JPH09327089A - トリプルコイルスピーカ - Google Patents

トリプルコイルスピーカ

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JPH09327089A
JPH09327089A JP14295696A JP14295696A JPH09327089A JP H09327089 A JPH09327089 A JP H09327089A JP 14295696 A JP14295696 A JP 14295696A JP 14295696 A JP14295696 A JP 14295696A JP H09327089 A JPH09327089 A JP H09327089A
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JP
Japan
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voice coil
coil
speaker
triple
magnet
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Application number
JP14295696A
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Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Jun Kishigami
純 岸上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小形低価格のスピーカにあっては、最低共振
周波における共振鋭度Q0 を小さくする必要があるが、
磁気シールド形スピーカでは、共振鋭度Q0 を小さくす
る、という要請に対して十分に対応することができず、
MFBスピーカでは、スピーカの構造が複雑になる上
に、コストアップになる。この発明は、共振鋭度Q0
小さくした小形低価格のスピーカを実現する。 【解決手段】 コーン紙15の中央部に植立されるセン
ターポール1と、センターポール1と同心円状に配設さ
れるボビン8に取り付けられたボイスコイル8a〜8c
と、駆動用マグネット6、および駆動用マグネット6と
逆極性に着磁されたキャンセルマグネット5を備えたス
ピーカにおいて、ボイスコイル8a〜8cを3個と、駆
動用マグネット6およびキャンセルマグネット5の中央
と両側にそれぞれ計3枚のプレート32,33,34を
配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、小形低価格のM
FB(モーショナル・フィード・バック)スピーカに係
り、詳しくは、最低共振周波における共振鋭度Q0 を小
さくすることを可能にしたトリプルコイルスピーカに関
する。
【0002】
【従来の技術】小形低価格のスピーカにおいて、最低共
振周波における共振鋭度Q0 を小さくして、小形バスレ
フレックス方式で低音の再生を有利にする必要がある。
小形スピーカに取り付けたときの共振鋭度Q0 が0.5
8とき、最も低音再生が良い、として知られている。そ
のためには、スピーカ本体での共振鋭度Q0 を小さくす
る必要がある。しかしながら、一般に、小形低価格のス
ピーカにおいては、最低共振周波における共振鋭度Q0
を小さくすることは、非常に困難であった。例えば、駆
動マグネットを大きくして磁気エネルギーを大きくして
も、センターポールで磁気飽和したり、高価になったり
する。
【0003】また、他のタイプとして、磁気シールド形
スピーカが知られている。この磁気シールド形スピーカ
では、駆動マグネットと逆極性に着磁したマグネット、
いわゆるキャンセルマグネットを使用しているが、この
ようなタイプにしても、10%前後の磁束の増大しか期
待できない。
【0004】図7は、従来の磁気シールド形スピーカに
ついて、その要部構成の一例を示す断面図である。図の
符号において、1はセンターポール、2はマグネットガ
イド、3はヨーク、4はシールドカバー、5はキャンセ
ルマグネット、6は駆動マグネット、7はプレート、8
はボビン、9はボイスコイル、10はフレーム、11は
ダンパー、12はキャップ、13は錦糸線、14は入力
端子、15はコーン紙、16はエッジ、17はガスケッ
トを示し、NはマグネットのN極、SはS極を示す。
【0005】この図7に示すように、磁気シールド形ス
ピーカは、コーン紙15の中央部に植立されるセンター
ポール1と、このセンターポール1と同心円状に配設さ
れるボビン8と、このボビン8に取り付けられたボイス
コイル9と、駆動用マグネット6、さらに、キャンセル
マグネット5等から構成されている。このように、駆動
マグネット6と逆極性に着磁したキャンセルマグネット
5とを使用すれば、磁気シールド効果ばかりでなく、磁
気回路のギャップの磁束も10%程度は増大し、共振鋭
度Q0 を若干下げることができる。しかし、この程度で
は不十分であり、未解決の問題が残されている。さら
に、別のタイプとして、MFB(モーショナル・フィー
ド・バック)スピーカも知られている。
【0006】図8は、従来のMFBスピーカについて、
その要部構成の一例を示す断面図である。図における符
号は図7と同様であり、21は駆動用磁気回路、22は
駆動用ボイスコイル、23は駆動用入力端子、24はM
FB用出力端子、25はMFB検出コイル、26はMF
B検出用磁気回路、27は磁気回路支持棒を示す。
【0007】この図8に示すように、従来のMFBスピ
ーカでは、駆動用磁気回路21の他に、MFB検出用磁
気回路26を別に作成し、駆動用ボイスコイルボビンに
連結したり、MFB検出コイル25として、別のコイル
を用意する必要がある。そのため、スピーカの構造が複
雑になったり、高価になったりする、という問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で説明した
ように、小形低価格のスピーカにあっては、最低共振周
波における共振鋭度Q0 を小さくしたい、という要請が
ある。しかし、磁気シールド形スピーカでは、共振鋭度
0 を小さくする、という要請に対して十分に対応する
ことができない。また、MFBスピーカでは、スピーカ
の構造が複雑になる上に、コストアップであるから、小
形低価格のスピーカに適用するのは著しく困難である。
この発明では、小形低価格のスピーカについて、最低共
振周波における共振鋭度Q0 を小さくすることを課題と
している。
【0009】具体的にいえば、駆動マグネットとキャン
セルマグネットとを使用して、いわゆる磁気シールド形
スピーカと同様に、磁気シールド形磁気回路の形態で磁
気エネルギーの有効利用を図ることにより、スピーカの
共振鋭度Q0 を小さくすることが第1の課題である。ま
た、従来のMFBスピーカと同様に、MFB用の検出コ
イルを設け、駆動用磁気回路の一部に磁気ギャップエネ
ルギーを利用することにより、新たなMFB用の磁気回
路や、別のボイスコイルを用意することなく、駆動用磁
気回路のギャップのエネルギーを大きくすることを第2
の課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、コ
ーン紙の中央部に植立されるセンターポールと、センタ
ーポールと同心円状に配設されるボビンに取り付けられ
たボイスコイルと、駆動用マグネット、および駆動用マ
グネットと逆極性に着磁されたキャンセルマグネットを
備えたスピーカにおいて、ボイスコイルを3個と、駆動
用マグネットおよびキャンセルマグネットの中央と両側
にそれぞれ1枚の計3枚のプレートを配置している。
【0011】請求項2の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、第1のボイスコイルと第2のボイス
コイルと第3のボイスコイルは、センターポールと3枚
のプレートとで形成されるそれぞれのギャップと対向す
る位置に配設している。
【0012】請求項3の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、駆動用マグネットおよびキャンセル
マグネットの外周を覆うシールドカバーを設けている。
【0013】請求項4の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、ボビンとシールドカバーとの間、ま
たはボビンとフレームその他のカバーとの間にダンパー
を設けている。
【0014】請求項5の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、ボビンとシールドカバーとの間、お
よびボビンとフレームその他のカバーとの間にそれぞれ
ダンパーを設け、各ダンパーを駆動用マグネットおよび
キャンセルマグネットを挟んで対称に配置している。
【0015】請求項6の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第1のボイス
コイルと第3のボイスコイルに流れる電流の向きを、第
2のボイスコイルに流れる電流と逆向きにしている。
【0016】請求項7の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第1のボイス
コイルと第2のボイスコイルとを並列に接続する。
【0017】請求項8の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第3のボイス
コイルを、第1のボイスコイルと第2のボイスコイルよ
り細い径のコイルで構成し、MFB用の電圧検出コイル
としている。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明のトリプルコイル
スピーカについて、その実施の形態を図で説明する。こ
の発明は、駆動マグネット6のエネルギーと、キャンセ
ルマグネット5のエネルギーとを最大限に利用して、共
振鋭度Q0 を小さくするために、ボイスコイルを3個配
設すると共に、駆動マグネット6およびキャンセルマグ
ネット5の中央と両側にそれぞれ1枚の計3枚のプレー
トを配置した点に特徴を有している(請求項1の発
明)。
【0019】図1は、この発明のトリプルコイルスピー
カについて、その要部構成の実施の形態の一例を示す断
面図である。図における符号は図7と同様であり、9a
〜9cはボイスコイル、31は下側ダンパー、32は下
面プレート、33は中間プレート、34は上面プレー
ト、35は上側ダンパー、36はMFB用出力端子、3
7は錦糸線を示す。
【0020】スピーカの使用時には、コーンはほぼ垂直
方向に設置されるが、以下の説明では、図に合せて上方
を上側ダンパー35、上面プレート34と呼び、下方を
下側ダンパー31、下面プレート32と呼ぶこととす
る。この図1に示すように、駆動マグネット6とキャン
セルマグネット5の大きさを等しくすると、磁気回路の
3個のギャップの磁束は、上のギャップ(上面プレート
34とボイスコイル9c)から順番に、B1、2*B
1、B1となる。そして、スピーカの駆動力は、上方の
2個のギャップにおける磁気ギャップが加算されるの
で、4*B1となる。ボイスコイル9c,9bに巻かれ
るコイルの線径は、2個のコイル(9c,9b)が並列
に接続されるので、1個当りのインピーダンスは2倍で
よいことになる。したがって、線材の線形は細くなり、
抵抗は2倍になるので、コイルの有効長は長くなる。ま
た、ギャップの磁束B1は、通常の磁気シールド形スピ
ーカの磁束Bの約1/2になるので、3個のギャップの
内、上の2個が3*B1となり、さらにコイルの有効長
が長くなる。その結果、共振鋭度Q0 は小さくなること
が判る。
【0021】最も下側のギャップ(下面プレート32と
ボイスコイル9a)の磁束B1の中にボイスコイル9a
が配置されるので、このコイルをMFB用の検出コイル
として使用することができる。MFB用の検出コイルと
して使用する場合には、細線を多数捲いて数百オームに
し、このコイルの力係数を大きくすれば、コイルからの
検出電圧を大きくし、帰還回路の利得を小さくすること
が可能になり、安定なMFB帰還回路とすることができ
る。この関係を次の数式で示す。
【0022】
【数1】Q0 =2πFoReMo/B2 2 Fo:スピーカの最低共振周波数 Re:ボイスコイルの直流抵抗 Mo:振動系の実効質量 B:ギャップの磁束 L:ギャップの中のボイスコイルの有効長 と表わすことができる。ここで、振動系の実効質量Mo
の内、ボイスコイルの重量は従来のボイスコイルの重量
の約2倍になるが、振動系の質量としては約30%程度
増加するだけである。このような前提で計算すれば、従
来の磁気シールド形スピーカの共振鋭度Q0の1/2以
下となり、図1に示した磁気回路およびボイスコイルの
構造は、Q0を下げる上で優れたものといえる。
【0023】具体的な数値例としては、従来のスピーカ
が、共振鋭度Q0 =0.8程度であるのに対して、この
発明のスピーカでは、コイルを3個使用したとき、Q0
=0.25程度となる。このとき、中間のギャップの磁
束の向きは逆であるから、中間のコイルに流れる電流の
向きも逆になる。しかし、この程度にスピーカの共振鋭
度Q0 が小さくなっても、スピーカボックスの有効内容
積が400cc程度に小さくなると、スピーカボックス
に取り付けたスピーカの共振鋭度Q0 は大きくなって、
低音再生は困難になる。
【0024】そこで、先に述べたように、従来から知れ
ているMFBを併用すれば、スピーカの共振鋭度Q0
可変するだけでなく、再生帯域も可変し、スピーカシス
テムの再生帯域も低い方に拡大させることできる。この
MFB用の電圧検出コイルとして、3個のコイルの内、
最も下側のコイルを使用する。このコイルの入っている
磁気回路のギャップは、中間のギャップのおよそ半分で
ある。ところが、コイルの抵抗値は、大きく設定するこ
とができるので、細い線材を多数捲くことが可能にな
り、検出電圧は大きくなる。また、力係数Fは大きくな
るので、速度形MFBの場合には、スピーカの共振鋭度
0 を小さくすることができ、低音特性の可変範囲を大
きくすることが可能になる。このような作用効果は、加
速度形や振幅形MFBにおいても、同様である。ここで
は、一例として、速度形MFBの場合について、その共
振鋭度Q0 を式で示す。
【0025】
【数2】Q0 ′=Q0 /(1+A*β*F′/F) Q0 ′:MFBをかけたときのスピーカのF0 での共振
鋭度 Q0 :スピーカのF0 での共振鋭度 A:増幅器利得 β:帰還回路利得 F:ボイスコイル駆動力係数 F′:MFB駆動コイル力係数
【0026】以上のように、この発明では、小形スピー
カにおいて、3個のプレート(32,33,34)を使
用して、センターポール1との間に3個のギャップを設
けている(請求項1と請求項2の発明) また、小形スピーカにおいて、ボイスコイルボビン8の
3個所にコイル9a〜9cを巻くことによって、スピー
カ自身の最低共振俵波数における共振鋭度Q0を小さく
している(請求項1から請求項8の発明)。さらに、小
形スピーカにおいて、ボイスコイルボビン8の3個所に
コイル9a〜9cを巻き、上側の2個のコイル9bと9
cを並列に接続して駆動力を加算し、最も下側のコイル
9aをMFB用の電圧検出コイルとすることによって、
低音特性の可変動作を可能にしている(請求項7と請求
項8の発明)。
【0027】次に、図1に示したこの発明のトリプルコ
イルスピーカの組み立て方法について、図2から図6を
参照して説明する。組み立ての順序は、磁気回路の組み
立てが最初であり、駆動マグネット6と、3枚のプレー
ト32,33,34、およびキャンセルマグネット5の
5点の部品をサンドイッチ状に重ねて1つのブロックに
構成する。次に、別の工程で、シールドカバー4に、セ
ンターポール1、下側ダンパー31、ボイスコイル9a
〜9cを取り付け、その後、先に1つのブロックに構成
した駆動マグネット6と、3枚のプレート32,33,
34、およびキャンセルマグネット5を固定する。最後
に、エッジ付きコーン紙15、フレーム10、ボビン8
に巻き付けられたボイスコイル9a〜9c、錦糸線13
等を取り付けて、トリプルコイルスピーカの組み立てが
終了する。まず、駆動マグネット6と3枚のプレート3
2,33,34、およびキャンセルマグネット5を1つ
のブロックに構成する工程を説明する。
【0028】図2は、図1に示したこの発明のトリプル
コイルスピーカにおいて、駆動マグネット6と3枚のプ
レート(32,33,34)とキャンセルマグネット5
とが結合した状態を示す図である。図における符号は図
1と同様である。
【0029】図3は、図2に示した駆動マグネット6と
3枚のプレート(32,33,34)とキャンセルマグ
ネット5との組み立て方法を説明する図である。図にお
ける符号は図2と同様であり、41は組み立て治具、4
2はその穴、43はプレート内径ガイドを示す。
【0030】この図3に示すような組み立て治具41を
使用して、まず、下面プレート32をこの治具に入れ
る。次に、この下面プレート32の上面に接着剤を塗布
して、着磁されていない駆動マグネット6を載せて接着
する。この場合に、下面プレート32の内径は、組み立
て治具41のプレート内径ガイド43(ポール部分)に
よって中心の位置を決め、駆動マグネット6の外径は、
組み立て治具41の内径によって、おおよその位置を決
める。すなわち、駆動マグネット6の外径と下面プレー
ト32の内径とが同心円状となるようにする。そして、
この駆動マグネット6の上面に接着剤を塗布し、中間プ
レート33を載せる。この場合にも、中間プレート33
の内径は、組み立て治具41のプレート内径ガイド43
によって中心の位置を決める。
【0031】接着剤が乾燥した後、組み立て治具41に
入れたままの状態で、図示しない磁気回路によってキャ
ンセルマグネット5を着磁する。一方、上面プレート3
4と駆動マグネット6とを、接着剤で接着させて固定す
る。この場合に、キャンセルマグネット5は、駆動マグ
ネット6と逆極性に着磁されているものを使用する。次
に、組み立て治具41内にセットされている中間プレー
ト33の上面に接着剤を塗布し、その上に、キャンセル
マグネット5を下側にして、上面プレート34とキャン
セルマグネット5とを載せて接着させる。接着剤が乾燥
した後に、組み立て治具41から磁気回路を取り出す。
【0032】以上の工程によって、図1に示したよう
に、3枚のプレート32,33,34と、駆動マグネッ
ト6、およびキャンセルマグネット5とがサンドイッチ
状に重ねられて固定される。また、別の工程で、シール
ドカバー4に、センターポール1、下側ダンパー31、
ボイスコイル9a〜9cが巻き付けられたボビン8等を
順次取り付ける。
【0033】図4は、図1に示したシールドカバー4と
センターポール1との取り付け方法を説明する図であ
る。図における符号は図1と同様であり、44は固定ネ
ジを示す。
【0034】この図4に示すように、シールドカバー4
の中心に、センターポール1を接着剤を併用して、固定
ネジ44などで取り付ける。次に、このシールドカバー
4に、下側ダンパー31と、ボイスコイル9a〜9cが
巻き付けられたボビン8を取り付ける。
【0035】図5は、シールドカバー4に下側ダンパー
31とボイスコイル9a〜9cとを取り付ける状態を説
明する図である。図における符号は図1と同様であり、
45は第1のボイスコイルスペーサ、45aは穴を示
す。
【0036】まず、ボイスコイル9a〜9cが巻き付け
られたボビン8の内径に第1のボイスコイルスペーサ4
5を入れ、各コイル9aの位置が、磁気回路のギャップ
の所定位置になるように調整する。そして、このボイス
コイル9a〜9cが巻き付けられたボビン8の下側に、
下側ダンパー31を入れる。その後、図5に示すよう
に、シールドカバー4の外周に接着剤を塗布して、第1
のボイスコイルスペーサ45をセンターポール1に差し
込み、下側ダンパー31の外周をシールドカバー4の外
周に、内周をボイスコイル9a〜9cのボビン8の外周
に入れて、それぞれ接着する。次に、先に図2と図3で
説明したサンドイッチ状のブロック、すなわち、3枚の
プレート32,33,34と、駆動マグネット6、およ
びキャンセルマグネット5とを一体に接着固定させた磁
気回路のブロックを、この図5に示した状態に組み立て
たシールドカバー4に取り付ける。
【0037】図6は、シールドカバー4に駆動マグネッ
ト6やキャンセルマグネット5等を取り付ける状態を説
明する図である。図における符号は図1および図5と同
様であり、46は第2のボイスコイルスペーサ、46a
は穴を示す。
【0038】この図6に示すように、先の図5の状態ま
で組み立てられたシールドカバー4について、第2のボ
イスコイルスペーサ46をボイスコイル9a〜9cが巻
き付けられたボビン8の外側に入れ、第1のボイスコイ
ルスペーサ45の先端に当たるまで押し込む。この状態
のままで、シールドカバー4の底面付近の外周に接着剤
を塗布し、3枚のプレート32,33,34の内径に第
2のボイスコイルスペーサ46の外径を入れて、底面側
になる下面プレート32がシールドカバー4に当たるま
で押し込み、接着剤を乾燥させる。以上の工程によっ
て、図1に示したように、シールドカバー4に、センタ
ーポール1、下側ダンパー31、ボイスコイル9a〜9
cが巻き付けられたボビン8、フレーム10、さらに、
3枚のプレート32,33,34と、駆動マグネット
6、およびキャンセルマグネット5とがサンドイッチ状
に重ねられたブロックが一体に組み立てられる。
【0039】最後に、上側ダンパー35、エッジ付きコ
ーン紙15、錦糸線13等を取り付ける。接着剤が乾燥
した後、第2のボイスコイルスペーサ46を抜き取り、
先の図1に示したように、フレーム10の外周に上側ダ
ンパー35の外周を、上側ダンパー35の内周をボイス
コイル9a〜9cが巻き付けられたボビン8の外径にそ
れぞれ接着する。このとき、第1のボイスコイルスペー
サ45は、センターポール1に差し込んだままである。
この場合に、フレーム10は、上面プレート34に予め
カシメ等の方法で取り付けておくのが好ましい。このま
まの状態で、エッジ付きコーン紙15の外周をフレーム
10の外周に、コーン紙15の内周をボイスコイル9a
〜9cが巻き付けられたボビン8の外径にそれぞれ接着
する。接着剤が乾燥した後、錦糸線13を入力端子14
に半田付けする。
【0040】MFB用の検出コイル9側の錦糸線37
も、同様に、MFB用出力端子36に半田付けする。そ
して、第1のボイスコイルスペーサ45をセンターポー
ル1から抜き取り、キャップ12をコーン紙15の頂
部、あるいはボビン8の先端に接着すれば、図1に示し
たスピーカの組み立て工程が終了する。このようにして
完成されたトリプルコイルスピーカは、図1に示したよ
うに、駆動マグネット6とキャンセルマグネット5を挟
んで、上下に上側ダンパー35と下側ダンパー31とが
配置されており、ローリングに対して非常に強くなり、
また、2個のコイルが並列に接続されているので大きな
信号を入力することができる。そのため、小形スピーカ
としては、大きな音を放射することが可能になる。しか
も、上下に配置された上側ダンパー35と下側ダンパー
31を対称形状にすることによって、ダンパーの非直線
性を打ち消して歪を減少させることができる。
【0041】以上のように、この発明のトリプルコイル
スピーカでは、3個のボイスコイルを設けたこと(請求
項1の発明)、および上下にダンパーを配置したことに
よって(請求項5の発明)、許容入力の大きいスピーカ
を提供することを可能にしている。そして、小形スピー
カでも、最低共振周波における共振鋭度Q0 が小さく、
しかも、MFBによって共振鋭度Q0 の可変および低音
特性の可変、低音再生帯域の可変ができる(請求項7と
請求項8の発明)。また、小形スピーカボックスに取り
付けた場合には、低音の再生帯域を拡大することができ
る、という利点もある(請求項1から請求項8の発
明)。さらに、2個または3個のボイスコイルの接続
を、各コイルに逆向きの電流が流れるようにすれば、2
個または3個のコイルの駆動力が加算され、大きな駆動
力が得られるので、磁気回路の有するエネルギーを有効
に利用することが可能になる(請求項6の発明)。その
上に、MFB用のギャップも駆動用磁気回路の作成時に
形成することができるので、非常に有利である(請求項
1から請求項8の発明)。
【0042】
【発明の効果】請求項1のトリプルコイルスピーカで
は、ボイスコイルを3個と、駆動用マグネットおよびキ
ャンセルマグネットの中央と両側にそれぞれ1枚の計3
枚のプレートを配置している。したがって、小形スピー
カにおいて、最低共振周波数における共振鋭度Q0 を小
さくできる。また、許容入力の増大やスピーカボックス
の小形化、音質の改善等の効果が得られる。
【0043】請求項2のトリプルコイルスピーカでは、
請求項1のトリプルコイルスピーカにおいて、第1のボ
イスコイルと第2のボイスコイルと第3のボイスコイル
は、センターポールと3枚のプレートとで形成されるそ
れぞれのギャップと対向する位置に配設している。した
がって、請求項1のトリプルコイルスピーカによる効果
に加えて、磁気回路のギャップの磁束強度を高くするこ
とができる。
【0044】請求項2のトリプルコイルスピーカでは、
請求項1のトリプルコイルスピーカにおいて、第1のボ
イスコイルと第2のボイスコイルと第3のボイスコイル
は、センターポールと3枚のプレートとで形成されるそ
れぞれのギャップと対向する位置に配設している。した
がって、請求項1のトリプルコイルスピーカによる効果
に加えて、磁気回路のギャップの磁束強度を高くするこ
とができる。
【0045】請求項3のトリプルコイルスピーカでは、
請求項1のトリプルコイルスピーカにおいて、駆動用マ
グネットおよびキャンセルマグネットの外周を覆うシー
ルドカバーを設けている。したがって、請求項2のトリ
プルコイルスピーカと同様に、磁気回路のギャップの磁
束強度を高くすることができる。
【0046】請求項4の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、ボビンとシールドカバーとの間、ま
たはボビンとフレームその他のカバーとの間にダンパー
を設けている。したがって、請求項1のトリプルコイル
スピーカによる効果に加えて、ローリングに対して非常
に強くなる。
【0047】請求項5の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに、ボビンとシールドカバーとの間、お
よびボビンとフレームその他のカバーとの間にそれぞれ
ダンパーを設け、各ダンパーを駆動用マグネットおよび
キャンセルマグネットを挟んで対称に配置している。し
たがって、請求項4のトリプルコイルスピーカと同様
に、ローリングに対して非常に強くなると共に、非直線
歪みの低減も可能になる。
【0048】請求項6の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第1のボイス
コイルと第3のボイスコイルに流れる電流の向きを、第
2のボイスコイルに流れる電流と逆向きにしている。し
たがって、請求項1のトリプルコイルスピーカによる効
果に加えて、大きな信号を入力することができる。
【0049】請求項7の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第1のボイス
コイルと第2のボイスコイルとを並列に接続する。した
がって、請求項1のトリプルコイルスピーカによる効果
に加えて、2個のコイルが並列に接続されているため、
大きな信号を入力することができる。
【0050】請求項8の発明では、請求項1のトリプル
コイルスピーカに設けた3個のボイスコイルを、コーン
紙の開口側に最も近い位置が第1のボイスコイル、中央
の位置が第2のボイスコイル、コーン紙の開口側から最
も遠い位置が第3のボイスコイルとして、第3のボイス
コイルを、第1のボイスコイルと第2のボイスコイルよ
り細い径のコイルで構成し、MFB用の電圧検出コイル
としている。したがって、請求項1のトリプルコイルス
ピーカによる効果に加えて、小形なスピーカが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のトリプルコイルスピーカについて、
その要部構成の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示したこの発明のトリプルコイルスピー
カにおいて、駆動マグネット6と3枚のプレート(3
2,33,34)とキャンセルマグネット5とが結合し
た状態を示す図である。
【図3】図2に示した駆動マグネット6と3枚のプレー
ト(32,33,34)とキャンセルマグネット5との
組み立て方法を説明する図である。
【図4】図1に示したシールドカバー4とセンターポー
ル1との取り付け方法を説明する図である。
【図5】シールドカバー4に下側ダンパー31とボイス
コイル9a〜9cとを取り付ける状態を説明する図であ
る。
【図6】シールドカバー4に駆動マグネット6やキャン
セルマグネット5等を取り付ける状態を説明する図であ
る。
【図7】従来の磁気シールド形スピーカについて、その
要部構成の一例を示す断面図である。
【図8】従来のMFBスピーカについて、その要部構成
の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 センターポール、2 マグネットガイド、3 ヨー
ク、4 シールドカバー、5 キャンセルマグネット、
6 駆動マグネット、7 プレート、8 ボビン、9
ボイスコイル、9a〜9c ボイスコイル、10 フレ
ーム、11 ダンパー、12 キャップ、13 錦糸
線、14 入力端子、15 コーン紙、31 下側ダン
パー、32 下面プレート、33 中間プレート、34
上面プレート、35 上側ダンパー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 9/04 104 H04R 9/04 104A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーン紙の中央部に植立されるセンター
    ポールと、前記センターポールと同心円状に配設される
    ボビンに取り付けられたボイスコイルと、駆動用マグネ
    ット、および前記駆動用マグネットと逆極性に着磁され
    たキャンセルマグネットを備えたスピーカにおいて、 前記ボイスコイルを3個と、前記駆動用マグネットおよ
    びキャンセルマグネットの中央と両側にそれぞれ配置さ
    れる計3枚のプレートとを備えたことを特徴とするトリ
    プルコイルスピーカ。
  2. 【請求項2】 第1のボイスコイルと第2のボイスコイ
    ルと第3のボイスコイルは、センターポールと3枚のプ
    レートとで形成されるそれぞれのギャップと対向する位
    置に配設されていることを特徴とする上記請求項1記載
    のトリプルコイルスピーカ。
  3. 【請求項3】 駆動用マグネットおよびキャンセルマグ
    ネットの外周を覆うシールドカバーを備えたことを特徴
    とする上記請求項1記載のトリプルコイルスピーカ。
  4. 【請求項4】 ボビンとシールドカバーとの間、または
    ボビンとフレームその他のカバーとの間にダンパーを備
    えたことを特徴とする上記請求項1記載のトリプルコイ
    ルスピーカ。
  5. 【請求項5】 ボビンとシールドカバーとの間、および
    ボビンとフレームその他のカバーとの間にそれぞれダン
    パーを備え、 各ダンパーは駆動用マグネットおよびキャンセルマグネ
    ットを挟んで対称に配置されていることを特徴とする上
    記請求項1記載のトリプルコイルスピーカ。
  6. 【請求項6】 第1のボイスコイルと第2のボイスコイ
    ルと第3のボイスコイルは、コーン紙の開口側に最も近
    い位置が第1のボイスコイル、中央の位置が第2のボイ
    スコイル、コーン紙の開口側から最も遠い位置が第3の
    ボイスコイルであり、前記第1のボイスコイルと第3の
    ボイスコイルに流れる電流の向きは、第2のボイスコイ
    ルに流れる電流と逆向きであることを特徴とする上記請
    求項1記載のトリプルコイルスピーカ。
  7. 【請求項7】 第1のボイスコイルと第2のボイスコイ
    ルと第3のボイスコイルは、コーン紙の開口側に最も近
    い位置が第1のボイスコイル、中央の位置が第2のボイ
    スコイル、コーン紙の開口側から最も遠い位置が第3の
    ボイスコイルであり、前記第1のボイスコイルと第2の
    ボイスコイルとが並列に接続されていることを特徴とす
    る上記請求項1記載のトリプルコイルスピーカ。
  8. 【請求項8】 第1のボイスコイルと第2のボイスコイ
    ルと第3のボイスコイルは、コーン紙の開口側に最も近
    い位置が第1のボイスコイル、中央の位置が第2のボイ
    スコイル、コーン紙の開口側から最も遠い位置が第3の
    ボイスコイルであり、前記第3のボイスコイルは、第1
    のボイスコイルと第2のボイスコイルより細い径のコイ
    ルで構成され、MFB用の電圧検出コイルとされること
    を特徴とする上記請求項1記載のトリプルコイルスピー
    カ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002369282A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Kenwood Corp スピーカ装置
WO2003010998A1 (fr) * 2001-07-23 2003-02-06 Toshio Chikama Protection magnetique de bobine de lecture de haut-parleur
KR20040046631A (ko) * 2002-11-28 2004-06-05 이광훈 진동 스피커
WO2007031901A1 (en) 2005-09-15 2007-03-22 Pss Belgium N.V. Electrodynamic loudspeaker device
JP2015522230A (ja) * 2012-07-20 2015-08-03 ファン チャン 対称的に配置する磁気回路並びにコイル回路を備えるマルチ駆動器変換器

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