JPH0933351A - 多波長式放射温度測定方法及び多波長式放射温度計 - Google Patents
多波長式放射温度測定方法及び多波長式放射温度計Info
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- JPH0933351A JPH0933351A JP7187125A JP18712595A JPH0933351A JP H0933351 A JPH0933351 A JP H0933351A JP 7187125 A JP7187125 A JP 7187125A JP 18712595 A JP18712595 A JP 18712595A JP H0933351 A JPH0933351 A JP H0933351A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 放射率累乗比から放射率を求めるための関数
が多価関数的になることを防止し、測温誤差を低減す
る。 【解決手段】 直線εにて、放射率累乗比EPRと放射
率εとの関係が示される。点A1からA4までが単価関
数的であり、点A4からA6までが多価関数的である。
放射率累乗比を求めるための、被測温体からの熱放射光
から得られる2つの波長の分光について、光吸収の度合
が相互に異なる波長とすることで、例えば、1つの波長
を測温対象の酸化膜による赤外線吸収が強い波長とする
ことで、前述の単価関数的な区間が広くされて多価関数
的になることが抑えられ、回帰直線LA1の精度を向上
することができ、測温誤差を低減することができる。
が多価関数的になることを防止し、測温誤差を低減す
る。 【解決手段】 直線εにて、放射率累乗比EPRと放射
率εとの関係が示される。点A1からA4までが単価関
数的であり、点A4からA6までが多価関数的である。
放射率累乗比を求めるための、被測温体からの熱放射光
から得られる2つの波長の分光について、光吸収の度合
が相互に異なる波長とすることで、例えば、1つの波長
を測温対象の酸化膜による赤外線吸収が強い波長とする
ことで、前述の単価関数的な区間が広くされて多価関数
的になることが抑えられ、回帰直線LA1の精度を向上
することができ、測温誤差を低減することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに異なる複数
の波長の、被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放
射強度のうちの2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞ
れの波長で累乗したものの比から、前記波長の少なくと
も1つでの前記被測温体の放射率を求め、少なくとも、
該放射率及び該放射率に対応する波長の前記放射強度か
ら、前記被測温体の温度を求めるようにした多波長式放
射温度測定方法、及び、多波長式放射温度計に係り、特
に、前記累乗比から前記放射率を求めるためのこれら間
の関数関係が多価関数的になることを抑え、これによっ
て、得られる該放射率の値が複数であることに起因する
測温誤差や演算上の問題を抑え、測温精度の向上等を図
ることが可能な多波長式放射温度測定方法及び多波長式
放射温度計に関する。
の波長の、被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放
射強度のうちの2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞ
れの波長で累乗したものの比から、前記波長の少なくと
も1つでの前記被測温体の放射率を求め、少なくとも、
該放射率及び該放射率に対応する波長の前記放射強度か
ら、前記被測温体の温度を求めるようにした多波長式放
射温度測定方法、及び、多波長式放射温度計に係り、特
に、前記累乗比から前記放射率を求めるためのこれら間
の関数関係が多価関数的になることを抑え、これによっ
て、得られる該放射率の値が複数であることに起因する
測温誤差や演算上の問題を抑え、測温精度の向上等を図
ることが可能な多波長式放射温度測定方法及び多波長式
放射温度計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被測温体の温度を、ウィーン
の法則に基づき、該被測温体からの熱放射光から測定す
ることが行われている。例えば、被測温体の温度に応じ
てその熱放射光の放射エネルギが変化するというウィー
ンの放射法則や、被測温体の温度に応じてその熱放射光
の放射エネルギが最大になる波長が変化するというウィ
ーンの変位則を用いた放射温度測定方法や放射温度計が
従来から用いられている。
の法則に基づき、該被測温体からの熱放射光から測定す
ることが行われている。例えば、被測温体の温度に応じ
てその熱放射光の放射エネルギが変化するというウィー
ンの放射法則や、被測温体の温度に応じてその熱放射光
の放射エネルギが最大になる波長が変化するというウィ
ーンの変位則を用いた放射温度測定方法や放射温度計が
従来から用いられている。
【0003】又、近年では、2波長あるいはそれ以上の
多波長の、互いに異なる複数の波長の、被測温体からの
熱放射光の分光それぞれの放射エネルギに応じた、放射
率補正型の測温技術が知られている。例えば特開平5−
126642では、まず、互いに異なる2つの波長の、
被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射エネルギ
を、それぞれの波長で累乗したものの比を求める。又、
求められた該累乗比や各波長の測定された放射エネルギ
から被測温体の放射率を求め、該放射率及び測定された
放射エネルギから被測温体の温度を求めている。
多波長の、互いに異なる複数の波長の、被測温体からの
熱放射光の分光それぞれの放射エネルギに応じた、放射
率補正型の測温技術が知られている。例えば特開平5−
126642では、まず、互いに異なる2つの波長の、
被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射エネルギ
を、それぞれの波長で累乗したものの比を求める。又、
求められた該累乗比や各波長の測定された放射エネルギ
から被測温体の放射率を求め、該放射率及び測定された
放射エネルギから被測温体の温度を求めている。
【0004】以下、この特開平5−126642で開示
されている測温技術を中心とし、従来からの放射率補正
型の測温技術の原理を説明する。
されている測温技術を中心とし、従来からの放射率補正
型の測温技術の原理を説明する。
【0005】まず、互いに異なる複数の波長をλi(i
=1,2,3・・・n)とする。又、被測温体からの熱
放射光の分光した各波長λiのそれぞれの放射エネルギ
をEiとし、前述のウィーンの放射法則に基づいて該放
射エネルギEiから求められる各波長λiの輝度温度を
Siとする。なお、このような放射エネルギEiや輝度
温度Siを総括して、以降、放射強度とも称する。ここ
で、各波長λiにおける被測温体の放射率をεi、及
び、プランクの第2定数をC2(14388μm・K)
とすると、放射エネルギEiと、被測温体の温度Tは、
ウィーンの法則に基づき、次式のように表わすことがで
きる。
=1,2,3・・・n)とする。又、被測温体からの熱
放射光の分光した各波長λiのそれぞれの放射エネルギ
をEiとし、前述のウィーンの放射法則に基づいて該放
射エネルギEiから求められる各波長λiの輝度温度を
Siとする。なお、このような放射エネルギEiや輝度
温度Siを総括して、以降、放射強度とも称する。ここ
で、各波長λiにおける被測温体の放射率をεi、及
び、プランクの第2定数をC2(14388μm・K)
とすると、放射エネルギEiと、被測温体の温度Tは、
ウィーンの法則に基づき、次式のように表わすことがで
きる。
【0006】 Ei=εi・exp {−C2/(λi・T)} …(1) 1/T=1/Si+(λi/C2)ln(εi) …(2)
【0007】ここで、以下の放射温度測定に用いる波長
の数を2つとし、即ち波長λ1及びλ2を用いるとすれ
ば、上記(1)式及び(2)式は、これらの波長λ1及
びλ2の分光に関して次式のとおりとなる。
の数を2つとし、即ち波長λ1及びλ2を用いるとすれ
ば、上記(1)式及び(2)式は、これらの波長λ1及
びλ2の分光に関して次式のとおりとなる。
【0008】 E1=ε1・exp {−C2/(λ1・T)} …(1a) E2=ε2・exp {−C2/(λ2・T)} …(1b) 1/T=1/S1+(λ1/C2)ln(ε1) …(2a) 1/T=1/S2+(λ2/C2)ln(ε2) …(2b)
【0009】ここで、上記(2a)式及び(2b)式か
らTを消去すると、次式を得ることができる。
らTを消去すると、次式を得ることができる。
【0010】
【数1】
【0011】なお、任意のnの波長λi(iは1〜n)
について、これらのうちの2つの波長λi及びλj(1
〜i〜j〜n、又は、1〜j〜i〜n)では、上記(3
a)式は次式のように一般化することができる。
について、これらのうちの2つの波長λi及びλj(1
〜i〜j〜n、又は、1〜j〜i〜n)では、上記(3
a)式は次式のように一般化することができる。
【0012】
【数2】
【0013】ここで、放射率を累乗したものの比を、放
射率累乗比EPRiあるいはEPR1として、次の
(4)式あるいは(4a)式のように定義する。なお、
該放射率累乗比に対応するものとして前述の特開平5−
126642では、2つの波長のそれぞれの放射エネル
ギをそれぞれの波長で累乗したものの比を、次の(5)
式あるいは(5a)式のごとくべき乗比Xとしている。
これらEPRi、EPR1、又Xを含め、2つの波長の
放射強度に応じた演算量を、それぞれの波長で累乗した
ものの比を、以降、単に累乗比と称する。
射率累乗比EPRiあるいはEPR1として、次の
(4)式あるいは(4a)式のように定義する。なお、
該放射率累乗比に対応するものとして前述の特開平5−
126642では、2つの波長のそれぞれの放射エネル
ギをそれぞれの波長で累乗したものの比を、次の(5)
式あるいは(5a)式のごとくべき乗比Xとしている。
これらEPRi、EPR1、又Xを含め、2つの波長の
放射強度に応じた演算量を、それぞれの波長で累乗した
ものの比を、以降、単に累乗比と称する。
【0014】
【数3】
【0015】ここで、前記放射率累乗比EPR1(又は
EPRi)と、放射率ε1(又はεi)との間には一定
の関数関係がある。従って、このような関係を、計算、
あるいは放射率測定時点により求めておくことができ
る。このようにして求められた関数をF1(又はFi)
とすれば、次式のように表わすことができる。
EPRi)と、放射率ε1(又はεi)との間には一定
の関数関係がある。従って、このような関係を、計算、
あるいは放射率測定時点により求めておくことができ
る。このようにして求められた関数をF1(又はFi)
とすれば、次式のように表わすことができる。
【0016】
【数4】
【0017】従って、上記(6a)式や(6)式から放
射率ε1やεiを求めれば、前述の輝度温度S1及びS
2又はSiに基づいて、前記(2a)式や(2)式を用
いて、あるいは次式を用いて被測温体の温度Tを求める
ことができる。
射率ε1やεiを求めれば、前述の輝度温度S1及びS
2又はSiに基づいて、前記(2a)式や(2)式を用
いて、あるいは次式を用いて被測温体の温度Tを求める
ことができる。
【0018】 T=(λj−λi)/{(λi・λj/C2)ln(εi/εj) +λj/Si−λi/λj} …(7) T=(λ2−λ1)/{(λ1・λ2/C2)ln(ε1/ε2) +λ2/S1−λ1/S2} …(7a)
【0019】ここで、図14は、以上に述べた測定原理
に従って被測温体の表面温度を測定するための従来例の
多波長式放射温度計の構成を示すブロック図である。
に従って被測温体の表面温度を測定するための従来例の
多波長式放射温度計の構成を示すブロック図である。
【0020】この放射温度計は、被測温体1からの熱放
射光の2つの波長λ1及びλ2の分光を用いて温度測定
している。該多波長式放射温度計は、分光部5D及び5
Eと、光電変換部7A及び7Bと、EPR計算部11A
と、放射率計算部13Cと、温度計算部15Aと、温度
データ記憶出力部17とにより構成されている。
射光の2つの波長λ1及びλ2の分光を用いて温度測定
している。該多波長式放射温度計は、分光部5D及び5
Eと、光電変換部7A及び7Bと、EPR計算部11A
と、放射率計算部13Cと、温度計算部15Aと、温度
データ記憶出力部17とにより構成されている。
【0021】まず、前記分光部5D及び5Eは、図15
の分光部5に示されるとおりである。即ち、これら分光
部5D及び5Eは、被測温体1からの熱放射光を測温素
子85へ集光するための集光光学部81と、熱放射光の
中から波長λ1又はλ2(図中のλiにあって、i=
1、又は、i=2)の分光を得るための光学フィルタ8
2とにより構成される。
の分光部5に示されるとおりである。即ち、これら分光
部5D及び5Eは、被測温体1からの熱放射光を測温素
子85へ集光するための集光光学部81と、熱放射光の
中から波長λ1又はλ2(図中のλiにあって、i=
1、又は、i=2)の分光を得るための光学フィルタ8
2とにより構成される。
【0022】又、前記光電変換部7A及び7Bは、この
図15の光電変換部7のとおり構成される。即ち、これ
ら光電変換部7A及び7Bは、前記分光部5で分光され
た波長の放射エネルギε1又はε2(εiにあって、i
=1、又は、i=2)から前述の輝度温度S1又はS2
(図中のSiにあって、i=1、又は、i=2)を求め
るための測温素子85と、外部からのタイミング信号に
従って前記測温素子85で測定された輝度温度S1又は
S2のデータを出力するためのデータサンプリング回路
86とにより構成されている。
図15の光電変換部7のとおり構成される。即ち、これ
ら光電変換部7A及び7Bは、前記分光部5で分光され
た波長の放射エネルギε1又はε2(εiにあって、i
=1、又は、i=2)から前述の輝度温度S1又はS2
(図中のSiにあって、i=1、又は、i=2)を求め
るための測温素子85と、外部からのタイミング信号に
従って前記測温素子85で測定された輝度温度S1又は
S2のデータを出力するためのデータサンプリング回路
86とにより構成されている。
【0023】前記EPR計算部11Aは、前記光電変換
部7Aから出力される輝度温度S1と、前記光電変換部
7Bから出力される輝度温度S2から、前記(3a)式
及び(4a)式に基づいて放射率累乗比EPR1を求め
る。又、前記放射率計算部13Cは、前記EPR計算部
11Aから得られた放射率累乗比EPR1と、当該放射
率計算部13C内部に予め記憶されている関数F1に基
づき、前記(6a)式を用いながら放射率ε1を算出す
る。前記温度計算部15Aは、前記光電変換部7Aから
の輝度温度S1、前記光電変換部7Bからの輝度温度S
2、及び、前記放射率計算部13Cからの放射率ε1に
基づいて、前記(2a)式を用いて被測温体1の温度T
を求める。該温度計算部15Aで求められた温度Tは、
前記温度データ記憶出力部17で一時記憶され、外部に
出力される。
部7Aから出力される輝度温度S1と、前記光電変換部
7Bから出力される輝度温度S2から、前記(3a)式
及び(4a)式に基づいて放射率累乗比EPR1を求め
る。又、前記放射率計算部13Cは、前記EPR計算部
11Aから得られた放射率累乗比EPR1と、当該放射
率計算部13C内部に予め記憶されている関数F1に基
づき、前記(6a)式を用いながら放射率ε1を算出す
る。前記温度計算部15Aは、前記光電変換部7Aから
の輝度温度S1、前記光電変換部7Bからの輝度温度S
2、及び、前記放射率計算部13Cからの放射率ε1に
基づいて、前記(2a)式を用いて被測温体1の温度T
を求める。該温度計算部15Aで求められた温度Tは、
前記温度データ記憶出力部17で一時記憶され、外部に
出力される。
【0024】図16は、前述の従来例における放射率累
乗比EPRと放射率ε2との関係を示すグラフである。
乗比EPRと放射率ε2との関係を示すグラフである。
【0025】この図16は、前記特開平5−12664
2の図2を元に作成したものである。この図16におい
て、実際に計算によって求められた放射率累乗比EPR
と放射率ε2との関係は曲線Xで示される。又、直線L
1及びL2は、前述の曲線Xの回帰直線である。この従
来例では、前記放射率計算部13Cにおいて、内部に記
憶される上記の直線L1及びL2に従ったデータテーブ
ルを用いながら、前記EPR計算部11Aで求められた
放射率累乗比EPR1から放射率ε1を求めている。言
い換えれば、これら直線L1及びL2に基づいたデータ
テーブルは、前述の(6a)式の関数F1に相当すると
も言える。
2の図2を元に作成したものである。この図16におい
て、実際に計算によって求められた放射率累乗比EPR
と放射率ε2との関係は曲線Xで示される。又、直線L
1及びL2は、前述の曲線Xの回帰直線である。この従
来例では、前記放射率計算部13Cにおいて、内部に記
憶される上記の直線L1及びL2に従ったデータテーブ
ルを用いながら、前記EPR計算部11Aで求められた
放射率累乗比EPR1から放射率ε1を求めている。言
い換えれば、これら直線L1及びL2に基づいたデータ
テーブルは、前述の(6a)式の関数F1に相当すると
も言える。
【0026】
【発明が達成しようとする課題】しかしながら、前述の
図16の曲線Xで示される如く、計算や実験等で求めら
れる放射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、複
雑な計算式による関数となり、多価関数的になる傾向が
ある。例えば図16において、放射率累乗比EPR1が
“1.10”のとき、放射率ε1として、符号LBで示
される値と、符号LCで示される値との、2つの値を有
し、この点で明らかに多価関数的になっている。
図16の曲線Xで示される如く、計算や実験等で求めら
れる放射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、複
雑な計算式による関数となり、多価関数的になる傾向が
ある。例えば図16において、放射率累乗比EPR1が
“1.10”のとき、放射率ε1として、符号LBで示
される値と、符号LCで示される値との、2つの値を有
し、この点で明らかに多価関数的になっている。
【0027】このため、このような関数を例えば前述の
直線L2で回帰した場合、測温誤差が増大してしまうと
いう問題がある。具体的には、直線L2で、曲線Xを回
帰した場合、放射率累乗比EPR1が“1.10”で
は、最大、|LB−LA|又は|LA−LC|程度の放
射率ε1の誤差が発生するため、これに伴って計算され
る測温にも誤差が生じてしまう。
直線L2で回帰した場合、測温誤差が増大してしまうと
いう問題がある。具体的には、直線L2で、曲線Xを回
帰した場合、放射率累乗比EPR1が“1.10”で
は、最大、|LB−LA|又は|LA−LC|程度の放
射率ε1の誤差が発生するため、これに伴って計算され
る測温にも誤差が生じてしまう。
【0028】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、互いに異なる複数の波長の、被測温
体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度のうちの2
つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累乗し
たものの比から、前記波長の少なくとも1つでの前記被
測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び該放
射率に対応する波長の前記放射強度から、前記被測温体
の温度を求めるようにした多波長式放射温度測定方法及
び多波長式放射温度計において、前記累乗比から前記放
射率を求めるためのこれら間の関数関係が多価関数的に
なることを抑え、これによって、得られる該放射率の値
が複数であることに起因する測温誤差や演算上の問題を
抑え、測温精度の向上等を図ることができる多波長式放
射温度測定方法及び多波長式放射温度計を提供すること
を目的とする。
くなされたもので、互いに異なる複数の波長の、被測温
体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度のうちの2
つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累乗し
たものの比から、前記波長の少なくとも1つでの前記被
測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び該放
射率に対応する波長の前記放射強度から、前記被測温体
の温度を求めるようにした多波長式放射温度測定方法及
び多波長式放射温度計において、前記累乗比から前記放
射率を求めるためのこれら間の関数関係が多価関数的に
なることを抑え、これによって、得られる該放射率の値
が複数であることに起因する測温誤差や演算上の問題を
抑え、測温精度の向上等を図ることができる多波長式放
射温度測定方法及び多波長式放射温度計を提供すること
を目的とする。
【0029】
【課題を達成するための手段】まず、本願の第1発明の
多波長式放射温度測定方法は、互いに異なる複数の波長
の、被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度
のうちの2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波
長で累乗したものの比から、前記波長の少なくとも1つ
での前記被測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射
率及び該放射率に対応する波長の前記放射強度から、前
記被測温体の温度を求めるようにした多波長式放射温度
測定方法において、前記波長の少なくとも2つについ
て、前記被測温体の光吸収の度合が相互に異なる波長と
されていることにより、前記課題を達成することができ
る多波長式放射温度測定方法を提供したものである。
多波長式放射温度測定方法は、互いに異なる複数の波長
の、被測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度
のうちの2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波
長で累乗したものの比から、前記波長の少なくとも1つ
での前記被測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射
率及び該放射率に対応する波長の前記放射強度から、前
記被測温体の温度を求めるようにした多波長式放射温度
測定方法において、前記波長の少なくとも2つについ
て、前記被測温体の光吸収の度合が相互に異なる波長と
されていることにより、前記課題を達成することができ
る多波長式放射温度測定方法を提供したものである。
【0030】又、前記第1発明において、前記被測温体
の被測温表面が、薄膜体で覆われており、前記波長の少
なくとも2つについて、一方が、前記被測温体の光吸収
の度合が強い、前記薄膜体の厚さに応じた波長であっ
て、他方が、前記光吸収の度合が弱い、前記薄膜体の厚
さに応じた波長であることにより、例えば金属酸化膜等
の薄膜体で覆われた被測温体の熱放射光のスペクトル分
布に着目し、被測温体の光吸収の度合がそれぞれ異なる
よう設定された前述の2つの波長にあって、これら2波
長の光吸収の度合の格差をより効果的に拡大すること
で、前記課題をより効果的に達成することができる多波
長式放射温度測定方法を提供したものである。
の被測温表面が、薄膜体で覆われており、前記波長の少
なくとも2つについて、一方が、前記被測温体の光吸収
の度合が強い、前記薄膜体の厚さに応じた波長であっ
て、他方が、前記光吸収の度合が弱い、前記薄膜体の厚
さに応じた波長であることにより、例えば金属酸化膜等
の薄膜体で覆われた被測温体の熱放射光のスペクトル分
布に着目し、被測温体の光吸収の度合がそれぞれ異なる
よう設定された前述の2つの波長にあって、これら2波
長の光吸収の度合の格差をより効果的に拡大すること
で、前記課題をより効果的に達成することができる多波
長式放射温度測定方法を提供したものである。
【0031】一方、本願の第2発明の多波長式放射温度
計は、互いに異なる複数の波長の、被測温体からの熱放
射光の分光それぞれの放射強度のうちの2つにそれぞれ
応じた演算量を、それぞれの波長で累乗したものの比か
ら、前記波長の少なくとも1つでの前記被測温体の放射
率を求め、少なくとも、該放射率及び該放射率に対応す
る波長の前記放射強度から、前記被測温体の温度を求め
るようにした多波長式放射温度計において、前記波長の
少なくとも2つについて、前記被測温体の光吸収の度合
が相互に異なる波長とされている分光を含め、前記熱放
射光から、互いに異なる複数の前記波長の分光を得る分
光手段と、これら分光の放射強度を検出する光センサ
と、これら放射強度のうちの2つにそれぞれ応じた演算
量を、それぞれの波長で累乗したものの比を求める累乗
比演算手段と、該累乗比から、前記波長の少なくとも1
つでの前記被測温体の放射率を求める放射率演算手段
と、該放射率、及び、該放射率に対応する波長の前記放
射強度から、前記被測温体の温度を算出する温度計算手
段とを備えたことにより、前記課題を達成することがで
きる多波長式放射温度計を提供したものである。
計は、互いに異なる複数の波長の、被測温体からの熱放
射光の分光それぞれの放射強度のうちの2つにそれぞれ
応じた演算量を、それぞれの波長で累乗したものの比か
ら、前記波長の少なくとも1つでの前記被測温体の放射
率を求め、少なくとも、該放射率及び該放射率に対応す
る波長の前記放射強度から、前記被測温体の温度を求め
るようにした多波長式放射温度計において、前記波長の
少なくとも2つについて、前記被測温体の光吸収の度合
が相互に異なる波長とされている分光を含め、前記熱放
射光から、互いに異なる複数の前記波長の分光を得る分
光手段と、これら分光の放射強度を検出する光センサ
と、これら放射強度のうちの2つにそれぞれ応じた演算
量を、それぞれの波長で累乗したものの比を求める累乗
比演算手段と、該累乗比から、前記波長の少なくとも1
つでの前記被測温体の放射率を求める放射率演算手段
と、該放射率、及び、該放射率に対応する波長の前記放
射強度から、前記被測温体の温度を算出する温度計算手
段とを備えたことにより、前記課題を達成することがで
きる多波長式放射温度計を提供したものである。
【0032】又、前記第2発明の多波長式放射温度計に
おいて、前記分光手段が、3つ以上の前記波長の分光を
得るものであり、又、前記光センサが、これら3つ以上
の該波長の分光の放射強度を検出するものであり、前記
累乗比演算手段が、3つ以上のこれら放射強度のうちか
ら2つを選択した、相互に異なる放射強度の複数種の組
み合わせに対応する、複数種の前記累乗比を求めるもの
であって、前記放射率演算手段が、前記温度計算手段で
算出される前記被測温体の温度の誤差がより小さくなる
ような、複数種のうちの1つの前記累乗比を選択して用
いて前記放射率を求めるものであることにより、前記課
題を達成すると共に、前記放射率の誤差をより小さくす
ることにより、前記課題をより一層達成したものであ
る。
おいて、前記分光手段が、3つ以上の前記波長の分光を
得るものであり、又、前記光センサが、これら3つ以上
の該波長の分光の放射強度を検出するものであり、前記
累乗比演算手段が、3つ以上のこれら放射強度のうちか
ら2つを選択した、相互に異なる放射強度の複数種の組
み合わせに対応する、複数種の前記累乗比を求めるもの
であって、前記放射率演算手段が、前記温度計算手段で
算出される前記被測温体の温度の誤差がより小さくなる
ような、複数種のうちの1つの前記累乗比を選択して用
いて前記放射率を求めるものであることにより、前記課
題を達成すると共に、前記放射率の誤差をより小さくす
ることにより、前記課題をより一層達成したものであ
る。
【0033】以下、本発明の原理を説明する。
【0034】前述した図16の曲線Xで示される放射率
累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、対象となる熱
放射光の分光の波長によって大きく異なる。又、前記特
開平5−126642で言及されるような放射エネルギ
をその波長で累乗したものの比と放射率との関係等を含
め、前述の累乗比と放射率との関係は、対象となる熱放
射光の分光の波長によって大きく異なる。
累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、対象となる熱
放射光の分光の波長によって大きく異なる。又、前記特
開平5−126642で言及されるような放射エネルギ
をその波長で累乗したものの比と放射率との関係等を含
め、前述の累乗比と放射率との関係は、対象となる熱放
射光の分光の波長によって大きく異なる。
【0035】しかしながら、従来、どのような波長を選
択すれば測温精度を向上することができるか等について
の技術は開示されていない。例えば、前述した特開平5
−126642や、更に特開平5−164616等で
は、前述のような放射率を求めるための関数が多価関数
的になってしまうことに対処するため、例えば前述のよ
うな直線L1やL2で回帰する方法について開示されて
いるものの、どのような波長を選択することが測温精度
上好ましいかについては全く開示されていない。
択すれば測温精度を向上することができるか等について
の技術は開示されていない。例えば、前述した特開平5
−126642や、更に特開平5−164616等で
は、前述のような放射率を求めるための関数が多価関数
的になってしまうことに対処するため、例えば前述のよ
うな直線L1やL2で回帰する方法について開示されて
いるものの、どのような波長を選択することが測温精度
上好ましいかについては全く開示されていない。
【0036】様々な被測温体からの熱放射光の分光の波
長について、累乗比と放射率との関係を調べるために多
くの実験を行ったところ、前記累乗比を算出するため
の、熱放射光の波長の異なる2つの分光について、被測
温体の光吸収の度合が相互に異なる波長に設定すると、
前述のような多価関数的な要素が弱められることが見出
された。
長について、累乗比と放射率との関係を調べるために多
くの実験を行ったところ、前記累乗比を算出するため
の、熱放射光の波長の異なる2つの分光について、被測
温体の光吸収の度合が相互に異なる波長に設定すると、
前述のような多価関数的な要素が弱められることが見出
された。
【0037】本発明が対象とするものはこれに限定され
るものではないが、例えば、酸化膜などの薄膜体で覆わ
れた被測温体の表面温度を測定することも考えられる。
この様に薄膜体で覆われた被測温体では、薄膜体表面
や、該薄膜体内側の被測温体の母材の光吸収の度合が、
各々分光の波長によって比較的大きく変化する。特に、
薄膜体表面での光吸収の度合は、比較的大きく変化す
る。例えば、金属やシリコン等の半導体の母材表面に形
成される酸化膜では、赤外線吸収の度合が強い波長が存
在する。従って、被測温体の被測温表面が、薄膜体で覆
われている場合、光吸収の度合を異ならせる波長の少な
くも2つについて、一方が、被測温体の光吸収の度合が
強い、薄膜体の厚さに応じた波長とし、他方が、光吸収
の度合が弱い、薄膜体の厚さに応じた波長とすることも
考えられる。この様にすれば、これら2つの波長間での
光吸収の度合の隔差はより大きく設定しやすい。
るものではないが、例えば、酸化膜などの薄膜体で覆わ
れた被測温体の表面温度を測定することも考えられる。
この様に薄膜体で覆われた被測温体では、薄膜体表面
や、該薄膜体内側の被測温体の母材の光吸収の度合が、
各々分光の波長によって比較的大きく変化する。特に、
薄膜体表面での光吸収の度合は、比較的大きく変化す
る。例えば、金属やシリコン等の半導体の母材表面に形
成される酸化膜では、赤外線吸収の度合が強い波長が存
在する。従って、被測温体の被測温表面が、薄膜体で覆
われている場合、光吸収の度合を異ならせる波長の少な
くも2つについて、一方が、被測温体の光吸収の度合が
強い、薄膜体の厚さに応じた波長とし、他方が、光吸収
の度合が弱い、薄膜体の厚さに応じた波長とすることも
考えられる。この様にすれば、これら2つの波長間での
光吸収の度合の隔差はより大きく設定しやすい。
【0038】例えば図2に示すように波長λ1を4.0
μmで、波長λ2を2.0μmとした場合では、ある被
測温体における放射率累乗比EPR1と放射率ε1との
関係は、図1のグラフに示す通りである。
μmで、波長λ2を2.0μmとした場合では、ある被
測温体における放射率累乗比EPR1と放射率ε1との
関係は、図1のグラフに示す通りである。
【0039】ここで、虚数のi、即ち(i2 =−1)を
定義し、複素屈折率Nを(N=n−ik)で定義する。
すると、被測温体の母材と、該母材表面に形成されてい
る酸化膜との、nとkの値は、例えば図2のとおりであ
る。複素屈折率において、kの値が大きい程、光吸収の
度合が大きくなる。ここで、被測温体表面の酸化膜にお
ける光吸収の度合は、波長λ1に比べ波長λ2の方が格
段に大きい。又、この図2において、被測温体の母材、
及び該母材表面の酸化膜の温度は800℃前後である。
定義し、複素屈折率Nを(N=n−ik)で定義する。
すると、被測温体の母材と、該母材表面に形成されてい
る酸化膜との、nとkの値は、例えば図2のとおりであ
る。複素屈折率において、kの値が大きい程、光吸収の
度合が大きくなる。ここで、被測温体表面の酸化膜にお
ける光吸収の度合は、波長λ1に比べ波長λ2の方が格
段に大きい。又、この図2において、被測温体の母材、
及び該母材表面の酸化膜の温度は800℃前後である。
【0040】例えば、この図2の条件では、前記図1の
ような放射率εの特性となるが、このように2つの波長
λ1及びλ2間の光吸収の度合の格差が大きくなると、
多価関数的な傾向が弱められる。
ような放射率εの特性となるが、このように2つの波長
λ1及びλ2間の光吸収の度合の格差が大きくなると、
多価関数的な傾向が弱められる。
【0041】例えばこの図1の放射率累乗比EPR1と
放射率ε1との関係を示す曲線Aにおいて、点A4から
点A6までは多価関数的になっているものの、点A4か
ら点A1までは単価関数的になっている。例えばこのよ
うな点A4と点A1との間の曲線Aを直線LA1で回帰
した場合、これら曲線Aと直線LA1との、放射率ε1
の隔差は、例えば前述の図16の直線L2で回帰した場
合に比べ小さい。従って、直線LA1のような関係に基
づいて放射率累乗比EPR1から放射率ε1を求めたと
しても、曲線Aから求めた場合に比べた誤差はより小さ
くなる。
放射率ε1との関係を示す曲線Aにおいて、点A4から
点A6までは多価関数的になっているものの、点A4か
ら点A1までは単価関数的になっている。例えばこのよ
うな点A4と点A1との間の曲線Aを直線LA1で回帰
した場合、これら曲線Aと直線LA1との、放射率ε1
の隔差は、例えば前述の図16の直線L2で回帰した場
合に比べ小さい。従って、直線LA1のような関係に基
づいて放射率累乗比EPR1から放射率ε1を求めたと
しても、曲線Aから求めた場合に比べた誤差はより小さ
くなる。
【0042】このように、前記第1発明及び前記第2発
明によれば、用いる分光の波長をより効果的に設定する
ことで、前記累乗比から前記放射率を求めるためのこれ
らの関数関係が多価関数的になることを抑え、これによ
って、得られる該放射率の値が複数であることに起因す
る測温誤差や演算上の問題を無くし、測温精度の向上等
を図ることができる。
明によれば、用いる分光の波長をより効果的に設定する
ことで、前記累乗比から前記放射率を求めるためのこれ
らの関数関係が多価関数的になることを抑え、これによ
って、得られる該放射率の値が複数であることに起因す
る測温誤差や演算上の問題を無くし、測温精度の向上等
を図ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。
態を詳細に説明する。
【0044】図3は、前記第1発明及び前記第2発明が
適用された多波長式放射温度計の第1実施形態の構成を
示すブロック図である。
適用された多波長式放射温度計の第1実施形態の構成を
示すブロック図である。
【0045】本実施形態は、被測温体1からの熱放射光
について、特に2つの波長λ1及びλ2それぞれの輝度
温度S1及びS2を測定することで、被測温体1の表面
温度を測定している。この図3と前述の従来例の図14
とを比較した明らかなとおり、該従来例に対して本実施
形態は、分光部5A及び5Bと、放射率計算部13Aと
が異なる。又、被測温体1の条件は、前述の図2の通り
である。
について、特に2つの波長λ1及びλ2それぞれの輝度
温度S1及びS2を測定することで、被測温体1の表面
温度を測定している。この図3と前述の従来例の図14
とを比較した明らかなとおり、該従来例に対して本実施
形態は、分光部5A及び5Bと、放射率計算部13Aと
が異なる。又、被測温体1の条件は、前述の図2の通り
である。
【0046】まず、本実施形態の分光部5Aは、前記図
15の前記分光部5の前記光学フィルタ82として、
4.0μmの光を透過する光学フィルタ82が用いられ
ている。又、本実施形態の分光部5Bは、2.0μmの
光を透過させる前記光学フィルタ82が用いられてい
る。
15の前記分光部5の前記光学フィルタ82として、
4.0μmの光を透過する光学フィルタ82が用いられ
ている。又、本実施形態の分光部5Bは、2.0μmの
光を透過させる前記光学フィルタ82が用いられてい
る。
【0047】このように被測温体1、又、波長λ1及び
波長λ2の条件を設定しているため、本実施形態では、
放射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、前述し
た図1のグラフのようになっている。又、前述した従来
例の前記放射率計算部13Cに対して、本実施形態の放
射率計算部13Aは、前記図1の曲線Aを回帰する直線
LA1に従ったデータテーブルを備えている。又、該放
射率計算部13Aは、このようなデータテーブルを用
い、前記EPR計算部11Aから出力される放射率累乗
比EPR1から放射率ε1を求めている。
波長λ2の条件を設定しているため、本実施形態では、
放射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、前述し
た図1のグラフのようになっている。又、前述した従来
例の前記放射率計算部13Cに対して、本実施形態の放
射率計算部13Aは、前記図1の曲線Aを回帰する直線
LA1に従ったデータテーブルを備えている。又、該放
射率計算部13Aは、このようなデータテーブルを用
い、前記EPR計算部11Aから出力される放射率累乗
比EPR1から放射率ε1を求めている。
【0048】このように、本実施形態では、多価関数的
な要素が少ない図1の曲線Aで示される放射率累乗比E
PR1と放射率ε1との関係に従い、該曲線Aに対して
回帰した、より誤差が少ない直線LA1を用いて、放射
率累乗比EPR1から放射率ε1を求めている。このた
め、最終的に得られる温度Tの測温誤差や演算上の問題
を抑え、測温精度の向上等を図ることが可能となってい
る。
な要素が少ない図1の曲線Aで示される放射率累乗比E
PR1と放射率ε1との関係に従い、該曲線Aに対して
回帰した、より誤差が少ない直線LA1を用いて、放射
率累乗比EPR1から放射率ε1を求めている。このた
め、最終的に得られる温度Tの測温誤差や演算上の問題
を抑え、測温精度の向上等を図ることが可能となってい
る。
【0049】図4は、前記第1発明及び前記第2発明が
適用された多波長式放射温度計の第2実施形態の構成を
示すブロック図である。
適用された多波長式放射温度計の第2実施形態の構成を
示すブロック図である。
【0050】本実施形態についても、被測温体1の条件
は、前記図2のとおりである。又、前述した従来例や前
記第1実施形態に対して、本第2実施形態については、
被測温体からの熱放射光を、特に3つの互いに異なる波
長λ1、λ2及びλ3に分光し、温度測定している。即
ち、本第2実施形態では、4.0μmの波長λ1及び
2.0μmの波長λ2に加え、1.4μmの波長λ3も
対象となっており、この追加される波長λ3のための分
光部5Cや光電変換部7Cが設けられている。前記分光
部5Cの構成は、前記図15の前記分光部5の通りであ
り、1.4μmの波長の光を透過する前記光学フィルタ
82が用いられている。又、前記光電変換部7Cの構成
は、前記図15の前記光電変換部7の通りである。、こ
こで、前述した(1)式〜(7)式それぞれに基づい
て、順に、次に列挙する一連の各式を得ることができ
る。
は、前記図2のとおりである。又、前述した従来例や前
記第1実施形態に対して、本第2実施形態については、
被測温体からの熱放射光を、特に3つの互いに異なる波
長λ1、λ2及びλ3に分光し、温度測定している。即
ち、本第2実施形態では、4.0μmの波長λ1及び
2.0μmの波長λ2に加え、1.4μmの波長λ3も
対象となっており、この追加される波長λ3のための分
光部5Cや光電変換部7Cが設けられている。前記分光
部5Cの構成は、前記図15の前記分光部5の通りであ
り、1.4μmの波長の光を透過する前記光学フィルタ
82が用いられている。又、前記光電変換部7Cの構成
は、前記図15の前記光電変換部7の通りである。、こ
こで、前述した(1)式〜(7)式それぞれに基づい
て、順に、次に列挙する一連の各式を得ることができ
る。
【0051】 E3=ε3・exp {−C2/(λ3・T)} …(1c) 1/T=1/S3+(λ3/C2)ln(ε3) …(2c)
【0052】
【数5】
【0053】本実施形態で用いられる前記EPR計算部
11Bには、前記光電変換部7A〜7Cそれぞれで検出
された輝度温度S1〜S3が個別に入力されている。該
EPR計算部11Bは、主として前記(3a)式〜(3
c)式、前記(4a)式〜(4b)に基づき、後述する
ような図12の回帰直線LA及びLBに対応するデータ
テーブルを備え、これらテーブルを用いて放射率累乗比
EPR1及びEPR2をそれぞれ求めている。
11Bには、前記光電変換部7A〜7Cそれぞれで検出
された輝度温度S1〜S3が個別に入力されている。該
EPR計算部11Bは、主として前記(3a)式〜(3
c)式、前記(4a)式〜(4b)に基づき、後述する
ような図12の回帰直線LA及びLBに対応するデータ
テーブルを備え、これらテーブルを用いて放射率累乗比
EPR1及びEPR2をそれぞれ求めている。
【0054】ここで、該EPR計算部11Bから出力さ
れる2つの放射率累乗比EPR1及びEPR2につい
て、輝度温度S2の誤差が前記(6a)式の関数F1及
び前記(6b)式の関数F2を通して、放射率ε1やε
2に及ぼす誤差や、最終的に求められる温度Tに及ぼす
誤差を考える。これらの該差について考慮しながら、本
実施形態では、放射率累乗比EPR1又はEPR2の選
択、及び、関数F1又はF2の選択を行っている。
れる2つの放射率累乗比EPR1及びEPR2につい
て、輝度温度S2の誤差が前記(6a)式の関数F1及
び前記(6b)式の関数F2を通して、放射率ε1やε
2に及ぼす誤差や、最終的に求められる温度Tに及ぼす
誤差を考える。これらの該差について考慮しながら、本
実施形態では、放射率累乗比EPR1又はEPR2の選
択、及び、関数F1又はF2の選択を行っている。
【0055】ここで、前記関数F1を通して温度Tに対
して及ぼされる誤差をΔT1とし、前記関数F2を通し
て温度Tに及ぼす誤差をΔT2とする。又、輝度温度S
2の変化(誤差)による誤差ΔT1及びΔT2の大きさ
を求めることで、輝度温度S1の変化による温度Tの変
化の度合を評価する。
して及ぼされる誤差をΔT1とし、前記関数F2を通し
て温度Tに及ぼす誤差をΔT2とする。又、輝度温度S
2の変化(誤差)による誤差ΔT1及びΔT2の大きさ
を求めることで、輝度温度S1の変化による温度Tの変
化の度合を評価する。
【0056】まず、輝度温度S2が{S2・(1+Δ
S)}に変化するとき、放射率累乗比EPR1が{EP
R1・(1+ΔEPR)}に変化するものとする。する
と、前記(3a)式及び(4a)式により、次式を得る
ことができる。
S)}に変化するとき、放射率累乗比EPR1が{EP
R1・(1+ΔEPR)}に変化するものとする。する
と、前記(3a)式及び(4a)式により、次式を得る
ことができる。
【0057】 ΔEPR=exp {−(C2・ΔS/S2)}−1 …(8)
【0058】ここで、{(C2/S2)・ΔS}が
“1”に比べて無視できる程度に小さい場合、上記
(8)式は次式に近似することができる。
“1”に比べて無視できる程度に小さい場合、上記
(8)式は次式に近似することができる。
【0059】 ΔEPR=−C2・ΔS/S2 …(9)
【0060】次に、放射率累乗比EPR1が{EPR1
・(1+ΔEPR)}に変化するとき、放射率ε2は
{ε2・(1+Δε)}に変化するものとする。又、放
射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、前述した
(3a)式及び(4a)式で示される。このとき、放射
率の誤差Δεと放射率累乗比の誤差ΔEPRとの間に
は、次の関係が成り立つ。
・(1+ΔEPR)}に変化するとき、放射率ε2は
{ε2・(1+Δε)}に変化するものとする。又、放
射率累乗比EPR1と放射率ε1との関係は、前述した
(3a)式及び(4a)式で示される。このとき、放射
率の誤差Δεと放射率累乗比の誤差ΔEPRとの間に
は、次の関係が成り立つ。
【0061】 Δε=F1(EPR1)・{EPR1/F1(EPR1)}・ΔEPR …(10)
【0062】更に、放射率が誤差Δεだけ変化すること
による、放射率を補正しながら算出される温度Tの変化
率を{T・(1+ΔT1)}とする。すると、誤差ΔT
1、Δε、又ΔSの間には、次の関係が成り立つ。
による、放射率を補正しながら算出される温度Tの変化
率を{T・(1+ΔT1)}とする。すると、誤差ΔT
1、Δε、又ΔSの間には、次の関係が成り立つ。
【0063】 ΔT1=−{(λ2・T)/C2}・Δε+(T/S2)・ΔS…(11)
【0064】従って、上記の(8)式〜(11)式によ
り、誤差ΔT1と誤差ΔSとの間には、次の関係が成り
立つことが分かる。
り、誤差ΔT1と誤差ΔSとの間には、次の関係が成り
立つことが分かる。
【0065】 ΔT1/ΔS=(T/S2)[λ2・F1(EPR1) ・{EPR1/F1(EPR1)}+1] …(12a)
【0066】同様に、誤差ΔT2と誤差ΔSとの間に
は、次の関係が成り立つ。
は、次の関係が成り立つ。
【0067】 ΔT2/ΔS=(T/S2)[λ2・F2(EPR2) ・{EPR2/F2(EPR2)}+1] …(12b)
【0068】これら(12a)式及び(12b)式が得
られると、次のように考えることができる。即ち、輝度
温度Sが一定量ΔSだけ変化するとき、前記(12a)
式で求められる(ΔT1/ΔS)と、前記(12b)式
で求められる(ΔT2/ΔS)を比較する。このとき、
(ΔT1/ΔS)の方が小さい場合、放射率累乗比EP
R1を用い、関数F1を用いて得られる放射率ε1を用
いる方が、放射率累乗比EPR2、関数F2及び放射率
ε2を用いるより誤差が小さい。一方、(ΔT2/Δ
S)の方が小さい場合、放射率累乗比EPR2、関数F
2及び放射率ε2を用いる方が誤差が小さい。
られると、次のように考えることができる。即ち、輝度
温度Sが一定量ΔSだけ変化するとき、前記(12a)
式で求められる(ΔT1/ΔS)と、前記(12b)式
で求められる(ΔT2/ΔS)を比較する。このとき、
(ΔT1/ΔS)の方が小さい場合、放射率累乗比EP
R1を用い、関数F1を用いて得られる放射率ε1を用
いる方が、放射率累乗比EPR2、関数F2及び放射率
ε2を用いるより誤差が小さい。一方、(ΔT2/Δ
S)の方が小さい場合、放射率累乗比EPR2、関数F
2及び放射率ε2を用いる方が誤差が小さい。
【0069】このような考え方に基づき、本実施形態の
放射率計算部13Bは、図5に示される如く、計算選択
判定部41と放射率計算器42とにより構成されてい
る。本実施形態では、前記計算選択判定部41におい
て、誤差ΔSが一定量変化するときの誤差ΔT1の値を
放射率累乗比EPR1の値毎にデータテーブルとして記
憶している。又、誤差ΔSが一定量変化するときの誤差
ΔT2の値を放射率累乗比EPR2の値毎にデータテー
ブルとして記憶している。該計算選択判定部41は、こ
れらのデータテーブルを用い、入力される放射累乗比E
PR1及びEPR2のうち、前記温度計算部15Bで算
出される温度Tの誤差|ΔT1|または|ΔT2|がよ
り小さくなるような、放射累乗比を1つ選択するための
信号Eを生成し、これを放射率計算器42及び後述する
図6の入力温度記憶選択部51Aに出力する。前記放射
率計算器42は、前記信号Eに従って、温度Tの誤差|
ΔT1|または|ΔT2|がより小さくなる放射累乗比
EPR1又はEPR2を用い、前記(6a)式又は前記
(6b)式を選択して用いて放射率εを求める。
放射率計算部13Bは、図5に示される如く、計算選択
判定部41と放射率計算器42とにより構成されてい
る。本実施形態では、前記計算選択判定部41におい
て、誤差ΔSが一定量変化するときの誤差ΔT1の値を
放射率累乗比EPR1の値毎にデータテーブルとして記
憶している。又、誤差ΔSが一定量変化するときの誤差
ΔT2の値を放射率累乗比EPR2の値毎にデータテー
ブルとして記憶している。該計算選択判定部41は、こ
れらのデータテーブルを用い、入力される放射累乗比E
PR1及びEPR2のうち、前記温度計算部15Bで算
出される温度Tの誤差|ΔT1|または|ΔT2|がよ
り小さくなるような、放射累乗比を1つ選択するための
信号Eを生成し、これを放射率計算器42及び後述する
図6の入力温度記憶選択部51Aに出力する。前記放射
率計算器42は、前記信号Eに従って、温度Tの誤差|
ΔT1|または|ΔT2|がより小さくなる放射累乗比
EPR1又はEPR2を用い、前記(6a)式又は前記
(6b)式を選択して用いて放射率εを求める。
【0070】次に、前記温度計算部15Bは、図6に示
される如く、入力温度記憶選択部51Aと、温度計算器
52とにより構成される。まず、前記入力温度計算選択
部51Aは、前記計算選択判定部41からの信号Eによ
って前記放射率計算器42が放射率累乗比EPR1を選
択する場合、該信号Eに従って輝度温度S1を選択す
る。一方、該入力温度記憶選択部51Aは信号Eによっ
て前記放射率計算器42が放射率累乗比EPR2を選択
する場合、該信号E従って輝度温度S2を選択し、これ
を温度計算器52へ出力する。該温度計算器52は、前
記入力温度記憶選択部51Aで選択された輝度温度S1
又はS2と、前記放射率計算器42で求められた放射率
ε1又はε2に従って、前記(2)式を用いて温度Tを
算出する。
される如く、入力温度記憶選択部51Aと、温度計算器
52とにより構成される。まず、前記入力温度計算選択
部51Aは、前記計算選択判定部41からの信号Eによ
って前記放射率計算器42が放射率累乗比EPR1を選
択する場合、該信号Eに従って輝度温度S1を選択す
る。一方、該入力温度記憶選択部51Aは信号Eによっ
て前記放射率計算器42が放射率累乗比EPR2を選択
する場合、該信号E従って輝度温度S2を選択し、これ
を温度計算器52へ出力する。該温度計算器52は、前
記入力温度記憶選択部51Aで選択された輝度温度S1
又はS2と、前記放射率計算器42で求められた放射率
ε1又はε2に従って、前記(2)式を用いて温度Tを
算出する。
【0071】次に、図7は、前記第1発明及び前記第2
発明が適用された第3実施形態の多波長式放射温度計の
構成を示すブロック図である。
発明が適用された第3実施形態の多波長式放射温度計の
構成を示すブロック図である。
【0072】本第3実施形態についても、前記第2実施
形態と同様、被測温体1からの熱放射光の、特に3つの
波長の分光を用いている。又、対象となる被測温体1に
ついては前記第2実施形態と同様、前記図2のとおりで
ある。
形態と同様、被測温体1からの熱放射光の、特に3つの
波長の分光を用いている。又、対象となる被測温体1に
ついては前記第2実施形態と同様、前記図2のとおりで
ある。
【0073】図8は、本第3実施形態で用いられる分光
部及び光電変換部の構成を示すブロック図である。
部及び光電変換部の構成を示すブロック図である。
【0074】この図8に示される如く、前記分光部5W
は、集光光学部71と、多数の光学フィルタ72aを備
えた光学フィルタ集合体72と、ステップモータ73と
により構成されている。前記集光光学部71は、光電変
換部7Wの測温素子85に、被測温体1からの熱放射光
の分光を集光する。前記光学フィルタ集合体は、ステッ
プモータ73によって、複数の前記光学フィルタ72a
のいずれか1つを、前記集光光学部71から前記測温素
子85への光路へ割り出す。前記光学フィルタ集合体7
2の多数の前記光学フィルタ72aは、透過する分光の
波長が相互に異なるよう設定されている。特に、これら
光学フィルタ72aの中には、4.0μmの波長λ1を
透過するものと、2.0μmの波長λ2の分光を透過す
るものと、1.4μmの波長λ3の分光を透過するもの
とが用意されている。従って、当該分光部5W1つのみ
で、前述の第2実施形態の3つの分光部5A〜5Cと同
様の働きを得ることができる。
は、集光光学部71と、多数の光学フィルタ72aを備
えた光学フィルタ集合体72と、ステップモータ73と
により構成されている。前記集光光学部71は、光電変
換部7Wの測温素子85に、被測温体1からの熱放射光
の分光を集光する。前記光学フィルタ集合体は、ステッ
プモータ73によって、複数の前記光学フィルタ72a
のいずれか1つを、前記集光光学部71から前記測温素
子85への光路へ割り出す。前記光学フィルタ集合体7
2の多数の前記光学フィルタ72aは、透過する分光の
波長が相互に異なるよう設定されている。特に、これら
光学フィルタ72aの中には、4.0μmの波長λ1を
透過するものと、2.0μmの波長λ2の分光を透過す
るものと、1.4μmの波長λ3の分光を透過するもの
とが用意されている。従って、当該分光部5W1つのみ
で、前述の第2実施形態の3つの分光部5A〜5Cと同
様の働きを得ることができる。
【0075】次に、前記光電変換部7Wは、測温素子8
5と、データサンプル回路86とにより構成されてい
る。これら測温素子85及びデータサンプル回路86
は、前記図15を用いて前述したものと同等のものであ
る。
5と、データサンプル回路86とにより構成されてい
る。これら測温素子85及びデータサンプル回路86
は、前記図15を用いて前述したものと同等のものであ
る。
【0076】本実施形態のEPR計算部11Cは、図9
に示す如く、前記第2実施形態のEPR計算部11Bの
入力側に入力データ記憶部62が設けられている。本第
3実施形態については、前記分光部5Wの前記光学フィ
ルタ集合体72を3回割り出しながら、波長λ1〜波長
λ3それぞれの輝度温度S1〜S3を前記光電変換部7
Wで検出している。従って、入力データ記憶部62は、
このように順次入力される輝度温度S1〜S3を記憶
し、前記EPR計算部11Bへ出力する。
に示す如く、前記第2実施形態のEPR計算部11Bの
入力側に入力データ記憶部62が設けられている。本第
3実施形態については、前記分光部5Wの前記光学フィ
ルタ集合体72を3回割り出しながら、波長λ1〜波長
λ3それぞれの輝度温度S1〜S3を前記光電変換部7
Wで検出している。従って、入力データ記憶部62は、
このように順次入力される輝度温度S1〜S3を記憶
し、前記EPR計算部11Bへ出力する。
【0077】図10は、前記温度計算部15Cの構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【0078】この図10の如く、前記温度計算部15C
は、入力温度記憶選択部51Bと、温度計算部52とに
より構成されている。本第3実施形態の該温度計測器5
2については、前記第2実施形態のものと同様である。
又、前記入力温度記憶選択部51Bについては、前記光
学フィルタ集合体72を割り出しながら順次入力される
輝度温度S1〜S3を記憶するための機能が、前記第2
実施形態の前記入力温度記憶選択部51Aに備えられた
ものである。その他の該入力温度記憶部51Bの機能、
例えば信号Eに従った動作等は、前記第2実施形態の前
記入力温度記憶選択部51Aと同様である。
は、入力温度記憶選択部51Bと、温度計算部52とに
より構成されている。本第3実施形態の該温度計測器5
2については、前記第2実施形態のものと同様である。
又、前記入力温度記憶選択部51Bについては、前記光
学フィルタ集合体72を割り出しながら順次入力される
輝度温度S1〜S3を記憶するための機能が、前記第2
実施形態の前記入力温度記憶選択部51Aに備えられた
ものである。その他の該入力温度記憶部51Bの機能、
例えば信号Eに従った動作等は、前記第2実施形態の前
記入力温度記憶選択部51Aと同様である。
【0079】なお、ここで、前記第2実施形態及び前記
第3実施形態においては、前記光電変換部7A〜7B、
又7W等での輝度温度の誤差ΔSは0.5%である。該
条件、又、前記図2の条件において、被測温体1の温度
Tが、絶対温度で1073°K(800℃)のときに、
図11に示す如く、酸化膜厚毎に、放射率累乗比EPR
1と、誤差に関する|ΔT1/ΔS|と、放射率累乗比
EPR2と、誤差に関する|ΔT2/ΔS|との関係を
評価している。又、この評価に基づき、前記計算選択判
定部41での前述のような切換えが考慮され、なされて
いる。
第3実施形態においては、前記光電変換部7A〜7B、
又7W等での輝度温度の誤差ΔSは0.5%である。該
条件、又、前記図2の条件において、被測温体1の温度
Tが、絶対温度で1073°K(800℃)のときに、
図11に示す如く、酸化膜厚毎に、放射率累乗比EPR
1と、誤差に関する|ΔT1/ΔS|と、放射率累乗比
EPR2と、誤差に関する|ΔT2/ΔS|との関係を
評価している。又、この評価に基づき、前記計算選択判
定部41での前述のような切換えが考慮され、なされて
いる。
【0080】前記第2実施形態及び前記第3実施形態で
は、この図1において、|ΔT1/ΔS|の方が|ΔT
2/ΔS|よりも小さいときは、放射率累乗比EPR
1、関数F1を用いて放射率ε1を計算している。一
方、|ΔT2/ΔS|の方が|ΔT1/ΔS|よりも小
さいときには、放射率累乗比EPR2及び関数F2を用
いて放射率ε2を計算するようにしている。
は、この図1において、|ΔT1/ΔS|の方が|ΔT
2/ΔS|よりも小さいときは、放射率累乗比EPR
1、関数F1を用いて放射率ε1を計算している。一
方、|ΔT2/ΔS|の方が|ΔT1/ΔS|よりも小
さいときには、放射率累乗比EPR2及び関数F2を用
いて放射率ε2を計算するようにしている。
【0081】この図11の場合、放射率累乗比EPR1
が“0.024”以上のときには、|ΔT2/ΔS|に
比べて|ΔT1/ΔS|の方が小さくなるため、放射率
累乗比EPR1及び関数F1を用いて放射率ε1を求め
る。一方、放射率累乗比EPR1が“0.024”より
小さいときには、|ΔT1/ΔS|に比べて|ΔT2/
ΔS|の方が小さく、このため放射率累乗比EPR2及
び関数F2を用いた放射率ε2を用いるようにしてい
る。なお、後述する図12において、EPR1が“0.
024”の位置は、点A3である。又、EPR1が
“0.024”であるときのERP2の位置は、ほぼ点
B2である。
が“0.024”以上のときには、|ΔT2/ΔS|に
比べて|ΔT1/ΔS|の方が小さくなるため、放射率
累乗比EPR1及び関数F1を用いて放射率ε1を求め
る。一方、放射率累乗比EPR1が“0.024”より
小さいときには、|ΔT1/ΔS|に比べて|ΔT2/
ΔS|の方が小さく、このため放射率累乗比EPR2及
び関数F2を用いた放射率ε2を用いるようにしてい
る。なお、後述する図12において、EPR1が“0.
024”の位置は、点A3である。又、EPR1が
“0.024”であるときのERP2の位置は、ほぼ点
B2である。
【0082】図12は、前記第2実施形態及び前記第3
実施形態における放射率累乗比と放射率との関係を示す
グラフである。
実施形態における放射率累乗比と放射率との関係を示す
グラフである。
【0083】この図12では、前述の図11のデータを
中心としたグラフが示される。ここで、図12では、波
長λ1及びλ2に関する放射率累乗比EPR1と放射率
ε1との関係は、曲線Aで示され、前期図1の曲線Aと
同じである。又、波長λ2及びλ3に関する放射率累乗
比EPR2及び放射率ε2の関係が、曲線Bで示されて
いる。
中心としたグラフが示される。ここで、図12では、波
長λ1及びλ2に関する放射率累乗比EPR1と放射率
ε1との関係は、曲線Aで示され、前期図1の曲線Aと
同じである。又、波長λ2及びλ3に関する放射率累乗
比EPR2及び放射率ε2の関係が、曲線Bで示されて
いる。
【0084】ここで、曲線Aは、点A1〜点A4の区間
で単価関数的であり、点A3から点A6までが多価関数
的である。曲線Bは、点B1から点B3までが単価関数
的であり、点B3から点B4を経て点B5までが多価関
数的である。この様な点、又、前記図11を用いて前述
した関数F1又はF2などの選択に従って、本実施形態
では、曲線Aの単価関数的な区間のうち、点A5から点
A4までの区間では回帰直線LAを用い、曲線Bの単価
関数的な区間のうち、点B2から点B1までの区間では
回帰直線LBを用い、これに応じて前記放射率累乗比E
PR1又はEPR2を用い、放射率ε(ε1又はε2)
を求めている。回帰直線LAとLBとの切り替りは、点
A4及びB2で、これら回帰直線LA及びLB間でなさ
れる。このような回帰直線LA又はLBの選択は、前記
計算選択判定部41によって行っている。このような選
択は、前記(12a)式や(12b)式等を用いて前述
したようになされている。又、回帰直線LA及びLBに
対応するデータテーブルは、前記放射率計算器42に記
憶されている。
で単価関数的であり、点A3から点A6までが多価関数
的である。曲線Bは、点B1から点B3までが単価関数
的であり、点B3から点B4を経て点B5までが多価関
数的である。この様な点、又、前記図11を用いて前述
した関数F1又はF2などの選択に従って、本実施形態
では、曲線Aの単価関数的な区間のうち、点A5から点
A4までの区間では回帰直線LAを用い、曲線Bの単価
関数的な区間のうち、点B2から点B1までの区間では
回帰直線LBを用い、これに応じて前記放射率累乗比E
PR1又はEPR2を用い、放射率ε(ε1又はε2)
を求めている。回帰直線LAとLBとの切り替りは、点
A4及びB2で、これら回帰直線LA及びLB間でなさ
れる。このような回帰直線LA又はLBの選択は、前記
計算選択判定部41によって行っている。このような選
択は、前記(12a)式や(12b)式等を用いて前述
したようになされている。又、回帰直線LA及びLBに
対応するデータテーブルは、前記放射率計算器42に記
憶されている。
【0085】なお、この図12において、点A2、点A
4、点B2それぞれにおける酸化膜の厚さは、順に、
0.04μm、0.086μm、0.086μmであ
る。
4、点B2それぞれにおける酸化膜の厚さは、順に、
0.04μm、0.086μm、0.086μmであ
る。
【0086】図13は、前記第2実施形態及び前記第3
実施形態における、放射率と測温誤差との関係を示すグ
ラフである。
実施形態における、放射率と測温誤差との関係を示すグ
ラフである。
【0087】この図13において、点C1から点C2ま
での曲線でCでは、放射率累乗比EPR1及び関数F1
を用いて求められた放射率ε1に基づいた温度Tの測温
誤差(T・ΔT1)が示される。一方、点C2から点D
1までの曲線Dでは、放射率累乗比EPR2及び関数F
2、又これらによって求められた放射率ε2に基づいて
求められた温度Tの測温誤差(T・ΔT2)が示され
る。
での曲線でCでは、放射率累乗比EPR1及び関数F1
を用いて求められた放射率ε1に基づいた温度Tの測温
誤差(T・ΔT1)が示される。一方、点C2から点D
1までの曲線Dでは、放射率累乗比EPR2及び関数F
2、又これらによって求められた放射率ε2に基づいて
求められた温度Tの測温誤差(T・ΔT2)が示され
る。
【0088】前記第2実施形態及び前記第3実施形態に
よれば、より誤差が少なくなるように、放射率ε1又は
ε2等を選択的に用いているため、この図13にも示さ
れるように、測温誤差を±5℃に抑えることができてい
る。
よれば、より誤差が少なくなるように、放射率ε1又は
ε2等を選択的に用いているため、この図13にも示さ
れるように、測温誤差を±5℃に抑えることができてい
る。
【0089】なお、前述の第1実施形態は2つの、又、
前述の第2実施形態及び第3実施形態は3つの互いに異
なる波長の分光を用いているが、本発明はこのようなも
のに限定されるものではない。例えば、用いる分光の波
長の種類を4つ以上とし、用いる放射率累乗比の数を3
つ以上としてもよい。このような場合にも、いずれかの
1つの波長は、被測温体の光吸収の度合が、他の波長に
比べ顕著に強いか、あるいは顕著に弱いものとすること
が望ましい。なお、このようにより多くの波長の分光を
用いる場合、前記図8に示した分光部5Wのような構造
とすれば、集光光学部71や前記光電変換部7Wの数は
より少なくすることができるため、コストの面で有利で
ある。
前述の第2実施形態及び第3実施形態は3つの互いに異
なる波長の分光を用いているが、本発明はこのようなも
のに限定されるものではない。例えば、用いる分光の波
長の種類を4つ以上とし、用いる放射率累乗比の数を3
つ以上としてもよい。このような場合にも、いずれかの
1つの波長は、被測温体の光吸収の度合が、他の波長に
比べ顕著に強いか、あるいは顕著に弱いものとすること
が望ましい。なお、このようにより多くの波長の分光を
用いる場合、前記図8に示した分光部5Wのような構造
とすれば、集光光学部71や前記光電変換部7Wの数は
より少なくすることができるため、コストの面で有利で
ある。
【0090】
【発明の効果】以上説明したとおり、前記第1発明及び
前記第2発明によれば、互いに異なる複数の波長の、被
測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度のうち
の2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累
乗したものの比から、前記波長の少なくとも1つでの前
記被測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び
該放射率に対応する波長の前記放射強度から、前記被測
温体の温度を求めるようにした多波長式放射温度測定方
法及び多波長式放射温度計において、前記累乗比から前
記放射率を求めるためのこれら間の関数関係が多価関数
的になることを抑え、これによって、得られる該放射率
の値が複数であることに起因する測温誤差や演算上の問
題を抑え、測温精度の向上等を図ることができるという
優れた効果を得ることができる。
前記第2発明によれば、互いに異なる複数の波長の、被
測温体からの熱放射光の分光それぞれの放射強度のうち
の2つにそれぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累
乗したものの比から、前記波長の少なくとも1つでの前
記被測温体の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び
該放射率に対応する波長の前記放射強度から、前記被測
温体の温度を求めるようにした多波長式放射温度測定方
法及び多波長式放射温度計において、前記累乗比から前
記放射率を求めるためのこれら間の関数関係が多価関数
的になることを抑え、これによって、得られる該放射率
の値が複数であることに起因する測温誤差や演算上の問
題を抑え、測温精度の向上等を図ることができるという
優れた効果を得ることができる。
【図1】本願の第1発明の多波長式放射温度測定方法及
び第2発明の多波長式放射温度計の原理を示す放射率累
乗比と放射率との関係を示すグラフ
び第2発明の多波長式放射温度計の原理を示す放射率累
乗比と放射率との関係を示すグラフ
【図2】前記第1発明及び前記第2発明が対象とする一
例の被測温体の条件及びこの熱放射光の分光の波長例を
示す線図
例の被測温体の条件及びこの熱放射光の分光の波長例を
示す線図
【図3】前記第1発明及び前記第2発明が適用された多
波長式放射温度計の第1実施形態の構成を示すブロック
図
波長式放射温度計の第1実施形態の構成を示すブロック
図
【図4】前記第1発明及び前記第2発明が適用された多
波長式放射温度計の第2実施形態の構成を示すブロック
図
波長式放射温度計の第2実施形態の構成を示すブロック
図
【図5】前記第2実施形態で用いられるEPR計算部の
構成を示すブロック図
構成を示すブロック図
【図6】前記第2実施形態で用いられる温度計算部の構
成を示すブロック図
成を示すブロック図
【図7】前記第1発明及び前記第2発明が適用された多
波長式放射温度計の第3実施形態の構成を示すブロック
図
波長式放射温度計の第3実施形態の構成を示すブロック
図
【図8】前記第3実施形態に用いられる分光器及び光電
変換部の構成を示すブロック図
変換部の構成を示すブロック図
【図9】前記第3実施形態に用いられるEPR計算部の
構成を示すブロック図
構成を示すブロック図
【図10】前記第3実施形態に用いられる温度計算部の
構成を示すブロック図
構成を示すブロック図
【図11】前記第2実施形態及び前記第3実施形態にお
ける放射率累乗比及び測温誤差を示す線図
ける放射率累乗比及び測温誤差を示す線図
【図12】前記第2実施形態及び前記第3実施形態にお
ける放射率累乗比と放射率との関係を示すグラフ
ける放射率累乗比と放射率との関係を示すグラフ
【図13】前記第2実施形態及び前記第3実施形態にお
ける測温誤差を示すグラフ
ける測温誤差を示すグラフ
【図14】従来例の多波長式放射温度計の構成を示すブ
ロック図
ロック図
【図15】前記従来例に用いられる分光部及び光電変換
部の構成を示すブロック図
部の構成を示すブロック図
【図16】前記従来例における放射率累乗比と放射率と
の関係を示すグラフ
の関係を示すグラフ
5A〜5E、5W…分光部 7A〜7C、7W…光電変換部 11A〜11C…EPR計算部 13A〜13C…放射率計算部 15A〜15C…温度計算部 17…温度データ記憶出力部 41…計算選択判定部 42…放射率計算器 51A、51B…入力温度記憶選択部 52…温度計算器 62…入力データ記憶部 71、81…集光光学部 72…光学フィルタ集合体 72a、82…光学フィルタ 73…ステップモータ 85…測温素子 86…データサンプル回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 貴敏 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 武智 真一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内
Claims (4)
- 【請求項1】互いに異なる複数の波長の、被測温体から
の熱放射光の分光それぞれの放射強度のうちの2つにそ
れぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累乗したもの
の比から、前記波長の少なくとも1つでの前記被測温体
の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び該放射率に
対応する波長の前記放射強度から、前記被測温体の温度
を求めるようにした多波長式放射温度測定方法におい
て、 前記波長の少なくとも2つについて、前記被測温体の光
吸収の度合が相互に異なる波長とされていることを特徴
とする多波長式放射温度測定方法。 - 【請求項2】請求項1において、 前記被測温体の被測温表面が、薄膜体で覆われており、 前記波長の少なくとも2つについて、一方が、前記被測
温体の光吸収の度合が強い、前記薄膜体の厚さに応じた
波長であって、他方が、前記光吸収の度合が弱い、前記
薄膜体の厚さに応じた波長であることを特徴とする多波
長式放射温度測定方法。 - 【請求項3】互いに異なる複数の波長の、被測温体から
の熱放射光の分光それぞれの放射強度のうちの2つにそ
れぞれ応じた演算量を、それぞれの波長で累乗したもの
の比から、前記波長の少なくとも1つでの前記被測温体
の放射率を求め、少なくとも、該放射率及び該放射率に
対応する波長の前記放射強度から、前記被測温体の温度
を求めるようにした多波長式放射温度計において、 前記波長の少なくとも2つについて、前記被測温体の光
吸収の度合が相互に異なる波長とされている分光を含
め、前記熱放射光から、互いに異なる複数の前記波長の
分光を得る分光手段と、 これら分光の放射強度を検出する光センサと、 これら放射強度のうちの2つにそれぞれ応じた演算量
を、それぞれの波長で累乗したものの比を求める累乗比
演算手段と、 該累乗比から、前記波長の少なくとも1つでの前記被測
温体の放射率を求める放射率演算手段と、 該放射率、及び、該放射率に対応する波長の前記放射強
度から、前記被測温体の温度を算出する温度計算手段
と、 を備えたことを特徴とする多波長式放射温度計。 - 【請求項4】請求項3において、 前記分光手段が、3つ以上の前記波長の分光を得るもの
であり、 又、前記光センサが、これら3つ以上の該波長の分光の
放射強度を検出するものであり、前記累乗比演算手段
が、3つ以上のこれら放射強度のうちから2つを選択し
た、相互に異なる放射強度の複数種の組み合わせに対応
する、複数種の前記累乗比を求めるものであって、 前記放射率演算手段が、前記温度計算手段で算出される
前記被測温体の温度の誤差がより小さくなるような、複
数種のうちの1つの前記累乗比を選択して用いて前記放
射率を求めるものであることを特徴とする多波長式放射
温度計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7187125A JPH0933351A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 多波長式放射温度測定方法及び多波長式放射温度計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7187125A JPH0933351A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 多波長式放射温度測定方法及び多波長式放射温度計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0933351A true JPH0933351A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16200558
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7187125A Pending JPH0933351A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 多波長式放射温度測定方法及び多波長式放射温度計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0933351A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113758573A (zh) * | 2021-08-31 | 2021-12-07 | 上海呈彧智能科技有限公司 | 基于发射率迭代的三波长比色红外测温系统、方法及装置 |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP7187125A patent/JPH0933351A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113758573A (zh) * | 2021-08-31 | 2021-12-07 | 上海呈彧智能科技有限公司 | 基于发射率迭代的三波长比色红外测温系统、方法及装置 |
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