JPH093868A - 二重管ダブルパッカー注入の施工方法 - Google Patents

二重管ダブルパッカー注入の施工方法

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JPH093868A
JPH093868A JP17445495A JP17445495A JPH093868A JP H093868 A JPH093868 A JP H093868A JP 17445495 A JP17445495 A JP 17445495A JP 17445495 A JP17445495 A JP 17445495A JP H093868 A JPH093868 A JP H093868A
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double
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Nobuyuki Fujisawa
伸行 藤沢
Hiroshi Isshiki
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工期間を短縮し、施工費用を軽減しかつ施
工労力を軽減できる二重管ダブルパッカー注入の施工方
法を提供する。 【構成】 まず、穿孔装置1により所定深度まで地盤G
を穿孔する。穿孔完了後、オーバーショット40により
インナービットアセンブリ20を引き揚げる。次いで、
アウターケーシングパイプ10内にグラウトgを注入す
る。このグラウトg内にマンシェットチューブ60を建
て込み、アウターケーシングパイプ10を引き抜く。マ
ンシェットチューブ60内にダブルパッカー71を装着
した固化材注入ホース70を建て込み、固結材を地盤G
に注入し、固結土を造成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤を削孔した後、当
該掘削孔の中に固化材を注入して固結土を造成し、地盤
の透水性を低下させると共に地盤を強化する薬液注入工
法であって、特に、注入外管とダブルパッカー付き注入
内管とを用いる二重管ダブルパッカー注入工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地盤の性状を改良する地盤改良工法の一
つに薬液注入工法がある。薬液注入工法は地盤を削孔
し、当該掘削孔からセメント、ベントナイト、水ガラス
その他の薬液を地盤に注入することにより行われるもの
であり、多種多様な工法が開発されている。
【0003】その中でも、二重管ダブルパッカー注入工
法は、目標とする地盤層を確実に改良できるというこ
と、何度も繰り返し注入ができるということから、近
年、多くの施工実績をあげている。二重管ダブルパッカ
ー注入工法とは、まず対象地盤をケーシング削孔したの
ち、該ケーシング内に、軸方向に所定間隔を介して注入
孔を有した注入外管を建て込み、次いで先端部に固化材
噴出部を有し該噴出部の軸方向上下にパッカーが設けて
あるダブルパッカー付き注入内管を前記注入外管に挿入
し、該注入内管を軸方向に移動することにより注入内管
の噴出部を注入外管の注入孔に一致させ、最奥の注入孔
から順次ステップアップしながら各ステップ毎に固化材
を地盤中に注入する工法である。
【0004】この種の二重管ダブルパッカー注入工法で
は、掘削孔の孔壁崩壊を防止するため、地盤中に設置さ
れた削孔ケーシングロッド内に注入外管を挿入したの
ち、該ケーシングロッドを引き抜くという注入外管の建
て込み方法を採用している。そのため削孔方法として
は、二重管削孔方法でなければ掘削できないような砂
層、砂礫層以外、リングビットやメタルクラウンなど先
端部が開口している掘削ビットを用いた単管ケーシング
削孔を行うのが一般的である。
【0005】ただしこの削孔方法は、対象地盤によって
はロッド先端部内に掘削土が詰まる、いわゆるコア詰ま
り現象を起こし、削孔が困難に或いは全く削孔が不能に
なることが多々ある。そのため、従来そのような地盤に
ついては、クローネンビットやロストビットなどの残置
式掘削ビットを用いた単管ケーシング削孔を又は二重管
削孔を行うことで対処していた。
【0006】(1)残置式掘削ビットを用いた単管ケー
シング削孔方法は、ロストビット或いはクローネンビッ
トなどの残置式掘削ビットが先端に脱落可能に嵌入され
たケーシングを備えたものである。削孔する際には、ケ
ーシングを軸方向に順次連結することにより掘進する。 (2)二重管削孔方法は、リングビットやメタルクラウ
ンなどのアウタービットが先端に固定されたアウター管
と、このアウター管内に挿入する、ボタンビットやクロ
スビットなどのインナービットが先端に固定されたイン
ナー管とを備えたものである。削孔する際には、アウタ
ー管およびインナー管をそれぞれ連結することにより掘
進する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
(1)残置式掘削ビットを用いる単管ケーシング削孔方
法や(2)二重管削孔方法には、以下に掲げる問題点が
あった。 (1)’ところで、実際の施工においては、例えば、砂
層、砂礫層では、ジャミング防止のため、時々ケーシン
グを僅かに引き上げると共に逆回転させなければならな
い場合がある。しかし、この種の掘削ビットを用いたケ
ーシング単管削孔方法では、一方向のみしか回転させる
ことができないため、削孔作業に長時間を要することが
あった。また、ケーシング内に注入外管を挿入する際に
は掘削ビットを捨て、(具体的にはケーシングを逆回転
させ僅かに上方に引き抜き掘削ビットを脱落させた後、
注入外管を挿入し、固化材を注入してビットを埋め殺
す)為、施工費用が嵩んでいた。
【0008】(2)’二重管削孔方法は、掘削能力は非
常に優れているが、削孔する際にはアウター管とインナ
ー管をそれぞれ接続しなければならない。また、注入外
管をアウター管に挿入する際には、インナー管を引き抜
かなければならない。そのため、アウター管やインナー
管の接続作業およびインナー管の引き上げ切り放し作業
に多大な労力と共に長時間を要し、施工費用が嵩んでい
た。 本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、施工期間を短縮し、施工費用を軽減
しかつ施工労力を軽減できる、二重管ダブルパッカー注
入の施工方法を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(1)
アウタービットが先端に設けられた、軸方向に連結され
たケーシングパイプと、ケーシングパイプ内の先端部に
挿入された、被咬合部が後端部に設けられると共にイン
ナービットが先端部に脱落不能に装着されたインナービ
ットアセンブリとにより地盤を削孔してケーシングパイ
プを地中に設置する工程と、(2)被咬合部に咬合可能
な咬合部を先端に有し、後端部をワイヤーに接続された
インナービット引揚装置をケーシングパイプ内に挿入
し、ケーシングパイプの先端部に存するインナービット
アセンブリの被咬合部に咬合させ、ワイヤーを引き抜く
ことによりインナービットと共にインナービットアセン
ブリを引き揚げる工程と、(3)ケーシングパイプ内
に、軸方向に所定間隔を介して固化材を噴出可能な注入
孔を有する注入外管を建て込む工程と、(4)ケーシン
グパイプを掘削孔から引き抜き、注入外管のみ掘削孔の
中に存置する工程と、(5)掘削孔と注入外管との隙間
にスリーブグラウトを充填する工程と、(6)固化材を
噴出可能な噴出部が先端に設けられ、噴出部を挟んで、
注入外管の内側面との間を閉塞可能にするダブルパッカ
ーを有する固化材注入内管を注入外管に挿入する工程
と、(7)固化材注入内管の噴出部を注入孔に位置さ
せ、この注入孔の上下における内管の外側面と注入外管
の内側面との間をダブルパッカーにより閉塞した後、固
化材注入ホース内において移送された固化材を噴出部か
ら噴射し、注入孔から地盤に注入する工程とを備えたこ
とを特徴とする二重管ダブルパッカー注入の施工方法に
存する。また、ケーシングパイプに回転力と共に衝撃力
を加えつつ削孔することもできる。
【0010】
【作用】ワイヤーを引き抜くだけで、ケーシングの先端
に装着されたインナービットを引き上げることができる
ので、ケーシング削孔したのち直ちにケーシング内に注
入外管を建て込むことができる。他方、削孔の際には、
インナービットは脱落不能に装着されているので正逆双
方に回動させることができ、効率よく削孔を行うことが
できる。さらに、ケーシングに回転と共に衝撃を加える
ことによって、砂層、砂礫層においても、効率の良い削
孔をすることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、本実施例に係る二重管ダブルパッカ
ー注入の施工方法に用いる削孔装置1について説明す
る。図1に示すように、削孔装置1は、鉛直方向に地盤
Gを削孔するもので、ケーシングパイプ10と、その中
に挿入され、先端側に位置するインナービットアセンブ
リ20とから概略構成されている。本実施例で先端側と
は削孔方向(図1及び図2において白抜矢印が示す方
向)側を言う。なお、図中、符号40オーバーショッ
ト、符号50はワイヤーである。紙面の都合上、図1は
簡略して描かれている。
【0012】ケーシングパイプ10は、図2に示すよう
に、軸方向に接続された複数のロッド11と、このロッ
ド11に接続され、先端に位置するトップケーシング1
2とから概略構成されている。ロッド11は、先端側端
部に雄ねじが、基端側(地表側)端部に雌ねじが切られ
た筒状体である。
【0013】トップケーシング12は、先端側端部にア
ウタービット13が螺着され、基端側端部に雌ねじが切
られている。この雌ねじにロッド11の雄ねじが螺合さ
れて、アウタービット13が先端側に位置している。ラ
ッチ27が接触する部分の内径は、ロッド11の先端側
端部の内径よりも大きく、段差部11aが形成されてい
る。また、図2及び図3に示すように、周方向の一部に
は凸部12aが軸方向に延在するように設けられてい
る。
【0014】インナービットアセンブリ20は、図2に
示すように、筒状のインナーチューブ21が基体をなし
ている。インナーチューブ21の先端側にはインナービ
ット33が螺着されている。インナーチューブ21の基
端側には、スピア(被咬合部)22が取り付けられてい
る。スピア22は、図2及び図4に示すように、基端側
には雄部22a(図4において図示略)が、先端側には
十字状の脚部22bが形成されている。脚部22bはス
ピアピン23によりスピアホルダー24に取り付けられ
ている。スピアホルダー24は、短尺の筒状体である。
基端側には径方向内側に突出する鍔部24aが形成さ
れ、先端側端部には雄ねじが切られている。スピアホル
ダー24は、ラッチホルダー25に取り付けられてい
る。
【0015】ラッチホルダー25は、図2及び図5に示
すように先端側には2片のラッチ挟装片25aを有する
略筒状体であり、インナーチューブ21(図5において
図示略)の基端側外側面を、軸方向に摺動可能に覆って
いる。両ラッチ挟装片25aは、同一形状をなし、筒状
部分と同じ曲率をもって湾曲して、周方向に所定間隔を
介している。各ラッチ挟装片25aの長手方向略中央部
には矩形のラッチ穴25bが開口されている。基部には
ボルト孔25cが開孔されている。このボルト孔25c
に挿入された、径方向反対側に設けられた一対のストッ
パーボルト26(図5において図示略)によりラッチホ
ルダー25はインナーチューブ21に取り付けられてい
る。
【0016】ラッチ27は、径方向に開閉自在に、イン
ナーチューブ21の略中央に取り付けられている。両ラ
ッチ27は、図3に示すように径方向反対側に位置し、
ラッチスプリング28(図3において図示略)により径
方向外側に付勢されている。それ故、ラッチホルダー2
5がインナーチューブ21に取り付けられた状態では、
ラッチ27の径方向外側部分が図2及び図5に示すラッ
チ穴25bに挿入された状態になる。
【0017】インナーチューブ21の基端側端部には、
図2に示すようにスプリングプッシュ32が螺着されて
いる。スプリングプッシュ32は短尺の筒状体であり、
基端側端部には径方向外側に突出するフランジ32aが
形成されている。このフランジ32aの基端側端面は、
スピアホルダー24の先端側端面に当接している。フラ
ンジ32aは、その先端側端面とラッチホルダー25の
内周凸部25eとの間に介装されたスプリング31に押
圧されている。このスプリング31がスプリングプッシ
ュ32を基端側に押圧し、スピアホルダー24に螺着さ
れたラッチホルダー25が先端側に付勢された状態にな
っている。図中、符号29、30はOリングである。
【0018】次に、インナービットアセンブリ20を引
き揚げるためのオーバーショット40(インナービット
引揚装置)について説明する。オーバーショット40
は、図6に示すような、ワイヤー50に接続されてお
り、先端にスピアラッチ41(咬合部)が設けられてい
る。
【0019】スピアラッチ41は、2片のラッチ片42
(紙面右側に2点鎖線で示すラッチ片42はそれが開い
た状態が示されている)が略中央部においてスプリング
ピン43により回動可能に接続された洗濯ハサミ状のも
のである。先端側は、スピア22に咬合可能な形状に形
成されている。基端側はラッチバネ45により、先端側
が閉じるように付勢されている。スピアラッチ41は他
のスプリングピン44によりラッチアウトリング46に
接続されている。ラッチアウトリング46はハンガーシ
ャフト47を介してパイプ48に接続されている。パイ
プ48の基端側にはキャップ49が螺着されている。
【0020】次に、以上の如く構成された削孔装置1の
動作について図7乃至図9を用いて説明する。なお、図
7乃至図9は部分断面図である。ラッチ27はその側面
が描かれている。掘削する際には、図7に示すように、
ロッド11の段差部11aがラッチ27の自由端27a
を押圧することにより、ロッド11がインナービットア
センブリ20を押進させる。同時に図3に示すトップケ
ーシング12の凸部12aがラッチ27の側面27bを
押圧し、インナービットアセンブリ20を回転させる。
これらの動作によって、インナービット33(図7乃至
図9において図示略)は地盤を削孔することができる
(ロッド11を含むケーシングパイプ10自身は、地表
に設置された削孔機により回転し、掘進する)。その結
果、アウタービット13(図7乃至図9において図示
略)と共にインナービット33により地盤を削孔するこ
とができる。アウタービット13としては、既存のリン
グビットやメタルクラウンなどを使用することができ
る。また、インナービット33としては、通常の二重管
削孔に用いるクロスビットやボタンビットなどを使用す
ることができる。
【0021】ワイヤー50に接続されたオーバーショッ
ト40(図7乃至図9において図示略)をケーシングパ
イプ10内に下ろし、径方向内側に付勢されているスピ
アラッチ41は、図2に示すスピア22に当接するとそ
の形状に沿って開き、図9に示すようにスピア22を咬
合する。
【0022】スピアラッチ41がスピア22を咬合した
状態でワイヤー50を巻き上げると、ラッチホルダー2
5が基端側にスライドし、図5にも示す内端面25dが
ラッチ27の固定端27eの近傍に当接する。さらにワ
イヤー50を巻き上げると、図8に示すように内端面2
5dがラッチ27を押圧し閉じさせる。さらにワイヤー
50を巻き上げると、図2に示す先端側端面25fがス
トッパーボルト26に係止される。さらにワイヤー50
を巻き上げれば、インナービットアセンブリ20を引き
揚げることができる。
【0023】次に、削孔装置1を用いた二重管ダブルパ
ッカー注入の施工方法を図10乃至図16を用いて説明
する。まず、図10に示すように、削孔装置1により所
定深度まで地盤Gを削孔する。削孔完了後、図11に示
すように、ワイヤー50を巻き上げオーバーショット4
0によりインナービットアセンブリ20を引き揚げる。
次いで、図12に示すようにケーシングパイプ10内に
スリーブグラウトgを注入する。スリーブグラウトg
は、掘削孔Cとマンシェットチューブ60との間隙を間
詰めし、各注入孔61から噴出した固化材が目標注入領
域外に逸走するのを防止するためのものである。スリー
ブグラウト材としてはセメントベントナイト(以下CB
材という。)などを使用する。
【0024】次いで、図13に示すようにスリーブグラ
ウトgが充填されたケーシングパイプ10内にマンシェ
ットチューブ60を建て込み、ケーシングパイプ10を
引き抜く。マンシェットチューブ60には注入孔61が
軸方向に所定間隔を介して形成されていると共にその注
入孔61を覆う弾性スリーブ62が装着されている。そ
して図中に示すように、先端部に固化材を噴出する噴出
部72が形成されていると共にその噴出部72を挟む位
置にダブルパッカー71が装着されている固化材注入内
管70をマンシェットチューブ60内に建て込み、一次
注入材としてCB材を地盤Gに注入する。このとき、図
14のようにマンシェットチューブ60内は、目標注入
位置に存する注入孔61を挟む上下をダブルパッカー7
1により閉塞状態とされており、固化材注入内管70内
を移送された固化材は、噴出部72から噴出されてマン
シェットチューブ60の注入孔61を通り、弾性スリー
ブ62を押し広げながら地盤Gに注入される。係る注入
は、最深部に位置する注入孔61から最浅部に位置する
注入孔61に向かって順次行う。図中、符号fは地盤G
中に注入されたCB材を指す。
【0025】次いで、図15に示すように一次注入の完
了後、二次注入材として浸透性に優れた低粘度の水ガラ
ス系溶液型薬液を同様に地盤Gに注入し、固結土を造成
する。係る注入も、図16に示すように最深部に位置す
る注入孔61から最浅部に位置する注入孔61に向かっ
て順次行う。図中、符号sは地盤G中に注入された水ガ
ラス系溶液型薬液を指す。
【0026】上記説明ではスリーブグラウトgの充填方
法として代表的なものを示したが、本発明はこれにとら
われるものではなく、その他に、ケーシングパイプ10
にマンシェットチューブ60を建て込んだあとで、ケー
シングパイプ10の中に充填する方法、或いはケーシン
グパイプ10を引抜いたあとで掘削孔Cに充填する方法
でも構わない。
【0027】次に、本実施例の効果について説明する。
ワイヤー50の先端に取り付けたオーバーショット40
を、インナービットアセンブリ20に咬合させ、ワイヤ
ー50を巻き上げるだけで、すばやくインナービットア
センブリ20を引き揚げることができる。したがって、
従来の二重管削孔方法を用いる場合の如くインナー管の
引き揚げやネジ部の切り放し作業が不要となり、ケーシ
ングで削孔したのち直ちにケーシング内に注入外管を建
て込むことが可能となる。それ故、施工労力を軽減し、
また施工期間を短縮することができる。削孔時にはイン
ナービット33はトップケーシングに固定されており正
逆双方に回動可能なので、削孔効率を向上させることが
できる。また、インナーチューブ21の先端に螺着され
たインナービット33は、地盤中に埋め殺されずに、オ
ーバーショット40により回収することができるので経
済的である。その結果、施工期間を短縮し、かつ施工費
用を減少させることができる。施工実験では、対象地盤
や削孔方法によって異なるが、概ね施工時間が従来の2
/3〜1/2であった。実験結果に基づく試算では、概
ね施工費用は従来の2/3以下になった。
【0028】なお、注入する固化材としては、セメント
系固化材、セメントベントナイト、水ガラス系、高分子
系、非薬液系、それらの混合物等、本発明を実施する上
で好適なものを採用することができる。また、本実施例
においてはソレタンシュ注入工法に採用されたが、スリ
ーブ工法、ダブルストレーナ注入工法等、本発明を実施
する上で好適な工法に採用することができる。
【0029】また、本実施例においては鉛直方向に削孔
する場合について用いたが、水平方向、斜め方向に削孔
する場合等にも用いることができる。斯かる場合、オー
バーショット40のケーシングパイプ10への挿入は、
水圧等を利用して行えばよい。また、削孔する際には、
インナービットアセンブリ20内部から削孔面に水を噴
射させながら削孔することもできる。斯かる放水は、図
2及び図4に示すようにスピア22及びスピアホルダー
24が、インナーチューブ21の基端側を閉塞していな
いので可能となる。また、パーカッションを加えながら
削孔することもできる。
【0030】また、ロッド11、トップケーシング1
2、インナービットアセンブリ20の長さ、径、形状に
ついては、特に特定的な記載がない限りは本発明を実施
する上で好適なものとすることができる。また、本実施
例においては、スピア(被咬合部)22はインナービッ
トアセンブリ20に、スピアラッチ(咬合部)41はオ
ーバーショット40に設けられていたが、本発明におい
ては咬合部をインナービットアセンブリ20に、被咬合
部をオーバーショット40に設けることもできる。
【0031】また、咬合部及び被咬合部については、本
実施例に限定されるものではなく、本発明においては互
いに咬合可能な構造であればよい。なお、上図におい
て、同一構成要素には同一符号を付している。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成されるので、ワ
イヤーを引き抜くだけで、ケーシングの先端に装着され
たインナービットを引き上げることができ、削孔したの
ち直ちにケーシング内に注入外管を建て込むことができ
る。他方、削孔の際には、インナービットはケーシング
先端に脱落不能に装着されているので正逆双方に回動さ
せることができ、効率よく削孔を行うことができる。さ
らに、ケーシングに回転力と共に衝撃力を加えることに
よって、砂層、砂礫層においても、効率のいい削孔をす
ることが可能となる。その結果、本発明によれば、施工
期間を短縮し、施工費用を減少させることができると共
に施工労力を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る削孔装置の一部破断の側面図であ
る。
【図2】図3のAーA断面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図2のC−C断面図である。
【図5】ラッチホルダーの斜視図である。
【図6】オーバーショットの側面図である。
【図7】削孔装置の動作を示す図である。
【図8】削孔装置の動作を示す図である。
【図9】削孔装置の動作を示す図である。
【図10】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図11】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図12】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図13】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図14】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図15】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図16】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【符号の説明】
G 地盤 C 掘削孔 g スリーブグラウト f セメントベントナイト s 水ガラス系溶液型薬液 1 削孔装置 10ケーシングパイプ 11 ロッド 11a 段差部 12 トップケーシング 12a 凸部 13 アウタービット 20 インナービットアセンブリ 21 インナーチューブ 22 スピア 22a 雄部 22b 脚部 23 スピアピン 24 スピアホルダー 24a 鍔部 25 ラッチホルダー 25a ラッチ挟装片 25b ラッチ穴 25c ボルト孔 25d 内端面 25e 内周凸部 25f 先端側端面 26 ストッパーボルト 27 ラッチ 27a 自由端 27b 側面 27c 固定端 28 ラッチスプリング 29、30 Oリング 31 スプリング 32 スプリングプッシュ 32a フランジ 33 インナービット 34 送水路 40 オーバーショット 41 スピアラッチ 42 ラッチ片 43、44 スプリングピン 45 ラッチバネ 46 ラッチアウトリング 47 ハンガーシャフト 48 パイプ 49 キャップ 50 ワイヤー 60 マンシェットチューブ 61 注入孔 62 スリーブ 70 固化材注入ホース 71 ダブルパッカー 72 噴出部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 二重管ダブルパッカー注入の施工方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤を削孔した後、当
該掘削孔の中に固化材を注入して固結土を造成し、地盤
の透水性を低下させると共に地盤を強化する薬液注入工
法であって、特に、注入外管とダブルパッカー付き注入
内管とを用いる二重管ダブルパッカー注入工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地盤の性状を改良する地盤改良工法の一
つに薬液注入工法がある。薬液注入工法は地盤を削孔
し、当該掘削孔からセメント、ベントナイト、水ガラス
その他の薬液を地盤に注入することにより行われるもの
であり、多種多様な工法が開発されている。
【0003】その中でも、二重管ダブルパッカー注入工
法は、目標とする地盤層を確実に改良できるというこ
と、何度も繰り返し注入ができるということから、近
年、多くの施工実績をあげている。二重管ダブルパッカ
ー注入工法とは、まず対象地盤をケーシング削孔したの
ち、該ケーシング内に、軸方向に所定間隔を介して注入
孔を有した注入外管を建て込み、次いで先端部に固化材
噴出部を有し該噴出部の軸方向上下にパッカーが設けて
あるダブルパッカー付き注入内管を前記注入外管に挿入
し、該注入内管を軸方向に移動することにより注入内管
の噴出部を注入外管の注入孔に一致させ、最奥の注入孔
から順次ステップアップしながら各ステップ毎に固化材
を地盤中に注入する工法である。
【0004】この種の二重管ダブルパッカー注入工法で
は、掘削孔の孔壁崩壊を防止するため、地盤中に設置さ
れた削孔ケーシングロッド内に注入外管を挿入したの
ち、該ケーシングロッドを引き抜くという注入外管の建
て込み方法を採用している。そのため削孔方法として
は、二重管削孔方法でなければ掘削できないような砂
層、砂礫層以外、リングビットやメタルクラウンなど先
端部が開口している掘削ビットを用いた単管ケーシング
削孔を行うのが一般的である。
【0005】ただしこの削孔方法は、対象地盤によって
はロッド先端部内に掘削土が詰まる、いわゆるコア詰ま
り現象を起こし、削孔が困難に或いは全く削孔が不能に
なることが多々ある。そのため、従来そのような地盤に
ついては、クローネンビットやロストビットなどの残置
式掘削ビットを用いた単管ケーシング削孔を又は二重管
削孔を行うことで対処していた。
【0006】(1)残置式掘削ビットを用いた単管ケー
シング削孔方法は、ロストビット或いはクローネンビッ
トなどの残置式掘削ビットが先端に脱落可能に嵌入され
たケーシングを備えたものである。削孔する際には、ケ
ーシングを軸方向に順次連結することにより掘進する。 (2)二重管削孔方法は、リングビットやメタルクラウ
ンなどのアウタービットが先端に固定されたアウター管
と、このアウター管内に挿入する、ボタンビットやクロ
スビットなどのインナービットが先端に固定されたイン
ナー管とを備えたものである。削孔する際には、アウタ
ー管およびインナー管をそれぞれ連結することにより掘
進する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
(1)残置式掘削ビットを用いる単管ケーシング削孔方
法や(2)二重管削孔方法には、以下に掲げる問題点が
あった。 (1)’ところで、実際の施工においては、例えば、砂
層、砂礫層では、ジャミング防止のため、時々ケーシン
グを僅かに引き上げると共に逆回転させなければならな
い場合がある。しかし、この種の掘削ビットを用いたケ
ーシング単管削孔方法では、一方向のみしか回転させる
ことができないため、削孔作業に長時間を要することが
あった。また、ケーシング内に注入外管を挿入する際に
は掘削ビットを捨て、(具体的にはケーシングを逆回転
させ僅かに上方に引き抜き掘削ビットを脱落させた後、
注入外管を挿入し、固化材を注入してビットを埋め殺
す)為、施工費用が嵩んでいた。
【0008】(2)’二重管削孔方法は、掘削能力は非
常に優れているが、削孔する際にはアウター管とインナ
ー管をそれぞれ接続しなければならない。また、注入外
管をアウター管に挿入する際には、インナー管を引き抜
かなければならない。そのため、アウター管やインナー
管の接続作業およびインナー管の引き上げ切り放し作業
に多大な労力と共に長時間を要し、施工費用が嵩んでい
た。本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、施工期間を短縮し、施工費用を
軽減しかつ施工労力を軽減できる、二重管ダブルパッカ
ー注入の施工方法を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の要
旨は、(1)アウタービットが先端に設けられた、軸方
向に連結されたケーシングパイプと、ケーシングパイプ
内の先端部に挿入された、被咬合部が後端部に設けられ
ると共にインナービットが先端部に脱落不能に装着され
たインナービットアセンブリとにより地盤を削孔してケ
ーシングパイプを地中に設置する工程と、(2)被咬合
部に咬合可能な咬合部を先端に有し、後端部をワイヤー
に接続されたインナービット引揚装置をケーシングパイ
プ内に挿入し、ケーシングパイプの先端部に存するイン
ナービットアセンブリの被咬合部に咬合させ、ワイヤー
を引き抜くことによりインナービットと共にインナービ
ットアセンブリを引き揚げる工程と、(3)ケーシング
パイプ内に、軸方向に所定間隔を介して固化材を噴出可
能な注入孔を有する注入外管を建て込む工程と、(4)
ケーシングパイプを掘削孔から引き抜き、注入外管のみ
掘削孔の中に存置する工程と、(5)掘削孔と注入外管
との隙間にスリーブグラウトを充填する工程と、(6)
固化材を噴出可能な噴出部が先端に設けられ、噴出部を
挟んで、注入外管の内側面との間を閉塞可能にするダブ
ルパッカーを有する固化材注入内管を注入外管に挿入す
る工程と、(7)固化材注入内管の噴出部を注入孔に位
置させ、この注入孔の上下における内管の外側面と注入
外管の内側面との間をダブルパッカーにより閉塞した
後、固化材注入ホース内において移送された固化材を噴
出部から噴射し、注入孔から地盤に注入する工程とを備
えたことを特徴とする二重管ダブルパッカー注入の施工
方法に存する。請求項2記載の発明の要旨は、(1)ア
ウタービットが先端に設けられた、軸方向に連結された
ケーシングパイプと、このケーシングパイプ内の先端部
に挿入された、咬合部が後端部に設けられると共にイン
ナービットが先端部に脱落不能に装着されたインナービ
ットアセンブリとにより地盤を削孔してケーシングパイ
プを地中に設置する工程と、(2)咬合部に咬合可能な
被咬合部を先端に有し、後端部をワイヤーに接続された
インナービット引揚装置をケーシングパイプ内に挿入
し、ケーシングパイプの先端部に存するインナービット
アセンブリの咬合部に咬合させ、ワイヤーを引き抜くこ
とによりインナービットと共にインナービットアセンブ
リを引き揚げる工程と、(3)ケーシングパイプ内に、
軸方向に所定間隔を介して固化材を噴出可能な注入孔を
有する注入外管を建て込む工程と、(4)ケーシングパ
イプを掘削孔から引き抜き、注入外管のみ掘削孔の中に
存置する工程と、(5)掘削孔と注入外管との隙間にス
リーブグラウトを充填する工程と、(6)固化材を噴出
可能な噴出部が先端に設けられ、この噴出部を挟んで、
注入外管の内側面との間を閉塞可能にするダブルパッカ
ーを有する固化材注入内管を注入外管に挿入する工程
と、(7)この固化材注入内管の噴出部を注入孔に位置
させ、この注入孔の上下における内管の外側面と注入外
管の内側面との間をダブルパッカーにより閉塞した後、
固化材注入ホース内において移送された固化材を噴出部
から噴射し、注入孔から地盤に注入する工程とを備えた
ことを特徴とする二重管ダブルパッカー注入の施工方法
に存する。また、上記工法においてはケーシングパイプ
に回転力と共に衝撃力を加えつつ削孔することもでき
る。
【0010】
【作用】ワイヤーを引き抜くだけで、ケーシングの先端
に装着されたインナービットを引き上げることができる
ので、ケーシング削孔したのち直ちにケーシング内に注
入外管を建て込むことができる。他方、削孔の際には、
インナービットは脱落不能に装着されているので正逆双
方に回動させることができ、効率よく削孔を行うことが
できる。さらに、ケーシングに回転と共に衝撃を加える
ことによって、砂層、砂礫層においても、効率の良い削
孔をすることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、本実施例に係る二重管ダブルパッカ
ー注入の施工方法に用いる削孔装置1について説明す
る。図1に示すように、削孔装置1は、鉛直方向に地盤
Gを削孔するもので、ケーシングパイプ10と、その中
に挿入され、先端側に位置するインナービットアセンブ
リ20とから概略構成されている。本実施例で先端側と
は削孔方向(図1及び図2において白抜矢印が示す方
向)側を言う。なお、図中、符号40オーバーショッ
ト、符号50はワイヤーである。紙面の都合上、図1は
簡略して描かれている。
【0012】ケーシングパイプ10は、図2に示すよう
に、軸方向に接続された複数のロッド11と、このロッ
ド11に接続され、先端に位置するトップケーシング1
2とから概略構成されている。ロッド11は、先端側端
部に雄ねじが、基端側(地表側)端部に雌ねじが切られ
た筒状体である。
【0013】トップケーシング12は、先端側端部にア
ウタービット13が螺着され、基端側端部に雌ねじが切
られている。この雌ねじにロッド11の雄ねじが螺合さ
れて、アウタービット13が先端側に位置している。ラ
ッチ27が接触する部分の内径は、ロッド11の先端側
端部の内径よりも大きく、段差部11aが形成されてい
る。また、図2及び図3に示すように、周方向の一部に
は凸部12aが軸方向に延在するように設けられてい
る。
【0014】インナービットアセンブリ20は、図2に
示すように、筒状のインナーチューブ21が基体をなし
ている。インナーチューブ21の先端側にはインナービ
ット33が螺着されている。インナーチューブ21の基
端側には、スピア(被咬合部)22が取り付けられてい
る。スピア22は、図2及び図4に示すように、基端側
には雄部22a(図4において図示略)が、先端側には
十字状の脚部22bが形成されている。脚部22bはス
ピアピン23によりスピアホルダー24に取り付けられ
ている。スピアホルダー24は、短尺の筒状体である。
基端側には径方向内側に突出する鍔部24aが形成さ
れ、先端側端部には雄ねじが切られている。スピアホル
ダー24は、ラッチホルダー25に取り付けられてい
る。
【0015】ラッチホルダー25は、図2及び図5に示
すように先端側には2片のラッチ挟装片25aを有する
略筒状体であり、インナーチューブ21(図5において
図示略)の基端側外側面を、軸方向に摺動可能に覆って
いる。両ラッチ挟装片25aは、同一形状をなし、筒状
部分と同じ曲率をもって湾曲して、周方向に所定間隔を
介している。各ラッチ挟装片25aの長手方向略中央部
には矩形のラッチ穴25bが開口されている。基部には
ボルト孔25cが開孔されている。このボルト孔25c
に挿入された、径方向反対側に設けられた一対のストッ
パーボルト26(図5において図示略)によりラッチホ
ルダー25はインナーチューブ21に取り付けられてい
る。
【0016】ラッチ27は、径方向に開閉自在に、イン
ナーチューブ21の略中央に取り付けられている。両ラ
ッチ27は、図3に示すように径方向反対側に位置し、
ラッチスプリング28(図3において図示略)により径
方向外側に付勢されている。それ故、ラッチホルダー2
5がインナーチューブ21に取り付けられた状態では、
ラッチ27の径方向外側部分が図2及び図5に示すラッ
チ穴25bに挿入された状態になる。
【0017】インナーチューブ21の基端側端部には、
図2に示すようにスプリングプッシュ32が螺着されて
いる。スプリングプッシュ32は短尺の筒状体であり、
基端側端部には径方向外側に突出するフランジ32aが
形成されている。このフランジ32aの基端側端面は、
スピアホルダー24の先端側端面に当接している。フラ
ンジ32aは、その先端側端面とラッチホルダー25の
内周凸部25eとの間に介装されたスプリング31に押
圧されている。このスプリング31がスプリングプッシ
ュ32を基端側に押圧し、スピアホルダー24に螺着さ
れたラッチホルダー25が先端側に付勢された状態にな
っている。図中、符号29、30はOリングである。
【0018】次に、インナービットアセンブリ20を引
き揚げるためのオーバーショット40(インナービット
引揚装置)について説明する。オーバーショット40
は、図6に示すような、ワイヤー50に接続されてお
り、先端にスピアラッチ41(咬合部)が設けられてい
る。
【0019】スピアラッチ41は、2片のラッチ片42
(紙面右側に2点鎖線で示すラッチ片42はそれが開い
た状態が示されている)が略中央部においてスプリング
ピン43により回動可能に接続された洗濯ハサミ状のも
のである。先端側は、スピア22に咬合可能な形状に形
成されている。基端側はラッチバネ45により、先端側
が閉じるように付勢されている。スピアラッチ41は他
のスプリングピン44によりラッチアウトリング46に
接続されている。ラッチアウトリング46はハンガーシ
ャフト47を介してパイプ48に接続されている。パイ
プ48の基端側にはキャップ49が螺着されている。
【0020】次に、以上の如く構成された削孔装置1の
動作について図7乃至図9を用いて説明する。なお、図
7乃至図9は部分断面図である。ラッチ27はその側面
が描かれている。掘削する際には、図7に示すように、
ロッド11の段差部11aがラッチ27の自由端27a
を押圧することにより、ロッド11がインナービットア
センブリ20を押進させる。同時に図3に示すトップケ
ーシング12の凸部12aがラッチ27の側面27bを
押圧し、インナービットアセンブリ20を回転させる。
これらの動作によって、インナービット33(図7乃至
図9において図示略)は地盤を削孔することができる
(ロッド11を含むケーシングパイプ10自身は、地表
に設置された削孔機により回転し、掘進する)。その結
果、アウタービット13(図7乃至図9において図示
略)と共にインナービット33により地盤を削孔するこ
とができる。アウタービット13としては、既存のリン
グビットやメタルクラウンなどを使用することができ
る。また、インナービット33としては、通常の二重管
削孔に用いるクロスビットやボタンビットなどを使用す
ることができる。
【0021】ワイヤー50に接続されたオーバーショッ
ト40(図7乃至図9において図示略)をケーシングパ
イプ10内に下ろし、径方向内側に付勢されているスピ
アラッチ41は、図2に示すスピア22に当接するとそ
の形状に沿って開き、図9に示すようにスピア22を咬
合する。
【0022】スピアラッチ41がスピア22を咬合した
状態でワイヤー50を巻き上げると、ラッチホルダー2
5が基端側にスライドし、図5にも示す内端面25dが
ラッチ27の固定端27eの近傍に当接する。さらにワ
イヤー50を巻き上げると、図8に示すように内端面2
5dがラッチ27を押圧し閉じさせる。さらにワイヤー
50を巻き上げると、図2に示す先端側端面25fがス
トッパーボルト26に係止される。さらにワイヤー50
を巻き上げれば、インナービットアセンブリ20を引き
揚げることができる。
【0023】次に、削孔装置1を用いた二重管ダブルパ
ッカー注入の施工方法を図10乃至図16を用いて説明
する。まず、図10に示すように、削孔装置1により所
定深度まで地盤Gを削孔する。削孔完了後、図11に示
すように、ワイヤー50を巻き上げオーバーショット4
0によりインナービットアセンブリ20を引き揚げる。
次いで、図12に示すようにケーシングパイプ10内に
スリーブグラウトgを注入する。スリーブグラウトg
は、掘削孔Cとマンシェットチューブ60との間隙を間
詰めし、各注入孔61から噴出した固化材が目標注入領
域外に逸走するのを防止するためのものである。スリー
ブグラウト材としてはセメントベントナイト(以下CB
材という。)などを使用する。
【0024】次いで、図13に示すようにスリーブグラ
ウトgが充填されたケーシングパイプ10内にマンシェ
ットチューブ60を建て込み、ケーシングパイプ10を
引き抜く。マンシェットチューブ60には注入孔61が
軸方向に所定間隔を介して形成されていると共にその注
入孔61を覆う弾性スリーブ62が装着されている。そ
して図中に示すように、先端部に固化材を噴出する噴出
部72が形成されていると共にその噴出部72を挟む位
置にダブルパッカー71が装着されている固化材注入内
管70をマンシェットチューブ60内に建て込み、一次
注入材としてCB材を地盤Gに注入する。このとき、図
14のようにマンシェットチューブ60内は、目標注入
位置に存する注入孔61を挟む上下をダブルパッカー7
1により閉塞状態とされており、固化材注入内管70内
を移送された固化材は、噴出部72から噴出されてマン
シェットチューブ60の注入孔61を通り、弾性スリー
ブ62を押し広げながら地盤Gに注入される。係る注入
は、最深部に位置する注入孔61から最浅部に位置する
注入孔61に向かって順次行う。図中、符号fは地盤G
中に注入されたCB材を指す。
【0025】次いで、図15に示すように一次注入の完
了後、二次注入材として浸透性に優れた低粘度の水ガラ
ス系溶液型薬液を同様に地盤Gに注入し、固結土を造成
する。係る注入も、図16に示すように最深部に位置す
る注入孔61から最浅部に位置する注入孔61に向かっ
て順次行う。図中、符号sは地盤G中に注入された水ガ
ラス系溶液型薬液を指す。
【0026】上記説明ではスリーブグラウトgの充填方
法として代表的なものを示したが、本発明はこれにとら
われるものではなく、その他に、ケーシングパイプ10
にマンシェットチューブ60を建て込んだあとで、ケー
シングパイプ10の中に充填する方法、或いはケーシン
グパイプ10を引抜いたあとで掘削孔Cに充填する方法
でも構わない。
【0027】次に、本実施例の効果について説明する。
ワイヤー50の先端に取り付けたオーバーショット40
を、インナービットアセンブリ20に咬合させ、ワイヤ
ー50を巻き上げるだけで、すばやくインナービットア
センブリ20を引き揚げることができる。したがって、
従来の二重管削孔方法を用いる場合の如くインナー管の
引き揚げやネジ部の切り放し作業が不要となり、ケーシ
ングで削孔したのち直ちにケーシング内に注入外管を建
て込むことが可能となる。それ故、施工労力を軽減し、
また施工期間を短縮することができる。削孔時にはイン
ナービット33はトップケーシングに固定されており正
逆双方に回動可能なので、削孔効率を向上させることが
できる。また、インナーチューブ21の先端に螺着され
たインナービット33は、地盤中に埋め殺されずに、オ
ーバーショット40により回収することができるので経
済的である。その結果、施工期間を短縮し、かつ施工費
用を減少させることができる。施工実験では、対象地盤
や削孔方法によって異なるが、概ね施工時間が従来の2
/3〜1/2であった。実験結果に基づく試算では、概
ね施工費用は従来の2/3以下になった。
【0028】なお、注入する固化材としては、セメント
系固化材、セメントベントナイト、水ガラス系、高分子
系、非薬液系、それらの混合物等、本発明を実施する上
で好適なものを採用することができる。また、本実施例
においてはソレタンシュ注入工法に採用されたが、スリ
ーブ工法、ダブルストレーナ注入工法等、本発明を実施
する上で好適な工法に採用することができる。
【0029】また、本実施例においては鉛直方向に削孔
する場合について用いたが、水平方向、斜め方向に削孔
する場合等にも用いることができる。斯かる場合、オー
バーショット40のケーシングパイプ10への挿入は、
水圧等を利用して行えばよい。また、削孔する際には、
インナービットアセンブリ20内部から削孔面に水を噴
射させながら削孔することもできる。斯かる放水は、図
2及び図4に示すようにスピア22及びスピアホルダー
24が、インナーチューブ21の基端側を閉塞していな
いので可能となる。また、パーカッションを加えながら
削孔することもできる。
【0030】また、ロッド11、トップケーシング1
2、インナービットアセンブリ20の長さ、径、形状に
ついては、特に特定的な記載がない限りは本発明を実施
する上で好適なものとすることができる。また、本実施
例においては、スピア(被咬合部)22はインナービッ
トアセンブリ20に、スピアラッチ(咬合部)41はオ
ーバーショット40に設けられていたが、本発明におい
ては咬合部をインナービットアセンブリ20に、被咬合
部をオーバーショット40に設けることもできる。
【0031】また、咬合部及び被咬合部については、本
実施例に限定されるものではなく、本発明においては互
いに咬合可能な構造であればよい。なお、上図におい
て、同一構成要素には同一符号を付している。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成されるので、ワ
イヤーを引き抜くだけで、ケーシングの先端に装着され
たインナービットを引き上げることができ、削孔したの
ち直ちにケーシング内に注入外管を建て込むことができ
る。他方、削孔の際には、インナービットはケーシング
先端に脱落不能に装着されているので正逆双方に回動さ
せることができ、効率よく削孔を行うことができる。さ
らに、ケーシングに回転力と共に衝撃力を加えることに
よって、砂層、砂礫層においても、効率のいい削孔をす
ることが可能となる。その結果、本発明によれば、施工
期間を短縮し、施工費用を減少させることができると共
に施工労力を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る削孔装置の一部破断の側面図であ
る。
【図2】図3のAーA断面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図2のC−C断面図である。
【図5】ラッチホルダーの斜視図である。
【図6】オーバーショットの側面図である。
【図7】削孔装置の動作を示す図である。
【図8】削孔装置の動作を示す図である。
【図9】削孔装置の動作を示す図である。
【図10】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図11】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図12】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図13】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図14】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図15】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【図16】二重管ダブルパッカー注入の施工方法の工程
図である。
【符号の説明】 G 地盤 C 掘削孔 g スリーブグラウト f セメントベントナイト s 水ガラス系溶液型薬液 1 削孔装置 10 ケーシングパイプ 11 ロッド 11a 段差部 12 トップケーシング 12a 凸部 13 アウタービット 20 インナービットアセンブリ 21 インナーチューブ 22 スピア 22a 雄部 22b 脚部 23 スピアピン 24 スピアホルダー 24a 鍔部 25 ラッチホルダー 25a ラッチ挟装片 25b ラッチ穴 25c ボルト孔 25d 内端面 25e 内周凸部 25f 先端側端面 26 ストッパーボルト 27 ラッチ 27a 自由端 27b 側面 27c 固定端 28 ラッチスプリング 29、30 Oリング 31 スプリング 32 スプリングプッシュ 32a フランジ 33 インナービット 34 送水路 40 オーバーショット 41 スピアラッチ 42 ラッチ片 43、44 スプリングピン 45 ラッチバネ 46 ラッチアウトリング 47 ハンガーシャフト 48 パイプ 49 キャップ 50 ワイヤー 60 マンシェットチューブ 61 注入孔 62 スリーブ 70 固化材注入ホース 71 ダブルパッカー 72 噴出部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤を削孔した後、当該掘削孔から固化
    材を注入して固結土を造成し、地盤の透水性を低下させ
    ると共に地盤を強化する二重管ダブルパッカー注入の施
    工方法であって、(1)アウタービットが先端に設けら
    れた、軸方向に連結されたケーシングパイプと、該ケー
    シングパイプ内の先端部に挿入された、被咬合部が後端
    部に設けられると共にインナービットが先端部に脱落不
    能に装着されたインナービットアセンブリとにより地盤
    を削孔して前記ケーシングパイプを地中に設置する工程
    と、(2)前記被咬合部に咬合可能な咬合部を先端に有
    し、後端部をワイヤーに接続されたインナービット引揚
    装置を前記ケーシングパイプ内に挿入し、前記ケーシン
    グパイプの先端部に存する前記インナービットアセンブ
    リの被咬合部に咬合させ、前記ワイヤーを引き抜くこと
    により前記インナービットと共に前記インナービットア
    センブリを引き揚げる工程と、(3)前記ケーシングパ
    イプ内に、軸方向に所定間隔を介して固化材を噴出可能
    な注入孔を有する注入外管を建て込む工程と、(4)ケ
    ーシングパイプを前記掘削孔から引き抜き、前記注入外
    管のみ前記掘削孔の中に存置する工程と、(5)前記掘
    削孔と前記注入外管との隙間にスリーブグラウトを充填
    する工程と、(6)固化材を噴出可能な噴出部が先端に
    設けられ、該噴出部を挟んで、注入外管の内側面との間
    を閉塞可能にするダブルパッカーを有する固化材注入内
    管を前記注入外管に挿入する工程と、(7)該固化材注
    入内管の噴出部を前記注入孔に位置させ、この注入孔の
    上下における前記内管の外側面と前記注入外管の内側面
    との間を前記ダブルパッカーにより閉塞した後、前記固
    化材注入ホース内において移送された固化材を前記噴出
    部から噴射し、前記注入孔から前記地盤に注入する工程
    とを備えたことを特徴とする二重管ダブルパッカー注入
    の施工方法。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングパイプに回転力と共に衝
    撃力を加えつつ削孔する請求項1記載の二重管ダブルパ
    ッカー注入の施工方法。
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