JPH09314091A - 廃棄物処理方法 - Google Patents
廃棄物処理方法Info
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- JPH09314091A JPH09314091A JP8138272A JP13827296A JPH09314091A JP H09314091 A JPH09314091 A JP H09314091A JP 8138272 A JP8138272 A JP 8138272A JP 13827296 A JP13827296 A JP 13827296A JP H09314091 A JPH09314091 A JP H09314091A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃棄物焼却時に発生するばいじん中の重金属
を確実に封入して再溶出を防止しうる廃棄物処理方法を
提供する。 【解決手段】 廃棄物焼却時に発生しPbなどの重金属
を含有するばいじんに、可溶性珪酸塩と、多価金属を含
有しない炭酸塩とを主成分とする水溶液Aと、水酸化物
イオンと反応し、不溶性または難溶性の水酸化物を生成
する多価金属カチオンを含有する水溶液Bと、更に必要
に応じて水を添加し、混合することからなる廃棄物処理
方法であり、ばいじん中の重金属を確実に封入して再溶
出を防止できる。さらに、ばいじんが、廃棄物焼却施設
に付属する排ガス処理装置において、塩化水素ガス等の
酸性ガスを中和し、低減する目的で比表面積30m2 /
g以上の消石灰または比表面積20m2 /g以上の粉状
珪酸カルシウム化合物を排ガスに吹き込み、この排ガス
から電気集塵機やバグフィルターで捕捉されたものであ
るとき、上記効果がより発現しやすくなる。
を確実に封入して再溶出を防止しうる廃棄物処理方法を
提供する。 【解決手段】 廃棄物焼却時に発生しPbなどの重金属
を含有するばいじんに、可溶性珪酸塩と、多価金属を含
有しない炭酸塩とを主成分とする水溶液Aと、水酸化物
イオンと反応し、不溶性または難溶性の水酸化物を生成
する多価金属カチオンを含有する水溶液Bと、更に必要
に応じて水を添加し、混合することからなる廃棄物処理
方法であり、ばいじん中の重金属を確実に封入して再溶
出を防止できる。さらに、ばいじんが、廃棄物焼却施設
に付属する排ガス処理装置において、塩化水素ガス等の
酸性ガスを中和し、低減する目的で比表面積30m2 /
g以上の消石灰または比表面積20m2 /g以上の粉状
珪酸カルシウム化合物を排ガスに吹き込み、この排ガス
から電気集塵機やバグフィルターで捕捉されたものであ
るとき、上記効果がより発現しやすくなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の安定化処
理方法に関するものであり、更に詳しくは、廃棄物焼却
時に発生する排ガスから生成するばいじん中に含有され
る重金属(Pb,Cd,Cr6+,As,Hg,Cu,Z
n等)等を安定化するのに有効な廃棄物処理方法に関す
るものであり、特に、鉛(Pb)の溶出を防止すること
が困難な都市ごみ焼却施設から排出されるばいじん中の
有害重金属を安定化するのに有効な廃棄物処理方法に関
するものである。
理方法に関するものであり、更に詳しくは、廃棄物焼却
時に発生する排ガスから生成するばいじん中に含有され
る重金属(Pb,Cd,Cr6+,As,Hg,Cu,Z
n等)等を安定化するのに有効な廃棄物処理方法に関す
るものであり、特に、鉛(Pb)の溶出を防止すること
が困難な都市ごみ焼却施設から排出されるばいじん中の
有害重金属を安定化するのに有効な廃棄物処理方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物焼却時に発生するばいじん
の処分には、運搬中の飛散を防止のため加湿処理が行わ
れたり、固化成型を主たる目的としてセメント処理が行
われてきた。しかしながら、これらの方法は、ばいじん
中からの有害金属の溶出を抑制するといった観点から
は、種々の問題があり、その取扱に充分注意を払わなけ
れば、廃棄されたばいじんから重金属が溶出し、二次公
害が発生する恐れがある。
の処分には、運搬中の飛散を防止のため加湿処理が行わ
れたり、固化成型を主たる目的としてセメント処理が行
われてきた。しかしながら、これらの方法は、ばいじん
中からの有害金属の溶出を抑制するといった観点から
は、種々の問題があり、その取扱に充分注意を払わなけ
れば、廃棄されたばいじんから重金属が溶出し、二次公
害が発生する恐れがある。
【0003】例えば、一般ごみの焼却施設は、代表的に
は、焼却炉、排ガスの冷却を目的とした熱交換機や水噴
霧装置、塩化水素ガス等の酸性ガスの中和を目的とした
消石灰吹き込み装置(排ガス誘導管内への吹き込み)、
および集塵機等から構成されており、更に硫黄酸化物
(SOx)、窒素酸化物(NOx)、ダイオキシン等の
有害成分除去装置・機器が付加されていることもある。
前記のように、廃棄物焼却時に発生する排ガスには酸性
ガスを中和するための消石灰が吹き込まれており、その
ような排ガスから捕集されるばいじんには、粉塵、消石
灰と塩化水素ガス等の酸性ガスとの反応生成物、消石灰
の未反応分、およびPb等の重金属類等が含有されてい
る。このばいじんは、重金属が溶出しないように中間処
理を行った後、最終処分地に埋め立てられるが、従来に
おいては、重金属の安定化は必ずしも十分に行われてい
るとは言い難い。上記のような廃棄物処理に関するPb
等の重金属溶出の問題は、このような一般ごみ等の廃棄
物焼却時に発生する排ガスから生成して集塵機で捕捉さ
れるばいじんにおいて特に顕著であった。
は、焼却炉、排ガスの冷却を目的とした熱交換機や水噴
霧装置、塩化水素ガス等の酸性ガスの中和を目的とした
消石灰吹き込み装置(排ガス誘導管内への吹き込み)、
および集塵機等から構成されており、更に硫黄酸化物
(SOx)、窒素酸化物(NOx)、ダイオキシン等の
有害成分除去装置・機器が付加されていることもある。
前記のように、廃棄物焼却時に発生する排ガスには酸性
ガスを中和するための消石灰が吹き込まれており、その
ような排ガスから捕集されるばいじんには、粉塵、消石
灰と塩化水素ガス等の酸性ガスとの反応生成物、消石灰
の未反応分、およびPb等の重金属類等が含有されてい
る。このばいじんは、重金属が溶出しないように中間処
理を行った後、最終処分地に埋め立てられるが、従来に
おいては、重金属の安定化は必ずしも十分に行われてい
るとは言い難い。上記のような廃棄物処理に関するPb
等の重金属溶出の問題は、このような一般ごみ等の廃棄
物焼却時に発生する排ガスから生成して集塵機で捕捉さ
れるばいじんにおいて特に顕著であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来で
は、Pb等の重金属を含有する廃棄物、特に、廃棄物焼
却時に発生する排ガスから捕集されるばいじん中からの
有害金属の溶出を抑制することは、困難であった。そこ
で、重金属等が陸上埋立処分時においても確実に封入さ
れ、再溶出しない処理方法が望まれていた。そこで本発
明は、このような廃棄物処理、特に廃棄物焼却時に捕集
されるばいじん処理の現状に鑑み、ばいじん中の種々の
重金属を確実に安定化し、その溶出を抑制することが可
能な廃棄物の処理方法を提供することを目的とするもの
である。
は、Pb等の重金属を含有する廃棄物、特に、廃棄物焼
却時に発生する排ガスから捕集されるばいじん中からの
有害金属の溶出を抑制することは、困難であった。そこ
で、重金属等が陸上埋立処分時においても確実に封入さ
れ、再溶出しない処理方法が望まれていた。そこで本発
明は、このような廃棄物処理、特に廃棄物焼却時に捕集
されるばいじん処理の現状に鑑み、ばいじん中の種々の
重金属を確実に安定化し、その溶出を抑制することが可
能な廃棄物の処理方法を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来技術における問題点を解決する目的で鋭意検討した結
果、実質的にPb等の重金属の溶出を防止できない廃棄
物、または多量の重金属安定化剤を必要とする廃棄物に
は、共通の特徴があることを見出した。即ち、廃棄物焼
却時に発生するばいじん中には、排ガス中の塩化水素ガ
ス等の酸性ガスを低減するために吹き込まれる消石灰の
未反応分が多量に含まれているため、ばいじんは高アル
カリ性となっており、これがPb等の両性金属の溶出を
促進し、重金属安定化剤の効果を阻害していることを知
見した。即ち、先に述べたように、廃棄物焼却炉の排ガ
ス処理装置では、塩化水素ガス等の酸性ガスの排出基準
を満たすため、中和剤として消石灰が吹き込まれる。し
かしながら、従来から使用されてきた消石灰は、酸性ガ
スとの反応効率が必ずしも充分でないため、発生する酸
性ガスに対して当量以上吹き込まれるケースが多々あ
る。このため、そのような排ガスから捕集されるばいじ
んは、多量の未反応消石灰を含有し高アルカリ性とな
る。そこで、この消石灰に由来する水酸化物イオンを低
減させることで、Pb等の溶出抑制を効率的に行うこと
を発想した。更に、従来から使用されている消石灰に代
わって、それに比べて、比表面積が高く、反応効率が優
れる消石灰または粉状珪酸カルシウム水和物を、排ガス
処理装置において従来の消石灰の代わりに使用すること
によって、ばいじん中に含有される未反応消石灰の量を
低減せしめることが可能となり、これにより、Pb等の
重金属の溶出の抑制がより容易になりうるとの発想に基
づき本発明を完成させたものである。
来技術における問題点を解決する目的で鋭意検討した結
果、実質的にPb等の重金属の溶出を防止できない廃棄
物、または多量の重金属安定化剤を必要とする廃棄物に
は、共通の特徴があることを見出した。即ち、廃棄物焼
却時に発生するばいじん中には、排ガス中の塩化水素ガ
ス等の酸性ガスを低減するために吹き込まれる消石灰の
未反応分が多量に含まれているため、ばいじんは高アル
カリ性となっており、これがPb等の両性金属の溶出を
促進し、重金属安定化剤の効果を阻害していることを知
見した。即ち、先に述べたように、廃棄物焼却炉の排ガ
ス処理装置では、塩化水素ガス等の酸性ガスの排出基準
を満たすため、中和剤として消石灰が吹き込まれる。し
かしながら、従来から使用されてきた消石灰は、酸性ガ
スとの反応効率が必ずしも充分でないため、発生する酸
性ガスに対して当量以上吹き込まれるケースが多々あ
る。このため、そのような排ガスから捕集されるばいじ
んは、多量の未反応消石灰を含有し高アルカリ性とな
る。そこで、この消石灰に由来する水酸化物イオンを低
減させることで、Pb等の溶出抑制を効率的に行うこと
を発想した。更に、従来から使用されている消石灰に代
わって、それに比べて、比表面積が高く、反応効率が優
れる消石灰または粉状珪酸カルシウム水和物を、排ガス
処理装置において従来の消石灰の代わりに使用すること
によって、ばいじん中に含有される未反応消石灰の量を
低減せしめることが可能となり、これにより、Pb等の
重金属の溶出の抑制がより容易になりうるとの発想に基
づき本発明を完成させたものである。
【0006】即ち、本発明は、Pb等の重金属、および
可溶性のアルカリ性多価金属化合物を含有する廃棄物
に、可溶性珪酸塩および多価金属を含有しない炭酸塩を
主成分とする水溶液Aと、水酸化物イオンと反応して不
溶性または難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオ
ンを含有する水溶液Bと、更に必要に応じて水を添加
し、これらを混合することを特徴とする廃棄物の処理方
法を内容とするものである。更には、廃棄物焼却施設に
付属する排ガス処理装置において、塩化水素ガス等の酸
性ガスを中和し、低減する目的で比表面積30m2 /g
以上の消石灰(水酸化カルシウム)または比表面積20
m2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物を排ガスに吹
き込み、この消石灰または粉状珪酸カルシウム水和物を
吹き込んで処理した後の排ガスから生成し、電気集塵機
やバグフィルターで捕捉されるばいじんに対して前記と
同様の処理を施すことで、ばいじん中の有害金属の安定
化の効果がより顕著に発現する。
可溶性のアルカリ性多価金属化合物を含有する廃棄物
に、可溶性珪酸塩および多価金属を含有しない炭酸塩を
主成分とする水溶液Aと、水酸化物イオンと反応して不
溶性または難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオ
ンを含有する水溶液Bと、更に必要に応じて水を添加
し、これらを混合することを特徴とする廃棄物の処理方
法を内容とするものである。更には、廃棄物焼却施設に
付属する排ガス処理装置において、塩化水素ガス等の酸
性ガスを中和し、低減する目的で比表面積30m2 /g
以上の消石灰(水酸化カルシウム)または比表面積20
m2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物を排ガスに吹
き込み、この消石灰または粉状珪酸カルシウム水和物を
吹き込んで処理した後の排ガスから生成し、電気集塵機
やバグフィルターで捕捉されるばいじんに対して前記と
同様の処理を施すことで、ばいじん中の有害金属の安定
化の効果がより顕著に発現する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る廃棄物処理方法を更
に詳細に説明する。本発明の処理方法における水溶液A
および水溶液Bの作用は明らかではないが、以下のよう
に推定しうる。先ず、水溶液Aの作用について説明す
る。本発明に従ってPb等の重金属、および可溶性のア
ルカリ性多価金属化合物を含有する廃棄物を処理する
と、水溶液A中の可溶性珪酸塩と廃棄物中のPb等の重
金属イオンが、下記式(1)のように反応して不溶性の
重金属珪酸塩を生成し、重金属の溶出が抑制される。 Pb2++SiO3 2- → PbSiO3 ・・・(1) また、水溶液A中の珪酸塩と、廃棄物から溶出したCa
等の多価金属イオンが反応し、その反応生成物中に廃棄
物中のPb等の重金属が包含されるか、前記反応生成物
表面に重金属が吸着され、安定化される。この反応生成
物による重金属の包含能や吸着能は、水溶液A中の珪酸
塩と廃棄物中の多価金属イオンの量的関係に依存し、最
適値が存在することがほぼ明らかとなっている。その最
適値は、廃棄物の性状や珪酸塩の量によっても異なる
が、殆どの場合には、水溶液A中の珪酸塩量に対して廃
棄物中のCa等の多価金属イオンが過剰に存在しないほ
ど良い傾向を示す。そこで、水溶液A中の多価金属を含
有しない炭酸塩が、廃棄物中のCa等の多価金属イオン
と反応し、その量を少ない方にコントロールすること
で、前記のような珪酸塩による重金属安定化効果が促進
される。
に詳細に説明する。本発明の処理方法における水溶液A
および水溶液Bの作用は明らかではないが、以下のよう
に推定しうる。先ず、水溶液Aの作用について説明す
る。本発明に従ってPb等の重金属、および可溶性のア
ルカリ性多価金属化合物を含有する廃棄物を処理する
と、水溶液A中の可溶性珪酸塩と廃棄物中のPb等の重
金属イオンが、下記式(1)のように反応して不溶性の
重金属珪酸塩を生成し、重金属の溶出が抑制される。 Pb2++SiO3 2- → PbSiO3 ・・・(1) また、水溶液A中の珪酸塩と、廃棄物から溶出したCa
等の多価金属イオンが反応し、その反応生成物中に廃棄
物中のPb等の重金属が包含されるか、前記反応生成物
表面に重金属が吸着され、安定化される。この反応生成
物による重金属の包含能や吸着能は、水溶液A中の珪酸
塩と廃棄物中の多価金属イオンの量的関係に依存し、最
適値が存在することがほぼ明らかとなっている。その最
適値は、廃棄物の性状や珪酸塩の量によっても異なる
が、殆どの場合には、水溶液A中の珪酸塩量に対して廃
棄物中のCa等の多価金属イオンが過剰に存在しないほ
ど良い傾向を示す。そこで、水溶液A中の多価金属を含
有しない炭酸塩が、廃棄物中のCa等の多価金属イオン
と反応し、その量を少ない方にコントロールすること
で、前記のような珪酸塩による重金属安定化効果が促進
される。
【0008】次に、水溶液Bの作用について説明する。
本発明に従って廃棄物の処理を行うと、廃棄物中のアル
カリ成分に起因する水酸化物イオンと水溶液B中の多価
金属カチオンが、下記式(2)、式(3)に示す反応に
より、不溶性または難溶性の水酸化物を生成し、廃棄物
のpHを低下させる。 M2++2OH- → M(OH)2 ・・・(2) M3++3OH- → M(OH)3 ・・・(3) このとき、処理の対象となる廃棄物中の重金属の溶解度
が充分低くなる領域まで、pHが低下すれば、水溶液B
の作用のみでPb等の重金属の溶出を抑制することが可
能である。また、焼却炉で捕集されるばいじんを処理す
る場合には、排ガス処理において、高比表面積消石灰ま
たは粉体状の珪酸カルシウム水和物を使用し、ばいじん
中の未反応消石灰の量を現象させることで、この効果が
非常に発現しやすくなる。しかしながら、廃棄物に含有
される重金属は、Pbのような両性金属のみではなく、
pHの低下に伴って新たに溶出する重金属も多々存在す
る。したがって、水溶液Bの作用で変動したpH領域に
よっては、もともと溶出していなかった重金属の溶出を
促進することもある。この点、本発明の方法では、水溶
液Bで重金属の溶出を充分抑制するまでのpHの低下が
なくとも、水溶液Aを併用することで、相乗的な効果が
期待でき、高い重金属の安定化性能を発現する。即ち、
廃棄物のpH領域をアルカリ性から酸性側へ僅かでも調
整することによって、前述した水溶液Aの作用が飛躍的
に促進される。これは、水溶液A中の珪酸塩と、廃棄物
から溶出するCa等の多価金属イオンとの反応生成物の
形態が、pHによって異なることに依存し、高アルカリ
性領域から僅かにpHが低下することによって、可溶性
珪酸塩の水溶液のゲル化時間は著しく短縮される。この
ような条件下では、水溶液A中の珪酸塩と廃棄物中の重
金属イオンとの反応が促進され、また、生成した反応生
成物による重金属に対する吸着能や包含能が向上するも
のと思われる。また、水溶液B中の多価金属カチオンと
水溶液A中の珪酸塩とが反応することによって生成する
反応生成物が、廃棄物から溶出する多価金属イオンとの
反応生成物よりも、重金属の包含や吸着により好適な反
応生成物を生成するものと思われる。よって、水溶液A
と水溶液Bとを併用することによって、それぞれの単独
の性能では、重金属を充分に安定化できなくとも、相乗
的な効果が発現し、高い性能を示すことが可能となる。
本発明に従って廃棄物の処理を行うと、廃棄物中のアル
カリ成分に起因する水酸化物イオンと水溶液B中の多価
金属カチオンが、下記式(2)、式(3)に示す反応に
より、不溶性または難溶性の水酸化物を生成し、廃棄物
のpHを低下させる。 M2++2OH- → M(OH)2 ・・・(2) M3++3OH- → M(OH)3 ・・・(3) このとき、処理の対象となる廃棄物中の重金属の溶解度
が充分低くなる領域まで、pHが低下すれば、水溶液B
の作用のみでPb等の重金属の溶出を抑制することが可
能である。また、焼却炉で捕集されるばいじんを処理す
る場合には、排ガス処理において、高比表面積消石灰ま
たは粉体状の珪酸カルシウム水和物を使用し、ばいじん
中の未反応消石灰の量を現象させることで、この効果が
非常に発現しやすくなる。しかしながら、廃棄物に含有
される重金属は、Pbのような両性金属のみではなく、
pHの低下に伴って新たに溶出する重金属も多々存在す
る。したがって、水溶液Bの作用で変動したpH領域に
よっては、もともと溶出していなかった重金属の溶出を
促進することもある。この点、本発明の方法では、水溶
液Bで重金属の溶出を充分抑制するまでのpHの低下が
なくとも、水溶液Aを併用することで、相乗的な効果が
期待でき、高い重金属の安定化性能を発現する。即ち、
廃棄物のpH領域をアルカリ性から酸性側へ僅かでも調
整することによって、前述した水溶液Aの作用が飛躍的
に促進される。これは、水溶液A中の珪酸塩と、廃棄物
から溶出するCa等の多価金属イオンとの反応生成物の
形態が、pHによって異なることに依存し、高アルカリ
性領域から僅かにpHが低下することによって、可溶性
珪酸塩の水溶液のゲル化時間は著しく短縮される。この
ような条件下では、水溶液A中の珪酸塩と廃棄物中の重
金属イオンとの反応が促進され、また、生成した反応生
成物による重金属に対する吸着能や包含能が向上するも
のと思われる。また、水溶液B中の多価金属カチオンと
水溶液A中の珪酸塩とが反応することによって生成する
反応生成物が、廃棄物から溶出する多価金属イオンとの
反応生成物よりも、重金属の包含や吸着により好適な反
応生成物を生成するものと思われる。よって、水溶液A
と水溶液Bとを併用することによって、それぞれの単独
の性能では、重金属を充分に安定化できなくとも、相乗
的な効果が発現し、高い性能を示すことが可能となる。
【0009】次に、本発明で使用される処理剤のそれぞ
れについて説明する。先ず、本発明で使用される可溶性
珪酸塩は、汎用のものでよく、珪酸リチウム、珪酸ソー
ダ(珪酸ナトリウム)、珪酸カリウム、珪酸アンモニウ
ム等が例示できる。一般的に、可溶性珪酸塩の固形分は
M2 O・nSiO2 (Mは珪酸塩のカチオン)で表さ
れ、n(SiO2 /M2 O組成比)はその珪酸塩のモル
比を表す。可溶性珪酸塩の性能は、その水溶液とした場
合には固形分量に依存するため、添加量が同じときに
は、珪酸塩の濃度が高いほど重金属の安定化性能も高
い。可溶性珪酸塩の濃度は、可溶性珪酸塩の種類、モル
比、溶液の温度によって、調製可能な濃度の上限値は異
なる。一方、可溶性珪酸塩の水溶液の温度が濃くなるに
伴って、粘度は高くなり、ハンドリング性が著しく低下
する恐れがある。従って、性能およびハンドリング性を
充分考慮した上で、水溶液A中の可溶性珪酸塩の濃度を
設定する必要がある。
れについて説明する。先ず、本発明で使用される可溶性
珪酸塩は、汎用のものでよく、珪酸リチウム、珪酸ソー
ダ(珪酸ナトリウム)、珪酸カリウム、珪酸アンモニウ
ム等が例示できる。一般的に、可溶性珪酸塩の固形分は
M2 O・nSiO2 (Mは珪酸塩のカチオン)で表さ
れ、n(SiO2 /M2 O組成比)はその珪酸塩のモル
比を表す。可溶性珪酸塩の性能は、その水溶液とした場
合には固形分量に依存するため、添加量が同じときに
は、珪酸塩の濃度が高いほど重金属の安定化性能も高
い。可溶性珪酸塩の濃度は、可溶性珪酸塩の種類、モル
比、溶液の温度によって、調製可能な濃度の上限値は異
なる。一方、可溶性珪酸塩の水溶液の温度が濃くなるに
伴って、粘度は高くなり、ハンドリング性が著しく低下
する恐れがある。従って、性能およびハンドリング性を
充分考慮した上で、水溶液A中の可溶性珪酸塩の濃度を
設定する必要がある。
【0010】可溶性珪酸塩の種類は、上に例示したよう
に多種のものが工業的に生産されているが、重金属の安
定化性能、工業的入手の容易さ、価格の点から珪酸ソー
ダであることが好ましい。また、可溶性珪酸塩は、一般
的にモル比が高いほど、重金属や多価金属とのゲル化反
応が速いことが知られている。珪酸ソーダの場合、市販
品においてそのモル比はおおよそ0.5〜4.2の範囲
であるが、その性能はモル比が高いほど優れることか
ら、その値はおおよそ2.0以上であることが好まし
い。更に、重金属の安定化性能、工業的入手の容易さ、
価格、ハンドリング性等を考慮すると、JIS規格品の
珪酸ソーダ3号を選択することが、本発明において、概
ね好ましい。
に多種のものが工業的に生産されているが、重金属の安
定化性能、工業的入手の容易さ、価格の点から珪酸ソー
ダであることが好ましい。また、可溶性珪酸塩は、一般
的にモル比が高いほど、重金属や多価金属とのゲル化反
応が速いことが知られている。珪酸ソーダの場合、市販
品においてそのモル比はおおよそ0.5〜4.2の範囲
であるが、その性能はモル比が高いほど優れることか
ら、その値はおおよそ2.0以上であることが好まし
い。更に、重金属の安定化性能、工業的入手の容易さ、
価格、ハンドリング性等を考慮すると、JIS規格品の
珪酸ソーダ3号を選択することが、本発明において、概
ね好ましい。
【0011】次に、本発明で使用される炭酸塩は、多価
金属塩を含有しないものであれば構わないが、水溶液A
中に溶解させることを考慮すると、その溶解度は高いほ
ど好ましい。多価金属塩を含有しない炭酸塩としては、
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,
炭酸水素カリウム等が例示できるが、炭酸水素ナトリウ
ムおよび炭酸水素カリウムは水溶液A中に溶解した場合
に、水素イオン(H+)を放出することから、その配合
量によっては水溶液A中の可溶性珪酸塩のゲル化が促進
され、保存中に水溶液A全体が固化する恐れがあり好ま
しくない。また、炭酸ナトリウムは水に対する溶解度が
低く、充分希釈して配合しなければ、完全に溶解しな
い。一方、炭酸カリウムは溶解度が非常に高く、あまり
希釈しなくとも充分に溶解する。しかしながら、可溶性
珪酸塩が珪酸ソーダの場合は、珪酸ソーダのナトリウム
イオンと炭酸カリウムの炭酸イオンが反応し、炭酸ナト
リウムを生成するため、注意を要することを付記してお
く。
金属塩を含有しないものであれば構わないが、水溶液A
中に溶解させることを考慮すると、その溶解度は高いほ
ど好ましい。多価金属塩を含有しない炭酸塩としては、
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,
炭酸水素カリウム等が例示できるが、炭酸水素ナトリウ
ムおよび炭酸水素カリウムは水溶液A中に溶解した場合
に、水素イオン(H+)を放出することから、その配合
量によっては水溶液A中の可溶性珪酸塩のゲル化が促進
され、保存中に水溶液A全体が固化する恐れがあり好ま
しくない。また、炭酸ナトリウムは水に対する溶解度が
低く、充分希釈して配合しなければ、完全に溶解しな
い。一方、炭酸カリウムは溶解度が非常に高く、あまり
希釈しなくとも充分に溶解する。しかしながら、可溶性
珪酸塩が珪酸ソーダの場合は、珪酸ソーダのナトリウム
イオンと炭酸カリウムの炭酸イオンが反応し、炭酸ナト
リウムを生成するため、注意を要することを付記してお
く。
【0012】水溶液B中の多価金属カチオンについて説
明する。廃棄物から溶出する水酸化物イオンは、廃棄物
が焼却炉で捕集さるばんじんの場合、廃棄物焼却時に発
生する酸性ガス中和のため吹き込まれるアルカリ成分
に、その大半は由来する。そのため、水溶液B中に含有
される多価金属カチオンは、水酸化物イオンとの反応に
よって生成する水酸化物が、水酸化カルシウムに比し低
い溶解度を示す必要がある。この条件を満たせば、どの
ような多価金属カチオンを選択してもかまわないが、工
業的入手の容易さ、取扱の簡便さを考慮すると、アルミ
ニウムイオン、マグネシウムイオン、鉄(II)イオン、
鉄(III)イオンの中から選択することが好ましい。その
中でも、特に、工業的入手の容易さ、重金属の安定化性
能、価格等を考慮すると、硫酸アルミニウム(硫酸バン
ド)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PA
C)、アルミン酸ナトリウム、硫酸鉄(II)、塩化鉄
(III)、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムが好まし
い。また、これらの物質は、必要に応じて複数を併用す
ることも可能である。また、この多価金属カチオンを含
有する水溶液として、化学プラント等から排出される廃
液等を利用することも、有用物質のリサイクルといった
観点から好ましい。なお、水溶液BのpHが低い場合に
は、水溶液Bを使用する配管や混練機等の機器の材質に
よっては、腐食を促進する恐れがある。このことが問題
となる場合には、機器の材質を変更することや、水溶液
BのpHを中性からアルカリ性領域に調整して使用する
のが望ましい。その点、アルミン酸ナトリウムを使用し
た場合には、これらの点に留意する必要がなく、好まし
い。
明する。廃棄物から溶出する水酸化物イオンは、廃棄物
が焼却炉で捕集さるばんじんの場合、廃棄物焼却時に発
生する酸性ガス中和のため吹き込まれるアルカリ成分
に、その大半は由来する。そのため、水溶液B中に含有
される多価金属カチオンは、水酸化物イオンとの反応に
よって生成する水酸化物が、水酸化カルシウムに比し低
い溶解度を示す必要がある。この条件を満たせば、どの
ような多価金属カチオンを選択してもかまわないが、工
業的入手の容易さ、取扱の簡便さを考慮すると、アルミ
ニウムイオン、マグネシウムイオン、鉄(II)イオン、
鉄(III)イオンの中から選択することが好ましい。その
中でも、特に、工業的入手の容易さ、重金属の安定化性
能、価格等を考慮すると、硫酸アルミニウム(硫酸バン
ド)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PA
C)、アルミン酸ナトリウム、硫酸鉄(II)、塩化鉄
(III)、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムが好まし
い。また、これらの物質は、必要に応じて複数を併用す
ることも可能である。また、この多価金属カチオンを含
有する水溶液として、化学プラント等から排出される廃
液等を利用することも、有用物質のリサイクルといった
観点から好ましい。なお、水溶液BのpHが低い場合に
は、水溶液Bを使用する配管や混練機等の機器の材質に
よっては、腐食を促進する恐れがある。このことが問題
となる場合には、機器の材質を変更することや、水溶液
BのpHを中性からアルカリ性領域に調整して使用する
のが望ましい。その点、アルミン酸ナトリウムを使用し
た場合には、これらの点に留意する必要がなく、好まし
い。
【0013】本発明の処理方法における廃棄物に対する
上記水溶液A、および水溶液Bの添加量は、廃棄物の性
状、特に、無処理での重金属溶出量や廃棄物中に残存す
るアルカリ成分量、目標とする重金属の溶出許容量、更
には、水溶液A中の可溶性珪酸塩と炭酸塩との配合比、
廃棄物に対する水溶液Aと水溶液Bの添加量比等によっ
て異なる。実用的には、目標溶出量を達成するためのコ
ストが最も安価となるような水溶液Aと水溶液Bの添加
量を選択することが、添加量を決定する要因となる。通
常の場合であれば、廃棄物100重量部に対して、水溶
液Aの固形分が3〜30重量部、水溶液Bの固形分が5
〜40重量部となるような添加量で、重金属の溶出量を
法規制値以下に抑制することが可能である。
上記水溶液A、および水溶液Bの添加量は、廃棄物の性
状、特に、無処理での重金属溶出量や廃棄物中に残存す
るアルカリ成分量、目標とする重金属の溶出許容量、更
には、水溶液A中の可溶性珪酸塩と炭酸塩との配合比、
廃棄物に対する水溶液Aと水溶液Bの添加量比等によっ
て異なる。実用的には、目標溶出量を達成するためのコ
ストが最も安価となるような水溶液Aと水溶液Bの添加
量を選択することが、添加量を決定する要因となる。通
常の場合であれば、廃棄物100重量部に対して、水溶
液Aの固形分が3〜30重量部、水溶液Bの固形分が5
〜40重量部となるような添加量で、重金属の溶出量を
法規制値以下に抑制することが可能である。
【0014】本発明方法において、廃棄物に対する水溶
液Aと水溶液Bの添加方法は、廃棄物に対して水溶液
A、Bを順次添加する方法、水溶液A、Bを同時に添加
する方法など、任意に選択できるが、好ましい添加方法
は、ばいじんの性状等によって異なるため、予備試験等
で事前に検討するのが好ましい。なお、水溶液Aと水溶
液Bとを、廃棄物に添加する前に混合すると、固結する
おそれがあるので、水溶液Aと水溶液Bとは、廃棄物に
添加するまでは別々に保存することが好ましい。
液Aと水溶液Bの添加方法は、廃棄物に対して水溶液
A、Bを順次添加する方法、水溶液A、Bを同時に添加
する方法など、任意に選択できるが、好ましい添加方法
は、ばいじんの性状等によって異なるため、予備試験等
で事前に検討するのが好ましい。なお、水溶液Aと水溶
液Bとを、廃棄物に添加する前に混合すると、固結する
おそれがあるので、水溶液Aと水溶液Bとは、廃棄物に
添加するまでは別々に保存することが好ましい。
【0015】なお、本発明の廃棄物処理方法を実施する
にあたって、特に寒冷地においては、ハンドリング面で
不都合が生じる恐れがある。即ち、水溶液A使用時の温
度が著しく低下した場合には、粘度が著しく上昇し、流
動性が低下する。また、水溶液Bにおいても、温度の低
下により多価金属の塩が析出する恐れがある。このよう
な場合には、処理剤の貯蔵タンクを保温することで、前
記の問題はほとんど解消される。
にあたって、特に寒冷地においては、ハンドリング面で
不都合が生じる恐れがある。即ち、水溶液A使用時の温
度が著しく低下した場合には、粘度が著しく上昇し、流
動性が低下する。また、水溶液Bにおいても、温度の低
下により多価金属の塩が析出する恐れがある。このよう
な場合には、処理剤の貯蔵タンクを保温することで、前
記の問題はほとんど解消される。
【0016】本発明の廃棄物処理方法は、ばいじんに、
水溶液Aおよび水溶液B、更に必要に応じて水を添加
し、混合することで充分な効果を示すが、更に、これら
混合物を混練することはより好ましい方法である。それ
に加え、処理物をある一定時間、ある一定温度以上で養
生することは、処理剤の効果を更に発現せしめるために
有効な手段である。このように、養生により処理剤の効
果が更に発現することは、本発明で使用する処理剤が、
廃棄物成分と接触することによって瞬時に反応が開始し
効果を発現するものの、その後にも徐々に反応が進行す
ることを示唆している。一般的には養生時間は長ければ
長い程好ましい。また、養生中に処理物を加温すること
で更に効果を促進せしめることも可能であり、廃棄物と
処理剤を混練した配合物を所定の温度で養生することで
養生時間を短縮し、処理物を速やかに廃棄することが可
能となる。
水溶液Aおよび水溶液B、更に必要に応じて水を添加
し、混合することで充分な効果を示すが、更に、これら
混合物を混練することはより好ましい方法である。それ
に加え、処理物をある一定時間、ある一定温度以上で養
生することは、処理剤の効果を更に発現せしめるために
有効な手段である。このように、養生により処理剤の効
果が更に発現することは、本発明で使用する処理剤が、
廃棄物成分と接触することによって瞬時に反応が開始し
効果を発現するものの、その後にも徐々に反応が進行す
ることを示唆している。一般的には養生時間は長ければ
長い程好ましい。また、養生中に処理物を加温すること
で更に効果を促進せしめることも可能であり、廃棄物と
処理剤を混練した配合物を所定の温度で養生することで
養生時間を短縮し、処理物を速やかに廃棄することが可
能となる。
【0017】本発明の廃棄物処理方法は、Pb等の重金
属、および可溶性のアルカリ性多価金属化合物を含有す
る廃棄物であれば廃棄物の種類を問わず適用可能である
が、特に、廃棄物焼却施設に付属する電気集塵機やバグ
フィルターで捕捉されるばいじんには、塩化水素ガス等
の酸性ガス中和の目的で吹き込まれた消石灰の未反応分
が含まれており、本発明の処理方法は、このようなばい
じんに対して特に有効である。更にこのばいじん処理に
際して、前記のように廃棄物廃却時に発生する排ガス中
の塩化水素等の酸性ガスを中和するために吹き込まれる
アルカリ性物質として、従来使用されてきた消石灰に代
わり、比表面積30m2 /g以上の消石灰または比表面
積20m2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物を使用
することで、ばいじん中に含まれる未反応消石灰量を低
減させることで、より有効に処理剤の効果が発現する。
属、および可溶性のアルカリ性多価金属化合物を含有す
る廃棄物であれば廃棄物の種類を問わず適用可能である
が、特に、廃棄物焼却施設に付属する電気集塵機やバグ
フィルターで捕捉されるばいじんには、塩化水素ガス等
の酸性ガス中和の目的で吹き込まれた消石灰の未反応分
が含まれており、本発明の処理方法は、このようなばい
じんに対して特に有効である。更にこのばいじん処理に
際して、前記のように廃棄物廃却時に発生する排ガス中
の塩化水素等の酸性ガスを中和するために吹き込まれる
アルカリ性物質として、従来使用されてきた消石灰に代
わり、比表面積30m2 /g以上の消石灰または比表面
積20m2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物を使用
することで、ばいじん中に含まれる未反応消石灰量を低
減させることで、より有効に処理剤の効果が発現する。
【0018】そこで、前記排ガス処理に用いられる高比
面積の消石灰および珪酸カルシウム水和物について説明
する。先ず、本発明で使用される比表面積30m2 /g
以上の消石灰は、塩化水素ガス等の酸性ガスとの反応効
率を考慮する点で比表面積は大きいほど好ましいが、工
業的入手の容易性から、比表面積30〜60m2 /g程
度のものが好ましく、このような比表面積を有する消石
灰は、例えば、特公平06−8194号によって開示さ
れている方法等によって作製することができる。
面積の消石灰および珪酸カルシウム水和物について説明
する。先ず、本発明で使用される比表面積30m2 /g
以上の消石灰は、塩化水素ガス等の酸性ガスとの反応効
率を考慮する点で比表面積は大きいほど好ましいが、工
業的入手の容易性から、比表面積30〜60m2 /g程
度のものが好ましく、このような比表面積を有する消石
灰は、例えば、特公平06−8194号によって開示さ
れている方法等によって作製することができる。
【0019】この特公平06−8194号の方法につい
て説明しておく。即ち、ここに開示されている消石灰の
製造方法は、微細塊状または粉砕された軽度に焼成され
た石灰を、水との反応を遅延せしめる有機溶剤とからな
る消和液体に強力かつ均一に混合することにより、上記
石灰を消和することによって、乾燥水酸化カルシウムを
製造する方法において、水30〜50容量部および有機
溶剤50〜70容量部よりなる消和液体と石灰との混合
を混合容器内で45℃以下の温度において行う。次いで
反応混合物を主反応容器に移し、その中で加熱装置によ
って50〜70℃の温度となし、そして最終反応を第2
の反応容器内で行う。その際、前記混合容器内における
石灰対消和液体の割合を、前記第2の反応容器内におい
て85〜110℃の反応温度が達成されるように選択す
るものである。更に、次いで脱ガス工程において、仕上
げられた水酸化カルシウムから付着している溶剤を真空
の適用および/または不活性ガスを用いるパージにより
除去するというものである。
て説明しておく。即ち、ここに開示されている消石灰の
製造方法は、微細塊状または粉砕された軽度に焼成され
た石灰を、水との反応を遅延せしめる有機溶剤とからな
る消和液体に強力かつ均一に混合することにより、上記
石灰を消和することによって、乾燥水酸化カルシウムを
製造する方法において、水30〜50容量部および有機
溶剤50〜70容量部よりなる消和液体と石灰との混合
を混合容器内で45℃以下の温度において行う。次いで
反応混合物を主反応容器に移し、その中で加熱装置によ
って50〜70℃の温度となし、そして最終反応を第2
の反応容器内で行う。その際、前記混合容器内における
石灰対消和液体の割合を、前記第2の反応容器内におい
て85〜110℃の反応温度が達成されるように選択す
るものである。更に、次いで脱ガス工程において、仕上
げられた水酸化カルシウムから付着している溶剤を真空
の適用および/または不活性ガスを用いるパージにより
除去するというものである。
【0020】前記のような高比表面積の消石灰として
は、具体的には、奥多摩工業株式会社製消石灰「タマカ
ルク」の使用が工業的には好適である。高比表面積消石
灰は、比表面積が20m2 /g以上であれば効果は確認
できるが、比表面積が高いほど効果が顕著であり、30
m2 /g以上が好ましい。なお、前記「タマカルク」以
外のものであっても比表面積が前記範囲を示すものであ
れば、もちろん使用可能である。
は、具体的には、奥多摩工業株式会社製消石灰「タマカ
ルク」の使用が工業的には好適である。高比表面積消石
灰は、比表面積が20m2 /g以上であれば効果は確認
できるが、比表面積が高いほど効果が顕著であり、30
m2 /g以上が好ましい。なお、前記「タマカルク」以
外のものであっても比表面積が前記範囲を示すものであ
れば、もちろん使用可能である。
【0021】前記比表面積30m2 /g以上の消石灰の
使用量は、排ガス中の塩化水素ガス濃度,排ガスの温
度、流量および最終的に屋外へ排出する塩化水素ガス濃
度等によって適宜設定しなければならないが、従来一般
的に使用されるJIS特号消石灰(比表面積14.5m
2 /g)に比し、比表面積が約2倍であることから、塩
化水素ガスとの反応効率も高く、おおよそJIS特号消
石灰の約半分(重量)の添加量で、最終的に排出する塩
化水素ガス濃度を同程度にすることができる。
使用量は、排ガス中の塩化水素ガス濃度,排ガスの温
度、流量および最終的に屋外へ排出する塩化水素ガス濃
度等によって適宜設定しなければならないが、従来一般
的に使用されるJIS特号消石灰(比表面積14.5m
2 /g)に比し、比表面積が約2倍であることから、塩
化水素ガスとの反応効率も高く、おおよそJIS特号消
石灰の約半分(重量)の添加量で、最終的に排出する塩
化水素ガス濃度を同程度にすることができる。
【0022】また、本発明で使用される比表面積20m
2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物についても、塩
化水素ガス等の反応効率を考慮すると比表面積は大きい
はど好ましいが、工業的入手の容易性から、比表面積2
0〜60m2 /g程度のものが好ましい。具体的には旭
化成工業株式会社製「HP:サンパルファー」(代表的
には、5CaO・6SiO2 ・5H2 Oで表せられる)
の使用が工業的には好適である。この粉体珪酸カルシウ
ム水和物の使用の形態としては、溶媒に分散して排ガス
誘導路内に噴霧して使用することが考えられ、また、塩
化水素ガスとの反応性の観点からも、水に分散して使用
することは好適な態様である。なお、排ガス誘導管内に
噴霧して使用する場合、噴霧管内での目詰まりを防止す
るために、珪酸カルシウム水和物の粒度は1000μm
以下であることが好ましい。
2 /g以上の粉状珪酸カルシウム水和物についても、塩
化水素ガス等の反応効率を考慮すると比表面積は大きい
はど好ましいが、工業的入手の容易性から、比表面積2
0〜60m2 /g程度のものが好ましい。具体的には旭
化成工業株式会社製「HP:サンパルファー」(代表的
には、5CaO・6SiO2 ・5H2 Oで表せられる)
の使用が工業的には好適である。この粉体珪酸カルシウ
ム水和物の使用の形態としては、溶媒に分散して排ガス
誘導路内に噴霧して使用することが考えられ、また、塩
化水素ガスとの反応性の観点からも、水に分散して使用
することは好適な態様である。なお、排ガス誘導管内に
噴霧して使用する場合、噴霧管内での目詰まりを防止す
るために、珪酸カルシウム水和物の粒度は1000μm
以下であることが好ましい。
【0023】前記比表面積20m2 /g以上の粉体状の
珪酸カルシウム水和物の使用量は、排ガス中の塩化水素
ガス濃度、排ガスの温度、流量および最終的に屋外へ排
出する塩化水素ガス濃度等によって適宜設定しなければ
ならないが、従来一般的に使用されるJIS特号消石灰
(比表面積14.5m2 /g)に比し、比表面積が大き
いことから、塩化水素ガスとの反応効率が高く、JIS
特号消石灰に比べ単位重量当たりのアルカリ成分は少な
いにもかかわらず、同程度の塩化水素ガス等の酸性ガス
中和能力を有し、結果として、この珪酸カルシウム水和
物で処理された排ガスから捕捉されるばいじん中の未反
応残分アルカリ成分量を低減することができる。なお、
作用機構については明らかではないが、本発明で用いら
れる粉体状の珪酸カルシウム水和物には、重金属、例え
ばPbを吸着、安定化せしめる効果があることを付記し
ておく。
珪酸カルシウム水和物の使用量は、排ガス中の塩化水素
ガス濃度、排ガスの温度、流量および最終的に屋外へ排
出する塩化水素ガス濃度等によって適宜設定しなければ
ならないが、従来一般的に使用されるJIS特号消石灰
(比表面積14.5m2 /g)に比し、比表面積が大き
いことから、塩化水素ガスとの反応効率が高く、JIS
特号消石灰に比べ単位重量当たりのアルカリ成分は少な
いにもかかわらず、同程度の塩化水素ガス等の酸性ガス
中和能力を有し、結果として、この珪酸カルシウム水和
物で処理された排ガスから捕捉されるばいじん中の未反
応残分アルカリ成分量を低減することができる。なお、
作用機構については明らかではないが、本発明で用いら
れる粉体状の珪酸カルシウム水和物には、重金属、例え
ばPbを吸着、安定化せしめる効果があることを付記し
ておく。
【0024】
【作用】本発明の廃棄物処理方法が、Pb等の重金属を
安定化する機構は必ずしも明らではないが、次のように
推定しうる。 (1)水溶液A中の可溶性珪酸塩が、廃棄物から溶出す
る重金属と反応し、不溶化物を生成する。 (2)水溶液A中の珪酸塩が、廃棄物から溶出する多価
金属と反応し、この反応生成物に廃棄物中の重金属が吸
着、包含される。 (3)水溶液A中の炭酸塩が、廃棄物から溶出する多価
金属の量をコントロールし、前記(2)の作用が促進さ
れる。 (4)水溶液Bの多価金属カチオンが、廃棄物から溶出
する水酸化物イオンと反応して不溶化され、pHが低下
する。それに伴い、前記1)、2)の作用が相乗的に促
進される。 (5)廃棄物焼却時に発生する排ガスを比表面積の大き
い消石灰や粉状珪酸カルシウム水和物により処理するこ
とで、この排ガスから捕集されるばいじんは、残存する
アルカリ成分が少なくなる。従って、前記(4)の作用
が発現しやすくなり、相乗的に前記(1)、(2)の作
用が促進される。
安定化する機構は必ずしも明らではないが、次のように
推定しうる。 (1)水溶液A中の可溶性珪酸塩が、廃棄物から溶出す
る重金属と反応し、不溶化物を生成する。 (2)水溶液A中の珪酸塩が、廃棄物から溶出する多価
金属と反応し、この反応生成物に廃棄物中の重金属が吸
着、包含される。 (3)水溶液A中の炭酸塩が、廃棄物から溶出する多価
金属の量をコントロールし、前記(2)の作用が促進さ
れる。 (4)水溶液Bの多価金属カチオンが、廃棄物から溶出
する水酸化物イオンと反応して不溶化され、pHが低下
する。それに伴い、前記1)、2)の作用が相乗的に促
進される。 (5)廃棄物焼却時に発生する排ガスを比表面積の大き
い消石灰や粉状珪酸カルシウム水和物により処理するこ
とで、この排ガスから捕集されるばいじんは、残存する
アルカリ成分が少なくなる。従って、前記(4)の作用
が発現しやすくなり、相乗的に前記(1)、(2)の作
用が促進される。
【0025】
【発明の効果】本発明の廃棄物処理方法を用いて、Pb
等の重金属を含有する廃棄物を処理することにより、重
金属、特にばいじん中のPbが安定化され、溶出量が減
少する。また、本発明で得られる廃棄物と処理割との配
合物は、重金属の溶出量が極めて少ない材料として、路
盤材、セメントの骨材等に再利用することができ貴重な
資源となり得る。
等の重金属を含有する廃棄物を処理することにより、重
金属、特にばいじん中のPbが安定化され、溶出量が減
少する。また、本発明で得られる廃棄物と処理割との配
合物は、重金属の溶出量が極めて少ない材料として、路
盤材、セメントの骨材等に再利用することができ貴重な
資源となり得る。
【0026】
【実施例】以下に実塩例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0027】(比較例)都市ごみ焼却施設で生成し、バ
グフィルターで捕捉されたばいじんIおよびIIを、無処
理のまま、環境庁告示13号法(日本)の溶出試験(以
下、単に「溶出試験」と記す。)を行った結果を表1に
示す。
グフィルターで捕捉されたばいじんIおよびIIを、無処
理のまま、環境庁告示13号法(日本)の溶出試験(以
下、単に「溶出試験」と記す。)を行った結果を表1に
示す。
【0028】
【表1】
【0029】(処理剤の配合)実施例に使用した処理剤
の配合を表2に示す。
の配合を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】(比較例2〜7および実施例1)ばいじん
Iに、所定量の処理剤を、水添加量が概ねばいじんに対
して60〜80重量部となるように希釈し、添加、混練
したものを、1日養生固化した。固化後、破砕したもの
を、目開き5mmのふるいで分級し、ふるいを通過した
ものについて、50gを分取し、溶出試験を行った。使
用した処理剤種、廃棄物に対する処理剤の添加量(固形
分)、Pb濃度を表3に示す。
Iに、所定量の処理剤を、水添加量が概ねばいじんに対
して60〜80重量部となるように希釈し、添加、混練
したものを、1日養生固化した。固化後、破砕したもの
を、目開き5mmのふるいで分級し、ふるいを通過した
ものについて、50gを分取し、溶出試験を行った。使
用した処理剤種、廃棄物に対する処理剤の添加量(固形
分)、Pb濃度を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】比較例1〜3と比較例4の比較から、可溶
性珪酸塩と、多価金属を含有しない炭酸塩を主成分とす
る水溶液からなる処理剤が有効であることが示された。
更に、比較例4、5と実施例1の比較から、本発明の廃
棄物処理方法を実施することによって、可溶性珪酸塩と
多価金属を含有しない炭酸塩を主成分とする水溶液A
と、水酸化物イオンと反応して不溶性または難溶性の水
酸化物を生成する多価金属カチオンを含有する水溶液B
とにより相乗的に効果が発現することが示された。ま
た、比較例6、7と実施例1の比較から、水溶液Aとし
ては、可溶性珪酸塩と多価金属を含有しない炭酸塩を主
成分とするものが、水溶液Aとして、可溶性珪酸塩や、
多価金属を含有しない炭酸塩をそれぞれ単独で使用した
ものよりも有効であることが示された。
性珪酸塩と、多価金属を含有しない炭酸塩を主成分とす
る水溶液からなる処理剤が有効であることが示された。
更に、比較例4、5と実施例1の比較から、本発明の廃
棄物処理方法を実施することによって、可溶性珪酸塩と
多価金属を含有しない炭酸塩を主成分とする水溶液A
と、水酸化物イオンと反応して不溶性または難溶性の水
酸化物を生成する多価金属カチオンを含有する水溶液B
とにより相乗的に効果が発現することが示された。ま
た、比較例6、7と実施例1の比較から、水溶液Aとし
ては、可溶性珪酸塩と多価金属を含有しない炭酸塩を主
成分とするものが、水溶液Aとして、可溶性珪酸塩や、
多価金属を含有しない炭酸塩をそれぞれ単独で使用した
ものよりも有効であることが示された。
【0034】(比較例8〜18および実施例2〜9)ば
いじんIIを使用した以外は、上記比較例および実施例と
同様にした。使用した処理剤種、添加量、Pb濃度を表
4に示す。
いじんIIを使用した以外は、上記比較例および実施例と
同様にした。使用した処理剤種、添加量、Pb濃度を表
4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】比較例8〜17と実施例2〜9の比較から
分かるように、処理剤Aと処理剤Bを併用し処理するこ
とによって相乗的に効果が発現し、それぞれ単独で処理
を行った場合の性能を上回る性能を示した。よって、可
溶性珪酸塩と、多価金属を含有しない炭酸塩とを主成分
とする水溶液Aと、水酸化物イオンと反応して不溶性ま
たは難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオンを含
有する水溶液Bとを使用する本発明の廃棄物処理方法が
有効であることが示された。また、比較例18と実施例
2〜9の比較から、B液に含有される多価金属カチオン
としては、アルミニウム、鉄(II)、鉄(III)、マグネ
シウムが有効であることが示された。また、ばいじんに
残存するアルカリ成分と同様のカルシウムイオンを含有
するものをB液として添加した場合(比較例18)は、
上記比較から明らかなように、好ましくない。
分かるように、処理剤Aと処理剤Bを併用し処理するこ
とによって相乗的に効果が発現し、それぞれ単独で処理
を行った場合の性能を上回る性能を示した。よって、可
溶性珪酸塩と、多価金属を含有しない炭酸塩とを主成分
とする水溶液Aと、水酸化物イオンと反応して不溶性ま
たは難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオンを含
有する水溶液Bとを使用する本発明の廃棄物処理方法が
有効であることが示された。また、比較例18と実施例
2〜9の比較から、B液に含有される多価金属カチオン
としては、アルミニウム、鉄(II)、鉄(III)、マグネ
シウムが有効であることが示された。また、ばいじんに
残存するアルカリ成分と同様のカルシウムイオンを含有
するものをB液として添加した場合(比較例18)は、
上記比較から明らかなように、好ましくない。
【0037】(比較例19および実施例10)都市ごみ
焼却施設において、屋外排ガス中の塩化水素ガス温度を
一定にするように消石灰を調整しながら焼却設備および
排ガス処理装置を運転した場合のばいじんを採取し、ば
いじんの処理を行った。ばいじんは、消石灰としてJI
S特号消石灰を使用した場合(比較例19)と、奥多摩
工業株式会社製消石灰「タマカルク」を使用した場合
(実施例10)の2種を採取した。上記2種のばいじん
に対し、各々表5に示す添加量(固形分)の処理剤Aお
よび処理剤B、更に水を添加し、混錬したものを、20
℃で1日養生した後、環境庁告示13号法(日本)によ
るPb溶出試験を行った。結果を表5に示した。
焼却施設において、屋外排ガス中の塩化水素ガス温度を
一定にするように消石灰を調整しながら焼却設備および
排ガス処理装置を運転した場合のばいじんを採取し、ば
いじんの処理を行った。ばいじんは、消石灰としてJI
S特号消石灰を使用した場合(比較例19)と、奥多摩
工業株式会社製消石灰「タマカルク」を使用した場合
(実施例10)の2種を採取した。上記2種のばいじん
に対し、各々表5に示す添加量(固形分)の処理剤Aお
よび処理剤B、更に水を添加し、混錬したものを、20
℃で1日養生した後、環境庁告示13号法(日本)によ
るPb溶出試験を行った。結果を表5に示した。
【0038】
【表5】
【0039】上記表5の結果から、比表面積の大きい消
石灰を使用して処理した排ガスから捕集されたばいじん
に対し、本発明のばいじんの処理方法を実施することに
よって、効果的にPbの溶出を抑制できることが明らか
となった。即ち、JIS特号消石灰などの従来法で排ガ
ス処理を行い採取したばいじんでは、Pb濃度を埋立基
準値の0.3mg/L以下にできない場合であっても、
本発明の排ガス処理を行い採取した実施例のばいじんで
は、重金属安定化剤の性能が顕著に発現し、基準値以下
にすることができる。この結果、本発明の廃棄物処理方
法が、廃棄物焼却時に発生するばいじん中の重金属の溶
出防止に極めて有効であることが明らかである。
石灰を使用して処理した排ガスから捕集されたばいじん
に対し、本発明のばいじんの処理方法を実施することに
よって、効果的にPbの溶出を抑制できることが明らか
となった。即ち、JIS特号消石灰などの従来法で排ガ
ス処理を行い採取したばいじんでは、Pb濃度を埋立基
準値の0.3mg/L以下にできない場合であっても、
本発明の排ガス処理を行い採取した実施例のばいじんで
は、重金属安定化剤の性能が顕著に発現し、基準値以下
にすることができる。この結果、本発明の廃棄物処理方
法が、廃棄物焼却時に発生するばいじん中の重金属の溶
出防止に極めて有効であることが明らかである。
【0040】(比較例20および実施例11)都市ごみ
焼却施設において、屋外排ガス中の塩化水素ガス濃度を
一定にするように消石灰または粉体状珪酸カルシウム水
和物の量を調整しながら焼却設備および排ガス処理装置
を運転した場合のばいじんを採取し、ばいじんの処理を
行った。ばいじんは、JIS特号消石灰を使用した場合
(比較例20)と、旭化成株式会社製粉状珪酸カルシウ
ム水和物「HP:サンパルファー,比表面積35m2 /
g」を使用した場合(実施例11)の2種を採取した。
上記2種のばいじんに対し、各々表6に示す添加量の処
理剤Aおよび処理剤B、更に水を添加し、混練したもの
を、20℃で1日養生した後、環境庁告示13号法(日
本)によるPb溶出試験を行った。結果を表6に示し
た。
焼却施設において、屋外排ガス中の塩化水素ガス濃度を
一定にするように消石灰または粉体状珪酸カルシウム水
和物の量を調整しながら焼却設備および排ガス処理装置
を運転した場合のばいじんを採取し、ばいじんの処理を
行った。ばいじんは、JIS特号消石灰を使用した場合
(比較例20)と、旭化成株式会社製粉状珪酸カルシウ
ム水和物「HP:サンパルファー,比表面積35m2 /
g」を使用した場合(実施例11)の2種を採取した。
上記2種のばいじんに対し、各々表6に示す添加量の処
理剤Aおよび処理剤B、更に水を添加し、混練したもの
を、20℃で1日養生した後、環境庁告示13号法(日
本)によるPb溶出試験を行った。結果を表6に示し
た。
【0041】
【表6】
【0042】上記表6の結果から、比表面積20m2 /
g以上の粉体状珪酸カルシウム水和物を使用して処理し
た排ガスから捕集したばいじんに、本発明の廃棄物処理
方法を適用することによって、効果的にPbの溶出を抑
制できることが明らかとなった。即ち、JIS特号消石
灰などの従来法で排ガス処理を行い採取したばいじんで
は、Pb洩度を埋立基準値の0.3mg/L以下にでき
ない場合であっても、本発明の排ガス処理を行い採取し
たばいじんでは、重金属安定化剤の性能が顕著に発現
し、基準値以下にすることができる。この結果、本発明
の廃棄物処理方法が、廃棄物焼却時に発生するばいじん
中の重金属の溶出防止に極めて有効であることが明らか
となった。
g以上の粉体状珪酸カルシウム水和物を使用して処理し
た排ガスから捕集したばいじんに、本発明の廃棄物処理
方法を適用することによって、効果的にPbの溶出を抑
制できることが明らかとなった。即ち、JIS特号消石
灰などの従来法で排ガス処理を行い採取したばいじんで
は、Pb洩度を埋立基準値の0.3mg/L以下にでき
ない場合であっても、本発明の排ガス処理を行い採取し
たばいじんでは、重金属安定化剤の性能が顕著に発現
し、基準値以下にすることができる。この結果、本発明
の廃棄物処理方法が、廃棄物焼却時に発生するばいじん
中の重金属の溶出防止に極めて有効であることが明らか
となった。
Claims (13)
- 【請求項1】 Pb等の重金属、および可溶性のアルカ
リ性多価金属化合物を含有する廃棄物に、可溶性珪酸塩
と、多価金属を含有しない炭酸塩とを主成分とする水溶
液Aと、水酸化物イオンと反応して不溶性または難溶性
の水酸化物を生成する多価金属カチオンを含有する水溶
液Bと、更に必要に応じて水を添加し、混合することを
特徴とする廃棄物処理方法。 - 【請求項2】 前記廃棄物が、廃棄物焼却施設に付属す
る電気集塵機やバグフィルターで捕捉されるばいじんで
ある請求項1記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項3】 廃棄物焼却施設に付属する排ガス処理装
置において、塩化水素ガス等の酸性ガスを中和し、低減
する目的で比表面積30m2 /g以上の消石灰を排ガス
に吹き込み、この消石灰を吹き込んで処理した後の排ガ
スから生成し、電気集塵機やバグフィルターで捕捉され
たばいじんに、可溶性珪酸塩と多価金属を含有しない炭
酸塩を主成分とする水溶液Aと、水酸化物イオンと反応
して不溶性または難溶性の水酸化物を生成する多価金属
カチオンを含有する水溶液Bと、更に必要に応じて水を
添加し、混合することを特徴とする廃棄物処理方法。 - 【請求項4】 廃棄物廃却施設に付属する排ガス処理装
置において、塩化水素ガス等の酸性ガスを中和し、低減
する目的で比表面積20m2 /g以上の粉状珪酸カルシ
ウム水和物を排ガスに吹き込み、この粉状珪酸カルシウ
ム水和物を吹き込んで処理した後の排ガスから生成し、
電気集塵機やバグフィルターで捕捉されたばいじんに、
可溶性珪酸塩と多価金属を含有しない炭酸塩を主成分と
する水溶液Aと、水酸化物イオンと反応して不溶性また
は難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオンを含有
する水溶液Bと、更に必要に応じて水を添加し、混合す
ることを特徴とする廃棄物処理方法。 - 【請求項5】 廃棄物、水溶液A、および水溶液Bを混
合し、更に混練を行う請求項1〜4のいずれかに記載の
廃棄物処理方法。 - 【請求項6】 廃棄物、水溶液A、および水溶液Bを混
合し、更に養生を行う請求項1〜5のいずれかに記載の
廃棄物処理方法。 - 【請求項7】 前記可溶性珪酸塩が、珪酸ソーダである
請求項1、請求項3、または請求項4のいずれかに記載
の廃棄物処理方法。 - 【請求項8】 前記可溶性珪酸塩として、JIS規格品
の珪酸ソーダ3号を用いてなる請求項7記載の廃棄物処
理方法。 - 【請求項9】 前記多価金属塩を含まない炭酸塩が、炭
酸カリウムである請求項1、請求項3、または請求項4
のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項10】 前記水溶液B中の多価金属カチオン
が、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、鉄(I
I)イオン、および鉄(III)イオンからなる群のうちか
ら選択される少なくとも1種である請求項1、請求項
3、または請求項4のいずれかに記載の廃棄物処理方
法。 - 【請求項11】 前記水溶液Bが、硫酸アルミニウム
(硫酸バンド)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニ
ウム(PAC)、アルミン酸ナトリウム、硫酸鉄(I
I)、塩化鉄(III)、硫酸マグネシウム、および塩化マ
グネシウムからなる群のうちから選択される少なくとも
1種を主成分とする請求項1、請求項3、または請求項
4のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項12】 前記水溶液Aを、廃棄物またはばいじ
ん100重量部に対して、水溶液Aの固形分が3〜30
重量部となるように添加してなる請求項1、請求項3、
または請求項4のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項13】 前記水溶液Bを、廃棄物またはばいじ
ん100重量部に対して、水溶液Bの固形分が5〜40
重量部となるように添加してなる請求項1、請求項3、
または請求項4のいずれかに記載の廃棄物処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8138272A JPH09314091A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 廃棄物処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8138272A JPH09314091A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 廃棄物処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09314091A true JPH09314091A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15218052
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8138272A Pending JPH09314091A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 廃棄物処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09314091A (ja) |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP8138272A patent/JPH09314091A/ja active Pending
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