JPH1155789A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JPH1155789A
JPH1155789A JP20892697A JP20892697A JPH1155789A JP H1155789 A JPH1155789 A JP H1155789A JP 20892697 A JP20892697 A JP 20892697A JP 20892697 A JP20892697 A JP 20892697A JP H1155789 A JPH1155789 A JP H1155789A
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JP
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coil
magnet
gap
magnetic
magnetic member
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Application number
JP20892697A
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English (en)
Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Akira Yamagishi
亮 山岸
Ikuo Shinohara
幾夫 篠原
Akihiro Akiyama
明広 秋山
Naoki Watanabe
直樹 渡辺
Kenji Tokushige
賢二 徳重
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型かつ低コストで、高感度かつ大入力・大
出力の、全帯域型または低音専用の、電磁結合形スピー
カを実現する。 【解決手段】 第1のマグネット41と整列して逆極性
に配される第2のマグネット46の前後にプレート47
とヨーク43とを取り付けすると共に、第1のマグネッ
トの前面にプレート42を取り付け、ヨーク前面中央部
に一体化したセンターポール44とプレート42,47
との間にギャップ45,48を形成する。ギャップ48
に臨むように、プレート47の内周側中央部に扁平な駆
動コイル51を収納して、そのターン数を多くすると共
に、放熱性をよくする。一端が振動板31に固定され
て、駆動コイルと電磁結合する、筒状の2次コイル32
を両ギャップ内に配設し、ギャップ48内に、2次コイ
ルに固定して、第2の駆動コイル52を配設して、電磁
結合が及ばない低域の再生を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁結合形のス
ピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁結合形のスピーカは、外磁型の場合
を例にとると、鉄などの磁性材料からなるプレートとヨ
ークとによってマグネットを挟んで、ヨークと一体化さ
れたセンターポールとプレートとの間にギャップを有す
る磁気回路を形成し、その磁気回路のギャップ内におい
て、プレートまたはセンターポールに1次コイル(駆動
コイル)を固定すると共に、これと対向するように、シ
ョートされた2次コイルを振動板に固定して、磁気回路
のギャップ内に配置する。
【0003】1次コイルに信号電流を供給すると、2次
コイルには、電磁結合により信号電流に応じた2次電流
が誘起されて、フレミングの左手の法則により、2次コ
イルに信号電流に応じた駆動力を生じ、2次コイルが固
定された振動板が振動して、信号電流に応じた音圧が発
生する。
【0004】電磁結合形のスピーカの振動系の駆動力F
は、2次コイルに誘起される2次電流iと、磁気回路の
ギャップに生じる磁束の密度Bと、磁気回路のギャップ
内にある2次コイルの長さLとの積として、F=BLi
で表され、磁束密度Bおよび長さLは一定であるので、
振動系の駆動力Fは、2次コイルに誘起される2次電流
iに比例することになる。そして、2次コイルに誘起さ
れる2次電流iは、駆動コイル(1次コイル)に流れる
信号電流と駆動コイルのターン数との積(いわゆる、ア
ンペアターン)に比例する。
【0005】図10および図11は、それぞれ従来の電
磁結合形のスピーカの一例を示し、図10はプレート
に、図11はセンターポールに、それぞれ駆動コイルを
取り付けた場合である。
【0006】即ち、図10の電磁結合スピーカでは、マ
グネット11の前面にプレート12が取り付けられると
共に、マグネット11の背面にヨーク13が取り付けら
れ、このヨーク13の前面中央部に一体化されたセンタ
ーポール14の先端部の外周面とプレート12の内周面
との間にギャップ15を有する磁気回路10Aが形成さ
れて、プレート12の内周面に駆動コイル21が取り付
けられる。
【0007】ヨーク13の底部に穴13hが形成される
と共に、ヨーク13の背面に端子板1が取り付けられ、
駆動コイル21の引出線21s,21fが、穴13hに
挿通されて端子板1上の入力端子1tなどに半田付けに
よって接続される。引出線21s,21fは駆動コイル
21の巻き始めと巻き終りとにそれぞれ設けられて、そ
れぞれが別個の入力端子に接続される。
【0008】プレート12の前面には、コーン(振動
板)31が配設されて、このコーン31の内周部に2次
コイル32が取り付けられると共に、コーン31と2次
コイル32とに共通に、センターキャップ33が取り付
けられる。
【0009】2次コイル32は、非磁性の導電材料、例
えばアルミニウムからなる、1ターンのショートされた
円筒体とされ、または複数ターンにわたって巻回してシ
ョートされた巻線とされ、磁気回路10Aのギャップ1
5内に挿入される。
【0010】コーン31の外周部のエッジ34と、2次
コイル32に内周部が取り付けられたダンパ35の外周
部とがフレーム36に取り付けられ、このフレーム36
がプレート12の前面に取り付けられる。また、フレー
ム36の外周部にはガスケット37が取り付けられる。
【0011】図11の電磁結合形スピーカでは、マグネ
ット11およびプレート12と共に磁気回路10Bを構
成するヨーク13のセンターポール14の先端部の外周
面に凹部14cが形成され、この凹部14cに嵌め込ん
で、センターポール14に駆動コイル21が取り付けら
れる。その他は、図10の電磁結合形スピーカと同様に
構成される。
【0012】そして、図10または図11の電磁結合形
スピーカでは、駆動コイル21に信号電流を供給する
と、電磁結合により、2次コイル32に信号電流に応じ
た2次電流が誘起されて、フレミングの左手の法則によ
り、2次コイル32に信号電流に応じた駆動力を生じ、
2次コイル32が固定されたコーン31が振動して、信
号電流に応じた音圧が発生する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
または図11に示したような、従来の電磁結合形のスピ
ーカは、磁気回路10Aまたは10Bのギャップ15内
に駆動コイル21を配置するため、駆動コイル21の厚
み分だけ、ギャップ15の長さ(スピーカの軸心に垂直
な方向の長さ)を小さくすることができず、ギャップ1
5での磁気抵抗が大きくなり、磁気力が弱くなって、ス
ピーカの感度が低くなる。
【0014】ギャップ15での磁気力を強くし、スピー
カの感度を高くするために、マグネット11として大き
なものを用いると、スピーカが大型化するとともに、ス
ピーカのコストアップをきたす。
【0015】しかも、駆動コイル21のインダクタンス
を大きくするために駆動コイル21のターン数を多くす
ると、それだけギャップ15の長さが大きくなり、スピ
ーカの感度が低下するので、駆動コイル21のインダク
タンスを大きくすることができない。
【0016】そのため、駆動コイル21と2次コイル3
2との電磁結合力が2kHz程度以下の低域で小さくな
って、低音の再生ができず、従来の電磁結合形のスピー
カは、高音再生用としてしか用いることができない。
【0017】また、駆動コイル21の外周面または内周
面はプレート12またはセンターポール14と接する
が、その接触面積が小さいため、駆動コイル21からの
放熱が瞬時になされない。そのため、駆動コイル21と
して太い線材を使用できないことと相まって、駆動コイ
ル21に急激に大電流を流すことができず、スピーカの
許容入力レベルを大きくすることができない。
【0018】すなわち、従来の電磁結合形のスピーカ
は、その感度が低く、これを高くするためにマグネット
として大きなものを用いると、大型化するとともに、コ
ストアップをきたす。しかも、1次コイル(駆動コイ
ル)と2次コイルとの電磁結合力が低域で小さくなっ
て、低音の再生ができないとともに、放熱などの点か
ら、許容入力レベルを大きくすることができない。
【0019】そこで、この発明は、電磁結合形のスピー
カにおいて、第1に、大型化やコストアップをきたすこ
となく、感度を高くすることができ、第2に、低音の再
生が可能となって、全帯域型のスピーカを実現すること
ができ、第3に、1次コイルの放熱性を良くして、許容
入力レベルを大きくすることができる、ようにしたもの
である。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明によるスピーカ装置は、中空形状の
第1および第2の磁性部材と、前記第1および第2の磁
性部材の中空部内に、前記第1および第2の磁性部材の
端面のそれぞれと、第1および第2のギャップを形成す
るように配される第3の磁性部材と、中空筒状形状を備
え、一端面側に前記第1の磁性部材が装着される第1の
マグネットと、中空筒状形状を備え、前記第1のマグネ
ットの前記第1の磁性部材が装着される面とは反対側の
端面と、一端面側とによって、前記第2の磁性部材を挟
持し、他端面側は、前記第3の磁性部材に連通する部分
に衝合するように設けられるされるものであって、前記
第1のマグネットとは磁極の向きが逆向きに配される第
2のマグネットと、を備え、前記第2のギャップに臨む
前記第2の磁性部材または第3の磁性部材の少なくとも
一方に、前記第2のギャップに臨む端面に、少なくとも
一部が露呈するように、音声信号電流が供給される1次
コイルを設け、前記1次コイルと電磁結合する筒状の2
次コイルを、前記第1のギャップおよび前記第2のギャ
ップ内に、これらギャップを結ぶ方向に移動可能な状態
で配設すると共に、前記2次コイルの一端側を振動板に
固定し、前記2次コイルに対して、前記音声信号電流が
供給される駆動コイルを、前記第1ギャップ部分におい
て、または、第2のギャップ部分において配設したこと
を特徴とする。
【0021】また、請求項2の発明によるスピーカ装置
は、中空形状の第1および第2の磁性部材と、前記第1
および第2の磁性部材の中空部内に、前記第1および第
2の磁性部材の端面のそれぞれと、第1および第2のギ
ャップを形成するように配される第3の磁性部材と、中
空筒状形状を備え、一端面側に前記第1の磁性部材が装
着される第1のマグネットと、中空筒状形状を備え、前
記第1のマグネットの前記第1の磁性部材が装着される
面とは反対側の端面と、一端面側とによって、前記第2
の磁性部材を挟持し、他端面側は、前記第3の磁性部材
に連通する部分に衝合するように設けられるされるもの
であって、前記第1のマグネットとは磁極の向きが逆向
きに配される第2のマグネットと、を備え、前記第1の
ギャップに臨む前記第1の磁性部材または第3の磁性部
材の少なくとも一方に、前記第1のギャップに臨む端面
に、少なくとも一部が露呈するように、音声信号電流が
供給される1次コイルを設け、前記1次コイルと電磁結
合する筒状の2次コイルを、前記第1のギャップおよび
前記第2のギャップ内に、これらギャップを結ぶ方向に
移動可能な状態で配設すると共に、前記2次コイルの一
端側を振動板に固定し、前記2次コイルに対して、前記
音声信号電流が供給される駆動コイルを、前記第1ギャ
ップ部分において、または、第2のギャップ部分におい
て配設したことを特徴とする。
【0022】上述のような構成の請求項1あるいは請求
項2の発明によるスピーカ装置においては、駆動コイル
が通常のダイナミック・スピーカのボイスコイルと同様
に機能して、電磁結合が及ばない、最低共振周波数の近
傍までの低周波数帯域までの再生が可能となる。
【0023】更に、請求項1の場合には、第2の磁性部
材または第3の磁性部材に1次コイルが収納され、請求
項2の場合には、第1の磁性部材または第3の磁性部材
に1次コイルが収納されると共に、第1および第2のギ
ャップのいずれかあるいは双方に駆動コイルが配設され
る場合は、1次コイルと駆動コイルが加算的に機能し
て、許容入力レベルがいっそう大きくなり、電磁結合が
及ばない、最低共振周波数の近傍までの低周波数帯域ま
での再生が可能となると共に、スピーカの感度が高くな
る。
【0024】特に、請求項1の場合には、第2のギャッ
プの磁束は、第1のマグネットと第2のマグネットによ
るものが加算される状態になるので、効率がよい。
【0025】また、請求項3の発明によるスピーカ装置
は、請求項1または請求項2に記載のスピーカ装置にお
いて、前記1次コイルは、偏平なリング形状のものであ
り、その厚み方向の端面が、前記第1または第2のギャ
ップに臨む端面に露呈して装着されていることを特徴と
する。
【0026】この請求項3の発明によれば、1次コイル
は偏平であるので、放熱性が良くなって、許容入力レベ
ルが大きくなり、1次コイルのターン数とインダクタン
スとを大きくすることができて、低音域の再生がより可
能となる。
【0027】また、請求項4の発明によるスピーカ装置
は、請求項1または請求項2に記載のスピーカ装置にお
いて、前記第3の磁性部材は、前記第1のマグネットと
同極性に配される第3のマグネットと、磁性部材とから
構成され、前記第1および第2のギャップは、前記第3
のマグネットの部分を除く磁性部材の部分において形成
されていることを特徴とする。
【0028】この請求項4の発明によるスピーカ装置に
おいては、第3のマグネットによる磁気力が加算され
て、スピーカの感度が高くなる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図1および図2を参照しな
がら、この発明によるスピーカ装置の実施の形態につい
て説明する。
【0030】この発明の実施の形態の全体の構成を図1
に示し、その要部の構成を図2に示す。この図1におい
て、前出図10および図11に対応する部分には同一の
符号を付して一部説明を省略する。
【0031】[実施の形態の構成]図1において、磁気
回路40Fは、前後に逆極性で整列する2個のマグネッ
ト41,46と、前後2個のプレート42,47とを含
んで構成される。
【0032】第1のマグネット41の前面に第1のプレ
ート42が取り付けられると共に、マグネット41の背
面には、第2のプレート47を介して、第2のマグネッ
ト46が取り付けられると共に、マグネット46の背面
にヨーク43が取り付けられる。
【0033】そして、ヨーク43の前面中央部に一体化
されたセンターポール44の先端部の外周面とプレート
42の内周面との間に第1のギャップ45が形成される
と共に、第2のプレート47の内周面とセンターポール
44の中間部の外周面との間に第2のギャップ48が形
成される。
【0034】なお、上述の磁気回路40Fの組立には、
例えば、接着剤が用いられる。また、図1の実施の形態
では、第1および第2のマグネット41,46が、逆の
極性で、プレート47に取り付けられているので、漏洩
磁界相殺用のマグネットを必要としない。
【0035】第1のプレート42の前面には、コーン
(振動板)31が配設されて、このコーン31の内周部
に2次コイル32が取り付けられると共に、コーン31
と2次コイル32とに共通に、センターキャップ33が
取り付けられる。
【0036】2次コイル32は、非磁性の導電材料、例
えばアルミニウムからなる、1ターンのショートされた
円筒体とされ、または複数ターンにわたって巻回してシ
ョートされた巻線とされ、上述のような磁気回路40F
の第1および第2のギャップ45,48にわたって挿入
される。
【0037】コーン31の外周部のエッジ34と、2次
コイル32に内周部が取り付けられたダンパ35の外周
部とがフレーム36に取り付けられ、このフレーム36
が、例えば、ねじ(図示は省略)によって、プレート4
2の前面に取り付けられる。また、フレーム36の外周
部にガスケット37が取り付けられ、フレーム36の外
面後部と中間部とには2つの端子板1,2が取り付けら
れる。
【0038】図1の実施の形態では、扁平な第1の駆動
コイル51が、第2のプレート47の内周側中央部に、
第2のギャップ48に臨むように保持されるが、このプ
レート47は、図2A,Bに示すように、2枚の部材4
7u,47vから構成され、第2のプレート部材47v
の一方の面の中央部に凹部47cが形成されると共に、
他方の面には半径方向にスリット47sが形成される。
【0039】また、図2Cに示すように、駆動コイル5
1は、内周側を巻き始めとし、外周側を巻き終りとし
て、環状に巻回され、巻き始めおよび巻き終りに引出線
51sおよび51fが設けられる。
【0040】そして、駆動コイル51がプレート部材4
7vの凹部47cに収納されて接着された後、2枚のプ
レート部材47u,47vが密着されて、両プレート部
材47u,47vと駆動コイル51が広い面積で対接す
る。
【0041】また、駆動コイル51の引出線51s,5
1fは、プレート部材47vのスリット47sに挿通さ
れて、図1に示すように、スリット47sが前側になる
ように、フレーム36の外面後部に取り付けられた端子
板1の入力端子1tなどに半田付けによって接続され
る。
【0042】図1の実施の形態では、上述のような構成
により、駆動コイル51の放熱性を良くすることができ
て、許容入力レベルを大きくすることができると共に、
駆動コイル51のターン数を多くすることができて、そ
のインダクタンスを大きくすることができる。
【0043】駆動コイル51の外径は、非磁性の線材の
場合、両マグネット41,46の内径とほぼ等しくされ
て、プレート47の磁気抵抗の減少が図られる。また、
駆動コイル51に磁性体の線材を用いることにより、プ
レート47の磁気抵抗をいっそう減少させることができ
る。
【0044】更に、図1の実施の形態では、2次コイル
32上に、第2のプレート47の内周面に対向するよう
に、第2の駆動コイル52が筒状に巻回される。
【0045】この駆動コイル52の線材は、銅またはア
ルミニウム、もしくは、銅クラッド・アルミニウム(C
CAW)のような、非磁性の導電材からなる芯線が絶縁
層に被覆され、この絶縁層の上に融着層(ロックワニ
ス)が塗布されて構成され、2次コイル32上に巻回さ
れた後、大電流の通電によって、2次コイル32に融着
される。
【0046】図示は省略するが、第2の駆動コイル52
の引出線は、2次コイル32の外周面とコーン31の背
面とに沿って前方に引き出されて、コーン31の背面上
で錦糸線3に接続され、この錦糸線3を介して、端子板
2上の入力端子2tと接続される。
【0047】そして、扁平な第1の駆動コイル51と、
筒状の第2の駆動コイル52とは、端子1t,2tを介
して、直列または並列に接続される。
【0048】なお、第1の駆動コイル51は、例えば、
0.25mmの直径の線材が124ターン巻回されて、
内径が26mm、外径が43mm、厚さが1.5mmの
寸法に仕上げられる。
【0049】また、第2の駆動コイル52は、例えば、
厚さが0.15mmのアルミニウム材からなる2次コイ
ル32上に、例えば、上述のCCAWが2層に巻回され
て、0.4mmの厚さに仕上げられて、高域の良好な再
生が図られる。
【0050】この場合、センターポール44の外周面と
第2のプレート47の内周面との間隔、即ち、第2のギ
ャップ48のギャップ長は、例えば、0.95〜1.0
0mmとされる。この値は、通常の動電形(ダイナミッ
ク)スピーカのギャップ長とほぼ同等であり、ギャップ
45での磁気力、ひいては、スピーカの感度も、通常の
ダイナミック・スピーカとほぼ同等に高くすることがで
きる。
【0051】更に、ギャップ48での磁気力は、第2の
駆動コイル52にも磁性体の線材を用いることにより、
いっそう高くすることができる。
【0052】なお、上述の実施の形態では、第1および
第2の駆動コイル51,52の双方を第2のギャップ4
8に対応して配設したが、第1および第2の駆動コイル
51,52は、それぞれ第1または第2のギャップのい
ずれかに対応して配設することができる。しかし、第2
のギャップには、マグネット41と46の磁束が重なっ
て通るので、この第2のギャップに対応して配設した場
合には、最も効率のよい動作を行うことができる。
【0053】また、電磁結合スピーカの1次コイルとし
ての駆動コイル51は、プレート47側ではなく、ギャ
ップ48に厚み方向の外周側面が臨むような状態で、セ
ンターポール44に設けるようにしてもよく、また、プ
レート47側とセンターポール44側の両方に設けるよ
うにしてもよい。
【0054】また、電磁結合スピーカの1次コイルとし
ての駆動コイル51は、プレート42に設けてもよい
し、あるいはこのプレート42とギャップ45を介して
対向するセンターポール44の部分に、ギャップ45に
厚み方向の外周側面が臨むような状態で設けてもよい。
プレート42とセンターポール44の双方に設けてもよ
い。
【0055】さらに、駆動コイル52は、2次コイル3
2のギャップ48内の部分ではなく、2次コイル32の
ギャップ45の部分に装着するようにしても、また、両
方のギャップ45、48内に、2つの駆動コイルを設け
てもよい。
【0056】[アナログ音声信号による駆動]図1の実
施の形態では、外部の音声信号増幅回路(図示は省略)
からのアナログ音声信号電流が両駆動コイル51,52
に供給されると、前述のような、第1の駆動コイル51
との電磁結合により、2次コイル32には信号電流に応
じた2次電流が誘起されて、フレミングの左手の法則に
より、2次コイル32に信号電流に応じた駆動力を生
じ、2次コイル32が固定された振動板31が振動し
て、信号電流に応じた音圧が発生する。
【0057】前述のように、図1の実施の形態では、駆
動コイル51のターン数を多くして、そのインダクタン
スを大きくしているので、低域においても、駆動コイル
51と2次コイル32との電磁結合力を大きくすること
ができて、低音の再生が可能となる。
【0058】また、第2の駆動コイル52は、音声信号
電流が供給されると、通常のダイナミック・スピーカの
ボイスコイルと同様に、信号電流に応じた駆動力で振動
板31を駆動して、駆動コイル51と2次コイル32と
の電磁結合が及ばない、最低共振周波数の近傍までの低
周波数帯域をも再生することができる。
【0059】一方、高域では、前述の融着層が弾性体と
なって、第2の駆動コイル52が可動状態となり、駆動
コイル52は、第1の駆動コイル51の電磁結合と加算
されるように、2次コイル32と電磁的に結合する。
【0060】そして、図1の実施の形態では、第2のプ
レート47とセンターポール44との間に形成された、
第2のギャップ48において、2次コイル32に電磁的
な制動が加えられることにより、最低共振周波数におけ
る共振の尖鋭度(Q)を小さくして、最低共振周波数よ
り低い帯域の音圧レベルを上げることができる。
【0061】こうして、図1の実施の形態では、全帯域
型で、許容入力レベルが大きく、高感度のスピーカ装置
を実現することができる。
【0062】なお、図1の実施の形態では、第2の駆動
コイル52が第2のギャップ48に配設されているの
で、第2の駆動コイル52の厚みだけ、第1のギャップ
45のギャップ長を短縮することができて、ギャップ4
5での磁気力、ひいては、2次コイル32の制動をいっ
そう強くすることができる。
【0063】また、第2の駆動コイル52は、主とし
て、低域の再生に寄与するので、適宜の低域フィルタを
介して、駆動コイル51と並列に接続することにより、
最低共振周波数の近傍から高域までの広い帯域におい
て、バランスの良い再生音を得ることができると共に、
低域フィルタの特性を選択することにより、再生音の周
波数特性を制御することができる。
【0064】また、図1の実施の形態で、低音専用のス
ピーカ装置とするためには、2次コイル32の厚みを大
きくする、即ち、抵抗を小さくする方向で、2次コイル
32を重くするか、第2の駆動コイル52の線材を太く
すると共に、コーン31のエッジ34やダンパ35など
の支持系をハイコンプライアンスとして、最低共振周波
数を下げることにより、容易に実現することができる。
【0065】あるいは、2次コイル32に銅を用いて、
2次コイル32を重くするようにしても、最低共振周波
数を容易に下げることができる。
【0066】[他の実施の形態]次に、図3を参照しな
がら、この発明によるスピーカ装置の他の実施の形態に
ついて説明する。この図3において、前出図1に対応す
る部分には同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0067】図3において、磁気回路40Gは、前後に
逆極性で整列する2個のマグネット41,46と、第1
のマグネット41と逆極性で同軸に配された第3のマグ
ネット49と、前後2個のプレート42,47とを含ん
で構成され、各プレート42,47の内周側中央部に
は、第1および第3の駆動コイル51,53が保持され
る。
【0068】第1のマグネット41の前面に第1のプレ
ート42が取り付けられ、マグネット41の背面には、
第2のプレート47を介して、第2のマグネット46が
取り付けられると共に、マグネット46の背面にヨーク
43が取り付けられる。
【0069】そして、ヨーク43の前面中央部に、第3
のマグネット49とポールピース44pとが整列して取
り付けられて、このポールピース44pの外周面とプレ
ート42の内周面との間に第1のギャップ45が形成さ
れる。また、第2のプレート47の内周面とセンターポ
ール44の先端部の外周面との間に第2のギャップ48
が形成される。
【0070】なお、図3の実施の形態では、第1および
第2のマグネット41,46が、逆の極性で、プレート
47に取り付けられているので、漏洩磁界相殺用のマグ
ネットを必要としない。また、上述の磁気回路40Gの
組立には、例えば、接着剤が用いられる。
【0071】第1のプレート42の前面には、コーン
(振動板)31が配設されて、このコーン31の内周部
に2次コイル32が取り付けられると共に、コーン31
と2次コイル32とに共通に、センターキャップ33が
取り付けられる。
【0072】2次コイル32は、非磁性の導電材料、例
えばアルミニウムからなる、1ターンのショートされた
円筒体とされ、または複数ターンにわたって巻回してシ
ョートされた巻線とされ、上述のような磁気回路40G
の第1および第2のギャップ45,48にわたって挿入
される。
【0073】コーン31の外周部のエッジ34と、2次
コイル32に内周部が取り付けられたダンパ35の外周
部とがフレーム36に取り付けられ、このフレーム36
がプレート42の前面に取り付けられる。また、フレー
ム36の外周部にはガスケット37が取り付けられ、フ
レーム36の外面後部に2つの端子板1,4が取り付け
られると共に、フレーム36の外面中間部に2つの端子
板2,5が取り付けられる。
【0074】図3の実施の形態でも、第1のプレート4
2は、前出図2A,Bに示すような、2枚のプレート部
材から構成され、第2のプレート部材の中央部に形成さ
れた凹部に、前出図2Cに示すような、環状に巻回され
た駆動コイル51が収納されて接着された後、2枚のプ
レート部材が密着されて、駆動コイル51は、ギャップ
45に臨むように保持されると共に、両プレート部材と
広い面積で対接する。
【0075】また、第2のプレート47も、上述と同様
に構成されて、第3の駆動コイル53も、第2のギャッ
プ48に臨むように保持されると共に、両プレート部材
と広い面積で対接する。
【0076】第1および第3の駆動コイル51,53の
巻き始めおよび巻き終りにそれぞれ設けられた引出線5
1s,51f;53s,53fは、プレート部材の凹部
とは反対側の面に形成されたスリットに挿通される。そ
して、図5に示すように、各スリット42s,47sが
前側になるように、両プレート42,47がマグネット
41の前後面に取り付けられ、引出線51s,51f;
53s,53fが、フレーム36の外面後部に取り付け
られた端子板1,4の入力端子1t,4tなどに半田付
けによって接続される。
【0077】図3の実施の形態では、上述のような構成
により、両駆動コイル51,53の放熱性を良くするこ
とができて、許容入力レベルを大きくすることができる
と共に、両駆動コイル51,53のターン数を多くする
ことができて、そのインダクタンスを大きくすることが
できる。
【0078】非磁性の線材の場合、第1の駆動コイル5
1の外径は、第1のマグネット41の内径とほぼ等しく
されると共に、第3の駆動コイル53の外径は、第2の
マグネット46の内径とほぼ等しくされて、プレート4
2,47の磁気抵抗の減少が図られる。また、第1およ
び第3の駆動コイル51,53に磁性体の線材を用いる
ことにより、両プレート42,47の磁気抵抗をいっそ
う減少させることができる。
【0079】更に、図3の実施の形態では、2次コイル
32上に、第1のプレート42の内周面に対向するよう
に、第2の駆動コイル52が筒状に巻回されると共に、
第2のプレート47の内周面に対向するように、第4の
駆動コイル54が筒状に巻回される。
【0080】両駆動コイル52,54の線材は、銅また
はアルミニウム、もしくは、銅クラッド・アルミニウム
(CCAW)のような、非磁性の導電材からなる芯線が
絶縁層に被覆され、この絶縁層の上に融着層が塗布され
て構成され、2次コイル32上に巻回された後、大電流
の通電によって、2次コイル32に融着される。
【0081】図示は省略するが、第2の駆動コイル52
の引出線は、2次コイル32の外周面とコーン31の背
面とに沿って前方に引き出されて、コーン31の背面上
で錦糸線3に接続され、この錦糸線3を介して、端子板
2上の入力端子2tと接続される。
【0082】また、第4の駆動コイル54の引出線は、
第2の駆動コイル52および2次コイル32の外周面と
コーン31の背面とに沿って前方に引き出されて、コー
ン31の背面上で錦糸線6に接続され、この錦糸線6を
介して、端子板5上の入力端子5tと接続される。
【0083】そして、第1の駆動コイル51と第2の駆
動コイル52とが、端子1t,2tを介して、直列また
は並列に接続され、第3の駆動コイル53と第4の駆動
コイル54とが、端子4t,5tを介して、直列または
並列に接続される。
【0084】更に、それぞれ直列接続の、第1および第
2の駆動コイル51,52と、第3および第4の駆動コ
イル53,54とを、並列に接続することができ、それ
ぞれ並列接続の、第1および第2の駆動コイル51,5
2と、第3および第4の駆動コイル53,54とを、直
列に接続することもできる。そして、第1〜第4の駆動
コイル51〜54をすべて直列または並列に接続するこ
ともできる。
【0085】なお、第1および第3の駆動コイル51,
53、ならびに第2および第4の駆動コイル52,54
の寸法などは、例えば、前出図1の実施の形態と同様の
構成とされる。
【0086】また、この例の場合において、電磁結合ス
ピーカの1次コイルとしての駆動コイル51および53
は、一方のみであってもよく、また、駆動コイル52お
よび54も、一方のみであってもよい。
【0087】また、電磁結合スピーカの1次コイルとし
ての駆動コイル51および53は、プレート42、47
側ではなく、ギャップ45、48に厚み方向の外周側面
が臨むような状態で、センターポール44に設けるよう
にしてもよく、また、プレート47側とセンターポール
44側の両方に設けるようにしてもよい。
【0088】[アナログ音声信号による駆動]図3の実
施の形態では、外部の音声信号増幅回路(図示は省略)
からのアナログ音声信号電流が第1〜第4の駆動コイル
51〜54に供給されると、前述のような、第1および
第3の駆動コイル51,53との電磁結合により、各駆
動コイル51,53のターン数と信号電流との積(アン
ペアターン)に応じた2次電流が2次コイル32に誘起
されて、フレミングの左手の法則により、2次コイル3
2に信号電流に応じた駆動力を生じ、2次コイル32が
固定された振動板31が振動して、信号電流に応じた音
圧が発生する。
【0089】前出図1の実施の形態と同様に、図3の実
施の形態でも、第1および第3の駆動コイル51,53
のターン数を多くして、そのインダクタンスを大きくす
ることができるので、低域においても、第1および第3
の駆動コイル51,53と2次コイル32との電磁結合
力を大きくすることができて、低音の再生が可能とな
る。
【0090】また、第2および第4の駆動コイル52,
54は、音声信号電流が供給されると、それぞれが通常
のダイナミック・スピーカのボイスコイルと同様に、そ
れぞれの信号電流に応じた駆動力で、加算的に振動板3
1を駆動して、駆動コイル51,53と2次コイル32
との電磁結合が及ばない、最低共振周波数の近傍までの
低周波数帯域をも再生することができる。
【0091】一方、高域では、前述の融着層が弾性体と
なって、第2および第4の駆動コイル52,54が可動
状態となり、両駆動コイル52,54は、第1および第
3の駆動コイル51,53の電磁結合と加算されるよう
に、2次コイル32と電磁的に結合する。
【0092】こうして、図3の実施の形態でも、全帯域
型で、許容入力レベルが大きく、高感度のスピーカ装置
を実現することができる。
【0093】なお、第2および第4の駆動コイル52,
54は、主として、低域の再生に寄与するので、適宜の
低域フィルタを介して、駆動コイル51,53と並列に
接続することにより、最低共振周波数の近傍から高域ま
での広い帯域において、バランスの良い再生音を得るこ
とができると共に、低域フィルタの特性を選択すること
により、再生音の周波数特性を制御することができる。
【0094】また、図3の実施の形態で、前述の図1の
実施の形態と同様の技法により、低音専用のスピーカ装
置を容易に実現することができる。
【0095】[駆動コイルの他の構成]上述の各実施の
形態では、駆動コイル51を1枚の扁平なコイルとして
説明したが、図4に示すように、1枚の駆動コイル51
を、半径方向に分割して巻回した、複数(図4では3
個)の単位コイル51a,51b,51cから構成し
て、各単位コイル51a〜51cを並列または直列に接
続することもできる。
【0096】この場合、各単位コイル51a,51b,
51cは、内周側を巻き始めとし、外周側を巻き終りと
して、環状に巻回され、巻き始めおよび巻き終りには、
半径方向に整列して、それぞれ引出線51as,51b
s,51csおよび51af,51bf,51cfが設
けられ、すべての引出線51as〜51cfはプレート
42v(図2B参照)の背面のスリット42sに挿通さ
れて、各実施の形態の磁気回路の外部に引き出される。
【0097】そして、各単位コイル51a,51b,5
1cを並列に接続するときは、各単位コイル51a,5
1b,51cの抵抗値が、単一の駆動コイル51の抵抗
値よりも小さくなって、より大きな入力信号電流を流す
ことができると共に、駆動増幅回路との整合が容易とな
る。
【0098】更に、複数の単位コイル51a,51b,
51cの抵抗値を等しくすることにより、各単位コイル
51a,51b,51cを並列に接続したとき、各単位
コイル51a,51b,51cに流れる信号電流の値を
等しくすることができる。
【0099】複数の単位コイル51a,51b,51c
の抵抗値を等しくするには、各単位コイル51a,51
b,51cの線径を等しくして、巻回数を順次低減して
もよく、あるいは、各単位コイル51a,51b,51
cの巻回数をほぼ等しくして、線径を順次増大してもよ
い。
【0100】また、図5に示すように、それぞれ扁平に
巻回した複数枚(図5では2枚)の駆動コイル51u,
51vを重ねて配置して、各駆動コイル51u,51v
を直列または並列に接続することもできる。
【0101】更に、図示は省略するが、複数枚の駆動コ
イルを、それぞれ半径方向に分割して巻回した複数の単
位コイルで構成し、各単位コイルを、複数枚の駆動コイ
ル内で全て直列または並列に接続し、または1枚の駆動
コイル内で並列に接続した上で複数枚の駆動コイル内で
直列に接続し、もしくは1枚の駆動コイル内で直列に接
続した上で複数枚の駆動コイル内で並列に接続すること
もできる。
【0102】上述のような駆動コイルの分割および接続
は、図3の実施の形態における、第3の駆動コイル53
にも、同様に適用される。
【0103】なお、上述のように、電磁結合用の駆動コ
イルを複数に分割する場合、前出図2Bに示すようなプ
レート部材に複数のスリットを設け、各分割コイルの引
出線を区分して引き出すことができる。
【0104】[デジタル音声信号による駆動]上述のよ
うな各実施の形態のスピーカ装置は、図6に示すような
駆動回路を用いて、デジタル音声信号により駆動するこ
とができる。この場合、スピーカ装置Spの複数の駆動
コイル51,52;53,54は、図6に示すように、
すべてが並列に接続されてもよく、または、すべてが直
列に接続されてもよく、あるいは、それぞれ直列接続さ
れた駆動コイル51,52と駆動コイル53,54とが
並列に接続されてもよく、さらには、それぞれ並列接続
された駆動コイル51,52と駆動コイル53,54と
が直列に接続されてもよい。
【0105】図6の駆動回路60は、シリアルパラレル
変換回路61と、例えば、それぞれ16個の、定電流源
62a,62b〜62n,62p,62qと、スイッチ
回路63a,63b〜63n,63p,63qから構成
され、各定電流源62a〜62qは、それぞれ対応する
スイッチ回路63a〜63qを介して、スピーカ装置S
pの並列接続された駆動コイル51〜54に接続され
る。
【0106】例えば、コンパクト・ディスク(CD)プ
レーヤのような、外部のデジタル音声信号源(図示は省
略)からのシリアル音声データDsが、シリアルパラレ
ル変換回路61において、例えば、16ビットの自然2
進符号のデジタル音声信号に変換され、このデジタル音
声信号の対応するビットのデータの“1”,“0”に応
じて、スイッチ回路63a,63b〜63n,63p,
63qがオン、オフに切り換えられる。
【0107】すなわち、シリアルパラレル変換回路61
からのデジタル音声信号の、あるビットが“1”のとき
には、対応するスイッチ回路がオンとなって、駆動コイ
ル51〜54に、対応する定電流源の電流が流れる。
【0108】そして、2SBに対応する定電流源62b
の電流Ibは、MSB(最上位ビット)に対応する定電
流源61aの電流Iaの1/2倍とされ、以下、LSB
(最下位ビット)までの各ビットに対応する定電流源の
電流は、一つ上位のビットに対応する定電流源の電流の
1/2倍とされる。
【0109】したがって、図6の駆動回路60によれ
ば、シリアルパラレル変換回路61からのデジタル音声
信号の各ビットの重みに比例した量だけ、前出図1また
は図3に示すようなスピーカ装置のコーン31が、一方
向に偏位して、シリアルパラレル変換回路61からのデ
ジタル音声信号に忠実に、音声が再生される。
【0110】図6の駆動回路60の場合は、スピーカ装
置の複数の駆動コイルが並列に接続されて、回路側から
みれば、単一のコイルを駆動することになるが、図7に
示すように、複数層の駆動コイルを、ターン数が順次に
1/2倍となるような、多数の単位コイルに等比分割し
て、デジタル音声信号により、各単位コイルを独立に駆
動することもできる。
【0111】複数層等比多分割の場合、駆動コイル51
は、例えば、図7A,Bに示すように、上中下3層のコ
イル群から構成され、なり、各層のコイル群は、それぞ
れ半径方向に分割して巻回した、5個の単位コイル51
a〜51e;51f〜51j;51k〜51n,51p
から構成される。
【0112】そして、上層の単位コイル51a,51
b,51c,51d,51eのターン数は、内周側から
順に、N,N/2,N/4,N/8,N/16とされ、
中層の単位コイル51f,51g,51h,51i,5
1jと、下層の単位コイル51k,51L,51m,5
1n,51pとのターン数も、それぞれ内周側から順
に、N,N/2,N/4,N/8,N/16とされる。
【0113】なお、各単位コイル51a,51b〜51
n,51pは、内周側を巻き始めとし、外周側を巻き終
りとして、環状に巻回され、巻き始めおよび巻き終りに
は、半径方向に整列して、それぞれ引出線(‥‥51k
s,51Ls‥‥;‥‥51kf,51Lf‥‥)が設
けられ、各引出線はプレート42v(図2B参照)の背
面のスリット42sに挿通されて、各実施の形態の磁気
回路の外部に引き出される。
【0114】また、複数層等比多分割は、各実施の形態
で、プレート42などに保持された、固定の駆動コイル
51,53に対してのみ適用され、2次コイル32上に
巻回された、可動の駆動コイル52,54には、引出線
の配設が困難であることなどにより適用されず、可動の
駆動コイル52,54は、アナログ音声信号により駆動
される。
【0115】図7に示すようような、複数層等比多分割
が適用された各実施の形態のスピーカ装置は、図8に示
すような駆動回路を用いて、デジタル音声信号により駆
動することができる。
【0116】図8の駆動回路70は、シリアルパラレル
変換回路71と、デコーダ72と、例えば、15個のコ
イル駆動回路73a,73b〜73n,73pから構成
される。
【0117】例えばCDプレーヤのような、外部のデジ
タル音声信号源(図示は省略)からの、例えば44.1
kHzのサンプリング周波数で16ビットにデジタル化
された、シリアル音声データDsが、シリアルパラレル
変換回路71において、16ビットのパラレル音声デー
タDpに変換される。
【0118】このパラレル音声データDpは、図9に示
すような、2’sコンプリメントコードで、かつ直線的
に量子化されたものであり、デコーダ72において、パ
ラレル音声データDpのMSB(最上位ビット)をサイ
ンビットとして、MSBを除く下位15ビット、即ち、
2SB〜LSB(最下位ビット)のそれぞれについて、
後述のような4個の制御信号G1〜G4が生成される。
【0119】また、図9に示すように、パラレル音声デ
ータDpの2SBと単位コイル51aとを対応させ、以
下、パラレル音声データDpの3SB,4SB‥‥15
SB,LSBと単位コイル51b,51c‥‥51n,
51pとを順次対応させる。
【0120】そして、各単位コイル51a,51b‥‥
51n,51pに対して、図8に示すように、コイル駆
動回路73a,73b‥‥73n,73pが設けられ
る。
【0121】コイル駆動回路73aは、定電流源74a
と、対応する単位コイル51aにブリッジ接続される、
4個の電界効果トランジスタQ1〜Q4とから構成され
る。各トランジスタQ1〜Q4はスイッチング素子とし
て機能し、電界効果トランジスタQ1,Q3がオンで、
電界効果トランジスタQ2,Q4がオフのときには、定
電流源74aの電流Iaが単位コイル51aにプラス方
向に流れ、電界効果トランジスタQ1,Q3がオフで、
電界効果トランジスタQ2,Q4がオンのときには、定
電流源74aの電流Iaが単位コイル51aにマイナス
方向に流れて、電界効果トランジスタQ1〜Q4がすべ
てオンまたはオフのときには、単位コイル51aに電流
が流れないようにする。他のコイル駆動回路73b‥‥
73n,73pも同様である。
【0122】そして、デコーダ72からの、パラレル音
声データDpの2SB,3SB‥‥15SB,LSBの
それぞれについての制御信号G1〜G4が、対応するコ
イル駆動回路73a,73b‥‥73n,73pのそれ
ぞれの電界効果トランジスタQ1〜Q4のゲートに供給
される。
【0123】制御信号G1〜G4は、パラレル音声デー
タDpのMSBが“0”で、対応する下位ビットが
“1”のときには、制御信号G1,G3が電界効果トラ
ンジスタQ1,Q3をオンにするレベルとなると共に、
制御信号G2,G4が電界効果トランジスタQ2,Q4
をオフにするレベルとなる。また、MSBが“0”で、
対応する下位ビットも“0”のとき、またはMSBが
“1”で、対応する下位ビットも“1”のときには、制
御信号G1〜G4が電界効果トランジスタQ1〜Q4を
オフにするレベルとなり、MSBが“1”で、対応する
下位ビットが“0”のときには、制御信号G1,G3が
電界効果トランジスタQ1,Q3をオフにするレベルと
なると共に、制御信号G2,G4が電界効果トランジス
タQ2,Q4をオンにするレベルとなる。
【0124】したがって、パラレル音声データDpのM
SBが“0”のときには、ある下位ビットが“1”のと
きにのみ、これに対応する単位コイルにプラス方向に信
号電流が流れ、逆に、MSBが“1”のときには、ある
下位ビットが“0”のときにのみ、これに対応する単位
コイルにマイナス方向に信号電流が流れる。
【0125】前述のように、電磁結合形のスピーカの振
動系の駆動力Fは、2次コイルに誘起される2次電流i
に比例する。そして、2次コイルに誘起される2次電流
iは、駆動コイル(1次コイル)に流れる信号電流と駆
動コイルのターン数との積(いわゆる、アンペアター
ン)に比例する。
【0126】また、図7に示すような、等比多分割の駆
動コイル51では、上層の単位コイル51a,51b,
51c,51d,51eのターン数は、内周側から順
に、N,N/2,N/4,N/8,N/16とされ、中
層の単位コイル51f,51g,51h,51i,51
jと、下層の単位コイル51k,51L,51m,51
n,51pとのターン数も、それぞれ内周側から順に、
N,N/2,N/4,N/8,N/16とされる。
【0127】上述のような複数層等比多分割の駆動コイ
ル51をデジタル音声信号により駆動するために、図8
の駆動回路70では、各コイル駆動回路73a,73b
‥‥73n,73pの定電流源74a,74b‥‥74
n,74pの電流Ia,Ib‥‥In,Ipが、パラレ
ル音声データDpの2SBに対応する単位コイル51a
を駆動するための定電流源74aの電流Iaを基準とし
て、次のように設定される。
【0128】即ち、パラレル音声データDpの2SB,
3SB,4SB,5SB,6SBに対応する、上層の単
位コイル51a,51b,51c,51d,51eを駆
動するための定電流源74a,74b,74c,74
d,74eの電流は、Ia=Ib=Ic=Id=Ieと
される。
【0129】また、パラレル音声データDpの7SB,
8SB,8SB,10SB,11SBに対応する、中層
の単位コイル51f,51g,51h,51i,51j
を駆動するための定電流源74f,74g,74h,7
4i,74jの電流は、If=Ig=Ih=Ii=Ij
=Ia/32とされる。
【0130】そして、パラレル音声データDpの12S
B,13SB,14SB,15SB,LSBに対応す
る、下層の単位コイル51k,51L,51m,51
n,51pを駆動するための定電流源74k,74L,
74m,74n,74pの電流は、Ik=IL=Im=
In=Ip=If/32=Ia/32×32とされる。
【0131】したがって、上述のような複数層等比多分
割の場合にも、図1および図3の実施の形態では、2次
コイル32が固定された振動板31が、デジタル音声信
号DpのMSBの値に応じた方向に、15個の単位コイ
ル51a,51b‥‥51n,51pのそれぞれに対応
するビットの重みに比例した量だけ偏位して、デジタル
音声信号Dpに忠実に音声が再生されて、D−Aコンバ
ータおよび電力増幅回路を使用しないで、デジタル音声
信号によって直接、音声を再生する、歪みの小さい、最
大出力の大きいスピーカを実現することができる。
【0132】しかも、複数層等比多分割の場合には、最
小の電流値と最大の電流値との比を、例えば、1:32
×32のように小さくすることができる。
【0133】また、駆動電流の小さいビットに対応する
単位コイルは相対的に細くし、駆動電流の大きいビット
に対応する単位コイルは相対的に太くすることによっ
て、歪みが小さく効率の良い駆動を行うことができる。
【0134】なお、スピーカの振動系は、一般に、20
kHzを超えるような高い周波数の成分はほとんど再生
しないので、上述のように、駆動コイル51の各単位コ
イル51a〜51pを、例えば、サンプリング周波数が
44.1kHzのデジタル音声信号Dpで駆動しても、
サンプリング周波数成分はほとんど再生されない。仮
に、微小な音圧で再生されても、20kHzを超える音
は人間の耳でほとんど聞き取ることができないので、音
楽を聴く時などでも支障を生じない。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電磁結合形のスピーカにおいて、大型化やコストア
ップをきたすことなく、感度を高くすることができ、許
容入力レベルを大きくすることができると共に、全帯域
型のスピーカを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるスピーカ装置の実施の形態の構
成を示す断面図である。
【図2】図1の実施の形態の要部の構成を示す分解斜視
図である。
【図3】この発明によるスピーカ装置の他の実施の形態
の構成を示す断面図である。
【図4】図1および図3の実施の形態の要部の他の構成
を示す斜視図である。
【図5】図1および図3の実施の形態の要部の他の構成
を示す斜視図である。
【図6】図1または図3の実施の形態をデジタル音声信
号によって駆動する場合の駆動装置の構成例を示す結線
図である。
【図7】図1および図3の実施の形態の要部の更に他の
構成を示す分解斜視図である。
【図8】図7の要部に対応するデジタル音声信号駆動装
置の構成例を示す結線図である。
【図9】図8の駆動装置におけるデジタル音声信号の各
ビットと駆動コイルとの関係を示す図である。
【図10】従来の電磁結合型のスピーカ装置の構成例を
示す断面図である。
【図11】従来の電磁結合型のスピーカ装置の他の構成
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,4,5…端子板、31…振動板、32…2次コ
イル、40F,40G…磁気回路、41…マグネット、
42…プレート、43…ヨーク、44…センターポー
ル、44p…ポールピース、45…ギャップ、46…マ
グネット、47…プレート、48…ギャップ、49…マ
グネット、51,52,53,54…駆動コイル、6
0,70…駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 明広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡辺 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 徳重 賢二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空形状の第1および第2の磁性部材と、 前記第1および第2の磁性部材の中空部内に、前記第1
    および第2の磁性部材の端面のそれぞれと、第1および
    第2のギャップを形成するように配される第3の磁性部
    材と、 中空筒状形状を備え、一端面側に前記第1の磁性部材が
    装着される第1のマグネットと、 中空筒状形状を備え、前記第1のマグネットの前記第1
    の磁性部材が装着される面とは反対側の端面と、一端面
    側とによって、前記第2の磁性部材を挟持し、他端面側
    は、前記第3の磁性部材に連通する部分に衝合するよう
    に設けられるされるものであって、前記第1のマグネッ
    トとは磁極の向きが逆向きに配される第2のマグネット
    と、 を備え、 前記第2のギャップに臨む前記第2の磁性部材または第
    3の磁性部材の少なくとも一方に、前記第2のギャップ
    に臨む端面に、少なくとも一部が露呈するように、音声
    信号電流が供給される1次コイルを設け、 前記1次コイルと電磁結合する筒状の2次コイルを、前
    記第1のギャップおよび前記第2のギャップ内に、これ
    らギャップを結ぶ方向に移動可能な状態で配設すると共
    に、前記2次コイルの一端側を振動板に固定し、 前記2次コイルに対して、前記音声信号電流が供給され
    る駆動コイルを、前記第1ギャップ部分において、また
    は、第2のギャップ部分において配設したスピーカ装
    置。
  2. 【請求項2】中空形状の第1および第2の磁性部材と、 前記第1および第2の磁性部材の中空部内に、前記第1
    および第2の磁性部材の端面のそれぞれと、第1および
    第2のギャップを形成するように配される第3の磁性部
    材と、 中空筒状形状を備え、一端面側に前記第1の磁性部材が
    装着される第1のマグネットと、 中空筒状形状を備え、前記第1のマグネットの前記第1
    の磁性部材が装着される面とは反対側の端面と、一端面
    側とによって、前記第2の磁性部材を挟持し、他端面側
    は、前記第3の磁性部材に連通する部分に衝合するよう
    に設けられるされるものであって、前記第1のマグネッ
    トとは磁極の向きが逆向きに配される第2のマグネット
    と、 を備え、 前記第1のギャップに臨む前記第1の磁性部材または第
    3の磁性部材の少なくとも一方に、前記第1のギャップ
    に臨む端面に、少なくとも一部が露呈するように、音声
    信号電流が供給される1次コイルを設け、 前記1次コイルと電磁結合する筒状の2次コイルを、前
    記第1のギャップおよび前記第2のギャップ内に、これ
    らギャップを結ぶ方向に移動可能な状態で配設すると共
    に、前記2次コイルの一端側を振動板に固定し、 前記2次コイルに対して、前記音声信号電流が供給され
    る駆動コイルを、前記第1ギャップ部分において、また
    は、第2のギャップ部分において配設したスピーカ装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のスピーカ
    装置において、 前記1次コイルは、偏平なリング形状のものであり、そ
    の厚み方向の端面が、前記第1または第2のギャップに
    臨む端面に露呈して装着されていることを特徴とするス
    ピーカ装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載のスピーカ
    装置において、 前記第3の磁性部材は、前記第1のマグネットと同極性
    に配される第3のマグネットと、磁性部材とから構成さ
    れ、 前記第1および第2のギャップは、前記第3のマグネッ
    トの部分を除く磁性部材の部分において形成されている
    ことを特徴とするスピーカ装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9641938B2 (en) 2015-05-21 2017-05-02 Bose Corporation Electro-acoustic transducer with radiating acoustic seal and stacked magnetic circuit assembly
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WO2021205295A1 (fr) * 2020-04-08 2021-10-14 OLTRAMARE, Michel Haut-parleur inductif a double flux magnetique axial
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KR20230080044A (ko) * 2021-11-29 2023-06-07 엘지전자 주식회사 음향 출력 장치
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