合金微粒子を強アルカリ水溶液中に浸漬し、ニッケル
合金微粒子中の溶出成分を除去する工程により作製した
ものである請求項6記載の水素吸蔵合金電極の製造方
法。 - 【請求項11】 前記ニッケル合金微粒子がNi−X
(ただし、XはAl,Sn、Mg、CaおよびZnから
なる群より選ばれる少なくとも1の元素)である請求項
10記載の水素吸蔵合金電極の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8128622A JPH09312157A (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 水素吸蔵合金電極およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8128622A JPH09312157A (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 水素吸蔵合金電極およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09312157A true JPH09312157A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14989354
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8128622A Pending JPH09312157A (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 水素吸蔵合金電極およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09312157A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10275631A (ja) * | 1996-12-27 | 1998-10-13 | Canon Inc | 粉末材料、電極構造体、それらの製造方法及び二次電池 |
| JP2002541646A (ja) * | 1999-04-08 | 2002-12-03 | オヴォニック バッテリー カンパニー インコーポレイテッド | ラネー系触媒および材料を含む活性電極組成物 |
| EP1093171A3 (en) * | 1999-09-09 | 2005-01-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Alkaline rechargeable batteries and process for the production of said rechargeable batteries |
| US6902845B2 (en) | 2001-03-09 | 2005-06-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Alkaline rechargeable battery and process for the production thereof |
| JP2007184148A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Furukawa Battery Co Ltd:The | ポケット式水素吸蔵合金極の製造法 |
| WO2016152833A1 (ja) * | 2015-03-25 | 2016-09-29 | 三井金属鉱業株式会社 | リチウム二次電池用電極の製造方法 |
-
1996
- 1996-05-23 JP JP8128622A patent/JPH09312157A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10275631A (ja) * | 1996-12-27 | 1998-10-13 | Canon Inc | 粉末材料、電極構造体、それらの製造方法及び二次電池 |
| JP2002541646A (ja) * | 1999-04-08 | 2002-12-03 | オヴォニック バッテリー カンパニー インコーポレイテッド | ラネー系触媒および材料を含む活性電極組成物 |
| EP1093171A3 (en) * | 1999-09-09 | 2005-01-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Alkaline rechargeable batteries and process for the production of said rechargeable batteries |
| US6902845B2 (en) | 2001-03-09 | 2005-06-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Alkaline rechargeable battery and process for the production thereof |
| JP2007184148A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Furukawa Battery Co Ltd:The | ポケット式水素吸蔵合金極の製造法 |
| WO2016152833A1 (ja) * | 2015-03-25 | 2016-09-29 | 三井金属鉱業株式会社 | リチウム二次電池用電極の製造方法 |
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