JPH0939543A - 車両用空調制御装置 - Google Patents

車両用空調制御装置

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JPH0939543A
JPH0939543A JP20009695A JP20009695A JPH0939543A JP H0939543 A JPH0939543 A JP H0939543A JP 20009695 A JP20009695 A JP 20009695A JP 20009695 A JP20009695 A JP 20009695A JP H0939543 A JPH0939543 A JP H0939543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両内における各席間で異なる操作特性を考
慮し,各席での操作特性を他の席に着座した場合にも使
用可能として学習効率を高め,早期に,かつ,適切に乗
員の好む空調状態を学習すること。 【解決手段】 乗員の操作を環境条件とともに記憶し,
該記憶した操作履歴に応じて制御特性を乗員の好みの設
定へと逐次補正していくものであって,各席毎に独立に
設定可能な複数の手動設定手段CL4を有し,着座位置
検出手段CL7によって検出された着座位置情報に基づ
いて設定情報記憶手段CL5への設定情報記憶時,また
は,制御特性補正量の演算時に,乗員の設定情報を座席
による空調感覚の違いを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,自動的に車室内
を空調する,いわゆるオートエアコンと呼ばれる車両用
空調制御装置に関し,特に,乗員の感覚特性に適合した
空調制御を実現する車両用空調制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来,いわゆるオートエアコンと呼ばれ
る車両用空調制御装置は,車両に設けられた室温セン
サ,外気温センサ等の熱環境を検出するセンサから得ら
れる信号に応じて最適な吹出温度を演算し,この演算さ
れた吹出温度の値に基づいて,あらかじめ定められた制
御特性により車室内に対して空調風を吹き出すものであ
った。
【0003】しかしながら,温熱感覚には個人差があ
り,吹出風の温度や風量バランスのような空調制御状態
の好みは乗員の感覚によって異なるため,あらかじめ定
められた制御特性が乗員の好みに合致しない場合には,
熱環境が変化するたびに乗員が手動設定手段によって設
定を変更しなければならなかった。
【0004】そこで,特開平5−178063号公報に
開示された車両用空気調和制御装置は,乗員の温熱環境
要因や,着衣量,運動量等の人的要因から決定される標
準的温感に対する乗員の好み,標準温度毎に乗員が操作
する変更量に関する複数のパターンを学習し,いずれか
のパターンを選択することによって,頻繁な設定操作を
なくして好みにあった快適な空調制御を実現しようとす
るものである。
【0005】また,乗員が助手席で行う操作は,運転席
で行う操作に比して,気流に対する障害物の量,吹出口
の位置等の車両側の特性の違いや,運転操作による運動
量の差などの乗員側の違いから異なることが多いが,乗
員の熱環境に対する基本的な設定の好みは不変であるか
ら,助手席で行った操作は,同じ乗員が運転席に着座し
た場合にも何らかの参考になるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の特開平5−178063号公報に開示された発明に
あっては,どの席に座った乗員の操作変更かという情報
を学習に加味せず,運転席乗員の操作も,助手席乗員の
操作も同様に取り扱うため,精度の良い学習ができない
という問題点がった。
【0007】また,当初は助手席に乗車していた乗員
が,運転席に乗車した場合には,助手席で行った操作に
ついては,なんら学習されていないか,あるいは,学習
していても助手席の環境に対する操作特性として学習し
ていることになり,同じ乗員が運転席に着座した場合に
は,運転席での操作特性の学習をやり直さなければなら
ず,学習効率が悪いという問題点もあった。
【0008】本発明は,上述のような問題点を解消する
ためになされたものであり,車両内における各席間で異
なる操作特性を考慮し,各席での操作特性を他の席に着
座した場合にも使用可能として学習効率を高め,早期
に,かつ,適切に乗員の好む空調状態を学習することで
きる車両用空調制御装置を提供するものである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】上記の目的を達成する
ために,請求項1に係る車両用空調制御装置は,熱環境
情報検出手段CL1から入力された室温,外気温,日射
量等の熱環境情報および設定室温に基づいて目標空調条
件を演算し,車室内における空調状態が前記目標空調条
件を維持するように自動的に空調装置CL2を制御する
空調風自動設定手段CL3と,車両の各席毎に独立に設
けられ,乗員の手動操作により前記空調装置CL2の設
定室温,送風状態を設定変更する手動設定手段CL4
と,前記手動設定手段CL4が操作されたときの,前記
熱環境情報,目標空調条件,設定室温,送風状態,使用
時間のいずれかあるいは全てを記憶する設定情報記憶手
段CL5と,前記設定情報記憶手段CL5に記憶された
設定情報に基づいて前記空調風自動設定手段CL3の制
御特性を補正するための制御特性補正量を演算する制御
特性補正量演算手段CL6と,空調の対象となる乗員が
車両のどの位置に着座しているかを検出する着座位置検
出手段CL7と,前記設定情報記憶手段CL5への情報
記憶時または前記制御特性補正量演算手段CL6による
制御特性補正量の演算時に,前記着座位置検出手段CL
7による検出情報と前記手動設定手段CL4による設定
情報により,乗員の設定情報を補正する席間補正手段C
L8とからなるものである。
【0010】すなわち,乗員の操作を環境条件とともに
記憶し,該記憶した操作履歴に応じて制御特性を乗員の
好みの設定へと逐次補正していくものであって,各席毎
に独立に設定可能な複数の手動設定手段CL4を有し,
着座位置検出手段CL7によって検出された着座位置情
報に基づいて設定情報記憶手段CL5への設定情報記憶
時,または,制御特性補正量の演算時に,乗員の設定情
報を座席による空調感覚の違いから補正するので,車両
のどの席でなされた操作であっても,精度良く学習し,
学習した席と異なる席に着座した場合でも正確に乗員の
好みに応じた制御特性に補正することができる。
【0011】また,請求項2に係る車両用空調制御装置
にあっては,前記席間補正手段CL8は,前記設定情報
記憶手段CL5に設定情報を記憶する際,空調の対象と
なる乗員の手動設定操作を,着座位置検出手段CL7に
より検出された席に相当する所定の補正値を用いて補正
するものである。
【0012】すなわち,設定情報記憶手段CL5へ設定
情報を記憶する際,空調の対象となる乗員の手動設定操
作を,着座位置検出手段CL7の検出した席に相当する
所定の補正値を用いて補正するので,空調感覚の座席毎
の差を考慮にいれて,乗員の操作特性を記憶することが
できるので,対象となる乗員固有の空調好みを精度良く
学習することができる。
【0013】また,請求項3に係る車両用空調制御装置
にあっては,前記席間補正手段CL8は,前記設定情報
記憶手段CL5に設定情報を記憶する際,空調の対象と
なる乗員の手動設定操作を,着座位置検出手段CL7に
より検出された着座席毎に割り当てられた記憶領域に記
憶し,前記制御特性補正量演算手段CL6による制御補
正量演算時に,対象となる着座位置での補正量を,該当
する席の記憶領域の設定情報とともに,他の席での設定
情報を補正して用いるものである。
【0014】すなわち,設定情報記憶手段CL5へ設定
情報を記憶する際,空調の対象となる乗員の手動設定操
作を,着座位置検出手段CL7の検出した着座席毎に割
り当てられた記憶領域に記憶し,制御補正量演算時に,
対象となる着座位置での補正量を,該当する席の記憶領
域の設定情報とともに,他の席での設定情報を席間補正
手段CL8によって補正して用いるため,座席間で異な
る乗員の操作設定の違いを学習することができ,さらに
精度良く学習することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,この発明に係る車両用空調
制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】〔実施例1〕図2は,実施例1に係る車両
用空調制御装置の構成を示す説明図であり,図3は,こ
の車両用空調制御装置の乗員操作部の詳細を示す説明図
である。
【0017】空調装置1(特許請求の範囲における空調
装置CL2に該当する)は,ブロアユニット2,クーリ
ングユニット3,ヒータユニット4を順次連結して構成
されている。ブロアユニット2には外気導入口5と内気
導入口6とが成形されているとともに,この両導入口
5,6を開閉するインテークドア7,該インテークドア
を回動するためのアクチュエータ8,空調風を発生させ
るブロアファン9,該ファン9を回転させるためのブロ
アファンモータ10が配置されている。
【0018】前記クーリングユニット3にはエバポレー
タ11が配置され,配管12により図示しない冷凍サイ
クルと連結構成する図示しない膨張弁からの冷温冷媒が
エバポレータ11に供給され,空調風を冷却後,冷媒は
図示しないコンプレッサに戻る。
【0019】また,前記ヒータユニット4にはエアミッ
クスドア13が枢設され,さらにそのエアミックスドア
13を回動するためのアクチュエータ14が配設される
とともにヒータコア15が配設される。ヒータコア15
には配管27により図示しない車両用エンジンの温水で
ある冷却水が供給,循環され,ヒータコア15を通過す
る空調風を加熱する。
【0020】ヒータユニット4の下流端部にはデフロス
タダクト16,ベントダクト17,フットダクト18が
連通されており,各ダクト16,17,18の基端部に
は開閉ドア19,20,21が枢支され,さらに各開閉
ドア用のアクチュエータ22,23,24が配設されて
いる。ベントダクトの端部にはベントグリル25が設け
られ,所望の方向を設定するルーバーフィン26が配設
されている。
【0021】さらに,運転席側と助手席側とで独立に温
調が可能な構造となっており,ベントダクト17とフッ
トダクト18が運転席側17−a,18−aと助手席側
17−b,18−bで独立しており,これらにつながる
ヒータユニット内のエアミックスドア13,各ダクトの
開閉ドア20,21,および,各ドアのアクチュエータ
14,23,24も運転席側(a)と助手席側(b)に
独立に設けれている。なお,46は風量調節ドア,47
は風量調節ドア用アクチュエータであり,ブロアファン
によって送風される空気を,運転席,助手席へ目標風量
どおりに吹き出されるよう調節するものである。
【0022】また,空調のインテークモード,風量,吹
出モードおよび温度制御を行うコントローラ30(特許
請求の範囲の空調風自動設定手段CL3,制御特性補正
量演算手段CL6,席間補正手段CL8に該当する)が
設けられ,システムの起動と,室温や後述する吹き出し
口モード,内外気導入切り換えモード,風量設定の自動
制御を行うオートエアコンスイッチ31,コンプレッサ
ON/OFFスイッチ32,空調風と吹き出しとコンプ
レッサの回転を停止して起動待ち状態にするための停止
スイッチ33,車両の熱環境を計測する室温センサ3
4,外気温センサ35,日射量センサ36が設けられて
いる(上記31〜36は特許請求の範囲の熱環境情報検
出手段に該当する)。
【0023】さらに,乗員が希望する設定を行う室温設
定器37,風量設定器38,空調風の導入を室内あるい
は室外あるいはその両方に切り換える内外気導入切換ス
イッチ39,空調風を室内に吹き出す際,前席乗員の胸
元付近へ吹き出すベント吹出モード,前席乗員の足元付
近へ吹き出すフット吹出モード,その両方から吹き出す
バイレベル吹出モードを切り換える吹出口モードスイッ
チ40,車両フロントウィンドウの窓曇りを除去するた
めのフロントデフロスタスイッチ41の出力値が入力さ
れ,演算後,インテークモードの設定としてアクチュエ
ータ8に開閉の指示がなされ,風量設定としてブロアフ
ァンモータ10へ電圧が出され,吹出モードとしてドア
アクチュエータ22,23,24にそれぞれ開閉の指示
がなされ,さらに吹出温制御として,エアミックスドア
アクチュエータ14に開度の指示が行われる(上記37
〜41は特許請求の範囲の手動設定手段CL4に該当す
る)。
【0024】このうち,オートエアコンスイッチ31,
室温設定器37,風量設定器38,吹出口選択器40
は,図2に示したように,運転席用(a),助手席用
(b)の2個ずつ備えており,それぞれ独立に設定可能
となっている。ただし,ブロアファンユニット2とクー
ラユニット3,ヒータユニット4は共通の1個を使用す
るため,これらユニットの状態によって,独立に制御可
能な範囲は制限される。
【0025】また,日射量センサ35は運転席と助手席
に入射する日射量を独立に計測可能な機能を備えてい
る。42は空調表示部であり,目標室温,吹き出し口モ
ード,リアデフロスタ,風量などが表示されている。
【0026】また,コントローラ30には,車両,乗員
毎の制御特性補正情報を記憶したカード式メモリ43
(特許請求の範囲の設定情報記憶手段CL5に該当す
る)の記憶データを読み取り/書き出しするためのカー
ド情報入出力装置44(特許請求の範囲の席間位置検出
手段CL7に該当する)が接続され,カード式メモリの
保持部45は,図3に示すように乗員操作部の内部また
は近傍に設けられている。カード情報入出力装置44に
は,カード式メモリを運転席乗員用43−aと助手席乗
員用43−bの2枚を挿入可能に構成されている。
【0027】次に,動作について図4〜図11に示すフ
ローチャート,および,図12〜図14に示す説明図に
より説明する。
【0028】図4は,本実施例に係る車両用空調制御装
置の一連の動作を示すフローチャートであり,まず,空
調装置1の起動スイッチであるオートエアコンスイッチ
が押されると,ステップS301に進み,後述する各ス
テップの演算に用いる予め定められた定数A〜Uの値と
乗員の設定変更情報を,コントローラ30本体内に内蔵
されたメモリから読み込む(初期化処理)。続いて,ス
テップS302では熱環境情報検出手段CL1としての
各センサの出力信号と,乗員の設定室温,各スイッチの
状態を読み込む(データ入力処理)。
【0029】次に,ステップS303では,エバポレー
タ通過後の冷風のヒータコア通過量を制御するエアミッ
クスドアの開度を運転席側,助手席側それぞれX_d
r,X_asとして求める(エアミックス開度処理)。
まず,現在の熱負荷状態下で設定室温にするための制御
目標条件である目標吹出温度を運転席側をTof_dr
と助手席側をTof_asとして次の式(1),(2)
によって求める。
【0030】 Tof_dr=A・T’set_dr+B・Tamb+
C・Qsun_dr+D・Tic+E・・(1)
【0031】 Tof_as=A・T’set_as+B・Tamb+
C・Qsun_as+D・Tic+E・・(2)
【0032】ここで,A〜Eは標準的な基準車両につい
て想定された定数,T’setは次の式(3),(4)
によって補正された設定温度である。
【0033】T’set_dr=Tset_dr+Cs
et_dr(Tamb,Qsun_dr)・・(3)
【0034】T’set_as=Tset_as+Cs
et_as(Tamb,Qsun_as)・・(4)
【0035】ここで,Tset_dr,Tset_as
は現在着座している座席の室温設定器で設定している設
定温度であり,Cset_dr(Tamb,Qsun_
dr),Cset_as(Tamb,Qsun_as)
は,各環境条件で乗員の好みの制御特性となるように,
過去の操作特性から運転席,助手席それぞれ別々に予測
演算した補正項である。これに関しては後で詳述する。
【0036】続いてステップS304,S305では,
目標吹出温度Tof_dr,Tof_asに対して最適
な吹出口モード,吸込口の状態をそれぞれ決定する(吹
出口モード処理/吸込口処理)。
【0037】また,ステップS306では,目標吹出温
度Tof_dr,Tof_asに応じた風量を吹き出す
ように予め定められているブロアファン印加電圧特性に
よってブロアファン電圧Vfanを決定する(風量処
理)。
【0038】その後,ステップS307では,上記ステ
ップS304〜S306において演算した制御量になる
よう各アクチュエータへ制御信号を出力した後,ステッ
プS302に戻ってオフスイッチが押されるまで,上記
ステップS302〜S307の処理を繰り返す。以下,
上記各ステップの詳細について説明する。
【0039】(初期化処理)図5は,図4に示したステ
ップS301の初期化処理の詳細を示すフローチャート
である。
【0040】ここでは,まず,ステップS401で,ス
テップS303のエアミックス開度処理の目標吹出温度
の演算で用いる定数A〜E,エアミックス開度算出に用
いる定数F,G,H,ステップS304の吹出口モード
の決定に要するI〜L,ステップS305の吸込口モー
ドの決定に要する定数M〜Q,ステップS306のブロ
アファン電圧の決定に要するR〜Uの各定数をセットす
る。
【0041】ステップS402では,カード情報入出力
装置44に運転席用カード式メモリ43−aが挿入され
ているか否かを判断し,挿入されていると判断した場合
にはステップS403へ,挿入されていないと判断した
場合にはS404へ処理が移行する。
【0042】ステップS403では,運転席乗員の設定
情報をカード式メモリ45−aから設定温度補正関数C
set(Tamb,Qsun_dr),風量補正関数C
fan(Tamb,Qsun_dr),吹出口モード補
正値ΔI,ΔKを読み込み,図13に示す席間補正係数
Kdd(set),Kdd(fan),Kdd(mod
e)を掛けたものを,それぞれCset_dr(Tam
b,Qsun_dr),Cfan_dr(Tamb,Q
sun_dr),ΔI_dr,ΔK_drとし,コント
ローラ30に内蔵されたRAMへセットする。
【0043】ステップS404では,同様に, Cset_dr(Tamb,Qsun_dr) =Cfan_dr(Tamb,Qsun_dr) =ΔI_dr=ΔK_dr=0 としてセットする。
【0044】ステップS405では,カード情報入出力
装置44に助手席用カード式メモリ43−bが挿入され
ているか否かを判断し,挿入されていると判断した場合
にはステップS406へ,挿入さていないと判断した場
合にはステップS407へ処理が移行する。
【0045】ステップS406では,助手席乗員の設定
情報をカード式メモリ43−bからCset(Tam
b,Qsun_as),Cfan(Tamb,Qsun
_as),ΔI,ΔKを読み込み,座席間補正係数Ka
d(set),Kad(fan),Kad(mode)
を掛けたものをCset_as(Tamb,Qsun_
as),Cfan(Tamb,Qsun_as),ΔI
_as,ΔK_asとして,コントローラ30に内蔵さ
れたRAMへセットする。
【0046】ステップS407では,同様に, Cset_as(Tamb,Qsun_as) =Cfan_as(Tamb,Qsun_as) =ΔI_as=ΔK_as=0 としてセットする。
【0047】すなわち,本実施例にあっては,ステップ
S403〜407により,カードが挿入されているか否
によって学習した設定情報を用いるか否かを判断し,カ
ードが挿入されている場合の自動制御では,過去の設定
履歴から得られた特性に基づいた制御を行い,カードが
無い場合の自動制御では,過去の設定特性による補正を
実行しない。
【0048】ただし,これに限定されるものではなく,
例えば,カードが存在してもキャンセルスイッチを設け
ることによって,過去の設定情報を用いない制御にして
も良い。例えば,助手席にカードが挿入されていても,
それが助手席乗員とは他人のカードである場合には,設
定情報を用いない方が良い。このような場合には,キャ
ンセルスイッチを押すことによって, Cset_as(Tamb,Qsun_as) =Cfan_as(Tamb,Qsun_as) =ΔI_as=ΔK_as=0 にセットし,助手席は通常の自動制御にする。
【0049】また,助手席に着座センサを設置し,助手
席乗員の有無を判定することによって,助手席カード式
メモリが無い場合の設定情報を変えても良い。すなわ
ち,助手席乗員が居る場合には, Cset_as(Tamb,Qsun_as) =Cfan_as(Tamb,Qsun_as) =ΔI_as=ΔK_as=0 として,通常の自動制御とする。
【0050】反対に,助手席乗員が居ない場合には, Cset_as(Tamb,Qsun_as) =Cset_dr(Tamb,Qsun_dr) Cfan_as(Tamb,Qsun_as) =Cfan_dr(Tamb,Qsun_dr) ΔI_as=ΔI_dr,ΔK_as=ΔK_dr として,助手席側の制御を運転席乗員の制御特性によっ
て制御する。
【0051】これにより,助手席乗員が居ない場合に
は,車室内全体の空調を運転席乗員の好みの制御状態に
設定することができる。
【0052】(データ入力処理)図6は,図4に示した
ステップS302のセンサ値,スイッチ入力(データ入
力)処理の詳細を示すフローチャートである。ここで
は,各センサからの入力信号および,手動設定スイッチ
類の設定状態を入力し,それぞれ相当する変数へセット
するとともに,空調装置1本体の起動および停止を制御
する。
【0053】すなわち,ステップS501では,検出室
温をTic,検出外気温をTamb,検出日射量をQs
un,乗員の設定室温をTset,手動設定ブロアファ
ン電圧設定値をVfan,mにそれぞれセットし,吹出
口モードを選択する吹出口選択スイッチ,導入空気の内
気とするか外気とするか切り換える内外気導入切り換え
スイッチの選択状態,空調装置のメインスイッチである
オートエアコンスイッチ各状態を入力する。
【0054】ステップS502では,空調装置のメイン
スイッチであるオートエアコンスイッチがオフされる
か,自動車のエンジン始動のためのメインスイッチであ
るイグニションキーがオフされるかして,今回における
空調装置1の使用が終了したか否かを判断し,使用終了
と判断した場合には,ステップS506の学習処理へ移
行した後,本処理を終了する。反対に使用終了ではない
と判断した場合には,ステップS503へ移行する。
【0055】ステップS503では,ユーザモードか否
かを判断し,ユーザモードであると判断した場合には,
次に,ステップS504で,手動設定キーが押され,乗
員の操作がなされたか否かを判断し,乗員操作がなされ
たと判断した場合にはステップS505へ,ユーザモー
ドではない(ステップS503否定),乗員の操作がな
されていない(ステップS504否定)と判断した場合
にはそのまま処理を終了してメインフローへ戻る。
【0056】ステップS505では,ステップS506
の学習処理において用いる設定変更情報として,操作し
た乗員の座席,操作時の時刻(空調装置使用開始からの
経過時間),変更前後の設定内容と,環境条件として室
温,設定温,外気温,日射量および目標吹出温度を設定
変更情報記憶バッファに記憶してメインフローへ戻る。
【0057】(エアミックス開度処理)図7は,図4に
示したステップS303のエアミックス開度処理の詳細
を示すフローチャートである。
【0058】ステップS601では,設定温度を乗員設
定情報を加味した次式で補正する。すなわち, Tset_dr_new=Tset_dr+Cset_
dr(Tamb,Qsun_dr) Tset_as_new=Tset_as+Cset_
as(Tamb,Qsun_as) である。
【0059】ここで,Tset_dr,Tset_as
は現在設定されている設定室温,Cset_dr(Ta
mb,Qsun_dr),Cset_as(Tamb,
Qsun_as)はステップS404において決定した
乗員設定情報の補正量である。
【0060】次に,ステップS602,S605では,
運転席,助手席の設定温度Tset_dr,Tset_
asに変更があったか否かを判断し,変更がないと判断
した場合にはそれぞれステップS603,S606に移
行し,Tset_dr_new,Tset_as_ne
wの一次遅れ処理を行う。
【0061】これは,環境の変化によってTset_d
r_new,Tset_as_newの値がステップ的
に変化した場合に,制御が急変するのを防ぐための処理
である。すなわち,1サイクル前の設定温Tset_d
r_old,Tset_as_oldと今回計算された
Tset_dr_new,Tset_as_newを用
いて次式でT’set_dr,T’set_asを決定
する。
【0062】すなわち, T’set_dr=w×Tset_dr_new+(1
−w)×Tset_dr_old T’set_as=w×Tset_as_new+(1
−w)×Tset_as_old (ここで,wは0<w<1を満たす既定値である)であ
る。
【0063】ステップS602,S605で設定温度が
変更されたと判断した場合には,それぞれステップS6
04,S607に移行し,ステップS601で求めたT
set_dr_new,Tset_as_newをその
ままT’set_dr,T’set_asにセットす
る。ここでは,設定温が乗員の操作によって変更された
場合なので,遅れなく変更することで操作に対する制御
応答性を向上させている。
【0064】次に,ステップS608では,今回求めた
Tset_dr_new,Tset_as_newを次
サイクルで使用するためにTset_dr_old,T
set_as_oldとしてセットする。
【0065】さらに,ステップS609では,決定され
た目標設定室温T’set_dr,T’set_as
と,各センサ値を用いて,目標吹出度Tof_dr,T
of_asを, Tof_dr=A×T’set_dr+B×Tamb+
C×Qsun_dr+D×Tinc+E Tof_as=A×T’set_as+B×Tamb+
C×Qsun_as+D×Tinc+E で決定する。
【0066】ここで,T’set_dr,T’set_
asが各席乗員の設定温の好みを加味した値となってい
るので,目標吹出温度Tof_dr,Tof_asも各
席乗員の環境条件に対する好みを反映した補正がなされ
ていることになる。
【0067】ステップS610では,目標吹出温Tof
_dr,Tof_asを吹き出すために必要なエアミッ
クスドア開度X_dr,X_asを次式で算出する。す
なわち, X_dr=F×Tof_dr2 +G×Tof_dr+H
+Cx_dr(Tof_as) X_as=F×Tof_as2 +G×Tof_as+H
+Cx_as(Tof_dr) である。
【0068】ここで,F,G,Hは定数であり,Cx_
dr(Tof_as)は,助手席側の目標吹出温がTo
f_asの時に,運転席側エアミックスドア開度を補正
する関数で,Cx_as(Tof_dr)は逆に運転席
側の目標吹出温がTof_drの時に,助手席側エアミ
ックスドア開度を補正する関数である。
【0069】本実施例では,1つのエバポレータとヒー
タコアを通過した気流を,隣接した2つドアによってエ
アミックスし,運転席側,助手席合の吹出ダクトへ送風
する構成をとっているため,運転席側と助手席側の吹出
温が相互に影響し合う。Cx_dr(Tof_as),
Cx_as(Tof_dr)は,この影響を補正して目
標の吹出温にするために必要な項である。
【0070】(吹出口モード処理)図8は,図4に示し
たステップS304の吹出口モード処理の詳細を示すフ
ローチャートである。
【0071】ステップS701では,予め定められてい
る吹出口モード決定のためのパラメータI,J,K,L
を,図5に示したステップS402に読み込んだΔI_
dr,ΔI_as,ΔK_dr,ΔK_asで補正し,
それぞれ I_dr=I+ΔI_dr, J_dr=J+ΔI_dr, K_dr=K+ΔK_dr, L_dr=L+ΔK_dr I_as=I+ΔI_as, J_as=J+ΔI_as, K_as=K+ΔK_as, L_as=L+ΔK_as として設定する。
【0072】ステップS702では,目標吹出温度To
f_dr,Tof_asに応じ,予め定められた吹出口
モードマップを用いて吹出口モードを選択する。ここ
で,各吹出口モードの切り換え点には,ステップS70
1で計算した値を用い,運転席吹出口モードの選択には
I_dr,J_dr,K_dr,L_dr,助手席側吹
出口モードの選択にはI_as,J_as,K_as,
L_asを用いる。
【0073】これにより,各席乗員の変更操作に基づい
て演算される値で初期パラメータが補正されるので,各
席乗員の吹出口モードの好みに合致した吹出口が選択さ
れることになる。ここで,各モードの吹き出し状態を下
記に示す。
【0074】ベントモード:インストパネルに配置され
たベンチレータグリルのみから吹き出す。 バイレベルモード:ベンチレータグリルと足元吹出口の
双方から吹き出す。 フットモード:足元吹出口およびインスト上面に開口
し,フロントウィンドウ内面へ吹き出すデフロスタ吹出
口から吹き出す。
【0075】ステップS703では,吹出口モードが手
動スイッチにより選択されているか否かを判断し,選択
されていると判断した場合にはステップS704に移行
し,ステップS702の吹出口モードを選択されている
モードに変更する。
【0076】ステップS705では,デフロスタスイッ
チが押されていて,フロントウィンドウの窓晴れを行う
デフロスタモードが選択されているか否かを判断し,デ
フロスタモードの場合には,ステップS706へ移行し
て吹出口モードを,デフロスタモードにセットする。ま
た,ステップS705においてデフロスタスイッチが押
されていないと判断した場合には,ステップS707に
進んで,運転席側と助手席側の吹出口モードの組み合わ
せに応じてデフロスタ吹出口の開成率を演算する。
【0077】すなわち,運転席,助手席のどちらかがフ
ットモードの場合には,Tof_dr,Tof_asの
うち低いほうの値が既定値以上の場合には,デフロスタ
吹出口を,例えば20%といった既定量だけ開成する。
【0078】(吸込口処理)図9は,図4に示したステ
ップS305の吸込口処理の詳細を示すフローチャート
である。
【0079】ステップS801では,目標吹出温Tof
_dr,Tof_asを比較し,低いほうの値をTof
とする。ステップS802では,該Tofに応じて,予
め定められた吸込口マップを用いて吸込口の状態を選択
する。ここで,各状態は, REC:100%内気循環 20%FRE:20%外気導入,80%内気循環 FRE:100%外気導入 という意味である。
【0080】ステップS803では,吸込口スイッチが
手動スイッチにより固定されているか否かを判断し,固
定されている判断した場合にはステップS804で相当
する吸込口を選択する。
【0081】(風量処理)図10は,図4に示したステ
ップS306の風量処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【0082】ステップS901では,目標吹出温度To
f_dr,Tof_asに応じて,予め定められたブロ
アファン電圧マップを用いてブロアファン印加電圧Vf
an_drとVfan_asを算出する。
【0083】ステップS902では,ステップS901
において演算されたブロアファン電圧を運転席,助手席
の乗員設定情報で補正し,それぞれVfan_cor_
dr,Vfan_cor_asとする。
【0084】次に,ステップS903では,ブロアファ
ン電圧が手動スイッチにより固定されているかどうか判
別し,固定されている場合にはステップS904で,固
定されている席のファン電圧を,選択されている電圧V
fanm_dr,Vfanm_asに変更する。ステッ
プS903で,運転席,助手席とも風量が固定されてい
ない場合にはステップS905に移行する。
【0085】ステップS905では,Vfan_cor
_drとVfan_cor_asを用いてブロアファン
印加電圧Vfanを演算する。すなわち, Vfan=(Vfan_cor_dr+Vfan_co
r_as)/2 である。
【0086】ステップS906では,風量調整ドアの開
度D_airを次式で算出する。すなわち, D_air=func(Vfan,Vfan_cor_
dr/Vfan_cor_as,X_dr,X_as) である。
【0087】ここでは,風量と,運転席側と助手席側の
必要風量の比から定まる値を,2つのエアミックスドア
開度で補正することによって決定する。なお,この関係
式は,車両開発時に実験的に定められる。
【0088】(出力処理)図11は,図4に示したステ
ップS307の出力処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【0089】ステップS1001では,ステップS30
3,S304,S305で設定されたエアミックス開度
X,吹出口モード,吸込口となるように,エアミックス
ドア,吹出口モードドア,吸込口モードドア,風量調整
ドアの各アクチュエータへ駆動信号を出力する。
【0090】その後,ステップS1002では,ステッ
プS306で設定したブロアファン電圧Vfan’なる
ようにブロアファンモータへ駆動信号を出力する。
【0091】(学習処理)図12は,図6に示したステ
ップS508の学習処理の詳細を示すフローチャートで
ある。
【0092】まず,ステップS1101では,操作時に
記憶された操作情報記憶バッファに記憶されている操作
情報のうち,設定室温データについて,図13に示した
席間補正係数を乗じて,変更幅を補正する。席間補正係
数は,今回の座席での設定変更幅を,設定情報記憶メモ
リに記憶する設定履歴データの基準となる座席における
設定室温の変更幅へと補正するため,予め設定されてい
る係数である。
【0093】次に,ステップS1102では,ステップ
S1101で補正された設定室温データを,操作情報記
憶バッファに設定温度と同時に記憶されている外気温,
日射量データから記憶領域を決定し,設定を行った席側
のカード式メモリの履歴データ部に記憶する。外気温,
日射量に対する記憶領域の割当は図14,図15に示
す。
【0094】その後,ステップS1103では,各席用
カード式メモリの更新された記憶領域の履歴データを平
均して,記憶し,全領域についての設定室温補正関数C
set(Tamb,Qsun)を決定し,該当するカー
ド式メモリの記憶領域に記憶する。
【0095】次に,ステップS1104では,操作情報
のうち吹出口モードについて,変更時点の目標吹出温
を,変更した座席用のカード式メモリの変更パターンに
該当する履歴データ部へ記憶する。記憶形態は図16に
示すようになっている。
【0096】ステップS1105〜S1106では,操
作情報のうち風量について,ステップS1103〜S1
104と同様の処理を行い,Cfan(Tamb,Qs
un)を決定し,該当する席のカード式メモリに記憶す
る。
【0097】ステップS1107では,操作情報記憶バ
ッファに記憶された記憶データのうち吹出口モードにつ
いて,変更時の目標吹出温度を,操作した座席のカード
式メモリの吹出口変更パターンに相当する領域の履歴部
に記憶し,全データを平均して,既定値I,Kとの差を
算出し,これを吹出口モード補正値ΔI,ΔKとして各
席用のカード式メモリへ新たに記憶する。
【0098】(実施例1の効果)以上により,本実施例
では運転操作などの作業量の違いや,ステアリングなど
吹出風の障害となる部品による気流感の違いなどによっ
て,平均的な席間の設定差によって異なる操作特性を考
慮にいれ,乗員の操作特性として使用する補正量は,席
間の補正係数を掛けることによって単一の基準座席での
補正量として記憶する。
【0099】これにより,基準座席と異なる座席に乗車
したときに行った操作も学習することができ,学習速度
を早めることができる。また,どの座席に乗車しても,
席間の補正係数を乗じて用いるだけで,これまで学習し
てきた操作特性を反映した制御が可能となり,どの席に
乗車してもカード式メモリを移動するだけで乗員の好み
の空調状態が実現される。
【0100】(実施例2)次に,実施例2について説明
する。ここでは,実施例1と異なる部分のみ説明する。
実施例2は,実施例1のカード式メモリ43の代わり
に,コントローラ30に内蔵されたRAMを用いる。
【0101】すなわち,図2において44を内蔵RAM
とみなし,43−a,43−bをRAM内部の2つの設
定情報記憶領域と考える。これに伴い,乗員設定器は図
17のように図3に示した45のカード式メモリ保持部
の代わりに,43−a,43−bのどちらの設定情報を
使用するかを選択するためのメモリ選択スイッチ48,
49を運転席用と助手席用の2組設ける。
【0102】また,図17では,使用中の操作によって
RAMの設定情報を更新するか否かを選択する学習ON
/OFFスイッチ50も運転席用,助手席用の2個配設
する。
【0103】実施例2の動作では,実施例1の図4に示
したステップS301の初期化処理と図6に示したステ
ップS506の学習処理の内容が,それぞれ図5,図1
2に示したものとは異なり,これを,図18,図19の
フローチャートによって説明する。
【0104】まず,図18において,ステップS170
1は,図5のステップS401と同様に,後処理で使用
する定数A〜Uを読み込む。
【0105】ステップS1702では,運転席,助手席
のメモリ選択スイッチ状態から使用する記憶領域を決定
する。次に,ステップS1703では,運転席用学習ス
イッチが押されているか否かを判断し,押されている場
合にはステップS1704へ移行し,押されていない場
合にはステップS1705へ移行する。
【0106】ステップS1704では,運転席側のメモ
リ選択スイッチで選択されている記憶領域の乗員設定情
報から設定温度補正関数,風量補正関数,吹出口モード
補正値を,それぞれCset_dr(Tamb,Qsu
n_dr),Cfan_dr(Tamb,Qsun_d
r),ΔI_dr,ΔK_drとしてセットする。
【0107】ステップS1705では,Cset_as
(Tamb,Qsun_dr),Cfan_dr(Ta
mb,Qsun_dr),ΔI_dr,ΔK_drの値
を全て0にする。
【0108】ステップS1706〜ステップS1708
は,助手席側についてステップS1703〜S1705
と同様の処理を行い,Cset_as(Tamb,Qs
un_as),Cfan_as(Tamb,Qsun_
as),ΔI_as,ΔK_asの値をセットする。
【0109】次に,図19に示した学習処理について説
明する。ステップS1801では,運転席側,助手席側
のいずれかの学習スイッチによって,学習モードが選択
されているか否かを判断し,選択されている場合のみス
テップS1802以降の処理を行う。
【0110】ステップS1802では,今回の操作によ
って更新すべき学習対象メモリを,運転席側と助手席側
のメモリ選択スイッチ,学習スイッチの選択状態によっ
て選択する。
【0111】すなわち,運転席側と助手席側で選択され
ているメモリが異なる場合には,そのまま選択されてい
るメモリを学習対象とするが,両席の選択メモリが同じ
場合には,図20に示すように学習スイッチの状態によ
ってどちらか一方の席の操作のみ学習対象とする。これ
により,1つのメモリに記憶される操作特性の複数に乗
員の操作特性が記憶されることを防止することができ
る。
【0112】ステップS1803〜S1809では,実
施例1(図12)と同様の処理を,ステップS1802
で選択された学習対象メモリについて行う。
【0113】(実施例2の効果)本実施例によれば,カ
ード式メモリを持ち運んで移動させなくても,スイッチ
操作のみで,使用するメモリを切り換えることができ,
手間を省くことができる。なお,本実施例では,操作情
報記憶メモリと選択スイッチは2組しか設けなかった
が,さらに多く配設すれば多人数にも対応可能となる。
【0114】(実施例3)次に,実施例3について説明
する。図21に示すように,車両の特性に応じた席間補
正係数をそれぞれ設定してもよい。これにより,どのよ
うな車種,座席に乗車しても正確に乗員特性を補正する
ことが可能となる。すなわち,一般に,シフト操作方法
(オートマチック・トランスミッションかマニュアル・
トランスミションか)などによって運転者の作業量が異
なる。また,ドライビングポジションやステアリング,
インスト形状などによって,空調風の当たりから差がで
るため,車種に応じて運転席と助手席の空調感覚差が大
きく異なる。
【0115】これに対応するため,使用車種の乗車位置
に応じて補正係数を設け,常に基準車の基準座席での操
作量に変換し,補正関数,補正量を算出する。
【0116】(実施例3の効果)車両の特性に応じた席
間補正係数をそれぞれ設定するので,車両特性に応じて
乗員の感覚特性に適合した空調制御を実現することがで
きる。
【0117】(実施例4)次に,実施例4について説明
する。以上の各実施例においては,ある乗員に対し記憶
する操作特性を基準車の基準席における量に変換した
が,これに限るものではなく,図22に示すように操作
履歴を席毎に異なる領域に記憶しておき,席毎の補正関
数,補正量を席毎の履歴から求める構成にしても良い。
【0118】ここでは,使用回数が少なく,該当する席
の履歴データが少ない場合には,他の席の補正量に実施
例1の図13に示した席間補正係数を乗じて制御特性を
補正する。これにより,該当する席のデータが無くても
乗員の操作特性と席間の空調感覚の差を考慮にいれて,
制御特性を補正することが可能となる。
【0119】(実施例4の効果)従って,初めての席で
あっても,その乗員の好みの制御特性に近い制御が実現
できる。その後,既定の席間補正値による補正量に対し
て修正が行われ,データ履歴が増加すると,その操作デ
ータを記憶し,席毎に学習し直すので,席間補正値を用
いなくとも,対象席の補正値を用いるだけで,各席にお
いて最も好む空調制御状態を実現できるようになる。
【0120】
【発明の効果】以上説明したとおり,請求項1に係る車
両用空調制御装置によれば,車両内の各席毎に独立に設
定可能な複数の手動設定手段を配置し,検出された着座
位置情報に基づいて設定情報記憶手段への設定情報記憶
時,または,制御特性補正量の演算時に,乗員の設定情
報を座席による空調感覚の違いから補正するため,車両
のどの席でなされた操作であっても,精度良く学習し,
学習した席と異なる席に着座した場合でも正確に乗員の
好みに応じた制御特性に補正することができる。
【0121】また,請求項2に係る車両用空調制御装置
によれば,設定情報記憶手段へ設定情報を記憶する際,
空調の対象となる乗員の手動設定操作を,着座位置検出
手段の検出した席に相当する所定の補正値を用いて補正
するため,空調感覚の座席毎の差を考慮にいれて,乗員
の操作特性を記憶することができるので,対象となる乗
員固有の空調好みを精度良く学習することができる。
【0122】また,請求項3に係る車両用空調制御装置
によれば,設定情報記憶手段へ設定情報を記憶する際,
空調の対象となる乗員の手動設定操作を,着座位置検出
手段の検出した着座席毎に割り当てられた記憶領域に記
憶し,制御補正量演算時に,対象となる着座位置での補
正量を,該当する席の記憶領域の設定情報とともに,他
の席での設定情報を席間補正手段によって補正して用い
るため,座席間で異なる乗員の操作設定の違いを学習す
ることができ,さらに精度良く学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用空調制御装置の概略構成を
示すブロック(クレーム対応)図である。
【図2】車両用空調制御装置の概略構成を示す説明図で
ある。
【図3】実施例1に係る乗員操作部の詳細を示す説明図
である。
【図4】空調装置全体の制御動作を示すフローチャート
である。
【図5】図4に示した初期化処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図6】図4に示したデータ入力処理の詳細に示すフロ
ーチャートである。
【図7】図4に示したエアミックス開度処理の詳細を示
すフローチャートである。
【図8】図4に示した吹出口モード処理の詳細を示すフ
ローチャートである。
【図9】図4に示した吸込口処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図10】図4に示した風量処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図11】図4に示した出力処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図12】図6に示した学習処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図13】運転席と助手席の補正係数を示す説明図であ
る。
【図14】外気温,日射量に対する記憶領域の割当に関
する説明図である。
【図15】外気温,日射量に対する記憶領域の割当に関
する説明図である。
【図16】履歴データ部の記憶形態を示す説明図であ
る。
【図17】実施例2に係る乗員操作部の詳細を示す説明
図である。
【図18】実施例2に係る初期化処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図19】実施例2に係る学習処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図20】学習スイッチの状態に基づく学習対象を示す
説明図である。
【図21】車両特性に応じた席間補正係数を示す説明図
である。
【図22】操作履歴を席毎に異なる領域に記憶する例を
示す説明図である。
【符号の説明】
CL1 熱環境情報検出手段 CL2 空調装置 CL3 空調風自動設定手段 CL4 手動設定手段 CL5 設定情報記憶手段 CL6 制御特性補正量演算手段 CL7 着座位置検出手段 CL8 席間補正手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱環境情報検出手段から入力された室
    温,外気温,日射量等の熱環境情報および設定室温に基
    づいて目標空調条件を演算し,車室内における空調状態
    が前記目標空調条件を維持するように自動的に空調装置
    を制御する空調風自動設定手段と,車両の各席毎に独立
    に設けられ,乗員の手動操作により前記空調装置の設定
    室温,送風状態を設定変更する手動設定手段と,前記手
    動設定手段が操作されたときの,前記熱環境情報,目標
    空調条件,設定室温,送風状態,使用時間のいずれかあ
    るいは全てを記憶する設定情報記憶手段と,前記設定情
    報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて前記空調風
    自動設定手段の制御特性を補正するための制御特性補正
    量を演算する制御特性補正量演算手段と,空調の対象と
    なる乗員が車両のどの位置に着座しているかを検出する
    着座位置検出手段と,前記設定情報記憶手段への情報記
    憶時または前記制御特性補正量演算手段による制御特性
    補正量の演算時に,前記着座位置検出手段による検出情
    報と前記手動設定手段による設定情報により,乗員の設
    定情報を補正する席間補正手段とからなることを特徴と
    する車両用空調制御装置。
  2. 【請求項2】 前記席間補正手段は,前記設定情報記憶
    手段に設定情報を記憶する際,空調の対象となる乗員の
    手動設定操作を,着座位置検出手段により検出された席
    に相当する所定の補正値を用いて補正することを特徴と
    する請求項1に記載の車両用空調制御装置。
  3. 【請求項3】 前記席間補正手段は,前記設定情報記憶
    手段に設定情報を記憶する際,空調の対象となる乗員の
    手動設定操作を,着座位置検出手段により検出された着
    座席毎に割り当てられた記憶領域に記憶し,前記制御特
    性補正量演算手段による制御補正量演算時に,対象とな
    る着座位置での補正量を,該当する席の記憶領域の設定
    情報とともに,他の席での設定情報を補正して用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用空調制御装置。
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