JPH09322852A - 加圧煮熟釜 - Google Patents

加圧煮熟釜

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JPH09322852A
JPH09322852A JP16849296A JP16849296A JPH09322852A JP H09322852 A JPH09322852 A JP H09322852A JP 16849296 A JP16849296 A JP 16849296A JP 16849296 A JP16849296 A JP 16849296A JP H09322852 A JPH09322852 A JP H09322852A
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隆 石郷岡
Isamu Mukai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隠元などの壊れやすい豆を、煮熟時間の短縮
化が図られている加圧水煮によって煮熟すると、破損率
が高くなり、また灰汁(あく)や夾雑物、油脂などの不
要成分が発生しやすかった。 【解決手段】 密閉釜内10をオーバーフロー堰14に
よって、豆を入れたバケット50を装填して処理液1に
浸漬する処理槽20と、オーバーフロー堰14からオー
バーフローした処理液1を溜める貯液部21と、貯液部
21から灰汁を除いた処理液1を流入する循環排出部2
2とに仕切る。貯液部21には、排出口31aがオーバ
ーフロー堰14よりも低い位置にした排出管31を配置
し、貯液部21に溜められた処理液1に浮上した灰汁を
オーバーフローによって排出管31から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、煮豆、栗の甘露
煮、マロングラッセ、佃煮昆布などを製造する場合の煮
熟工程において使用する加圧煮熟釜に関し、詳しくは豆
などの製品の軟化処理時間を短縮するとともに、豆など
の製品の破損ロスを防止し、しかも灰汁(あく)抜きな
どを合理的に行えるようにした加圧煮熟釜に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】煮豆を製造する場合の煮熟工程は、隠元
系の豆で使用される常圧水煮と、大豆系の豆で使用され
る加圧水煮との2つに分類される。豆を軟化させるとい
う効果においては、時間の短縮化が図られる加圧水煮の
方が、常圧水煮よりも有利である。
【0003】加圧水煮は本出願人が特願平7−8679
1号などに開示しているように、煮釜内の上方と下方に
パンチングメタルを設置し、この上下のパンチングメタ
ル間に金時豆や大豆などを充填するものである。煮釜の
底部と天部には蒸気や調味液などの水煮液を供給・排出
する配管が接続される。水煮液は 100℃以下に冷却して
排水する必要があるため、その冷却操作を行う際に、煮
釜内の圧力が急激に低下するという変動が生じる。
【0004】したがって、加圧水煮の方式をもともと壊
れやすい隠元系の豆に使用すると、豆の物理的破損率が
高くなってしまう。また、加圧水煮では灰汁抜きが困難
である。したがって壊れやすくて、灰汁や夾雑物、油脂
などの不要成分が発生しやすい隠元系の豆では、加圧水
煮の方式でなく、常圧水煮の方式によって煮熟されてい
る。
【0005】隠元系の豆を煮熟する常圧水煮は、本出願
人が特願平6−58618号などに開示しているよう
に、豆などを入れるバスケットを通液性素材で構成し、
そのバスケットを槽内に形成した水煮室内で循環する熱
水内に浸漬するものである。バスケット内の豆は熱水に
よって水熟される。水煮室で発生する灰汁はオーバーフ
ローによって、水煮室から排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】常圧水煮においては、
特願平6−58618号を除いて、一般的に水煮が終了
した後に、槽の底部から水を供給して、浮遊している灰
汁を槽の上部からオーバーフローによって、排出させ
て、灰汁抜きしている。この場合は大量の水を使用する
ため、水煮された豆の温度が低下しすぎる。すると、次
工程において豆に糖を浸漬させるときに、再度、槽内の
水(この場合は、糖液や調味液である場合が多い)を熱
水まで加熱しなければならなくなることから、エネルギ
ーの無駄使いとなる。また、排水量が多くなるため、水
の使用量も多くなる。
【0007】そこで、本発明は特に、もともと壊れやす
い隠元などの豆の煮熟工程において、豆を軟化させる処
理時間の短縮化を図ることができる加圧水煮を導入して
も、物理的破損率が高くならず、しかも灰汁抜きのため
のエネルギーと水の節約を図った加圧煮熟釜を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの第1の手段は、煮熟する原料を密閉釜内に装填し、
密閉釜内を加圧する加圧煮熟釜において、密閉釜内に煮
熟する原料を入れて処理液に浸漬する処理槽を有し、該
処理槽はオーバーフロー堰を備え、処理槽の外部に処理
液上層の不要成分を排出する排出口と処理液を循環する
ために回収する循環口を設けたことを特徴とする加圧煮
熟釜である。
【0009】ここで処理液とは、真水の他、糖液、調味
液、食塩水等を含む概念である。
【0010】また同様の目的を達成するための第2の手
段は、煮熟する原料を入れたバスケットを密閉釜内に装
填し、密閉釜内を加圧する状態で加熱された処理液を給
液する加圧煮熟釜において、密閉釜内を、オーバーフロ
ー堰を有し煮熟する原料を入れたバスケットを装填して
処理液に浸漬する処理槽と、処理槽内からオーバーフロ
ーした処理液を溜め、オーバーフローによって不要成分
を排出する貯液部と、貯液部から不要成分を含まない処
理液を流入させる循環排出部とに仕切ったことを特徴と
する加圧煮熟釜である。
【0011】上記の第1、第2の手段によれば、処理槽
内に装填されたバスケット内の煮熟する原料から不要成
分が発生しても、その不要成分はオーバーフロー堰から
貯液部等にオーバーフローして、処理槽内には不要成分
が残らない。貯液部内の不要成分を含まない処理液は循
環排出部に流入されて、処理槽内に戻すことにより、処
理液を節約することができる。
【0012】上記第2の手段を改良した第3の手段は、
貯液部と循環排出部とは下部に開口を有する邪魔板によ
って仕切られ、処理液は該邪魔板をくぐって貯液部から
循環排出部へ流れることを特徴とする。
【0013】上記第3の手段によると、処理液は下部の
浮遊物を含まない部分だけが邪魔板をくぐって貯液部か
ら循環排出部へ流れる。そのため回収されて再度処理槽
内に供給される処理液は、不要成分を含まない。
【0014】さらに上述の手段に改良を加えた第4の手
段は、処理槽内に処理液を給液する配管と、循環排出部
に接続した循環用ノズルとを有し、両者はポンプを介し
て処理液が循環可能に接続され、さらに処理液を給液す
る配管と循環用ノズルの間には蒸気管が接続されていて
管内に蒸気の注入が可能であることを特徴とする上記第
2又は第3の手段に記載の加圧煮熟釜である。
【0015】上記の第4の手段によれば、処理槽内に処
理液を給液する配管と循環排出部に接続した循環用ノズ
ルとを接続したことにより、配管から処理槽内に給液さ
れた処理液は、オーバーフローにより貯液部に流れた
後、不要成分を含まない処理液のみが循環排出部に流入
し、循環排出部から循環用ノズル内を通って、ポンプを
介して配管に戻るという循環路を形成することができ
る。また循環の際に処理液には蒸気が注入され、処理液
が加熱される。すなわち処理液中に注入された蒸気は、
ただちに凝縮するが、その際に処理液に熱を直接的に与
える。凝縮した蒸気は水となって循環する。
【0016】上記の課題を解決するための第5の手段
は、貯液部内に、オーバーフロー堰よりも低く排出口を
位置させたオーバフロー管を配置したことを特徴とする
上記第1の手段から第4の手段のいずれかに記載の加圧
煮熟釜である。
【0017】上記の第5の手段によれば、処理槽から貯
液部にオーバーフローした処理液の内、不要成分は浮上
して、貯液部内に配置した排出管から排出することがで
きる。
【0018】上記の課題を解決するための第6の手段
は、密閉釜内のエアー圧を調整するエアー圧調整ユニッ
トを、密閉釜に接続したことを特徴とする上記第1から
第5の手段のいずれかに記載の加圧煮熟釜である。
【0019】上記の第6の手段によれば、煮熟する原料
の特性に応じて、密閉釜内をエアー圧調整ユニットによ
って所定のエアー圧に維持することができるため、密閉
釜内の圧力が急激に変化することによる原料の壊れを防
止することができる。
【0020】上記の課題を解決するための第7の手段
は、密閉釜内を100 ℃から130 ℃にすることができる配
管を密閉釜に接続したことを特徴とする上記第1の手段
から第6の手段のいずれかに記載の加圧煮熟釜である。
【0021】上記の第7の手段によれば、密閉釜内が加
圧されながら、100 ℃から130 ℃にされることにより、
原料を短時間に煮熟することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る加圧煮熟釜を、図1
から図4を参照して説明する。図1は、本発明に係る加
圧煮熟釜の概略部分断面斜視図である。図2は、本発明
に係る加圧煮熟釜を含む配管系統図である。図3は、本
発明に係る加圧煮熟釜の貯液部の部分で切断した断面図
である。図4は、本発明に係る加圧煮熟釜の循環排出部
の部分で切断した断面図である。
【0023】本発明に係る加圧煮熟釜は図1に示すよう
に、密閉釜10内に豆などの原料を入れたバスケット5
0を装填する処理槽20を形成したことを特徴とするも
のである。密閉釜10は竪型で筒状の外箱11と、外箱
11の天部を開閉する蓋体12と、外箱11の底部に固
定する仕切板13と、仕切板13の下側に外箱11より
も小さな外径で処理槽20と連続する鏡板16とから構
成する。
【0024】処理槽20は、仕切板13上に立設する角
形筒状であり、2面にオーバーフロー堰14を有する。
処理槽20では処理液1が下側から上側に流れるように
する。処理槽20の四つの角と外箱11との間には、図
3及び図4に示すように邪魔板15によって仕切り、処
理槽20と外箱11との間には、貯液部21と循環排出
部22とを交互に形成する。邪魔板15は、下部すなわ
ち仕切板13との間に開口15aを有している。
【0025】そして貯液部21および循環排出部22と
処理槽20との位置関係は、貯液部21がオーバーフロ
ー堰14を介して処理槽20に隣接させ、処理槽20内
の処理液1が貯液部21の方へのみオーバーフローする
ようにする。オーバーフロー堰14の上縁には、図4に
示すように切欠14aを形成する。この切欠14aは、
主として処理槽20の上層から処理液を均等にオーバフ
ローさせるために設けられる。貯液部21内にはオーバ
ーフロー管31を配置し、その排出口31aは仕切板1
3よりも上方に位置させ、貯液部21内に溜まった処理
液1の液面に浮上している灰汁や夾雑物、油脂などの不
要成分がオーバーフロー管31からオーバーフローして
排出されるようにする。オーバーフロー管31の下流端
は、仕切板13を貫通してスチームトラップ(図示せ
ず)に接続する。
【0026】灰汁や夾雑物、油脂などの不要成分を含ん
でいない処理液は、邪魔板15の底縁と仕切板13との
間の開口15aをくぐって循環排出部22に流入するよ
うにする。循環排出部22には仕切板13の外側へ導出
される循環液用の循環用ノズル32を配置し、その循環
口32aは仕切板13の上面と同一面とし、貯液部21
から循環排出部22内に流入してきた不要成分を含んで
いない底部の処理液1が排出されるようにする。
【0027】仕切板13の下側で処理槽20と連続する
椀形状の鏡板16の底部には、処理槽20内に処理液1
を給液する配管33接続する。処理液1が仕切板13を
透過して、鏡板16内から処理槽20内に給液されるよ
うに、仕切板13には小孔13aを穿設する。また、仕
切板13の上側に形成する処理槽20内には、豆などの
原料を入れたバスケット50を装填するので、このバス
ケット50内に均一に処理液1が流れ込むようにするた
め、配管33は鏡板16内で分岐しておく。さらに、分
岐した配管33と仕切板13との間には、邪魔板17を
介在させ、処理液1が一層、処理槽20内に均一に流れ
込むようにする。
【0028】鏡板16に接続する配管33は循環液用の
ノズル32と接続することにより、処理液の循環路を形
成する。この配管33の途中には図2に示すように、処
理液1の温度検出器34、廃液管35、循環ポンプ36
そして冷却水の供給管37およびインラインヒーター3
8を接続する。処理液1の温度検出器34は循環液用の
循環用ノズル32から排出された直後の処理液1と、鏡
板16内に供給される直前の処理液1の水温を測定する
ものである。すなわち加熱および水煮時には、温度検出
器34によって鏡板16内に供給される直前の処理液1
の水温が監視され、鏡板16内に供給される直前の処理
液1の水温が所定の温度よりも低いと、インラインヒー
ター38で、配管33内の処理液1を加熱する。インラ
インヒーター38には蒸気を供給するクリーンスチーム
の発生器39が接続されており、管内に直接蒸気を注入
することにより処理液1を加熱する。
【0029】このようにして、加圧煮熟釜内を循環する
処理液1の水温を加熱するとともに、外箱11の側胴部
にはエアーパイプ45を接続し、密閉釜10内のエアー
圧を調整する。エアーパイプ45の他端部にはエアー圧
調整ユニット40を接続する。エアー圧調整ユニット4
0は、空気導入部41と排気部42と大気開放弁を備え
た圧力調整部43を備える。
【0030】また冷却工程においては、温度検出器34
によって循環用ノズル32から排出された直後の処理液
1の温度が測定され、この温度が所定の温度になるまで
冷却水の供給管37から配管33内に冷水を供給する。
【0031】本発明に係る加圧煮熟釜は以上のように構
成し、処理槽20内に出し入れするバスケット50は、
一般的なものを使用する。すなわち、バスケット50は
隠元などのもともと壊れやすい豆などの原料を入れるト
レー(図示せず)を段積みしたものとする。トレーの底
部及び側部には多数の透孔を穿設し、バスケット50が
処理槽20内に装填されたときに、処理槽20内の処理
液1がトレーを透過して下側から上側に流動できるよう
にする。トレーを段積みしたバスケット50は2列3行
にセットし、一体的に昇降動できるようにする。
【0032】次に、このようなトレーに豆などの原料を
入れたバスケット50を、加圧煮熟釜の蓋体12を開け
た状態の処理槽20に装填した後に、原料を煮熟する方
法について説明する。
【0033】バスケット50を装填した処理槽20内に
は、配管33から処理液1を給液する。処理液1は、例
えば豆を水煮する場合には水であり、塩茹でする場合に
は食塩水である。処理液1は、循環ポンプ36を稼働す
ることにより、配管33→鏡板16内→処理槽20→貯
液部21→オーバーフロー管31(不要成分)及び循環
排出部22(不要成分を含まない処理液)→循環用の循
環用ノズル32→配管33という循環流れになる。循環
している処理液1は、インラインヒーター38の部分を
通過する際に、クリーンスチームの発生器39で発生し
た蒸気によって、インラインヒーター38の部分で加熱
される。
【0034】このように処理液1が加熱されながら循環
している間、蓋体12を閉じて、密閉釜10内を密閉
し、密閉釜10内のエアー圧を調整する。密閉釜10内
のエアー圧は煮熟温度に対し、その飽和圧よりも少しオ
ーバープレス、すなわち0.5 〜2.5kg/cm2G好ましくは1
kg/cm2G にする。そして、密閉釜10内は100 〜130 ℃
好ましくは110 ℃に昇温する。この温度に到達すると、
処理槽20内のバスケット50内に入れられた豆などの
原料が煮熟される約20分間の煮熟工程に入る。
【0035】この時、豆などの原料から灰汁や夾雑物、
油脂などの不要成分が発生するが、この不要物は処理槽
20内を浮上して、処理液1とともにオーバーフローに
よって貯液部21に流れ出る。そして、貯液部21でも
灰汁や夾雑物、油脂などの不要成分は浮上して、蒸気の
凝縮ドレン相当の液量が、図3に示すようにオーバーフ
ロー管31からスチームトラップを通して選択的に排出
される。
【0036】貯液部21内で、灰汁や夾雑物、油脂など
の不要成分を含んでいない処理液1は、邪魔板15の底
側から循環排出部22へ流れ、配管33から処理槽20
内へ循環する。この処理液1は加熱されているため、配
管33のインラインヒーター38に要求される熱量は少
なく、結果的にエネルギーを節約することができる。
【0037】このようにして、豆などの原料の煮熟工程
が終了すると、冷却工程に移る。冷却工程では冷却水の
供給管37から配管33内に水を供給し、処理液1の温
度を80℃付近まで下げる。処理液1の温度を低下させる
ことによって、密閉釜11内の蒸気は凝縮するが、密閉
釜11内は、エアーによってオーバプレスされているの
で、蒸気の凝縮による密閉釜11内の圧力変化は少な
い。したがって、豆等が圧力変化によって損壊すること
は少ない。そしてその後、密閉釜10内のエアー圧の調
節を停止し、外箱11の側胴部に接続したエアーパイプ
45の圧力調整部43の大気開放弁を開放する。このと
きは、既に処理液1の温度が沸点以下に低下しており、
大気圧下においても処理液1は突沸しないので、豆等の
原料が損壊することはない。加えて密閉釜10内の圧力
は急激には低下しないため、豆などの原料に物理的損傷
が生じることはない。
【0038】そして、処理槽20内の処理液1は配管3
3に接続した廃液管35から廃液し、蓋体12を開い
て、処理槽20内から煮熟した豆が入ったバスケット5
0を取り出す。そのバスケット50は次工程の糖浸漬槽
へ移送する。
【0039】本発明は上記の実施の形態に限定すること
なく、本発明の要旨内において設計変更することができ
る。すなわち上記の実施の形態では、隠元などもともと
壊れやすい豆を煮熟する場合について説明したが、他の
原料であっても、同様に実施することができる。また、
貯液部と循環排出部は、対向する位置に配置したが、隣
り合う位置に配置することもできる。処理液1の加熱方
法は、本実施形態のような系内に直接上記を注入する方
法の他、密閉釜内に電気ヒータを内蔵したり、密閉釜を
外部から加熱する方法も採用可能である。ただし本実施
形態のような蒸気を使用する方法は、蒸気の注入によっ
て系内の液量が増加するので、不要成分をオーバフロー
させやすい効果があり、最も望ましい方策である。
【0040】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。前述
の発明の実施の形態で説明した加圧煮熟釜を使用し、表
1に示す条件下で、乾燥した豆を煮熟した。
【0041】
【表1】
【0042】その結果、豆の煮熟状態は良好であった。
本発明の実施例で要した時間と、従来の常圧水煮を利用
し、乾燥した豆を同程度の煮熟状態にするために要した
時間と比較した結果を表2にまとめる。従来の常圧水煮
の煮熟温度は95℃とした。
【0043】
【表2】
【0044】この結果から、本発明に係る加圧煮熟釜で
は、従来の常圧水煮の方法に対して、 1/3の時間で煮熟
を完了することができることが判明した。しかも、従来
の常圧水煮では灰汁抜き用の冷却水が必要であるが、本
発明に係る加圧煮熟釜では不要であるため、水の節約を
図ることもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、密閉釜内で原料を煮熟
するため、原料の煮熟時間の短縮化を図ることができ
る。しかも、処理槽内で発生した灰汁や夾雑物、油脂な
どの不要成分は、オーバーフローによって処理槽から自
動的に排出されるため、不要成分が発生しやすい隠元な
どの豆の加工効率を向上させることができる。さらに、
処理液を循環させることにより、処理液を低温から高温
へ継続的に加熱する必要がなくなり、エネルギーと水の
節約を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加圧煮熟釜の概略部分断面斜視図
である。
【図2】本発明に係る加圧煮熟釜を含む配管系統図であ
る。
【図3】本発明に係る加圧煮熟釜の貯液部の部分で切断
した断面図である。
【図4】本発明に係る加圧煮熟釜の循環排出部の部分で
切断した断面図である。
【符号の説明】
1 処理液 10 密閉釜 14 オーバーフロー堰 15 邪魔板 20 処理槽 21 貯液部 22 循環排出部 31 オーバーフロー管 32 循環用ノズル 33 配管 40 エアー圧調整ユニット 45 エアーパイプ 50 バスケット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煮熟する原料を密閉釜内に装填し、密閉
    釜内を加圧する加圧煮熟釜において、密閉釜内に煮熟す
    る原料を入れて処理液に浸漬する処理槽を有し、該処理
    槽はオーバーフロー堰を備え、処理槽の外部に処理液上
    層の不要成分を排出する排出口と処理液を循環するため
    に回収する循環口を設けたことを特徴とする加圧煮熟
    釜。
  2. 【請求項2】 煮熟する原料を入れたバスケットを密閉
    釜内に装填し、密閉釜内を加圧する状態で加熱された処
    理液を給液する加圧煮熟釜において、密閉釜内を、オー
    バーフロー堰を有し煮熟する原料を入れたバスケットを
    装填して処理液に浸漬する処理槽と、処理槽内からオー
    バーフローした処理液を溜め、オーバーフローによって
    不要成分を排出する貯液部と、貯液部から不要成分を含
    まない処理液を流入させる循環排出部とに仕切ったこと
    を特徴とする加圧煮熟釜。
  3. 【請求項3】 貯液部と循環排出部とは下部に開口を有
    する邪魔板によって仕切られ、処理液は該邪魔板をくぐ
    って貯液部から循環排出部へ流れることを特徴とする請
    求項2記載の加圧煮熟釜。
  4. 【請求項4】 処理槽内に処理液を給液する配管と、循
    環排出部に接続した循環用ノズルとを有し、両者はポン
    プを介して処理液が循環可能に接続され、さらに処理液
    を給液する配管と循環用ノズルの間には蒸気管が接続さ
    れていて管内に蒸気の注入が可能であることを特徴とす
    る請求項2又は3に記載の加圧煮熟釜。
  5. 【請求項5】 貯液部内に、オーバーフロー堰よりも低
    く排出口を位置させたオーバフロー管を配置したことを
    特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の加
    圧煮熟釜。
  6. 【請求項6】 密閉釜内のエアー圧を調整するエアー圧
    調整ユニットを、密閉釜に接続したことを特徴とする請
    求項1から請求項5のいずれかに記載の加圧煮熟釜。
  7. 【請求項7】 密閉釜内を100 ℃から130 ℃にすること
    ができる配管を密閉釜に接続したことを特徴とする請求
    項1から請求項6のいずれかに記載の加圧煮熟釜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11258A (ja) * 1997-04-17 1999-01-06 Akira Nunomura アク除去機能付き鍋
CN103815781A (zh) * 2012-11-16 2014-05-28 戴永锋 具有防喷溅及收集油水功能的高压锅
JP2020096538A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 長野精工金属株式会社 さつまいも加工食品の製造方法
JP2020141922A (ja) * 2019-03-08 2020-09-10 株式会社 鋳物屋 圧力鍋

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